【正体】原作ネタバレを結末まで!小説ラストは驚愕事実、ドラマ最終回はどう描く?

正体
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【正体】原作ネタバレを結末まで!小説ラストは驚愕事実、ドラマ最終回はどう描く?

亀梨和也主演ドラマ【正体】の原作は、染井為人による同名小説です。
殺人容疑者=鏑木慶一の脱獄劇を描いた力作。

鏑木は犯人なのか!?
ドラマ最終回は小説と同じ?
WOWOWドラマ【正体】の原作ネタバレ・あらすじ・結末・感想を紹介します。

見逃し配信:【正体】はWOWOWで視聴できます。(2022年3月現在、最新情報は公式サイトでご確認ください)

【正体】の原作は小説

【正体】の原作小説は、2020年に光文社から刊行された染井為人さんの作品。
脱獄犯・殺人容疑者=鏑木が変装を繰り返しながら逃亡する日々を追う。
鏑木が犯した罪の真実が明かされるまでを克明に描くサスペンス小説です。

原作者:染井為人(そめいためひと)

・1983年7月21日生まれ。
・デビュー作【悪い夏】で横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞。
・【正体】は自身が本気の瞬間に出会った作品、とコメント。

【正体】の登場人物

鏑木慶一(かぶらぎけいいち/亀梨和也)

・主人公。
・殺人容疑者で逮捕され死刑を宣告されている。
・脱獄を犯す。

井尾由子(いおよしこ/黒木瞳)

・アルツハイマーで施設に入居している。

酒井舞(さかいまい/堀田真由)

・事件当時、茨城県牛久市に住む高校3年。
・美容師を目指し卒業と同時に上京。
・その後、茨城に戻る。
・一人っ子。

佐竹(さたけ/温水洋一)

・施設「アオバ」の社長・49歳

四方田保(よもだたもつ/濵田崇裕)

・施設「アオバ」の社員。

野々村和也(ののむらかずや/市川隼人)

・牛窪土木のアルバイト。
・鏑木が脱獄して最初に関わりを持つ男性。

安藤沙耶香(あんどうさやか/貫地谷しほり)

・遠藤の元を去った鏑木が心を通わせる女性。
・ライフニュースを発信するメディア社「メディアトレンダーズ」の社員。
・マーケティング部所属。チーフディレクター。

稲本美代子(いなもとみよこ/奥貫薫)

・沙耶香の7つ年上の上司。
・美人で独身。

矢川直樹(やがわなおき)

・沙耶香の元カレ。

渡辺淳二(わたなべじゅんじ/上川隆也)

・弁護士
・鏑木と同じ心の傷を持つ。
・スキー場のアルバイト先で鏑木と知り合う。

玉代亜美(たましろあみ)

・23歳
・スキー場のアルバイト。

近野節枝(こんのせつえ/高畑淳子)

・55歳。
・パートで働いている。

近野博(こんのひろし)

・地元の不動産屋の支店長。
・節枝の夫。

大久保信代(おおくぼのぶよ/藤吉久美子)

・56歳。
・節枝の同僚。

笹原浩子(ささはらひろこ/若村麻由美)

・50歳。
・節枝の同僚。

尾野(おの/野間口徹)

・教心会の教祖代理

又貫征吾(またぬきせいご/音尾琢真)

・警視庁世田谷警察署
・刑事部第二課警部係長
・警察庁官房長の息子

()内は出演者。

【正体】原作のあらすじ

埼玉県で2歳の子とその両親を殺し、死刑判決を受けている少年死刑囚が脱獄した。
死刑囚の名は鏑木慶一。
東京オリンピック施設の工事現場、フリーライター、スキー場の旅館の住み込みバイト、新興宗教の説教会、人手不足のグループホーム。
様々な場所で潜伏生活を送りながら捜査の手を逃れる鏑木慶一の逃避行の日々を描く。

【正体】原作ネタバレ1・事件内容

【正体】の主人公=鏑木慶一は殺人容疑者。物語の中で事件は徐々に明かされていきます。
ここでは、鏑木慶一が容疑者となった事件の内容をまとめてネタバレします。

事件概要

犯人:鏑木慶一(かぶらぎけいいち)

事件当時18歳・高校生、逃亡時19歳

  • 犯行時間:2017年10月13日16時頃。
  • 場所:埼玉県熊谷市
  • 被害者:井尾洋輔(いおようすけ)29歳、妻の千草(ちぐさ)27歳、息子の俊輔(しゅんすけ)2歳。
  • 凶器:台所にあった包丁
  • 証拠:凶器に鏑木慶一の指紋がついており、発見時、鏑木慶一は血だらけだった。目撃者の由子は「鏑木慶一が犯人で間違いない」と証言。

井尾家に侵入し千草を殺し、次いで息子を殺す。
そこに帰宅した洋輔を背後から忍び寄り背中を一突きし殺害。
「やっていない」と言っていたが、罪を認め起訴される。しかし、2か月後、後半で供述を覆す。
「自白は警察の圧力によるもので、自分は無実」と主張。
千草に悪戯しようという動機も「言わされた」と訴える。

