【いろはの恋は時代をかける】1話の考察と感想!生琉がタイムスリップの場にいた必然性

TBS火曜ドラマ【いろはの恋は時代(とき)をかける】1話「江戸娘が令和の教師にタイムスリップ?!300年の時を越えたロマンティックコメディ!」が10月13日に放送されました。

江戸時代の「いろは」が令和の小学校教師・「梨木彩葉」の身体に入ってしまったという物語なんだけど、タイムスリップというファンタジーと教育現場へのリアルな問題提起と会話劇の楽しさとのバランスが絶妙だったわ。

「期待以上に面白かった」という声がたくさんあがっているね。初回で視聴者の心をしっかりつかんだと思う。

それでは【いろはの恋は時代(とき)をかける】1話の考察と感想をお届けします。
※この記事はネタバレを含みますのでご注意ください。

目次

【いろはの恋は時代をかける】1話の考察

いろははなぜ令和にやって来たのか

4月に渋谷区立渋谷第三小学校へ着任したばかりの教師・梨木彩葉(上白石萌音)は、雑居ビルの屋上の柵の外で思い詰めた顔をしていました。
偶然その様子を見つけた同僚教師の一ノ瀬生琉(向井康二)が駆けつけますが、生琉が助けた彩葉は中身が江戸娘のいろは(上白石萌音:二役)になっていたのです。
自分は飛脚屋の娘の「いろは」だと名乗り、御武家ではないので苗字はないと言い、自分が着ていた着物はどうしたと騒ぎ立てます。
「この間五代目の公方様に綱吉様がなられたばかり」といういろはの発言から、生琉は彼女が西暦1685年からタイムスリップしてきたのではないかと推測しました。
どうして江戸の娘が341年後の現代にやって来たのかというこのドラマの最大の謎は、今後ストーリーが進む中で明かされていくと思いますが、1話放送後の段階で仮説を立ててみたいと思います。

◆いろはの魂が梨木彩葉の身体に入った理由は
・江戸時代以来341年ぶりに流れた彗星が関係している?
・いろはと彩葉の容姿が瓜二つであるから?
・子供たちに学問を教えることが夢だが時代的にかなわないいろはの想いが、小学校教師として苦悩を抱える彩葉に乗り移った?

制作陣には、いろはに令和の教師をさせることで、現代の教育問題にスポットを当てる狙いがあるんだろうな。それはそれとして、いろはがタイムスリップしてきた理由はちゃんとあると思う。

タイムスリップが夢ではない理由

生琉は、“梨木彩葉の中身がいろはになった”という事態を受け止めきれず、「一晩寝ればもしかしたら全部夢になるかもしれない」と言うのですが、一晩経っても夢にはなりませんでした。
ではこの先、“実はこれは生琉が見た長い夢だった”となる可能性はあるでしょうか。
いえ、その可能性はないと思います。
なぜなら、江戸時代に生きていた当時のいろはの日常が鮮明に描かれているからです。

メタ的に考えても、いろは視点の描写が出てくるから彼女は確かに江戸時代に生きていたし令和にやって来たのよね。夢落ちの心配なく、物語を楽しめるわ。

彩葉はどこへ行ってしまったのか

彩葉の身体にいろはの魂が入ったとすると、彩葉の魂はどこへ行ったのでしょうか。
もしかすると入れ替わりで江戸時代のいろはの身体に入ったのかもしれませんね。
一方江戸時代では、「関さま」こと、関孝和(大森元貴)がいなくなったいろはを心配しています。

生琉も彩葉の魂の行方を心配しているよね。いや彩葉の心配をしているのは生琉だけなんだよ。

もしも彩葉が江戸時代で生きることになったなら、それも何かと大変よね。当時は時間旅行なんて概念はなかっただろうけど関さまなら状況を把握して支えてくれるかもしれない。

生琉がタイムスリップの現場に居合わせたのは必然?

