【フォレスト】最終回の考察!真琴の狂気に戦慄!最後まで隠された鈴子の嘘とは?

日10ドラマ【フォレスト】最終回「この運命を、後悔しない」が3月2日(日曜)に放送されました。

ついに最終回ね!数々の事件の真相が明らかになってスッキリ!

でも主人公たちには最後まで明かされなかったことがある。
「愛」と「嘘」について考えさせられたドラマだったなあ。

深い森(フォレスト)の中に最後まで隠されたものは何だったのでしょうか。
それでは、【フォレスト最終回考察をお届けします。

目次

【フォレスト】最終回の考察

やはり全てを仕組んだのは真琴だった

食中毒事件を起こした一ノ瀬茜(黒沢あすか)を追いかけて来たのは水原真琴(ファーストサマーウイカ)でした。
茜から息子の涼介を奪った幾島家への恨みを聞いた真琴は、それを利用して自分の復讐を計画したのです。
真琴もまた、大事な妹・和歌奈を奪った幾島鈴子松田美由紀)を憎んでいました。
集団食中毒が事故ではなく事件であることを知ってもそれを報告しなかったのは、ブランフォレストがダメージを受ければ、幾島家で辛い目にあっている和歌奈(現在は鈴子の養女になっている幾島楓(比嘉愛未))を解放できると思ったからです。
そして、真琴は楓と涼介の兄・一ノ瀬純(岩田剛典)が知り合うように画策しました。
その後、鈴子と葉山修(堀部圭亮)の会話を盗み聞いて涼介が幾島家の庭に埋められたことがわかると、掘り返して涼介が使っていた吸入薬を取り出し、純の手に渡るようにしました。
幾島家が涼介の事件に関わっていることを純に知らせるためです。
鈴子に飲ませるために処方薬と偽って毒薬を用意したのも真琴でした。
計画通り鈴子の命を奪うことができたらまた母と妹と3人で暮らせると信じる真琴には何のためらいもありません。
毒殺の罪は動機のある純にかぶせるつもりでした。
そのために純を楓に出会わせたのです。
真琴が恐ろしいのは、全ての犯行を「妹を取り返すため」という自分の正義の下に行っていることです。
でも「こっちへおいで」と愛する妹・和歌奈にのばした手は、決して届きません。
「誰かのところに行くくらいなら死んで」
真琴は包丁を楓に向けますが、楓を守ろうとした純が刺されてしまいます。
切なくやりきれないです。
「最愛の人が愛してはいけない人だと知った絶望、もう誰かと愛し合おうなんて思わないでしょう?そうなれば傷ついた和歌奈を包み込んであげられるのはずっとそばで支え続けて来た私だけ!」
裁判で計画の目的を語った真琴ですが、彼女の妹への愛は結局“自己愛”だったのかもしれません。

真琴の怒涛の告白だったわね。幼い頃に自分の大事な妹を奪われたことが彼女を壊してしまった。

真琴を庇う孝子にも鬼気迫るものを感じたよ。
行き当たりばったりで動いて失敗する孝子を反面教師にして用意周到に行動する真琴。でも結局真琴も自分の感情にからめとられているんだよな。

裁判中、直接楓に訴え出す真琴に、裁判長が「被告人、傍聴席に話しかけないでください」と注意したのはちょっと面白かったわ。

ファーストサマーウイカの真骨頂

ずっと楓に寄り添い助けてくれていた従姉の優しい顔。
幾島家への復讐を果たすために行動する冷酷な顔。
「全部自分のためにやったんじゃないか」と純に言われて反論する時の曲がった口。
大事な妹が自分の思い通りにならずに焦れる表情。
狂気をはらんだ凄味のある表現。
「わかなやだぁ」と幼い女の子に戻って泣く顔。
楓の最大の味方として登場した真琴でしたが、「演者が演者なのでこのままで終わるはずがない」「最後に本性を現して暴れてくれるはず」という視聴者の期待に応えて、ファーストサマーウイカさんは素晴らしい演技を見せてくれました。
穏やかな表情から半狂乱の顔に移る切り替えが圧巻で、千変万化の表現が見事でした。

