【マスカレード・ナイト】の原作ネタバレ!犯人と密告者が意外すぎる理由

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【マスカレード・ナイト】の原作ネタバレ!犯人と密告者が意外すぎる理由

映画『マスカレード・ナイト』は、東野圭吾氏の小説が原作。

山岸尚美()が勤めるホテルで年末に開催のカウントダウンパーティ(通称「マスカレード・ナイト」)に現れる殺人犯をめぐって、新田刑事()が潜入捜査!

犯人は一体誰なのか?密告した人物とは?意外過ぎる犯人と密告者をネタバレ!

今回は映画【マスカレード・ナイト】原作のあらすじネタバレを紹介します。

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目次

【マスカレード・ナイト】原作

【マスカレード・ナイト】の原作は、東野圭吾さんの同名小説です。

『マスカレード・ナイト』は、刑事の新田(木村拓哉)ホテルスタッフ・山岸尚美(長澤まさみ)が主人公の通称「マスカレードシリーズ」。

犯人の仮面を暴きたい新田。お客様の仮面を守る尚美。

…正反対の2人が主人公で、ホテルを舞台に、仮面をかぶった犯人を追うミステリー。

本作は、映画化された『マスカレード・ホテル』 、山岸尚美と新田刑事が出会う前の物語『マスカレード・イブ』に続くシリーズ第3弾です。

【マスカレード・ ナイト】原作ネタバレ…の前に【マスカレード・ナイト】登場人物

原作の登場人物(映画の出演者)

ホテル・コルテシア東京

  • 山岸尚美(長澤まさみ)- コンシェルジュ。
  • 吉岡和孝(未定) – 若手フロントクラーク。
  • 久我(東根作寿英)- フロントクラーク。
  • 川本(石川恋)- フロントクラーク(原作では登場しない)
  • 氏原祐作(石黒賢)- フロントオフイス・アシスタント・マネージャー。新田刑事の補佐。真面目すぎるが仕事はできる。
  • 江上(未定)- 宴会部宴会支配人
  • 大木(未定) – フレンチレストランのマネージャー。プロポーズ作戦のときに山岸に協力。
  • 浜島(未定)- エグゼクティブ・ハウスキーパー。
  • 杉下(五刀剛)- ベルキャプテン。前回も新田らに関わったため好意的。※五刀剛さんはコロナ感染のため映画には登場せず。
  • 町田(松川尚瑠輝)-ベルボーイ(原作では登場しない)
  • 土屋麻穂(未定)-コンシェルジュ・デスク所属の若手。
  • 金子(未定)- 調理課長。ダイニングレストランの料理長。食品サンプルのケーキ作りに協力。
  • 林田(未定)- シェフ。
  • 藤沢(未定)- 副調理課長。食品サンプルのケーキ作りに協力。
  • 田倉()- 宿泊部 部長
  • 藤木(石橋凌) – 総支配人

警察

  • 新田浩介(木村拓哉) -捜査一課の刑事。英会話が堪能で見た目が上品なため、ホテルスタッフに化けて潜入する。
  • 能勢() – 捜査一課の刑事。新田とは別チームだが、新田と情報共有を毎晩する。
  • 本宮(梶原善) – 捜査一課の刑事。
  • 関根(泉澤祐希)- 捜査一課刑事。新田の後輩。ベルボーイに化ける。
  • 渡部 – ベテランの刑事。
  • 上島 – 若い刑事。ネット犯罪に強い。
  • 稲垣警部(渡部篤郎) – 警視庁捜査一課 係長。
  • 矢口警部 – 警視庁捜査一課 係長。
  • 尾崎(篠井英介) – 捜査一課管理官。警視。

宿泊客

  • 秋山久美子() – 宿泊客。部屋に人物画があるのが嫌。
  • ジョージ・ホワイト(未定) – 宿泊客。サンフランシスコ在住のビジネスマン。
  • 日下部篤哉<とくや>()- 宿泊客。ロイヤル・スイートの利用客。恋多き男?
  • 狩野妙子<かのうたえこ>(凰稀かなめ)- 日下部の恋の相手。特別支援学校の教員。
  • 仲根緑()- 仲根伸一郎と2人で宿泊。本名はマキムラミドリ。エキゾチックな美女。
  • 仲根伸一郎(未定)- 宿泊客。緑と宿泊。緑の不倫相手かもしれないが誰も姿を見ていない。
  • 浦辺幹夫(博多華丸)- ゴルフの道具持参。マスカレードナイトには不参加。本名:内山幹夫。
  • 曽野昌明(勝村政信)- 妻子とともに宿泊。マスカレードナイトには不参加?
  • 曽野万智子()- 宿泊客。昌明の妻。
  • 曽野英太(高村佳偉人)- 昌明と万智子の息子。中学生。
  • 貝塚由里()- 宿泊客。昌明の不倫相手。美しい女性。 万智子の友人。
  • 山下和之(未定)- 宿泊客。バッドマンの仮装でチェックイン。
  • 関西弁のカップル(未定) -宿泊客。実は新婚の夫婦。カラオケ店で衣装を借りてマスカレードナイトに参加。
  • 木乃伊男<キノヨシオ>(未定)-ミイラの仮装でパーテイーに参加。

その他

  • 奥田真由美() – インストラクター。
  • 和泉春菜<28>(青木美沙子)- 「練馬独居女性殺人事件」の被害者。感電死。妊娠していた!ボーイッシュなのに少女趣味の服があった!?
  • 早川(未定) – 和泉春菜の中学・高校の同級生で友人。研修医。
  • 室瀬亜実<26>(未定)- 3年半前の被害者。感電死。自宅に大量のロリータ衣装があった。
  • 野上陽太(未定)- 亜実の恋人。画材店の店員。
  • 森沢光留<ひかる>(未定)- 医療法人を経営する一族の御曹司。モリサワ・クリニックの院長。
  • 笠木美緒(未定)- 2年前、森沢とやりとりしていた女性。
  • 森沢世羅<せら>(未定)- 森沢の双子の妹。妖精のように美しい。

【マスカレード・ ナイト】の原作ネタバレ

<あらすじ>

ある日、警察に届いた匿名の密告状。それは、数日前に都内マンションの一室で起きた不可解な殺人事件の犯人が、12月31日にホテル・コルテシア東京で開催される年越しカウントダウン・パーティー、通称「マスカレード・ナイト」に現れる、というものだった。

大晦日当日、捜査本部に呼び出された警視庁捜査一課の破天荒な刑事・新田浩介(木村拓哉)は、かつての事件同様、潜入捜査のためホテルのフロントクラークとして働くハメに。優秀だがいささか真面目過ぎるホテルマン・山岸尚美(長澤まさみ)と事件解決にあたるが、パーティーへの参加者は500名、全員仮装し、その素顔を仮面で隠している。次から次へと正体不明の怪しい人間がホテルを訪れる状況に、二人はわずかな手がかりすら掴めずにいた…。

刻一刻と迫り来るタイムリミット。増え続ける容疑者。犯人の狙いは?密告者とは?残されたわずかな時間で、新田と山岸は顔も姿もわからない殺人犯の「仮面」に隠された「真実」に辿り着くことができるのか?