生琉は前任校で運のなさから数々のトラブルに遭い、校長に異動を言い渡されて渋谷区立渋谷第三小学校小学校に移ってきました。
しかし、心機一転のはずが今の学校でも保護者からの理不尽なクレームに悩まされ、校長や副校長は助けてくれず、一人で謝罪することに。
落ち込んだ生琉は、今後何事にも首を突っ込まずに無難に生きて行こうと決意します。
そんな生琉に対し、彩葉はそれでも辞めずに教師を続けていることを評価しました。
「強いですね一ノ瀬先生は」
「へこたれないんですね」
生琉にとって、彩葉は教師としての自分を認めてくれた同僚だったのです。
一方、彩葉もまた前任校で学級崩壊を起こし心を病んで休職していたという過去がありました。
朝早くから終電まで働く姿、児童のテストにかわいいイラストや心のこもったメッセージを添える優しさ、精魂込めて教師という仕事に向き合っていた彩葉を、生琉は知っています。
そんな生琉が、彩葉の身体にいろはの魂が入った瞬間に居合わせたのは偶然ではないと思うのです。
教師としての彩葉の美質を理解している生琉だからこそ、これから彩葉として生きるいろはを支えることができるのではないでしょうか。
元々生琉は、子供たちの未来を拓きたいという情熱と志を持って教師になった人物です。
自分の身の回りの整理もできないくらい授業計画作りに没頭していた彩葉の熱意や、子供たちに学問を教える先生になりたいと熱望しているいろはの想いを心から理解できるに違いありません。
生琉がいろはのタイムスリップの場に居合わせたこと、彼女の世話をすることになったことは必然なのだと思います。
小学校教師なので、生活する上で知っておくべき最低限のことを簡潔にわかりやすく教えるのも上手でした。

何よりも、生琉は優しいのよね。彩葉がビルの屋上から落下していく時「神様、一生運が悪くていい、だから今だけは」と願った人だもの。

生琉は数々の不運の末に、これからは無難に過ごそう、余計なことに首を突っ込むのはやめようと決意したんだけど、ビルの屋上の柵の外に人影が見えたらやっぱり走っていくんだよね。いろはを部屋に一人残したことが心配で戻っていくし。それでボヤを消火器で消すことができたんだよね。放っておけないんだよ。優しい、いい奴なんだよね。

生琉は彩葉の命もいろはの命も救ったのよね。

プロデューサーの宮﨑真佐子さんによると、いろはが現代にやって来たことと相手が生琉であることにはちゃんと理由があるそうなので、明らかになるのを楽しみにしたいと思います。

【いろはの恋は時代をかける】1話の感想

脚本の素晴らしさ

脚本を担当した長田育恵さんは恋愛ドラマは本作が初めてだそうですが、NHK連続テレビ小説『らんまん』でも槙野万太郎と寿恵子の愛を丁寧に描いていましたね。
【いろはの恋は時代をかける】1話は、まず生琉の不運の数々を見せて現代の教師が置かれているハードな状況を印象付けます。
生琉と彩葉との会話の場面では二人の距離が少し近づきました。
しかしその後、生琉は雑居ビルの屋上の柵の外に立つ彩葉を見つけることになります。
冒頭の軽快なテンポから一転、緊迫した空気になりました。
生琉はギリギリのところで彩葉の命を救うのですが、なんと救ったはずの彩葉が江戸から来たいろはになっているという衝撃。
突然令和にやって来て驚いているいろはと、彩葉がストレスでおかしくなってしまったと思う生琉とのかみ合わないやり取りが絶妙な楽しさです。
現代文明にいちいち驚くいろはの姿には、タイムスリップものの面白さがつまっていました。
その後、いろはは彩葉の部屋に連れて来てもらいますが、生琉が出て行った後でボヤを出してしまいます。
生琉からガスコンロの付け方は教えてもらったのですが火力の調整は知らないので、火を強くするために割り箸を五徳に置いたことで火が周りに燃え広がってしまったのです。
台所の蛇口から水が出ることを知らないいろはは、トイレから水をくんで消そうとしますが消えませんでした。
部屋から出ようとしてもドアを開ける方法がわかりません。
一連の細やかな描写にリアリティがありました。
生琉の不運のエピソードから生琉と彩葉の一瞬の心の交流、屋上での救助劇からのタイムスリップ、生琉といろはのコミカルな会話劇、ボヤ騒ぎという流れの中で、生琉と彩葉それぞれの教師としての想いやいろはの教師になりたいという夢が丁寧に描かれ、一方で江戸時代の女性の立場についてや現代の教育現場の問題について考えさせるストーリー。
心地よいリズムで存分に楽しませ、見終わった後には胸に熱いものが残る脚本に、感動の声が多数上がりました。

