【いつか、ヒーロー】2話の考察!「ゆあーんゆよーんゆやゆよん」の意味は?

いつか、ヒーロー2話
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日10ドラマ【いつか、ヒーロー】2話「ホームレスになった少年~起死回生!涙の逆転劇」が2025年4月13日(日曜)に放送されました。

1話では衝撃のラストが話題になったわね。

1話はTVerの再生回数、100万突破したね。面白かったもんなあ。

2話も不穏な話だったわ。
若王子会長が吟じた中原中也の詩の一節は何だったんだろう?

それでは、【いつか、ヒーロー2話考察をお届けしていきます。

【いつか、ヒーロー】2話の考察

勇気は本当に亡くなったのか?

渋谷勇気(駒木根葵汰)を追い詰め、ビルの屋上から身を投げさせた氷室海斗宮世琉弥)。
氷室のモノローグで勇気の人生が語られます。

渋谷勇気。父親による度重なる虐待により児童相談所に保護され、5歳で「希望の道」に入所。5年在籍。「希望の道」解散後実家に戻される。学業成績優秀のため奨学金で国立大学入学。卒業後証券会社を経てドリームサンフーズ入社。営業畑を歩むも成績上がらず会社に迷惑をかけてるとの自責の念から3月15日飛び降り自殺。享年30。

そして、氷室は勇気のスマホに樋口ゆかり長濱ねる)から何通もメッセージが届いていることを確認した後、
「なお本案件につき、若干のバグが生じた模様。原因を究明し徹底的に取り除く」
と語っています。
つまりこれは氷室のモノローグではなく、氷室から何者かへの報告ということでしょうか。
ゆかりからのメッセージには、20年消息不明だった赤山誠司桐谷健太)が戻って来たことが書かれていました。
氷室は、赤山が勇気やゆかりたち5人の子どもと一緒に映っている写真を見ています。
勇気を抹殺することが氷室のミッションだった。
ただ、赤山やゆかりが勇気と接触しようとしていることが“バグ”ということでしょうか。
ところで、勇気は救急車で病院に搬送されるところまでしか描かれていませんね。
「享年30」と氷室が言うからには、やはり息を引き取ったのでしょうか。

実は勇気の命は助かっていて、今後赤山やゆかりたちに合流する展開だとムネアツだよなあ。

大原が20年待っていた大物とは?

大原要蔵でんでん)は、初登場場面で「大物を待っている」と言いながら餌をつけずに釣り糸を垂らしていました。
目的は魚ではなかったのです。
20年間待っていた大物とは、赤山のことでした。
何者かに襲われ20年間意識不明だった赤山は、お金も仕事もなく身寄りもいません。
そんな赤山を自分の家に住まわせてくれて、何くれとなく面倒を見てくれる大原。
世話好きで気の良い好々爺という風情ですが、大原は一体何者なのでしょうか。
どうやら、赤山の過去について何かを知っているようですね。
赤山の全てを知っていたと思われる森本司園長(寺島進)亡き今、大原がキーになりそうです。

「ここが1階、2階が2階ね」と言うでんでんさんの演技が実に味わい深いわ。
桐谷健太さん、でんでんさん、長濱ねるさんの3人揃うと『院内警察』を思い出しちゃう。

ブラックジャガーのストラップ付スマホを用意してくれてたね。
赤山が20年お世話になった末に脱走した病院へ入院費も送ってくれて、「貸しだかんな」って言ってたけど、良い人だよなあ。

頼りになるゆかり

ゆかりは、施設では慕っていた赤山が20年も行方不明で何度手紙を出しても返事がなかったことに傷ついていました。
再会してからもわだかまりは解けませんでしたが、昔と変わらない赤山の人柄に少しずつ心がほどけてきている様子。
ゆかり以外の教え子4人を探すという赤山に協力します。
「現代の浦島太郎」のような赤山はスマホやPCを使いこなせないので、ゆかりは頼りになる存在。
もともと、困っている人を放っておけない心優しい女性なのでしょうね。
介護施設で働く場面が少し出てきました。
食事中に呼び出されて利用者の排泄物を片付けることもゆかりにとってよくある日常だということが伝わってきます。
汚れた手を丁寧に洗ってふと見上げる空に、飛行機雲。
ゆかりが「希望の道」にいた頃の夢は「海外で活躍する通訳」でしたね。
手を伸ばしても、届かない飛行機。

