【くるり〜誰が私と恋をした?〜】ネタバレ・考察を全話紹介!まことが指輪を渡す相手は誰?
【くるり】ネタバレ・考察を全話紹介!まことが指輪を渡す相手は誰?
TBS火曜ドラマ【くるり~誰が私と恋をした?~】が4月9日スタート!
「めるる」こと生見愛瑠が演じる緒方まことは、事故で記憶を失ってしまいます。
そんな中、カバンの中にプレゼント用にラッピングされた男性用指輪を見つけますが、誰に贈ろうとしていたのかを思い出せません。
候補は3人の魅力的な男性。演じるのは、瀬戸康史、神尾楓珠、宮世琉弥。
この記事では【くるり】のネタバレ・考察を最終回まで全話紹介します。
(放送後に随時更新します)
瀬戸さんに楓珠くんに琉弥くん?やだみんな素敵で選べないわ!
いや選ぶのはまことだから!
まことは指輪を贈る相手だけじゃなくて「自分自身のキャラ」も探したいと思っているんだよね。
◎この記事でわかること
・ドラマ【くるり】全話のあらすじ・ネタバレ・考察
・ドラマ【くるり】の最終回の予想
【くるり】のあらすじ・ネタバレ・考察を最終回まで
【くるり】のあらすじ・ネタバレ・考察を最終回までまとめていきます。
1話「記憶喪失と恋の四角関係!?」
放送日:4月9日(火)22:00~22:57
1話のあらすじ
事故で記憶喪失になった緒方まこと(生見愛瑠)は、名前をはじめ自分にまつわるすべての記憶を失ってしまった。手元には、キレイにラッピングされたジュエリーケースがあり、中には男性用の指輪が納められていた。誰かへのプレゼントだと思われるが、誰に贈ろうとしていたのかを思い出すことができない。
退院して自宅へ戻ると、まことの部屋は無機質でクローゼットの中にはモノトーンの洋服ばかり。記憶を失くす前の自分は悪目立ちしないよう個性を見せずに生きてきたことが想像できた。
記憶を失ってから誰からの連絡もなく孤独を感じていたまことだったが、やがて、同僚で唯一の男友達と語る朝日結生(神尾楓珠)や、フラワーショップの店主で元カレを名乗る西公太郎(瀬戸康史)が現れる。自分のことを知りたいまことは彼らに話を聞くが、それを自分の話とは実感できず他人事のように感じてしまう。
試しに、“指輪”をはめてもらうと結生も公太郎もなぜかピッタリだった。
戸惑いを抱きつつもまことは職場に復帰するが、同僚から聞くエピソードに、これまでの自分の生き方を垣間見て落ち込んでしまった。
そんな矢先、突然まことの前に人懐っこい笑顔の板垣律(宮世琉弥)が現れる。
1話のネタバレ
桜が満開のある夜、緒方まこと(生見愛瑠)は追いかけてくる何者かから逃げる途中で階段から転落し、記憶喪失になってしまう。
バッグの中にはプレゼント用のラッピングが施された男性用の指輪が入っていた。
しかし誰に贈ろうとしていたのかを思い出せない。
同僚で唯一の男友達と名乗る朝日結生(神尾楓珠)や元カレと自称するフラワーショップの店主・西公太郎(瀬戸康史)が現われてまこととのエピソードを話してくれるが、まことは実感できない。
朝日も公太郎も指輪のサイズがピッタリだったことで、まことはさらに混乱する。
クローゼットにある洋服はモノトーンのものばかり。
会社に出社して、同僚に自分について聞いてみると薄いエピソードばかりで、何も主張せず目立たぬように過ごしてきたことがよくわかった。
今の自分が意見をはっきり言うと「緒方さんらしくない」と言われてしまう。
かつての自分の生き方に失望するまこと。
「記憶がないってことは自分らしさから自由になれるのかもな。今の自分で好きにやってみたらいいんじゃない」という公太郎の言葉に心が動き、個性的な服装で出社してミーティングで率直な意見を発表するようにすると職場の男性陣からは「今の緒方さんのほうが良い」と高評価だったが、女性たちは「ウザい」と陰口を叩かれてしまう。
朝日は記憶が戻るまでおとなしくしていたほうが良いと、まことの変化には不満だった。井口メンタルクリニックを受診したまことは、院長の井口太郎(肥後克広)から「まずは今の自分と友達になれるといいですね」と温かく言われる。
まことは、自分が内勤になったせいで契約社員の松永(菊池亜希子)が理不尽に契約を切られると知り、突然部長に「会社を辞めます」と宣言してしまった。
これからどうしようと頭を抱えていると、配達中の公太郎に出会う。
事の顛末を話すと公太郎は「らしいじゃん」と笑った。
今の自分と少し仲良くなれた気がして、顔を上げて公園を歩いていると、木に登って枝に引っかかった風船を取ろうとしている金髪の男性(宮世琉弥)と出会った。
風船を取るのを手伝ったまことに男性は突然、一目惚れをしたと告白する。
しかし彼のスマホの待ち受け画面は、まことと男性のツーショット写真だった。
1話の詳しいネタバレはこちら↓
1話の考察
3人の男性はそれぞれ何かを隠している?
★朝日結生
まことの見舞いに来て「とにかく身体が、命が無事で本当に良かった」と喜んでくれた朝日ですが、
「朝日と仲良いなら私も良い奴なんだろうね」とまことが言ったら
再び「…良かった。本当に」と言いながらも表情が曇ったのが気になります。
朝日は、職場で常にまことのことを気にしていて時折切ない表情を見せることもあり、単なる同期の友達とは思えません。
記憶喪失以降のまことの変化を喜んでいないことも気にかかります。
★西公太郎
公太郎は、元カレと名乗っていますが、付き合っていた頃の写真やLINEを見せてほしいと頼むと「思い出は全消去するタイプなんだ」と言って見せてくれません。
「怪しい…」とまことが呟くと、まことが目をつぶっている微妙な写真を一枚だけ見せてくれましたが。
そもそも公太郎からLINEを送ってきてくれたわけですから連絡先は消去していなかったということです。
ただ、フラワーショップでのやり取りから、まことは公太郎には本音で接していたことが伝わってきましたから、心許せる仲だったのは確かでしょう。
記憶を失ってから、会社の人たちに「らしくない」と言われていたまことですが、上司に盾ついて辞めた話を公太郎に伝えたら「らしいじゃん」と言ってくれたのもまことの本質を理解しているからこそで、二人の関係性を象徴していますね。
ただ、1話のラストで意味ありげな視線を送っていたのは何故でしょうか。
★板垣律
今のところ一番怪しいのは律でしょう。
木に引っかかった風船がきっかけで初めて出会ったように振る舞っていましたが、スマホの待ち受け画面がまこととのツーショット写真なのはどういうことなのか。
初対面のふりをしたということは、まことが記憶を失っているのを知っているということですね。
1話ではまだ素性も明らかになっておらず、非常にミステリアスな存在です。
律のスマホにメッセージを送って来たM.Mというのは物語に関係ある人物なのかも気になります。
2話「男性陣が急接近!?律は何者?」
放送日:4月16日(火)22:00~22:57
2話のあらすじ
勢いで会社を辞めてしまったまこと(生見愛瑠)は、就職活動に励んでいたが、記憶を失っているために長所や短所がうまく答えられず自己PRができなくて難航する。
朝日(神尾楓珠)からは「向いてる仕事」を紹介され、律(宮世琉弥)からは「自分の人生を幸せにする」のが仕事と言われ、公太郎(瀬戸康史)からは、「好きなことを仕事にしてみれば」とアドバイスされるが、その好きなことさえ分からないと落ち込んでしまう。
それでも、やりたいことはわからないけれどまずは何をやれるのか自分を知ろうと、まことは朝日と一緒にさまざまなことにチャレンジする。
そんなある日、公太郎のフラワーショップに律が訪れ、少しずつ律の正体がわかり始める。
公太郎、朝日、律と接しながら、まことが見つけ出した“やりたいこと”とは?
2話のネタバレ
緒方まこと(生見愛瑠)は公園で偶然出会った金髪の男性・板垣律(宮世琉弥)から一目惚れだと告白されたが、記憶喪失という大変な状況でそれどころではない。
勢いで会社を辞めてしまったまことは就活をするが、記憶を失っているために自分の長所や短所も答えられなかった。そればかりかやりたいこともわからない。
元カレの西公太郎(瀬戸康史)からは、「好きなことを仕事にしてみたら?」とアドバイスされる。
元同僚の朝日結生(神尾楓珠)は、まことに向いていそうな安定した会社を紹介してくれた。
年商20億のアプリ制作会社のCEOである律は、「自分の人生を幸せにするためにどう働くかで仕事は決めたら良い」と自分の会社に誘ってくれる。
就活のプロフィールを書くため、朝日がまことのエントリーシートの資料を持ってきてくれた。
そのおかげで母親の連絡先が判明する。
しかし母親は「加藤百合子」という名前で、自分と姓が異なることに戸惑う。
電話をしてみると、幼い子どもが出てママはいないと言い混乱するまこと。まことは誰かに贈ろうとしていた指輪を今はお守りのように思っていた。購入した時の話を聞きたくてリングショップ「gram」を訪ねると、リング職人の立川杏璃(ともさかりえ)が、まことが「好きな人にあげるリング」と言っていたことを教えてくれた。
出来上がったリングを見て幸せそうだったと聞いて、まことは「私、ここに来てよかったです。この指輪を作った幸せな自分だけは本当だって信じられたから」と喜ぶ。
杏璃は指輪にチェーンをつけてくれた。
公太郎は、まことが律からプレゼントされた薔薇を引き取りドライフラワーにして工事現場の看板やフェンスに飾ることにした。
行き交う人たちの顔が笑顔になり嬉しそうな顔の公太郎。
その顔を見つめるまこと。
花や指輪はなくても生活できるけれど、誰かが誰かに喜んでほしいという気持ちがこもって贈られるもの。
そのことに気づいたまことは、自分もそういう気持ちを形にする仕事がしたい、人を幸せにする仕事がしたいと決意し、再び「gram」を訪ねてリング職人杏璃の弟子として雇ってもらうことに。
朝日と律には仕事の話を断った。
まことの元同僚の派遣社員・松永(菊池亜希子)は律のスパイだった。
風船が木の枝に引っかかっていたのも子どもたちも全て律の仕込みで、松永がまことの退社時刻を知らせたおかげで律はタイミングよくまことの前に現れたのだった。
一方、まことが転落した神社の長い階段の上で、公太郎と朝日が出くわす。
2話の詳しいネタバレはこちら↓
2話の考察
★律の目的は?
