【三千円の使いかた】原作ネタバレ!美帆(葵わかな)たちの節約の結末は?
【三千円の使いかた】原作ネタバレ!美帆(葵わかな)たちの節約の結末は?
葵わかな主演ドラマ【三千円の使いかた】(三千円の使い方)の原作は原田ひ香さんの同名小説。
知識が深まり元がとれると話題の「節約」家族小説です。
原作小説は、どんな内容で結末なのか、分かりやすく紹介します。
今回は【三千円の使いかた】原作ネタバレについて!
【三千円の使いかた】原作のあらすじネタバレ
ドラマ【三千円の使いかた】の原作小説のあらすじネタバレを紹介!
第1話「三千円の使いかた」
第1話は20代・美帆(貯金三十万)(演:葵わかな)がメインキャラクター。若者がお金に向き合うまでのストーリー。
美帆は雑貨店で、かつて祖母から「人生は三千円の使いかたで決まるわよ」という言葉を思い出していた。
美帆は大学を卒業し、無事に就職。夢だった一人暮らしを東京・祐天寺で始めた。順風満帆のはずだった。小田街絵さん(44歳)がリストラされるまでは…。
美帆は良い会社だと思っていたが、街絵さんの陰口も聞いて嫌な気持ちになった。さらに恋人の長谷川大樹に相談しても、街絵さんを出来る人じゃなかったからリストラされたと言われて…ショックを受ける。
街絵さんのリストラ、恋人との不仲で気落ちしていた…そんなある日、美帆は保護犬猫の団体と出会う。そして、自身も保護犬を飼いたいと思い始める。
実は、美帆は子供の頃、ミニチュアダックスを飼っていたものの、行方不明になって生き別れたことを後悔していた。
美帆はペット可の家を持てるように「節約」して貯金しようと心がけていく。姉の真帆に相談し、固定費を削るところから始めるよう助言される。
美帆は毎日100円貯金することを決める。もう少し節約方法がないか考えた美帆は、節約アドバイザー黒船スーコが主催するセミナーに参加する。セミナー料は3千円。
黒船さんは姉と同じく固定費の見直しを告げる。美帆は姉のことを見直した。(※注:このセミナーで美帆は、のちの恋人・沼田翔平と出会う)
こうして「お金」に対して無頓着だった美帆が、お金について向き合っていくことに…。
- 美帆は好きな先輩がリストラされたこと、恋人との価値観の違いから人生を考え始めます。
- そんな土台があって、保護犬猫のボランティア団体と出会いました。
- 美帆は「一軒家の購入」と「保護犬を飼う」という目標ができて、節約をしていきます。
第2話「七十三歳のハローワーク」
第2話は美帆の祖母・70代の琴子(演:中尾ミエ)がメインキャラクター。高齢者が働きに出るまでのストーリー。
琴子は銀行の特別キャンペーンの金利2%を利用して、コツコツと利息をもらえている。そうして3年かけて40万円貯金し、銀行の利息だけでマッサージチェアを購入できた。
チェアを買った琴子は次の目標がない。それに、銀行のキャンペーンごとにお金を動かすのが面倒になってきた。
琴子は一千万円の貯金がある。それ以外の数百万の貯金もあったのだが、5年前に夫ががんで亡くなった為、年金が半分近く減らされてしまい、数百万の貯金を取り崩していたため残り数十万になっていた。
琴子は、介護が必要になった時の為に、老後資金の1千万円は手が付けられないことで不安を抱いた。
そんな中、息子の嫁の智子からおせち料理の先生をお願いされる。講師料で5千円をもらえたことで、琴子は70代でもお金を稼げたことに対し、嬉しさをかみしめる。そして、「働きたい」思いが自身にあることに気づく。
琴子はコンビニの面接やハローワークに行き、職を探す。だが、70代の高齢ということもあって、仕事が決まらない。
そんな中、琴子を不合格にしたコンビニ店長が、和菓子屋で高齢者を探しているからと推薦してくれた。
諦めかけていた琴子だったが、和菓子屋で働く事に…。
- 琴子は老後の資金に不安がありました。
- 働く喜びを知った琴子は、73歳ながらハローワークに通うことに。
- 琴子は、縁があって和菓子屋で働けるように!
