【金田一少年の事件簿】「白蛇蔵殺人事件」のネタバレ!結末は後味の悪い敗北!

当サイトのリンクには広告が含まれます

【金田一少年の事件簿】「白蛇蔵殺人事件」のネタバレ!結末は後味の悪い敗北!

実写版【金田一少年の事件簿】「白蛇蔵殺人事件」が5/22に放送。こちらも初めて実写化される事件です。

酒造りの名家を襲う「白蛇」の呪い!真犯人の正体と衝撃の動機とは?

結末はまさかの金田一が敗北。一体どういうこと!?

今回の記事では原作版【金田一少年の事件簿】「白蛇蔵殺人事件」のネタバレをお届け。

【金田一少年の事件簿】配信情報

【金田一少年の事件簿】は放送後からhuluで配信予定。

さらにhuluでは歴代の【金田一少年の事件簿】を期間限定で配信。最新作に備えて過去の名作を見返すのはいかがでしょうか?

目次

【金田一少年の事件簿】「白蛇蔵殺人事件」の収録巻

「白蛇蔵殺人事件」はR(リターンズ)シリーズ7作目の事件。【金田一少年の事件簿R】10、11巻に収録、全11話。

登場する怪人は邪心ある者を噛み殺す「白蛇」。

【金田一少年の事件簿】「白蛇蔵殺人事件」の登場人物(出演者)

白神音松(小野武彦)

白蛇村(はくじゃむら)の伝統ある酒蔵・白神屋白蛇酒造(通称:白蛇蔵)の社長。

かなり高齢で足が悪く、味覚と嗅覚をすでに失っている。

一番蔵の南京錠の鍵の1つを管理している。

白神左紺(吉田悟郎)

白蛇蔵の杜氏。音松の長男であり跡取り。

大学で経営学を学ぶなど意欲はあったが、酒造りの腕はやや劣っていた。

音松と同じく蔵の鍵の1つを管理している。

白神蓮月(東直輝)

音松の次男。常に白い頭巾を被り、顔を隠している。

5年前の火事で行方不明となっていたが、2ヶ月前に「自分は蓮月」と名乗り、白蛇蔵に戻ってきた。

顔は焼け、声も変わってしまっていたがDNA鑑定の結果、音松とは親子であることが証明された。

白神黄介(辻岡甚佐)

音松の三男。

5年前の火事を起こした犯人とされ、現在も行方不明になっている。

左紺とは母親が違うが、双子のようにそっくりで声も似ていた。

音松には憎まれており、「もう自分の息子じゃない!!」と吐き捨てられた。

姫小路鏡花(りょう)

白蛇蔵に併設されている白蛇旅館の女将。

40代とは思えないほど若々しく、音松の心の支えとなっている。

姫小路蒼葉(実写版未登場)

鏡花の娘で白蛇旅館の中居。

酒造見学ツアーを金田一に勧めるなど若いながらもやり手。

鷺森弦(岡山天音)

白蛇蔵に入ったばかりの杜氏(とうじ/酒造り職人)見習い。

常に眼鏡を掛けている青年。(実写版では眼鏡を掛けていない。)

黒鷹銀三(寺島進)

白蛇蔵のベテラン杜氏。

味覚を失った音松や酒造りに劣る左紺に代わって白蛇蔵を支えている。

白神天音(松浦佐知子)

音松の1人目の妻で左紺の母親。30年前に死亡。

実写版では名前が琴音に変更された。

白神鞠乃(実写版未登場)

音松の2人目の妻で蓮月・黄介の母親。7年前に死亡。

実写版では登場せず、上記の琴音に役割が置き換わっている。

鬼門影臣(?)

