【星影のワルツ】のネタバレと感想!遠藤憲一と菊池桃子の夫婦愛に感動の涙!

NHKスペシャルドラマ【星影のワルツ】のネタバレと感想!遠藤憲一と菊池桃子の夫婦愛に感動の涙!

東日本大震災で津波に飲み込まれ、3日間海を漂流しながら生き延びた男性の物語。

実話をもとにしたリアルな再現と、遠藤憲一&菊池桃子の夫婦愛に感動の声!

今回は、【星影のワルツ】のあらすじ、ネタバレ、感想再放送情報について!

目次

【星影のワルツ】のあらすじ

東日本大震災の地震発生から3日め、ひとりの男性・大谷孝志(遠藤憲一)が福島沖15kmの海で海上自衛隊に救助された。男性は自宅の屋根に乗って漂流し、生き延びていた。

津波に飲み込まれ海の中をもがき、たどり着いたのは自宅の白い屋根。

瓦礫が押し寄せる海の上で、恭子〜!!と妻の名を叫ぶ。

——3月11日午後3時45分 南相馬市沖約2km ——
大谷孝志(遠藤憲一)は、船の音を聞いて助けを呼ぶが、声は届かず。我に返り、自分が乗っているものを見ると、それは自宅の屋根だった。

——3月11日午後2時54分 南相馬市沖約2km ——
1時間前、孝志は震度7の地震のあと、避難するために妻を自宅に迎えに行く。逃げようとしたところ大事な種籾を守ろうと高いところに上げておこうと考える。

大津波警報だから早く逃げようというと妻の恭子(菊池桃子)がいうが、宮城や岩手に50cmの津波が来たというラジオのニュースを聞いて、まさかここまでは来ないだろうと考えてしまう。2階に荷物をとりにいくと、恭子がドリンク剤を孝志の上着のポケットに入れる。

ところが津波は急速に南相馬市をも襲い、車での避難はできなくなっていた。迫り来る津波を見て2階に上がり、互いの身体を紐で結びつける2人。津波は容赦なく家や町を押し流してしまう。

なんで俺だけ…。孝志は恭子がポケットに入れてくれたドリンク剤を「ありがとう」といって飲み干す。

白い屋根の思い出

孝志(遠藤憲一)が乗っている白い屋根は自分でペンキを塗ったものだった。屋根の水を掻き出しながら家族との思い出を想起する孝志。

娘の美穂(川栄李奈)がまだ小さい頃の絵日記には、孝志が塗った白い屋根を体操着みたいといった美穂。孝志は美穂を応援していると書いてあった。

——3月11日午後7時35分 南相馬市沖約3km ——
ヘリコプターを見つけて助けを呼ぶが、発見されずがっかりする孝志は海鳴りを聞く。

その頃東京にいる美穂も夫・亮介(岡山天音)の返りを待ちながら余震に怯えていた。

——3月11日午後8時30分 南相馬市沖約3km ——
あちこちで救急車のサイレンが鳴り響く。もう終わりか…と力尽きそうになる孝志。

美穂のもとには亮介が5時間歩いて帰ってきた。南相馬のニュースを見て愕然とする美穂。

——3月11日午後11時 南相馬市沖約4km ——
夜も更けて寒さに凍える孝志。空腹で食べ物を探しながら、妻・恭子(菊池桃子)に教わった料理を思い出す。

長男の子供の面倒を見に出かけるとき、孝志がひとりでもちゃんと食事ができるようにと恭子は、卵焼きや生姜焼きなど簡単な料理を教えていた。

卵焼きにはマヨネーズをちこっと入れるとおいしい、とコツを教わり孝志が初めて作った卵焼きは初めてにしては上出来だった。うめぇと食べてくれる恭子の笑顔。

亮介の作ってくれたうどんを食べながらその話を思い出す美穂。亮介は今度孝志に卵焼きを作ってもらおうという。

——3月12日午前2時 南相馬市沖約5km ——
孝志がふと目を覚ますと屋根の上に瓦礫やタイヤなどが流れ着いていて沈みそうになっていた。それをどかしながら「このまま沈んでしまおっか」と考えてしまう。

海に光る何かにハッとして、恭子が励ましてくれているのかと感じる孝志。

「しんどいときほど頑張っぺ」だな…。

福島第一原発の爆発を見た!

——3月12日午前6時10分 大熊町沖合約6km ——
昨夜の光はクラゲだった。本土には原子力発電所が見える。30kmも流されてきたのか…。

孝志は流れてきた布団を発見。布団は流される間に乾いていたので暖かい。

布団にくるまりながら、恭子と昼寝していたことを思い出し、布団も恭子が届けてくれたのかと思う。さらに流れてきたヘルメットをかぶる孝志は、「生き延びろってことか」と生きる意欲を取り戻す。

喉が渇いたが水はない。仕方なく自分の尿を飲む。まだ死なねぇぞ!

