【競争の番人】原作をネタバレ!襲撃事件の犯人が意外過ぎ!

競争の番人 原作

【競争の番人】原作をネタバレ!襲撃事件の犯人が意外過ぎ!

2022年夏、フジテレビ月9は【競争の番人】です。

弱小官庁と呼ばれる公正取引委員会が弱者を守るべく、強者と戦う痛快エンターテイメント。

価格カルテル問題だけではなく、なんと襲撃事件も発生。

襲撃事件の犯人も気になりますが、その人物は意外過ぎる!一体誰?

今回の記事では【競争の番人】原作の結末、襲撃事件の犯人をネタバレ。

【競争の番人】配信情報

【競争の番人】は放送後から、FODプレミアムで配信予定。

さらにFODプレミアムではフジテレビの過去の名作ドラマも多数配信しています。

目次

【競争の番人】原作小説 基本情報

製品名 競争の番人
著者名 著:新川帆立
発売日 2022年05月11日
価格 定価:1,760円(本体1,600円)
ISBN 978-4-06-526814-8
判型 四六変型
ページ数 352ページ
初出 小説現代」2021年12月号~2022年3月号に連載
加筆修正をして発行

著者は新川帆立

【競争の番人】原作小説の著者は女流作家の新川帆立(しんかわ ほたて)氏。

幼少期より「ハリー・ポッター」などのファンタジー作品や「シャーロック・ホームズ」等のミステリー作品を愛読。

大学卒業後は弁護士に。その傍らで小説を発表。2021年1月より作家業に専念しています。

新川帆立の代表作

『元カレの遺言状シリーズ』(2022年春フジテレビ「月9」枠でドラマ化)

  • 『元彼の遺言状』(宝島社、2021年1月 / 宝島社文庫、2021年10月)
  • 『倒産続きの彼女』(宝島社、2021年10月)
  • 『剣持麗子のワンナイト推理』(宝島社、2022年4月)

その他の小説

  • 『競争の番人』(講談社、2022年5月)
  • 『先祖探偵』(角川春樹事務所、2022年7月)

原作はどこで購入できる?

【競争の番人】の原作小説は【DMMブックス】で購入できます。

さらに漫画版【競争の番人 こいつが相棒!?】が2022/06/25 に発売されました。

DMM

【競争の番人】原作の登場人物(出演者)

2人の主人公

白熊楓(杏)

本作の主人公、公正取引委員会(公取委)の女性審査官。

正確は真っすぐですぐに行動するタイプ。空手の有段者でもある。さらに弱者のことを第一に考え、心で寄り添うことが出来る。

聴取を担当していた人物が自殺。その責任を取る形で第六審査(ダイロク)へ異動。正反対な小勝負勉とバディを組むことになる。

小勝負勉(坂口健太郎)

本作のもう1人の主人公、東大を首席で卒業したエリート。いわゆるキャリア組。

輝かしいキャリアを歩んでいたが、弱小官庁である公取委のダイロクへ異動してきた。

正確は常に冷静で論理的。弱者に対して厳しい正論を突きつけるなど、厳しい面もある。

第六審査(ダイロク)の職員

楓と小勝負が所属する公正取引委員会審査局の第六審査、通称:ダイロクの職員たち。

桃園千代子(小池栄子)

審査官。楓の上司。

風見慎一(大倉孝二)

審査官。課長補佐。

本庄(寺島しのぶ)

審査長を務める女性。

実写版では聡子という名前が付けられた。

カルテル疑惑が掛かっているホテル3社の関係者

北関東にあるホテル3社の関係者たち。ウエディング費用に関してカルテル疑惑が掛かっている。

天沢雲海(山本耕史)

「ホテル天沢S」のオーナー兼、天沢グループの常務。価格カルテルの中心人部と考えられている。

苛烈に、時には冷酷にビジネスを押し進める絶対的な強者。

一方、その経営手腕は確かで従業員や地域の住民からは慕われている。

長澤俊哉(濱津隆之)

「ホテル天沢S」のホテル長。

30年以上務めており、雲海への忠誠心は高い。

碓井健司(赤ペン瀧川)

「ホテル天沢S」のウエディング部門長。飄々としながらも出世欲は高い。

安藤正夫(勝矢)

