【いつか、ヒーロー】3話の考察!桐谷健太は本当に善で宮世琉弥は悪なのか?

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日10ドラマ【いつか、ヒーロー】3話「ブラック企業に夢なんて無い!今、蘇る祖母との思い出」が2025年4月27日(日曜)に放送されました。

先週はフィギュアスケートの放送があってお休みだったから、2週間ぶりね!

赤山は1話からかつての教え子とひとりずつ再会してきているよね。
3話は瑠生の物語だ。

それでは、【いつか、ヒーロー3話考察をお届けしていきます。

【いつか、ヒーロー】3話の考察

大原(でんでん)と赤山(桐谷健太)の関係は?

赤山誠司桐谷健太)が20年間消息不明だったことを不審に思う樋口ゆかり長濱ねる)と野々村光(泉澤祐希)は、大原要蔵でんでん)に、赤山が本当にカンボジアに行っていたのかと尋ねます。
大原の答えは「20年寝てた」「浦島太郎だ」。
ゆかりと野々村はその言葉を冗談だと思って信じませんでしたが、実際には大原が言った通りでした。
赤山は何者かに襲われて意識不明のまま20年間入院していたのです。
おそらく大原は赤山の事情をよくわかった上で、彼や彼の教え子たちを家に住まわせ面倒をみているのでしょう。
酸いも甘いも嚙み分けた器の大きな大原ですが、赤山との関係や彼自身の過去、今どんな仕事をしているのかなど、謎が多いです。
ただ、赤山やゆかりたちのそばに大原がいてくれることで大きな安心感がありますね。

それにしても赤山を襲った犯人は誰なのかしら。

いずれ、赤山が教え子たちと協力して真実を追っていく展開になるのかな。

十和子と赤山の関係

東都テレビ、政治部エース記者の西郡十和子板谷由夏)は誰かを捜しています。
部下の小松崎実小関裕太)が「若王子会長絡みの?」と聞くと、
「いや、人殺し」と答えます。
十和子がその時見ていたPC画面には週刊誌の記事が映っていました。
タイトルは「ファンドを仕掛ける力 資金は集める時代から動かす時代へ」
フィクサーXとして掲載されている写真の人物は目が隠されています。
「悪魔が戻って来た…」という十和子の声とともに、過去の映像が流れました。
それは喪服の十和子が同じく喪服の赤山に「人殺し!」と叫ぶ場面でした。

昔、十和子と赤山は何らかの関わりがあったのね。
十和子は赤山に深い恨みを持っているみたい。

この週刊誌に載っているフィクサーXって、赤山のように見えるんだけど。

ええっ?

瑠生の葛藤

かつて赤山が職員をしていた児童養護施設「希望の道」。
交野瑠生(曽田陵介)が「希望の道」に入所した経緯やその後についてを、氷室海斗宮世琉弥)が読み上げます。

交野瑠生。生後まもなく母親は死亡。母方の祖母に育てられる。祖母の病気を機に「希望の道」に入所。「希望の道」解散後、大規模養護施設に入所。高校中退するも大検を経て奨学金で大学入学。卒業後、大手商社「築富物産」系住宅メーカー「築富住建」入社。営業畑を歩む。

渋谷勇気や野々村光の経歴についても、データを読み上げるような氷室の声で説明されたね。
氷室は、赤山の教え子5人について誰かに報告しているのかな。

瑠生は子どもの頃、商社マンとして活躍する夢がありましたが、現実には大手商社の子会社「築富住建」の営業職。
しかもその「築富住建」はブラック企業で、瑠生は厳しいノルマや上司からのプレッシャーに苦しんでいました。
そして本当の瑠生の苦悩は、自分がやっていることが詐欺まがいの契約を結ぶ仕事であることです。
現在瑠生は、ひとり暮らしの老婦人・牧野八重田島令子)に悪質なアパート経営を勧めています。
契約をしてしまったら八重が大きな損害を被ることはわかっていました。
瑠生が務める「築富住建」のバックには、若王子公威(北村有起哉)が会長を務めるドリームグループジャパンがついていて、ドリーム社系列の銀行ぐるみで契約を強行するつもりです。

突然瑠生の目の前で自分の首にナイフを刺した人がいたけど、彼も以前アパート経営を持ち掛けられて多額の借金を背負わされたんだよね。

しかし、内心瑠生は自分を5歳まで育ててくれた祖母の姿が八重に重なって見えていて、騙すことに罪悪感があったのです。
八重の家に通って何くれとなく世話をするのは、契約のためだけではなく真心もあったのでしょう。

