『風間公親 教場0』GPSアートで犯人が自白した理由を考察

風間公親 教場0
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木村拓哉主演のドラマ【風間公親 教場0】第1話が4月10日に放送されました。

第1話では2つの事件がありました。事件のひとつ、ホストクラブオーナー殺人事件では、被害者がGPSアートでダイイングメッセージを残し、犯人が自白して逮捕となるという展開に。このダイイングメッセージが視聴者からツッコミの嵐となり話題でした。

今回はGPSアートで犯人が自白した理由を考察します。

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『風間公親 教場0』GPSアートで犯人が自白した理由を考察

『風間公親 教場0』第1話において、GPSアート(GPSの軌跡を使った表現)で犯人が自白した理由を考察します。

GPSアートで犯人自白までの流れ

『風間公親 教場0』第1話は30分拡大版で、2つの事件が描かれました。そのうちの一つは、タクシーの乗客が刺殺される事件。被害者はホストクラブのオーナー・芦沢健太郎(久保田悠来)でした。

運転手は女性も一緒に乗っていたと言います。風間(木村拓哉)のもとで学んでいる新人刑事・瓜原(赤楚衛二)が風間のヒントもあり、その女性にたどり着きました。瓜原は一度で仕留めるように風間に言われて、その女性=日中弓(内田理央)を警察へ呼びだして、問い詰めます。

その結果、日中弓は恋人・芦沢にリベンジポルノで脅されて、別れてもらえなかったことは認めました。だが、事件当日、タクシーに一緒に乗っていないと断言。証拠がないと分かっている日中弓は強気に否定していました。

瓜原は恫喝まがいのことをしてしまい、風間に制止されます。結局、日中弓を帰すことに。これで事件は終わったかに思われたのですが・・・。

しかし日中弓が逮捕されたニュースが流れます。他の刑事たちの説明によると、風間が所轄署にアドバイスし、署員が自白まで持ち込んで逮捕になったとのこと。決め手となったのは芦沢がGPSアートで残したダイイングメッセージ

タクシーの走行ルートに線を引くと「日中弓」と読めます。3文字とも左右対称であり、一筆書きができるから氏名だからできたのでした。

視聴者からツッコミの嵐

GPSアートで犯人自白の考察について、視聴者からツッコミの嵐でした。

ツッコミを整理すると…↓↓

  • 殺されると分かっていてダイイングメッセージ残したことが不自然。逃げろ!
  • 殺されると分かっていてダイイングメッセージ残すぐらいなら脅しの材料の写真消せ。脅さなければ殺されないのに。
  • 一筆書きできない!
  • ダイイングメッセージが証拠として弱い。
  • 日中弓は「証拠は?」とあんなに強気だったのになぜ自白?

順を追ってみていきましょう。

考察(1)なぜ殺されると分かっているのに「逃げない」「脅す」?

「殺されるかも」と予感していた芦沢が地図上に「日中弓」と一筆書きになるように、タクシー運転手(マギー)にルートを指示していました。

殺されるとおびえながら、ダイイングメッセージを残す、その意味がよくわからないですよね(笑)

だったら、タクシーを降りて逃げればいいのに!

ドラマを見返すと芦沢がタクシーに乗った瞬間から運転手に色々な方向へ進むように指示しています。つまり乗車してから「殺されるかも」と気づいて、道順で一筆書きして残そうとしたわけでありません。「ダイイングメッセージを残した」という理屈からいくと、最初から殺されるかもと分かって同乗したことになります。

だったら、タクシーという密室なんかに日中弓と一緒に乗らなければいいのに!

ちなみに原作小説では、芦沢が日中弓に仮装したまま目的地に到着したらタブレット端末をプレゼントすると約束。けれど、GPSアートで日中弓というサインを書いておいた…というだけの話。芦沢は以前にも日中弓にスマホをプレゼントしており、そのとき「太陽」と「弓」のイラストをスマホにマジックペンで書いていました。持ち物には名前を入れないとダメという考えからの芦沢の行動です。そして今回のタブレット端末にはGPSアートで名前を残したのですね。

つまり、原作では別に「殺される」と思ってGPSアートを描いたわけでありません。

これは私の考察ですが、死人に口なしなので、芦沢が「殺されるかも」と予感していたかどうかなんて警察も分かりません。「殺されるかも」と思ってダイイングメッセージを残した・・・というのは警察が言っているだけです。結果的にダイイングメッセージとみえるだけの話です。

なぜ逃げないのか?…の疑問に戻ると答えは、ドラマ版でも芦沢は殺されると思っていないから逃げなかったのだと思います。(あくまで当記事筆者の考察です)

考察(2)一筆書きできない!?

一筆書きできない!とのツッコミも多いですね。たしかにTwitter画像を見ると、二度通ったのか?というルートがありますね(笑)

だた、「日中弓」それぞれの文字は一筆書きできます。

一筆書きできる3つの文字だから、風間が「なぜタクシーを遠回りさせたのか」疑問に思って、芦沢の残したGPSアートに気づいた…。そのことが重要だとは思います。

考察(3)ダイイングメッセージは証拠にならない!