三倉は涼介ではなかった

寡黙で忠実な幾島家の使用人・三倉翔平(石山順征)。
静かな佇まいの三倉は、実は一ノ瀬純の弟・涼介の成長した姿ではないかという疑念を持つ人がたくさんいました。
7話で涼介は26年前に亡くなっていることが明らかになりその考察はなくなりましたが。
三倉は、葉山の命令で純のクリーニング店に侵入して中を探ったりすることもあり、ちょっと怪しまれる存在でしたね。
最終回では、鈴子への脅迫状をクリーニング店のそばから投函したり、鈴子の誕生日会に腐ったローストポークを持ち込んだりしたのは三倉だということが判明します。
これらは真琴に依頼されてやったことでしたが、三倉は手紙の内容もプレゼントが腐ったローストポークであることも知らなかったのでした。
結局彼は、命じられたことを忠実に遂行してきただけだったのでしょう。

三倉の背景は詳しく描かれなかったけど、印象に残るキャラクターだったわ。

槙野も涼介ではなかった

槙野俊太郎中川大輔)は、楓が職場を離れて同僚ではなくなってからも時々楓の前に姿を現していたことから、裏に何かあるのでは、と疑念を抱く視聴者が散見されました。
幾島家の秘密に関わっているのか、あるいはスパイとして楓を探っているのか。
特に、槙野こそが涼介ではという意見が多かったですね。
しかし最終回を見終えてみると、槙野は、“ただ一心に楓を想う人”でした。
ずっとブレずに楓の味方でいてくれましたね。
楓の表情や言葉の一つ一つに敏感で、時には家まで励ましに来てしまうことも。
最後に裁判所に傍聴しに来て、「自分の人生は何だったんだろう」と打ちひしがれる楓に、
「楓さんが一ノ瀬さんに惹かれたのは本当ですよね。それだけで充分じゃないですか」
と慰めます。
自分の気持ちは告げないまま去っていく槙野。
槙野の繊細な表情は実に雄弁だったのですが、楓は常にそれどころではない嵐の中にいたので、槙野が自分をどう想っているのか気づかないままでした。

報われなくても片思いを貫いて引き際もわきまえていた槙野、格好良かったよ。

槙野は誠実な人だけど、楓に本心を見せていないし、ある意味自分に嘘をついているのよね。それは楓のための嘘。優しいなあ。

最後まで蚊帳の外だった人“間宮”

顧問弁護士・間宮和彦(森田甘路)は常に胡散臭い存在でしたが、振り返ってみるとひとりだけ蚊帳の外であることが多く、事件の本筋とは違うところで横領して隠してバレて最後は捕まってしまった人物でした。

緊張感のある場面に間宮が登場することで空気が和んだわ。
サバイブ間宮が最後まで生き残って本当によかった!

森田さん、SNSでずっとドラマを盛り上げてくれたね。

“純”に戻れた日

純は、拘置所にいる母・茜の面会に行き、涼介が見つかったことを話します。
涼介の着ていた衣服を見せて、
「涼介は26年前に…」
それだけしか言えない純。
それで全てを悟った茜。
茜はすぐに見つけてあげられなかったことを涼介に謝り、そして、
「純」
と呼びます。
ずっと“涼介”と呼ばれ続け、母の前では“涼介”でいた純が、ようやく自分に戻ることができた瞬間でした。
黒沢あすかさんと岩田剛典さんの珠玉の名シーン。