「Sクラシカルホテル」の社長。

カルテル疑惑が掛かる中、何者かに刃物で刺され、意識不明の重体に陥ってしまう。

政岡(春海四方)

「温泉郷S」のオーナー。高齢の男性。

実写版では一郎という名前が付けられた。

下請けイジメの調査対象となる生花店の関係者

「ホテル天沢S」、「Sクラシカルホテル」に生花を卸している花屋の関係者たち。

ホテルから無茶な要求を受けており、楓たちは調査をする。

石田正樹(武田航平)

生花店「フラワーショップ石田」の店員。

石田七瀬(野村麻純)

正樹の妻。夫と共に生花店を切り盛りしている。

経営状況は厳しく、雲海に逆らえない状況が続いている。

青柳(未発表)

生花店「ブーケドゥッフェ」の店員。この地域で新規オープンしたばかり。

その他の主要人物

磐田(未発表)

弁護士の男。襲撃事件容疑者の弁護を担当する。

豊島浩平(長谷川朝晴)

市役所の職員。楓が担当していた談合疑惑の聴取対象者。

談合の事実を認め、楓が調書を作成した後、自殺してしまう。

豊島美月(服部樹咲)

浩平の娘、高校生。「何故、父が死ななければならなかったの?」と思い悩む。

【競争の番人】原作のネタバレ

白熊楓がダイロクに異動

公正取引委員会(公取委)の女性審査官・白熊楓は葬儀場にいた。談合疑惑が掛かり、聴取を担当していた豊島浩平という人物が自殺したのだ。

「どうしてお父さんは死んだの?」と豊島の娘・美月が楓に問いかける。

楓は言葉を選びながら豊島が談合に加担していた事実や、認めたことで首謀者を逮捕することが出来た、と伝える。

だが、美月は現実を受け入れられていない様子だ。

その後、楓は責任を取る形で第六審査(ダイロク)へ異動することになった。そして、同じくダイロクに異動してきたエリート・小勝負勉とバディを組むことになった

ウエディング費用カルテル問題

楓と小勝負はホテル3社間で行われているウエディング費用(価格)カルテル疑惑を調べることになる

価格は本来、企業同士が公平な競争をした上で決まるもの。競争をせずに合意の下で価格を決めるのが価格カルテル。官公庁の入札に係るものを特に談合と呼ぶ。

価格と釣り上げることで消費者は不利益を被る。今回の場合だと1組あたり50万もの費用を多く払っていることになる。

公平な競争と消費者を守るのが公取委の責務。いわば、「競争の番人」だ。

公取委が動いているのがホテル側にバレると警戒される。調査は秘密裏に行わなければならない。

襲撃事件が発生

楓と小勝負が価格カルテルを調べる中、「Sクラシカルホテル」の社長・安藤正夫が何者かに刺される事件が発生。安藤は意識不明に陥り、犯人はまだ捕まっていないという。

襲撃事件を調べるのは警察の仕事。2人は予定通り、「Sクラシカルホテル」へ向かう。そこには「ホテル天沢S」のオーナー・天沢雲海がいた。

カルテルの相手先にいるのはあからさま過ぎる気がするが、2人は雲海を尾行。彼は小料理屋へ入ろうとする。ここがカルテルを取り決める密会場所だろうか?

