【コントが始まる】マクベスは解散から逆転サプライズあるか。菅田将暉の秘策に注目

コントが始まる

日本テレビ系「コントが始まる」で菅田将暉、神木隆之介、仲野太賀の3人が演じるコントグループ「マクベス」は、芽が出ないまま、ついに5話で解散を決断してしまった。

巷では低視聴率と騒がれているが、ツイッターの視聴者の反応はものすごく熱い。ハマっている人が続出しているのだ。単なるお笑いドラマではなく、切なさがいっぱい。胸を締め付けられるような展開は、もはや「コンパジ」中毒状態で、異様な盛り上がりをみせている。しかも、まだ5話である。

このまま簡単に解散してしまうとは思えない。最後の単独ライブでは必ずサプライズが起きる。終盤へ向けての展開を大胆予想する。

コントが始まるhttps://www.ntv.co.jp/conpaji/

目次

日本テレビ系「コントが始まる」の「マクベス」は本当に解散するのか

現実世界では、増え続けるお笑いトリオ

お笑いトリオと言うのは、呼吸を合わせるのが難しく、2対1に意見が分かれることも多く、なかなか長く続かないものだという。
知人の芸能プロのベテランマネジャーにそう聞いたことがある。昭和まで遡れば、レツゴー三匹、かしまし娘などの大御所がいたが、近年も安定して続いているのはダチョウ倶楽部、ネプチューンあたりか。それを除けば、長くトリオで成功した例は確かに少ないように思う。ところが、最近は3人組がなぜか花盛りだ。3時のヒロイン、四千頭身、ジャングルポケット、ハナコ、中堅でもロバート、森三中がおり、3人組は増加の一途である。なんならちょっとブームとも言えるのではないか。

そして、ドラマに出てくる「マクベス」も3人組である。こちらは10年も続いているが、単独ライブをやっても客席はまばらだ。

ドラマ冒頭は毎回、コントで始まる。タイトル通り、「コントが始まる」のだw

陳腐にも思えるのだが、これが見事な伏線を描いていて、笑わせ、考えさせられ、そしてなぜか泣かせにかかる。面白いのではなく、切なくさせられる。

巷では視聴率が低いなんて記事も出ているようだが、5話まで進み、1桁台の視聴率の視聴者のどっぷりハマり具合、「深」聴率は半端なく、深いのではないだろうか。

もっと単純に笑えるイメージをしていた視聴者が多かったのだろう。30歳手前、まだ夢を追い続けている大人になりきれない切なさ。ある意味、見たくない思いもわからなくもないが、見れば見るほど、ハマっていくのだ。

しかも、出てくる3人は今をときめく菅田将暉(春斗役)に、子役時代から熟練の神木隆之介(瞬太役)に仲野太賀(潤平役)という達者な面々。ハマって抜け出せなくなるのは当然だろう。

親との約束、10年で芽が出なければ‥‥‥

ただ、芸達者の3人をもってしても、ドラマの設定の中で笑わせるコントほど難しいものはないのではないか。しかも、爆笑ネタで一発勝負なら、まだしも、芽が出ず、親との約束で見切りをつける節目の10年を迎えるという落ち目の状況。芥川賞を取った又吉直樹の小説「火花」は漫才師が主人公で、こちらも同じように、その先への不安を抱きながら生きているという展開が、似ていた。映画版で漫才師を演じたのも菅田なのだが、そういう設定とはいえ、板の上のシーンはお世辞にも笑えなかった。

演じる方も大変だが、重要なのは何より脚本である。しかし、そこも期待を裏切らない。同じ日テレの土曜ドラマ枠で、生田斗真主演の「俺の話は長い」を担当し、第38回向田邦子賞を受賞した金子茂樹氏の手によるもの。斗真と姉役の小池栄子のとぼけた会話の応酬は、見ているものを新たな笑いの感覚に陥れるものだった。今回も名台詞の宝庫である。「コント」と思えば、イマイチかもしれないが、シナリオとしては絶品なのである。毎話、冒頭のコントで、その週のテーマを描き、ラストでオチをつける仕掛けが実に巧妙なのだ。極上のミステリーを読んだ後のような余韻がたまらない。

まさか、あの恩師が「解散した方が」って言うなんて!

マネジャーも、引きこもりだった春斗の兄も「続けろ」

10年の節目。マクベスは解散するつもりだった。それが既定路線、のはずだった。「10年たって芽が出なかったら」。それは春斗も潤平も親との約束だった。

しかし、事務所のマネジャー(中村倫也)は「続けろよ」といい、引きこもりだった春斗の兄(毎熊克哉)までも「続けろ」と言い出した。にわかに続けたい気持ちが湧く春斗。瞬太も2人が続けるなら、という思いがあった。

高校時代、文化祭で春斗と潤平で舞台に立ったのが始まりだった。担任の真壁(鈴木浩介)は自分が落研出身だったこともあり、褒めてくれ、背中を押してくれた。マクベスの名前も、実は真壁の名前からマカベス転じて、マクベスなのだ。

「シャニムニやれよ!」と、いつでも誰にでも背中を押す恩師。

4話で2人は「解散しようかどうしようか」と悩んでいることを恩師に打ち明けた。

すると、真壁先生はハッキリこう言った。

「そりゃ、解散した方がいいと思うぞ。もう十分やっただろ」

思いもしない言葉。まさか引導を渡されるとは。春斗と潤平は鼻で笑うしかない。しかし、真壁先生はまだ続けた。「俺も相当回り道した口だからさ、夢を追いかける苦しさはわかる。それでも、これから先の10年は別次元の苦しさだぞ」