3人の男性はとても魅力的ですが、それぞれに謎があります。
その中でもやはり律は非常に妖しい、いや怪しいですね。
“子どもたちのために木の枝から風船を取ってあげる優しい年下の男の子”は、律が設定した演出だったわけですが、単純にまことのハートを射止めることが目的なのでしょうか。
律のスマホのアルバムには「まこと」というフォルダがあり、その中にワンピースを着て笑顔で薔薇の花束を抱えるまことの写真が何枚もありました。
公太郎に作ってもらった薔薇の花束と写真を見比べて満足そうでしたね。
その写真が撮影された場所は、今回まことが律に呼び出されたのと同じレストランに見えます。
かつて薔薇を好きと言っていたのはまことの演技だったのでしょう。
子ども好きと言っていたのもそうなのでしょうか。
つまり“人に合わせてしまい正直な自分を出せない”記憶喪失前のまことを律は知っていることになります。
律にメッセージを送った“M.M”が松永さんだったことには驚きました。
まさか律と繋がっていたなんて。
松永さんがまことのことを心配しているようだったことは救いでしたが。
★まことの記憶喪失の原因になった転落事故
1話の冒頭で、まことは誰かから逃げるように走っていました。
同時にランニングシューズの男性と革靴の男性が走っている足元の描写もあって、まことはこの2人に追いかけられているように見えました。
まことは境内の長い階段の上でスマホで誰かにメッセージを打とうとしますが落ちて来た桜の花びらに一瞬顔を上げ、そのタイミングで誰かを見つけて微笑みます。
ところがその時背後で風船が割れて振り向いたまことは、おびえた表情で後ずさりすると階段から落ちていってしまいました。
走っていた男性2人はどちらもまことを追いかけていたのか、それともどちらか、あるいはどちらもまことを助けようとしていたのか。
まことが安堵の笑顔を向けたのは誰だったのか。走っていた2人とは別の人物なのか、それとも。
当の本人のまことが何も覚えていないのでまだ何もわかりませんが、少なくとも、公太郎、朝日、律の3人はまことが記憶喪失になったことを知っていました。
それは現場にいたからなのかもしれません。
朝日は会社の同僚ですから知っていてもおかしくはありませんが。
そして、2話のラストシーンで、事故現場に現れた公太郎と朝日。
謎が深まります。
3話「事故じゃない!?イケメン意地対決」
放送日:4月23日(火)22:00~22:57
3話のあらすじ
指輪職人への道を歩み始めたまこと(生見愛瑠)だったが、いくら努力してもうまくできず自分が想像以上に不器用だということに落ち込んでしまう。
公太郎(瀬戸康史)に相談すると「下手なヤツが食事も取らないでやっていても、下手に磨きがかかるだけ」と言う。
公太郎と話すうちに、まことは記憶を取り戻すきっかけになるかもしれないと自分が転落した場所に行くことを決意する。
3話のネタバレ
リングショップ「gram」のオーナーであり職人の立川杏璃(ともさかりえ)に弟子入りして指輪職人への道を歩み始めた緒方まこと(生見愛瑠)だったが、自分が想像以上に不器用だと思い知り落ち込んでいた。
いくら練習しても失敗作の山が積み上がっていくだけで、一向に上達しない。
寝食も忘れて必死に指輪を叩くまことだったが、杏璃から「作業が雑になっているから休むように」と告げられてしまう。
まことは、西公太郎(瀬戸康史)のフラワーショップを訪れて相談した。
公太郎は、「下手なヤツが食事も取らないでやってても、下手に磨きがかかるだけ」と言う。
まことは、以前gramでペアリングを作った男性客・野沢拓(別府ともひこ)の話をした。
自分の指輪を無くしてしまった野沢が同じデザインの指輪を作ってほしいと訪れたのだが、杏璃は乗り気でなかった。
まことは、なくしたくてなくしたわけじゃないし忘れたくて忘れたわけじゃないと、新しいものを作って前に進む方が良いと考えていた。記憶を失った自分自身を重ねていたのだった。
しかし公太郎に、「忘れられた相手にも気持ちってあるんじゃないの」と言われてしまう。
公太郎と話すうちに、まことは記憶を取り戻すきっかけになるかもしれないと、自分が転落した場所に行くことにした。
心配する公太郎と一緒に事故現場に行くと、そこに朝日結生(神尾楓珠)が現れる。
一方、板垣律(宮世琉弥)はまことに会うためにgramを調査し、店に訪れた。
まことの指輪が律の指にもちょうどよいことがわかり、ピッタリはまる男性が公太郎、朝日、そして律と3人もいることに、まことは困惑する。
まことは、井口メンタルクリニックの院長・井口太郎(肥後克広)に、自分が忘れてしまった大事な人の気持ちを最近考えるようになった、と話した。
井口院長は、自分だったら、本人が笑って幸せでいてくれたらかまわない、忘れられるほうで良かったと思うと話す。
「思い出せない自分を責めないでいいんです」
まことは、公太郎のアドバイスで杏璃の作業をしっかり観察するようにした。
するとその甲斐あって少しずつ上達するように。
野沢とその彼女は、まことの「無くしたことも二人の思い出になるから」という言葉が響き、新たなペアリングの依頼にgramへやって来た。
彼女の指輪を新しいデザインに作り直し同じものを野沢にも作ってほしいと、まことを指名で予約してくれたのだった。
その夜もひとりで指輪を叩く練習をしていると、これまでで一番上手にできて喜ぶまこと。
朝日が店を訪ねてきて、その指輪をはめてみても良いか聞く。
まことが朝日の指に指輪をはめている姿を、ちょうど差し入れを持ってきた公太郎が見てしまった。
公太郎はその場を立ち去る。
3話の詳しいネタバレはこちら↓
3話の考察
★井口院長と千草
井口メンタルクリニックの井口院長は、大事な人が自分のことを忘れてしまってもその人が笑っていて幸せでいてくれたらそれでいい、忘れられたほうが自分で良かったと話してくれました。
それはもしもの話ではなく、きっと自分と千草のことなのでしょうね。
千草は井口院長を兄と言っています。
自分の結婚指輪についても何も覚えていないようですが、同じ指輪を院長もしているので多分二人は夫婦なのでしょうね。
千草の表情や台詞回しがこれまで見たことのないような片平なぎささんで、これまでも何か感じさせるものがありました。
千草も記憶喪失なのでしょうか。それとも。
クリニックの受付でふんわりまことを包む千草の笑顔。
彼女が温かくチャーミングな人であるのは間違いないと思います。
きっといつもまことや患者さんたちに寄り添ってくれている女性なのでしょうね。
★まことの事故当日、現場にいた3人
まことの転落事故当日、ランニングウェアの公太郎がまことを乗せた救急車を見送っていたことが明らかになりました。
そして朝日もその夜、花見で賑わう人たちを避けながら人を探して走っていました。
周囲を見回した視線の先にいたのは、花見客たちの中に座っている着ぐるみのウサギ。
その着ぐるみのウサギは、律が着ていたこともわかりました。
つまり、3人とも現場にいたということです。
まことが逃げていたのは3人の中の誰かに追われていたからなのか。
階段から落ちる前にホッとした顔をしたのは、誰を見つけたからなのか。
それが3人の中にいるのかどうかもまだわかってはいません。
まことが以前、誰かにつけられているようで公太郎の店に駆け込んできたことがあったという話も気になります。
となると、まことを追い回していた人物から、公太郎は除外しても良いのでしょうか。
★3人それぞれが秘めているものは
公太郎が「花を見て美しいと思うのもうまそうと思うのも寂しいと思うのも自由」と言うタイミングでまことも「自由」と言いました。
それで公太郎は以前二人でブランコに乗っている時にまことが「自由かぁ…寂しくていい匂い」と言ったことを思い出し、「今、何か思い出した?」と聞きますがまことは思い出せません。
公太郎も忘れられた切なさを感じているのでしょうね。
元カレというのが本当かどうかまだわかりませんが、少なくとも公太郎は一緒にブランコに乗るくらいには親しかった。
ただ、律が公太郎のことを「いいお店でいい人そうだった。でもなんか嘘のにおいがした」と言っていたことが気になります。
その律は、公太郎やまことの職場をリサーチして不躾にやって来る行動に怪しさを感じますが、まことが働いている店を出たあとの切ない表情は本物だと思いました。
なぜ律は涙を浮かべていたのでしょう。
まことが自分のことを思い出してくれないからでしょうか。
あの日ウサギの着ぐるみを着た律は、まことを追いかけていたのか、それとも?