だが、雲海の前に刃物を持った男が現れた。楓はとっさに男を取り押さえ、雲海を助ける。

襲撃犯を取り押さえたのは立派なこと。だが、雲海に公取委が動いていることがバレ、釘を差されてしまった。

雲海は警戒を高めることが予想され、費用カルテルの調査は棚上げ(事実上の打ち切り)。楓と小勝負は黒星となった。

下請けの花屋へのイジメ

雲海襲撃事件の犯人として石田正樹という男が逮捕された。さらに安藤襲撃の容疑も掛かっていた

が、石田は安藤襲撃を否認、雲海に関しても殺意は否認している、という。

石田は2人が経営しているホテルのウエディング部門に生花を卸しているが、下請けイジメにあっていた。その恨みが犯行動機と考えられた

式直前に花が変更となる、セッティングがやり直しになる等が常態化していた。さらに追加の費用は支払われていないという。

楓は変更による追加費用が掛からない等の消費者の便利なサービスの裏に厳しい立場の弱者がいる、と思い知る。

楓と小勝負は花屋への下請けイジメを調べることに。上手く行けば価格カルテルの証拠も掴めるかもしれない

2人は「フラワーショップ石田」へ向かい、石田の妻・七瀬と会う。彼女に取引履歴が分かる帳簿を見せて貰う。

七瀬はホテルから無理難題を押し付けられるが、取引を打ち切られると破産する、と訴える。

追い詰められ、行動を起こした夫が逮捕されたのでさらに厳しい状況。そして、七瀬のお腹には子供がいた。

楓の脳裏に父親が追い詰められて自殺した美月の顔がよぎる。

だが、小勝負は「ホテルの依存から脱却しようとしなかったのですか?」と厳しい言葉を浴びせる。

七瀬に追い打ちをかけるようなもの。証拠となる帳簿も手に入れたので楓は今日の調査はここまでとする。

小勝負に怒る楓。だが、小勝負は「事実を言ったまでです。それに奥さんは何かを隠している」と返す。

立入検査がスタート

10月下旬、下請けイジメに関する立入検査が実行されることになった。

立入検査は職員が一斉に相手先へ向かい、証拠を押さえること。相手への表立った宣戦布告も意味している

楓、小勝負、桃園、風見の4人は「ホテル天沢S」へ向かう。ホテル長の長澤に繋いで貰い、雲海と直接対峙する。

だが、雲海に「出ていけ!!」と怒鳴り散らされ、立ち入り検査は拒否されてしまう。拒否されたら強制は出来ない。

立ち入り検査の拒否は罰則や逮捕もあり得る事態。だが、検察はほぼ動かず形だけのもの。雲海は役所の体質を熟知していた。

悪を目の前にしても何も出来ない。楓は悔しさで体を震わせる。

雲海のポリシー

その帰り道、楓は長澤がノートパソコンを持って逃げるのを目撃。追いかけて、彼が川に捨てたノートパソコンを回収する。

水没していたがデータは復元できそうだ。

弱小官庁である公取委が自分に食って掛かってきたことに怒りをあらわにする雲海。「税金の使い方も知らん馬鹿どもめ!!」と吐き捨てる。

清く、正しく、金を使う、これが雲海のポリシー。どんなに悪どく金を集めても使い方には美学を持っていた。「俺が代わりに使ってやる!!」と唸る。

その後、雲海は長澤に依頼退職を勧告。ノートパソコンを公取委に押収されたことで長澤は事実上、ホテルをクビになった。

雲海はウェディング部門長・碓井に安藤襲撃事件を調べさせていた。犯人の目星はまだ付いていない。「温泉郷S」のオーナー・政岡は高齢なので犯人ではないだろう。

楓と小勝負は石田を担当している弁護士・磐田から話を聞く。変わらず否認している、という。

磐田は「石田が取引条件に付いて話をするにしても何故、雲海が小料理屋にいるのを知っていたのか?」と気になっていた。

一方、雲海は石田に「お前みたいな者に構っている暇はない。本気なら包丁でも持ってこいよ」と焚き付けるように言っていた。

七瀬の疑惑

小勝負と別れ、楓は1人で七瀬の様子を見に行く。「ホテル天沢S」に取引を打ち切られてしまった、という。

その前には安藤の「Sクラシカルホテル」にも契約を切られていた。長く付き合っていたのに新しい業者が見つかったから、とのこと。

楓は他のホテルとの取引情報を聞いてみるが、七瀬にはぐらかされてしまう。下請けイジメの立証に有利に働くかも知れないのに

その後、楓は前に来た時に店頭に並んでいたオリエンタルポピーが作業場に引っ込められているのを発見する。

それを見た楓は愕然とする。オリエンタルポピーではなく栽培が禁止されているハカマオニゲシ。石田夫妻が違法植物を販売したのなら大問題

楓はそれとなく七瀬を問い詰めてみる。七瀬は違法植物だと気づき、引っ込めたのだろう。だが、回収する費用はない様子。

