【すずめの戸締まり】のキャスト・ネタバレあらすじ・考察!忘れられてしまったある真実とは?

すずめの戸締まり

「君の名は。」の新海監督最新作【すずめの戸締まり】が日テレ・金曜ロードショーで2024年4月5日に地上波初放送されます!

旅先での出会いに助けられながら辿りついたその場所ですずめを待っていた「忘れられてしまったある真実」とは?

今回はアニメーション映画【すずめの戸締まり】のキャスト・ネタバレあらすじ・考察について!

※注意:『すずめの戸締まり』は東日本大震災を描いた映画です。特に震災を体験した方々は注意が必要です。劇場公開時には以下の注意喚起がなされていました。

「映画『すずめの戸締まり』ご鑑賞予定の皆様へ 『すずめの戸締まり』ご鑑賞予定の皆様へ 映画「すずめの戸締まり」が完成致しました。ご鑑賞予定の皆様、楽しみにして頂ければ幸いです」と報告すると共に「本作には、地震描写および、緊急地震速報を受信した際の警報音が流れるシーンがございます。警報音は実際のものとは異なりますが、ご鑑賞にあたりましては、予めご了承いただきます様、お願い申し上げます」

目次

【すずめの戸締まり】のキャスト

  • 原菜乃華…役:岩戸鈴芽(いわとすずめ) – 17歳の女子高校生。
  • 松村北斗…役:宗像草太(むなかたそうた)- 閉じ師。
  • 山根あん…役:ダイジン – 人の言葉を話す謎の白い猫。
  • 深津絵里…役:岩戸環(いわとたまき)- 漁協で働くすずめの叔母。
  • 染谷将太…役:岡部稔(おかべみのる)- 環の同僚。
  • 伊藤沙莉…役:二ノ宮ルミ(にのみやるみ) – 神戸のスナックのママ。
  • 花瀬琴音…役:海部千果(あまべちか)- 愛媛ですずめが出会う、同い年の快活な少女。
  • 花澤香菜…役:岩戸椿芽(いわとつばめ)- すずめの母。
  • 神木隆之介…役:芹澤朋也(せりざわともや)- 草太の友人。
  • 松本白鸚…役:宗像羊朗(むなかたひつじろう) – 草太の祖父。 閉じ師の師匠。

ネタバレなし【すずめの戸締まり】のあらすじ

【あらすじ要約】物語の主人公は九州の静かな町に暮らす17歳の女子高校生、岩戸鈴芽(いわとすずめ)。ある日、「閉じ師」を名乗る不思議な青年・宗像草太(むなかたそうた)と出会い、災いの元となる”扉”を閉めていくために、日本各地の廃墟を巡る旅に出る…というストーリー。

九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(原菜乃華)は、「扉を探してるんだ」という旅の青年・草太(松村北斗)に出会う。彼の後を追って迷い込んだ山中の廃墟で見つけたのは古ぼけた扉。何かに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすが…。

扉の向こう側からは災いが訪れてしまうため、草太は扉を閉めて鍵をかける“閉じ師”として旅を続けているという。すると、二人の前に突如、謎の猫・ダイジンが現れる。「すずめ すき」「おまえは じゃま」ダイジンによって、草太は椅子に姿を変えられてしまう!

それはすずめが幼い頃に使っていた、脚が1本欠けた小さな椅子だった。逃げるダイジンを捕まえようと3本脚の椅子の姿で走り出した草太を、すずめは慌てて追いかける。

やがて、日本各地で次々に開き始める扉。不思議な扉と小さな猫に導かれ、九州、四国、関西、そして東京と、日本列島を巻き込んでいくすずめの“戸締まりの旅”。旅先での出会いに助けられながら辿りついたその場所ですずめを待っていたのは、忘れられてしまったある真実だった。

【すずめの戸締まり】のネタバレあらすじ

すずめの夢

宮崎県の静かな町で叔母・岩戸環(いわと たまき)と暮らす17歳の女子高校生・岩戸鈴芽(いわと すずめ)はある日夢を見る。一人の幼い少女が廃墟も立ち並ぶ草原の中をひたすら歩き、母を探すも見つからず疲れ果て蹲る。そこに一人の女性が歩いてくる。その女性を少女は見つめるがその瞬間鈴芽は夢から目覚めてしまう。