朝日は、まことからバナナドーナツを差し出され「布教したいの、この美味しさを」と言われましたが、それはかつて職場でカップ麺を勧めてくれた時に言われたのと同じ言葉でした。
「同じだ。違うけど同じ」
朝日が一番、記憶を失う前のまことと今のまことの違いに戸惑っているように見えましたが、根っこの部分は同じであることに気づいたのでしょうか。
朝日はまことや公太郎の言葉に敏感に反応して表情を曇らせることが多いように思います。
3人とも、まことを好きな気持ちが伝わってくるので、誰も悪者でないと良いなと願っています。
4話「忘れられた誕生日」
放送日:4月30日(火)22:00~22:57
4話のあらすじ
まこと(生見愛瑠)が「加藤百合子」の携帯番号に電話をかけると、出たのは男性だった。
まことは自分と百合子、その男性との関係を知ることに。
記憶喪失の件を言い出せないまま、電話を切ったまことは、落ち込んでしまう。
そんな折、まことは律(宮世琉弥)から、強引にデートに誘われる。
その日はちょうど、まことの誕生日だった。
仕事帰りに公太郎の店を尋ねたまことは、元カレなのに自分の誕生日を覚えていないことにショックを受ける。
一方GWの予定を聞いてきた朝日には、律と出かけることを隠し仕事が忙しいと返信する。
4話のネタバレ
緒方まこと(生見愛瑠)が自分の母と思われる「加藤百合子」の携帯番号に電話をかけると、出たのは男性だった。
その男性・加藤大輔(大塚ヒロタ)が母の再婚相手で、前回携帯に出た子ども・元太(木下瑛太)は、父親違いの弟ということがわかる。
そして、母たち3人と自分には距離があることも知ってしまうまこと。
まことが働くリングショップ「gram」に板垣律(宮世琉弥)がやって来た。
律は自分を知ってもらいたいからとデートに誘う。
律が指定した5月5日はまことの誕生日だったが、律はそれを知らないようだ。
オーナーの立川杏璃(ともさかりえ)は快く休みを許可した。
杏璃は、指輪職人になるなら普段から美しいものに触れてほしいと言う。
律とのデートは思いがけず楽しいものになり、美しいものを見る機会にもなった。
ところが、これから東京タワーが見えるレストランで食事というタイミングで律に仕事のトラブルの連絡が来る。
まことは律が会社から戻って来るまで待つことに。
結局誰からも誕生日のお祝いを言ってもらえないまま、5月5日が終わろうとしていた。
すると、母・百合子からメッセージが。
だがそれは、まことの本を処分しても良いかという内容だった。
日付が変わる直前に、西公太郎(瀬戸康史)がやって来る。
公太郎がまことに渡した大きな箱の中には、売り物にならなくなったロスフラワーで作ったケーキが。
まことがろうそくの火を消す振りをした瞬間に、東京タワーの灯りがフッと消える。
笑い合う二人。「誕生日おめでとう」
そこに駆けつけた律と朝日結生(神尾楓珠)。
なりゆきで4人は、まことの友達の平野香絵(丸山礼)が働くカフェに行くことに。
まことはみんなにお祝いしてもらって嬉しい。
朝日に、ケーキを選ぶように言われた時、不意にまことに過去の記憶が蘇る。
それは、母・百合子(坂井真紀)から厳しく選択を迫られる幼い自分の姿だった。
4話の詳しいネタバレはこちら↓
4話の考察
★一目惚れだと嘘をついている律
まことは誕生日に偶然デートに誘われたと思っていましたが、律は最初から誕生日デートのつもりでした。
プラン通りレストランで食事ができたら打ち明けるつもりだったのかもしれませんが。
今回のデートは、かつてのまこととのデートをなぞるようなものだったのでしょうか。
以前のまことと今のまことを一々比べています。
記憶を失う前のまことは、香絵に「こっちは完全に男受け。デート用っぽい!」と言われたワンピースを着て律に会っていました。
今回雰囲気が違うコーデでやってきたまことを見て、律は「これはこれで」とうなずきます。
また、「キラキラした写真あげるのって自慢しているみたいで妬まれるしメリットない」
と言っていたかつてのまことに影響されたかのように、
「イケメンの金持ちが苦労まで自慢したら妬まれるしメリット全然ないから」などと言います。
でもそんな律に、まことは
「律って意外と照れ屋?本当は苦労を人に見せるの嫌いなだけだったりして」と言うのです。
律は記憶を失う前のまことの残像を反芻しながら今のまことの良さを受け入れていっているように見えます。
「今のまことさんをわかってきた」と。
つまり、以前、律はまこととデートする仲だったわけです。
公園で偶然を装って出会い、一目惚れしたと告白したのはどうしてでしょう。
なぜ初めて会ったように偽っているのでしょうか。
何にせよ律は、以前のデートを再現することでまことに思い出してもらいたかったのかもしれませんね。
“認めてほしい人”とはまことのことでしょうか。
★朝日には不審な点はない?
朝日は心優しい元同僚で良い友人。
ただそう思っているのはまことだけで、朝日は一心にまことを想っています。
なかなか報われないことが多くて切ないのですが、香絵というアドバイザーがいるのは大きいですね。
なんとかまことにアピールできると良いのですが、5話ではなんとまことの実家に一緒に行くことに。
これは大きなチャンスです。
今のところ、朝日は裏表がなく、好青年に見えます。
★良いところをかっさらっていく公太郎
まことを楽しませるために完璧なプランを立て、予想外の仕事のトラブルも猛スピードで解決して戻って来た律。
香絵に励まされ、走り回ってまことを探し当てた朝日。
こんなに頑張った二人をよそに、公太郎は誕生日が終わる直前に現れて極上の美しい贈り物をしました。
「公太郎が全部持って行ってしまう!」
「もう公太郎で決まりなのでは」という声が多い中で、
「でもどうして元カレなのに誕生日を知らなかったの?」
「本当にまことと付き合っていたんだろうか?」という声も上がっています。
まことへの愛情に満ちた表情に嘘はないと思いますが、公太郎には何か明かされていない秘密がありそうです。
5話「母との再会で記憶が蘇る!?」
放送日:5月7日(火)22:00~22:57
5話のあらすじ
母の日が近づいてきて、公太郎(瀬戸康史)が営むフラワーショップには色とりどりのカーネーションが並んでいた。
それを見たまこと(生見愛瑠)は、わずかに思い出した幼い頃の記憶を公太郎に話し、母に会いに行くべきか悩んでいることを打ち明ける。
誕生日も祝ってもらえず、自身と母の間に距離があることを感じていたまことは、いまだに母に記憶喪失だと告げることができずにいた。
しかし、悩んだ末まことは母に会いに行くことを決意する。
公太郎の店でカーネーションを買ってまことが実家へと向かおうとすると、なぜか朝日(神尾楓珠)が「心配だから」とついてくることに。
実家に到着すると、朝日を見た母・百合子(坂井真紀)が盛大な勘違いをしてしまう。
その頃、律(宮世琉弥)は、公太郎に「嘘臭い元カレには負ける気しないんで」と宣戦布告していた。
5話のネタバレ
母の日が近づいてきて、西公太郎(瀬戸康史)が営むフラワーショップには色とりどりのカーネーションが並んでいた。
緒方まこと(生見愛瑠)は、公太郎から母の日用アレンジメントのサンプルの中で参考のために好きなものを選んで欲しいと頼まれるが、選ぶことができない。
子どもの時、母らしき人から「まことは本当はどっちが好きなの?」と問い詰められた記憶の断片が蘇ったことを公太郎に話し、母に会いに行くべきか悩んでいることを打ち明ける。
まことは自分と母親との間に距離があることを感じていて、いまだに記憶喪失だと伝えることができずにいた。
考えた末にまことは母親に会いに行くことを決心して公太郎の店でカーネーションを買う。
実家に向かう日、家を出ると“母の日キャンペーンのおまけ”と書いた袋がドアの前に置いてあり中には「ピンチの時に開けろ」と書いた小箱が。
駅へ向かうと、心配した朝日結生(神尾楓珠)がなぜか「友達だから」とついてくることに。
実家に到着すると、母・加藤百合子(坂井真紀)は朝日を彼氏だと勘違いをしてしまう。
百合子の夫・加藤大輔(大塚ヒロタ)も大輔と百合子の子ども・元太(木下瑛太)も二人を歓迎してくれた。百合子は朝日に、まことが小さい時から手がかからない子だったこと、大学で上京してからは3回くらいしか戻ってきていないことを話した。
百合子は、推薦で大学に行って手堅い会社を選び朝日のような男性を選んだのはまことらしい賢い選択だと言う。
まことは、記憶喪失になり会社も辞めて職人を目指している今の自分のことを正直に話すことはできなかった。
「どっちが本当に好きか」と聞かれた時のことを聞いてみたが百合子は覚えていなかった。
かつてのまことの部屋は今は元太が使っていた。
本棚の中に一冊の絵本「きょうはなんのひ?」を見つけ、開いてみる。
子どもがおかあさんに宛てて書いたメモを開くとそこに次のメモの隠し場所が書いてあり、おかあさんが指示通りに家中を探していくと最後に結婚記念日を祝う小箱が見つかると言う話。
絵本の最後のページに8歳のまことが書いた「けっこんきねんびおめでとう」という手紙がはさまっていた。
「ここにはさまってたってことは最後までおかあさんに見つけてもらえなかったってことだね」
朝日に言って寂しそうに笑うまこと。
その頃、板垣律(宮世琉弥)は、オフィスにグリーンを置きたいので見積もりをお願いしたいと、公太郎を自分の会社に連れて行っていた。
「本当に欲しいって思ったものはどんな手を使ってでも手に入れて来たんです。だからあの朝日ってつまんない奴が出てこようが嘘臭い元カレが出てこようが負ける気しないんで」と宣戦布告する律。
翌朝百合子はまことに聞かれたことを思い出したと言って、離婚直前の自分と夫のどちらが好きなのか8歳のまことに聞いた話をする。
「きょうはなんのひ?」という絵本を真似て、まことが書いた母と父へのメモのどちらにも「大すき」と書いてあったことが百合子には我慢できなかったのだ。
「パパにもママにも好きって要領よくて賢い子だなって。この子、私と違ってうまく生きてるなって」
母の話で、まことはどうして自分が好きなものを選べないのか、何にもない部屋に住んでいるのかがわかった。
二人の話を聞いていた朝日は、自分が彼氏ではなく心配してついてきただけだと百合子に告げる。
そしてまことはようやく自分が記憶喪失であること、指輪職人を目指していることを伝えることができた。
「8歳の頃の緒方まことちゃんって子の話を聞いてたら、きっと必死で折り紙折ってたんだろうなって。なんか抱きしめてあげたくなっちゃった」
8歳のまことが母に見つけてほしかった折り紙の小箱の中には「けっこんきねんびおめでとう」という手紙が入っていた。
結局見つけてもらえず、まことはその手紙を絵本にはさんだのだった。
まことが目を涙でいっぱいにしながら公太郎からもらった小箱を開けてみると“カーネーションは食べられる。
がんばれ”の付箋とともに、紫色の食用のカーネーションが入っていた。
花びらを食べながら「不味い」と言って泣くまこと。
ただ、その顔はスッキリしていた。
心配してやってきた朝日に、まことは「ここにいたのはおかあさんにとっての私をやっていた私」と話す。
自分は無駄なく堅実に失敗しないよう必死で頑張って生きてきたんだと言うまことを、朝日はいたわるように抱きしめる。
実家を離れる時、百合子からカーネーションのお礼を言われたまことは「私は好きな花じゃないかな」と言う。
まことが去った後、百合子は本棚に「きょうはなんのひ?」を見つけて開く。
最後まで読んで、百合子はようやく8歳のまことからの手紙を見つけたのだった。
東京に戻って来たまことは、公太郎の店に行ってカーネーションが美味しくなかったとクレームを言いつつも、役に立ったと笑顔になる。
好きな花ができるまでうちの店に来ればいい、好きな花ができたら贈らせてくださいと言う公太郎。
その時、まことのスマホにYUKAという人物から突然「隼人とはあれからどうなった?」というメッセージが届く。
5話の感想はこちら↓
5話の考察
★律は顔を見られたくなかった?