剣持警部が追っている殺人犯。裏社会の人間で白蛇村に潜伏していると考えられている。

白ちゃん

白蛇旅館で飼われている白い蛇。蒼葉は守り神とし、面倒を見ている。

【金田一少年の事件簿】「白蛇蔵殺人事件」のネタバレ 事件編

伝統ある白蛇蔵と白蛇の呪い

金田一と美雪は剣持警部からの依頼で白蛇村を訪れる。この村に指名手配されている殺人犯・鬼門影臣が潜んでいるという。

さらに村には白蛇にまつわる伝説があった。

ある夜、村長の息子の若妻が白蛇に巻き付かれる夢を見た。白蛇のお告げ通り、土を掘ると白く泡立った水が大蛇のように湧き出た。

その水と育てた米で日本酒「白蛇」を作ったところ村は栄えた。

白蛇は最後に「だが忘れるな!そこに邪な心あらば必ず天罰が下る!!」と警告した。

金田一たちは伝統ある酒蔵・白蛇蔵と宿泊先である白蛇旅館を訪れる。

杜氏見習いの鷺森によると「酒造りに使う白蛇村の湧き水は泡を含み、白く濁っている」とのこと。

さらに中居の蒼葉から過去に蔵で起きた事件について聞かされる。

音松の1人目の妻・天音は原因不明の高熱にうなされ、亡くなった。

音松の2人目の妻・鞠乃は酒蔵で首を吊った状態で発見された。醸造タンクを洗浄した際の事故と判断されたが、白いホースが白蛇のように体に巻き付いていた。

まるで白蛇の呪いのよう。呪いを恐れた鏡花は音松との結婚に踏み切れないという。

第1の殺人 まとわり付いた白蛇

蒼葉と左紺が一番蔵の見回りへ。醸造樽以外は一般開放しており、金田一たちも防護服と除菌マスクを着て酒造見学ツアーへ出発。

タンクにある醪(もろみ/発酵途中の酒)も白く濁っていた。

ツアーが終わった後、左紺が一番蔵に仕込みの為に残る。

その1時間後、左紺は黒鷹に見回りを頼む。終了後、黒鷹は鍵を掛ける。(閉める時は鍵がいらない南京錠。)

更に一時間後、鷺森が音松からもう1本の鍵を借り、蔵の見回りへ向かう。

金田一も見回りに付いて行く。ところが、タンクの中から次男・蓮月の遺体が発見された。体にまとわり付いた泡は白蛇のようだった

金田一と剣持警部は遺体発見の状況を整理する。

  • 蓮月の顔には火傷の跡があり、顔の判別は不可能
  • 後頭部に強打の痕があったが、直接の死因は醪による溺死
  • 死亡後にタンク内の醪は捨てられた
  • 死亡推定時刻は遺体が発見される30分~1時間半ほど前
    →黒鷹の見回りの後、蓮月は蔵に運ばれたことになる

第2の殺人 邪な心がある者の死

蓮月の遺体発見直後、長男・左紺が行方不明に。さらに血のついた櫂棒(かいぼう/酒を混ぜる道具)と先端が尖った櫂棒が発見された。2つとも左紺のもの。

蔵の鍵の1つを管理していた彼に疑いが向く。

だが翌日、一番蔵のタンク内で左紺は喉に櫂棒の片割れが突き刺さった遺体で発見された。左紺の死亡推定時刻は遺体発見前の2時間~1時間程度前。

遺体のポケットには蔵の鍵があった。もう一つは音松が管理していたが、足の悪い彼に犯行は困難。

蓮月殺しという邪な心がある左紺が罪を悔い、自殺したと考えられた。

金田一は黒鷹から音松の2人目の妻・鞠乃の死について話を聞く。

白蛇蔵では禁句となっており、事件を知っているのは音松、鏡花、自分(黒鷹)の3人だけ。

金田一たちは蒼葉から話を聞かされたが、鏡花が彼女にうっかり話してしまったのだろう。

鉄壁のアリバイ

金田一は左紺が一番蔵から出てきた直後に襲われ、鍵を奪われたと推理。これなら全員に犯行が可能。剣持警部は、関係者のアリバイを調べる。

だが、真犯人「白蛇」はほくそ笑む。

白蛇「なるほど…ここでそのアリバイを調べに来たか..!だがそんなことじゃ何もわかりゃしないよ?何しろこれは…白蛇様の呪いなんだからね…」

蓮月の遺体発見時の詳しい状況は以下の通り。

  • 夜7:30 金田一たちが蒼葉、左紺と共に蔵の見学を開始する
  • 夜7:45 左紺が仕込みの為に蔵に1人で残る
  • 夜8:45 作業を終えた左紺が蔵から出てくる
  • ほぼ同時刻 黒鷹が蔵の中を点検、異常は無く南京錠を閉める
  • (左紺が襲われ、鍵を奪われる)
  • (30分~1時間ほどの間で犯人は蓮月を蔵で殺害)
  • 夜10時ちょっと前 金田一たちが黒鷹と鷺森と共に蓮月の遺体を発見