上白石萌音の絶品の演技

彩葉といろはは、立ち居振る舞いから顔の表情から口調まで全くの別人に見えます。
業務に押しつぶされそうな彩葉の思い詰めたような顔。
思っていることをぽんぽん言葉にするいろはの弾むような魅力。
二人分を演じる上白石萌音さんの表現力は圧巻でした。
彩葉もいろはも「教える」という仕事に強い想いを持っているところが共通していますが、あんなに熱心に授業計画ノートを準備していた彩葉が身を投げようとしていたのは、冷静な判断能力がなくなるくらい疲弊していたということなのでしょう。
それでも、生琉が助けようと差し出した手を彩葉はつかもうと必死になりました。
生きたかったんですね。
萌音さん演じる彩葉の繊細な表情に魅入られました。
彩葉がなりたかった先生に自分がなると言ういろは。
現代社会で生きるいろはが、これから何を見つけてどんなふうに変わっていくのか楽しみです。

上白石萌音さん、本当に素晴らしいなあ。表情の一つ一つ全部見逃したくない。魅入られたよ。

向井康二の魅力を再発見

Snow Manのメンバーとして、バラエティ番組のマッサマンとして、そして俳優として幅広く多彩な活躍を続けている向井康二さん。
火曜ドラマ初出演となった本作では、上白石萌音さんの相手役となりました。
萌音さんの迫力ある芝居を受ける向井さんの反応は俊敏で躍動感があり、二人の掛け合いのテンポの心地よさにつながっています。
頼りなさそうでいて実は芯があり、心優しい好人物の生琉役に、向井さんはぴったりですね。
ひたむきに頑張っても報われず何かに期待することをやめてしまっていた生琉がいろはと出会うことでどう変わっていくのか、向井さんの真っ直ぐな演技で見られることが楽しみです。

落ち込んだり、驚いたり、感動したりする表情がどれも純粋で誠実なのよね。向井さんの新たな魅力に出会った感じがする。

大森元貴の「関さま」に沼る

大森元貴さんは、江戸時代に実在した和算家、関孝和を演じています。
武士としての凛とした佇まいと、算学を教える師としての品格と包容力が素敵ですね。
Mrs. GREEN APPLEのボーカルですから声が良いのは勿論ですが、「関さま」の穏やかで温かい話し方が大反響を呼びました。
いろはが想いを寄せているのも無理もありません。
今後、江戸にいる関がどのように物語に関わって来るのか、楽しみですね。

いろはは令和で念願の先生になるわけだけど、ふとした時に江戸の関さまに会いたくなるだろうなあ。

【いろはの恋は時代をかける】1話のまとめ

【いろはの恋は時代をかける】1話は、SFファンタジーとラブコメ要素と教育現場への問題提起のバランスが素晴らしく、笑って泣けて感動する1時間でした。

上白石萌音さんと向井康二さんの相性がとてもよくて楽しめたよ。

これからきっと他の先生たちの出番も増えてきてさらに面白くなるわね。

彩葉の代わりに教師になることになったいろはに対し、「いつ終わりが来るかわかりませんけど」と生琉は言います。
永遠ではない教師としての生活。
限りのある生琉と彩葉の関係。
しかし、いろはは教師になれる喜びに満ち溢れて言うのです。
「ああそれでもいい!それまでは!」と。

2話の放送は、10月20日(火曜)22:00からです。
どうぞお楽しみに!

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