【虎に翼】108話あらすじと感想!「女性は働かなくてもいい」という意見が出る
【虎に翼】108話あらすじと感想!
伊藤沙莉さん主演の連続テレビ小説【虎に翼】第22週・第108話が8月28日(水曜)に放送。
裁判所で開かれた中学生向けの勉強会で、「女性は働かなくてもいい」という意見が出て…。
今回は朝ドラ【虎に翼】第108話のあらすじネタバレ・事前レビュー・感想について。
【虎に翼】108話のあらすじ
【虎に翼】108話のあらすじネタバレです。
「女性は働かなくてもいい」という意見が出る
稲垣(松川尚瑠輝)・小橋(名村辰)にも手伝ってもらい、裁判所で開かれた中学生向けの勉強会が開かれる。そこで、男子学生から「女性は働かなくてもいいんだ。そっちの方が得だろ?」という意見が出る。
小橋(名村辰)は「別に勉強しなくていいなら、働かなくていいなら頑張りたくないよな。そっち選びたいよな」「先生や周りがかまったり優しくするのは、優等生か不良で中途半端な俺達はいないも同然」「できる男と比べられるのも嫌なのに、さらにできる女とも比べられる! 頑張らなくてもいいのに頑張る女たちに無性に腹が立つ! そう、分かる、分かるよ~」と男子学生に寄り添う。
しかし、小橋は「お前が想像している通り、その苦しさはずっと続くし、お前はこの先の人生、ずっとできるやつらと比べられ続ける」「平等ってのはさ、俺たちみたいなやつにとって、確かに損なところもたくさんある。でも、そのいら立ちを向ける時、お前、弱そうな相手を選んでないか? この先どんな仕事をして、どんな人生を送ろうと、弱そうな相手に怒りを向けるのは、何にも得がない。お前自身が平等な社会を拒む邪魔者になる、嫌だろ?」と尋ねる。
男子学生は「嫌だ」と返答した。
小橋は「1番になれなくてもさ、お前のことをきちんと見てくれる人間は絶対いるからさ」と男子学生を励ます。
寅子は「とってもいいお話だった!」と感激した。
秋山(渡邉美穂)が妊娠
勉強会の後、秋山真理子(渡邉美穂)は寅子に「平等なわけないです」「男と女のつらさをひとくくりにされたくない」と口にした。そして秋山はこのタイミングで妊娠してしまったことを寅子(伊藤沙莉)に相談する。
語り(尾野真千子)「当時、認められていたのは、出産の前後6週間ずつの休業申請だけ。産休明け、新生児を抱えながら仕事を続けることには不安が残ります」
寅子は、出産後も秋山がもし裁判官を続けたいなら戻って来られるよう居場所を必ず守ると約束する。
家にて。寅子の話を聞いた朋一(井上祐貴)やのどか(尾碕真花)は、寅子にそんなこと約束をしていいのか?余計に傷つけないのか?と苦言を呈する。航一は「なるほど。いや、僕の子供たちだなと思って」と言った。
夜。のどかは外へ出かける。朋一は父がよくしゃべるようになったという。のどかはお母さんが願ってたことだから「よかったんじゃない?」と言った。
提案書を桂場(松山ケンイチ)に提出
寅子は、後輩たちを守るため「育児期間の勤務時間短縮」「育児のための長期休暇取得」といった提案書を桂場(松山ケンイチ)に提出。
桂場は「時期尚早だ」「(女性法曹が)食らいついてこられないならば、それまでだ」と突っぱねる。
寅子は「生き残らなければ、同じ場所に立てない。それは果たして平等と言えるのでしょうか?今、明らかに目の前にある問題を、次の世代にそのまま先送りにしていくのが苦しいんです」と言い、別の道を探る。
直後。桂場は、穂高(小林薫)が「君の次の世代が…」と寅子に言い、寅子が「私の話をしてるんです」と反論して、ケンカ別れした場面(※第38話)を思い出していた。あの場面には続きがあった。桂場は穂高に、「あんまりじゃないですか。だから時期尚早だと言ったんです。中途半端に投げ出すくらいならば手を出さない方が良い。先生だけは彼女を最後まで信じてあげるべきだったのでは?」と苦言を呈した。
最高裁事務総局に意見書を
甘味処「竹もと」にて。山田よね(土居志央梨)轟太一(戸塚純貴)らが集まる。よねは秋山(渡邉美穂)を見るなり「度肝を抜かれるほどの生ぬるさだな。同期の誰よりも早く出世して、社会を変えるなんてキャンキャン吠えてたくせに」と言う。2人は司法研修所で同期だった。
