【いつか、ヒーロー】6話の考察!氷室の正体が判明?衝撃のラストで物語が反転!

いつかヒーロー6話

日10ドラマ【いつか、ヒーロー】6話「真犯人が判明‼これが20年前の真実~衝撃のラスト60秒‼」が2025年5月18日(日曜)に放送されました。

冒頭からノンストップの前半30分、舞台を見ているようで息をするのも忘れて見入ってしまったわ。

6話は赤山の過去と氷室の正体が明らかになる重要な展開だったね!

それでは、【いつか、ヒーロー6話考察をお届けします。

【いつか、ヒーロー】6話の考察

冒頭から30分ノンストップ!

冒頭から30分、ノンストップの前半は圧巻でした。
赤山誠司桐谷健太)が、樋口ゆかり長濱ねる)、野々村光(泉澤祐希)交野瑠生(曽田陵介)君原いぶき(星乃夢奈)と向き合って自分の過去を打ち明けます。
赤山と教え子4人がちゃぶ台を囲んでいる構図がずっと続くのですが、赤山の話の流れに添って、今は亡き赤山の両親や妻が登場したり、赤山が若くなったり、ゆかりたちが子どもに戻ったり、一瞬たりとも目を離せません。
恩師と教え子という関係性だったのが、悔恨する男対疑問をぶつける若者という図になっているのも面白かったです。
素直な感情を真っ直ぐ「せいちゃん」にぶつける彼らは、20年前の子どもたちに戻っているようでした。

「小劇場のお芝居を観ているよう」「演出がすごく良かった」といった視聴者の感想が目立ったね。
何度見返してもすごいシーン。

赤山の過去

良い人であるばかりに騙されてしまい失意のうちに亡くなった父、後を追うように病死した母。
それ以来社会を憎み、弱肉強食の精神でハゲタカとして生きてきた赤山。
ファンドマネージャーとして成功する一方、赤山が企業を追いつめたせいで多くの人たちが職を奪い、妻を含めた3人の命を失うことになってしまいます。
自費で危うい経営の会社を補填しようとして全財産を失い、空っぽになっていた時、かつての恩師・森本司(寺島進)に「希望の道」へ呼んでもらいました。
そこで不遇な境遇で傷ついた子どもたちと向き合うことで、赤山は人間らしさを取り戻していったのです。
そして、自分の犯した罪に真摯に向き合い、自首をして刑期を終えた後改めてゆかりたちに会おうと決意して、子どもたちには「カンボジアに学校を建てる」と嘘をつき、「希望の道」を出た赤山は、警察に行く前に宮城県の妻の墓前に報告しに行きますが、その帰りに何者かに襲われその後20年間意識不明に。
犯人は投資家時代に自分が傷つけた人なのではと思った赤山は訴えることもしませんでした。
しかし、それは若王子公威(北村有起哉)の秘書・盾林洋治(渡辺光)の仕業でした。
「希望の道」の土地を乗っ取ろうとしていた若王子は、赤山が邪魔だったのです。

素の自分を出せるようになった瑠生

曽田陵介さんはこれまで理知的な役が多い印象でした。
本作でも、3話で築富住建に勤めていた頃の瑠生はクールな感じでしたが、赤山と再会して詐欺まがいの仕事を辞めてからは本来のやんちゃな人柄が戻って来たようで、曽田さんのこういう演技は新鮮な感じがしました。
瑠生は、かつて自分がだました人から頼まれて事件を調べるため、大原要蔵(でんでん)に相談していたようですね。
大原はその気持ちに応え、「東ドリーム銀行の被害者の会」の名簿を手に入れて瑠生に渡しました。
これは、今後の大きなカギになりそうですね。

6話の前半で、赤山にシンプルな疑問を投げかけたり時には食って掛かって、野々村やいぶきにはたかれたりする瑠生はなんだか可愛らしかったです。
元々、純粋で人情に厚い男なのでしょうね。

「マジもんの浦島太郎じゃねえか」って言う瑠生が面白かったわ。
「浦ちゃん」と言えば桐谷健太さんだものね。

熱くなりすぎてついキツい言葉になる瑠生の体をつかんで抑える野々村とかバシバシはたくいぶきも良いよなあ。
冷静に場をまとめようとするゆかりもいい子でグッとくるよ。

小関裕太は期待を裏切らない!

