ドラマ『ラストマン-全盲の捜査官-』の完全新作スペシャルドラマが放送!
この記事では、完全新作スペシャルドラマ『ラストマン全盲の捜査官 FAKE/TRUTH』のネタバレ・あらすじ、感想などを紹介していきます。
【ラストマン全盲の捜査官 FAKE/TRUTH】の視聴率
【ラストマン全盲の捜査官 FAKE/TRUTH】の視聴率は分かり次第お知らせします。
【ラストマン全盲の捜査官 FAKE/TRUTH】のネタバレ
2023年
連続ドラマ直後の2023年からスタート。
日本での半年間の研修を終えてアメリカへ帰国した皆実広見(福山雅治)。今度は護道心太朗(大泉洋)が、皆実とともにFBIで半年間の研修を受けいて、ワシントンやニューヨークで“最強バディ”として充実した日々を過ごしていた。
国際的犯罪組織「ヴァッファ」の取引現場になっているニューヨークのナイトラウンジでは、皆実と心太朗がピアノを奏でていた。
FBIでの研修を終えた心太朗は日本へ帰国することに。しかし、二人の関係には修復できないヒビが走っていた。
2025年
2025年、皆実はテレビ番組の出演のために再び来日。訪れたテレビスタジオが武装した集団に占拠される。犯人は皆実とともに、キャスター・播摩みさき(松本若菜)、総理大臣・五ノ橋義実(吉田鋼太郎)らを人質に取り、“身代金10億ドルを用意できなければ東京を爆破する”と脅迫。前代未聞のテロ事件が勃発する。
心太朗は、管理官・護道泉(永瀬廉)の指揮の元、国民救助と犯人探しに奮闘する。
意外な犯人が明かされ、事件が解決する。しかし皆実のアテンドを務めていた佐久良円花(吉田羊)が犯人に拘束されてしまう。
テロ事件の犯人は?
テレビ局を占拠した爆破テロ事件の犯人は、播摩みさき(松本若菜)と栗原幹樹(向井康二)でした。
キャスターの播磨は不倫スキャンダルで番組を降板することになっています。不倫相手は番組スタッフの栗原です。
そのことを押さえた上で動機についてですが…。
犯行動機は以下の2つあります↓
- 五ノ橋総理の不正を暴きたかったから。
- ネット記事や断片的情報を信じて、自分が正義だと思っている、SNS利用者への警告。
播摩の不倫はでっち上げ
播摩キャスターは不倫スキャンダルで番組を降板する予定なのですが…。皆実の推理によると、番組降板の本当の理由は播磨が五ノ橋総理の不正の証拠を手に入れてしまったから。
官邸から番組に圧力をかけたものの、播磨が公表しようとしていたため、今度は週刊誌に播磨と番組スタッフと不倫記事を書かせました。 つまり播摩は五ノ橋総理の手によってキャスター生命を絶たれたわけです。
つまり、播摩の不倫はでっち上げです。
五ノ橋総理の不正とは?
五ノ橋総理の不正とは…。5年前、五ノ橋総理が厚生労働大臣の時、必要のない感染症特効薬を海外から購入しました。廃棄した特効薬は30億ドル以上になっています。なぜそんな無駄なことをしたのかというと…。 五ノ橋総理は海外の製薬会社からマージンを受け取っていたから。
マージンとは?余白、余地、差などの意味がありますが…。この場合のマージンは(内密の)手数料みたいな感じですかね。賄賂(わいろ)にもみえますし、キックバックとも解釈できると思ったのですが…。要は、私腹を肥やしているということでしょう。
爆弾を仕掛けられて追い詰められた五ノ橋総理は「マージンを受け取ったことは認める。リークされないために局に圧力をかけた。不倫記事を書いて彼女を降板させた!」と認めました。
SNS利用者への警告とは?