あまりにも惨い運命の中西と塔子

ブランフォレストと契約していたばかりに、食中毒事件の原因を押し付けられ自死することになってしまった中西精肉店の中西宏樹吉田ウーロン太)。
食中毒事件の真相を探るために幾島家に近づいたばかりに、水原孝子ふせえり)の秘密や真琴の犯罪を知って孝子に殺されてしまった中西の妻・篠田塔子水野美紀)。
この夫婦の悲劇は本当にやり切れません。
全ての元凶は、鈴子です。
茜は涼介を失った恨みから食中毒事件を起こしました。
そもそも葉山が涼介を轢いてしまった時にすぐに届けていれば、少なくとも茜が精神を病むことにはならなかったはずです。
しかし鈴子は喘息発作の楓を優先するために事故を隠匿するように指示しました。
食中毒が起こった時これは何者かによる事件であると鈴子が公表していれば、少なくとも中西と塔子は命を落とすことはなかった。
楓とブランフォレストを守るためとはいえ、許されることではありませんね。

鈴子が森の中に隠した“嘘”と“愛”

最後に、楓と純が知らないままの秘密が残りました。
それは、涼介を轢いた葉山の車の中に、喘息発作を起こした幼い楓と鈴子が乗っていたこと。
楓を病院に急いで連れて行く中で葉山が起こしてしまった交通事故でした。
このことを知っているのは鈴子と葉山の二人だけです。
鈴子が
「あの男はあなたを不幸にする」
「あの子は何にもわかってない、一ノ瀬純のこと」
と言っていたのは、純の弟の死に自分が関わっていることを知ったら楓が苦しむことを知っていたから。
かつて、亀と遊ぶ幼い楓を愛おしそうに眺めていた鈴子。
鈴子がどんなに楓を愛しているか、楓は今も知らないままです。
残酷な事実を知るよりも、自分が憎まれたままのほうが良い、鈴子はそう決意しているのでしょう。
真琴を庇う孝子もそうですが、母の愛ははかり知れないものがあるのだと思います。

主題歌の「こんなに愛してるのに」という一節、鈴子の想いでもあるんだろうね。

全てを胸に秘める葉山

涼介の事件の全貌は、鈴子と葉山が共有する秘密です。
どんな時にもブランフォレストを守ってきた葉山の根っこには、鈴子への深い愛があるのでしょう。
堀部圭亮さんのビターな大人の佇まいが、このドラマの品格をさらに高めていたと思います。
複雑な心情を表現する演技、見応えがありました。

楓と純の愛の行方

真琴の策略で出会うことになった楓と純。
でも、本当の初対面はその前でした。
クリーニングのツルツルの袋を一緒に拾う二人。
やはり出会いは運命だったんですよね。
そして、出会ってからの愛は真実でした。
お互いの家の不幸な因縁の中、少しずつ隠し事や嘘も打ち明け合って様々なことを乗り越えて来た二人。
これから一緒に生きていくことを選んだ楓と純は、ずっと信じ合い真っ直ぐ歩いていってほしいです。
森の中で未だ彷徨う哀しい人のためにも。

【フォレスト】最終回の出演者

比嘉愛未岩田剛典
ファーストサマーウイカ、
中川大輔、川島鈴遥、石山順征、
佐伯新、小井圡菫玲、森田あお、
水野美紀、ふせえり、森田甘路
堀部圭亮、黒沢あすか、
松田美由紀、ほか。

【フォレスト】最終回のまとめ

◆【フォレスト】は、ABCテレビ、テレビ朝日系 毎週日曜 22:15から放送。
TVer、ABEMAにて見逃し配信あり。

物語が進むにつれ、見ていて何が真実がわからなくなり森の中の迷子のような気持ちになることもあるドラマでした。
しかし最終回で全ての謎が解けると、登場人物たちそれぞれが誰かを愛するあまり嘘をついたり罪を犯したりしていたことがよくわかりました。
中には自分のためだけに嘘をついていた人もいましたが。
最後まで隠された秘密は、きっと生涯鈴子と葉山の胸の中に秘められたままなのでしょう。
愛する人のために。
全8話、非常に濃厚なドラマでした。
脚本も演出も演技も音楽も素晴らしかったです。
さりげないセリフや表情の中に意味が潜んでいるので、また1話から見返すと一層楽しめると思います。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

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