竹原梅子(平岩紙)は「もしかしてあなた、よねさんにご婦人の化粧は紳士の髭剃りと同じ良識ある大人の証しですよと言ってケンカになったお嬢さん?」という。
寅子は、秋山がよねさんに意見していたことを知り、驚いた。
よねは「類は友を呼ぶってやつか」と語った。
日本全国に女性裁判官任官者は12人、女性検事任官者は3人だ。女性の司法試験合格者は75人いるというのに…。
寅子は「だから開拓ではなく、舗装です」と言う。
そこで最高裁事務総局に意見書を提出しようと案を出す寅子。
集まった中山千春(安藤輪子)や後輩たちがたくさん署名してくれた。
涙ぐむ秋山。拍手が巻き起こる。
そこへ久藤頼安(沢村一樹)と桂場が現れる。
司法研修所所長の久藤は「懐かしい顔が揃ってるね。またこうやってみんなと会えてうれしいよ。お玉ちゃん(玉木/平体まひろ)、ヨッシィ(吉永/川久保晴)、それに“ヨネヨネ”!…じゃなくて山田さん」とフレンドリーに話しかける。
よねは一瞬固まったが、あだ名から訂正されたことで「ご無沙汰しております」とあいさつした。(つづく)
【虎に翼】108話 事前レビュー
「女性は働かなくてもいい」という意見が男子から出ました。中学生向けの勉強会なので、中学生の男子からの意見のようです。
昭和の時代、たしかにこういう意見はありました。妻のことを「嫁」(女+家)や「家内」とも呼ぶように、男が外で稼いで女は家を守るという考えがあったのですね。※漢字の成り立ちには諸説あります。
女性の社会進出がいつからなのか不明です。というか現在も女性総理がいなかったり、女性政治家が少なかったり、女性の進出が進んでいないとは思いますが…。それは置いといて、1985年に男女雇用機会均等法が成立し、女性の社会進出の大きなきっかけとなったといわれています。
劇中の現在はいつごろでしょうか。先週の月曜放送回(101話)が1955(昭和30)年7月で、11月に寅子と航一の結婚祝いがありました。ということは、寅子の引っ越しは学校の始まりを意識したので、1956年4月以降が劇中の時代設定か。(22週の放送が始まれば年代の表示があると思います)
ともかく、まだまだ男女雇用機会均等法の成立には先が長い。寅子は、男の子に男女平等を訴えることでしょう。仕事も家事も男女平等でやるべき、と。寅子の意見は革新的で、聞いた中学生に影響を及ぼしそう。今後、男の子が再登場とかして活躍するのかな?
また、108話では寅子が、秋山(渡邉美穂)が出産後の居場所を守る!と言ってしまいます。これって、人事権はないはずなのに、自分が苦労したから約束してしまったのでしょうか。つまり、自分が妊娠を機に、雲田法律事務所をやめたこと、戻ろうとしたけど雲田が人を雇う余裕がなさそうで言い出せなかったこと、再就職探しが難航したこと……が関係しているのでしょう。なんだか寅子が秋山を(悪気がなくとも)結果的に裏切りそうで…心配ですね。
【虎に翼】108話の感想
寅子はそんな約束して大丈夫なのか?と思っていたら、航一の子供たちも同じことを考えていたようですね。笑
でも寅子は、そんなことお構いなく実行に移します。寅子はズケズケ言う嫌な面もあるのですが、こういう実行力は本当に尊敬できる人です。
そして集った仲間たち。熱い展開でした。
桂場が穂高に苦言を呈していたエピソードは初出し。その場面、38話では寅子が過労で倒れたんですよね。夫人が法曹界に携わる道を切り開くため、出産ギリギリまで仕事をしようと頑張りすぎて…。そんな寅子に、母になることを優先すべき、と穂高先生は言ってしまいました。
このとき、桂場が寅子の味方をしていたなんて…。桂場は寅子の提案を受け入れませんでしたが、中途半端に関わって寅子を傷つけないようにしたのかも。
でも寅子は諦めません。竹もとで鉢合わせたことで、桂場はどうするのか。次回も楽しみです。
【虎に翼】108話の出演者・スタッフ
【出演】伊藤沙莉,岡田将生,土居志央梨,平岩紙,戸塚純貴,三山凌輝,毎田暖乃,井上祐貴,尾碕真花,名村辰,松川尚瑠輝,安藤輪子,渡邉美穂,余貴美子,沢村一樹,松山ケンイチ,小林薫,
【語り】尾野真千子
【作】吉田恵里香
【音楽】森優太
画像出典NHK