若王子の闇を取材してきた東都テレビの西郡十和子板谷由夏)は、「ドリーム社のやりがい搾取スキャンダル」というタイトルでドキュメンタリー番組を放送する準備を進めてきました。
ところが思わぬ裏切りに遭います。
部下の小松崎実小関裕太)がデータを全て消去してしまっていたのです。
小松崎はドリーム社側の人間だったのでした。
十和子に無茶ぶりされてぼやく小松崎は、シリアスな場面が多い本作の“癒しの存在”でした。
しかし、演じているのが小関裕太さんということで、何か裏があるのではと期待していた人も多かったと思います。

流石、小関裕太さんだよね。期待にたがわぬ豹変ぶり!

いつもほんわか緩い感じの小松崎だったのに、急に光がない真っ黒な目で十和子に「今後はいい子にしてろ」と詰め寄る場面、恐ろしかったわ。流石小関裕太さんだわ。

北村有起哉も期待を裏切らない怪演!

若王子公威(北村有起哉)は時にユーモラスであったり時に孤独感を見せたりしますが、常に冷徹な男であり底知れぬ怖さを感じます。
演じ手が北村有起哉さんですから、怪演を期待していた人が多かったと思いますが、想像以上の怪物ぶりを見せてくれています。
「自分だけ出来が悪くて家族から期待されていなかった」というコンプレックスと、サーカスへの憧れがねじれてゆがんだ末に肥大した欲望。
「死滅回遊魚は消してあげたほうが良い」という若王子の考えは優生思想に繋がり、大変危険です。
「(赤山を)今度は僕がやる。大丈夫殺せるから。ひと言で」
凍り付くようなことを言う若王子。
この巨悪の存在を、赤山たちは果たして倒すことができるのでしょうか。

氷室の正体に気づいていた人はすごい!

ゆかり、いぶき、瑠生、野々村は勇気の行方を知るために、氷室に会いに行きます。
ドリーム社のホールで迎えた氷室が「なぜ勇気を捜すのか」と聞くと、ゆかりたちは「誠ちゃんが私たちの家であるように、勇気は仲間だから。その家に勇気を連れて帰る」と答えました。
すると氷室は、ビルから飛び降りて血みどろになった勇気の写真を大きなスクリーンに映します。
「お前らが捜している渋谷勇気はもういない!」
その頃、赤山のところにやって来た若王子は、「とっておきの情報を教える』と告げました。
「僕の部下の氷室海斗、彼の本当の名前はね、渋谷勇気だよ」
衝撃の事実です。
ただ、以前からSNSで、“氷室海斗が渋谷勇気なのでは”と考察している人がいました。
素晴らしい推理力ですね。
1話では、氷室が「お前は死滅回遊魚だ」「夢のフィナーレだ」と追いつめて渋谷勇気(駒木根葵汰)に身を投げさせた描写がありました。
追いつめた氷室が本当の勇気なら、ビルから身を投げたのは誰なのでしょう?
ビルの屋上での二人のやり取りは、渋谷勇気の脳内での二つの人格の会話、と解釈することはできるでしょうか。
しかし、駒木根さん演じる“勇気”が血まみれで倒れている写真が実際にあるので、やはり現実に起こったことなのですよね。
スイーツの店を開くという夢ができて仕事を頑張っていたはずの勇気は、少し前に園長の妻・葉子真下有紀)に連絡をとっていました。
それは何を意味するのか。
希望に満ちて働いていた勇気に挫折感を味合わせたのは何なのか。
身を投げた勇気(駒木根葵汰)は実は別人であり何らかの理由で“渋谷勇気”として生きるように仕向け、本当の勇気(宮世琉弥)は氷室として生きることにしたのでしょうか。
それとも、勇気(駒木根葵汰)は亡くなっておらず、整形して顔を変え、氷室海斗(宮世琉弥)として生きているのか。
全ては若王子の「教育のトライアンドエラー」の結果なのかもしれません。
事実が明らかになるのはこの先のお楽しみですが、氷室の心の奥底に今も渋谷勇気が眠っていることは確かです。
ここで、20年前タイムカプセルに入れた勇気の手紙を振り返ってみましょう。