ダイイングメッセージって証拠として弱いのでは?というツッコミがあります。たしかに、証拠になるのだろうか疑問ですよね。調べてみました。

大阪南法律事務所のホームページ内のコラムで、ダイイングメッセージについて紹介していました。推理小説ではよくあるダイイングメッセージですが、証拠になるにはいくつか条件があるとのこと。それを踏まえてこう結論づけています↓↓

このように、ダイイングメッセージが証拠となるためには、現実にはかなり高いハードルをクリアしなければならない、ということになります。

ただ実際上は、ダイイングメッセージ以外にはっきりとした証拠がないような場合には、裁判所も有罪認定に極めて慎重になるでしょうし、そもそも検察官は起訴しないはずですので、ダイイングメッセージが決め手になって有罪判決になる、というようなケースは、実際にはあまり考えにくいです。

大阪南法律事務所HPより

被害者がダイイング・メッセージを残した実在事件もあります。

1963年8月の波崎事件では、毒物を口に入れた被害者が「犯人の屋号を示唆するダイイング・メッセージ」を残していた。これと、最後に接触して毒物を飲ませることができた可能性が最も高い人物であり、死亡によって生命保険金が入るという状況証拠によって、1976年に死刑判決が確定した。しかし、毒物の入手先を検察側は実証していなかったことなどから、冤罪疑惑が指摘されている(死刑執行はされないまま、2003年に獄死)。

1985年5月3日に徳島県池田町(現:三好市)で起こった保険金目当ての偽装自動車転落死亡事故では、被害者が「血文字でカタカナでの加害者の実名を記したダイイング・メッセージ」を残した例があり、加害者が自供した例がある。

また大阪の殺人放火事件では被害者が残したダイイング・メッセージに基づいて捜査して取調べ中に自供した犯人が、裁判で自白の強要と判断され、一二審で無罪となった例もある。

Wikipediaより

波崎事件は冤罪疑惑があるのですが、徳島県池田町の事件ではダイイングメッセージから犯人が自供しています。これって、日中弓が自白した展開と似てますね。GPSアートと血文字では緊迫感が違いますが、あり得ないこともないのでしょう。

ただし、ダイイングメッセージに基づいて自白に至ったものの、その自白が強要と判断されて「無罪」になったケースもあります。

ここから少しドラマで省略された部分の考察をしてみたいと思います。

考察(4)GPSアートで犯人が自白した理由

先ほどダイイングメッセージだけで有罪の決め手にはならないと引用をまじえて述べました。であるならば、警察はダイイングメッセージをきっかけにして、犯人に罪を認めてもらうしかありません。

ここで疑問。犯人・日中弓はあんなに強気だったのに、なぜGPSアートなんかで自白したのか?

私もここが腑に落ちないんです。ダイイングメッセージは別にそれほど気にしてないというか、(原作読んでいるからかもしれませんが)「あれはダイイングメッセージじゃない」と解釈したい派ですし。

しかし、風間公親は聡明な男です。被害者がのんきにダイイングメッセージを残すためにタクシーを走らせていたなんて、本気で思っていないと私は考察します。

また、風間は一癖も二癖もある人物です。風間が所轄の刑事にダイイングメッセージが地図上に残されていると「わざと」伝えたのだと思います。

そして刑事たちは、日中弓に(風間に言われたとおり)ダイイングメッセージとして突き付けた。逃げられないと思った日中弓は一緒にいて殺したことを認めてしまったのでしょう…。

強気な態度の女性が本当に心が強いのかは分かりません。「弱い犬ほどよく吠える」というように、力がなくて弱い人ほど威張り散らしたり、横柄な態度をとって相手を牽制しようとするもの。

瓜原に決め手がないと分かった日中弓は急に態度を変えて「(瓜原刑事は)仮免許みたいなものなの?(飲み物を差し出して)これ捨てといてくれる?」と上から目線になりました。

けれど日中弓は、本当は心が弱い女性なのかもしれません。

強がる様子から日中弓の弱さを見抜いた風間公親がわざと「ダイイングメッセージ」に仕立てて、犯人を落とすのに利用した、というのもあり得るのでは?

心配なのは(実例にもあるように)「自白の強要」にならないのか? 取調べが録画してあればいいのですが…。刑事が「ダイイングメッセージという証拠があるぞ!いい加減、認めろ!」と恫喝していたら、NGですね。

また、日中弓に「ダイイングメッセージだけで有罪になることはほぼない」という知識があれば、地図アプリを見せられても「それが何?」と突っぱねていたとも思います。

日中弓はデパートの売り場の店員。客と会話をするには知性がいるとは思います。ただ、恋人に何百枚も裸の画像を撮らせるのは無防備すぎます。私はあまり知性を感じません。なので、自白してしまったのかも。(知性がない点は、あくまで私個人の主観です)

日中弓には弁護士がつくことになります。リベンジポルノを理由に殺してしまったという動機から、情状酌量の余地はあると思います。ただし、自白してしまったので量刑を争うことになると思います。

しかし「自白の強要」となれば無罪の可能性も。その点は警察も慎重に「落とした」とは思いますが…。ドラマ内では逮捕までの流れが省かれているので想像するしかありませんね。

私が感じるのはこのドラマは「刑事ドラマ」ではなくて、新人刑事を指導する物語ということ。なので、瓜原(赤楚衛二)が風間からのヒントを見抜けなかった…ということの方が物語的には重要なのでしょう。どんな風に日中弓を落としたのかは枝葉のストーリーとして省かれているのでしょうね。

画像出典「風間公親-教場0-」HP