公式HPより

被害者は和泉春奈(青木美沙子)、28歳。職業はトリマー。死因は《感電死》でした。

被害者を薬で眠らせ、胸と背中に電気コードをはりつけてコンセントにつなぎ、心臓に電気ショックを与えました。

読者に提示された謎は、大きく3つあります。

  1. フーダニット:女性トリマー殺人事件の犯人は誰なのか?
  2. フーダニット:密告者は誰なのか?
  3. ホワイダニット:犯人はなぜパーティに現れるのか?(密告者はなぜ知っているのか)
  4. ホワイダニット:犯人の動機は?

順にネタバレしましょう!

犯人は誰?

1:女性トリマー殺人事件の犯人は?のネタバレです。

犯人は森沢光留(もりさわ・ひかる)という男。

しかし映画公式サイトに、こんな名前の登場人物はいません。

実は、 犯人は仲根緑(麻生久美子) です。

麻生久美子
https://masquerade-night.jp/cast.html

仲根緑は偽名で、本名は牧村緑…と思わせておいて・・・

実は、牧村緑も偽名。

牧村緑の本名は森沢光留で、生物学的には男です。社会的にも男として生きています。

森沢は声変わりをしていません。女装すると女性のような存在です。

性同一性障害でなく、森沢が言うには女性・男性を「超越」した存在とのこと。

21歳の時に自殺した双子の妹と、よく姉妹ごっこをしたそうです。

妹・世羅はロリータファッションが好きでした。

そのため、被害者の洋服ダンスに少女趣味の服が残されていたのです。

※映画では、森沢は生物学的には女性で男として生きている、と改変しています。麻生久美子さんが中性的でないからでしょうか?

密告者は誰?

2: 密告者は誰なのか?のネタバレです。

ホテルのカウントダウンパーテイー、通称「マスカレード・ナイト」に犯人が現れると密告したのは曽野万智子(木村佳乃)です。

木村佳乃
https://masquerade-night.jp/cast.html

人気女優の2人がココまで名前が出てますね。

思えば、トーク番組「ボクらの時代」(フジテレビ、2021年9月12日・19日)に長澤まさみさんのほか、木村佳乃さん、麻生久美子さんが出演!重要な2人だったのですね

なお、万智子には共犯者もいます。共犯者は 貝塚由里(高岡早紀)という万智子の高校時代の友人です。

高岡早紀
https://masquerade-night.jp/cast.html

しかし由里は万智子に裏切られてしまいます…。

犯人はなぜパーティに現れるのか?

3:犯人はなぜパーティに現れるのか?(密告者はなぜ知っているのか?)のネタバレです。

なぜ密告者・曽野万智子(木村佳乃)は、犯人が「マスカレード・ナイト」に現れると知っているのかというと…

理由は、万智子が犯人との取り引きの場所に「マスカレード・ナイト」を選んだから

殺人犯がなぜパーテイーに現れるのかという問いだと、パーテイー参加者に殺したい相手がいるのか?とミスリードされてしまいます。(実際、警察もそう疑いました)

密告者が呼んだから、犯人が「マスカレード・ナイト」に現れるのですね。

正確には万智子が友人と一緒に、殺人犯と取り引きします。

この前提として、万智子は犯人を知っているのです。

<取り引き>とは、お金をくれれば、殺人を目撃したのを黙っておくというもの。

万智子は高校時代の友人の貝塚由里(高岡早紀)に相談すると、由里のアイデア(?)で「マスカレード・ナイト」を利用して取り引きすることに!(注:どっちがこの作戦を提案したかどうかは万智子・由里で証言が食い違っていますが…)

由里はこちらの身分がバレないために仮面をつけるパーテイーを選んだのです。

万智子が犯人を知ったのは、息子の「のぞき」がきっかけです。

中学生の息子・英太(高村佳偉人)が父の望遠カメラを勝手に借りて、興味本位で被害者の部屋をのぞいてい殺人を知りました。

…ある日、英太は男が被害者の部屋を訪ねてくるのを目撃。その男の写真を撮影したりします。その後、英太は被害者が動かないのに気づきました。そんなとき、母に望遠カメラを取り上げられます。

英太は「死んでるかも」と万智子に伝えます。万智子は息子の<のぞき>がバレたくないので、匿名通報ダイヤルを利用しました。

英太は殺人の瞬間を目撃したわけではないですが、男の出入りを確認し、撮影もしていました。あるときは、コインパーキングで、被害者と男が降りた車をのぞきます。すると「医療法人 礼信会」という封筒があります。

万智子がその礼信会をネット検索し、「モリサワクリニック」院長が被害者宅にいた男とわかります。(英太が目撃した男と森沢の顔が一致したのです)

犯人が医者でお金持ちなので、万智子・百里はお金を取ろうという考えになったのですね。

実は、万智子は由里と夫の浮気に怒り、殺人犯とタッグを組みます。

そしてお金は要らないし証拠画像データは破棄するから、引き換えに由里を殺害してほしいと依頼。

森沢は「マスカレード・ナイト」の際中、お金を受け取りにきた由里を待ち伏せて殺害する計画を立てました。

しかし当日、なぜか尚美(長澤まさみ)も捕まって、由里とともに1月1日午前0時に感電死する…

…はずでしたが、犯人・森沢(麻生久美子)が尚美(長澤まさみ)の遅れた時計でタイマーをセットしたため、新田(木村拓哉)が間に合って、助けることができました。

※映画の改変

・映画では 父(勝村政信)が英太(高村佳偉人)に望遠カメラをプレゼント

・原作では万智子から森沢に共犯をもちかけたのですが、映画では森沢から万智子に共犯をもちかけた逆パターンへ改変されています。
→映画では、万智子が(英太が撮った)写真を森沢に送りつけて、その写真から万智子が送り主だと、森沢にバレてしまいます。しかし森沢が万智子に交渉してきました。パーテイーの時の作戦を教えてくれたら万智子は生かす、と。
→万智子は夫の浮気相手の由里が殺され、自分も助かるというメリットがあり、全て教えてしまいます。

犯人の動機は?

4:犯人の動機は?のネタバレです。

犯人は仲根緑こと森沢光留(麻生久美子)という男です。

森沢の犯行動機は、2つのケースで読み解く必要があります。

一つ目のケースは、和泉春菜・室瀬亜実の殺害の動機。

森沢は彼女たちに亡き妹・世羅(せら)の面影を求めて付き合っていたのに、春菜も亜実も他の男に心を許してしまいます。

森沢の彼女たちへの愛情が憎悪に変わったことが殺害動機でした。(「男なんていない世界」を森沢は望んでいました。)

二つ目のケースは、尚美(長澤まさみ)・由里(高岡早紀)を殺害しようとした動機。

万智子(木村佳乃)に由里の殺害を頼まれたから(尚美は犯人が間違えて、巻き添えになった)

…というのは表向きで、本当の動機は警察への復讐です。

警察が潜入捜査している中で殺人事件が起きれば、警察の信用が失墜し、世間から非難されるから。

森沢の双子の妹・世羅は男にレイプされ、悩んで21歳の若さで自殺。

森沢は、妹が警察からいわゆるセカンドレイプされたと恨んでいました。

警察から「犬に噛まれたと思って早く忘れることだ」と妹が言われたそうです。(殺害に同情の余地はありませんが、これはヒドイ!)

