映画【パリ13区】のキャストとあらすじ・感想!3人の女性の性の捉え方

パリ13区アイキャッチ

「パリ13区」は4月22日(金)に公開のフランス映画!
「ゴールデン・リバー」のジャック・オディアール、「燃ゆる女の肖像」のセリーヌ・シアマ、「アヴァ」のレア・ミシウスが共作で制作した “新しいパリ” の物語であると謳われ公開しました。2022年5月7日現在、日本では約30館で上映がなされています。

原作は日系アメリカ人四世のグラフィック・ノベル作家、エイドリアン・トミネ。彼の写実的で自然な作風は、出来上がった映画にも共鳴しています。

この記事では「パリ13区」の登場人物(キャスト)・あらすじ、そして感想を紹介!


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登場人物(キャスト)

エミリー(ルーシー・チャン)

パリ13区エミリー

©ShannaBesson

台湾系フランス人
コールセンターで日々働くが、私生活とのバランスがとれずにクビに。その後は中華料理屋でウェイターとして働く。
母親から、定期的に入院中の祖母のお見舞いに行くように頼まれていて、それを負担に感じている 。

祖母のお見舞いのみならず、祖母の住んでいた賃貸の管理も任されている。一人では維持費が払えないため、入居者を募集する。

ノラ(ノエミ・メルラン)

パリ13区ノラ

©ShannaBesson

フランス人
おじの不動産を手伝っていたが、大学に入りなおす。
パリに家を借り、期待を抱いて復学をスタートさせたが、ある出来事が彼女の学生生活を壊す。
大学への足は遠のき、経験を生かしてパリにある不動産に勤めるように。

カミーユ(マキタ・サンバ)

パリ13区カミ―ユ

©ShannaBesson

アフリカ系フランス人
教師として働き、さらに昇給するための勉強もする。
年の離れた妹がいるが、父親からも妹からもその合理的すぎる口の利き方を指摘される。
友人の不動産を手伝う。

アンバー・スウィート(ジェニー・ベス)

パリ13区アンバー

©ShannaBesson

元ポルノスターで現在はウェブを介したセックスワークをする。金髪ボブが、彼女のトレードマーク。
あるきっかけがあり、ノラがアンバーのウェブサイトを訪れ、二人は知り合う。

あらすじ

コールセンターでオペレーターとして働く台湾系フランス人のエミリーのもとに、ルームシェアを希望するアフリカ系フランス人の高校教師カミーユが訪れる。二人は即セックスする仲になるものの、ルームメイト以上の関係になることはない。同じ頃、法律を学ぶためソルボンヌ大学に復学したノラは、年下のクラスメートに溶け込めずにいた。金髪ウィッグをかぶり、学生の企画するパーティーに参加した夜をきっかけに、元ポルノスターでカムガール(ウェブカメラを使ったセックスワーカー)の“アンバー・スウィート”本人と勘違いされ、学内中の冷やかしの対象となってしまう。大学を追われたノラは、教師を辞めて一時的に不動産会社に勤めるカミーユの同僚となり、魅惑的な3人の女性と1人の男性の物語がつながっていく。

(引用)映画公式サイト

感想

冒頭では、大きな建物が映し出されます。
そこにはたくさんの小さな窓、窓、窓。
窓の中では、そこに住む人たちがそれぞれの生活をしています。この映画は、パリ13区に住むさまざまな国籍の若者の生活をクローズアップして映し出す。そんな映画なのです。
タイトルでもある「パリ13区」は、大きな中華街と、高層ビル、団地などの住宅街が交錯する地区です。
カメラのレンズが、遠目から団地の多くの窓を映し出した後は、一つの部屋にクローズアップします。

エミリーの場合

はじめにクローズアップされ画面に大きく映されたのはエミリーのいる部屋です。
エミリーは裸で気持ちよさそうに歌を歌い、カミーユという同居人の男性はなにか食べるものを持ってきます。
二人は付き合ってはいませんが、ともに一つの部屋に住んでいます。

エミリー「どんなセックスライフ?」
カミーユ「激しい性行為でストレスを解消」「君は?」
エミリー「〈とりあえずセックス〉(中国語)」

この映画のテーマのひとつである、セックスについての意見表示がなされています。
エミリーとカミーユの二人は、この会話のとおり、似ているようで違っています。二人は同居を解消。それぞれの生活を生きます。
エミリーは、高学歴のテレフォンオペレーター。日々そつなく仕事をこなして自宅に帰る日々でしたが、カミーユと住みはじめ関係を持つようになると、一転。気もそぞろに、終始浮足立ったような様子です。
そんな調子なので、テレフォンオペレーターの仕事は結局クビになってしまい、中華料理屋でウェイターをすることになります。

ウェイターをしつつも、エミリーは性生活の充実を計り、達成した日には中華料理屋の店内を軽やかに踊ってしまうのです。
エミリーにとっての性行為は、小躍りするほど人生を彩る大切な要素なのでしょう。

ノラの場合

ノラは、大学に復学し、法律を学び直そうと意気込んでいた学生でしたが、ある時おめかしして行ったパーティーでの見た目が有名なポルノ女優に似ていることから、なにをしても噂されてしまうようになります。

期待を持って行った大学ですが、思わぬ災難に巻き込まれ、なかなか学校に行くことが出来なくなってしまいます。そこで働きに出るのですが、行った先はなんとカミーユのいる不動産屋!
登場人物たちの人生が交差する瞬間です!
カミーユは、エミリーの部屋から出た後友人の不動産を手伝っていました。
カミーユがノラに惹かれ二人は関係を持ちかけますが、どうやらノラには性行為に関してトラウマがあるようです。

アンバー・スウィートの場合

アンバースイートは肌を露出した様子でウェブ上でのビデオチャットを行うポルノ女優。
性を仕事にしている女性と言えます。

そんな彼女に間違えられ、大学に行くことのできなくなってしまったノラは彼女のサイトに訪れます。「話がしたい」と言い、自分のことを話したり彼女のことを聞いたりしますが、初めのうちアンバーは戸惑います。

自分のところに来る客は皆、性的なことを求めてやって来ていたからです。
ただ話がしたいと言うノラの前で、アンバーは次第にリラックスした姿を見せます。かつらを取り、過度な露出をやめ、過ごしやすい服を着たアンバーの前で、ノラは、自らのトラウマについても息を吐くようにいたって自然に吐露するようになります。
次第に二人は金銭を介さない、ただのチャット仲間になるのです。

三人の女性、それぞれの「性」の捉え方

映画に映し出される三人の女性たちは、それぞれ全く違った「性」の捉え方をしています。
エミリーは人生の愉みの多くに「性」を据えていて、ノラは、幼いころ、そして大人になってもなお「性」によって苦しめられ、アンバーは自らの「性」を金銭に変えています。物語最後には、チャットではなく実際に合うことをするノラとアンバー。この二人の出会いはきっと互いを支え合うことになりそうです。

あなたは「どんな性生活?」

ある若者たちの生活を覗き見したようなそんな「パリ13区」。
あなたもぜひ覗き見してみては…!?

 

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