目撃者:同居していた洋輔の母(井尾由子)
通報者:近隣住人(物音を聞いて)

鏑木慶一について

鏑木の特徴

・色白。くっきりとした二重まぶた。鼻筋が通っていてシャープな輪郭。
・イケメン。左の口元に直径3ミリほどの黒子がある。
・身長:182㎝

鏑木の生い立ち

・埼玉県さいたま市岩槻区の児童養護施設「ひとの里」で育つ。
・両親は交通事故で他界。
・勉強もできスポーツもでき、心優しい人間で「とても信じられない」というのが施設での意見。

脱獄方法

鏑木慶一は死刑判決を受け、それを逃れるべく脱獄を実行します。

・体調不良を訴えた鏑木を医務室に連れて行くと血を吐いた。
・3人の刑務官に付添われ総合病院に行く。
・鏑木がトイレに行くというので、1人の刑務官付き添う。
・鏑木は刑務官に頭突きを入れ、逃走。
・鏑木は熱があったのは事実だが、血は口内の粘膜を自分の歯でかみ切ったためのもので逃亡のための手段だと考えられている。
・当時、エボラ出血熱が日本に上陸していた。刑務官は、感染を恐れトイレの付き添いも1人に絞っていた。
・鏑木の行動はすべてが計算づくではないかと言われている。

**

鏑木慶一逮捕には懸賞金が掛けられている。
懸賞金は徐々にアップする。
300万→500万→750万→1千万

【正体】原作ネタバレ2・逃亡生活

ここからは小説の順番に脱獄の日々をネタバレします。
物語は、脱獄455日目から始まりますが、その後、脱獄日順になっていきます。
時系列は、脱獄1日目→33日目→117日→283日→365日→455日→488日となります。

鏑木は逃亡先で名前を変え、容姿も変えていきます。

【名前・潜伏場所の一覧】

脱獄日時 場所 名前 関わる人物
33日 オリンピック施設工事現場「牛久保土木」 遠藤雄一 野々村和也
117日 編集者・安藤沙耶香のマンション 那須隆士 安藤沙耶香
283日 スキー場の旅館「山喜荘」 袴田勲 渡辺淳二、玉代亜美
365日 宗教団体・ケーキ工場 久間道慧 近野節枝、笹原浩子、大久保信代
455日 グループホーム「アオバ」 桜井翔司 酒井舞四方田保、佐竹、井尾由子

脱獄から1日

事件から1年半後、死刑判決を受けた鏑木慶一が脱獄。
酒井舞はテレビでそのニュースを見る。

脱獄から455日

【舞台】

千葉県我孫子市
有料老人グループホーム「アオバ」
1階に9名、2階に9名の高齢者が入居。

鏑木の名前:桜井翔司(さくらいしょうじ)21歳

・取手市で一人暮らし。
・特徴:色黒。切れ長の一重まぶた。右下に大きな涙黒子。鼻がくの字に折れ曲がっている。下唇がややむくれている。

佐竹が運営する「アオバ」の介護士募集に桜井が応募してきた。
面接をしたのはアオバ従業員の四方田保。
好印象の桜井はすぐに採用され「アオバ」で働くことになる。
桜井は1階を担当する。
緊急連絡先を問われるが「両親もいなくて親戚もいない」と言う。

「アオバ」1階の住人

・トメ・79歳の老女。
・鷲生(わしゆう):83歳の男性、左半身麻痺の車いす。
・中川悦子(なかがわえつこ):85歳、痴ほう症、桜井を息子の茂だと思っている。
・三浦勇(みうらいさむ):77歳、ふ菓子ばかりを買う。痴ほう症。

「アオバ」2階の住人。

井尾由子・55歳。

・殺人事件の目撃者。
・元教師。
・若年性アルツハイマーになり退職。夫が介護をしてきたが、夫が亡くなり、息子夫婦と同居していた。そして惨劇に遭う。
・その後、山形の妹=笹原浩子の家で同居するが、浩子宅にも要介護の義母がいたため、浩子の夫の伝手でアオバに入居。

事件時の由子の行動

和室で寝込んでうつらうつらとしていた時、悲鳴を聞く。
襖を開けて覗くと、見知らぬ男が包丁を持って立っていた。
千草と俊輔が血だらけで倒れている。
怖さのあまり由子は押し入れに隠れた。
その時、俊輔が帰宅する。止めに入ることができず由子は耳を塞いでいた。
由子はこうして助かったのだが、ひとりぼっちになってしまった。

四方田が感じた桜井(鏑木)不自然な点

・どんな仕事もできそうなのに、面接では力仕事も営業職も向かなかった、という。
・1階の担当というと、落胆した様子を見せる。
・包丁だけは左利き。

**

桜井に仕事を教えるのは四方田。
桜井は仕事の見込みは早く、見込みがある。
鏑木が働きだして2週間後、夜勤を任せるほどにまで信頼できる存在に。

2階を担当するパート職員の田中が「大変」と保のところに。
由子がベッドで震えて泣いている。
保がすぐさま、由子のもとに。
殺害現場を目撃している由子は、その夢を見たのだ。夢と現実がごちゃごちゃになり興奮状態になるのだ。
その都度、保はコーヒーをいれたり、話を聞き、由子を落ち着かせている。

