【大追跡】最終回ネタバレ感想と視聴率!ユニゾン?ラストの名波マウントの意味!

大追跡最終回

テレ朝水9【大追跡~警視庁SSBC強行犯係~9話最終回)「逃げ切れると思うなよ」が9月3日(水曜)に放送されました。

ついに最終回。22年前の事件の全貌も明らかに!

最終回のタイトルが、伊垣の名セリフ「逃げ切れると思うなよ」なのも粋だね。

それでは、【大追跡最終回の視聴率とネタバレありの感想をお届けします。

皆さんチャーミング!
久世官房長官がお茶目!

【大追跡】最終回の視聴率

【大追跡~警視庁SSBC強行犯係~】8話の視聴率は、世帯視聴率8.7%、個人視聴率4.9%でした。
放送、配信ともに大きな反響を呼び、最後まで大好評のドラマでしたね。

世帯視聴率 個人視聴率
1話 9.7% 5.3%
2話 8.6% 4.7%
3話 8.3% 4.5%
4話 8.1% 4.7%
5話 8.4% 4.6%
6話 8.3% 4.6%
7話 8.6% 4.7%
8話 8.2% 4.6%
9話 8.7% 4.9%

【大追跡】最終回のネタバレ感想

ユニゾンの“名波マウント”の意味

最終回では、22年前のホームレス射殺事件に隠された秘密を伯父の久世俊介内閣官房長官(佐藤浩市)から明かされた名波凛太郎(相葉雅紀)が、殺害されたのはホームレスに変装した捜査員だったという秘密を伊垣修二(大森南朋)、青柳遥(松下奈緒)、そしてSSBC強行犯係のメンバーに共有します。
22年前の事件の犯人と、元警察官の加茂雄作螢雪次朗)銃撃事件はともに坂崎龍(板橋駿谷)の犯行でした。
龍の弟、坂崎蘭渡邊圭祐)が22年前に警察内部の情報をハッキングしたことがすべての始まりでした。
天才ハッカーと呼ばれる蘭は、わずか14歳で組織犯罪対策部の捜査員しか知り得ない暴力団の覚せい剤取引の情報をハッキングし、それを聞いた兄の龍が警察官・加茂から拳銃を奪って暴力団から金をせしめようとしたのです。
SSBC強行犯係の部屋で遥を含む皆が話し合っているところへ、捜査一課長・八重樫雅夫(遠藤憲一)が「お前らこそこそ何やってるんだよ」とやって来ます。

捜査の最高司令官であるべき一課長が、完全に蚊帳の外だったんだものね。
おまけに捜査一課の部下の遥までSSBCにいるし。

名波にしてみれば、ホームレス事件の秘密を一課長に背負わせるのは立場的に酷だと判断したのかもな。

八重樫「名波さんこれいったいどういうことですか」
名波「わかりました本当のことをお伝えします。一課長にまで黙って捜査を続けるのはやっぱり無理です。一課長、これから僕が言うことは決して誰にも言わないでください」
八重樫「誰にも?まあそれは話の内容にも…」
名波「八重樫さん!」
八重樫「はい」
名波「僕の伯父は」
名波・八重樫「元警察庁長官現内閣官房長官久世俊介です」
名波「そして僕は」
名波・八重樫「国家公務員総合職採用試験に合格して警察庁に入庁したキャリア官僚です」
名波「3年後には」
名波・八重樫「昇進しておそらく警察庁で局長。つまりあなた(私)の上司になります。」
名波「秘密を守れなかったら承知しませんよ」
八重樫「はうっ?いやいやはうっていうか」
名波「約束してくれますね」
八重樫「はび…×〇◆△…」

見事なユニゾンで快感だったわ!
途中2人ともカメラ目線になった時は吹き出しちゃった。

2人の息がぴったりで良く揃っていましたね。
ちなみに、ユニゾンとは。

ユニゾン
音楽において複数の歌手や演奏者が全く同じ音程とリズムを同時に演奏すること。
この技法を用いることで曲に厚みと力強さが加わり、一体感を表現する効果がある。

確かに2人で揃って言う“名波マウント”は厚みがあり力強く、一体感を感じさせました。
最終回で名波と八重樫一課長が同じセリフを言う意味は、まさにここにあったのではないでしょうか。
SSBC強行犯係と捜査一課が情報を共有し協力し合って捜査を進めるということ。
久世官房長官の理想である「デジタルとアナログの融合」、お互いの長所を活かし合うことが真相究明への道なのだと、2人のユニゾンは伝えてくれたような気がします。