不思議な扉

すずめの戸締まり・鈴芽

2023年9月25日。鈴芽は登校中、青年・宗像草太(むなかた そうた)とすれ違う。鈴芽は彼が気になり通学路を引き返し後を追った。そして山の中の今は廃れたリゾート地にある廃屋で水溜りの中に佇んでいた一つの古い扉を見つける。鈴芽は何かに引っ張られるように扉に手を伸ばし、引き込まれる。

その扉の向こうの世界には、広い草原と全ての時間が混ざった空があった。鈴芽はその世界に足を踏み入れようとしたが入れず、足元にあった猫の形をした石を見つける。好奇心からその石を持ち上げると白い猫に姿を変え逃亡。、鈴芽もその場から去っていく。

緊急地震速報

鈴芽は登校した。昼食の時間、窓の向こうの山から煙が登っている。しかし鈴芽以外は誰にも見えていなかった。その時、緊急地震速報のアラームが響き渡る。

鈴芽は煙が赤黒くなり空へと登っていくのを目撃する。これも彼女以外誰にも見えない。

鈴芽は再び廃屋へと向かう。そこでは草太が必死に戸締まりしようとしていた。彼は鈴芽に警告するも、煙のようなものの勢いに押され吹き飛ばされる。金色の細い糸が現れて煙に付着すると、煙が倒れ、町中を再び地震が襲う。

落下してきた鉄骨から鈴芽を庇い怪我を負いながらも草太は再び戸締まりしようとし、そこに鈴芽も加わる。

草太が何かを唱えたその時、幾つもの温泉街が繁栄していた頃の人々の声が鈴芽の耳に入り二人は戸締まりに成功する。

草太の仕事

鈴芽は草太を介抱するため、自宅へ連れていく。草太は「扉」を探して締めて、要石で封印していた日本列島の下をうごめくミミズの暴走を防ぐ仕事をしているという。

【用語解説】ミミズとは、この世の裏側に通じる不思議な扉「後ろ戸」から現れる、災いをもたらす赤黒い奔流(ほんりゅう)の通称。 「ミミズ」という呼び名は、その姿や動きがミミズを思い起こさせることから。また、古来より語り継がれてきた「日不見(ひみず)の神」という呼び方が変化したことにちなむ。

すると、白い猫が再び現れる。

すずめの戸締まり・ダイジン

鈴芽が餌を与え「うちの子になる?」と話すと「うん」と猫が人間の言葉で返す。

猫は「すずめ、優しい、好き」「お前(=草太)は、邪魔」と話す。

すると、草太が椅子に変わってしまう。その椅子は、鈴芽がまだ幼い頃に使っていた三本足の椅子だった。

すずめの戸締まり・椅子

草太は白い猫を追う。鈴芽も急いで後を追った。

鈴芽は白い猫と草太が乗船したフェリーに乗船する。

猫は巡視船に飛び移り、逃げられてしまった。

愛媛編

鈴芽と草太は愛媛に到着。道中で、民宿で働く海部千果(あまべ ちか)と出会う。

すずめの戸締まり・海部千果

鈴芽と草太は再びミミズを目撃する。

千果の協力も得て、二人は後ろ戸がある中学校に辿り着き後ろ戸を締める。

その夜、二人は千果の民宿で一晩を過ごし別れた。

続いてであったのはスナックのママ、二ノ宮ルミ(にのみや るみ)だ。彼女の助けを得て神戸へと向かう。

すずめの戸締まり・二ノ宮ルミ

神戸編

鈴芽と草太はルミの店の手伝いをしたりしていたが、ダイジンを再び目撃。

ダイジンを追いかける道中でまたもミミズを目撃し、二人は後ろ戸がある廃れた遊園地に向かう。

草太はダイジンを捕らえようとタックルする。

遊園地の電源が作動し、鈴芽は観覧車で落下しそうになりながらも奮闘。

窓から再び夢で見た光景を目にして触れようとする。

その様子を見た草太は急いで彼女の元に向かい呼びかけ、鈴芽は正気を取り戻し観覧車の後ろ戸を締める。

その後、ルミのバーで一夜を過ごし、ルミと別れた。

東京編

鈴芽は東京の草太のアパートへ。そこで、部屋で様々なミミズに関する文献を読み漁る。

文献によると後ろ戸を押さえている要石(かなめいし)は東と西に一つずつある。時代によってその場所は違う。西の要石はダイジンになって移動している。東の要石は東京のどこかにある。ダイジンはそこへ行こうとしているのかも。