飛び跳ねるトビウオを捕まえるのは無理か…と思ったそのとき、原発で何かが爆発した。それは福島第一原発1号旗の水素爆発(午後3時36分)だった。

——3月12日午後5時  大熊町沖合約7km ——
原発の爆発を見て「もうダメかもしれない」と思った孝志は、「3月11日、先立つことを許してください」と恭子あてのメモを書き、流れてきた小さなタンクに入れて首からぶら下げる。

東京では美穂が原発爆発のニュースを見ている。いてもたってもいられず荷造りをし始める。今は行けない、お腹の子供のことも考えてという亮介に、自分の親だったらって考えてと当たる美穂。亮介は「お義父さんだったら来るな」というと美穂を抱きしめる。

孝志は恭子に謝りながら、美穂が結婚した頃のハイキングを思い出す。「しんどい時ほど頑張っぺ」「これからも2人一緒に頑張っていこうね」といっていた恭子の笑顔…。

恭子の最期、俺が伝えねぇとな…。

恭子の好きだった「星影のワルツ」を歌いながら、屋根の上の瓦礫をどかし始める。夜空には満点の星が…。

——3月13日 午前11時30分 大熊町沖合約15km ——

孝志がふと起きると大きな船が見える。必死に棒切れを振り回すと船は汽笛で答えてくれた。

助かった…ありがとうございます…。

孝志は無事、海上自衛隊に救助された。

【星影のワルツ】のネタバレ

——東京 2011年12月29日——

大谷孝志(遠藤憲一)は東京でアパート暮らしをしていた。

ただいま…寒くなったな。マヨネーズをちょっと入れるんだったな、こんなもんだっけ? などと恭子(菊池桃子)に話しかけながら卵焼きを作る。卵焼きはずいぶん上手に焼けるようになっていた。

拾得物発見のハガキが来ていた。確認に行く孝志。手編みのようなニットのバッグ。それは間違いなく恭子のものだった。

ためらいながら中身を確認すると、財布の中には2人で行ったハイキングの写真が入っていた。

——恭子の葬儀——

恭子の葬儀で、孝志はスピーチをする。

津波は大切な妻・恭子を、一緒に暮らした家を、家族な大切な思い出をすべて奪っていきました。なんで自分だけが助かったのか、ずっと自分を責めてきた。私ではなく恭子が助かればよかった。そう何十回も考えた。

でも写真の恭子を見ると赦してくれていると思う。

思えば恭子との思い出はささやかなものばかりだった。一緒に畑仕事をしたりお茶を飲んだり…。

ずっと続くと信じていたなんでもない毎日こそが掛け替えのないものだと改めて気付かされた。今、私にできることは、大切な妻への感謝を忘れずに1日1日大切に生き続けていくこと…。

恭子、ありがとな。

美穂は、大切な妻と3回も言っていた、いいスピーチでお母さんもきっと喜んでいるという。孫の航は最近お父さんに似てきたというと喜ぶ孝志。

——2021年3月——
孝志は航(斎藤汰鷹)を連れて南相馬を訪れた。防波堤に登ると広がる海を見て感動し、波と戯れる航。孝志は恭子に花束を投げる。

これからも一緒にやっていこう!

【星影のワルツ】の感想

遠藤憲一と菊池桃子の夫婦愛に感動

菊池桃子とのほっこりした夫婦愛が何気ない日常がかけがえのないものを感じさせてくれました。ずっと続くと思っていたささやかな幸せもいつ何が起きて奪われるかわからない。日々感謝して大切にしていかなければ…というメッセージが主人公のスピーチに込められていました。

布団やヘルメット、マンガも実話だった!

大谷孝志のモデル、新川広光さんの証言では、布団と毛布は流れてきたときは乾いていなかったけれど手に届くところに流れてきたので乾かした。ヘルメットやマンガ、カラーペンや首からぶら下げた小さなタンクも本当に流れていたと過去のインタビューで語っていました。

かなり忠実に再現されているようです。

新川さんの証言はこちら!

震災の後、生き残った人が「なぜ自分だけ」「自分が代わりに死ねばよかった」と自分を責めてしまうことがあるとよく聞きます。この主人公は妻が「早く逃げよう」と言ったのに大丈夫だろうと籾殻の避難をして逃げ遅れてしまったから、さらに後悔の念が強かったことでしょう。

何度も絶望を感じながらも、妻に「生かされている」と生命力をふりしぼる姿に感動しました。遠藤憲一さんのひとり芝居。素晴らしかったですね。

震災から10年。あの大災害を忘れてはいけないし、まだすべてが終わったわけではありません。

今は新型コロナウイルスという新たな脅威とみんな戦っています。津波のように一瞬で何もかも奪っていくわけではありませんが、ジワリジワリと生活や心が蝕まれている。そんな折りに【星影のワルツ】を観た方は、震災のこと、コロナ禍の現状、何気ない日常や家族を大切にすることについていろいろと感じたのではないでしょうか。

【星影のワルツ】89分拡大版放送と再放送はいつ?

89分拡大版は、NHK BSプレミアムで4/24(土)夜7時30分〜

地上波版再放送は、NHK総合で3/11(木)午前0時47分〜 ※3/10(水)深夜

地上波版の動画はNHKプラスで配信中です。

見逃してしまった方はぜひご覧ください。

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