由子の過去を知るのは、佐竹と四方田だけ。
由子の妹から入居の際に「内緒に」と言われていたのだ。

1ヶ月経過。

桜井の働きぶりはよく、四方田も彼を頼っていた。
社長の佐竹は、桜井に「社員にならないか」と言うが、桜井は保留状態にしている。

桜井が2階の住人と過ごす時間があった。
その時、テレビから、脱獄のニュースが流れる。同時に桜井がチャンネルをかえた。

その日、桜井は「2階の園田が父に似ている」と言い「2階の担当をしたい」と申し出る。
四方田は「考えておく」と返事をする。

脱獄から33日

【舞台】

・東京都江東区
・牛久保土木
・オリンピック用のテニスコート施設をつくっている。

鏑木の名前:遠藤雄一(えんどうゆういち)・あだ名「ベンゾー」

・帽子をかぶり無精髭がもみあげと繋がっている。分厚い度付きの眼鏡をかけていて、法律の本を読んでいることから、和也らは「ベンゾー」と呼んでいる。本人は知らない。
・大学受験に失敗し二浪。三浪は許してもらえず「大学に行きたいなら自分で稼げ」と家を出された。

アルバイトの野々村和也は、牛久保土木の飯場で暮らしている。
仲間は最年長66歳の平田、39歳の谷田部(やたべ)、46歳の前垣(まえがき)、27歳の千川(せんかわ)。

【和也のこと】

和也は石川県出身。和也は中学に入ると不良グループの一員になる。父は見て見ぬふり。何も言わなかった。母は中学に入ると男とデキて、出て行った。この母は、父の再婚相手で本当の母ではない。
和也17歳の時、事件が起きた。原付に乗っていた時、敵グループから襲われた。後ろに乗っていた後輩は、鉄パイプを背中に受け、原付から転げ落ちた。和也は恐怖のあまり原付を走らせ逃げてしまう。後輩は車いすの生活に。この事件で和也は村八分になり、日雇いの仕事を転々としている。

平田が仕事中に怪我をした。
この怪我で平田は働くことができず、生活ができなくなる。
「生活費を貸してほしい」と言われた和也らは話し合いをする。谷田部だけが貸してもいいといい、前垣も千川も「NO」。
会社になんとかしてもらおう、思っても良い案が浮かばない。そのとき、和也はベンゾーに聞いてみようと閃く。

ベンゾーなら法律に詳しいのではと思ったのだ。
早速、ベンゾーに頼みこみ、翌日、事務所に行くことに。
事務員の柳瀬に軽くあしらわれる和也。ベンゾーは、割増賃金について問うが、柳瀬は違法じゃないとやたらと強気。帰り際、和也は金子に腹を殴られる。

和也は警察に訴えると思うがベンゾーは、前科のある和也は不利だと言う。
ベンゾーは和也と平田のために牛久保土木と交渉。

和也が警察に訴えたら牛久保土木のクライアントとの取引に支障がでる。また、割増賃金を渡していなかったことがバレたら、多額の支払いが生じる。

ベンゾーが筋道立てて話すと柳瀬は「黙ってくれ」と泣きついてきた。ベンゾーは、こうして、和也に10万、平田に10万を貰うことに成功した。

和也はこの事件からベンゾーと親しくなる。無意識にベンゾーを観察するように。

平田の快気祝いをするが、千川、前垣、谷田部は、10万を貰った和也に「おごれ」と言い出し、関係がギクシャクする。
この時、平田からベンゾーが「便利屋を探している」と聞く。

和也はテレビで鏑木の顔を見て、似ていると思う。
鏑木の髪はかつらではないか。眼鏡を外した顔を見た事がない。ベンゾーは皆がいく銭湯に行かず、歩いて30分先の銭湯に行く。それは、風呂に一緒に入ったらバレて、しまうから。

休日に和也はベンゾーを尾行。馬券売り場でベンゾーはある男と接触。和也は男を探しあて、話を聞く。男はホームレスで諸岡という名。
諸岡の前でベンゾーは佐野と名乗っていた。諸岡はベンゾーから金を貰い、調査会社に依頼をしていた。
探している人物は<笹原浩子・新潟県見附市出身>。

**

和也はベンゾーが鏑木だと確信している。
その夜、ベンゾーを部屋に呼び、酒を飲む。
ベンゾーはこの時、缶チューハイを初めて口にする。和也は自分の過去を話す。そして「俺達友達だよな」と、ベンゾーも「友達です」と言う。
和也はトイレに行く。