その時、草太の友人の芹澤朋也(せりざわ ともや)と出会う。

すずめの戸締まり・芹澤

芹澤は、教員採用試験に来なかった草太のことを心配していた。

「アイツは自分の扱いが雑なんだよ」という芹澤。

直後、緊急地震速報が流れる。鈴芽は部屋の外に出る。そしてミミズの姿を目撃。

鈴芽と草太は急いで東京の後ろ戸へと向かう。すると、ダイジンも現れる。

二人はダイジンを追い、後ろ戸は地下にあることを知る。

地震の警報音が響く。再び揺れが襲う。東の要石も抜けてしまったのだ。

草太は「大震災は絶対に防ぐ」と一人でミミズに飛び乗った。そんな草太の後を追うように鈴芽もミミズに飛び乗り、二人はミミズと共に東京上空に上昇していく。ミミズは空へと高く登り始め、やがて広がっていく。

東京の人々が何気なく過ごしている。だが、ミミズは東京の上空を覆っていく。

ダイジンは「ミミズが落ちて地震が起きるよ。人がたくさん死ぬ」と言う。

鈴芽と草太はダイジンと対峙し、説得を試みるが…。

ダイジンは草太に「要石(かなめいし)はおまえだ」と告げる。

草太は要石と変化してしまう。

ミミズが地面に向かって落下し始める。ダイジンは「人がいっぱい死ぬね。繰り返すね」と煽る。

やるしかないと悟った鈴芽は、要石になった草太をミミズに突き刺す。

ミミズは爆発。

鈴芽は空から落下する。ダイジンが巨大化し鈴芽を守った。

夢の中で、鈴芽は母が椅子を作ってくれているのを「まだ?まだ?」と、待っていたことを思い出す。

お誕生日プレゼントに鈴芽専用の椅子を作ってくれたのだ。

鈴芽は「一生大事にするね」と喜んだ。鈴芽は思う――。いつまでだったけ、ちゃんと大事にしてたのって…。

地下で鈴芽は後ろ戸の向こうの常世で草太を目撃する。

【用語解説】常世(とこよ)とは永久に変わらない神域。死後の世界。黄泉(よみ)もそこにある。草太曰く、ミミズがいる場所とされています。

鈴芽は常世には入れなかった。

そこにダイジンが鈴芽の元にすり寄るが彼女はダイジンを「大嫌い」と言って拒絶する。ダイジンはみるみる痩せていき、どこかへと立ち去る。

後ろ戸に入ることを締め、地上に出た鈴芽は病院へ行く。草太の育ての親で閉じ師の師匠である宗像羊朗と会う。そして常世へ入る方法を聞く。

宗像は死ぬのが怖くないのか尋ねる。鈴芽は「人が生きるか死ぬかなんて、ただの運だと思って生きてきたました。でも、草太さんのいない世界が、私は怖いです」と告げる。

すずめの戸締まり・鈴芽

宗像は笑い出し、鈴芽が常世に入ったことがあると見抜く。そしてその扉を探すことができれば、常世に入れるとアドバイスした。

鈴芽は草太を助けに行くことを決意する。そして草太の部屋でシャワーを浴び、着替えて、靴も借りるなどの身支度をし出発する。

すると御茶ノ水駅前で芹澤に声をかけられる。さらに環も鉢合わせする。なぜかダイジンも乗車しており、みんなで東京を発つことになる。

すずめの戸締まり・芹澤

帰還困難区域

一同はドライブで、岩手県三陸沿岸の鈴芽の生まれ故郷を目指す。

寝ていた鈴芽が「揺れた?」と起きた。そして鈴芽は「停めて」と芹澤に声をかける。その場所は帰還困難区域だった。※福島県の原発近辺。

丘に登って、鈴芽は景色を見る。

芹澤は「このへんって、こんなに綺麗な場所だったんだな」という。

鈴芽は 「ここが、綺麗?」 と驚いた。

日記帳

道の駅の大谷海岸に到着 。環は鈴芽と口喧嘩をする。

環は「しんどいわ」「私の人生、返しんさい!」と怒った。

鈴芽とダイジンは、環のそばにいた巨大な黒い猫に気付く。

黒猫は「サダイジン」と名乗った。ダイジンはサダイジンに咥えられ、環は気を失う。

一同はサダイジンを乗せて、鈴芽の実家へと向かうことに。

そんな中、サダイジンが「人の手で元に戻して」としゃべったため、芹澤は運転ミスをして、道路から落下。

オープンカーが故障してしまう。