楓は「知らなかったことを警察に伝えるべきです」と勧める。だが、七瀬は「見なかったことにして下さい。水に流してくれればそれで済むんです」と訴える。

さらに販売した分については雲海が上手く処理してくれている、という。雲海との取引は厳しかったが、彼は地域全体を気にかけており、七瀬は感謝していた。

七瀬に押され、楓は違法植物の件については目を瞑ることにする

花屋の独占禁止法違反疑惑

その週末、雲海はマスコミを通じて「下請けイジメの疑惑は事実無根。イジメられているのはホテル側です」と訴える。

「フラワーショップ石田」を含む6つの花店が結託。それ以外の店と取引したら6店全てが取引を打ち切る、と要求している。事実なら独占禁止法違反

公取委の動力を削る雲海の罠かもしれないが、花屋も調べるしかない。立入検査が行われることになった。

小勝負は「フラワーショップ石田」への立入検査に向かう。楓は締め出しを食らった生花店「ブーケドゥッフェ」の青柳店長から話を聞く。

一般向けの生花販売にだけではなく企業の新規開拓を進め、安藤の「Sクラシカルホテル」と契約した。他のホテルは難しかった、という。

翌日、「フラワーショップ石田」らの独占禁止法違反は事実だと判明。「Sクラシカルホテル」から契約を切られたのではなく、実際は花屋からの報復処置。

七瀬が他のホテルとの取引について話をはぐらかしたのはこれが理由だった。

さらに小勝負が違法植物も摘発。七瀬は「楓からコッソリ処分すればバレない」と言われた、と証言しているという。

七瀬はただの弱者ではなく、したたかな女だった。楓は同情した彼女に裏切られ、ショックを受けてしまう。こんなことで一人前の審査官になれるのだろうか?

小勝負は珍しく、楓をランチに誘う。小勝負は初めて店を訪れていた時に違法植物に気づいており、ギリギリまで告発を悩んでいた、という。

楓は小勝負と話をして、気が楽になった気がした。

雲海の企み

12月下旬、楓は七瀬の調書を担当することになる。大部分のことは既に小勝負が進めていた。さらに磐田弁護士から新事実も聞いていた。

楓は七瀬に雲海の企みについて打ち明ける

違法植物に気づいた雲海は激怒。石田は何度も彼に謝罪に行っていた。雲海は「許して欲しかったら包丁を持って小料理屋に来い」と指示を出した。石田は違法植物販売の発覚を恐れて、今まで黙っていた。

これを利用して公取委を炙り出すのが雲海の目的だった。雲海は被害を取り下げ、石田は直に開放されるだろう。

さらにもう一つ、雲海が買い取っている事業者は過去に不正を出したことがあるところばかり。不正は正され、事業は建て直されていた。雲海なりの世直しのつもりなのだろう。

強者に従うのは楽なこと。だが、このまま行けば「フラワーショップ石田」は完全に雲海に支配されることになる

七瀬は覚悟を決め、天沢グループ及び、花屋の不正に関わる全ての証拠を提出する、と約束してくれる。

その後、正式に花屋6店舗に対する排除処置命令が下ることが決まった。まずは1勝だ。

長澤の覚悟と告白

長澤が川に捨てたノートパソコンのデータが復旧された。リストには慈善団体の名前と寄付と思われる金額が記載されていた。

慈善団体は本当に存在している。だが、寄付にしては金額が多すぎる。

翌月曜日、長澤がダイロクにやって来て、下請けイジメに関する「ホテル天沢S」への立入検査を自ら願い出る。立場上はまだホテル長なので自分が許可を出せば十分、とのこと。

雲海は恐ろしい男。だが、長澤も一連の出来事を通じて覚悟を決めていた

長澤にリストの中を見て貰う。彼も初めて見たが、雲海が寄付をするのはありえる、とのこと。

清く、正しく、金を使う。寄付も雲海のポリシーに基づいてのことだろう。

12月24日のクリスマス・イブ、「ホテル天沢S」への立入検査が決行された。この日、雲海は出張で留守だ。

従業員への聴取も行われる。新たに責任者となった碓井は悪びれることなく、花屋への下請けイジメを認める。

雲海の罠

翌日の12月24日のクリスマス、楓と小勝負は長澤から「カルテルに関する資料の保管場所が分かった」とホテルに呼び出される。

場所は旧館にある書庫。スマホの持ち込は禁止された。「それでは、ごゆっくり」と長澤。鍵を閉められ、楓と小勝負は閉じ込められてしまった。

まんまと雲海の罠に嵌められた。自分たちが違法に証拠を探しに忍び込んで閉じ込められた、というのが雲海の筋書き。

長澤の様子を見る限り、彼の覚悟は本物だった。だが、ホテルに戻すことを条件に雲海に協力させられたのだろう。彼にも家族がいるので責めることは出来ない。

楓は巨悪と戦うことは想像以上に過酷なのだ、と思い知らされる。

突破口はどこに?

