朝ドラ【あんぱん】35話あらすじと感想を紹介します!
今田美桜主演の朝ドラ【あんぱん】第35話が5月16日(金曜)に放送されました。のぶ(今田美桜)は黒井(瀧内公美)から手紙の差出人『柳井嵩子』が偽名なのでは?と指摘される。関係を怪しむ黒井に、のぶは嵩(北村匠海)の絵に救われたことなどを話す。
【あんぱん】35話あらすじと感想
黒井先生の過去が判明
卒業が近づいてきたある日、のぶ(今田美桜)は黒井(瀧内公美)から手紙の差出人『柳井嵩子』が偽名なのではと指摘される。関係を怪しむ黒井に、のぶは柳井嵩(北村匠海)という人物で、尋常小学校時代からの友人だと明かす。そして、嵩の絵に救われたことなどを話す。
黒井は「女子師範学校生でありながら、ふしだらにもほどがある」と言い放ち、男女の友情には否定的だ。
のぶはもう手紙がくることはないと思うと言ってうつむく。
黒井はのぶに「あなたは、やっぱり弱い」と言い放つが、「結婚して家庭に入り子供を産み、忠良なる日本国民に育て上げる。それも女性として正しい忠君愛国の道でしょう。そちらの道に行くなら、私はあえて引きとめません。この手紙のことも、学校に報告するつもりはありません」と伝えた。
のぶは許されたのだが、黒井に「先生はなぜそちらの道を選ばず、教師になったがですか?」と尋ねる。
黒井は「女子師範学校を卒業して結婚したが、3年子どもができなかったために婚家を追われた」と語るのだった。
最後の卒業資格
そんな中、のぶの卒業後の配属先が決まる。母校の尋常小学校だ。
そして昭和13年3月、のぶは女子師範学校を卒業する。教室で黒井は「熱き血と涙をもってしっかりおやりなさい!」「目下の大陸での戦いは我が皇軍の大勝利で終わることは疑いありませんが、その日まではまだしばらくかかるでしょう」と熱弁する。
そして、黒井は国家非常時における女子教員としての覚悟をうさ子とのぶに問い、「この戦いの究極の目的は何か」とクラス全員に問う。
全員で「東洋の平和 世界の安寧 御国の栄光!」と返答。黒井は、「今ここに、本校を卒業する最後の資格を得られました」と卒業資格を与えるのだった。
校門にて。黒井は最後、学校を去るのぶを呼び止めて「愛国のかがみたれ!」と送りだした。
ラストは母校の尋常小学校の教壇に立つのぶの場面で幕が閉じた。
【感想】黒井先生の過去が切ない
ついに女子師範学校パートが終了へ。のぶは母校で教師になります。一方、うさ子ちゃんは黒井先生の元で後輩の指導にあたります。
ほとんど想定内の展開ではあったのですが、黒井先生がのぶと嵩の文通を不問にしたのは意外でした。厳罰に処するのかな、と思ったのですが…。
そこで唐突に明かされたのは、黒井先生の過去。切ないです。結婚していた時期もあったのですね。でも、子供を産めないことで婚姻関係が破綻に…。
現在でも人間の価値を「生産性」という観点から語られることはあって、とある政治家も同性カップルを念頭に「子供を作らない、つまり『生産性』がない」などと主張したことがあります。
人間の価値は生産性にはないのに。子供を産むことだけが価値ではないのに。現在でもそう思う人がいるということは、家制度が強かった当時はもっと子供を産めない嫁の評価は低かったことでしょう。
黒井先生は、時代の犠牲者でもあったと思いました。
【あんぱん】35話の出演者・スタッフ
【出演】今田美桜,江口のりこ,河合優実,原菜乃華,志田彩良,瀧内公美,瀬戸芭月,西畑澪花,浅田美代子,吉田鋼太郎,永瀬ゆずな,木村優来
【作】中園ミホ