目的地まであと10キロくらい。鈴芽は二匹と実家へ走って向かう。環も廃棄されていた自転車に乗り、後を追う。

鈴芽は環の自転車のうしろに乗り、2人は和解する。

鈴芽は実家の跡地に辿り着く。12年ぶりの里帰りだ。

実家があった場所を掘って「すずめのだいじ」と書かれた缶を見つけた。

鈴芽は缶を開き、日記帳を見つける。

扉に舞い込んだことが記されてないか調べるため、日記帳を開く。

すると、3月11日からはページが黒く塗りつぶされていた。

警報の音。「すずめのおかあさん知りませんか。どこ?」と尋ねまわった日々がよみがえる。

最後のページには夢で見た光景や、かつて彼女を常世へと導いた扉が描かれている。

鈴芽は、ダイジンの後を追う。すると、草木に覆われた1枚の扉を見つけた。

鈴芽は「ダイジン。後ろ戸が開いてる場所に案内してくれてたの?」と、ダイジンに感謝する。

鈴芽は「環さん、行ってくる。好きな人のところ」とあいさつして、扉の中へ。

鈴芽はダイジン、サダイジンと共に常世へ。

常世にて

鈴芽とダイジン、サダイジンは常世へと入った。

すると、ミミズが再び扉から抜け出そうとしていた。

サダイジンが巨大な獣になり、ミミズと戦う。

鈴芽はダイジンと共に要石となった草太の元に駆け寄る。

がれきの山の上に椅子が挟まっている。しかし抜くことができない。

ダイジンは要石を抜いたらミミズが外に出るという。

鈴芽は、それなら私が要石になると宣言。

草太は「もっと生きたい。死ぬのが怖い」と願う。

鈴芽は「私だってそうだよ。もっと生きたい。声を聴きたい。ひとりは怖い。死ぬのは怖いよ。」と涙を流す。

ダイジンも加わり必死に抜こうとする。

鈴芽は草太を救い、要石を引き抜いた。草太は椅子から元の人間の姿に戻った。

ダイジンは力尽き「鈴芽の子にはなれなかった。鈴芽の手で 元に戻して」と話す。そして要石へと姿を変える。

草太は祝詞を唱え、鈴芽は「いってきます」「いってらっしゃい」と声をかけあう人々の声を耳にする。

サダイジンによって空中へと飛ばされた鈴芽と草太は、ミミズの先頭に要石を突き刺す。

すずめの戸締まり・鈴芽

ミミズは倒れる。やがて周囲は広い草原となる。

幼い自分との再会

鈴芽は常世に迷い込んだ幼い鈴芽を見つける。鈴芽は「そうだったんだ」と気づいた。

母を探す鈴芽に、白い服の姿で声をかける鈴芽。

幼い鈴芽は泣きながら「お母さんを知りませんか」と尋ねる。

鈴芽は幼い彼女を抱きしめて「もういいの」と慰めるが、幼い鈴芽は「お母さんは鈴芽を探してるんだってば。おかあーさん」と泣いた。

鈴芽「すずめ。なんて言えばいいのかな。今はどんなに悲しくてもね、すずめはこの先、ちゃんと大きくなるの。だから心配しないで。未来なんで怖くない。ねえ、すずめ。あなたはこれからも誰かを大好きになるし、あなたを大好きになってくれる誰かともたくさん出会う。今は真っ暗闇に思えるかもしれないけど、いつか必ず朝が来る。」

鈴芽は幼い鈴芽に「あなたは光の中で大人になっていくの。それは決まっていることなの」と伝える。

幼い鈴芽「お姉ちゃん、誰?」

鈴芽「私はね、すずめの、明日

鈴芽は幼い自分に母の形見の椅子を託す。

幼い鈴芽は扉から出ようとしたとき、振り返ると、その丘には一人の女性と男性が見守っていた。

鈴芽は「私、忘れてた。大事なものはもう全部、ずっと前にもらってだんだ。いってきます」と言って、扉にカギをして、現実世界に戻る。

エピローグ

草太は東京に戻りながら閉じ師の仕事をして帰ると言う。

草太は「俺を救ってくれてありがとう。会いにいくよ、必ず」と駅で鈴芽に別れを告げた。

鈴芽は環らと、帰路につく。

――それから数か月後のある2月の朝。鈴芽は自転車で登校中、草太の姿を見つける。

自転車を停めた鈴芽は「おかえり」と声をかけ、微笑んだ。(おわり)

【すずめの戸締まり】の考察

すずめを待っていた「忘れられてしまったある真実」とは何?