警察に通報しようとするが、できなかった。
そこにベンゾーが。

和也のスマホに警察からの電話。
「俺、言ってねえから」と言う和也の背を向けてベンゾーは出て行った。

それきり、ベンゾーとは会っていない。

10日後、鏑木が潜伏していたのを突き止めた警察が牛久保土木に来る。

和也は2時間もの事情聴取をされるが、ベンゾーのことを鏑木だと「気付かなかった」と言いきった。

和也には、ベンゾーが人を殺したとは思うことができなかった。

脱獄から117日

【舞台】

三軒茶屋
安藤沙耶香のマンション。403号室。

鏑木慶一の名前:那須隆士(なすたかし) 23歳

すらっとした背の高い金髪。スクエア眼鏡をかけている。
カラコンを入れている。
うっすらとメイクをしている。
中世的で読者モデルでもやっていそうな雰囲気。

【沙耶香のこと】

安藤沙耶香は渋谷区宮益坂にあるメディア社に勤める35歳の独身女。8年間不倫をしていたが、半年前に別れた。
仕事はハードで朝は遅いが夜は日をまたぐこともある。
この日は、ライターに給料を手渡しする日。「メディアトレンダーズ」では、コミュニケーションを兼ねて給料を手渡しにしている。
今月から入った新人ライターの那須が訪れる。

梅雨の季節。この日は雨。那須は黒い傘をかぶりキャリーケースを持っていた。那須は小説家を目指しているという。
沙耶香の那須の印象は「礼儀正しい可愛い子」。

身分証明書のコピーをとるというと、保険証も持っていないという那須。保険証は後日ということし、那須は帰ったのだが、入館証のバッジを返し忘れ、再び、会社に戻って来た。

沙耶香は、今日はこれで帰ろうと決め、那須からバッジを受け取る。駅まで行き、下心はなしで食事に誘う。
那須は黙っていたが「個室なら」と返事をしてきた。

ドキリとする沙耶香。
個室のある焼き鳥屋に入る。那須は、焼き鳥屋は初めてだという。お酒を飲むのは二度目。

一度目は「友人と缶チューハイ」(和也とのことを言っている)

沙耶香は那須との会話が楽しく感じる。

その帰り「家がないんじゃない?」と問うと、案の定、那須は住む家がなかった。

沙耶香は自分の家に那須を泊まらせる。
これがキッカケで紗耶香と那須は一緒に暮らすことに。
ただし、男と女の関係はない。寝室は別。

那須は料理を作り家事をする。昼間はライターの仕事もしている。外には滅多に出ない。

沙耶香は、おはよう、おやすみ、という人がいることが幸せだと感じる。休日、出かけるのを嫌がる那須に合わせ、海外ドラマを観ることが楽しみになる。

8月に入り、沙耶香は、弟夫婦と姪と名古屋の実家に帰る。
この頃、沙耶香は、那須が小説家を目指しているのは嘘だと気づいていた。何か言いたくにこともあるのだろう、と察し、あえて自分から詮索するのを避けていた。
この日の夜、那須と電話で話す。
沙耶香は、那須を好きになったと、自分の気持ちに気づく。

実家から戻る沙耶香。那須のラインの既読がついていない。どこかに行ったのかと思う。那須のスマホはキャリアと契約がされていない。電話番号はない。

急いで帰りロックを解除すると、不倫相手の矢川直樹が現れた。
荷物を取りにきたという。矢川は沙耶香が止めるのも聞かず、ずけずけと入ってきた。
図々しく「離婚したからやり直そう」とまで言ってくる。

沙耶香にその気がないとわかると、手切れ金を出せと言い出し、さらに襲いかかってきた。抵抗する沙耶香。

その時、那須がスーパーの袋を持って帰ってきた。
矢川はすぐにマンションから出て行った。

翌日、矢川から電話がある。

矢川は昨日のこと謝り「あの金髪のノッポ、素性は?」と聞く。
そして「脱獄犯・鏑木慶一に似てないか」と言ってきた。

咄嗟に「運転免許証もパスポートも見ている」と嘘を言う沙耶香。

実は見ていない。
沙耶香の中で疑惑が生まれる。

・不器用だと思っていたが、実は左利きなのでは。
・那須がいつもメイクをしているのは、黒子を隠すため。それはコンプレックスだと思っていたのだが。
・宅配便を受け取らない事、外に出たがらないこと。
・ライターは手っ取り早い仕事。通帳がなくても、給料が手渡しだから爽の会社を選んだのだろう。

すべてが鏑木慶一ということに一致する。
荷物を調べると六法全書があった。

その夜、沙耶香は那須を寝室に招く。男女の関係はなく、那須をきつく抱きしめ眠りについた。

那須と暮らし始めて、もうすぐ3か月。
那須は眼鏡もかけず、メイクもしなくなり、左手で食事もするようになる。
沙耶香は、那須を守ろうと思う。そのために、働こうと仕事にも集中できるようになる。

「さーやといると、安心できるんです」と那須が言ったことが、嬉しくてたまらない。

沙耶香がマンションに帰ろうとしたとき、刑事に声を掛けられる。家の中を見せろと言われ、押し問答になるが、沙耶香は見せて信用させようと考える。

部屋を片付けると言い、刑事を外で待たせる。
部屋に入り那須に「刑事が来てる。隠れて」とささやく。

那須は荷物をまとめる。沙耶香はテーブルに置かれた料理を全部捨てる。
クローゼットに隠れるように言うが、那須は洗濯機に入ることに。沙耶香の洗濯機は、一度に洗濯ができるようにと大きいサイズだった。