そして空白の時間の間、音松以外の全員にアリバイがあった。音松は足が悪く、跡取りの蓮月を殺害する動機が無かった。

「本当の息子だったらね」と金田一。剣持警部により詳しい蓮月のDNA鑑定を頼む。

金田一が感じた違和感

金田一は鷺森にタンクの洗い場を見せて貰う。鷺森は「洗い場の通路は狭く、昔人が亡くなる事故もあったので気をつけて下さい」と警告。

その後、酒を飲んだ音松が母屋で大暴れ。「白蛇蔵はおしまいだ!こんな呪われた蔵は!」と自暴自棄になっていた。

音松は黒鷹と剣持警部に取り押さえられ、母屋を後にする。鏡花の指示で鷺森が片付けることになった。

母屋は元々白神家が生活していた場所で普段、従業員は立入禁止という。

金田一は写真立てを発見。母屋で撮られた音松とその妻の鞠乃、左紺・蓮月・黄介の三兄弟の写真があった。

その後、金田一はうっかり持って来てしまった写真立てを鷺森に返しに行く。母屋は綺麗に片付いていた。

鷺森が写真立てを戻した時、金田一はある違和感に気づく

金田一は剣持警部に頼んで白蛇蔵の2台の防犯カメラの映像を見せて貰う。

昨夜7:30頃、右手にバッグを持った左紺の姿を確認。その後、蔵から戻ってきた左紺が映っていた。「待てよ」と金田一はここでも違和感を感じる

その後、金田一は醸造所へ。そこにいた鷺森にコップの中に醪を入れて貰う。更にバックを手に取って貰う。

今度は米貯蔵所に行き、酒米の桶の白い蓋を発見。

そして詳しいDNA鑑定の結果、殺害された蓮月は音松の実子ではなく指名手配犯・鬼門影臣と断定された。

金田一は全ての謎を解く。

金田一「謎はすべて解けた。」

【金田一少年の事件簿】「白蛇蔵殺人事件」のネタバレ 解決編

真犯人「白蛇」の正体

お父さんー

俺は…この蔵を守るために帰ってきたんだよ

この蔵を食い物にしようとした

毒蛇共の「毒牙」からね!

真犯人「白蛇」は鷺森弦。その正体は行方不明となっていた三男・黄介だった。

第1の殺人(蓮月の殺害)アリバイトリック

黄介はツアーが始まる前に偽蓮月(鬼門)を酒蔵に呼び出し、櫂棒で殴り気絶させた。

偽蓮月(鬼門)をタンクの底に寝かせ、酒米の桶の白い蓋を被せる。その上から白く濁った醪を注いだ。

タンクが醪で一杯になっているように見せかけ、偽蓮月(鬼門)を隠したのだ

夜7:45、蔵に残った左紺を気絶させ、鍵を奪う。更に同じトリックでタンクに隠す。夜8:45の直前、偽蓮月(鬼門)を溺死させる。

夜8:45、金田一たちの前に現れた左紺は実は黄介。左紺と双子のようにそくっりだったので声も似ていた。

さらに防護服と除菌マスクで顔と声が分かりづらく、普段の鷺森(黄介)は眼鏡の印象が強いので鷹黒でも気づかなかった。

鷹黒に見回りを指示し、偽蓮月(鬼門)が運ばれたと思われた夜8:45~9:45の間にアリバイを確保。

見回りで偽蓮月(鬼門)の遺体を発見する。

翌日、左紺を殺害し、鍵を遺体のポケットに入れた。

真犯人の3つのミス

黄介は3つのミスをしていた。

1つ目は鷺森(黄介)は白蛇蔵に入ったばかりなのに鞠乃の事件について詳しい場所まで知っていたこと。

2つ目は左紺になりすました時に持っていたバッグ。

本物の左紺は引っ掛ける感じでバッグを持っていたが黄介はしっかり握って持っていた。これは金田一に頼まれてバッグを持った時と一致していた。

「フォー・スタンス理論」と呼ばれ、無意識のうちに癖が出ていた。

更に防犯カメラの映像では蔵に向かう人数が戻ってくる人数よりも1人多かった。

3つ目が致命的なミス。音松が暴れて散らかした母屋の掃除の時、鷺森(黄介)は写真も無しに完璧に片付けた。

母屋は従業員が入れない場所なのに細かい置物の位置まで把握していた。

これは白神家の人間であることの証明。詳しくDNA鑑定をすれば言い逃れは出来ない

壮絶な過去と動機

観念した黄介は動機を語りだす。

黄介が犯人とされていた火事は実は左紺が起こしたもの。

白蛇蔵は代々長男が後を継ぐ決まり。だが、左紺は酒造りの腕が劣り、音松は次男の蓮月を跡取りに指名。

左紺は跡取りを奪われそうになり、蓮月を焼き殺した。(遺体も始末した。)

黄介はその現場を目撃。そのまま蓮月と共に焼かれ、左紺はメールを偽装し罪を擦り付けた。

黄介は生存したが、記憶を失い、顔には大やけど。白頭巾を被った姿ではまともに社会生活が出来るわけがなく、裏社会にまで身を落としてしまった。

ある日、鬼門の誘いで居酒屋を訪れた黄介は日本酒「白蛇」を飲み記憶が蘇りかける。その後、鬼門から5年前の事件の詳細を聞かされ、記憶を完全に取り戻す。

そして、黄介はモグリの医者から整形手術を受け、ホームレスから戸籍を買い取って鷺森弦となった。

蔵にはびこる「毒蛇」は俺がこの手で排除する

包帯が取れた時、俺はもう「白神黄介」でも「鷺森弦」でもなかった

そう…俺は「白蛇」…

うちの蔵に巣食う「毒蛇」を噛み殺す為に

生まれ変わったんだ…!!

