【岸辺露伴は動かない】2話「くしゃがら」の原作ネタバレ!言葉に取り憑かれた漫画家に袋とじ!?
【岸辺露伴は動かない】2話「くしゃがら」の原作ネタバレ!言葉に取り憑かれた漫画家に袋とじ!?
高橋一生主演【岸辺露伴は動かない】2話の原作は?「くしゃがら」っていったい何?
【岸辺露伴は動かない】2話「くしゃがら」の原作は?
【岸辺露伴は動かない】2話「くしゃがら」の原作は、原作:荒木飛呂彦 小説:北國ばらっど『岸辺露伴は叫ばない 短編小説集』(JUMP j BOOKS)に収録されている「くしゃがら」です。
【岸辺露伴は動かない】2話「くしゃがら」の登場人物
岸辺露伴…きしべ・ろはん。漫画家。ヘブンズ・ドアー(天国の扉)という特殊能力があり、他人の頭や心の中を本にして読んだり、書き込むことができる。
志士十五…しし・じゅうご。本名は西桂太郎。露伴の漫画家仲間。チャらくておしゃべり。掛け算の九九だと「しし・じゅうろく」なので間違った九九のような響きのペンネームは「人生は計算通りにいかない」という思いから付けられた。露伴は、(漢字の中に)交差点が多くて京都の地図みたい、と思った。勧善懲悪の少年漫画を描くことが多いが、ホラーに挑戦しようとする。
【岸辺露伴は動かない】2話「くしゃがら」のあらすじ
【岸辺露伴は動かない】2話「くしゃがら」のあらすじです。
露伴と十五は仕事仲間?
岸辺露伴が志士十五に初めて会ったのは“出たくもない”出版社の年末のパーティだった。
2人は「カフェ・ドゥ・マゴ」で再会。志士十五が声をかけて相席することになった。
露伴は、おしゃべりで無神経でチャラい志士十五にちょっとイラつくが、十五は御構いなしにしゃべり続ける。
漫画家としての十五のことは嫌いではなかった。作品の中に綿密なリアリティが感じられるからだ。登場人物の人生を描くために、十五は経験と知識を必要としてよく勉強していたし、その作品には常に「理屈」が骨になって通っている。
勧善懲悪な少年漫画ばかり描いていた十五は、ホラー漫画を描くつもりだという。
「禁止用語リスト」にある謎の言葉「くしゃがら」
十五は新しい担当編集者が持ってきた「禁止用語リスト」を露伴に見せる。
禁止用語は、差別的な用語など納得できるものもあれば、最近起きた事件を予想させる「感電死」「高圧線」、震災を思わせる「地震」「津波」というものも並んでいる。
そのなかで十五は気になるひとつの単語を露伴に提示する。
「くしゃがら」
露伴も聞いたことがない言葉。オノマトペみたいに意味はない言葉なのか。
「くしゃがら」という単語にだけ、意味も使ってはいけない理由も書いていない。担当編集はただ「使ってはいけない」というだけだと言う。
十五がカフェで露伴に声をかけた本当の理由は「くしゃがら」について知っているかもしれないと思ったからだった。「くしゃがら」という言葉が気になって仕方がない十五は、何かわかったら教えてほしいと露伴に頼む。
十五の苦しみ
十五は「くしゃがら」について徹底的に調べるが何もわからない。編集部には通いすぎてうざがられるという毎日を送っていた。
露伴が「くしゃがら」の話を聞いて一ヶ月くらい経った頃、十五と再会する。たまたま入った個人経営の古本屋で、十五が方言や古語などの辞書を探していた。その姿はかなり憔悴し切っていてげっそりしている。それなのに「くしゃがら」を知らないのか、聞いたことがないのか、と店主の胸ぐらに掴みかかっている。露伴は仕方なく止めに入り、十五を外に連れ出す。
十五は「くしゃがら」に取り憑かれていた。
露伴はらしくないが、「もう気にしない」ことを提案する。そんなこと無理に決まってる。汚い言葉で罵る十五を少し冷静にさせようと露伴はぶん殴った。
十五は少し目を覚まして露伴に謝る。頭の中が「くしゃがら」でいっぱいでどうしようもできないといい、足元はふらついていた。露伴は十五の様子をさすがにおかしいと感じる。
家でネタでも練ったらという露伴に十五が答えた言葉に違和感があった。
一度<くしゃがら>が気になったら何も<くしゃがら>手につかねーんだよ。
十五はだんだん<くしゃがら>を、まるで発作みたいに変な用法で使うようになる。
<くしゃがら>のことを<くしゃがら>忘れようとしても、眠ることも<くしゃがら>できねー…
【岸辺露伴は動かない】2話「くしゃがら」のネタバレ
【岸辺露伴は動かない】2話「くしゃがら」のネタバレです。
「くしゃがら」の正体とは?
