【いつか、ヒーロー】1話の考察!圧巻の桐谷健太!衝撃のラストの意味は?

日10ドラマ【いつか、ヒーロー】1話「20年ぶりに目覚めた男~不屈の復讐劇が開幕!」が2025年4月6日(日曜)に放送されました。
【いつか、ヒーロー】は、2023年4月に誕生したABCテレビ制作の「日10ドラマ」枠でオリジナルドラマ第9弾、また前回の『フォレスト』に続くサスペンス作品となります。

面白かったわ!桐谷健太さんの意識障害の演技がリアルでひきこまれちゃった。

しかし最後は驚いたよ。謎めいた男を演じる宮世琉弥さんも、追いつめられた駒木根葵汰さんもすごかった。

それでは、【いつか、ヒーロー1話考察をお届けしていきます。

目次

【いつか、ヒーロー】1話の考察

死滅回遊魚

ドラマの冒頭、大都会・東京の夜が映し出され、謎の男・氷室海斗宮世琉弥)の声が聞こえてきます。
「なあ、死滅回遊魚って知ってるか?」
「死滅回遊魚?」
オウム返しに聞く若い女性に、氷室は説明しました。

「南の海で生まれた熱帯魚の子どもが黒潮に乗ってうっかり日本まで流されてくることがある。夏の間はいい。だけど冬になったら寒さに耐えきれずみんな死んでしまう。だから死滅回遊魚って言うんだ」

自分の住処ではない場所に流れ着いて命が尽きてしまう魚。
それは、この物語に登場する人物たちの“暗喩”でしょうか。

夢をタイムカプセルにつめて

児童養護施設「希望の道」の職員・赤山誠司桐谷健太)には、カンボジアに学校を建てるという夢がありました。
5年間共に過ごした子どもたちと別れ、出発する前に、赤山は子どもたちに夢を書かせタイムカプセルに入れて埋めます。
20年後、一緒に開封しようと約束して。
親の虐待が原因で養護施設に入所していた5人の子どもたちは、一時期は笑顔を失っていましたが赤山は全身全霊で彼らと向き合い、「5歳までの虐待はその後の生活で忘れさせることができる」ことを証明します。

防災無線の「夕焼け小焼け」が嫌い、帰る家もないのにと言う子どもたちに、「俺がお前たちの家だ」という赤山に胸が熱くなったわ。


樋口ゆかり(長濱ねる/子役:戸簾愛)は、「海外で活躍する通訳」という夢を持つことができました。
交野瑠生(曽田陵介/子役:立花利仁)は「一流のビジネスマン」になる夢。
ノノこと野々村光(泉澤祐希/子役:塚尾桜雅)は「サッカー選手」。
「金持ちイケメンの嫁」になりたいと言う君原いぶき(星乃夢奈/子役:遠藤くるる)。
ただ、みんなのリーダー的存在だった渋谷勇気(駒木根葵汰/子役:岡崎琉旺)は、どんな夢を持っていたのかを語りませんでした。

桐谷健太の演技が圧巻

大きな目標を胸に、カンボジアへ出発するはずだった赤山。
しかし突然何者かにハンマーで何度も殴られてしまいます。
脳挫傷、硬膜下血腫により意識不明のまま20年過ごすことに。
虚ろな表情、何も見ていない目、こけてしまった頬、開いたままの口。
今まで見たことのない桐谷健太さんの顔でした。
苦痛に耐えながらリハビリに励む姿もとてもリアルで、鬼気迫るものがありました。
相当準備をして撮影に臨んだのだと思います。

身元不明の男を20年も治療し、親身に世話をし続けたお医者さんや看護師さん、リハビリしてくれる言語聴覚士さん、理学療法士さんたちの温かさにグッときたわ。

でも赤山は世話になった病院を黙って抜け出してしまうんだよね。
赤山が意識を取り戻した時みんなあんなに喜んでくれていたのに。
後日ちゃんと挨拶に行けるといいな。

「ごめんなさい。おかねかります」という書置きを残して、赤山はまだうまく動かない体を引きずるように、児童養護施設「希望の道」のある場所へ歩いていきます。
しかし「希望の道」はもうありませんでした。
園長・森本司(寺島進)が亡くなってすぐ園は潰れてしまい、経営がドリーム社の系列会社に移っていたのです。
赤山が園長の妻・葉子先生(真下有紀)の実家に電話をすると、葉子先生も最近亡くなったと、妹‣良子工藤時子)が伝えてくれました。

