【ストロベリームーン】原作小説ネタバレあらすじと結末考察&感想!令和のセカチュー?芥川なお著

ストロベリームーン

映画化原作の小説【ストロベリームーン】ネタバレとあらすじ、結末の考察と感想、続編を紹介します。

當真あみ主演映画【ストロベリームーン・余命半年の恋】の原作は芥川なおによる「令和イチ泣ける」と大きな反響を巻き起こしたベストセラー小説【ストロベリームーン】です。
多くの読者の涙を誘ったラブストーリーの全容をお届けします。

【ストロベリームーン】原作・小説のネタバレ

原作・小説情報

  • 著者:芥川なお(アクタガワナオ)
  • 出版社:すばる舎

本作は作家芥川なお氏のデビュー作で出身地である大分県中津市をイメージして描かれています。コミカライズされ7巻まで発行。続編は「コールドムーン」。原作者の芥川なお氏の性別などは不明。

あらすじ

高校の入学式、1年生の佐藤日向(齋藤潤)は学校一の美少女・桜井萌(當真あみ)と衝撃的な出会いを果たす。入学式に遅刻した日向は、その日向になぜか積極的にアプローチしてくる萌と、なんと出会った初日につき合うことに。日向と萌はメッセージのやり取りやデートを重ね、好きな人と一緒に見ると永遠に結ばれる神話がある赤い満月「ストロベリームーン」を見に行く。そんな幸せな時間を過ごしていたのもつかの間、日向は萌の余命が少ないことを知る。自暴自棄になった日向は、萌の母親(田中麗奈)から萌の日記を渡される。

以上がざっくりとした展開です。
原作は日向視線で描かれていきます。萌目線は萌の日記部に記載されています。以下にてネタバレを詳しく紹介します。

出会い・ストロベリームーンの意味は?

県立常盤南高等学校入学式当日、遅刻をした佐藤日向はひとり教室へ。そこで同じく遅刻をしてきた桜井萌と出会う。美少女の萌に魅了された日向。遅刻をした罰にふたりで掃除をすることに。
萌は、ストロベリームーンについて話しだす。

ストロベリームーンは幸運を呼ぶ月。
赤く丸い見た目からイチゴのように赤い月。
アメリカではイチゴの収穫が6月なので、ストロベリームーンと呼ばれるようになったという。

学者者的解説のあとにロマンティックなストロベリームーン説を話す萌。

ストロベリームーンには縁結びの効果がある。
好きな人と一緒に見ると永遠に結ばれる。
これからの人生、好きな人と一緒にストロベリームーンを眺めるの。それが小さな夢。

そんな夢を明るく語る萌は、彼女がいないという日向に「彼女にして」と告白する。
出会ってわずか3時間。ふたりは付き合うことになる。

日向は萌にひとめぼれ。付き合ってと言われて驚きつつもすぐにOK!それにしても、突然の告白って?萌は日向をからってるの?と思ってしましたが、実は深い意味がありました。真実は萌の日記で明かされます。

誰にも内緒で交際をスタート。メッセージのやりとりと電話で互いのことを知っていく。萌の誕生日は6月4日。ストロベリームーンの日。日向の誕生日は8月16日。

ある日、日向は萌に誘われ美術室に行く。
向日葵の写真集の最後のページに名前を書く。日向はフルネーム。萌は名前だけ。萌の苗字は日向の苗字だから。つまり、夫婦ということ。

向日葵の花言葉は変わらぬ想い。

ふたりの付き合いを内緒にしてきたが、日向は親友のカワケンこと川村健二とフーヤンこと福山凛太郎には教える。萌も的場琴美と豊野美優に教える。

日向はアイドル的存在の萌に対して、自分なんかが彼でいいのかと自信がなかった。だから内緒で付き合ってきたのです。頑張って萌に相応しい男にならければと思っていた日向。でも「頑張らなくていい。日向君がいいだよ」という萌の熱い思いに応えたいと思えるように。なによりも、親友には隠しとおせない。日向が萌を好きなことはバレバレでしたから。ただ付き合っているというのは、カワケンとフーヤンにとって、かなりの驚きでもあり、親友としては喜びでもあり。思春期の男子中学生。そこはもうはしゃぎまくりという感じで可愛いです。

ストロベリームーンの約束は?