気は強いけど魅力的な遥

遥はめっぽう気が強く、伊垣に対しても命令口調だったりしますが、刑事としての正義感や信念、誇りが伝わって来る女性でした。
ただ縦社会ですから、八重樫一課長や久世官房長官、そして名波にはきちんと敬意を表します。
しかし、どうしても譲れない時は名波に対しても反論するんですよね。
坂崎蘭のパソコンを押収するための令状を八重樫一課長にお願いする時、その時点では一課長は事情を全く知らないのでどう言い訳しようか四苦八苦している様子がチャーミングでした。

八重樫「坂崎蘭?」(不思議そうに)
遥「坂崎龍の弟です。拳銃はそこに隠されてるのかも」
八重樫「弟が兄貴に協力してるっていうのか」
遥「もうしょっちゅう会ってるって」
八重樫「それ誰の証言だ」
遥{あちこちで」
八重樫「あちこち?…それなら間違いないだろう。よしガサ状をとれ」

本当の目的は拳銃ではないんですよね。
蘭のハッキングの証拠をつかむためにパソコンを押収したい遥が、捜査を進めるために心ならずも嘘をつく表情が愛しかったです。

遥は真っ直ぐすぎて空回りしたり不器用だったりするところも魅力的だったね。子育ての苦悩や喜びの表情も良かったな。

美里ちゃんと色違いのクローバーのお守りは、美里ちゃんからのプレゼントなのかな。危険の多い仕事のママのために。実際にあのお守りのおかげでパパがママを助けることができたんだものね。

大森南朋の演技に惚れる

娘を厳しく諭す凛々しい顔の次の場面では娘に嫌われてしまったかもと嘆いたり、憎まれ口をたたく元妻の遥に優しい笑顔を向けたり、名波の発言に潜むものにいち早く気づいたり、遥の危機には猛然と立ち上がったり、八重樫一課長に呆れたり、伊垣は本当にいろいろな顔を見せてくれました。
「逃げ切れると思うなよ」
格好良かったです!

大森南朋さんの表現力の素晴らしさに改めて感動したわ。こまやかな表情の変化が本当にすごい。温かな包容力でドラマ全体を大きく包んでくれたわね。

自分の罪に向き合わせる遥と伊垣

遥は、自分は事件に無関係だと言う蘭にはっきりと告げます。

遥「あなたが始めたことよ!あなたはハッキングして得た情報を坂崎龍に教えた。そこから全てが始まったの。あの時あなたは14歳だった。遊び半分だったのかもしれない。でもその遊び半分でひとりの人間が死に、ひとりが生死の境をさまよってるの」
蘭「僕は…僕は悪くない」
遥「私を見なさい。とんでもないことをしてしまったってわかってたんでしょ。ずっと震えて生きてきたんでしょう。あのタワーマンションで、誰にも会わずにたったひとりで。このまま死ぬまでそうやって生きていくの??それでいいの??」
蘭「嫌だ…嫌だ…嫌だ…!!」
遥「じゃあ話して。何もかもすべて」

遥の言葉には真心がこもっていました。
だからこそ、蘭の心を動かしたのでしょう。
ずっと孤独で、タワーマンションの最上階でパソコン相手に暮らしてきた蘭。
彼は、少年時代にゲーム感覚でハッキングしたことが大事件に繋がったことから目をそらし、心を閉ざし、感情を動かさないようにふたをして生きてきたのでしょう。
遥のおかげで、蘭はこれから自分の罪と向き合っていきます。
人間らしく生きるために。

心を閉じて無表情な蘭が次第に感情を取り戻していく姿を、渡邊圭祐さんは繊細に表現していたわね。

一方、兄の龍は拳銃強奪、殺人、殺人未遂、年金詐欺を犯した凶悪犯です。
遥は、殺人に時効は無いこと、あの時龍が未成年だったとしても罪は免れないこと、今でも罪を重ねていることに向き合うように言いますが、龍は自分がやった証拠はどこにあるんだとうそぶきます。
すると、取調室へ伊垣と名波が入ってきます。
そして龍が事件で使った拳銃をコインロッカーに入れる証拠の映像を見せました。

伊垣「お前には22年の時間があったんだ。まっとうな人間に変わろうと思えばできたはずの時間だ。それをお前は無駄にした。裁判でどんな判決が出ようが誰もお前に同情しない。それはお前がお前自身に下した罰だからだ!!」