那須がその中にはいり、その上に下着を置く。

刑事を招き入れる。
金髪の髪の毛を見つけられ、クーラーで部屋が冷えていることを指摘されるが、なんとか言い逃れる。

又貫は、洗濯機を見なかった。
数分して又貫が出ていく。

那須が洗濯機から出ると、ほどなくして、又貫が「警察手帳を忘れた」とドアを叩く。

沙耶香が中に入るのを拒否するが、又貫はドアを強引に開けて室内に。
那須は急いでクローゼットに隠れたが、又貫に見つかってしまう。

那須は又貫に体当たりをする。

又貫が背広に手を突っ込んだ直後、沙耶香は又貫にとびかかる。
「逃げて」沙耶香は叫んだ。

那須は二人の目の前でベランダから飛び降りた。

脱獄から283日

【舞台】

長野県菅平高原
旅館「山喜荘」(やまきそう)

鏑木慶一の名前:袴田勲(はかまだいさお)22歳

大学生。
長身で細身。
洒落た七三刈り。

山喜荘の住み込みバイトの渡辺淳二は、同じアルバイトの亜美に助けられながらも仕事をしている。

【淳二のこと】

淳二は、法律事務所に所属していた弁護士。痴漢をしたと動画が拡散され、精神的に追い詰められていった。それは冤罪だったのだが「本当はやったのだろう」という中傷に、仕事ができずにいたが、社会復帰の第一歩を踏みだそうと、住み込みバイトを始める。
妻と娘と離れ、誰も自分のことを知らない場所で働くことで淳二は立ち直ろうとしていた。

女将が住み込みバイト全員を集め「宿泊客の財布が盗まれた」と伝える。

その部屋の担当が袴田(鏑木慶一)。
全員がアリバイを調べられ、淳二は三島花苗が嘘を言っていることに違和感を持つ。

「部屋の鍵は厳重な管理をお願します。許可制にして疑いがかからぬように」
と女将にキッパリという鏑木に周りは圧倒される。

亜美はスノボーをやりたくてバイトをしている。休日には1日中、スノボーをすると決めていた。そんな亜美は淳二とよくしゃべる。

一緒にスノボーをしようと誘われる。スキーならやったことがある淳二は、話の流れで「袴田も一緒なら」と返事をする。
こうして、休日に3人でスキー場に。

袴田はスキーが初めて。
淳二に「こんな楽しいものがあるなんて知らなかった」と話す。

ここで三島の話になり、袴田も三島の嘘に気づいたと言う。
「なんらかの理由がるのだろう。疑わしきは罰せずです」
という袴田に淳二はうなずく。

淳二は悪夢にうなされ目覚める。深夜3時。
風呂に入ろうと廊下を歩いていると、茂原と悠星がおしゃべりをしていた。茂原に誘われ、淳二も付き合う。その後、3人でお風呂に行く。

すると袴田がお風呂に入っていた。
淳二はお風呂で袴田に会ったことがないことに気づく。顔はタオルをたれていてよく見えない。
悠星は亜美が好きなのだが、亜美は袴田を好きなのではと悩んでいた。そのことを茂原が話すが、袴田にはその気はない。そうして、亜美の気持ちを確かめるのが淳二の役になる。

茂原はヤクザで兄貴の罪をかぶって刑務所に入っていた経験がある。その男は、闇医者で整形をして逃亡しているという。
茂原は袴田がいなくなると「わけありやな」という。
茂原は、勘でわかるのだという。

淳二が亜美に気持ちを聞くと、年下には興味ない、という。
袴田のことが気になっていたけど「別れた彼女がいて、その人を好きだ」と言っていたという。(それは沙耶香のこと)

クリスマスの日、亜美がスキー場から帰ってこない。

淳二、袴田、茂原、悠星で亜美を探しに行く。レスキュー隊もやってきて、無事に亜美は見つかった。
レスキュー隊が亜美を見つけたという知らせがあると、袴田は山喜荘にひとりで戻っていった。

12月30日。
淳二は周囲の反応がおかしいと感じる。そこで袴田に訊ねると、昨夜、悠星が動画を見せて歩いたというのだ。

その動画は痴漢騒ぎがあったときのもの。
淳二が痴漢だと疑われ、女の子を突き飛ばして逃げてしまったものが動画として拡散されたのだった。

淳二は生きる意味を失い粉雪が降る外に出た。
すると袴田が声を掛けてきた。

淳二が外にでるのが見えたから追ってきたのだ。

淳二は感情が高ぶり
「身に覚えのない罪で制裁をくらう屈辱がわかるか。こんな理不尽があるか。わたしは何もしていないのに」
と泣き崩れる。

袴田は膝をおり、淳二を抱きしめる。

「ぼくにわかります」と耳元で言った。

翌日、淳二が働く最終日。給料がなくなるという騒ぎが起きた。
アルバイト全員が集めさせられ「なんで疑われるのか」という亜美ら。さらに、淳二の痴漢騒動の話まででて、大騒ぎになる。