犯人と密告者が意外すぎる理由

犯人と密告者が意外すぎました。

犯人が意外すぎる理由は、犯人が男なのに女性として宿泊していたことです。

被害者・和泉春菜の部屋には男が通っていました。

そして春菜は妊娠していました。

春菜と3年半前の被害者・室瀬亜実は、共通して「少女趣味」の服がありました。

これらのことから、男の影があったと予想されました。

家の住所を教えてくれない、家に入れてくれないのも被害者2人に共通。別の男がいるの?

と、「男が怪しい」と思わせておいて…これは予想外ですよ。意外すぎます。ズルいです(笑)

また、犯人が意外すぎるもう一つの理由があります。

それは仲根緑が作中で「怪しかった謎が解けた」人物なことです。

緑の<偽装夫婦の謎>は亡き婚約者と一緒にホテルで過ごしたかったから、と解決するのです。

緑は亡き婚約者の誕生ケーキのサンプルも作成してもらい、満足してパーテイー開始前にホテルをチェックアウトします。

いわば緑は解決済みの途中退場者

森沢光留=仲根緑=牧村緑(麻生久美子)自身が「怪しんで怪しんで最後に疑問が解けた時、人は一切疑わなくなる」と逮捕後に語っています。(※映画では新田刑事のセリフ)

たしかに(おそらく多くの)読者は犯人候補から緑を外していたと思います。この点も意外性ある犯人だった理由ですね。

密告者も意外すぎます。

被害者の部屋への<のぞき>は作中で新田が推理するのですが、見える範囲が広大なので難航します。

しかし、まさか主要登場人物の息子がのぞいていたなんて思いません。意外でした。

中学生の息子・曽野英太が出るシーンなんてほぼないんですよ。

チェックインのときに、父と母に後からついていったときくらい?そのときは息子はカメラでなくゲーム機を持っていたのです。

ヒントは、父・曽野昌明(勝村政信)が野鳥展に興味があって出かけたシーンでしょうね。望遠カメラを持っていることのヒントです。昌明がのぞいていたのかな…と私(筆者)は騙されてました(笑)

*映画では野鳥展の話しはカットされています。

ちなみに、密告者の万智子・共犯の由里ですが…高校時代に妊娠した友達がいて、2人は相手の大学生の男を脅して50万奪ったのです。

万智子と由里のこの粗暴な行為のエピソードは、殺人犯と取り引き失敗した後、後だしで(事情聴取のときに)語られます。

読者としては意外というか初耳!

この性格を知っていたら、万智子と由里が怪しいと推理できたのに…。こちらもズルいですよ(笑)まんまと騙されました。

【マスカレード・ ナイト】原作の結末までネタバレ

ここからは、【マスカレード・ ナイト】原作の結末まで、あらすじネタバレをします。

山岸尚美(長澤まさみ)は無理と言わない

昨夜クリスマスイベントが終わったばかりの<ホテルコルテシア東京>にて。

コンシェルジュの山岸尚美(長澤まさみ)は、宿泊客・秋山久美(田中みな実)の要望に応えようと奮闘します。

要望は、人物画を見たくないとのこと。東京タワーが見える部屋も希望しています。

しかしビルの広告の人物が窓から見えてしまうのです。

フロントクラークの吉岡が「無理」といっても尚美は諦めません。

尚美は悩んだ末、ポスターがみえるビルの手前の建物の屋上に白い風船を浮かばせました。

ポスターの人物が見えず、まるで雪が積もったかのよう。久美に喜ばれました。

その後。尚美は支配人の藤木(石橋凌)から呼び出されます。

宿泊部長の田倉(鶴見辰吾)と警視庁捜査一課の係長・稲垣(渡部篤郎)もいて…。

相変わらず山岸尚美は
お客様の要求に
応えてるんだね!

練馬独居女性殺人事件

捜査一課の新田浩介(木村拓哉)は休みに、女性インストラクター・奥田真由美(中村アン)とダンスを踊っていました。

彼女はダンス教室を経営している夫婦の一人娘。新田は彼女を食事に誘いますが、本宮(梶原善)から呼び出しが!

<警視庁>にて。「練馬独居女性殺人事件」の捜査会議が行われます。

匿名通報ダイヤル(警視庁の委託を受けた民間団体)に「練馬区のマンション『ネオルーム練馬』の604号室を調べてほしいと。女性の死体があるかもしれない」と情報提供がありました。電話でなくネット経由です。

部屋には和泉春菜(ー)で28歳。解剖結果や郵便受けの状態から、死亡したのは12月3日の午後5時以降。

犯人は被害者を睡眠薬で眠らせた上で、電気コードで心臓に電気を流し、感電死させました。

被害者の職業はペットの美容師。いわゆるトリマー。

12月3日も池袋のペットショップで仕事をしていて、午後4時に店を出ました。

翌日の仕事は3日夜にメールでキャンセル。5日の午後の個人宅への出張は被害者が来ませんでした。

つまり、12月3日夕方から翌4日までに殺害された可能性大。

さらに被害者は、妊娠していて4週目と判明。

聞き込みの結果、被害者宅に男が出入りしていたのが分かります。

さらに、警視庁に密告状が届きました。

『警視庁の皆様
情報提供させていただきます。
ネオルーム練馬で起きた殺人事件の犯人が、以下の日時に以下の場所に現れます。逮捕してください。
12月31日 午後11時
ホテルコルテシア東京 カウントダウンパーティ会場
密告者より』

一緒に写真も入っていました。和泉春菜と顔をモザイクで隠された男が彼女の部屋に入っていくところです。

いたずらな密告ではないようで…。

若い女性の死が不可解!

通報者は誰か。
謎の密告状の送り主は?
被害者の妊娠相手は?
ミステリーの幕開けで

ワクワクするわ!

被害者のファッション

居酒屋にて。新田と能勢(小日向文世)が話します。

新田は、稲垣の指示でホテル・コルテシア東京にフロントクラークとして潜入することになります。

新田が1度コンビを組んだことがある能勢の担当は、鑑取(かんど)り。被害者の交友関係者を当たっています。

和泉春菜は山形出身。母親は地元で有名な和菓子屋の1人娘。父親は婿養子。

しかし父親は春菜が小学生の時、女を作って出て行きました。

離婚騒動のころから家出もめた春菜は口をきかなくなり、高校卒業後すぐ東京に出ました。

以降、仕送りを送ったりはあるものの、親子での連絡はほとんどなし。

遺体と対面した母親は「もっとちゃんと話せばよかった」と大粒の涙を流しました。

春菜には怪しい点がありました。

友人・同僚に恋人関係の話しを聞いても、スマホの記録を調べても、妊娠相手となる恋人の存在が全く浮かばないのです。

また、普段はボーイッシュな服を好んだというのに、クローゼットの中に少女趣味(ゴスロリやガーリーファッション)の服があったというのです。

少女趣味は出入りしていた男の趣味かと疑う能勢。新田は違和感を感じます。ボーイッシュな服装を含めて好きになると思うから。

ファッション関係でいえば、最近の春奈は大人っぽい服をネット注文していました。です…。

被害者の

ファッションも謎!