第3話「目指せ!貯金1千万円!」
第3話は美帆の姉・真帆(貯金六百万)(演:山崎紘菜)がメインキャラクター。専業主婦が他人と比較して悩みながらも見つけたのろけ話。
真帆は、結婚前は証券会社勤務だったが、消防士の旦那・太陽と23歳の頃に結婚。彼とは高校時代からの知り合いだった。
真帆は専業主婦で夫は年収300万だが、子供も1人産まれ、円満な家庭生活を送っていた。だが、友人・小春の結婚話を聞いて、比較をしてしまう。
小春は豪華なダイヤの婚約指輪をしており、結婚相手の両親にタワーマンションも購入してもらうらしい。友人たちは真帆の幸せな家族写真を見ながら、23歳で仕事をやめて夫に全てを捧げたことを当時驚いていたと明かす。真帆は複雑な気持ちになってしまう。
真帆は漠然と子供の為に1000万円を貯める為に節約をしている。だが、友人が裕福な相手と結婚したことで、今を楽しむお金の使い方もあるのではないかと疑問を持ち始める。
実は、真帆が証券会社を辞めたのは、ノルマがきつくて自分には向いていないと思って、やめたのだ。苦しかったから。
その苦しみを太陽に話したら、プロポーズしてくれた。退職と結婚の理由は冴えない話なので、真帆は誰にも話せていない。
そんな中、小春は自身に1億円の死亡保険金をかけられることを知り、ショックを受ける。受け取りは婚約者と義父母だ。婚約者の死亡保険金の受け取りは妻となっても小春にはならない…。
深夜。小春は真帆の家に来た。真帆が元・証券会社勤務だから詳しいという理由で相談に来たのだ。小春は「高額な保険金」をかけられたことを打ち明ける。真帆は婚約者とちゃんと話すよう勧めた。
小春は真帆と太陽の仲を聞く。真帆は自分が会社の愚痴を言ったら結婚してくれたと明かす。そして「小春の方がラブラブだよ」と励ます。
・・・太陽が真帆と小春の会話を立ち聞きしていた。小春が帰った後、太陽は真帆の愚痴を聞く前から、プロポーズするつもりだったと打ち明けた。真帆は嬉しくて誰かにのろけたくなった。
(その後、小春は婚約破棄したことが別の章で明かされる)
- 真帆は漠然と一千万円を貯めること目標。
- 真帆は、裕福な相手と結婚する友人と自分を比較して落ち込んでしまいます。
- 一千万貯めることに意味があるのか、私は会社を辞めたがって結婚した…と悩む真帆。
- 真帆が羨んでいた友人に複雑な事情(多額の死亡保険)があることが発覚!
- 真帆は夫から、会社の愚痴は関係ないと言われて喜びました。
第4話「費用対効果」
第4話は御厨家(みくりやけ)以外の人物・小森安生(40才直前)(演:橋本淳)がメインキャラクター。安生は自由人なフリーターで費用対効果ばかり気にしていたが、本当の費用対効果と人生について考えていくストーリー。
祖母の琴子は近所のホームセンターの園芸コーナーで小森安生と出会い、友人となっていく。
小森安生は亡き祖母の一軒家に住んでいるものの、定職につかず、季節労働のアルバイトをして、海外に長期滞在する生活を送っている。
安生は、本木きなりという恋人がいる。きなりからプロポーズされたり、せめて子供だけでも作ってほしいと頼まれている。だが、安生は子供を欲しくないと断っていた。
ある日、安生はきなりと琴子の3人で真帆の家に行く事に。真帆が琴子おばあちゃんが変な人と付き合っていると心配していたのだ。きなりと真帆は意気投合した。きなりがiDeCoやNISAで資産運用し、将来設計をしているからだ。
安生は年金はもちろん、国民健康保険すら払っていない。また、子供を持つことは「費用対効果」が悪いとも安生は思っていた。真帆の家からの帰り、きなりから「子供欲しくない?」と言われたが、安生ははぐらかす。
安生は、きなりに黙って逃げるように季節労働にいく。その労働先で女子大学生・れなと肉体関係を一度持ってしまうが、それ以外はあしらっていた。
だが、れなが安生の家を訪ね、妊娠したと報告。
混乱した安生は、きなりに一度だけの女性が妊娠したことを告げてしまう。
結局、れなは妊娠はしていなかった。安生に相手にされたない れなは去ったが…安生は子供が持てるならきなりとの間に授かりたかったと気づいた。
安生は、子供を持つことが「費用対効果」が悪いと琴子に話す。
すると・・・琴子が珍しく怒った↓
費用対効果?そんなこと言ってたら、子供なんて作れない。子供なんて、結婚なんて、理不尽なことばかりだもの。じゃあ、今のあなたの生き方なんてどこに費用対効果があるの?
