『風間公親-教場0-』めるるの大皿の上での出産シーンにツッコミ殺到!無理がある点とは?
『風間公親-教場0-』めるるの大皿の上での出産シーンにツッコミ殺到!無理がある点とは?
木村拓哉主演のフジテレビ月9ドラマ『風間公親 – 教場0 -』第4話(2023年5月1日放送)にて、”めるる”こと生見愛瑠さん演じる犯人がなんと大皿の上で出産!?そんなアホな!あり得ない!とTwitterでツッコミが殺到しました。
当記事では『風間公親 教場0』での千寿留(生見愛瑠)の出産シーンなどを考察し、説明不足な点と、説明しきれない”無理がある点”を紹介していきます。
『風間公親 教場0』はFODで配信中!※2023年6月現在。
『風間公親-教場0-』めるるの大皿の上での出産シーンにツッコミ殺到!
『風間公親-教場0-』第4話での、めるるの大皿の上での出産シーンを考察していきます。
Twitterでは以下のようなツッコミが殺到。
お皿で受けたから、、床から体液が検出されなかった??1人で??まじかよ #教場0
— エスマ (@s_maman25) May 2, 2023
教場0の妊婦よ。そんなサクッと産まれないし、産まれたとて、すぐ動けないし、あんな日常おくれないし、火傷したなら尚更。妊婦題材にしなくてよくね?産まなくてよくね?母を敵にまわした回だな。#教場0
— カラコ (@chikarako) May 2, 2023
今日の内容はめちゃくちゃ突っ込みたいな??
— モカ (@shjw221b8390) May 1, 2023
子供居ない私でも、え?いやいやそれ無理すぎない??胎盤の処理は?ルミノール反応出るじゃん?産んですぐそんな動けるもの??とか色々色々……。
#教場0
孤立出産……。へその緒とかどうするの?#教場0
— まゆり (@fiverespect166) May 1, 2023
ここで産んだんだ😳
— くろ (@kuro_06_kazu) May 1, 2023
泣き声とかは聞こえなかったのかな?
#風間公親
#教場0
#教場II #教場
— リスの冬備蓄 (@861tamaru) May 2, 2023
TVerで見たんだけども、19才の妊婦が、殺人した後に産気づいて現場で出産準備して、産湯も入れ、現場に出産の証拠を何一つ残さず。火傷した赤ちゃんを鞄に入れ隠してその場を去る。
っていうおもしろ殺人を見る番組だったっけか。面白いけど。(好意
ツッコミをまとめると…
- お皿で受け止めたというけど、洋服に血液はつく。受け止めきれずに床に体液がつく。
- お皿を洗っても洗面台や皿からルミノール反応が出るはず。
- 胎盤はどうした?
- へその緒はどうした?
- 初産の後、動けるの?
- Nシステムは?(出産して現場からタクシーや交通機関を使わなかったのか)
- 赤ちゃんの泣き声は隣家に聞こえなかった?
- 産湯は入れた?
無理がある点とは?