夢から遠く離れた現実

「希望の道」にいた頃、赤山は子どもたちに常に明るく前向きな姿を見せていました。
辛い境遇を背負っていた子どもたちは、赤山のおかげで希望を持ち大きな夢を抱くことができました。
しかし、実際の社会は厳しいものでした。
理想とかけ離れた現実に打ち砕かれた時にも、赤山は消息不明で相談することができません。
現実は辛いことばかりで、心の支えだった人も音信不通だったのです。
瑠生も、ゆかりも、野々村も、希望を与えてくれた赤山の存在があったからこそ大人になってよけいに絶望してしまったのだと思います。
自分を探し当てて会いに来てくれた赤山に、瑠生は恨みつらみをぶつけます。
自分ははい上がってみせると強い言葉を投げつける瑠生。
八重を騙すことに良心の呵責があっても、やめないのはそういう気持ちがあるからかもしれません。
赤山は、そんな瑠生を見守り続けます。

若王子会長の裏の顔

IT、金融、教育、メディアの各分野を束ねる一大コングロマリット「ドリームグループ」会長の若王子公威(北村有起哉)は、優れた経営手腕と気さくな人柄で世間から圧倒的な支持を集める人物。
しかしその裏で、氷室に赤山の教え子たちを消す指示を与えているのでした。
また、この国を自分の理想の形にしたいという野望を持っているようです。
自分の理想のためには手段を選ばない冷酷な人物。
ただ若王子には、さらに違う一面があります。
若王子にハンバーガーショップに連れて行かれた十和子が、せっかくドレスアップしてきたのにと失望を隠さないでいると、ハンバーガーをほおばりながら「こっちのほうが何よりもご馳走だ、僕にとってはね」と言います。
優秀な兄たちに比べて出来が良くなかった若王子は、よく言われていた「橋の下に捨てられていた」という言葉を本気にして辛かったけれど、サーカスを見て芸をする動物たちを大好きになった、と十和子に打ち明けました。

そう言えば、2話で若王子会長が車の中で十和子に突然「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」と言っていたわね。あれは中原中也の詩「サーカス」の一節だった。

バラエティ番組で体を張って笑いをとることもいとわない若王子会長だけど、「みんな好きだよね、ピエロ。本当はとっても怖いんだけどね」と十和子に言うんだよね。
底が見えない彼の恐ろしさが伝わってきた。
北村有起哉さんの凄みを感じたよ。

氷室は本社のトップ?

瑠生はある日、腰を痛めてしまった八重の世話をし夕飯の支度をして、「もう来ません」と去ろうとします。
すると八重が見積もりを立ててほしいと言いました。
契約日が決まり、瑠生は社内から祝福を受けます。
その後八重に認知症の疑いがあることがわかりますが、上司の郷田(赤ペン瀧川)は黙っていればわからないと続行を指示し、「俺も知らない本社のトップがお前に会いたがってるって」と、瑠生を連れて行きます。
ひとりで入った部屋にいたのは、氷室でした。
「世の中不公平だよな」と唐突に話し始める氷室。
親から土地を譲り受けて孫まで財産を残せるものもいれば、ヤクザの息子に生まれたばかりにブラック企業にしか就職できず心を殺して生きていくものもいる、と続けます。
大きな窓から街を見下ろしながら氷室は、動き回る人々や車を冷たい水の中で泳ぐ小魚の群れに例えて、関心を持たれるのは小魚を飲みこんだ側の大きな魚だけだ、と告げました。
「踏みにじられ見向きもされず馬鹿にされ続ける人生と強くなって人からリスペクトを受ける人生、お前はどっちを選ぶんだ?」
そう言って微かに笑うと、氷室は出ていきます。

『スノードロップの初恋』の朔弥と和真が!

氷室と瑠生として対峙した二人ですが、昨年10月期に放送された『スノードロップの初恋』でも共演していました。
宮世琉弥さんはヒロイン(小野花梨)を好きになってしまう“死神”片岡朔弥役、曽田陵介さんはヒロインの幼馴染の伊勢和真役でした。
ヒロインを巡ってライバル関係にあった二人でしたが、ピュアな朔弥も、ヒロインの幸せを願う優しい和真も実に魅力的でした。

今回の氷室と瑠生の会話は、まさしく冷たい水の中のように息苦しいものだったね。
朔弥と和真とは別人だよ。役者さんってすごいなあ。

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宮世琉弥さんと曽田陵介さんの再共演を喜ぶ視聴者の声がたくさん上がっていたわね。

ラストで赤山が木の枝から風船を取るシーンでは、『くるり~誰が私と恋をした?~』で宮世琉弥さんが演じた板垣律の似たシーンを思い出した人も多かったね。

氷室が見つめる熱帯魚から、でんでんさん出演の『冷たい熱帯魚』を連想する人もいたわよ。
キャストが以前演じた役柄がちょっと蘇るのも、作品を見る楽しみね。

赤山は何者?