そんなに費用対効果が大切なら、もういっそ、ここで死になさい。それが一番効果があるわよ。ご飯も食べなくてすむし、家も傷まない、服も必要ない、お金もいらない。
人生は理不尽なもの。節約って生きている事を受け入れた上ですることよ。費用対効果なんてない、ってことを受け入れてからの節約なのよ。
「三千円の使いかた」文庫P201-203
費用対効果、コストパフォーマンスの最大は死だ。コストパフォーマンスばかり考えていると高齢者の琴子もいらないということになる。だから琴子は、いつも以上に怒ったのだった。
安生は、きなりの家の前で待ち伏せして、再会。謝り倒す。メールを拒否されないことから希望を抱く安生。
- 安生はコストパフォーマンス重視の男。
- 琴子はコストパフォーマンスを考えるなら死になさいと説教!
- 安生は恋人と向き合うことに。
第5話「熟年離婚の経済学」
50代の母・智子(貯金百万弱)(演:森尾由美)がメインキャラクター。友人が熟年離婚をすることをきっかけに、夫との関係を見直していくストーリー。
美帆や真帆の母・智子は子宮がんの治療の為、入院。退院後、家に帰ると家はホコリがあり、退院した日なのに智子がご飯を作る事に…。
智子は家事をしない夫・和彦への不満がたまっていた。だが、夫は夫で「出前でもいい」と伝えたし、琴子に来たもらえばいいとも伝えた。彼なりの優しさは見せているようだ。
そんな中、智子の友人・千さとが熟年離婚をすることを知る。金銭的にかなり厳しい事になりそうだ。
智子は老後を迎えるにあたって、貯金の必要性を感じると共に、今のままでは夫と離婚はできないと思う。
だが、智子はファイナンシャルプランナーの黒船スーコに3千円を払い、アドバイスをもらう。そして、夫に週1回でも食事作りから解放してほしいと頼む。その日は自分で作ってもいいし、外食してもいいし義母(=琴子)の家にいってもいいから、と。夫は了承した。
本当は週2回にしたかった智子だが、黒船スーコから「一歩ずつ」と助言されたことを思い出して、前に進んていることを喜ぶ。
- 智子は、家事をしない夫のことが不満。
- でも離婚はしたくない智子。(どうしたらいいの?)
- 智子は黒船スーコからの助言をもらい、夫にひとつ譲歩してもらえます。大きい一歩!
第6話(最終話)「節約家の人々」
第6話(最終話)は、御厨美帆にまたメインが戻る回。美帆の結婚について、御厨家で悩んでいくストーリー。
美帆には翔平という新しい彼氏ができていた。翔平は美術系の大学を卒業後、デザイン会社に就職。
美帆は翔平と結婚する気でいた。だが、翔平は奨学金550万円の返済が滞っている事を美帆に打ち明ける。利子を入れて700万円以上、20年かけて返すことになる。親が勝手に申し込んでいたようだが、実際に自分のために使われたからと、翔平は自身で返す気だ。
美帆は、翔平の実家を訪ねて両親と会ったが、お金に無頓着すぎる親だと分かる。悪い親ではないが、だからといって…。
美帆が御厨家の家族に相談すると、母の智子は大反対する。そんな経済観念の家の人と結婚することに反対なのだ。
翔平はしばらく待ってほしいと両親や美帆にお願いした。そして翔平はしばらく美帆と連絡をとらなかったが・・・
ある日、翔平から連絡がきた。翔平が会社でポスターを作成し、駅のホームに貼られるという。美帆は家族を連れて見にいく。そのポスターをみた父は彼に会ってどうやってこのポスターを作ったのか聞きたいと言った。
翔平は美帆の家に挨拶にいく。美帆の両親は翔平の人柄の良さは分かった。そして翔平の副業をして生活水準を落として節約してでも奨学金を返済していくという考えと熱意に感心した。
美帆の父は「奨学金の550万円の内50万円は親からの結婚資金として渡し、残りの500万円は祖母から借りいれ、奨学金を一括返済する」と提案。
500万円は10年かけて利子1%で返済するという誓約書をかわす。700万以上を20年かけて返すよりもよっぽどいい案だという。
美帆の両親や祖母の「娘を幸せにしてもらいたい」との思いからの提案だった。
美帆と翔平は、両親や琴子に感謝する。
美帆は自身が始めた節約ブログに、【お金や節約は人が幸せになるもの。それが目的になったらいけない。】と記した。
- 美帆の婚約者には、実質700万以上の借金がありました。
- 美帆が結婚をどうするか悩む中、美帆の両親や祖母が娘の幸せのためにお金を出してくれます。
- 美帆はお金や節約の目的を改めて知ったのでした。
【三千円の使いかた】原作:美帆(葵わかな)たちの節約の結末は?
