【いつか、ヒーロー】7話の考察!赤山たちは渋谷勇気を取り戻せるのか?

いつかヒーロー7話

日10ドラマ【いつか、ヒーロー】7話「「洗脳されたダークヒーロー!黒幕との最後の対決」が2025年5月25日(日曜)に放送されました。

6話では、氷室海斗の正体が渋谷勇気だったという衝撃の真実が明かされたわね。

過去と現在が繋がってきて、いよいよ赤山たちが若王子に反撃する展開!
圧倒的な権力の持ち主をどうやって倒すんだろう。

それでは、【いつか、ヒーロー7話考察をお届けします。

【いつか、ヒーロー】7話の考察

圧巻の宮世琉弥

若い頃「希望の道」にボランティアに来ていた若王子公威(北村有起哉)は、父親から電話で「お前は弱くて役立たずの負け犬だから若王子家の仕事はさせん。社会の隅でおとなしく生きてろ」と言われてしまいます。
絶望の中、泣いている若王子に声をかけてきたのが渋谷勇気でした。
その時勇気が言った「人は何にでもなれる」という言葉に若王子は救われ、それ以来勇気に執着します。
その後、ひとりで苦労しながら大学に通っていた勇気は過労で朦朧とする中で交通事故に遭ってしまいました。
若王子は生死の境をさまよう彼を救い、損傷した顔面は整形し、記憶を失っているのをいいことに洗脳します。
さらに若王子は、勇気と氷室海斗駒木根葵汰)の戸籍を入れ替えて二人ともドリーム社に入れました。
氷室海斗(宮世琉弥)となった彼は、若王子の意のままに彼の右腕として生きてきたのです。
氷室は表の仕事も有能ですが、若王子から命じられるままに闇の仕事も粛々とこなしてきました。
演じる宮世琉弥さんは、冷徹な表情、微かな裂け目から出てくる“渋谷勇気”の記憶に苦悩する表情、孤独感に虚ろになる表情、どれも圧巻です。
大胆さと繊細さが求められる役柄をこれまで見たことのないような表現で演じていて、目が離せません。

若王子のゆがんだ欲望

幼少期から大人になるまで父からも周囲からも認めてもらえなかった若王子公威。
愛されたい、認められたいという気持ちがずっとあったのだと思います。
子どもの頃サーカスで芸をする動物やピエロを見たことをきっかけに、彼の劣等感は人々を支配したいというゆがんだ欲望になって肥大していきます。
高級レストランの女性スタッフに、「恋人が元カノに会いに行ったら嫌だ?」と聞き「僕はね、わざと会わせたいタイプ。わざと会わせて今のほうがやっぱりいいなあって再確認させたいタイプ」と言う若王子は、赤山から勇気を取り上げること、赤山を上書きすることこそが喜びなのでしょう。
若王子にとって、勇気は自分を救ってくれたヒーロー。
ただ、若王子を救ってくれた人は何にでもなれるという言葉は、実は赤山が勇気たちに伝えた言葉なんですよね。

若王子の執着心が恐ろしいわ。
北村有起哉さんの演技は迫力があって胸が苦しくなるくらい。

若王子は“勇気にとっての赤山”になりたいのかもしれないな。

若王子は“愛を知らない悪魔”と言えるかもしれません。
誰も信じられない世の中で唯一自分を救ってくれた子ども・勇気に執着して自分のマリオネットにした彼は、今度は政界に出て日本を意のままにしようとしています。
でも人間は、サーカスの熊のように思い通りにはならないと信じたいです。
この世界は、サーカス小屋ではないのですから。

“本物の氷室海斗”に寄せられる悲しみの声

氷室海斗(駒木根葵汰)は、ネットワークビジネスで騙されて闇金に400万円の借金があり頼れる家族もいない青年でした。
たまたま若王子にとって都合の良い条件がそろっていたために、渋谷勇気と入れ替わる人物に選ばれてしまったのです。
若王子は氷室の経歴を勇気に与えることによって、勇気の人生を抹消し自分の理想の人物に育てたかったのでしょうか。
だから勇気の子ども時代を知る赤山やゆかりたちが邪魔なのかもしれません。
ところで、他人と戸籍を交換することを、氷室はなぜ受け入れたのでしょう。
多額の借金を肩代わりしてもらいドリーム社に入社できる、という餌に飛びついてしまったのでしょうか。
渋谷勇気として入社した彼は、系列会社を転々とさせられ、地味で目立たない社員でしたが、最近は仕事の面白さに気づき「自然食のスイーツの店を作りたい」という夢を持つようになりました。
お店を開いたら先輩に一番に来てほしいからと薬局のクーポン券の裏に「招待券」と手書きして渡してくれるような優しい青年。
「生まれ変わって人生やり直す」と言っていたのに、自分の名前を名乗る男に追い詰められビルから身を投げることになってしまいました。
そう差し向けたのは若王子です。
「生まれ変わった氷室がかつての自分を見るんだよ、そして感じるんだ。弱いってことはなんてみじめなことなんだって」
人間を操る暗い喜び。
夢に向かって懸命に生きていた本物の氷室海斗があまりにも痛ましいです。