「警察に通報します」と女将。

すると袴田はすっと立ち上がり「トイレに」といって出て行った。

それきり、袴田は戻って来なかった。

警察が訪れ、給料を盗んだのは旦那だと判明。
女将に知られるのが怖くて泥棒が入ったという嘘を言っていたのだった。

この時、悠星が撮っていた動画から袴田の顔が警察に知れる。
そこから、袴田が鏑木慶一だと判明した。

亜美、茂原、悠星、三島、淳二が集まる。袴田のことが話題だ。

お客の財布を盗んだのは三島だった。亜美は淳二のことを信じるといい、理解をしてくれた。
そして、淳二は「気持ちがわかる」と言った袴田は無罪だと。袴田のことの信じていると言う。

脱獄から365日

【舞台】

山形県

鏑木慶一の名前:久間道慧(ひさまみちとし)21歳

中学の時に引っ越してきたので訛りがない。
仏教を習いたいと志し『救心会』に入会。
母は45歳。若年性アルツハイマーを患っている。

【節枝のこと】

節枝は夫の父を介護しながら、ケーキ工場で働いている。
信代と浩子とは気が合い、信代の勧めで『救心会』が開催している説教会に参加している。
『救心会』は新興宗教。教祖に会えるのは会員だけで、それも年に1度か2度。節枝と浩子はまだ入会をしていない。

信代の運転で救心会に行くと教祖代理の尾野先生が前に立つ。
指名された信者は胸の内を明かしていく。説教会が終わると尾根先生と握手をし、お念珠などを購入できる。会費は月3千円で信代はすでに会員だ。

浩子が念珠を買おうとすると、若い男(=鏑木)も念珠を購入。
この日、信代の紹介で浩子も入会をし、母の代わりに念珠を買うのだという男も入会した。2人紹介して入会すると、紹介者は年会費が無料になる。

節枝の夫は入会のことを話すと反対。なにかにつけて横暴な夫だ。認知症の義父を施設に入れるのを嫌がり、世話は節枝に押し付けている。

息子の拓海は東京にいて転職を繰り返している。独身。
節枝に「金貸して」と電話してくる。
その後、節枝も夫に内緒で救心会に入会。

翌週、説教会にいた男が工場に。男は久間といい、礼儀正しい好青年。信代が仕事を探しているという久間にケーキ工場を教えてあげたのだ。久間は派遣としてやってきた。

節枝は浩子と二人だけでお茶をする。

浩子は信代に内緒だと言って、鏑木慶一に殺されたのは姉の息子夫婦だと打ち明ける。

姉=由子は若年性アルツハイマーで、千葉の我孫子の施設に入っている。月に1度会いにいっているが、新幹線代や施設への手土産とお金がかかる。夫の両親と同居する浩子は、由子を施設に入れるしかなかったのだ。一番下の子が高校に入ったばかり、なにかとお金はかかる。

その上、夫の会社が潰れそうだという。浩子は、節枝の夫が勤める不動産屋に自分の夫を入れてくれと頼む。節枝はこの件を夫に言うが、拒否される。

浩子は裁判で鏑木慶一を1度見ている。
久間が鏑木に似ていると思ったが、よく見たら全然違う、と話す。

1か月後。

救心会の幹部と面接が行われた。親身になって話を聞く幹部に、節枝は細かなことまで話す。

鏑木慶一の事件と似ている事件が起こる。

場所:群馬県太田市
犯人:足利清人(あしかがきよと)24歳。無職。

久間と節枝らは、よく話す関係。救心会に信代の運転で、4人揃って行く。
車内で鏑木慶一のことを話しだす信代。誰も答えずシーンとする。

この日、救心会で浩子の言動が気に入らなかった信代は、帰りの車内で浩子を責める。話に夢中になる信代は、後部座席の浩子に目をやる。
その時、人を轢いてしまう。

救急車を呼び、到着すると久間はいなくなった。

事故から1週間。
信代は、自分の非を認めず、飛び出してきたというが、浩子も節枝も信代のよそ見運転と証言し、信代の責任が問われた。
信代も事故以来、会社に来ていない。