水族館の初デートを経て萌の誕生日を迎える。プレゼントにピンキーリングも用意した日向は、カワケンとフーヤンの協力をしてもらう。宝探しゲームのように萌を誘導しながらプールに。カワケンとフーヤンのいたずらサプライズでプールにリングが落とされ日向はプールにの中に。萌も制服のままプールに入った。
その夜、ふたりは高台にある公園でストロベリームーンを見る。生まれ変わってもストロベリームーンを見ようと約束する。萌はこっそりと家を抜け出してきたが、帰宅すると両親が家の前で待ち構えていた。萌を送り届けた日向は父から二度と顔を見せるなと拒絶される。

ストロベリームーンデートはとんでもないことになってしまいました。父が激怒するのは萌を思っているからこそのこと。でも怖いよね。日向はしょげて帰るしかありません。ちょっと気の毒だけど、やっぱ、夜の無断外出は親は心配になるものです。萌の場合、それだけじゃない心配事があるからなおさら。そこら辺りも後半で「なるほど」と思う展開。

萌の病名は?

翌日から萌は学校を休む。萌は入院していた。
萌との連絡が途絶えた日向は、カワケンとフーヤンとともに萌の入院先を探しだす。病院は自転車で1時間もかかる場所。必死でペダルをこぎたどり着くいた日向は、萌が救急で運ばれ心臓病を患っていると知る。萌の母と話した日向はこの日から萌のお見舞いに。

日向の行動と心情
・蛍が見たいと言っていた萌の願いを叶える。祖父と一緒にとった蛍を持って病室へ。
・萌の病室から見えるように花火をあげる。
・1か月後、萌の病名が拡張型心筋症だと知る。
・萌を引っ張り回し病気を悪化させたと思う。

萌の病気を知った日向は、萌の外出がままならかったこと、向日葵の花言葉のことなど、萌のこれまでの言動や行動に納得します。何も知らずにいた自分を責めますが、萌も萌の母も日向のことを責めません。むしろ、たくさんの楽しいことができたのだと、日向の存在に感謝していました。

混乱する中、自転車を走らせた日向は自転車ごと横転。気絶したところを幼なじみの高遠麗が助ける。

麗は帰り際に「私ね、日向のこと…」と言いかけます。その先は日向の母の登場で分からないまま。多分、麗は日向のこと「好き」だと言いたかったのでしょう。結局、麗は明るい幼なじみのままで日向のことを応援する存在のまま。日向は鈍感だから麗の気持ちには気づいていません。

萌の日記・本当の出会いは?

中3の秋。萌は余命1年だと宣告された。
実は萌は入学式よりも前に日向を知っていました。ここで本当の出会いが明かされます。

出会い1:気分転換にと寄ったショッピングモールのゲームセンターで日向を見た。日向はぬいぐるみを欲しがる子供に「忘れ物だよ」と自分がGETしたぬいぐるみを渡していた。
出会い2:高校受験会場で再び日向に出会う。日向は消しゴムを忘れたと騒ぐ受験生に「君のでしょ」と自分の消しゴムを渡していた。萌はこの時「佐藤日向」だと名前を知る。

ふたつの出会いから萌はさりげなく人に優しくできる日向を好きになる。そして入学式での告白へ。
日向に病気のことを隠していることに後ろめたさを感じながらも日向への思いがあふれていく気持ちを記す。

麗から日向のことを問われ日向のことを本当に好きだと答えていた。萌は麗に自分はいなくなる。だから、日向のことを支えていってほしいと記していた。

萌が向日葵が好きな理由は?
日向が向日葵のようなにまっすぐな人だから。

日記の最期は、たくさんの良かったことを綴り、いつか天国で会おうと記してあります。
「その時は可愛いねと言ってね」と…。

むちゃくちゃ明るく記された日記です。萌が死を覚悟しての日記は明るいからこそ悲しくもあり…。

ファーストキス

萌の母から手渡され、萌の日記を読んだ日向は向日葵を300本を車で運んでもらい病院に。
息絶えの萌に向日葵の花言葉を伝える。ずっと好きだよ。
良かったことをあれこれと話す日向。そして、最後にファーストキスが出来た事だと言い萌にキスをする。