ドラマでは説明不足な点があります。
原作小説では、破水せずに胎児は羊膜にくるまったまま出てきた、となっています。
また原作小説では、もし破水しても大皿の深さなら受け止められた、との記述があります。そんな深いのか?と小説を読んだ時は思ったのですが、ドラマを見るとそこまで深くなさそう(笑)
ちなみに卵膜と羊水に包まれたまま誕生する赤ちゃんは、被膜児(ひまくじ)と呼ばれています。日本では幸帽児(こうぼうじ)とも呼ばれ、文字通り“幸”せの“帽”子を被って生まれた胎“児”として幸運の象徴と考えられているそうです。
「破水せず出産。赤ちゃんは羊膜に包まれて「袋のまま」出てきた!」という記事もありました↓↓
立ち会っていた夫に詳しく状況と感想を聞いてみました。「袋のまま出てきたから、赤ちゃんがどんな状態か全くわからなかった」「先生が出てきた袋をやぶると、その中から赤ちゃんが出てきた」たしかに、分娩台は全く濡れておらず、分娩台の下にあったおけのような入れ物に羊水が流れたそうです。
ゼクシィBabyより
上の記事のケースで分娩台が濡れていないように、ドラマでも床が濡れていなかったのでしょう。受け止めきれずに床に体液がつくはず・・・というツッコミに対しては、つかないこともあり得ると言えそうです。
羊膜に包まれたまま出てきた場合、赤ちゃんには血がついていないそうです。ただし、袋を破った時に羊水が流れるし、大皿には体液がつきます。この反応が出ない点については無理があると思います。たしかにツッコミどころです。
ルミノール反応について
大皿を鑑識が調べればルミノール反応が出るはず…というツッコミはごもっとも。
ルミノール反応とは、血液の存在を強い発光で知らせる薬品反応のことです。ドラマのように、キレイに洗ったとしても反応は出るはずなのです。
しかし2015年のことですが、ルミノール反応を消し去る技を高校生が発見したというニュースがありました。その高校生による実験では、一般の家庭によくある塩素系漂白剤、洗濯洗剤、酸素系クリーナーの3つを使って洗いました。その結果は酸素系クリーナーは、1回洗うだけで綿布から目に見える血痕はすべて取り除くことが出来た。さらに一部の厳密な法医学的分析でも検出出来なかったそうです↓↓
目で見えなくなっても検出はまだできるんですね。ただ酸素系クリーナーだけは、一部の厳密な法医学的分析でも検出できなかったんです。結論:血の始末には酸素系クリーナーが最強。
「殺人の証拠を隠滅する方法、高校生が発見」より
酵素系クリーナーだと検出できなくなる場合があるそうですが、「科捜研の女」「名探偵コナン」では、大根おろしで血が消えると扱われていますした。
ルミノール反応は、酸化反応。大根にはペルオキシターゼという酵素が存在しています。 この酵素が触媒として働き、ルミノールが過酸化水素と反応する際に発光。つまり大根おろしと血痕との区別ができなくなります。
ということですが、ドラマ『風間公親 教場0』で、そんな特殊な知識を使った洗い方をしたようには紹介されていません。原作でも記述はありません。
これは鑑識の職務怠慢ですね(笑)
しかも法科学鑑定研究所のホームページではルミノール反応による検出方法よりも数倍の感度の科学捜査があるとのことですよ↓↓
現在の最新科学捜査では目視できない血痕も様々な手法で発見し、捜査や裁判の証拠として重要な役割を担っています。
科学捜査用としてフランスで開発された強力な最新試薬、ルミノールの数倍以上の感度と明るさがある。
つまり、微量や汚れた検体でも、これなら血痕を発見できてしまう。
じつは、血痕は洗った程度では、なかなか消せません。洗ったり証拠隠滅し見えなくなった血痕でも超高感度検査試薬の開発でいとも簡単に発見することが可能になりました。
血痕の証明┃法科学鑑定研究所より
胎盤・へその緒について
胎盤はどうしたのか?・・・この点はドラマでは言及してませんでしたが、原作小説では持ち帰りました。
へその緒はどうしたのか。これはドラマも原作も言及がありません。しかし現実でも、自宅のトイレで女児を出産し、へその緒を引きちぎって窓から「捨てた」…そんな驚きのニュースもあります。しかし放置された赤ちゃんが低体温が続いたため障がいが残る可能性がある…と報じられており、悲しいニュースです。
産湯はどうしたのか
産湯をどうしたの?体力を消費した出産後に自分で産湯に?…とのツッコミがありますが、産湯は近年では入れないこともあるそうですよ。
産湯は主によごれ(血液や羊水、粘液など)を取るため、そして赤ちゃんの体をあたためるためと考えられていました。 しかし最近では、濡れたからだをしっかりとふいて産着を着せたほうが体温を下げないとの考えから産湯に入れない病院もあるそうです。
初産の後、動けるの?歩いて帰った?