鈴芽が忘れてしまっていた真実とは、常世で、鈴芽が幼い鈴芽にすでに出会っていたこと。

鈴芽は幼い自分に「未来を心配しないで」と励ましました。しかしまだ4歳と幼い鈴芽は、誰とどこで会って、何を聞いたのかは覚えていなかったのです。

この時、大人になった鈴芽から貰ったのが母の形見であるイスです。

劇中でも鈴芽はこのイスについて、一度失くしたことがあって見つかった時には足が一つなくなっていたと言及しています。

また、母の椿芽が椅子を作った時の夢を見た直後の鈴芽は「大事にしてたの、いつまでだったっけ…」と言うシーンがありました。

震災で母が亡くなったことを受け入れられず、この先の未来が真っ暗で、嘆いていた幼い鈴芽。

けれど、この時「生きる希望」をしっかり貰っていたことを知ったというのが真実であり、オチでした。

ラストの「おかえり」の意味とは?

ラスト。鈴芽は草太に「おかえり」と声をかけます。

これは2つの意味があると考えられます。

(1)草太に「おかえり」

一つは、「おかえり」をストレートに解釈して、鈴芽が草太との再会を喜んだという意味。

ラストシーンは鈴芽と草太が最初に会った土地でもあるので、草太が帰って来たとも言えますね。

でも、ただの再会ならば「久しぶり」でもいいのですが…。

また、駅で鈴芽と別れる時、草太は「会いに行くよ、必ず」と言っていましたしね。草太がしている戸締まりというのは危険な仕事です。鈴芽にとって草太は大切な人。だから「おかえり」という言葉は、無事にまた会えたという喜びも表現されていると感じます。

(2)言えなかった沢山の「おかえり」の象徴

震災の日の朝、沢山の人が「行ってきます」と言って家から出発し、沢山の人が大切な人を「行ってらっしゃい」と送り出していたはず。

でも、沢山の人が「おかえり」を言えなかったことでしょう。悲しいことに…。

何より、本作の鈴芽も、あの日仕事に行った母に「おかえり」と言って、再び家に迎えることはできなかった人のひとりなのです。

「おかえり」を言えることの重みが心に響くラストシーンだったように感じました。

「すずめの戸締まり」のモチーフとは?

『すずめの戸締まり』は、厄災をモチーフにしています。

その点では『君の名は。』 (2016年)での隕石の衝突、『天気の子』(2019年)での豪雨や東京水没と共通しています。

しかし、この2作品いずれも架空の災害でした。

なのに本作で、新海監督が東日本大震災などを思い起こさせる震災を扱っています。この点で、過去作とは良くも悪くも一線を画しています。

「すずめの戸締まり」が伝えたいこととは?

新海誠監督はインタビューで、どんなことを伝えたくて作品を作ったのか語っています↓

僕は“嘘のないメッセージ”を込めたつもりです。どんなことを経験しても、その後も人は生きていくことができる。今、辛いことがあっても、来年の今頃は笑っているかもしれない。苦しみや困難の先には希望がちゃんとあるし、過去の自分に「だから大丈夫だよ」と伝える未来の自分がきっといる。そんなことを伝えたくてこの作品を作りました。
どうか、すずめの旅を一緒に楽しんでください。映画館を出る時に「楽しかった」と思ってもらえたら嬉しいです。

月刊神戸っ子より

苦しみや困難の先には希望があるというメッセージを込めたということですね。作品では、常世での鈴芽が幼い自分を励ましたセリフに込められていると感じます。ぜひその終盤まで見て、多くの人にそのメッセージを受け取って欲しいと思います。

【すずめの戸締まり】のスタッフ

  • 原作・脚本・監督:新海誠
  • キャラクターデザイン:田中将賀
  • 作画監督:土屋堅一
  • 美術監督:丹治匠
  • 音楽:RADWIMPS 陣内一真
  • 主題歌:RADWIMPS「カナタハルカ」、RADWIMPS,十明(とあか)「すずめ 」

【すずめの戸締まり】新海監督最新作を地上波初放送!

すずめの戸締まり・草太

【すずめの戸締まり】の劇場公開日:2022年11月11日~

新海誠監督の最新作【すずめの戸締まり】が本編ノーカットで地上波初放送されます。日時はこちら↓

放送日2024年4月4日(金曜)
放送時間21:00~23:24
放送局日本テレビ系

エンディングは、新海監督 が本作の企画書に描き込んだ イラストを使った特別映像を初公開!劇場で見た人も初見の人も必見ですね♪

画像出典:映画HP

すずめの戸締まり

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