追い討ちをかけるような恐ろしい言葉だった。

これから先に怯えていた潤平にとっては、厳しすぎる言葉だった。

見下され、「高校時代で時間が止まっている」と言われて

そして5話では「見下される」ことへの苦しさ、悔しさが一気に噴き出す。

これもこのドラマの持つペーソスのキーワードだ。

高校時代にやりたいことを見つけ、走り続けてきた。

潤平が奈津美(芳根京子)を略奪した相手の同級生は(浅香航大)は今では、金も地位も手に入れ、マクベスに仕事のオファーまで入れてきた。

春斗が「潤平はまだ、気にしてるから」というと

「いつの話してるんだよ。もう俺結婚しているんだぞ。

お前ら高校から時が止まってるのか?」と笑われる。

それでも「正直、最初はうまくいかないで欲しいと思ってた。

でもいつしか、お前らが頑張ってることが、俺の励みになってたんだ。

だからいつか力になりたい」と。

しかし、春斗は噛み付いてしまう。

「同情なんかいらねえよ。それって自分が成功して、俺たちが下に見えたからだけだろ。ただの同情じゃねぇか。同級生に仕事恵んでもらうほど落ちぶれてねえよ」

負の連鎖から、やがて3人は解散を決断してしまう。

名作「ふぞろいの林檎たち」の切迫感がどこかかぶって見える

1980年代、TBS「ふぞろいの林檎たち」では時任三郎、中井貴一、柳沢慎吾のFラン大学生3人組が、世間の壁にぶち当たり、なかなか前に進めない姿を描いたが、3人組はまさに「ふぞろい」とかぶる。1970年代にもあった。日本テレビ「俺たちの旅」で、中村雅俊、田中健、秋野太作(当時:津坂まさあき)が演じたジリジリとした焦燥感と、この先への不安。

マクベスは本当に解散するしかないのか。

有村架純と古川琴音の重みのある言葉

努力はいつか報われる

3人とは別に進むストーリーもこのドラマを厚くしている。有村架純と古川琴音の中浜姉妹。

マクベスのファンだが、会社を辞め、ファミレスで働く里穂子(有村)。心の闇を抱えながら春斗と向き合う一言一言は重みがある。

「努力って報われると思いますか」と聞く春斗。

「私、華道部の部長やってたんです。優勝目指してたんだけど、3位で」

「県大会とかですか」

「全国大会で3位」

「結果出てるじゃないですか」

「その時は優勝するつもりだったから。で、10年近くたって、最近、店にあった花の名前をお客さんに聞かれたんです。華道部だったから、全部の名前がわかったんですね。そしたら、お客さんが、素敵な時間を過ごせましたって。過去の努力が報われることってあるんだ、と思って。だから、マクベスの10年はけっして無駄ではないということです」

私はズルい女

古川演じるつむぎも、いいキャラクターだ。高校時代は野球部の伝説のマネジャー。人のために何かをするのが得意と思われている。

だが、「人に手を差し伸べるのはやさしさからではない。誰かに頼りにされたり感謝されると自分の存在意義が簡単に担保されるし、生きてる罪悪感が少しだけ和らぐ。みんなは騙されている。私はただのズルい女だ」

ナレーションは、このつむぎが多い。ドキッとする言葉を吐いてみせる。マクベスを見守る一人だが、何か力を与えてくれるのではないか、そんな期待を抱かせる。ただ、中浜姉妹はこの後、別居する。「中浜姉妹も解散ということで」と、姉の家から出て行くと言う。

はたしてこのドラマ、5話を終えても、誰も前に進めない状況である。

菅田将暉にはトリオ継続の秘策がある、はず

だが、考えようによっては、まだ5話である。そして、これだけ伏線にこだわった作品である。ここまで解散→継続→解散、と二転三転しているのだ。一発逆転のハッピーエンドを期待もしたくなるというものだ。淡い期待かもしれないが、菅田将暉演じる春斗に秘策はあるとみる。視聴者は、今後の予想として、大逆転のシナリオを読み解こうとしている。

日テレなので、さすがにM-1グランプリはないだろうがw

シェイクスピアの「マクベス」なら

6話の予告を見る限り、マクベスという看板がなくなることで、潤平は実家の酒屋を継ぐ決意を固めるが、恋人、奈津美との関係に戸惑いを感じ始める。マクベス以外の人生を知らない春斗も、未来が見えず‥‥、という展開だ。

2年前、同じ日テレで「3年A組ー今から皆さんは、人質ですー」に主演した菅田。ラストは、伝説の名演技でカリスマ性を高めたではないか。大どんでん返しは、ある、と期待したい。

希望は主題歌、あいみょんの「愛を知るまでは」の前向きな歌詞にもある。

金子氏脚本の「俺の話は長い」でもプータロー役の斗真が、ラストでは前向きに働きに出るではないか。
シェイクスピアの戯曲「マクベス」には、こんなセリフがある。

「人生は舞台。人は皆、大根役者」

そして、「明けない夜はない」。

何かを見つけて、前へ進むラストが必ずあるはずだ。

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