播摩みさきは不倫報道が週刊誌に出たため、番組を降板することになってしまいました。しかし、播磨曰く不倫をしていないとのこと。
播磨の言い分はこうです。↓

「でっち上げです。 栗橋ディレクターとはホテルのラウンジで総理の不正の件で打ち合わせをしていただけです」
しかし何度説明しても信じてもらえませんでした。誰も真実なんて知らないのに…。
さらに、播磨と栗原には悲劇が起きます。
- 播磨の実家に記者が殺到して、 母親は心労がたたり、2週間前に亡くなりました。
- 栗原ディレクターは離婚して家庭が崩壊。
- 週刊誌は、栗原Dの家庭崩壊は播磨のせいだと騒ぎ立てます。
- SNSは、あらゆる言葉の暴力で播磨を責めました。
播磨はSNS利用者に対し、こう伝えています↓

「一番恐ろしいのは悪に染まった人間ではない。 自分が正義だと信じている人。 彼らは許せない相手を死ぬまで追い詰める。 そういう人たちに自分たちの正義がいかに曖昧なものなのか伝えたかったのです。」
コロナ禍ではマスク警察(マスクをしてない人を攻撃)、自粛警察(営業などの自粛要請に応じない店などに対して攻撃)などが流行りました。正義の暴走というか、押し付けというか。
韓国では「指殺人」という言葉があって、芸能人をインターネット上で誹謗中傷し、自殺に追い込むことが社会問題になりました。
やっかいなのは「正義」だと思い込んでいることですよね。だから自分たちの正義がいかに曖昧なものか伝えるために、フェイク画像を使って、都内各所の爆弾を爆破させて恐怖に陥れた…その狙い、効果は一定、あったと思います。
でも、これって同じTBS系のドラマ『MIU404』でも同時多発爆破テロのニュース映像がフェイクだったという展開がありました。既視感あるストーリー展開です。
しかし、ここからどんでん返しが2回訪れて、びっくりするストーリー展開になっていました。播磨と栗原が犯人で終わったら駄作だと思ってましたが、二転三転して面白かったです。
黒幕はヴァッファ【どんでん返し1】
播磨と栗原がタッグを組んでいたのはヴァッファという国際テロ組織でした。
ヴァッファは世の中に富を再配分すると言っているものの金儲けのためならなんでもする組織です。
播磨と栗原は本物の爆弾はない、そう聞かされていたし、そう思っていたのですが、騙されました。
渋谷で1か所だけ爆発が起きました。また、テレビ局のスタジオにある爆弾も本物!
ヴァッファは用済みになった播磨を爆死させる気です。
つまり、黒幕はヴァッファ!
「真実が見えてなかったのは私…」とショックを受ける播摩。皆実はひとり残り、見えない私を助けてほしいといいます。もちろん、それはショックで死のうとしている播磨の命を救うためでもあります。
播磨は皆実に腕を貸して誘導しながらスタジオから脱出。爆発が起きたものの、2人とも命が助かります。
この展開のときの皆実さん、カッコイイですね。罪悪感に打ちひしがれている播磨の動かし方を知っているというか。でも、何度も廊下を曲がったりドアもあったりして全盲の皆実が走るの、(誘導してくれてるとはいえ)けっこう危険でしたよ(笑)…そこのツッコミは野暮ですかね。
ヴァッファの目的
ヴァッファが起こした渋谷の爆破の騒動で、周辺住民らが退避していました。停電も起きていました。
その騒ぎと停電を利用して、ヴァッファは渋谷にあるビクトリア宝飾店の展示品を全て盗みました。
播磨と栗原は、火事場泥棒のために利用されていたのですね。ヒドイです。そしてお金目的というのがハッキリしていて、潔いです。なんか立派な思想がないのがすがすがしいというか(笑)
皆実がついた嘘
心太朗は、デボラジーン・ホンゴウ (木村多江)から、皆実の靴に仕込んであるGPSをたよりに彼を助けにいくよう頼まれました。
実は、皆実の首には懸賞金がかかっているとのこと。
心太朗は、皆実とは絶縁状態だったのですが、それは余命半年とウソをついてまで心太朗と佐久良をくっつけようとしたらから。
しかし実は、皆実が心太朗とバディ解消を世界に伝えることで、懸賞金は自分だけにかかるようにしたのでした。
兄弟愛ですね!ブラザー!!