深まる謎がイイね。

新田(木村拓哉)が潜入開始

ホテルコルテシアにて。尚美は宿泊客・ホワイトの対応をします。かつて、尚美が和紙の服を助言したことがある関係で、そのとき和紙で作ったスキーウエアを勧めて、大変喜ばれました。

尚美は新田と再会。さっそく言葉遣いについて注意しました。

新田の補佐をするのは、フロントオフィスアシスタントマネージャーの氏原(石黒賢)。

尚美はパーティの説明を新田にします。

400名が参加する仮装パーティで、必ず顔を隠すというルールがあり、正式名称は「ホテル・コテルシア東京年越しカウントダウン・マスカレード・パーティー・ナイト 」。通称『マスカレード・ナイト』と尚美が説明。

午後10時ごろ。フロントに新田がいると氏原がきました。

氏原は、宿泊客・日下部篤哉(沢村一樹)の対応を新田から奪います。

氏原は新田の補佐を了解しました。が、潜入捜査には反対。フロント業務は自分がするから何もしないよう新田に告げます。

新田はバカにされた気がしますが、捜査に集中できると、ありがたがりました。

業務終了後。「コルテシア東京別館」で、捜査会議が開かれます。

ベルボーイとして潜入している関根(泉澤祐希)も参加。

今日は12月28日。大晦日の前に犯人が来ることが予想されるため、当日に潜入したらバレるから早めに潜入捜査をしているのです。

まだ手掛かりはありません。トリマーの女性に続き、連続殺人をする必要性とは何なのか…。

捜査会議終了後。新田と能勢が会いました。

能勢は、和泉春菜の中学・高校の同級生に会って話を聞いてきました。

女性の友人は東京の最難関の大学の医学部へ進学。研修医をしていて忙しく、春菜が死んだことも知らりませんでした。

春菜は、ボーイッシュな格好でしたが持っているものは少女趣味だったという二面性があったそうです。

そして上京するとき「トリマーになる」とは言っていなかったといいます。

優秀なのに大学へ進学しなかったのも謎ですが、友人には「必要性は感じないから」進学しないと言っていました。

異性関係も「絶対ない」と友人がいいます。

けれど、和泉春菜の家庭の話になるとその友人は話をはぐらかす感じでした。そのため、能勢は<彼女は何か隠している>と思いました。

さらに、能勢は犯行の仕方から、犯人は殺人に慣れていると推理。和泉春菜の前に誰か殺害しているかもしれない、未解決事件の中に犯人がいるかも?とにらみます。

また、通報者が「死体があるかも」と言っていたことから、部屋を覗いていたのかもと推理する新田・能勢。

<のぞき>の後ろめたさがあるから、匿名の通報システムを使ったのだろう、と。

捜査員に確認すると、実際、被害者の部屋のカーテンは1メートル弱あいていました…。

日下部(沢村一樹)のプロポーズ大作戦

12月29日

日下部が尚美にサプライズのプロポーズをしたい、と相談します。

貸し切りのレストランで、デザートのタイミングで日下部が突然プロポーズ。恋人が受け入れた後、これもサプライズの薔薇の道を通って帰りたい、とのこと。

了解した尚美は、貸し切りが難しいので、食事の時間を少し遅らせることで、誰もいないレストランを作ることに。薔薇の道も、ピアノ演奏に気を取られている間につい立をして、見られないように、と工夫します。

しかし尚美は、日下部の恋人から「プロポーズは断る」と言われてしまいました。

特別支援学級の教員・狩野妙子 (凰稀かなめ)は、日下部のことは好きだが結婚してアメリカには行けないと言います。仕事に誇りを持っているようです。

困った尚美は、新田から能勢の武器は「誠意です」と聞きます。

誠意」という言葉をヒントに、尚美は妙子にアドバイス。

そしてプロポーズのとき。日下部は「108本の薔薇」(=私と結婚してくださいという意味)と指輪を用意して渡しますが、妙子は断りました。

なんと、薔薇の道は「スイートピーの道」になっていました。

スイートピーは「別離」のほか「門出・優しい思い出」という意味もあります。

日下部も納得して、2人の門出の乾杯しました。

偽名の宿泊客

フロントに、堀が深くて美人な女性が来ます。

仲根伸一郎という名前で予約していると言いますが、その美女・仲根緑(麻生久美子)のクレジットカードには「マキムラミドリ」とありました。

パーティに2名で申し込んでいることから、不倫かもしれないと氏原や新田は思います。

捜査会議にて。偽名を記入した人物として仲根緑が話題に上がります。

関根が仲根緑の部屋にシャンパンを2つ届けたといいます。しかし夫の顔は見ていないようです。

仲根緑の夫はまだ誰も見ていませんが、名前から免許証を確認したところ、愛知県在住の中年男性の可能性が高い。

この男と一致するのか、今後も注意が必要です。

被害者の友人・早川の話し

会議の後。新田は能勢と会います。

能勢は和泉春菜の友達である女性研修医・早川と会って話しを聞いてきました。

その話はデリケートで、早川の憶測として聞いてほしいとのこと。

被害者の友人・早川の話し

和泉が中2の夏ごろからボーイッシュな格好をするようになりました。そのことと、<家庭の事情>が関係しているのではないか、と早川は推測しています。

和泉の母は老舗和菓子屋の跡継ぎです。父と別れて独身になった母は、和菓子屋の番頭と付き合いました。

その悪口を早川に言っていたのです。その番頭は既婚者のため、いわゆる不倫でした。

それなのに今も母と番頭は一緒に(入籍なしで)暮らしています。

そのころ、その番頭と一緒に暮らすようになった和泉。

とある深夜、早川の家に和泉が「もう嫌だ。帰りたくない」とやってきました。

おそらく番頭の男に悪戯(いたずら)をされたのでしょう。

そのころから和泉は髪を切りボーイッシュな格好になったのです。

上京したがった理由も、番頭と離れたかったからと推測されます。

また、和泉の部屋に少女趣味の服がたくさんあった件についても進展があります。

3年半前。今回と同じように地方出身で、26歳・独身・一人暮らしの女性が殺されていました。その女性はふだんの服は普通なのに、クローゼットにロリータ趣味のものが何着もありました。

今回と状況が似ている事件が過去にあったのです。ただし、連続殺人というには時期が開いてますが…。

また、密告者の<のぞき>説はまだ調査中でした。望遠レンズだと3キロ先でも見えるので、建物の特定は難しいかもしれません。

【判明したこと】被害者・和泉春菜のイメージチェンジの理由、上京の理由が判明!少女趣味の服は連続殺人の証し?