公太郎が律の会社で見たデジタルフォトフレームには、律たちが世田谷中央公園で花見をした時の写真が映っていました。
世田谷中央公園はまことの転落事故の現場です。
この日社長(律)は人に顔を見られたくないからと言ってウサギの着ぐるみを着ていた、と社員は教えてくれました。
どういうことでしょう?
“顔を見られたくない人”とはまことのことでしょうか。
★律も公太郎も指輪の人ではない?
「彼女は指輪の人を待ってるみたいだけど」
と公太郎が言うと、律は、
「そんなの現れる前にまことさんが俺のこと好きになれば問題ない」
と答えます。
一方、指輪の人のことを律に聞かれた公太郎は、
「気になるよ。なんで今彼女の前に現れないのか。そいつはいい奴なのか悪い奴なのか」
と言います。
つまり二人とも、まことが記憶を失う前に指輪を贈ろうとしていた人ではないということに。
次回、登場する“隼人”はまことにとっていったいどんな存在なのか、気になります。
★朝日の気持ちの変化
朝日は、同僚だった頃のまことが周りに合わせようと頑張っていた姿を大切に思っていました。
記憶を失ってからのまことが自分の個性を発揮するようになったことを寂しく思い、かつてのまことを取り戻してほしいと願っているようでもありました。
そんな朝日が、子どもの頃のまことの悲しみを知り「これ以上思い出さないで」と願うようになる。
涙するまことを思わず抱きしめた朝日は、恋よりももっと大きな愛情で包んでいるように見えました。
★文句が言えるような人
公太郎がピンチの時に開けるようにとくれた小箱に入っていたカーネーションを食べて、わざわざ不味かったと報告に行くまこと。
井口メンタルクリニックの院長・井口太郎(肥後克広)は、おかあさんに会いに行くなら文句が言えるような心を許せる人と一緒だと良いとまことに言ってくれましたね。
一緒に行ってくれた朝日も、小箱の形でついて行った公太郎も、まことの大きな支えになったと思います。
それにしても、好きな花ができるまでずっとうちの店に来ればいい、好きな花ができたら贈らせてくださいと言う公太郎。これは告白では?
★千草の記憶
井口メンタルクリニックの受付の井口千草(片平なぎさ)は、まことが指輪職人を目指していることを初めて聞いたような表情でした。
やはり千草は記憶障害のようですね。
井口院長は多分千草の夫。
今の千草をそのまま受け入れて大きな愛情で包んでいるようです。
そういう愛の形、そういう人生の選択もあるんですよね。
6話「自称“親友”の登場で、ついに“指輪の人”が判明!?」
放送日:5月14日(火)22:00~22:57
6話のあらすじ
突然YUKAという人物から「隼人とはあれからどうなった?」というメッセージが届いた。
まこと(生見愛瑠)は困惑しながらも高校時代の女友達という存在がいたことを喜ぶ。
だが、公太郎(瀬戸康史)は“隼人”が気になっている様子。
香絵(丸山礼)は、“隼人”が指輪の彼ではないかと言い出す。
後日、香絵の勤めるカフェで自称“親友”ことYUKAと会う約束をしたまこと。
現れた上山由佳(田鍋梨々花)は、感極まった様子でまことにハグをし、偶然居合わせた朝日(神尾楓珠)は事情が飲み込めずにいたが、嬉しそうなまことを見て安堵するのだった。
一方、まことに会いにリングショップを訪れた律(宮世琉弥)は、まことが由佳から高校の同窓会に誘われたと聞く。
そしてその同窓会に隼人も参加するという。
周囲がまことを心配する中、ついに同窓会当日がやってくる。
6話のネタバレ
緒方まこと(生見愛瑠)に、突然YUKAという人物から「隼人とはあれからどうなった?」というメッセージが届いた。
まことは困惑しながらも高校時代の女友達という存在がいたことを喜ぶが、西公太郎(瀬戸康史)は“隼人”が気になっている様子。
平野香絵(丸山礼)は、「今のまこっちゃんは詐欺師が自称“親戚”って近づいてきたってわかんないんだから」と慎重になるように言う。
しかしまことは実家に帰った時の経験で、「本当のことを言わないとちゃんと向き合えないってわかったから」とYUKAに自分が記憶喪失であることを伝えた。
YUKAは返信の中で、自分は“高校の時の親友”なのだと言い、“隼人”については今度会った時に話すと言う。
香絵は“隼人”が指輪の彼かもしれないと言い出す。
後日、まことは香絵の勤めるカフェでYUKAと会う約束をした。
現れた上山由佳(田鍋梨々花)は、感極まった様子でまことにハグをする。
偶然居合わせた朝日結生(神尾楓珠)は香絵とともに二人を見守ったが、嬉しそうなまことの様子に安堵した。
まことは由佳と同じ水泳部所属だったが運動神経はあまり良くなかったと聞かされる。
しかし受験も恋愛も要領は良かったと由佳は話す。
そして朝日を見て「彼氏さんですよね」と声をかけた。
まことが朝日を連れて実家に帰った時に隠し撮りされた写真が地元のグループラインに流されて結婚の噂になっていたのだった。
結婚なんてあり得ないし、彼氏でもない、友達なんだとまことに言われて、仕方なく頷く朝日。
まことが“隼人”について由佳に尋ねると、水泳部の部長だと言う。
香絵から「“隼人”は指輪の人かも」と聞いた朝日が大きな声を出してしまい、驚いたまことがコーヒーをこぼしてまことの服と由佳のバッグが濡れてしまった。
由佳は自分のバッグよりもまことの服を気遣ってハンカチで拭いてくれた。
その気持ちが嬉しかったまことだが、以前郵便受けに封筒に入った自分のハンカチが投函された記憶がフラッシュバックする。
まことが由佳のハンカチを洗いに行っている間に、朝日や香絵からまことが周囲に愛され仕事も順調であることを聞かされた由佳は「記憶がなくても変わらないな、まこと。ズルいところ」と言う。
マンションに帰って来たまことは、香絵にかつて自分のハンカチが投函された話をした。
一方、まことが働くリングショップ「gram」を訪れた板垣律(宮世琉弥)は、まことが由佳から高校の同窓会に誘われたことを知る。
律は由佳のインスタを見せてもらい、店を出てからアカウントを検索して由佳がどういう人物なのかチェックした。
「自虐しつつのキラキラインスタねぇ…」まことは帰り道で不安がつのり、公太郎の店に飛び込んだ。
事故前に誰かにつけられていたことがあったと公太郎から聞かされていたこともあり、ハンカチのこともあり、ストーカーかもしれないとまことは思う。
“隼人”がどういう人なのか知るためにも同窓会に行くつもりだとまことは言うが、公太郎は反対する。
どんな奴かわからないし刺激することになるかもしれない、指輪の人かもしれないと思っているのかもしれないけどそもそも指輪の人が良い奴かどうかわからない、と。
「だったらなおさら知りたい。どんな事実がわかっても傷ついても本当のことを受け止める覚悟はあるから。信じてみようと思って、今の自分を」
まことは力強く言うのだった。
店を出て行くまことを見送る公太郎だったが、まことの首筋の髪にネックレスが絡んでいるのを見つけて丁寧にほどいてくれる。
二人を物陰から見ていた由佳が出てきてまことに声をかけた。
同窓会に出席すると伝えるまことに、「みんなも“隼人”も喜ぶよ。最近まで“隼人”はまことと会っていたらしいよ」と言いながら、ちらっと公太郎を見る由佳。律は陰で、同窓会の幹事の由佳に知人を通じて会場の紹介をさせていた。
「彼女今、人の悪意に触れた経験値ゼロで赤ちゃんみたいなもんだから」
一方、香絵は朝日と公太郎を呼び出して、まことに同窓会に行くのをやめるように言ってほしいと頼む。
香絵は、まことがストーカーされていたのではと心配すると同時に、由佳についても違和感を抱いていた。
だが、公太郎は「まことが行くって決めたなら」と立ち去る。
香絵は朝日に、“隼人”を探しだすよう頼んだ。
“隼人”というユーザーネームのインスタに片っ端からDMを送る朝日。同窓会の会場は東京都立日野原高等学校の校舎だった。
“隼人”は仕事で遅れるという。
まことは自分の居場所がなく、ひとりで校舎を探索するうちに夕闇が深くなっていった。
同窓会会場の教室に戻ろうとすると、公太郎に出会って驚く。
公太郎は由佳が注文した花束を届けに来たのだった。
海外赴任が決まった“隼人”に、まことから花束を渡してほしいと由佳は言う。
由佳は、自分が“隼人”を好きなことをまことに相談したら応援してくれていたのに、陰で“隼人”に告白していたのだと言う。
まことはショックを受けて由佳に心から謝った。
由佳は、「まことって女子力高いから」と公太郎に聞こえるように言い、「記憶喪失なんだから謝らなくていい」とわざわざ付け加えた。
ざわつく同級生たち。
まことに対する酷い言葉が止まらなくなっていく由佳。
すると誰かがそっとまことの耳を塞いだ。
「これ以上くだらないこと聞かなくていいよ」
まことを心配した律がイベント会社の社員を装ってやってきたのだった。