久間がいなくなり、節枝と浩子は家まで行くも、それは偽の住所だった。
もしかしたら名前も偽名かもとは思うが、久間が悪い人間とは思えずにいる。

2日後、節枝の家に、拓海が会社の金を使いこんだという詐欺電話が入る。節枝は信じてしまい、90万円を手渡してしまった。

拓海と連絡をとり被害に気づいたがあとの祭り。
5日後、節枝は浩子と説教会に向かう。

浩子の夫は仕事がなく落ち込んでいたが、公園で青年と出会い話を聞いてもらううちに立ち直れたという。仕事も見つかったという。

その青年はいなくなり今は会えずにいると聞き、久間ではないかと節枝は思う。

浩子の運転する車が赤信号で止まるとバイクが隣に止まる。久間だ。

窓を開けると「救心会の闇をまとめた資料」を節枝に手渡す。

救心会は、信者の身辺を徹底的に調べ、その情報を詐欺グループや悪徳商法の会社に売り飛ばしていると言い走り去る。

脱獄から488日

【舞台】

脱獄から455日と同じ「アオバ」

鏑木慶一の名前:脱獄455日と同様、桜井

【舞のこと】

酒井舞は、親友の彩菜(あやな)と裕美(ひろみ)に誘われ飲みに行くと合コンだった。そこでトオルと出会う。

舞は、表参道の美容専門学校に入学したが、理想との違いに幻滅し地元の茨城に戻ってきた。母の勧めもあり、グループホーム「アオバ」で介護士として働きだす。

舞は、仕事も丁寧に教えてくれ心がキレイな桜井(鏑木)に恋をしている。

桜井は1階担当だったが、舞が仕事に慣れたことで、2階担当になる。舞は一緒に働けないとガッカリする。

そんな舞は両親と仲がよい。飼い犬のポッキーは老犬で死期が近い。3人で散歩に行ったとき、近所の向田という奥さんの話になる。
向田は、救心会に入会し詐欺に遭い気落ちしているという。

**

舞、初めてのひとり夜勤。2階は桜井が夜勤だ。
夜中に2階に行くと、桜井は由子の部屋にいた。由子の手を取り「大丈夫」と声を掛けているのをこっそりと見てしまう。翌朝、業務の申し送りをする際、桜井が由子のことを報告しないことに疑問を持つ。

2回目の夜勤。
桜井はまた由子の部屋にいる。優しい桜井に由子は信頼を寄せているのがわかる。
桜井は「さあ、ゆっくり思い出してください」と言っている。

3日後。

入居者の服部が死んだ。舞が落ち込み泣いていると四方田がそっと肩を叩いてくれる。
桜井は服部の死に
「服部の死は理想的な終わり方。ぼくもそうやって死にたい」と言う。

舞の休日。

足利清人の死刑判決が下ったと報道がある。
鏑木慶一を応援する人間も多く、カリスマ的存在にもなっていた。

トオルは舞と付き合いたくてラインがしつこい。舞はそれなりに対応している。この日、死刑判決に問うとトオルからURLが送られてきた。

それは淳二の動画。
鏑木慶一の死刑判決に疑問をもつという内容。

**

由子の妹の浩子が面会に来ると連絡が入る。
そのことを告げると桜井は具合が悪いと早退する。

浩子が来ると社長の佐竹と四方田とで事務室で話をする。
舞は、事務室に入ろうとして話を聞いてしまう。
話の内容から、由子が鏑木慶一の事件の目撃者だろうと推測。そして、桜井と由子の会話から桜井が事件のことを知っていると感じる。

四方田に問うと、このことを知っているのは佐竹と四方田だけだという。舞は疑問を持つ。
“桜井は何故、知っていることを四方田にも言わずに隠しているのか”

この時、四方田から近く行われる花火大会に誘われ、舞は「YES」と答える。
**

夜勤3回目。

舞は再びこっそりと2階に行く。
桜井と由子が話している。

由子は証言をしたが、アルツハイマーだからと認めてもらえなかった。

桜井は「もう一度話して」と話を促している。
そして「ぼくには、時間がない」とも。

舞は、見た目は別人の桜井が鏑木慶一だと思う。
それを否定したくて、桜井の住所を調べ行ってみる。そこは空き家と張り紙があった。
桜井が卒業した高校にも足を運ぶ。そこに桜井翔司という人間は存在していなかった。

舞は警察に通報はできなかった。
ただ、四方田に全部を打ち明けた。四方田は信じられないと言い、警察に通報はしないと言う。
しかし、四方田は心変わりをした。警察に通報したのだ。

舞は警察に通報する前に、せめて桜井と話をしたかったと思う。
警察はサイレンを鳴らしてきたわけではない。刑事がアオバの外で見張っている。上からの命令で「まだ踏み込むな」と言われている様子で、舞には「普通にしていてくれ」と言ってくる。

舞は2階にあがり、桜井に告げる。

「おもてに警察が来ています。わたし、あなたの正体を知っています」

桜井は豹変する。舞の腕を掴み引きずり、台所の包丁を手にする。
この時、桜井は「ぼくはやっていない」と告げている。

刑事が桜井を取り囲む。
舞を人質にして、井尾由子を連れてきてほしいと条件を出す。

アオバの住人は避難する。

桜井は舞を人質にたてこもる。

桜井は由子と会いたいがために、時間稼ぎとして舞を人質にしたのだ。
桜井は事件のことを語る。

【正体】鏑木慶一が犯人になった理由

鏑木慶一がどうして犯人になってしまったのか。
桜井として生きた鏑木が舞に語った内容を紹介します。

【事件真相】

鏑木慶一は、バスに乗り遅れ、歩いで帰宅することにした。施設「ひとの里」まで2時間以上かかる。それは苦ではなく至福の時。本を読みながら歩く鏑木の横をひとりの男が通り過ぎる。男は、長身で細身。上下黒っぽい服。長身細身で学生服を着る鏑木と遠目には似ている。
井尾宅の前を通りかかると、女性の泣き声が聞こえてきた。
狂気を帯びたその声に、何かあると感じ玄関で声をかける。応答がなく、鏑木は靴を脱ぎ室内に入った。