日下部(沢村一樹)のひと目ぼれ

12月30日

関西弁の若いカップルのうち、女性がバッグをあさられたと尚美に言ってきます。

尚美は、持ち上げたときに中身が動いたとごまかしまた。

しかし調べたところ、刑事たちが勝手に荷物検査をしていたことがわかります。

総支配・藤木は荷物検査を絶対しないよう警察に抗議。

捜査一課の係長・稲垣や新田は、荷物の確認は重要と言いますが…折れてそれを受け入れるかわりの条件を提示します。

  • 宿泊客の情報を警察にも渡すこと
  • マスカレードナイトに参加する客にチケットを渡すとき高く上げて、捜査員にもわかるようにすること

支配人の藤木は受けれ居ました。

しかし藤木は策士で、この2つの条件を飲んで捜査協力する大義名分ができたのです。

また、尚美は海外赴任の話しを藤木からされます。コルテシアのアメリカ・ロサンゼルスから「フロントを任せられる人材が欲しい」と言われているのです。

その後、プロポーズ大作戦が失敗した日下部が仲根緑ことマキムラミドリに一目ぼれしたから、2人きりになりたいと、尚美に言い出します。

フラれた翌日の恋に、新田と尚美はあきれました。尚美は「NO」と言えないため、承諾。

緑の部屋にハウスキーピングが入るため、新田と尚美は立ち会いました。

新田は、たばこやライター、ハードカバーの本、アメニティが2人分交換されているなどを確認。

ルームサービスを2人分頼んでいますが、防犯カメラには緑の出入りしかありません。

なぜそんなことをするのか?

浦辺(博多華丸)/曽野夫婦(勝村政信、木村佳乃)が宿泊

浦辺幹夫(博多華丸)がチェックインしました。

40代くらいの中年で、ゴルフバッグを持っています。

宿泊代を現金で支払い、マスカレードナイトには予約はしていません。

手続きの様子からホテルの宿泊に慣れてもなく、どこか落ち着きがない浦辺。

新田は彼を怪しみます。

今度は曽野昌明(勝村政信)がチェックイン。50代前後の男で、30代の女性(木村佳乃)と子供がいました。

曽野が月1以上で利用していることから、新田が「いつもご利用ありがとうございます」と言おうとします。

すると、氏原が新田の足を踏んで止めて、割って入りました。

氏原は初めてのお客様として、曽野に対応。

曽野はいつも日帰りの利用なので、妻と別の女性と不倫しているもよう。

曽野もまたマスカレードナイトには申し込んでいません。

しかし曽野は正月料理やエステの予約をしていて、妻の希望でこのホテルが選ばれたのだろうと、氏原や新田は予想しました。

あしながおじさん作戦

尚美は<日下部と仲根緑を2人きりにさせる>ため、あしながおじさん作戦を実施。

それは…ホテルのサービスとして花やシャンパンを用意する。

翌日に実はあなたを気に入っている男性からのプレゼントだったと伝え、緑に会うかどうか決めてもらう作戦。

新田はこの作戦を手伝います。尚美が花を緑の部屋に運びプレゼント。さらに関根がスペシャルディナー2人分とシャンパンを届けました。

防犯カメラの映像では緑の夫・仲根伸一郎の出入りがありません。

本宮から仲根伸一郎の免許の住所も電話番号も嘘だったと聞いた新田は、偽装だと確信。

新田が次のサービスで部屋を訪ねると、緑が部屋に新田を入れてくれます。

窓から外を見ると目の前のビルに、「welcome to Hotel coltesia tokyo」と映し出されます。

桜や青い空に虹、花火の映像も浮かび、緑が驚いて涙。

新田は「当ホテルからのサービスです」と告げました。

2回目の密告

捜査会議にて。

匿名通報ダイヤルにまた密告があります。

和泉春菜を殺した犯人は「マスカレード・ナイト」に必ず現れる。どんな仮装をするか教えるので必ず逮捕してほしいという内容です。

その後。新田は尚美・能勢と3人でビールを開け、話します。

3年前の殺人事件について、被害者と交際していた男性は彼女の部屋に行ったことがないと言っていました。

ロリータ衣装を持っていることも知らなかったようです。

尚美は「女性に他に男がいたから家に入れてもらえなかったのでは」と推理しました。

大晦日

12月31日大晦日

犯人が現れる「マスカレード・ナイト」の開催日です。

尚美は、日下部と緑を会わせる要望があります。

関根が浦辺幹夫に荷物が届いていると新田に報告。

送り主は浦辺の名前、住所は東京になって、チェックインの時の群馬とは違います。

品名は書籍でした。

新田が浦辺の部屋に持っていき、中に運ぶと、浦辺の足元あたりに動物の毛がついています。(被害者の職業はトリマーです)

さらに浦辺は自分が参加しない「マスカレード・ナイト」に何人くらい集まるのか尋ねました。

新田はますます怪しみます。

仲根緑(麻生久美子)の依頼

午後1時。

尚美は曽野昌明から、妻がエステで息子は部屋でゲームするから、2時間ほど時間をつぶしたいからと、オススメを聞かれます。

映画など色々と提案し、昌明が反応したのは三越で開催中の野鳥展でした。好きなのか、昌明は喜んで出かけます。

…仲根緑が尚美に、ケーキの写真を見せて、これの食品サンプルが欲しいと依頼。

夫が辰年生まれで誕生日だから夕食までに用意してほしいと言う。

尚美は引き受けてから考えます。

大晦日でどこの店もやっていないので、尚美は休みの後輩に頼んでケーキのサンプルを買ってきてもらいます。龍などの飾りは料理スタッフにお願いして発泡スチロールで作成してもらいました。

不倫相手・貝塚由里(高岡早紀)が登場

チェックインの時間になった。氏原が新田に並んでいる女性の中に曽野の不倫相手がいると教えます。

派手な毛皮を着た女性・貝塚由里(高岡早紀)は2名で1泊するようです。マスカレード・ナイトにも申し込んでいました。

…ロビーで、貝塚由里が30分くらい座っています。それを新田が見ていました。

曽野昌明が野鳥展から帰ってきます。満足した彼は尚美にお礼を言いました。

そのあと、由里が昌明に話しかけます。

…由里たちが去ったあと、新田が尚美に2人の会話の内容を聞きました。

2人ともお互いに「なんでここにいるの?」と驚いていたと言いますが…。(由里は曽野を待っていたはずなのに…)