「突然登場の自称“親友”が気になって手を回してみた」
それでも、懸命に謝ろうとするまこと。
その時隼人(中山翔貴)が「本当に同窓会やってる!なんで呼んでくれないかなぁ」とやって来た。
隼人は、「同窓会に行かないと緒方にフラれたショック今も引きずってるって思われるから行った方がいい」と、まことの友達に言われたと言う。
全ては由佳の嘘。隼人とまことは卒業以来会っていなかったのだった。
隼人に同窓会のことを知らせた友達とは朝日のことで、朝日もその場に来ていた。
由佳は教室を飛び出して行く。まことが校内を探すと屋内プールのふちに座っていた。
由佳は仕事も恋愛もどん底な自分に比べて、高校時代何もかも“うまく”やっていて、今もイケメンと結婚する噂のまことの好感度を下げるため、わざわざ同窓会を開き、公太郎まで呼びつけていたのだった。
まことが自分を気遣って隼人をフったことがみじめで、まことに取られたとみんなに嘘をついたと言う。
まことはその嘘を受け入れ、それ以来地味になり、卒業後は滅多に地元にも戻ってこなかった。
自分は性格悪い女だと自虐する由佳だったが、まことは「コーヒーこぼした時自分のバッグより私の服を拭いてくれた、それが私の知っている由佳だから」と言う。
「私ね、記憶がなくなって自分が全然分かんなくて不安で仕方なくて、きょうも自分のことを知りに来たんだけど、もういいや。自分を探さない。大事な友達が言う私が私だって信じてみる」
だから、私の思う由佳も信じてくれないかな、と。
「バカみたい」と由佳が立ち上がると慌てて立ってバランスを崩すまこと。
まことと、まことの手を掴んだ由佳は二人でプールに落ちてしまった。
公太郎と朝日と律が一斉にまことに手を差し出すと、怒った由佳はひとりで水から上がって3人をプールに落として帰ってしまった。
4人は制服を借りて帰ることに。
公太郎が、「これから近づいてくる奴はヤバい奴かもってまずはそういうつもりで見るんだな」と言った瞬間、まことの脳裏に過去の公太郎の映像が蘇る。
「ごめん、そういうつもりで見たことないから」
6話の感想はこちら↓
6話の考察
★謎の多い公太郎
公太郎の「ごめん、そういうつもりで見たことないから」という言葉が、まことの告白に対しての言葉だとすると、やはり元カレではないということに。
ではなぜ「元カレ」と自称したのか。
「円満に別れた元カレは一番親友に近いと思わない?お互いよく理解しつつも二度目はない」
と、公太郎は記憶喪失後のまことに言っています。
恋愛関係に進みたいわけではないけれど心配で見守っていたい、ということでしょうか。
それにしては嫉妬のような表情を見せることもあるんですよね。
まことの意思を尊重しながらも、いつもまことを気にかけていて大きな愛情で包んでいる公太郎。
ハンドクリームを塗ってくれたり、ロスフラワーのバースデーケーキを贈ってくれたり、絡まったネックレスをほどいてくれたり、プールの底に沈んだ指輪を見つけてくれたり、ここぞという時に決める男です。
オープニング映像でまことに傘を差しかけてくれる公太郎と結ばれるのでは、と予想する人が多いですが、果たして。
肩に大きな古傷があることが今回わかりましたが、こちらのエピソードも明らかになっていくでしょうか。
★そういうとこだぞ朝日
まこととの関係が不透明な公太郎と律に対して、朝日はかつての同僚だったことが確かです。
ただ、同期の中で一番仲が良かったと自称していましたが、まこととの思い出が会社の中の場面ばかりなことを考えると、そこまで親しくはなかったのかもしれません。
3人の中でひとりだけ「朝日」、「緒方」と名字で呼び合っていますものね。
まことの実家で同じ部屋に寝ても何もなかったことを香絵にからかわれる朝日。
由佳の悪意にも全然気づけなかった朝日。
プールに落ちたまことに公太郎と律と3人で手を差し出した後、放置された由佳を気遣って手を伸ばしたために却って怒らせてしまう朝日。
本当にそういうとこがじれったくてチャーミングなんですが。
純粋で優しくて真面目な人。
実家で心が弱ってしまったまことのそばに朝日がいてくれて本当に良かったです。
ところで、朝日は次第に香絵と良いコンビになってきていますが、もしかするとこの先何かが育つ可能性も?
★律が元カレ?
3人の男性の中で唯一まこととのデートの記憶があるのが律です。
今回、まことから“親友”として由佳の名前が出た時に心当たりがなくて怪訝な顔をしているように見えました。
1話で映った律のスマホの待ち受け画面が律とまことのツーショットでしたし、二人はつき合っていたのでは。
律は財力、機動力、人脈をフルに使いまことを大切にしてくれて優しい王子様のようですが、まことが事故に遭った日にウサギの着ぐるみを着ていたのはなぜなのかという謎がありミステリアスな存在です。
7話「記憶をめぐる大喧嘩で恋の四角関係に大変化が…!?」
放送日:5月21日(火)22:00~22:57
7話のあらすじ
まこと(生見愛瑠)と杏璃(ともさかりえ)は、特別なリングケースを探しているというオーダーを受けて頭を悩ませていた。
花を使って何かできないかと思いついたまことは、フラワーショップを営む公太郎(瀬戸康史)に相談に行く。
後日、公太郎がサンプルを持ってリングショップに訪れた際、公太郎は偶然にも杏璃の弟の聡(浜中文一)と幼馴染であったことが判明する。
しかし、公太郎と聡は過去のある出来事がきっかけで疎遠になっていた。
まことは、公太郎に聡との関係を修復してほしいと言うが、忘れてしまう悲しさがわかるまことと、忘れたくても忘れられない辛さを抱える公太郎は口論になってしまう。
一方、朝日(神尾楓珠)は、律(宮世琉弥)の元を訪ねていた。
律がまことと以前から知り合いだったと公太郎から聞いた朝日は律を問い詰めるが、律は「ただのいい人に負ける気しないんで」と朝日を挑発する。
7話のネタバレ
リングショップ「gram」に勤める早瀬類(高野洸)は、特別感のあるリングケースを探しているというオーダーを受けて頭を悩ませていた。
花を使って何かできないかと思いついた緒方まこと(生見愛瑠)は、フラワーショップを営む西公太郎(瀬戸康史)に相談に行く。
後日、公太郎がサンプルを持って「gram」に訪れる。
偶然にも立川杏璃(ともさかりえ)の弟・聡(浜中文一)と公太郎は幼なじみだったが、かつて聡が公太郎を後ろに乗せてバイクを運転していた時に事故を起こして以来二人は疎遠になってしまっていた。
事故の怪我が原因で公太郎はバスケットボール選手になることを諦めることになったのだった。
まことは、杏璃からドライフラワーでリングケースを作る担当を任され、公太郎の店に行く。
公太郎に聡との関係を修復してほしいと話すが、忘れてしまう悲しさがわかるまことと、前に進むために忘れたいが忘れられない辛さを抱える公太郎は口論になってしまう。
「gram」に聡と婚約者が訪れていた。
二人の結婚指輪を杏璃が作ったのだった。
聡は両親が杏璃の彼氏を紹介してもらうことを楽しみにしていると話すが、杏璃はすでに別れてしまったと言って困惑する。
そこへ、まことをデートに誘おうと朝日結生(神尾楓珠)がやって来て、成り行きで杏璃の彼氏の役をすることに。
公太郎は結婚式場にブーケを配達に来たが、それが聡の結婚式であることを知りブーケを最初から作り直した。
自分の好きなライラックの花で作ったブーケとブートニアを新婦と新郎に渡す。
突然の再会に驚く聡だったが、「結婚おめでとう」という公太郎の心からの言葉に嬉し泣きした。
まことが杏璃に新婦の連絡先を聞き、公太郎の店にブーケを依頼するように頼んでいたのだった。
一方、朝日は板垣律(宮世琉弥)の元を訪ねていた。
律がまことと以前から知り合いだったと公太郎から聞いた朝日は問い詰めるが、律は「ただのいい人に負ける気しないんで」と朝日を挑発する。
公太郎はまことにバスケットボールのシュートを教えてくれることに。
しばらく楽しく遊んだ二人は芝生に寝転んでひと休みする。
なんとなく良い雰囲気になってしまったことに慌てたまことは、公太郎のシュートが入ったら何かを賭けようと言い出す。
真顔になり「じゃあ、デート」と言いおいて立ち上がった後、公太郎は華麗にロングシュートを決めた。
嬉しくて駆け寄ろうとしたまことは、過去に誰かにつけられていた記憶がフラッシュバックする。
7話の感想はこちら↓
7話の考察
★律の涙
立ち去ろうとするまことの後ろから「待って!待ってよ」と叫ぶ律。
頬には涙が流れています。
それはまことの夢でしたが、多分過去にあった出来事なのでは。
その話を律にすると、「まことさん夢に見るほど俺のこと好きなんじゃん」と笑いますが、記憶を失う以前から会っていたのではないかと聞かれてごまかしたようにも思えます。
これまでも時折切ない表情をしている律を思うと、過去ではまことへの想いが叶わなかったのでしょうか。
それともつきあっていたのに別れてしまった?
