【全領域異常解決室】最終回の考察!ヒルコの正体は?続編の可能性は?

フジテレビ水10ドラマ【全領域異常解決室(ぜんりょういきいじょうかいけつしつ)】(通称:全決)最終回「その答えは、神のみぞ知る-悠久の時を超えた絆」が12月18日(水)に放送されました。

壮大な物語もいよいよ最終回か!

登場したキャラクターたちみんな良かったから終わるの寂しいけれど、もしかしたら続編の可能性もあるかしら。

荒唐無稽な物語に視聴者を惹き込んでいった脚本と演出とキャスト陣、凄かったよね。続編に期待したいな。

神々の姿を描いてきた壮大なドラマもついに終わりを迎えました。
それでは、【全領域異常解決室最終回の考察をお届けします。

目次

【全領域異常解決室】最終回の考察

謎の神「ヒルコ」とは

「ヒルコ」とは、古事記や日本書紀に登場する神の一柱。
日本の国土とその地を守る神々を生み出したイザナミとイザナギという夫婦の神から最初に生まれた子どもがヒルコ。
しかし親に捨てられ葦の舟に乗せられて海に流されてしまい、その後は物語に登場しない悲劇の神です。
神隠し事件をはじめ、数々の事件の犯行声明をヒルコの名前で出していたのは寿正野間口徹)でした。
寿は、天石戸別神(アメノイワトノワケノカミ)の正体を探る一方で、人魚のミイラから不老不死の薬を開発してその薬を与える優秀な人間たちを選別していました。
そして自ら開発したSNSアプリを使って愚かな人間たちに自ら命を絶つように仕向けます。
「修理固成・神の総入れ替え」を実現させようとしたのです。
しかし、そもそも寿を洗脳して利用していたのはヒルコでした。
寿によって捕らえられた興玉雅藤原竜也)、芹田正彦迫田孝也)、豊玉妃花福本莉子)は、寿が新たな神候補として選んだ人間たちが集まる場所に連れて来られます。
そこへヒルコとして登場した二宮のの子成海璃子)は、寿や選別された人間たちに不老不死の薬を与えますが、実はそれは毒薬でした。
彼らの浅はかさに失望したからです。
しかし彼女もまた呪符によってヒルコに操られていた人間でした。
二宮は裏切られたと知った寿に拳銃で撃たれてしまいます。

みんな大好き!京都本部の溝端淳平

二宮は興玉を雨野小夢広瀬アリス)を拘束している全領域異常解決室(全決)へ連れて行こうとしますが、撃たれた身体がこれ以上もたないことに気づき、興玉に呪符を貼ろうとします。
その時、宇喜之民生小日向文世)が現れました。
市寸島比売命(イチキシマヒメノミコト)である生島未琴諸林めい)にこの場所を突き止めてもらったのでした。
宇喜之は、「全決」京都本部の室長・火之迦具土神(ヒノカグツチノカミ)である日野克己溝端淳平)と大綿津見神(オオワタツミノカミ)である大和田光男真壁刀義)を引き連れています。
日野たちは興玉たちの危機を助けに来たのかと思いきや、東京の神チームVS京都の神チームでバトルが始まってしまいます。
この溝端淳平さんが演じる日野というキャラクターが最高でした。

高飛車な態度だし京ことばで品よく嫌味言うところがムカつくんだけど、火の使い手で強いのかと思いきや豊玉ちゃんたちにヤラレて骨折してるし、豊玉ちゃんはスサノオに治してもらっているのに日野は怪我したままだし、みんながピザ食べてるのに誰からも勧めてもらえないし、なんか不憫だよね。お土産に東京ばな奈買ってるのも帰りの新幹線の時間を気にしてるのも可愛い。

日野が京都で東京ばな奈配る様子をスピンオフで見たいな。

「ヒルコ」の正体は

ヒルコの正体は、内閣官房国家安全担当審議官である直毘吉道柿澤勇人)でした。
彼は飛鳥時代に厳しい修行の果てに神通力を獲得した役小角(エンノオヅヌ)で、人魚の肉を食べて不老不死になり今も生き続けているのです。
彼は神以外で事戸渡しを行うことができる唯一の人間です。
重要な神の5柱に事戸を渡して殺したのは直毘だったのです。
そもそも直毘という名前は、穢れを払い禍(まが)を直す神・直毘神(ナオビノカミ)を思い起こさせるもので、ヒルコが目指す「修理固成」に通じることから、彼がヒルコではないかと考えた人も多かったのではないかと思います。
直毘はおごり高ぶった人間たちに失望し、世界を再生しようとしていたのでした。
ただ、興玉が指摘した通り、彼は「ヒルコ」という神ではありません。
人間である役小角が神通力と不老不死を手に入れ、この世界を思い通りに変えるために「ヒルコ」と名乗って数々の犯罪を犯していたのでした。