そんな中、被害者・和泉春菜の働いてたペットサロンの防犯カメラに浦辺幹夫が写っていたことが分かります。

日下部が仲根緑と2人きりに

尚美がケーキの食品サンプルを緑に見せます。仲根緑はその完成度にとても感動しました。

尚美は、昨日からのサービスがすべて日下部からのものだと打ち明けます。

そして、仲根夫婦に会ってお話したがっているとも伝えます。

緑はいったん保留にし、主人と相談してからOKした。

夕食の少し前に日下部を案内します。

しばらくして尚美は日下部から緑の部屋に呼び出されます。

緑が夫婦だったと知った日下部。またもフラれました。

日下部は疑問でした。個人情報を隠すのはホテルマンだから仕方ないとしても、なぜ2人きりで会わせる自信があったのか、と。

答えに悩む尚美。

緑が「もう気づいてたんでしょう?仲根伸一郎なんてここには泊まっていないことに」と割って入ります。

仲根緑(麻生久美子)が夫婦を装った理由

新田は仲根伸一郎が今年の3月に肺がんで亡くなっていると聞きます。

尚美から連絡があり新田も緑の部屋に呼び出されました。

緑は仲根伸一郎と結婚直前だったと言います。

彼の誕生日にこのホテルの「マスカレードナイト」に参加したかったと話していましたが、昨年の年末は癌が発覚し病室で過ごしたため、実現できなかったのです。

ケーキは昨年に病室でお祝いしたのと同じもので、ずっと飾れるものがいいと思いサンプルを頼みました。

その後。日下部と緑は2人分のディナーを一緒に食べました。

密告者の指示

密告者から…

会場にある仮装人形「マダム・マスカレード」の持つグラスにに午後10時までに花を挿しておくように。そうしなければ犯人の仮装は教えない。

と指示があります。新田は花を尚美にお願いしました。

10時までに、尚美はマダムのグラスに花を飾り付けました。

そこへレストランのシェフ大木がやってきて。レストランで妙子に振られた日下部のことを気にしていまた。

尚美が、日下部は別の女性と食事していると伝えます。

すると大木は気になることを言いました。

外で、妙子と日下部が一緒にいたのを見たというスタッフがいる、と。

…尚美は妙子の名刺を出し学校名を調べますが、ありません。嘘だったのです能勢(小日向文世)の捜査

新田・能勢の推理

本部の会議にて。仮装をしてパーティに潜入していいのは10人までというホテルからの指示があり配置を決める。

その後。新田と能勢が、曽野家族と貝塚由里を見かけます。

由里(高岡早紀)は曽野の妻(木村佳乃)と楽しそうに話しています。

2人は友人のようです。まさか妻の友人と不倫するなんて、と新田は驚きます。

能勢は新田に話します。浦辺は、和泉春菜の部屋に出入りしていた男ではないと分かった、と。

浦辺がペットショップをのぞいていたは、恋人なのに家を教えてもらっていなかったからかも、と新田が推理。この見立ては能勢も同じです。

3年前の事件の男のケースと同じです。

新田や本部は、密告者と犯人が金銭の授受という取引をするのではないか?と推理。

浦辺は誰かに呼び出され利用されているのではないか。

それを浦辺に確かめることに。

浦辺(博多華丸)の正体

午後10時30分。新田・本宮・能勢は浦辺の部屋で、和泉春菜との関係を問い詰めます。

犬の散歩中に出会い、数回会って男女の関係に最近なったと認めました。

浦辺幹夫の本名は内山幹夫。

既婚者の内山は、犯人から「和泉と関係をばらされたくなかったら従え」と脅されていました。

ホテルコルテシアをに浦辺名義で泊まるよう指示があったのです。

ゴルフバッグは家族に九州に行くと言い訳するためでした。

届いた荷物には仮装の衣装と重い鍵のかかったバッグで、「午後11時までに着替えて部屋で指示を待て」と指示されていました。

新田は、バッグには大金が入っていて、犯人が密告者に渡すものだと推理。

新田がフロントに戻ると氏原がいました。

少し前に仲根緑がチェックアウトして新田と尚美にお礼を言っていたそうです。

曽野昌明が車をいたずらされて、1人だけ先に自宅に戻ることになりました。現時点の精算をする昌明。

昌明は「まいったよ。」と言ってますが、新田には残念がっているようには見えませんでした。

「マスカレード・ナイト」

午後11時。いよいよ「マスカレード・ナイト」が始まりました。

尚美も赤い仮面をつけて参加。

尚美は日下部から電話があり、パーティが終わったら話したいことがあるから残ってほしいと言われました。

ペンギンの仮装をした内山に犯人から・・・2階のブライダルコーナーにバッグをおいて3階のパーティー会場へ向かうよう指示されます。

内山はその通りに動き、新田もそれを見届け本部に報告。

内山は犯人の指示で会場奥のシャンパンタワーの前で左手を上げます。

尚美(長澤まさみ)が捕まる!

尚美は関西弁の若い夫婦の妻に出会います。

妻はウエディングドレスを着ていました。

尚美は、夫もタキシードの仮装をしているので「チャペルで写真を撮らせてほしい」とお願いされます。

尚美は4階のチャペルに下見に向かいました。

部屋に入り、暗いので照明のスイッチを押そうとした時、背後から衝撃が!

尚美は、気が付くとチャペルに自由を奪われ、転がされていました。

チャペルに誰かが入ってきて、女性のうめき声が!

もう1人、尚美と同じ状況に。しかも電気コードが胸につなげられた!?

犯人はタイマーを置いて「カウントダウン」と言いました。タイマーは残り10分。

尚美は新田が言っていた殺人は感電死だったと思い出します。

去る犯人の服装は、なんとホテルの制服!?

※映画では関西弁の夫婦は登場しません。尚美が、曽野万智子と話していたゴスロリ衣装の女性の尾行をして、チャペルへ入っていきます。そこには貝塚由里(高岡早紀)が仰向けで倒れていて、救助しようとしていたところを何者かにスタンガンで気絶させられてしまいました。犯人がホテルの制服、というシーンは映画ではカットです。

カウントダウンと犯人逮捕

そのころ、新田のインカムに情報が入りました。

2階のブライダルコーナーにミイラ男の仮装をした人間が現れた、と。

ミイラ男はバッグを持ち、905号室に上がって、バッグを置いてきて、会場に戻りました。

ミイラ男は密告者側の人間か?警察はミイラ男に注目します。

しかし会場にいる新田は内山もミイラ男も動きがないので、警察はめられたのでは?と思い始めます。

新田は4階以上で何か起きていると感じ階段で向かう。

途中で仮面をつけた宴会部の制服の従業員に会いますが、違和感がありました。

その従業員が手にバッグをさげていたのです。

従業員はトイレに入りマイケルジャクソンの仮装になり、会場へ。(※映画ではマイケルでなく、ファントムの衣装です)

新田はマイケルジャクソンに「お1人ですか?」と声をかけアルゼンチンタンゴを一緒に踊ります。

カウントダウンがされ、年が明けました。

みんな仮面を外し始めます。

新田は、マイケルジャクソンの仮面を外します。

しかし全く知らない男!?