「まことさんさ、もし記憶が戻って前の自分と今の自分で考えが全然違ってたらどうする?」
と聞く律。
まことは前の自分を知りたいというより、周りの大事な人との思い出を忘れていることのほうが悔しいと答えます。
大事な人とは指輪の人のことかとさらに律が聞くと、「記憶がなくても変わらずいてくれる人」とまこと。
すると律は、「忘れないで、俺のこと。俺まことさんの大事な人になりたいって思ってるから」と真剣な目で告げます。
律は何が不安なのでしょう。過去に何があったのでしょうか。
「俺ずっとまことさんの近くにいた」
と律は朝日に言っています。
★公太郎はやはり元カレではない
バイクの事故が原因でバスケットボール選手になることを諦めたという話を公太郎から聞いて、まことは「記憶を失う前の私にも話していたんでしょ、何度も話をさせてごめん」と謝ります。
そして「その時私なんて言ってた?」と聞きますが、公太郎はごまかします。
多分、今回初めて話したんでしょうね。
公太郎とまことのエピソードは、一枚の写真、ブランコに乗りながらの会話、「ごめん、そういうつもりで見たことないから」というまことへの言葉、そしてストーカーに追われたまことが公太郎の店に駆け込んできたこと、今のところはそれだけです。
律とのようなデートシーンは出てきていません。
でも過去はどうあれ、今のまことにとって公太郎はとても大きな存在。
この先もまことの信頼が揺らぐ展開にならないことを願っています。
★酔っぱらった朝日は可愛いけど
まことにとって公太郎が特別であると感じている朝日は、泥酔してフラワーショップを訪れます。
「元カレってことは別れた理由があるってことで、またつきあっても同じ理由でダメになりますよね」
と都合よく解釈していますが、その後の自己評価が気になりました。
「俺、人との距離の取り方下手くそでゼロか百。だから会社では徹底してなんでも50のキャラでいようって。そしたらブランケット男子って呼ばれて密かに人気で」
朝日は社内で人気であることよりも、まことにふりむいてもらいたいんですよね。
そのためには50のキャラではダメなんだよ、朝日!
「俺はいい奴でいたいだけですぅ~」と公太郎におどけて見せる朝日も、
公太郎と聡の関係を勘違いして止めに入る朝日も、
まことに「朝日はやっぱりブランケット男子だよ」と言われて作り笑いする朝日も、
「俺、全然いい人じゃないから」と冷ややかな顔で律に告げる朝日も魅力的です。
「朝日なんて名前、まことさんから一度も聞いたことない」
この律の言葉は重要ですね。
まことが記憶を失う前から親しかった律は、朝日の名前を聞いたことがない。
朝日は仲の良い同期ではなかったのでしょうか。
8話「好きだー四角関係終わりの始まり」
放送日:5月28日(火)22:00~22:57
8話のあらすじ
誰かにつけられていた記憶を思い出したまこと(生見愛瑠)は、怖くなって思わず公太郎(瀬戸康史)にしがみついてしまう。
まことを心配した公太郎は朝までそばにいてくれるが、まことは自分の記憶が戻ったらどうなってしまうのかと不安だった。
ある日、朝日(神尾楓珠)がまことを訪ねてリングショップにやってきた。
「みんなに優しい」とまことに言われた朝日は、「俺が優しくしたいのは緒方だけだから」と真剣な表情で告げて、チャンスが欲しいとまことをデートに誘う。
そんな中、律(宮世琉弥)からランチに誘われたまことは、律の様子がどこかおかしいと感じる。
まことと朝日はデートでアートイベントにやってきて楽しい時間を過ごしていた。
だが、そこに思いもよらぬ人物が現れる。朝日はついに自分の気持ちに正直になることができるのか。
8話のネタバレ
誰かにつけられていた記憶が蘇り不安が募る緒方まこと(生見愛瑠)のために、西公太郎(瀬戸康史)はひと晩そばにいてくれた。
公太郎とデートの約束をしたまことだったが、朝日結生(神尾楓珠)からも「チャンスが欲しい」と誘われる。
まことは今の自分が誰かを好きになっても良いのかと思い悩むが、平野香絵(丸山礼)や井口メンタルクリニックの院長・井口太郎(肥後克広)、井口千草(片平なぎさ)、立川杏璃(ともさかりえ)にかけられた言葉で、今の自分に正直になろうと思う。
まことが勤めるリングショップ「gram」に公太郎がドライフラワーを納めにやってきた。
杏璃は、まことに対して「少し踏み込み過ぎたかな」と言う公太郎に、
「もし記憶が戻ってもこの仕事への今の彼女の愛情は変わらないんじゃないか」と話し、
「今の彼女を信じて踏み込んでみてもいいんじゃない?」と伝える。
朝日とまことは横浜のアートイベントに出かけて楽しく過ごした。
まことと朝日の様子を見に来た板垣律(宮世琉弥)が怪我をするアクシデントがあり、朝日がオンブして世話をする。
まことは改めて朝日の優しさを感じた。
デートの終わりに、「好きだ」と告白する朝日。
しかしまことは、困惑した顔で「ごめん」と告げ、
「誰かを好きになったらダメだと思う」と言い、誰かを好きになった後記憶を思い出して“違う”となることが怖いと話す。
そんなまことに朝日は、「緒方は本当のこと言ってない」「俺も正直に話す」と言って、自分はまことの友達ではなかったと打ち明ける。
まことのことを好きになった朝日は、記憶を失くしたと聞いて同期の中で一番仲が良かったと嘘をついて近づいたのだった。
まことの心には公太郎がいることをわかっている朝日は、自分のことは忘れてほしい、自分は死ぬまで忘れないけれどと言って去ろうとする。
しかしまことは記憶を失ってから朝日と過ごした日々を振り返り、朝日が一番の友達だと言うのだった。
翌朝、まことはずっと身につけていた指輪のネックレスを部屋に置いて、公太郎に会いに行く。
8話の感想はこちら↓
8話の考察
★元カレではないことを否定しない公太郎
律に「元カレではないこと」、そして、「まことを好きなこと」を言及されても否定しなかった公太郎。
まこととの過去のエピソードがあまりなかったことから予想されていましたが、やはり公太郎はまこととつきあってはいませんでした。
そして、今まことを好きであることも表情から伝わってきます。
まことの気持ちはと言うと、デートに誘われて嬉しそうなのは公太郎だけ。
朝日や律だと困った顔をするんですよね。
過去がどうあれ、今まことと思い合っていて信頼し合っているのならば良いのではと思いますが、では何故わざわざ記憶喪失になったまことに「元カレ」だと自己紹介したのかという謎が残ります。
また、朝日のことは「良い人」だと評する律が、公太郎には「公太郎さん、まるで良い人みたいですね」と言ったことも気にかかりました。
★まことが記憶を失った日に花見会場にいたことを否定しない律
まことが神社の階段から落ちて記憶喪失になった日、律は会社の人たちと花見をしていました。
その時ウサギの着ぐるみを着ていたことも写真に残っています。
その写真を見てあの日現場に律がいたことを知った公太郎にそれを問われて、律は否定しませんでした。
3人の中で、一番まことの過去に詳しいのは律です。
デートの写真も残っていて親しい関係だったようですし、今のまことと3人の状況も把握していると思われます。
「君はまことに記憶を取り戻してほしいの?ほしくないの?」と公太郎に聞かれて、
「どっちも」と答えた後、ひとりになった時に
「どっちも困るんだよな」と呟いた律。
まことが記憶を失ったままだと今は公太郎に分がある、記憶を取り戻すと律がまことにフラれてしまった過去が蘇ってしまう、ということなのでしょうか。
★朝日の真実が明らかに
3人の中で最初にまことに告白したのは朝日でした。
まことの心が公太郎にあることを知った上で、それでも気持ちを伝えたい朝日が切なかったです。
本当は片思いをしていただけで友達ではなかった過去を打ち明けて、朝日の嘘は終わりました。
しかしまことの元を去ろうとした朝日に、「一番の友達」だとまことは告げます。
信頼できる友達を作ることは、もしかしたら恋人を作るよりも難しいことかもしれません。
まことにとって朝日は唯一無二の存在になったのだと思います。
9話「蘇る記憶――全ての“嘘”が明らかに」
放送日:6月4日(火)22:00~22:57
※「バレーボールネーションズリーグ」放送により、番組が遅れて始まる可能性があります。
9話のあらすじ
「会いたくて」と公太郎(瀬戸康史)のフラワーショップを訪れたまこと(生見愛瑠)の胸元には、記憶喪失になってからずっとつけていた指輪のネックレスがなくなっていた。
一方、まことにフラれたことを香絵(丸山礼)に話す朝日(神尾楓珠)。
香絵からまことにストーカーがいたかもしれないという話を聞き、心配そうな表情になった。
街歩きデートをすることになったまことと公太郎は、楽しい時間を過ごしていた。
カフェで休憩をしていると井口(肥後克広)に出会う。
千草(片平なぎさ)の行方が分からなくなったのだと言う井口とともに、まことと公太郎は千草を捜すことに。
そんな中、公太郎の目の前で、ついにまことの記憶が蘇る。
9話のネタバレ
西公太郎(瀬戸康史)のフラワーショップを訪れた緒方まこと(生見愛瑠)は、ずっとつけていた指輪のネックレスをつけていなかった。
自分にお守りはもう必要ないと思ったのだった。
一方、まことにフラれたことを平野香絵(丸山礼)に話す朝日結生(神尾楓珠)。
香絵からまことにストーカーがいたかもしれないという話を聞いた朝日は心配する。
街歩きデートをすることになったまことと公太郎は、楽しい時間を過ごす。
カフェで休憩をしていると、井口メンタルクリニックの院長・井口太郎(肥後克広)に出会った。
井口千草(片平なぎさ)の行方がわからなくなったと聞いて、まことと公太郎も一緒に捜すことに。
千草は実は井口院長の妹ではなく妻だった。若年性認知症で夫を兄と思い込んでいるのだ。
一瞬、記憶がもどった千草は夫のために花を買おうとしていたのだった。
束の間でも妻が自分を思い出してくれたことに井口院長は涙する。
井口院長の姿を見て、忘れられてしまう苦しみを感じ取るまことに、公太郎は優しく寄り添う。
フラワーショップで、公太郎とまことはキスをする。
だが突然まことに過去の記憶が蘇った。
それは律とのキス。律とのデート。
まことは自分が律とつき合っていたことを思い出す。
では公太郎は?