白蛇蔵で復讐の機会をうかがう黄介の元に鬼門が蓮月を名乗り、やって来る。モグリの医者を殺してしまい、顔を焼かれた上に闇社会からも追われる身となったという。

鬼門は共に白蛇蔵を乗っ取ることを提案。黄介は協力者が必要と偽り、DNA鑑定用に自分の髪を鬼門に渡した。

黄介にとっては始末する「毒蛇」が1匹増えただけのことだった。

偽蓮月(鬼門)を殺害した時、偶然にも泡が白蛇のようにまとわり付いた。黄介は「俺のこの怒りは白蛇様のもの。俺に汚れた毒蛇共を駆逐させているんだ…!!」と感じ取る。

黄介は警察に連行される。

事件はまだ終わらない

自分の決断が取り返しのつかない悲劇を生み、音松は泣き崩れてしまう。

だが、金田一は「ひょっとしてこの事件はまだ終わっていないのではないか?」と嫌な予感を感じていた。

まあ..結果オーライ…

ってことかしら

事件後、鏡花は1人でほくそ笑む。実は2人目の妻・鞠乃を死に追いやったのは鏡花だった

揉めている様子を左紺に見られたが何とか丸め込んだ。だが、いずれは何とかするべき、と考えていた。

白神家は兄弟同士で殺し合い、崩壊。白蛇蔵が自分のものになるのも時間の問題だった。

一人勝ちを確信し、シャワーを浴びる鏡花。そこに何故が白ちゃんがいて、鏡花は噛まれてしまう。

嫌あぁぁーーーー

と鏡花の絶叫が鳴り響く。

その後、金田一は黄介と面会。鏡花が死亡したと告げる

白ちゃんは日本では血清がない毒蛇のアルビノ種(全身が白くなる特殊個体)。鏡花は三日三晩苦しんだ末に命を落とした。

鏡花は黄介が火を付けられて殺され(かけ)たことを知っているなど不審な点が多かった。

鏡花は左紺と結託。いずれは彼を始末するつもりで毒蛇の白ちゃんを飼っていたのではないか?

黄介にとって鏡花も始末するべき「毒蛇」だったのではないか?だが、白ちゃんを放って、鏡花を殺害した証拠はない。

去りゆく黄介に金田一は音松からの伝言を伝える。「帰ってくるのをずっと待ってる。あの白蛇蔵で…」と。

黄介は何も言わなかったが、どこか寂しそうな表情を浮かべていた。

こうして「白蛇蔵殺人事件」は幕を閉じた。答えのない悲しみを残して。

【金田一少年の事件簿】「白蛇蔵殺人事件」のまとめ

後味が悪いを迎えた事件

【金田一少年の事件簿】「白蛇蔵殺人事件」はドロドロした人間関係を重視した事件。

密室殺人と思いきやアリバイトリックに変化。犯人の正体が分れば一気に謎が解ける構成はお見事です。

ちなみに途中で鷹黒の腕に白蛇の入れ墨が映るシーンがありましたが、意味は特に無し。金田一では意味深なミスリードは良くあることです。

そして、白蛇の呪いよりも人間の悪意の方が恐ろしい!!

鏡花は白蛇蔵の乗っ取りを企み、蓮月の死にも関わっていた(左紺と相互監視していた)ようですが、真相は闇の中。

真犯人の黄介が逃げ切り、事件は終わってしまいました。

金田一は殺人を未然に防げなかったことはありましたが、真相を暴けきれず、犯人の罪を言及しきれなかったのはシリーズ初。

「白蛇蔵殺人事件」はある意味、金田一の敗北という後味が悪い結末となってしまいました

ラストシーンに描かれたのは事件の鍵となった三兄弟の写真。悲しい雰囲気で終わりました。

実写版【金田一少年の事件簿】「白蛇蔵殺人事件」は5/22(日)22:30から放送。こちらもお楽しみに。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

SNSシェアはここから
  • URLをコピーしました!
目次