露伴は十五の口の中、喉の奥?に奇妙なものを発見する。「くしゃがら」と言っているのは十五ではなくそれだった。そいつが喉の奥から出ようとしている。露伴は「ヘブンズ・ドアー」と叫ぶ。
帽子をかぶった少年のイメージが姿を現した。十五の本を露伴は読む。
今まで見たことがない「袋とじ」があった。
本になった十五の袋とじ
・外側にはびっしりと模様のように小さな手形がついている
・「くしゃがら」という声がする
・袋とじの中に何かいる
危険を感じた露伴は、十五のページの余白に「くしゃがら」という単語に関するすべてを忘れさせることを書き込もうとするが…、「くしゃがら」という言葉は書くそばから消えていく。
まさしく禁止用語だから使えない。
奇妙なものが袋とじから出そうになった瞬間、露伴は十五のページにあることを書き込んだ。
目を覚ました十五の頭はすっきりしていた。
十五はこれまでの自分の日常を超える引き出しを得たように、作品にすさまじい凄みを盛り込むことができた。新編集者に会おうと編集部に電話すると意外な答えが返ってきた。
十五は1か月も打ち合わせをすっぽかしているのに、「●●がわからない」という電話をかけてきて、その●●がいつも聞き取れずに困り果てていたという。しかし十五にはその記憶がなかった。
岸辺露伴はあのとき何をしたのだろうか。
1か月間の記憶をすべて忘れる
「くしゃがら」という言葉が使えないため、こう書き込んだのだった。
しかし結局「くしゃがら」が何なのかはわからない。また出版社に「禁止用語リスト」について尋ねるが編集部はそんなものは渡していないということだった。
十五に「禁止用語リスト」を渡したのは何者だったのか、リストは何だったのか、真実は闇の中。
露伴がこの前、十五と会った古本屋にいくと店主が「くしゃがら」のことを話し出した。露伴はとっさに「ヘブンズ・ドアー」を炸裂させる。店主の本にもやはりあった、袋とじが!言葉の伝播力はウイルスの比ではない。露伴は「数日間のことを忘れるように」と書き込んでおいた。
「くしゃがら」についてわからないことばかりだが、露伴はこれ以上好奇心を抱くのを辞める。実行するのは難しいがそれで予防するしかない。
十五より先に「くしゃがら」に出遭っていたらと思うと背筋が凍った。
「くしゃがら」は「くしゃがら」じゃあないッ!
本当のオチは別にありました。
実は、十五に取り憑いていたのは「くしゃがら」ではなく別の言葉。そもそも使えない言葉なので、本に書くこともできない。
意味のわからない言葉に出会うと好奇心が湧いてしまうものだが、注意したほうがいい。
好奇心は猫を殺す
という言葉がある。誰もがいつ好奇心に殺される猫になるかもわからない。
【岸辺露伴は動かない】2話「くしゃがら」の感想
「くしゃがら」という意味不明な言葉に取り憑かれ、好奇心に殺されそうになった十五を、露伴が記憶を消すという奥の手で救い出しました。
「くしゃがら」の正体はわからないままでしたが、誰かに言われた言葉が頭から離れないとか、わけのわからないものに取り憑かれたようになってしまうことってありますよね。
言葉はときに人を縛ります。露伴は十五の「くしゃがら」封印で、言葉の伝播力とその影響について教えてくれたのだと思います。
このエピソードの原作は漫画ではなく小説ですが、岸辺露伴の世界観そのままというより、言葉だけで描かれているため、想像力を存分にかき立てられ、とても楽しめました。
読み終わると「くしゃがら」という言葉が忘れられなくなっています。いや、これは危険(笑)。
何か気になって仕方がない言葉に出遭ったら、露伴らしくないアドバイスを聞いて「気にしないこと」にするのがいいのかもしれません。
最終話の原作ネタバレは↓↓
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