信頼が揺らいだ時、公太郎がマンションを訪ねてくる。
9話の感想はこちら↓
9話の考察
★早瀬類はなぜ豊田美緒の指輪を見て表情を変えたのか?
リングショップ「gram」のスタッフ・早瀬類(高野洸)は、お店にやってきた豊田美緒(村方乃々佳)が自分の指輪をまことに見せている時に何かに気づいたように表情を変えます。
前に4人の別々の女性にペアリングを作った男性客がお店に来ていました。
そのことは今回の早瀬の表情と何か関係するでしょうか。
男性客は4股をかけているわけですが、「それだけお店が信頼されているということ」だと立川杏璃(ともさかりえ)は言いました。
早瀬は「この仕事に必要な嘘」だと言い、
杏璃は「人はみんな表には見えない事情を抱えているからね」と言います。
杏璃が言う「優しい嘘」という言葉は、もしかしたらまことを取り巻く男性たちの嘘を紐解くものかもしれません。
ところで、まだ6歳の美緒ちゃんは公太郎のことが大好きな女の子。
そういえば、公太郎のフラワーショップにも指輪が飾られていました。
まさか美緒ちゃんとのペアリング?
★公太郎の嘘
公太郎がまことに「元カレ」だと自己紹介したのは嘘であることが明らかになりました。
まことがつき合っていたのは律だったのです。
では、公太郎とまことの関係は?
公太郎のフラワーショップのスタッフである今野愛(小日向ゆか)や常連客の美緒がまことを知っていたということは、まことがお店を頻繁に訪れていたからだと思われます。
でも、花が好きではないまことが何故でしょう?
過去に公太郎は
「ごめん。そういうつもりで見たことないから。花見てどう思うのも自由だけど、もしきれいって思えるようになったら来て。うち花屋だから」
と冷たいとも思える声でまことに告げています。
包容力のある今の公太郎とは別人のよう。
出会いは、一年前にフラワーショップの前でまことに花を差し出した時。
一緒にブランコに乗っているシーン。
隠し撮りのような写真が一枚。
誰かに追われてフラワーショップに駆け込んでくるまこと。
雨の中店を出るまことに傘を貸すシーン。
これまで出て来た公太郎とまことの場面はあまり多くありません。
過去では単なるお花屋さんとお客に過ぎなかったのでしょうか。
律と別れた後、まことが公太郎を好きになったけれどフラれたという可能性も考えられます。
今確かなことは、記憶を失った後のまことを公太郎が大切に想っていること。
残り2話で関係性がまた“くるり”とひっくり返ることになるでしょうか。
10話「“嘘“がひっくり返すラスト2話ーー2つの恋心に出す答えは…?」
放送日:6月11日(火)22:00~22:57
10話のあらすじ
まこと(生見愛瑠)は去年のクリスマスまでの記憶が全て蘇った。
まことがつき合っていたのは律(宮世琉弥)であり、公太郎(瀬戸康史)は元カレではなかった。
どうして公太郎が嘘をついたのか分からず、まことは戸惑っていた。
ある日、「おんぶをされた借りがあるから」と律は朝日(神尾楓珠)を誘って食事にきていた。
朝日は偶然、律の会社が買収されそうだということを知ってしまう。
まことは、朝日や香絵(丸山礼)に去年までの記憶が戻ったことを話すが、公太郎と律にはまだ言い出せずにいた。
井口夫妻との出会いにより“忘れられる側”の辛さを知ったまことは、律のこれまでの気持ちを思い罪悪感が募る。
そんなとき、公太郎から自分が元カレではないことを打ち明けられる。
10話のネタバレ
まことは、去年のクリスマスまでの記憶が全て蘇った。
自称“運命の相手”の板垣律(宮世琉弥)とつき合っていたことも、西公太郎(瀬戸康史)が元カレではなかったことも思い出した。
しかしその後から事故のあった日までのことはどうしても思い出せない。
まことは改めて、記憶を失う前とは世界が違って見えることを感じていた。
「世界は色であふれている」
それを教えてくれたのは公太郎だった。
一方、「おんぶをされた借りがあるから」と律は朝日結生(神尾楓珠)を誘って食事にきていた。
朝日は、律の会社が買収されそうだということを偶然知ってしまい、それをまことに伝える。
まことは記憶が戻ったことを朝日や平野香絵(丸山礼)に話した。
記憶をなくす前は律が好きで、記憶喪失になってからは公太郎に惹かれている自分に悩むまことだったが、香絵は
「会ってみたら?相手の気持ちはわからなくても自分の気持ちはわかるかもよ」
と背中を押してくれた。
律に会って、これまでの律とのことを一つ一つはっきりと思い出すまこと。
一方、公太郎は、どうして自分が元カレだと嘘をついていたかについて話をしてくれた。
公太郎とまことは、お花屋さんと買わない客、という関係に過ぎなかった。
誰かにつけられてお店に駆け込んで来たまことを、ビニール傘を持たせてひとりで帰らせたことを公太郎はずっと後悔していた。
話をちゃんと聞いて家まで送っていれば1週間後の転落事故は起こらなかったのではと公太郎は思い、退院したまことに元カレと偽って、ずっと見守ってきたのだった。
元カレなら警戒されず一番そばで助けられるし、面倒なことにならないと思ったと言う公太郎だったが、まことは「面倒なことになっちゃってる、私」と言い、公太郎も「俺も」と言って抱きしめる。
会社を売却することになり傷心の律が、まことのマンションの前に佇んでいた。
話をするうちにまことが記憶を取り戻したことに気づいた律は、まことを抱きしめる。
ずっと忘れていたことを謝るまこと。
抱きしめ合う二人を、公太郎が見ていた。
公太郎はまことに優しく微笑んで去っていく。
公太郎の姿を黙って見ていたまことの目から涙がこぼれ落ちる。
ドアの前に公太郎が持って来たアロマキャンドルが置いてあった。
一方、朝日は、まことの転落した現場に来ていた。
無表情で階段を見下ろしている朝日。
10話の感想はこちら↓
10話の考察
★寂しい花のままで良かったのにな
元カレということにしておけばいろいろ面倒なことにならないと思い、まことをそばで見守って来た公太郎。
しかし公太郎もまことも“面倒なこと”になってしまったのでした。
「もし記憶が戻ってまことが俺から離れたくなったら俺のことは何も気にしなくていいから」
公太郎はその言葉通り、律とまことのために去っていこうとしてしまうのでは。
かつて公太郎がまことに告げた言葉、
「ごめん。そういうつもりで見たことないから。花見てどう思うのも自由だけど、もしきれいって思えるようになったら来て。うち花屋だから」
は、記憶を失う前のまことが言った
「公太郎さん、今度時間あったら…」
への答えなのでしょうか?
以前のまことは公太郎にとって単なる“お花を買わないお客”でしたが、今の生き生きと輝いているまことをそばで見ているうちにどんどん惹かれていったのでしょうね。
「火をつけるのは誰かと一緒の時がいいかもな。寂しくなるかもしれないから。」
と、言って作ってくれた沈丁花のアロマキャンドル。
かつてまこととブランコに乗っていたのは、沈丁花の花が香る季節だったのでしょうか。
「寂しくていい匂い」
まことがブランコに乗りながら言っていた言葉を思い出しながら、
「寂しい花のままで良かったのにな」
公太郎はぽつんと呟きました。
10話の最後に、まことの部屋にスワッグの花が落ちていましたが、あれは何かの暗喩でしょうか。
想い合う二人が自分に正直になれたらと思います。
★泣かないで、律
「一目惚れ」と嘘をつき、初対面のふりをしてまことに近づいた律。
本当は元カレでした。
出会い直してまた好きになってもらおうと思ったと言う律ですが、それはきっとクリスマス以降に二人が別れてしまったということなのでしょう。
まこととずっとつきあっていたなら毎日連絡を取り合っていただろうし病院に駆けつけることもできたはず。
「君はまことに記憶を取り戻してほしいの?ほしくないの?」と公太郎に聞かれ、ひとりになった時に「どっちも困るんだよな」と呟いていました。
二人の楽しかった記憶は思い出してほしいけれど、別れてしまったことは思い出さないでほしいのではと思います。
そして、元恋人は思い出してくれました。
あふれる涙でハグする律とまこと。
でも律はまことの気持ちに敏感です。
指輪を渡そうとするまことに、ペアリングにしてからもらいたいと言ったのも、本当に自分に気持ちを向けてくれるまで待とうとしているんでしょうね。
いつもまことを尊重してくれる律ですが、デートの帰りに想いがつのってキスします。
いつになく情熱的でしたが、そのキスでまことの気持ちに気づいてしまいました。
それでもやっとの想いで笑顔を作る律。
優しい律。
ただ、律はまだあの夜の行動が明らかになっていません。
お花見の夜、ウサギの着ぐるみを着た律がまことの転落事故に関わっていた可能性はあるのでしょうか?