そこは血の海。3人が死んでいる。傍に泣いている女性(由子)がいた。
男(洋輔)はかすかに息をしていたが、由子が背中の包丁を半分ほど抜いてしまう。血があふれだした。鏑木はタオルを持ってきて、包丁を引き抜いた。タオルをあてる。

鏑木が110番をしようとしたら、駐在所の警察官がやってきた。警察官は現場に入ると驚愕のあまり尻もちをつく。

鏑木は血だらけ。その場で逮捕された。

すぐに罪は逃れるだろうと思っていたが「家族を殺したのは鏑木だ」という由子の証言があり、鏑木は犯罪者となってしまった。

しかし、この証言には食い違いがある。

由子は「上下黒い服を着た、背の高い男が犯人」と答えていたのだ。

おそらく、鏑木とすれ違った男が犯人だろう、と鏑木は考えていた。

しかし、由子がアルツハイマーで事件の記憶を失っていて、証言を覆すことが不可能になる。
弁護士も味方にはならなかった。

罪を認めれば死刑にはならない、と聞き、罪を認めてしまったが、のちにそれを覆す。

「これまでどれだけの人が死刑を免れるために、犯していない罪を認めてきたのか。泣き寝入りした人がどれだけいたのか。僕は我慢できなかった」
と、心情を語る。

どうしても生きたいと思い脱獄したという。

由子の中に記憶が残されていればと思い接近したのだ。

検察は由子に「あなたの記憶は間違っている」と誘導していた。
これは、鏑木が由子から聞きだした事実だ。

鏑木は由子との会話をボイスレコーダーに録音していた。

それをもとにして無実を証明したいというのが鏑木の願いだ。

舞は鏑木に告白する。

「私が付き合ってほしいと告白していたらどう答えましたか」

「僕には好きな人がいるんです」
と鏑木の答えを聞き、舞は鏑木を信用する。

ブレーカーが落とされ、警察が強行突破してきた。
舞は確保され連れて行かれる中、ピストルの音を聞く。

【正体】原作の結末

犯人の正体

鏑木のその後:腹に弾を命中され死亡。

事件から1か月半。
舞は、事件後マスコミの攻撃が激しく、母の実家に帰省していたが、自宅に戻ってきた。
四方田が訪ねてきた。アオバはほぼ元に戻っているという。由子のことは口にいない。帰り際に、握手をすると、こっそりと小さなメモを渡してきた。

**

「14時 ソエダ珈琲」
メモに書いてあるその時刻に舞はソエダ珈琲に出向く。

四方田がいる。

「鏑木慶一くんを救うために集まった」という面々が顔を揃えていた。

・渡辺淳二→弁護士として、鏑木の無実を証明する。
・和也→鏑木無罪の署名を集っている。
・節枝→救心会被害者の会を代表となり講演会を開く。そこで鏑木の無罪を説いている。
・沙耶香→鏑木の無罪を訴える記事を書いている。

舞は鏑木が逮捕された時のことを思い出す。

警察の発表には嘘がある。

・鏑木が抵抗したから発砲したという。しかし、鏑木はすでに捕まっていた。

・鏑木のボイスレコーダーはなかった。→隠ぺいされているのだろう。

舞は浩子の家にいる由子に会いに行く。

由子は鏑木が犯人ではないと語る。

舞は鏑木慶一が無実だと確信する。

**

その頃、足利清人が獄中で余罪をほのめかしている。

【渡辺淳二の見解】

警察は足利清人が犯人だと気づき、鏑木慶一の口を封じ、ボイスレコーダーがなかったことにした。
足利清人が早くに死刑判決が下ったのもそのせいではないか。

判決

弁護人:渡辺淳二

被告人:鏑木慶一(被告人席に人はいない)

傍聴席:四方田、舞、沙也加、和也、節枝。

「主文……」

判決文が読み上げられる。

全員が立ち上がる。割れんばかりの絶叫が、法廷内に轟く。

<終わり>

【正体】原作の感想

小説「正体」の鏑木慶一は未成年。夢も希望もたったひとつの出来事ですべてを奪われてしまった悲し過ぎる結末です。
ハラハラ展開に読み応え十二分。死刑、冤罪を問う作品で、ラストにドカンと頭を殴られたような感覚に。
逃亡中に出会った和也を友人といい、沙耶香を好きな人だという鏑木の純粋な思いがさりげなく織り込まれ、鏑木がその人たちと再会できなかったことが悔しい。

判決がおりた中、そこに“鏑木慶一”がいないことが、悲しみを誘います。
この世に起こる犯罪の中、もしかしたら、という思いがよぎりました。

小説【正体】はとにかく一気読みしたくなる面白い作品です。
まだ読んでいない方は、手にしてみてください。
ネタバレを知っていても、楽しめる作品だと思っています♪♪

【正体】の最終回は?

ドラマ【正体】では、亀梨和也さんが主人公を演じます。年齢設定に違いはありますが、こちらも十二分に楽しめる作品。

ドラマ【正体】はWOWOWで放送!
最終回は4月2日に放送します。

【正体】全話、見逃し配信はWOWOWで視聴できます(放送日、放送時間は公式サイトでご確認ください。2022年3月現在)

記事内画像:ドラマ【正体】公式サイト