いや、新田が持っていた仮面をつけてみると、目と口元しか見えなくなって…

仲根緑の顔が頭に浮かびます。

緑は「カウントダウンはゼロになった。私の勝ちだ。新田刑事、おまえたちの負けだ」と中性的な声で言いました。

新田は、(防犯カメラを見ていた警察から)インカムを通して「マイケルジャクソンになった男が4階のチャペルから出てきました」と聞き、急いで向かいます。

女性が2人倒れていて、急いで電源プラグを抜いて、救助。

女性の1人は尚美で、もう1人は貝塚由里でした。

タイマーの時間が合っていなかったので感電しなかったのです。

犯人は尚美の時計でタイマーを設定していました。

尚美の祖母の形見の時計はよく時間が狂います。

新田は「時間が正確すぎると人は余裕をもたない…」と尚美が言っていたのを思い出しました。

「あなたがプロフェッショナルで本当によかった」という新田は、息を吐きだしました。

※映画では従業員からマイケルジャクソンへとトイレで着替えるシーンはありません。新田が気づいたのは会場。
 マスカレードナイトの会場で、ファントムの仮装の男と新田が踊ったあと、仮面をはがしながら新田は言いました。「犯人ですよね。その目で分かりました。仲根緑さん。」と。(オペラ座の怪人のファントムの衣装は目は見えています。新田さん、瞳でわかったのですね)

※映画では、総支配人の藤木が「ホテルマンは時計の時間にとらわれすぎないほうがいい」とスタッフに教えている、と新田に告げるシーンがあります。腕時計が尚美の祖母の形見なのは原作・映画とも変わりませんが、よりメッセージ性を加えています。
 さらに「あなたがプロフェッショナル」でなく、「あなたがホテルマンでよかった」とよりホテルマンを意識した改変をしています。

曽根英太(高村佳偉人)の供述

曽野英太は、父の趣味のバードウォッチング用の超望遠カメラを使い、カーテンが空いてた和泉春菜の部屋を見つけて覗いていました。

車から2人が下りてきた和泉春菜と男をついスマホで写真を撮ったことも。

ある日、和泉が動かないことに気づきます。寝てるのかと思いましたが、2日後も同じ姿勢でした。

母にカメラを取りあげられたとき、死んでるかもと伝えます。母は匿名で通報。

その後、車にあった封筒に「礼信会」と書いてあり、それを調べると相手の男は「モリサワ・クリニック」の院長だと分かります。

母は自分が何とかするからこのことは父にも誰にも言わないよう言いました。

貝塚由里(高岡早紀)の供述

貝塚由里と曽野万智子(旧姓・木村万智子)は高校の同級生です。

友人が妊娠した時、万智子が怒って相手の男の大学生に100万要求し、車を売らせて結局50万を得たことがありました。

その後、疎遠になったものの、万智子たち家族が東京に来たことで再会。

万智子から近所の殺人事件の犯人を知っていると相談されて…

犯人が「モリサワクリニック」の森沢光留(ひかる)と言う男で、黙っている代わりに金銭を要求しようとしているのが、万智子の狙いだなと分かり…

真意を問うとそうだと万智子が言います。

由里は六本木の店の経営も苦しく、その誘いに乗りました。

「作戦は2人で練りました。何もかも2人で決めました」

まずは由里が森沢に電話し、次に証拠の写真を送ります。

身分を明かすことが条件だという森沢に「マスカレードナイト」で取引することを持ち掛けました。

12時を迎えたら仮面を外して、運転免許証を見せる、と。森沢は承諾。

しかし2人の作戦には裏がありました。それが警察を利用するというもの。

警察に密告して張り込んでもらい、お金を受け取ったあと、森沢の仮装を警察に伝え逮捕してもらおうというもの。

しかし当日。犯人から「バッグに鍵はしてないから4階のチャペルに行くように」と言われた由里。

向かうと衝撃を与えられ、目を覚ますと警察がいました。

万智子に騙されたの?とショックな由里。

曽野昌明と不倫はしていたものの、万智子は夫への愛情なんてなく夫婦の営みも何年もなかったのに…。

「どうして私が殺されなければいけないの?」

曽野万智子(木村佳乃)の供述

万智子は、由里と高校の同級生でした。

中学時代にいじめられた万智子は、由里と一緒にいることで勝ち組になっていました。

友人の妊娠の話は、もっとお金を搾り取ろうと言ったのは由里の方。

2年前、家を建てた時に由里がお祝いにきてくれた。そこで主人を会わせたのは、うかつでした。

夫が不倫していると気づいたものの、経済敵に離婚する気はなかったのです。

そんな時に息子が殺人犯を知っていることが分かります。

「そのときふと、由里の顔が浮かびました。彼女ならどうするだろうか?」

由里は「口止め料を請求する。大丈夫。私に任せて。」と言いました。

マスカレードナイトを利用する話になりましたが、それが夫が不倫しているホテルだとわかりました。

そこで夫の携帯のYと登録されている番号へ電話すると由里が出ました。

「がく然としました。夫と友人に裏切られた悔しさでめまいがしました」

「あんたはいつも通りあたしの手足として動いてくれればいいから」という由里の言葉を思い出し、憎悪は一層膨れあがりました。

そして森沢に連絡し「自分は共犯者だがあなたは騙されている。警察が張り込んでいてあなたは逮捕される。彼女を殺してほしい」と頼みます。

すると森沢が由里を4階に呼び出し殺害する計画を立てました。

当日。由里はピエロのマスクをかぶっていて、この格好で殺されると思うとざまあみろと思った。

※映画では、森沢が万智子に共犯を依頼したことに改変。また、由里はピエロでなくゴスロリ衣装に改変。

内山幹夫(博多華丸)の供述

和泉春菜とは犬の散歩中に立ち寄る公園でいつも会ってはいました。

しかし話さない日々。そんなある日、犬が彼女にじゃれついてしまいます。

和泉はトリマーで、犬に慣れていました。さらに足に異常があるとは気付いてくれます。

それから何回か会うようになり、男女の関係に。

ただし、家の場所は教えてくれません。電話がつながらない時もありました。

ある日電話も出ない、公園にも来ないので心配して、職場にもいってみたものの、いませんでした。

その後、遺体で発見されたと知りショックでした。

しかし名乗り出ると不倫がバレてしまうので出来ません。

そんな時、犯人から春菜との不倫関係をばらされたくなかったら従えと脅迫されて、指示に従ってしまいました。

内山はDNA検査をすることに‥‥。和泉の妊娠は内山も初耳。被疑者の子でないことは判明しています。

内山は動揺を隠せず、うつむき、何度も大きく呼吸しました…。

(※注:本作では鑑定結果が判明せずに終わっています。他に相手はいないと思いますが…。)

※映画でも、被害者の妊娠相手のことに触れずに終わっています。映画では森沢が生物学的に女性に改変しているので、被害者の妊娠相手が誰かは明白だから割愛?!