直毘は最後、力を使わないように拘束具をつけられていたね。レクター博士みたいだった。

『踊る大捜査線』シリーズで小泉今日子さんが演じた日向真奈美を思い出す視聴者もいたみたい。

このドラマで柿澤勇人さんの表現力、身体能力に改めて感動したなあ。流石に素晴らしい実績を積んで来た役者さんだよね。コミカルな場面も楽しかった。

興玉と小夢の純愛

興玉の願いは、事戸を渡された小夢を神に戻すことでした。
しかし、残酷な事実が直毘から告げられます。
小夢はもう二度と神に戻れない、と。
直毘は、天石戸別神(アメノイワトノワケノカミ)の正体を知るために刀田楓真ジャン・裕一)を乗っ取って小夢を襲いました。
呼び出しの能力を持つ天宇受売命(アメノウズメ)である小夢なら、天石戸別神(アメノイワトノワケノカミ)の存在を知っているのではと考えたからです。

この時の小夢はまだ神様だったからこれまでの広瀬アリスさんの演技と明らかに違うんだよね。凛々しくて格好良かった。

小夢は、刀田に神器で刺されてしまいました。
直毘に呪符を貼られて記憶を読まれる前に、自分で自分に事戸を渡します。
天石戸別神(アメノイワトノワケノカミ)である興玉を守るために、自ら神であることをやめたのでした。
自分で事戸渡しをした小夢はもう神に戻れません。
何故なら、事戸を渡した者でないと元には戻せず、当の小夢は今は神ではないからです。
直毘は小夢を乗っ取った時に興玉への愛情を感じたと言いかけますが、興玉はその言葉を遮ります。
直毘になど語ってほしくない、触れてほしくないですよね、この純粋な愛を。

やっぱり荒波(ユースケ・サンタマリア)が来てくれた!

興玉は直毘の神通力で倒され、呪符を貼られてしまいました。
天石戸別神(アメノイワトノワケノカミ)である興玉が消えたら、黄泉戸が開いて八百万の神々が全て黄泉の国へ引きずり込まれてしまいます。
神々の終焉の危機!
直毘が興玉に事戸を渡そうとしたまさにその時、登場したのが荒波健吾警部(ユースケ・サンタマリア)です。

荒波さん、いざという時きっと助けに来てくれると信じていたわ!『スターウォーズ』のハン・ソロみたいに!

9話で興玉や小夢から協力を頼まれても首を縦に振らなかった荒波ですが、彼を信じる視聴者は多かったと思います。
「大月が神様だって言うなら信じてもいい」
「人間、なめてんじゃねぇよ」
カッコ良かったですね。
小学校の同級生、大月比呂佳(田山由起)(オオゲツヒメノカミ)への想いをずっと胸に抱いて生きてきた荒波。
人間の素晴らしさを体現してくれたひとりだと思います。
彼が最後にオオゲツヒメノカミの神社に参拝した姿にもグッときました。
変化するキャラクターが多かった中で一貫してブレなかった荒波警部、ユースケ・サンタマリアさんの渋い演技が本当に魅力的でした。

「エンドレス」の歌詞が胸に沁みる

興玉は直毘に呪符を貼られ乗っ取られてしまいますが、小夢が必死に鳴らす呼び出しの鈴がその耳に届き、イチキシマヒメノミコトの「あなたにだって大事な人はいるでしょ」という声が胸に蘇ります。
自ら呪符を剥がして自分を取り戻した興玉は、荒波と共に激しく戦った末に直毘を制圧しました。
全決の勝利です。
けれど…
「あなたを取り戻すことができませんでした」
愛する人を神に戻すことができなかった悲しみに泣き崩れる興玉。
抱きしめる小夢。
そっと静かに二人を包むエンディングテーマ曲、「エンドレス」。
興玉と小夢の想いを歌っていることに気づいた時から一層深く胸に沁みるようになりました。
2つのリボンはこれまでもこの先も結ばれることはないけれど、確かに並んでいたし、小夢が人生を全うする時まで興玉は見守り続けることでしょう。

あなたのいる世界は捨てたものじゃないから
忘れたくないことばかりです

あのね 夢見てるのは
一番嬉しいことがそう誰かの幸せ
あなたの幸せになること」

 
作詞・作曲・歌:TOMOO「エンドレス」より

小夢は事戸を渡されていない?