俺は生まれてきて何一つ楽しいことがなかった。赤山誠司、あんたと出会うまでは。誠ちゃんが俺を…いや俺たちを守ってくれた。そのことを俺は一生忘れない。でもこれからは俺がみんなを守る。俺は強くなる。何になるのかまだわからないけど人は何にでもなれる。誠ちゃんがそう教えてくれた。誠ちゃん、俺は、ヒーローになる。

かつて赤山がブラックジャガーのマスクを託したのは勇気。
“渋谷勇気”が目覚めますように。

氷室が頭痛に襲われるタイミングは

「殺してよ僕を。…誠ちゃん」
5話でペーパーナイフを赤山に渡した氷室。
あの時の哀しい笑顔は、今思うと“渋谷勇気”のものだったような気がします。
時折氷室を襲う激しい頭痛は、“渋谷勇気”の人格とそれを封じ込めようとする“氷室海斗”の意志のせめぎ合いからくるものなのでしょうか。
もしも勇気の人格が戻ってきたら、氷室としての自分がやって来たことは許せないかもしれません。
彼を救うことができるのは、きっと赤山とゆかりたちです。

若王子を倒す方法は?

若王子への反撃の鍵となるのは、まずは大原が命懸けで守った「東ドリーム銀行の被害者の会」の名簿。
そして、ドリーム社は株価が2000円まで下がったらフトゥルーム社の買収は中止になり1000億円の違約金が発生するという情報。
また、氷室(勇気)の心に眠っているヒーローの心の復活にも期待したいです。
氷室の頭痛は、若王子による洗脳が解け始めていることを表しているのでは、という予想もできます。
小松崎の裏切りに遭った十和子も、このまま大人しくしているとは思えません。
そして何よりも、赤山とゆかり、いぶき、野々村、瑠生が強い絆で一つになっていることが心強いですね。
傷ついても、時に間違ってしまっても、人生はやり直せる。
赤山たちの反撃を熱い気持ちで応援したいです。

「生きる価値はあると思える世界に」このドラマの核となる台詞

赤山が変わることができたのは、森本園長が「希望の道」に呼び寄せてくれたおかげでした。
そして、不幸な環境で育ち心身ともに傷ついているゆかり、野々村、瑠生、いぶき、勇気と出会い、本気で彼らとぶつかってきたおかげ。
辛酸をなめてきた赤山が6話で教え子たちに話した台詞は、このドラマの核となる言葉だと思います。

どんな境遇でも人は変わることができるんだって俺思ったよ、お前たちのおかげで。
だから今度は、若い奴らに言ってやりたい。
世の中生きているのも悪くないぞって。
いい人がバカをみる社会は社会が悪いんだって。
弱い人に寄り添えないような人間は、どんだけ稼いでいようがどんだけ人気者だろうがクズはクズで、それが言えないような世の中だったら世の中が悪いんだよ。
だからお前はなんにも悪くねえぞって。
だから…生きてくれって。
今のクソみたいな現実作った責任は俺たち大人にある。
だからおまえたちみたいな若い奴らが、生きる価値はあるって思えるような世界にする義務が俺たち大人にはある。