駒木根葵汰さんのファンだけじゃなく多くの視聴者から同情の声があがっていたわ。

小松崎は本当に若王子の手先なのか

小松崎実(小関裕太)西郡十和子(板谷由夏)に振り回されているだけの部下かと思いきや、6話で、実は若王子の手の者だということがわかりました。
7話では彼の暗躍が見られます。
赤山が暴露系ユーチューバーにSSDを渡しているところを探らせて若王子に報告。
ユーチューバーがドリームグループの闇について配信すると、すぐにその動画配信チャンネルを削除させました。
しかし、元ハゲタカ・赤山は百戦錬磨、そんなことは承知の上でした。
ユーチューバーが帰った後、別のSSDを外国人の男性にひそかに渡します。
小松崎が若王子に「動画サイトに圧力かけてバンさせます」「新党結成とフトゥルーム社買収、なんら問題ないかと」と言う時の嬉しそうな顔。
でもその後、赤山の本当の狙いが海外メディアに報道させることだと分かると「うかつでした」と情けない顔になります。

小松崎は相変わらず見ていて面白いわね。
6話で彼が若王子の手先だということが発覚したけれど、もう一度反転して若王子を裏切る展開もあるんじゃないかと期待している。
だって小関裕太さんだし!

「日本と違って海外メディアは忖度しない」という小松崎の台詞は、日本のマスメディアに対する痛烈な風刺だったね。

「赤山組」のリレー

7話冒頭で、20年前の「希望の道」での運動会の様子が流れました。
「赤山組」の5人がタスキを繋ぐリレー。
「気の強い瑠生、足の速いノノでリードして、負けん気のいぶき、頑張り屋のゆかりでつないで、最後リーダー勇気。最強の布陣です」
赤山は葉子先生に告げました。
今、大人になった彼らは、巨悪と戦うためにバトンをつなぎます。
第一走者の瑠生は、東ドリーム銀行の取り付け騒ぎを仕掛け、第二走者の野々村は株動画配信でドリームグループのファンド会社に挑みました。
第三走者・いぶきは、若王子の差し金で瀕死の重傷を負った大原要蔵(でんでん)に寄り添います。
第四走者のゆかりは葉子先生の妹・良子(工藤時子)に会いに行きました。
一方、赤山は、ドリーム社の関連会社で働く6人が行方不明となっていること、東ドリーム銀行の組織ぐるみの重大なコンプライアンス違反、不正経理、人命に関わる隠ぺい工作などの問題を暴こうとします。
アンカーは勇気。
さあ勇気はバトンを受け取って走り出すことができるでしょうか。
その行く先は?勇気は何処へ?

5人からの“手紙”が鍵になる?

赤山が「希望の道」を去ってすぐ、ゆかりたち5人は赤山に手紙を出しました。
でも何通出しても返事は来ませんでした。
赤山が若王子の秘書に襲われ20年間意識不明だったことを子どもたちは知らなかったので、音信不通だった赤山に裏切られたと思ったのも無理もありません。
園宛てに届けられたその沢山の手紙を、園長の妻・葉子先生がとっておいてくれました。
5人の子どもたちの赤山への想いがぎっしり詰まった手紙が、もしかしたら勇気を取り戻す助けになるかもしれませんね。

【いつか、ヒーロー】7話の出演者

桐谷健太、宮世琉弥、長濱ねる、
泉澤祐希、曽田陵介、星乃夢奈、
谷恭輔、渡辺光、真下有紀、
でんでん、岡崎琉旺、戸簾愛、
塚尾桜雅、立花利仁、遠藤くるる、
小関裕太、駒木根葵汰(回想)、
板谷由夏、北村有起哉、ほか。

【いつか、ヒーロー】7話のまとめ

20年前、赤山は勇気が持っているリーダーシップが良いほうにも良くないほうにも作用することに気づいていました。
それで、勇気にブラックジャガーの話をします。
反則ばかりして連勝していた悪役レスラー・ブラックジャガーは、弱くても正しい人たちと出会って反則をやめ、仲間を守るために正義のヒーローになった、と。
「悪のブラックジャガーと、弱い人たちを守る良いブラックジャガー、どっちがカッコいい?」
と聞くと、10歳の勇気は「良いブラックジャガー!」と元気に答えました。
20年後、「俺は小さい頃の夢だったヒーローになった」という現在の勇気に、赤山は告げます。
「それがお前が望むヒーローなら何も言うことはない。でも違うんだったら、うちに帰ろうぜ」

赤山の言葉が勇気を救うといいな。
一緒にうちに帰れますように。

子どもの時ブラックジャガーのマスクを渡してくれたのは若王子ではなく「誠ちゃん」なんだってことを勇気が思い出してくれたらいいなあ。

次回、8話の放送は6月1日(日曜)22時15分から。
ついに最終回です。
どうぞお見逃しなく!

◆【いつか、ヒーロー】は、ABCテレビ、テレビ朝日系 毎週日曜 22:15から放送。
(時間変更の場合があります)
TVer、ABEMAにて見逃し配信あり。

◆TVer限定スピンオフドラマ「氷室海斗の秘密」
TVerでは、現在スピンオフドラマを無料配信しています。
「氷室海斗の秘密 #1標的の夜」
出演:宮世琉弥長濱ねる星乃夢奈谷恭輔
「氷室海斗の秘密 #2策略の夜」
出演:宮世琉弥長濱ねる谷恭輔