政府は、連続大量自殺事件はSNSアプリからの高周波の音波が原因で、寿と支援者たちによるカルト集団の犯行と発表。
直毘は人間の司法制度で裁かれることに。
事件は解決とされ、神のことを知った人間は事戸を渡されます。
神に戻れないことが明確になった小夢も例外ではありません。
小夢が全決メンバーに感謝を伝えた後、興玉が静かにその額に手を当てて「事戸を…渡す」と告げます。
…がその時、興玉が右手の人差し指だけ少し宙に浮かせたところがアップになりました。
これは、明らかに事戸を渡されていませんよね?

渡されてない渡されてない!小夢は興玉や全決メンバーとの記憶を持ったまま人間として生きていくんだね。

消えた二宮

ヒルコに乗っ取られていただけかと思われた二宮でしたが、病院のベッドで何かを葦で編みながら「腐った世界を根っこから変えない限り第二第三のヒルコはまた生まれる」と口走っていて狂気を感じました。
北野天馬小宮璃央)は悲しい顔でそんな二宮を見ていましたね。
まだ洗脳から解けていないのか、それとも元々正義感の塊だった二宮は心から人間に失望し絶望してしまったのでしょうか。
ヒルコと名乗る役小角に利用され、寿に撃たれて身体が使えなくなった途端に捨てられてしまった彼女は哀れな存在です。
二宮もまたヒルコと言えるのかもしれません。
ラストシーン、空っぽになった病室のベッドに残されていた葦の小舟。
二宮はどこへ消えてしまったのか。
「腐った世界を根っこから変える」ための行動を起こすのでしょうか。

続編の可能性

ロマンの物語、【全領域異常解決室】の最終回は見事でしたが、随所に続編の可能性を散りばめてあるところが心憎いですね。

続編への布石
◆直毘と二宮が生きていること。
◆「小夢は事戸を渡されていない」という秘密を興玉と小夢が共有していること。
◆「神」の興玉と「元は神で今は人間」の小夢という設定が失われていないこと。
◆小夢は今も呼び出しの鈴を持っていること。
◆京都本部の尼寺局長と鶴岡総理大臣は、名前だけ出ているが登場していないこと。
◆本部や全国の支部に所属する神々を今後いくらでも登場させられること。


もしも続編があったら、小夢が神に戻る方法は見つかるでしょうか。
どうかまた全決メンバーとして活躍してほしいです。
京都本部の尼寺局長というのは、アマテラスのことでしょうね。
「尼寺局長役は天海祐希さんが良い!」
「松嶋菜々子さんがおっとりとイケズ言うのもいいかも」
とキャスティングに興じる声が賑やかです。
出雲や伊勢の神として登場してほしい俳優を考えるのも楽しいですね。
視聴者の期待に応えて是非続編を制作してほしいです。

【全領域異常解決室】最終回の出演者

藤原竜也、広瀬アリス、柿澤勇人、
福本莉子、小宮璃央、野間口徹、
名村辰、成海璃子、迫田孝也、
ユースケ・サンタマリア、
小日向文世、ほか。

最終回ゲスト
溝端淳平、真壁刀義、
草野イニ、ほか。

【全領域異常解決室】最終回のまとめ

全領域異常解決室】は超常現象を扱う刑事ドラマとして始まりましたが、中盤で実は神々の世界の物語ということが明かされました。
7話でエピソードゼロが描かれ物語の世界観がわかったことも斬新でした。
SFファンタジーでもあり社会派ドラマでもあり、人が人を思う真心や愛情を描いたヒューマンドラマでもありました。
日本神話をもっと勉強したいと思わせてくれましたし、古代からの歴史に思いを馳せるロマンも味わうことができました。
放送が始まる前にキャストの皆さんが口々に「これまで見たことのない作品」と言っていた通り、画期的で鮮明に心に残るドラマだと思います。
藤原竜也さんが演じた興玉をはじめ、どの登場人物もとても魅力的だったのでお別れが寂しいです。
続編の嬉しいお知らせがどうかありますように。

記事内画像出典:全領域異常解決室公式サイト

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