瑠生は、契約を成立させることができたら築富物産に引き抜かれるということでした。
契約の日、八重の付き添いとして赤山がやってきて、瑠生と郷田と東ドリーム銀行の担当者に、鋭い質問をいくつか投げかけます。
しかし、その後は黙って契約の進捗を見守りました。
沢山の書類に銀行員が八重から預かった実印を押し八重がサインして、無事に契約終了したと思った時、瑠生は突然これがインチキであることを告白し、書類を集めだします。
すぐに取り押さえられますが、赤山に「誠ちゃん、持って逃げて!」と書類を投げました。
赤山は「所得証明書」「建築確認書」という再申請に時間がかかる書類を選んで口の中に無理やり詰め込んで飲み込みます。

赤山は、瑠生が自分で間違った道を引き返すことを信じて、じっと見守っていたのよね。
20年ぶりに「誠ちゃん」と瑠生が呼んだ時胸が熱くなったわ。

ゆかりや野々村は、赤山には契約のことは何もわからないと思っていたようだけど、専門知識を持っていなければできない質問をしたり、重要な書類を選んで破棄したりしていたから、彼は不動産投資について詳しいのでは?

大原が「案外(赤山は)ブラックジャガーの実写版だったりして」とゆかりと野々村にウインクしてたでしょう?
ますます赤山の経歴が気になるわね。

気品に満ちた田島令子

心優しく美しい老婦人・八重を、田島令子さんが端正に演じていました。
認知機能が低下しても気品は損なわれず、銀行を出て瑠生と手をつないで歩く姿は本当の祖母と孫のようで、温かな感動がありました。

「流石オスカル様だ!」「田島令子さん素敵だった」という声が沢山上がっていたわ。

赤山と氷室と若王子の善悪の秤

今回、氷室は瑠生に二つの道を提示して選ばせました。
追いつめるようなことはしなかったのです。
「消さなかったんだって?」と若王子に言われて「すみません」と答えます。
若王子は瑠生を消すように指図していたということでしょうか。
「残酷だなあヒーちゃんは」

ちょっと待って!ヒーちゃん?
氷室のことヒーちゃんって呼んでるの?

“冷たい水の中で凍えている奴らはかわいそうだから楽にしてやる”という若王子の理論によると、「消さなかったヒーちゃんは残酷」ということなんでしょう。
「早く楽にしてやろう、この国を。2人で」と告げる若王子は、つまり日本という国を消し去ろうとしているのでしょうか。
それに賛同して実際に動いているのが氷室(ヒーちゃん)。
部屋を出ていく若王子を黙って見送る氷室の目の色は、何も映していないようでもあり全てを見透かしているようでもあり、何を考えているのかわかりません。
若王子にしても氷室にしても自分が信じる理念に沿って動いていて、それが彼らの正義なのでしょう。
この世界を正す手段が大衆の選別だということに言いようのない恐ろしさを感じます。
氷室の出自はまったく明らかになっていませんが、ゆかりたちと同世代なのでしょうか。
氷室もまた恵まれた環境で育ったのではないのかもしれません。
一方で、熱い男、赤山は、どうでしょう。
100%善良で純粋な人物だと思ってきましたが、ここへきて彼の裏側が気になり始めました。
不動産売買の契約に詳しいこと、それを大原も知っていること、そして、十和子と何らかの因縁があること。
赤山の過去が気になります。
以前、ベンチャーキャピタルで不動産投資を手掛けていた可能性も考えられますね。
もしそうだとすると、十和子の家族は当時の赤山の被害者なのかもしれません。
そこにドリームグループも関係していたとしたら、今後大きなうねりを持った展開になりそうです。
赤山、若王子、氷室、それぞれについて、何が明らかになっていくのでしょうか。

ヒーちゃん、もとい氷室は本当に若王子側の人間なんだろうか。
彼の表情には何か深いものが隠されているような気もするんだよな。

【いつか、ヒーロー】3話の出演者

桐谷健太、宮世琉弥、長濱ねる、
泉澤祐希、曽田陵介、小関裕太、
渡辺光、真下有紀、でんでん、
板谷由夏、北村有起哉、ほか。
《3話のゲスト》
田島令子、赤ペン瀧川、
チャンス大城、守谷日和、
吉田幸矢、西村直人、船ケ山哲、ほか。

【いつか、ヒーロー】3話のまとめ

辞表を出し大原の家で赤山たちと暮らすことにした瑠生は、やわらかな優しい顔になっていましたね。
曽田陵介さんの繊細な演技に心打たれました。
次回、赤山は君原いぶき(星乃夢奈)と再会します。

「希望の道」のメンバーがひとりずつ赤山の元に集まってきてわくわくするわ。
それぞれが持つ力を集結させて、最後に大きなことを成し遂げられそうな気がする。

そうなると、1話で姿を消してしまった渋谷勇気が気になる。
実は生きてましたってことだと嬉しいんだけど。

次回、4話の放送は5月4日(日曜)22時15分からになります。
どうぞお楽しみに!

◆【いつか、ヒーロー】は、ABCテレビ、テレビ朝日系 毎週日曜 22:15から放送。
(時間変更の場合があります)
TVer、ABEMAにて見逃し配信あり。

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