やられっぱなしではいられない。2人は書庫にあった資料を読み漁る。価格に関する資料はなく、古い契約書と宿泊台帳だけ。

楓は宿泊台帳に知っている人物を発見。豊島浩平、楓が調書を取って自殺した人物だ。907号室に度々宿泊していた。

他にも別のカルテル、談合で摘発された人物が907号室を使用していたと判明する。さらに安藤と政岡の名前もある。

907号室がウエディング費用(価格)カルテルの密会現場なのだろうか?

小勝負は全ての宿泊台帳を暗記する。

翌日、楓と小勝負は警備員に発見された。雲海は直ちに警察に突き出したが、持ち出したものはないので誤って迷い込んだだけ、と処理された。

小勝負は宿泊台帳をリスト化し、提出する。騒ぎを起こしたことを帳消しにする大手柄だ。

花屋への下請けイジメに対する排除処置命令が下る見込みとなった。これで2勝。

そして、来年からウエディング費用(価格)カルテルの再調査が決定した。

追い詰められた美月

年が明け、七瀬から有力な情報がもたらされる。雲海は証拠が残らないように自分たちのような納入業者をメッセンジャーにしている、噂ぐらいは流れてくる、とのこと。

次の密会の日時が分ればカルテルの現場を押さえられる。

一方、襲撃された安藤の意識が戻る。そして、安藤は「豊島浩平の娘・美月が自分を刺した」と証言する

刺される前に美月が自分のもとにやって来て、「何故、父が死ななければならなかったの!」と問い詰められたという。

1月7日、雪が降る中、楓は安藤が入院している病院を張り込む。安藤をマークするためだ。

すると背の高い女性が目の前を通り過ぎた。美月で間違いない。美月は安藤の病室へと向かい、バックから包丁を取り出そうとしていた。

後を付けていた楓は声を掛けて、美月を静止させ事情を聞く。美月は「安藤を刺していないよ」と証言する。

安藤と会ったのは事実。その時は、怒りの矛先を抑えた。だが、安藤は父の仇。今度こそ、殺してやろうと思った。

安藤のさらなる悪事

その後、美月は警察に向かい全てを話した。

美月は父の手帳を発見。不正に手を染める悲痛な思いと安藤から談合の録音データを元に金をゆすられた、と書かれていた。

安藤を問い詰めたが、「貴方のお父さんは悪いことをした。それを世間に公表すると言っただけ。俺は悪いことをしていない」と開き直られた。

美月は安藤が襲撃された日は友人の元に泊まっており、アリバイがあった。

その後、石田夫妻から連絡があり、次の密会日は2月13日と判明する。

桃園は納入業者をメッセンジャーにしているという情報で、「温泉郷S」のオーナー・政岡を落としていた。密会の録音を取ってくれるという。

決戦の2月13日、楓、小勝負、桃園、風見の4人は「ホテル天沢S」の近くに泊めた車で待機する。政岡が録音した会話が流れてくる。

雲海が安藤に「この部屋で行われた談合の音声を録音して、ゆすりに使っていたな!!」と問い詰める。

盗聴していたのはウエディング部門長の碓井。雲海は彼をホテルに監禁し、「安藤と組んでいた」と自白させていた。

美月が証言したのはこのことだった。

襲撃事件の犯人

ブチ切れる雲海に安藤は自分が命がけで守っていた秘密を打ち明ける。安藤を襲撃した犯人は碓井だった

豊島が自殺したことでゆすりは失敗。だが、碓井は自分が金を隠していると思い込んだ。

さらに娘の美月が録音データの存在に気づいたのでもうゆすりを止めるように説得した。裏切りを雲海に告げることも示唆した。

碓井は逆上し、自分は刺された。意識が戻った後、美月に罪を擦り付けようとした。

碓井を警察に突き出さない代わりに、カルテルの秘密も守る。安藤なりのけじめの付け方だ

密談は終わり、政岡からの音声は途絶えた。

雲海を逮捕するチャンスだ。だが、ずる賢い雲海のことだから対策は立てているはず。楓たちもある作戦を立てる。