美帆(葵わかな)たちの節約の結末は…なんと娘の「幸せ」のためにお金を出すというもの。
「三千円の使いかた」というタイトルですが、貯金や節約それ自体が目的ではなくて、幸せが目的なんだという結末はすがすがしかったです。
本作は多くの方が直面するお金に関する問題について書かれていました。
奨学金の返済、老後資金、コストパフォーマンス、節約術…。
私(筆者)は費用対効果が一番良いのは死ぬことって言い切る場面が衝撃でした。費用対効果なんて悪くても生きていくのが人間なのかもしれませんね。
また、他人と比べてしまう真帆や、離婚を考える智子の話も印象的。二人のような「主婦」だけでなくても、グサッとくる内容ですね。
それに、夫が家事をしないけど私はこのままずっと家事をするのかと考えて気が重くなるのも、【家事が無償での労働】になってるからでは?と思います。本編ではそこは突っ込んでないですが、これもまた実は「お金」の問題が絡んでいるのかも。
やはり「お金」の問題って、とても大切だと思います。
でも本書では、お金だけでなく「人生」についても学びがあると思います。美帆たちの結末のように…。
是非読んでみてほしい話題作です♪
【三千円の使いかた】原作の登場人物
御厨家
次女:御厨美帆(みくりや・みほ)(演:葵わかな)<24>…真帆の妹。大卒。会社員。お金に対して無頓着であり、貯金もほとんどないが、お金の使い方について考え始める。
長女:井戸真帆(いど・まほ)/旧姓:御厨真帆(演:山崎紘菜)<29>…美帆の姉。短大卒。専業主婦。コツコツお金を貯めていて、お金についての知識もある。しかし、友人の結婚話から本当にそれが自分の幸せなのかと思い始める。
母:御厨智子(みくりや・ともこ)(演:森尾由美)<55>…美帆と真帆の母。夫に不満がある。友人の熟年離婚の話を聞き、金銭面に不安を覚える。
父:御厨和彦(みくりや・かずひこ)(演:利重剛)…美帆と真帆の父。家事は一切できない。
祖母:御厨琴子(みくりや・ことこ)(演:中尾ミエ)<73>…美帆と真帆の祖母。和彦の母。智子の義母。老後資金1000万円を貯めていたが、徐々にお金が減っている。
主要人物の親族・恋人・友人
夫:井戸太陽(いど・たいよう)(演:堀井新太)…真帆の夫。消防士。真帆との間に3歳の子供・佐帆がいる。
恋人:沼田翔平(ぬまた・しょうへい)(演:葉山奨之)…デザイン会社勤務。美帆の恋人。
恋人:長谷川大樹(はせがわ・だいき)…美帆の元恋人。
南山部長…美帆の勤務する会社での上司。
牛尾みね…美帆と真帆の曾祖母。琴子の母。家計簿をつけていた。
小春(こはる)…真帆の友人。お金持ちな幸太郎と婚約中。
郁乃(いくの)…真帆の友人。小さな食品会社の経理。
奈美(なみ)…真帆の友人。おしゃべり。宅建を取得。インテリアデザイナーの資格も勉強中。
河野千さと(こうの・ちさと)…琴子の友人。夫の義昭(よしあき)と離婚を考え中。20歳の娘の千晶(ちあき)が大学在学中。
主要人物の関係者
小田街絵(おだ・まちえ)(演:酒井若菜)<44>…美帆が勤務する会社の先輩だが、リストラされる。
三田店長…コンビニの店長。琴子の仕事の世話をする。
黒船スーコ(くろふね・スーコ)(演:アンミカ)…人気の節約アドバイザーで、フィナンシャルプランナー。
小森安生(こもり・やすお)(演:橋本淳)<39>…琴子が園芸売り場で出会った年の離れた友人。定職につかず、結婚願望もない。少しでもお金が貯まると海外旅行へ行く自由人。
本木きなり(もとき・きなり)… 安生の理解者で恋人のような存在。旅行記事などを書くフリーライター。安生とは旅行先のインドで知りあう。安生に求婚する。
れな…安生に恋する女子大生。バイト先で知り合う。
加奈子(かなこ)…沼田祥平の母。
栄太(えいた)…沼田祥平の父。バイクが好きで、200万のローンで買ったが気にしていない。
画像出典「三千円の使いかた」公式HP
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