広報の渡辺の裏切り【どんでん返し2】
広報課の渡辺(上川周作)は、今回、皆実の目となる活躍をしていたのですが…。実は、ヴァッファ側だったことが分かります。
地下駐車場にて。渡辺は皆実に銃を向けて、皆実さん絶対絶命のピンチ。
そこに、心太朗がやってきて銃撃戦が始まる。渡辺たちは逃げていきました。
そんな中、渡辺らに佐久良が監禁されていると分かり…。
皆実が爆死?!【どんでん返し3】
渡辺はスマホを監禁場所に設置して撮影し、佐久良を救出しにきた二人もろとも爆破させるべく、近くのワゴン車から見ていました。
やがて映像を見ながらスイッチを押す渡辺。3人が爆破された様子を見た渡辺は「皆実と譲道は死んだよ!あとで兄貴にも映像を送るよ。じゃ あ、マニラで。」と連絡していました。
しかし皆実と心太朗は生きていました。
皆実たちはカメラを設置し、3分遅れの映像を送信。その間に佐久良を救出しました。渡辺が見ていた映像は3分遅れのフェイク動画だったのです。
さらに、皆実は渡辺から火薬のにおいがプンプンしていたので、最初から疑っていました。スタジオにいる間に渡辺の服にGPSを仕込んでいました。だから追いかけることができたわけですね。仲間の協力もあったようです。
渡辺たちは警察に包囲されて、逮捕されました。
ヴァッファにはプランナー(計画者?)がいるが、今回は捕まえることができませんでした。
マニラにいるグレン・アラキ(寛一郎)は、すでに逃亡。
このグレン・アラキが渡辺の兄のようです。映画版にも登場する人物です。彼がプランナーという立場なのでしょうか?
佐久良は救出され、入院へ。心太朗となかなか良い雰囲気で、デートの約束をします。
デートの約束をする会話をこっそり見ていた皆実とホンゴウ(木村多江)は、その後、心太朗とカフェへ。
そこで皆実とホンゴウたちアメリカ側が最初からヴァッファを捕まえようと計画を立てていたことを知り、愕然とする心太朗。
さらにホテルのバトラー・難波望海(王林)が登場。アメリカのエージェントで、今回の件にひそかに関わっていたことが明かされた。
ホンゴウはアメリカが表立ってヴァッファを捜査できないと明かす。それでも、文句を言う心太朗。
心太朗と皆実の言い合いで、幕が閉じた。(おわり)
【ラストマン全盲の捜査官 FAKE/TRUTH】の感想
SPドラマ版は連続ドラマのその後を描いたのですが、アメリカ・ニューヨークでもロケも行い、皆実と心太朗が活躍する場面が描かれました。でも、ほぼ室内であり、ニューヨークの町で心太朗が犯人を追いかけて、皆実が犯人を捕まえる…というシーンは一瞬でしたね。
大泉洋さんは拳銃をもってニューヨークを走るのは怖いから、という理由で、銃を目立たせないようにしてましたね。
さて、スペシャルドラマ版は地上波ドラマのスケールを大幅に上回る壮大な物語が展開していました。タイトルに「FAKE/TRUTH」とあるように、何が嘘か本当か?騙し騙される展開になっていて、見ごたえありましたよ。
SNS時代の社会風刺も込められていて良かったですし、松本若菜さん演じる播磨が自分も騙されていたことに気づかなかったというオチも良かったです。
銃撃戦やアクションも見ごたえあったのですが、ひとつツッコミを入れると、皆実さんが渡辺に銃を向けられたとき、本当ならやられてましたよね。銃をかわせるのかな?渡辺が皆実と会話なんてしないで、すぐ殺しを実行する<殺し屋>だったら終わってたと思うけど…。
生け捕りがどうの、死体を運ぶのが面倒だからとか、「つまらない相手」とか勝ち誇ってる間に、心太朗が来ちゃったじゃないですか。でも、皆実さんのFBI仕込みの会話術にやられた・・・ともいえるかな。
しかし今回で“ラストマンズ”2人とも懸賞金がかかってしまいました。2人の命を狙うやつらとの戦いが今後待っているということですね。
ちなみに映画版には、グレン・アラキも登場するようなので、スペシャルドラマを見たら、映画もまんまと見たくなりました(笑)