シビアな現実に夢破れて

赤山が病院のベッドで寝たきりだった20年の間、5人の子どもたちは現実の厳しさに押しつぶされていました。
ゆかりは、過酷な労働と低賃金に苦しむ介護職。
瑠生が就職したのは大企業でしたが、会社の実態はブラック企業で誇りを傷つけられています。
いぶきは、一人娘を抱えてギリギリの生活を送るシングルマザー。
そして勇気は、今、ビルの屋上にいます。
何をしているのでしょう。
赤山が「希望の道」のあった場所にたどり着いのはたまたま約束したタイムカプセルの開封式の前日。
そこで一昼夜過ごした赤山。
この日を覚えていてやってきたのは、5人の教え子たちの中でゆかりだけでした。
ゆかりは手紙を出しても音信不通だった赤山を、なぜ今頃帰って来たのかと責めます。
もうみんな昔と違っているんだと。
赤山は、ゆかりと共に掘り出したタイムカプセルの中に勇気の手紙を見つけて読むと、そこにはみんなを守ってくれた赤山への深い感謝と「今度は俺がみんなを守る。俺はヒーローになる」という熱い言葉がありました。
胸揺さぶられた赤山は、4人の教え子を探し出してタイムカプセルを渡しに行くことを決意します。

癒しの小松崎(小関裕太)

ドリーム社会長・若王子公威(北村有起哉)が主催する少年ベースボール交流会に、東都テレビ政治部記者・西郡十和子(板谷由夏)とその部下・小松崎実(小関裕太)が参加します。
十和子は、若王子をいずれ政界に進出し日本のリーダーになる器と見込んで彼の懐に入ろうと積極的にアプローチをかけている模様。
小松崎はそんな十和子にああだこうだと指図され振り回されているようですが、この二人の会話はテンポがよくて楽しいですね。
野球のユニホーム姿の3人、チャーミングです。

氷室の言葉、「終わりました」とは?

赤山が良子にゆかりと出会えたことを知らせると、良子は勇気の連絡先がわかったことを教えてくれました。
ゆかりは、勇気に何度も電話します。
しかし繋がりません。
その勇気は、ビルの屋上にいました。
「辛かっただろ、今まで。夢を見続けて。お前は死滅回遊魚だ」
「水の中から夢を仰ぎ見るしかない人間なのに、水から出ようとした。罰が下ったんだな」
謎の男、氷室に告げられた勇気は、ビルの屋上から身を投げます。
氷室は「終わりました」と誰かに電話で報告しました。
ということは、氷室は何者かに指示されて、彼が身を投げるようにしむけたということでしょうか。
勇気の社員証はドリーム社のものでした。
つまり、陰で糸を引いているのは会長の若王子という可能性がありますね。
でも何のために?

まさか勇気が!あんまりだわ!思わず叫んじゃったわよ。
氷のような宮世さんの表情にゾクッとしたわ。

若王子会長、怪しいよなあ。

多くの謎

1話には多くの謎が残りました。


●赤山がカンボジアに向かう前に「報告した」墓に眠っているのは誰なのか。それを知っているのは「希望の道」の森本園長だが、森本園長はすでに亡くなっている。
●赤山は何者に襲われたのか。
●若王子に裏の顔はあるのか。
●若王子に取り入ろうとしている西郡十和子の目的は?
●勇気はなぜ自殺に追い込まれたのか。
●勇気を追いつめた氷室の正体は。
●氷室のバックにいるのは誰なのか。は
●児童養護施設の経営がドリーム社に移ったことと赤山の事件、勇気の事件とは関わりがあるのか。

【いつか、ヒーロー】1話の出演者

桐谷健太、宮世琉弥、長濱ねる、
泉澤祐希、曽田陵介、星乃夢奈、
寺島進、藤村聖子、山崎潤、
真下有紀、工藤時子、コバシ(魂ず)、
岡崎琉旺、戸簾愛、塚尾桜雅、
立花利仁、遠藤くるる、
小関裕太、駒木根葵汰、
板谷由夏、北村有起哉、ほか。

【いつか、ヒーロー】1話のまとめ

◆【いつか、ヒーロー】は、ABCテレビ、テレビ朝日系 毎週日曜 22:15から放送。
(時間変更の場合があります)
TVer、ABEMAにて見逃し配信あり。

1話は、まず赤山と子どもたちの絆が瑞々しく描かれ、その後襲われた赤山の意識不明の姿からリハビリの様子までが丁寧に描写され、彼がゆかりと再会を果たすまでじっくりと描かれました。
そして、その人間ドラマを冒頭とラストでサンドウィッチのように挟んだのが、氷室と勇気の不穏なシーン。
実に巧みな構成でした。
勇気はあのまま息絶えてしまうのでしょうか?
「20年ぶりに現れたこの人がこの後起こるすべての災いの始まりだった」というゆかりのモノローグも、ざらりとした後味を残します。
次回、2話の放送は4月13日(日曜)22時15分からです。
どうぞお見逃しなく!

いつか、ヒーロー1話

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