日下部(沢村一樹)の正体

日下部の正体は、ホテルコルテシア北米支局の香坂太一でした。偽名だったのです。

香坂は尚美がロサンゼルスのホテルにふさわしいかテストしていました。

狩野の方は本名で、香坂のアシスタントでした。

プロポーズ作戦への素晴らしい対応にもっと試したくなり、仲根緑との仲を取り持つよう無茶な要求もしました。

それでも「あしながおじさん作戦」という素晴らしい提案をした尚美は合格。

ぜひロサンゼルスに来てほしいと香坂から言われました。

尚美は(新田がロサンゼルスにいたことがあるからか、恋しいからか)新田の顔が浮かんでいて…。

※映画では、ロサンゼルス行きは氏家か尚美のどちらか1人選ぶ、というのが序盤で示されます。(この改変の方がドラマ性がありますね)
日下部=香坂が選んだのは映画版でも尚美です。氏家は、自身が新田にフロント業務をさせなかったことで森沢に警察とばれたため、自分はふさしくないという趣旨のセリフを尚美や香坂に言います。

犯人から逃れた女性

新田と能勢は笠木美緒という女性と会いました。美緒は2年前、森沢とのやり取りがあった人物。

森沢に関わって、彼から殺されずに逃げられた女性でした。

美緒は、男性恐怖症がテーマの講演会に行き、隣に座っていた森沢と知り合います。その講演は女性限定で、森沢は女装していて牧村緑と名乗っていました。

美緒は緑を素敵な女性だなと思っていたのですが…仲良くなり1か月して自宅に彼女を招いたときに、男だということを明かされます。

「性同一性障害?」と聞くと、それを超越していると言っていました。

森沢には世羅という双子の妹がいて、子供のころから女装し「姉妹ごっこ」をよくしていました。

その妹が21歳の時に自殺。理由はレイプされ、犯人が捕まらないまま、噂だけ流れたから。

森沢は「助けたい」と言ってくれて、美緒は彼を信用しました。

「男なんて必要ない。男のいない世界を作り上げてその中で生きればいい」と断言してくれて、美緒は救われた気がしました。

森沢が家に来るときは女装して、美緒もゴスロリの格好をして過ごしました。

携帯ももたされ行動などすべて管理され、洗脳されていきました。

その洗脳から救ってくれたのが別の男性です。(このころ、男性と話せるようになっていました)

美緒は会社も辞め、携帯も解約。森沢とは縁を切って彼から逃れたのです。

美緒は彼に教わりながらイチゴ農家で働いていて、結婚もそろそろ考えていました。

※映画では、 笠木美緒さんのエピソードをすべてカットしています。

犯人・森沢光留/牧村緑(麻生久美子)の自供

森沢が新田に自供します。

金の入ったバッグを運んだミイラ男については、SNSでハロウィンの仮装をした男に謝礼を用意し依頼。

仲根緑としてチェックアウトしてから自宅に戻り、マイケルジャクソンの格好をして再度ホテルに行ったこと。

森沢は仲根緑として警察の状況を確認するため宿泊。

牧村緑のクレジットカードは闇サイトで購入したといいます。

癌で亡くなった夫がいるという<悲しきラブストーリー>を仕立てました。

医療法人ルートで探した仲根伸一郎は独身で一人暮らし。死んだタイミング的にもよくて採用しました。

新田の前で流した涙は、森沢の演技だったのです。

内山幹夫を利用した理由は、警察に彼をマークしてほしかったから。いわゆる「かく乱係」です。

感電死を選んだのは遺体が美しいから。

タイマーを利用したのはブレーカーが落ちると予想したから

カウントダウンがゼロになる1月1日午前0時にタイマーをセットしたのは森沢曰く「粋(いき)だから」ですが、年越しの騒ぎに合わせたともいえるでしょう。

新田が「なぜ2人を殺したのか?」と問います。

「それは言いたくない」と言う森沢に対して、新田は推測を語りました。

あなたは妹さんの面影を彼女たちに求めた。そしてせっかく洗脳して妹の代わりとなった彼女たちが男に気を許したことが許せなかった。だから殺した。あの涙は妹さんのことを思ったんじゃないですか?

「私の気持ちが分かるもんか!私の神聖な思いが」と森沢。
「神聖?ただの人殺しだ。」と新田。

森沢が本当の理由を教えてやると言って、語ります。

警察への復讐を果たせる時が来た」と思ったから、主犯格の女を殺してほしいという依頼を受けたという森沢。

「レイプされた妹は地獄に落とされた。だけどさらに蹂躙したのはおまえた警察だ

襲われたことを警察に細かく根掘り葉掘り聞かれ、人形を使って演じさせられても、警察が犯人を捕えてくれると思って妹は耐えたのに…

犯人は捕まらず、さらに刑事に「犬にでもかまれたと思って忘れるんだな」と言われた…。

潜入捜査が失敗して、警察が失態をさらせば世間から非難される…。

「すべて世羅のためだ…復讐のためだ。命を懸けても必ずやり遂げると思った」という森沢は、崩れ落ち叫び続け、やがて言葉にならなくなります。

※映画では、12月31日に双子の妹が自殺したとなっています。だから、ビルに映ったお祝い映像のとき涙した、と新田は思います。

※原作では、「涙を流したいときに流すことができる」と森沢がいいます。それでも新田は「あの涙は妹さんのことを思ったんじゃないですか」と指摘。その補強のために映画では森沢姉妹が12月31日誕生日というのオリジナル設定を付け加えたようです。

結末

新田がホテルコルテシア東京に客として来ます。

氏原は新田を笑顔で迎え手続きしてくれました。

自分が新田に仕事をさせなかったせいで、犯人が新田を刑事だと見抜いたことを「申し訳ございません。私のミスです。次からは気を付けます」と謝ります。

「次はないです。もうこりごりだし」と新田。

新田の部屋はグレードが上がり、仲根緑が宿泊していた部屋に通されます。

そして尚美にも会って、捜査協力に感謝。尚美も命を助けてくれたことを感謝しました。

3か月後の5月には、尚美はロサンゼルスへ行きます。

新田は尚美を「今夜一緒に食事どうですか」と誘います。

まだ勤務中だという尚美に「だから無理ですか?コンシェルジュですよね?」と新田。

2人は翌日の夜に会うことになりました…。(おわり)

※映画でも、新田が尚美を食事に誘うラストです。しかし「今夜」とか「明日」でなく尚美がロサンゼルスから帰ってきたら2人で、ということでした。
「無理」といえないホテルマンの尚美は<帰ってきたら食事>を新田と約束し、ホテル・コルテシア東京から旅立ちました。

【マスカレード・ナイト】のまとめ

【マスカレード・ナイト】は、タイトルが年末のカウントダウンパーテイーことなのですが…

仮面舞踏会のことなんですよね。

登場人物がみんな仮面をつけていて、ひと癖もふた癖もあると言いますか…

後半の種明かしは、驚きの連続でした。

中でも、犯人が女性で、実は男性だったなんて、予想外でした。

初見で映画を見た人は混乱するかもしれませんね。

そしてラストは尚美がロサンゼルスへ行く結末。

でも「ガリレオ」シリーズも湯川が海外へ行っても帰ってきて続いてます。

海外のホテルでの殺人事件でも(不謹慎ですがフィクションとして)面白いですし…

「マスカレード」シリーズの継続を期待してます♪

映画【マスカレード・ナイト】は2021年9月17日(金)から全国公開!

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マスカレードナイト

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