ファーストを経験して死ぬことができる、ずっと大好き、萌が日向に最後にのこした言葉です。恋愛できたこと、キスをしたこと。萌にとって最高の最期だと思います。死は悲しい現実ですが、何もないままに終わるよりも日向と過ごすことでずっとずっと濃厚な日々を送れたと思います。

【ストロベリームーン】結末をネタバレ考察

萌が亡くなってから20日後。
日向は萌が描いた絵を見る。タイトルは「あなたの幸せな未来」
家族4人の姿が描かれてるが女性の顔だけが描いていなかった。

顔が描かれていなかったのは、それは自分ではない誰か。これから出会う誰か。それが萌が託した思い。
日向はこの絵を見て涙を流すのを止め、やっと分かったことが…。

エピローグ:11年後。
・日向は医者をしている。
・萌のピンキーリングをネックレスにしている。(萌のリングは萌の母が日向に授けていた)
・カワケン、フーヤン、麗とは続いている。
・萌が大好きですと空に向かって告げる。

日向は11年の時を経ても萌を忘れていません。愛する人は萌だけ。だから、絵の女性は萌だとハッキリと言っています。医者とは明確に記されてはいませんが、冒頭に診察風景が描かれ、ラストで「急患です」と呼ばれていることから確かでしょう。
長い月日をかけても他に愛する人がいないという日向は、どうやら、この先も萌を思って生きていくようです。

【ストロベリームーン】小説の続編は?

【ストロベリームーン】の続編となる小説【コールドムーン】が刊行されています。
ストロベリームーンに登場した脇役の高遠麗が主人公のラブストーリー。日向もガッツリと登場しています。

このことから、次なる続編もありそう。次は日向の親友のカワケンとフーヤンが主人公のラブストーリーとかありそう。また、さらに時を経て日向のラブストーリーも考えられるけど可能性は低そう。なんたって純愛だから日向はやっぱり独身のままなのかもね。

映画には13年後の高遠麗(中条あやみ)が登場します。コールドムーンと繋がっていきそう。

【ストロベリームーン】感想

高校生の恋愛+女子高生の死という題材というと「世界の中心で愛を叫ぶ」(セカチュー)が思い浮かびます。好きという気持ち、初めての恋愛、ファーストキスとピュアな恋愛は胸キュン要素満点。さらには死をもって悲しみを誘うストーリー。「感動した」といった感想は多くあります。本作は男子高校生の日向目線の方が圧倒的に多く、萌の日記部が涙誘う部分です。
どっぷりとのめり込まないと絵空事に感じてしまうかも。1度目はかなり冷めたままでしたが、2度目の方が感情移入できました。個人的には、セカチューを彷彿させるラブストーリーだと思っています。
綺麗すぎるラブストーリーですね。余談ですがセカチューはドラマにかなりハマりました。

【ストロベリームーン】登場人物

  • 佐藤日向(さとうひなた)…13歳。3歳の弟がいる。あっさりした塩顔。(演:齋藤潤、杉野遥亮)
  • 桜井萌(さくらいもえ) …成績優秀、アイドル系のビジュアル、人懐っこく明るく元気。学校一の人気者。天真爛漫。一人っ子。(演:當真あみ)
  • 川村健二(かワムラケンジ)…愛称はカワケン。日向の親友。(演:吉澤要人、伊藤健太郎)
  • 福山凛太郎(ふくやまりんたろう)…愛称はフーヤン。日向の親友。(演:黒崎煌代、泉澤祐希)
  • 高遠麗(たかとうれい)…日向の幼なじみ。陸上部。(演:池端杏慈、中条あやみ)

【ストロベリームーン】原作小説ネタバレのまとめ

【ストロベリームーン】の小説のあらすじとネタバレ
結末のネタバレと考察
続編と感想
登場人物
以上をまとめています。

本作は映画化になっています。小説も映画もお楽しみください。

映画
hitomi

ライター歴12年以上。web新聞記事、恋愛やドラマコラム、小説などを手掛け現在dorama9にてドラマ記事を執筆。GP帯ドラマのほか深夜ドラマも鑑賞。恋愛、不倫、サスペンスドラマが好き。視聴者の声をリサーチし、分かりやすい記事を心掛けています。

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