初産の後、動けるの?出産して現場からタクシーや交通機関を使わなかったの?…というツッコミについてです。
「破水せず生まれた場合」のケースを調べていたら、羊膜(ようまく)を破って救急車を待機してほしいとのネット記事『助産師直伝!産院に行く前に「赤ちゃんが生まれちゃった!」場合の対処法』を見つけました↓↓
破水せず生まれた場合には、羊膜(ようまく)を破って
救急車を待つ間に、下記の手順で赤ちゃんの呼吸をうながし、確保してください。
「たまひよ」より
1.赤ちゃんは、羊膜に包まれた状態で生まれてくることがあります。いわゆる「破水」をしていない状態です。その場合、まずは羊膜を破り、赤ちゃんの鼻と口をタオルなどでふいてください。
2.赤ちゃんの背中をさする、足の裏をたたくなどの刺激を与え、泣かせます。赤ちゃんを泣かせることで呼吸を誘発できます。
19才で初産の千寿留(生見愛瑠)が、上記のように羊膜を破り、赤ちゃんを泣かせて呼吸させることができたのでしょうか。凄いです。
実は、原作小説では千寿留の母親は助産師なのです。だから千寿留は、出産についての知識を幼い頃から色々と持っていたと明かしています。
だからといって、出産の直後、お皿を洗ったりして、動き回るのは危険です。上記の「たまひよ」の記事でも母親自身のケアについて、こう注意喚起しています。
赤ちゃんの体をバスタオルで包み、体温キープの処置をしたら、ママ自身のケアも忘れずに行います。
「たまひよ」より
出血をしていると思いますので、大きめの生理用ナプキンや産褥(さんじょく)パッドなどを当て、できるだけ安静にしてください。汚れてしまったあとの掃除をするために動き回ったり、歩いたりすると出血が多くなってしまいます。バスタオルで包んだ赤ちゃんの様子を観察しながら、横になって待ちましょう。救急車が到着して担架に乗るときも、そのままの姿勢で移動することになります。
特にこの「汚れてしまったあとの掃除をするために動き回ったり、歩いたりすると出血が多くなってしまいます」という箇所はポイント。
ドラマのように(皿が)汚れてしまったあとの掃除をするために動き回ったりするのはNGです。
しかもNシステムに(殺人後の)千寿留が映っていないことから、偽装工作に必死だったとはいえ、タクシーに乗ったもよう。出産後に歩いて帰るって、ほんと、どれだけ体力を消耗したのでしょう。
必死だったとはいえ、ちょっとあり得ない展開ですね(笑)
赤ちゃんの泣き声が隣家に聞こえなかった理由
赤ちゃんの泣き声は隣家に聞こえなかった?…というツッコミについて。
ドラマでは言及がなかったと思いますが、原作小説では「赤ちゃんが泣いたかもしれませんが、その声は当時吹いていた強い風でかき消された」とのこと。
さらに(原作小説の)目撃者の男の子は自宅の窓から通りを見ていて「(物音を)聞いたかもしれませんが、風がすごく強くて、びゅうびゅう鳴ってる空気の音しか耳に届きませんでした」と証言。
どんだけ強い風なのでしょうね(笑)
まあ、言及されてはないのですが、強い風だから窓から外をみていたのかもしれないですね。男の子は台風とか好きだから。(もちろん人によりますけどね)
まとめ
以上、ドラマ『風間公親-教場0-』めるるの大皿の上での出産シーンのツッコミについて、考察してきました。
フォローしようと原作小説も参考に紹介しましたが、それでも色々と無理がある点が多かったように思います。
最後に付け加えると、千寿留はMAMAと記された火傷を知られないために出産後に病院で診せなかったのですが、現実ではちゃんと診せないとダメです。孤立出産も母子ともに危険がありますよ。
原作小説では産婦人科医が「孤立出産は危険」とハッキリ言っています。そして産婦人科医は刑事の調べに、来院しない理由が分からない、あれだけ子供を待ち望んでいた人なのに虐待するわけない…と語っています。
そこから虐待ではないのだ…と隼田聖子は推理していくのです。聖子の家庭問題も描くというか、そっちも重要視されたため、推理の過程が省かれて分かりにくかったですよね。
ともかく、ドラマを見ていると出産が軽く描かれましたが、「孤立出産は危険」ということはドラマを見ている若い視聴者にも伝えたいところです。
ドラマ『風間公親-教場0-』4話の放送当日、「めるる演技」がTwitterでトレンド入りし「めるるはシリアスな役を演じると化ける」「めるるお芝居上手やな」と賞賛の声が多数上がりました。また、新垣結衣さんのシングルマザー役も見どころがあっただけに・・・もったいない強引な設定、ストーリーだったかなと思いました。
画像出典「風間公親-教場0-」HP
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