翌日、ダイロクは総出で明日の決戦の準備を整える。

全ての準備が終わった後、楓はコンビニで買ったチョコを渡す。今日は2月14日、バレンタインデー。義理チョコだ。

雲海との最終決戦

2月15日、楓、小勝負は刑事たちと共に雲海の元へ。彼に逮捕状が突きつけられた。

楓は雲海の悪事全てを突きつける。

確かに雲海は巻き上げた金で地域を活性化、寄付をするなど自分のやり方で不正を正そうとしていた。

だが、雲海は弱い者は支配し、自分に従わなければ排除する。独裁者と変わらず、許すことは出来ない

雲海は「宿泊名簿を盗んだだろう、窃盗だ」と訴えてきた。だが、小勝負は丸暗記しただけ。窃盗には当たらない。

続いて雲海は「あくまで碓井はホテルに泊まっているだけ。監禁ではない!!」と主張。

だが、容疑は監禁ではなく、花屋への下請けイジメで立入検査を拒否した件

確かに検察はこれぐらいでは起訴しない。でも裏に監禁や襲撃事件が絡んでいるなら話は別。これを足がかりに全ての決着を付ける。

追い詰められた雲海は楓を人質に取る。だが、彼女を人質にしたのが運の尽き。楓はご自慢の空手で雲海を絞め上げ、失神させる。

巨悪はついに落とされた。

結末 別れの時

3月半ば、ホテルで行われていたカルテル、談合は一斉摘発された。ダイロク始まって以来の大金星だ。

  • 雲海はカルテル幇助の罪で再逮捕
  • 碓井も逮捕され、大人しく罪を認めている。雲海に監禁されるよりも警察の方がマシなのだろう
  • 安藤もゆすりの罪込みで起訴される見込みだ
  • 長澤はホテルに残った、雲海に「ホテルを頼む」と託されたから

楓は九州の事務所に異動することが決まり、送別会が開かれる。珍しく、小勝負も来ていた。

3次会も終わり、小勝負は楓にクッキーの小箱を渡す。今日は3月14日、ホワイトデー。義理チョコのお返しだ。

楓「ありがとう。小勝負君、元気でね。」

小勝負「白熊さんも。」

別れを告げた後、楓の目からボロボロと涙がこぼれてきた。楓は中身が崩れないように小箱を大切にカバンにしまうのだった。

【競争の番人】原作のまとめ

【競争の番人】原作はウェディング費用の価格カルテルを軸に話が進んでいきます。

価格カルテルの黒幕はやはり、雲海。ラストは立入検査を拒否していたことが仇になり、追い詰められます。

雲海は強者の為、弱者を下に見すぎていた。このおごりが雲海の敗因でした。

一方、雲海は地域を活性化させるなど、強者としてのポリシーを持って行動していました。ただの悪党ではなく、非常に魅力的な人物でもあります

意外な襲撃事件の犯人

襲撃事件の犯人は「ホテル天沢S」のウエディング部門長・碓氷でした。安藤と組んで談合テープで関係者をゆすり、金の配分で揉めたのが動機。

ただし碓氷が襲撃事件の犯人、という伏線はありません。美月がミスリードになっているので意外性はありますが、推理するのは不可能。

「犯人は誰?」を軸にしていると肩透かしを食らいます。

碓氷は自分の欲望のみで行動しているので小物。彼が襲撃事件を起こさなければ、雲海は逃げ切った可能性が高かったです。

しかし、あくまで襲撃事件はメインではなく、価格カルテルはしっかり物語の構成がされています。

楓、小勝負の地道な調査、張り巡らされた伏線が一本の線に繋がる。それが巨悪を打ち砕くことになる構成はお見事でした。

【競争の番人】は満足感を十分に得られる作品です。

ドラマは前半に価格カルテルを扱い、後半はオリジナルの展開になる可能性が高い。

【競争の番人】がドラマでどう描かれるのか?放送が楽しみです。

画像の引用元:新川帆立公式Twitter

競争の番人 原作

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