せめて、労働に見合う報酬がもらえているならば、ゆかりの頑張りも報われるのにな。

かつてのサッカー少年はヤングホームレスに

野々村光。両親による度重なる虐待。母親にアイロンを右手に押し当てられ大やけどを負ったことから5歳で「希望の道」入所。5年過ごす。「希望の道」解散後里親に引き取られ得意だったサッカーに励み名門校へスポーツ推薦で入学。が、一年足らずで挫折、中退。里親とも折り合い悪く家を出てその後仕事を転々。現在に至る。

野々村光(泉澤祐希)が空き缶を拾って小銭を稼いだり段ボールハウスで過ごす描写とともに、野々村について語る氷室の声が流れました。
これもきっと氷室による誰かへの報告なのでしょう。
「希望の道」では、「メッシのように海外で活躍するサッカー選手になりたい」と夢を語っていたノノこと野々村。
ゆかりの協力で赤山が探し当てた野々村は、現在ヤングホームレスになっていました。
「人の期待に応えられなくてがっかりさせたくない」
「人に迷惑をかけたくない」
そう思う野々村はホームレス仲間にも入らず、一人で生きていました。
20年ぶりに再会した赤山を最初は受け入れられませんでしたが、温かく真っ直ぐ接してくる赤山に次第に心開くように。
しかし野々村は、人気ユーチューバーとのコラボという罠を仕掛けられ、動画を見た人たちの反感を買ってしまいます。
そして自分の身代わりの形で三郎(森下能幸)というホームレスが暴徒に襲われ大けがをしてしまいました。
自責の念に駆られて苦しむ野々村。
そこへ現れた氷室。
「死滅回遊魚。お前は望まれたのか、誰かに、一度でも。いいんだ。よく頑張った。今まで冷たい水の中で。一人で。もう十分泳いだよ」と言い、野々村に毒入りのカプセルを渡すのです。

勇気の時と同じパターンだわ!
氷室は自ら死を選ぶように仕向けるのね。
YouTubeの罠も氷室が仕掛けたのかしら。

苦悩している人をさらに追い詰めていく冷酷な奴だ。
赤山が駆けつけてカプセルを飲むのを止めることができて本当に良かったよ。

若王子が吟じた「ゆあーんゆよーんゆやゆよん」とは?

ドリームグループ会長・若王子公威(北村有起哉)は次の選挙に出馬しいずれは大臣になってこの国を変えるとうわさされる人物。
テレビ局の政治部エース記者・西郡十和子(板谷由夏)そんな若王子にあの手この手で近づいています。
若王子は「政界進出は近いんですか」と記者たちに囲まれますが、ドリーム社のスナック菓子を差し出してアピールした十和子だけを車に乗せ車内でインタビューに応じます。
スナック菓子のパッケージの自分の顔写真の部分を破らなかったからという理由で。

でも小松崎と二人の時には思い切り若王子の顔部分を破いてたわよね、十和子。あざといわ。

「大スクープです」と喜ぶ十和子に、若王子は言います。
「僕はね、忠誠を誓う者が好きでね。サーカスの熊とか」
そして「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」と繰り返し吟じて笑うのです。

「サーカス」中原中也

幾時代かがありまして  
茶色い戦争ありました

幾時代かがありまして  
冬は疾風吹きました

幾時代かがありまして  
今夜此処ここでの一(ひと)殷盛(さかり)  
今夜此処での一と殷盛り

サーカス小屋は高い梁(はり)  
そこに一つのブランコだ
見えるともないブランコだ

頭倒(さか)さに手を垂れて  
汚れ木綿の屋蓋(やね)のもと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

それの近くの白い灯が  
安値(やす)いリボンと息を吐き

観客様はみな鰯 
咽喉(のんど)が鳴ります牡蠣殻(かきがら)と
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん 
    
屋外(やぐわい)は真ッ闇(くら) 闇(くら)の闇(くら)    
夜は劫々(こふこふ)と更けまする     
落下傘奴(らくかがさめ)のノスタルヂアと     
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん

若王子は、中原中也の詩の一節で十和子に何を伝えたのでしょう。
詩の中の「茶色い戦争」については、セピア色でイメージされる遠く古い戦争のことなのか、日清日露戦争という具体的な戦争なのか、それとも、中原中也の恋人が彼と別れて友人の小林秀雄のもとへ去ったことを示しているのか、様々な解釈があるようです。
「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」というオノマトペ(擬音)は、サーカス小屋のテントに揺れるブランコの様子。
ブランコが左右に揺れるたびに、それに合わせて視線や頭の位置を一斉に動かすイワシの群れのような観客たち。
若王子は、自分の動きに合わせて周囲の者たちが動くことをなぞらえているのでしょうか。
いやもしかしたら自分が大衆を思い通りに操る暗喩なのかもしれません。
底知れぬ恐ろしさを感じます。

泉澤祐希の繊細な演技に心揺さぶられる

失意、猜疑心、微かな希望、喜び、絶望、そしてようやく取り戻すことができた“人を信じる気持ち”。
繊細な感情の変化を、微かな視線の揺れで表現する泉澤祐希さんの演技に心揺さぶられました。

赤山を悪魔と呼ぶ十和子

野々村は赤山の説得で毒入りカプセルを捨てますが、後で赤山は子どもが拾ったら危ないからとそれを探しに来ます。
幸いカプセルを見つけることができましたが、その姿をじっと見つめている人物がいました。
氷室です。
赤山も氷室の視線に気づき、二人は見つめ合います。
そこに偶然来合わせた十和子。
「悪魔が戻ってきた」
十和子の視線は氷室ではなく赤山に向いています。
なぜ、赤山を悪魔と呼ぶのでしょう。
十和子もまた、赤山の秘密を知る人物なのでしょうか。
赤山は、野々村に言いました。
「(俺は)生まれてから57年負け続けだよ。人に迷惑しかかけてねぇ。役に立つどころかお前やゆかり…いろんな人の人生を滅茶滅茶にしちゃったよ」
いろんな人たちの人生を滅茶苦茶にしたとは、20年間消息不明だったことを指しているのでしょう。
でも、それだけなのでしょうか。
赤山にはもっと他に何か秘密があるのかもしれません。
これまで別々のシーンで登場してきた赤山と十和子が2話で同じ場面に登場したことで、物語が大きく動きそうですね。

宮世琉弥の新境地

野々村光。ホームレス暴動事件に責任を感じ服毒自殺。…のはずがさらなるバグの発生により案件継続。なお、このバグについては今後徹底的に消去する。

宮世琉弥さんの声はやわらかで耳に心地良いのですが、その優しい声で語られるのは戦慄するような言葉です。
氷室の存在自体が冷たい水そのもののよう。
彼はどこの何者なのか。
誰に命じられて赤山や教え子たちを消そうとしているのか。
話し方はあくまでソフトで、暴力を働くわけでもない。
ただ、精神的に追い詰めて自死を選ばせるという恐ろしい人物です。
洗練された佇まい、夜の闇がよく似合うミステリアスで美しい人。
宮世琉弥さんの新境地をこのドラマで存分に堪能したいと思います。

【いつか、ヒーロー】2話の出演者

桐谷健太、宮世琉弥、長濱ねる、
泉澤祐希、藤村聖子、森下能幸、
山崎潤、岡崎琉旺、戸簾愛、
塚尾桜雅、立花利仁、遠藤くるる、
でんでん、小関裕太、板谷由夏、
北村有起哉、ほか。

【いつか、ヒーロー】2話のまとめ

夢破れ、一人で生きていこうとしても思いがけず誰かに迷惑をかけてしまい、自分の存在意義を無くして苦しむ人。
冷たい水に迷い込んだ「死滅回遊魚」と氷室に呼ばれた野々村に、赤山は、それなら水をあっためればよい、できないなら水が悪い、お前は何も悪くない、ときっぱり告げました。
人生はな、死ぬまで敗者復活戦なんだよ!
環境になじめずに苦悩する人たちに、赤山の言葉は深く沁みることでしょう。

ゆかりも野々村も赤山のチームって感じになってきたね。
こうして一人ずつメンバーが増えていくと良いなあ。

次回、3話の放送は2週間後の4月27日(日曜)22時15分からになります。
どうぞお楽しみに!

◆【いつか、ヒーロー】は、ABCテレビ、テレビ朝日系 毎週日曜 22:15から放送。
(時間変更の場合があります)
TVer、ABEMAにて見逃し配信あり。

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