病気で亡くなった赤山の母は最期まで笑顔だったそうです。
それは弱さではなく強さなんだと気づいた今の赤山。
間違ってばかりの人生だったから残りの人生は誰かのために使いたい、と言う赤山の「敗者復活戦」がいよいよ始まります。

スピンオフで氷室がゆかりの手を離さなかった理由

TVerで無料配信中のスピンオフドラマ「氷室海斗の秘密 #2策略の夜」では、ゆかりの恋人・高野浩介(谷恭輔)に氷室が自分の好きだった人のことを語る場面があります。
その女性の職業を聞かれて「か…ごし」とあやふやな返事をしますが、浩介は「看護師」と受け取ったようでそれ以降は氷室も看護師として話を合わせます。
でもきっと本当は「介護士」なのでしょう。
「献身的」「気持ちで人と接している」「ふるさとのように何十年ぶりでも懐かしい」
氷室が語るその女性は、浩介が「俺の彼女に似てる」と言うように、ゆかりのことなのだと思います。
「希望の道」にいた頃、ゆかりと勇気は特に仲が良かったようでしたね。
ずっとゆかりのことが好きだったのでしょうか。
「俺、嘘つきだから」と氷室は浩介に言っていました。
後から店にやってきたゆかりを浩介が氷室に紹介すると、氷室は握手をしたまま手を離しません。
困ってしまうゆかり。
この時の氷室はどういう感情だったのでしょう。
主題歌『HERO』の中の歌詞、
「君のヒーローになりたくて」
という言葉が、勇気のゆかりへの想いなのだとしたら…。

僕はヒーローになりたくて
ヒーローになれなくて
いつの間にかたくさんの傷をつけて
君のヒーローになりたくて
何度も空を仰いで
独りよがり 夜の帳 錆びた鎧を脱いで
まだ幼い愛しさでも君を守りたい

石崎ひゅーい『HERO』より

勇気は皆とタラコスパを食べることができるのか

「うめぇなこれ。また勇気が戻ってきたら作ってくれよ、な」とスパゲティを食べながら赤山が皆に言うシーンがありましたね。
20年前に赤山が「唐揚げかハンバーグかどっちが食べたい?」と子どもたちに聞いた時、勇気は「俺、たらこスパゲッティ」と答えました。
最終回に“渋谷勇気”がまた皆とともに夕餉を囲むシーンが見られたら、どんなに嬉しいことでしょう。
想像しただけで胸が熱くなります。

【いつか、ヒーロー】6話の出演者

桐谷健太、宮世琉弥、長濱ねる、
泉澤祐希、曽田陵介、星乃夢奈、
谷恭輔、渡辺光、荻野友里、
永池南津子、真下有紀、松川幸起、
でんでん、岡崎琉旺、戸簾愛、
塚尾桜雅、立花利仁、遠藤くるる、
寺島進、小関裕太、駒木根葵汰、
板谷由夏、北村有起哉、ほか。

【いつか、ヒーロー】6話のまとめ

ドラマ史に残る名シーンだった6話。
願いと覚悟に満ちたこのドラマに感動する声が、今回いつも以上に多く上がっていました。

【いつか、ヒーロー】は全8話なのね。
残り2話で、赤山や5人の教え子たちが視聴者を何処まで連れて行ってくれるのかすごく楽しみ。

次回、7話の放送は5月25日(日曜)22時15分からです。
どうぞお楽しみに!

◆【いつか、ヒーロー】は、ABCテレビ、テレビ朝日系 毎週日曜 22:15から放送。
(時間変更の場合があります)
TVer、ABEMAにて見逃し配信あり。

◆TVer限定スピンオフドラマ「氷室海斗の秘密」
TVerでは、現在スピンオフドラマを無料配信しています。
「氷室海斗の秘密 #1標的の夜」
出演:宮世琉弥長濱ねる星乃夢奈谷恭輔
「氷室海斗の秘密 #2策略の夜」
出演:宮世琉弥長濱ねる谷恭輔