伊垣の言葉は龍の心に響いたでしょうか。
もしも響いて受け止めることができたら、彼自身が救われるはずです。

名波が受け止めたものは

22年前の事件で、警察官が奪われた拳銃によって別の警察官が殺され、そのせいで広域暴力団を取り逃す失態になりました。
それがバレたら国民の信用を失い、当時組織犯罪対策部の部長だった久世も含め何人もの首が飛ぶことになっていました。
でも、事件は坂崎龍によるホームレス殺人として処理されます。
ハッキングの時効は3年なので、22年前に蘭が警察内部の情報を盗んだことももう世に出ることはありません。
久世にとって、安堵する結果になりました。
しかし伯父の話を聞いた名波は、伯父が保身のために自分をSSBC強行犯係に入れたのか、伯父が22年前の事件井こだわっていたのは我が身可愛さのためなのかと失望します。

久世「権力を持つ人間というものはな、常に物事の裏で何が起こっているのか知らなければならない。逆に言えば、知らないということは恐怖だ。常に自信に満ち溢れ、怯えている。それが権力を持とうとする人間の宿命なんだよ。凛太郎、お前もいずれ身をもって分かる時が来る」

久世が守ろうとしたのは、自分の身、あるいは自分と仲間たちの身だけだったのでしょうか。
いえきっと、警察の信頼をなくすことで国の安寧が失われることを恐れたのではないかと思います。
権力を持つと、情だけでは済まないことが沢山出てくるのでしょうね。
やりきれなさも闇も全部飲み込んで、それでも権力者だからこそ守れるものがあるから、久世は進んでいくのでしょう。
名波の持つ正義感と純粋さは諸刃の剣だと久世は言っていました。
でもきっと、名波は伯父の生き方からも学びながら自分の道を行くのだと思います。

事件解決のためには“名波マウント”も上手に使うことができる名波だから、きっと彼らしくしなやかに進化していけると思うわ。

飄々としているようで頑固で、優しいけれど毅然としていて、純粋で思慮深くてどこかとらえどころがなくて。相葉さんの“名波凛太郎”の造形は見事だったね。

名女将、しずさん

伯父の話を聞いて失意の名波は、小料理屋「まえだ」にひとりでやって来ました。
女将の前田しず白川和子)は、そんな名波に語り掛けます。
加茂が撃たれた日、店にやって

久世がひと言だけ「死ぬなよ、加茂さん」とつぶやいていたことを。

しず「22年前の真相を知りたいだけなら、加茂さんが死のうが助かろうがどうでもいいはずだろ? 本当のことは言わないのよ、あの人。そういうもんさ。将来総理大臣になろうかって人は」

久世としずの長年の信頼関係が伝わってくる言葉です。
しずは事件の被害者家族なのかもしれないと思っていましたが、どうやら違うようですね。
しずの店は、久世の秘密を守ってくれ久世が心から安らげる数少ない大切な場所なのでしょう。
白川和子さんの存在感がドラマに厚みと深みをもたらしましたね。

SNSは「しずさんがしゃべった!」という声てあふれていたわね。
白川和子さんが起用された理由がよくわかる、物語を締めくくる名場面だった。

きびだんごで乾杯!

事件解決後にSSBC強行犯係の皆でご当地スイーツを食べる場面は1話から3話までで、それ以降はありませんでした。
恒例コーナーかと期待していたのに寂しいという声が沢山上がっていましたが、それだけ物語のトーンが深刻になってきていたからかもしれません。
しかし、最終回は待望の復活!
しかも遥は当たり前のようにSSBC強行犯係に馴染んでいるし、八重樫一課長までやって来て、最後はみんなできびだんごで乾杯していました。
和やかな終わり方は、続編のフラグ?という声もありますね。
ひとまず、楽しい雰囲気で最終回の幕が下りました。

【大追跡】最終回のまとめ

SSBC強行犯係のメンバーも捜査一課のみんなも機動捜査隊の2人も久世官房長官もしずさんも好きだからお別れが寂しい~!

シリーズ化を願っている声が沢山あるよね。大森南朋さんも相葉雅紀さんも松下奈緒さんも脚本の福田靖さんも、みんなseason2を望んでいるみたいだから期待大かも!

大追跡~警視庁SSBC強行犯係~】は、デジタル捜査とアナログ捜査の両面から事件解決を描いた、新鮮なドラマでした。
登場人物一人一人が魅力的で、ゲストの心情もよく伝わってきました。
繰り返し見ても面白い、見応えのある刑事ドラマだったと思います。
キャラクターたちの背景をもっと知りたいですし、彼らの活躍をもっともっと見たいです。
season2のお知らせが早く来ますように。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。