★朝日はまだ何か隠している?
朝日は、香絵に助言されたとはいえ、変わらずまことのよい友達です。
公太郎とまことにうまくいってもらいたいと応援してくれていますし、まことの記憶が戻ったことは誰にも話さないと気づかってもくれます。
ただ、「俺のこと、なんか思い出した?」とまことに聞いていましたね。
何か思い出してほしくないことがあるのか、それとももっと自分のことを思い出してほしいのか、どちらでしょう。
エレベーターでまことと二人きりになりたかったのは微笑ましいエピソードでした。
ただお花見の夜の朝日の行動については、律と同様に不明です。
ラストシーンは不穏な演出でしたが、朝日はひたむきで思いやりがある誠実な人。
朝日の想いが報われる結末になることを願っています。
11話(最終回)「私が恋したのはー」
放送日:6月18日(火)22:00~22:57
11話(最終回)のあらすじ
律(宮世琉弥)と再びつき合い始めたまこと(生見愛瑠)は、記憶が戻ったことを公太郎(瀬戸康史)に報告する。
律がまことの指輪の相手だったと悟った公太郎は、「まことが幸せならそれでいい」と告げて「もう会わない」と宣言する。
決別の言葉にまことの目から涙があふれるが、自分の決めたことだと言い聞かせるように涙を拭うのだった。
ある日公太郎は律の会社に観葉植物を届けに行き、まことが事故にあった日に律が着ぐるみを着てお花見の会場にいた理由を知る。
一方、朝日(神尾楓珠)は、まことの事故現場でひとり佇んでいた。
同じ頃、事故当日のことだけがどうしても思い出せずにいたまことは、事故現場へと走る。
あの日何が起こったのか。まことは全ての記憶を取り戻した。
果たしてまことが選ぶ恋の相手は?
11話(最終回)のネタバレ
記憶が戻った緒方まこと(生見愛瑠)はこれまで支えてくれた西公太郎(瀬戸康史)に感謝するが、まことが記憶を失う前につき合っていたのが板垣律(宮世琉弥)であることを知った公太郎は、まことが幸せなら良いと別れを告げる。
まことは律と再びつき合うがデートしていても自分らしくいられないことを感じてもう一緒にいられないと話した。
律は悲しみを隠して笑顔で受け止める。
そして公太郎に会いに行き、自分がフラれたことを打ち明けてまことに幸せになってほしいと話すのだった。
まことは公太郎にもらった沈丁花のアロマキャンドルの香りで沈丁花にまつわる大切な記憶を思い出した。
まことは記憶を失う前から公太郎を好きで、公太郎に指輪を渡すつもりだったのだ。
だが、公太郎にとってその時のまことはお客のひとりに過ぎなかった。
まことの転落事故は、朝日結生(神尾楓珠)の無自覚な行動が原因だったことがわかる。
たまたま拾ったまことのハンカチを渡しそびれ、洗濯して玄関ポストに入れたのは朝日だった。
そしてハンカチがちゃんと受け取られたかを確かめたくてまことの後をつけて行ってしまった。
まことはストーカーと勘違いしておびえて逃げ、階段から転落してしまう。
ただ、まことは落ちたのは公太郎のせいだと言う。
階段の前で満開の夜桜を見てきれいだと思い、それを公太郎に伝えたいと思ったことで慌てて足を踏み外したのだと。
まことは公太郎とお互いに好きだと伝えあう。
まことは記憶を失う前に渡そうと思っていた指輪は自分のお守りにして、改めて自分で指輪を作る。
初めての作品を公太郎にプレゼントするのだった。
11話(最終回)の感想はこちら↓
【くるり】最終回の予想、考察(最終回後追記)
まことが選ぶ相手を予想!
過去の記憶を失ったプリンセスの前に現れた素敵な王子様3人。
プリンセスは指輪を贈る相手をひとり選びます。
…まるでおとぎ話のようですが、まことは最終的にひとりを選ぶことができるでしょうか。
予想は「西公太郎」です。「記憶がないってことは自分らしさから自由になれるのかもな」と、不安の中にいるまことを肯定してくれる言葉に真の優しさが感じられます。
まことも公太郎のことを信頼しているようですね。
円満に別れた「元カレ」だそうですし、元サヤに収まるのでは?と予想します。
ただ、重要なのは、まことは過去に好きだった相手を思い出してその人を選ぶのか、それとも現在の気持ちで好きな人を選ぶのかということ。
今の気持ちで選んで欲しいと思いますが。
もしかすると、誰も選ばないという可能性もあるかもしれませんね。
大方の予想通り、まことが指輪を渡す相手は公太郎でした。
過去に好きで指輪を贈りたかった人も、今現在好きな人も公太郎。
まことが指輪職人として初めて作った指輪をプレゼントするという素晴らしい結末でした。
3人の男性がまことに告げたことは真実?
自らを“元カレ”と語る西公太郎。自らを“唯一の男友達”と語る同僚・朝日結生。自らを“運命の相手”と語る板垣律。
これは本当のことなのでしょうか?
放送前の情報では、全て「自称」となっていることが気になります。
まこととの関係について、誰かが、あるいは全員が嘘をついている可能性もあるかもしれません。
でもそれは何のために?
この物語は「ラブコメミステリー」。
恋の展開だけではなく、ミステリーとしても楽しんでいけそうです。
公太郎は元カレではありませんでした。
まこととはフラワーショップのオーナーと花を買わないお客さんという関係。
ストーカーにおびえていたまことが転落事故でケガをし記憶を失ったことを知って責任を感じ、元カレという立場ならよけいな気を遣わせずにそばにいて守ることができると考えたのでした。
朝日は友達ではなくただの同僚。
片思いをしていた朝日はなんとかまことに近づきたかったんですね。
ハンカチを拾ったことを伝えなかったこと、転落事故の時に救急車を呼んだだけでその場を立ち去ったこと、朝日の不十分な対応が、後々までまことを不安にさせてしまいました。
一目惚れと言っていた律は元カレでした。
でもフラれてしまって、花見の夜は泣き顔を見られたくなくてウサギの着ぐるみを着ていたのでした。
律は記憶を失ったまことと出会い直して最初から恋を始めたかったのだけれど、もう一度フラれてしまうことに。
律は2回目の失恋後、公太郎の背中を押すためにフラワーショップを訪れます。
「まことさんには本当に幸せになってほしい。まことさんを心から笑わせること俺じゃできなかったから」と。
帰りがけに赤い薔薇を見つめ切ない表情をしていたのは、かつて自分がまことに贈った大きな薔薇の花束を思い出したからでしょうか。
3人とも嘘をついていて、みんな嘘をつくくらいまことを思っていた。
自分のためにではなくまことのために嘘をついていたのは公太郎だけでしたが、朝日も律も、まことのために公太郎の背中を押すんですよね。
まことは「自分らしさ」を見つけることができる?
まことは、事故に遭う前の自分の“キャラ”を懸命に探していこうとしますが、周囲から「らしくない」という言葉を投げかけられて戸惑います。
自分よりも周囲の方が自分を知っているという孤独感。
過去の自分に向き合おうとするとつのる得体の知れない不安。
それでもまことは少しずつ前に進もうとしていきます。
記憶を失ったまことは、ゼロから自分を構築する機会を得たと言えるのかもしれません。
人は、現実の生活でもSNSでもその場の空気や一緒にいる人に合わせてどこか“自分”というキャラクターを演じている部分があると思います。
本当の自分ってなんだろう。
まことが「自分らしさ」をどのように見つけていくのか、最終回まで見守っていきます。
過去のまことは周囲に合わせて自分を抑えていました。
モノトーンの服を着て、目立たぬように個性を出さないように。
母や同級生との関係がまことをそうさせていたのです。
律にも自分が花を好きではないことを隠していました。
自分自身に嘘をついていたんですね。
記憶を失ってからは、公太郎にありのままの感情を肯定してもらい、井口夫妻にありのままの自分を受け止めてもらい、香絵や朝日や律にも支えられ、まことは自分らしく生き生きと進むことができるようになりました。
立川杏璃(ともさかりえ)と出会って指輪職人という目標ができたことも大きかったと思います。
そういえば、9話でリングショップ「gram」の早瀬類(高野洸)が、豊田美緒(村方乃々佳)のおもちゃの指輪を見て表情を変えた理由が最終回でわかりましたね。
まことは、公太郎に贈る指輪を作ってもらいにgramに来た時、おもちゃの指輪を出して「これと同じサイズの指輪作ってください」とオーダーしたのでした。
公太郎のフラワーショップにいつも飾られているおもちゃの指輪は、美緒ちゃんがプレゼントしたペアリング。
まことは美緒ちゃんに協力してもらったんですね。
頼もしい友達です。
自分で作った初めての指輪を公太郎の指にはめるまこと。
まことの夢と恋の成就が描かれたハッピーエンドのシーンでした。
まことも公太郎も朝日も律も、経験や思い出を栄養にしながら自分らしく進んでいくことでしょう。
それぞれの幸せな人生を想像するだけで心が温かく満たされていきます。
記事内画像出典:くるり~誰が私と恋をした?~|TBS