映画【片思い世界】ネタバレ・レビュー!感想が言えない…その理由とは?

2025年4月4日(金)に公開された、映画【片思い世界】。
大ヒットした【花束みたいな恋をした】の脚本・坂元裕二さんと監督・土井裕泰さんが再タッグを組んで話題となっています。
悩み迷いながらも優しさを失わずに、東京の片隅の古い一軒家で一緒に暮らす若い女性たちの「片思い」が描かれます。

坂元さん、今回はどんな脚本なんだろう?



感想がみんな言えないって。なんでだろうね?
本記事で分かること
- 作品の概要
- 登場人物
- ネタバレ
- 実際に映画を鑑賞した筆者の感想
- 世間のレビュー
映画【片思い世界】の概要
監督 | 土井裕泰 |
脚本 | 坂元裕二 |
劇中歌 | かささぎ児童合唱クラブ「声は風」 |
- 監督は、【映画 ビリギャル】や【罪の声】など多くの作品を手掛け、アカデミー賞も受賞されている土井裕泰さんです。
- 脚本は、誰もが知る超人気脚本家であり、【怪物】や【ファーストキス 1ST KISS】などを担当してきた、坂元裕二さんです。
- 劇中歌は、かささぎ児童合唱クラブの「声は風」で、同楽曲の作詞家としてクレジットされている明井千暁が、脚本担当した坂元裕二さんでもあります。
メイキング映像と写真がたくさんつまったのSpecial Movieも公開されています。
登場人物
- 相良美咲:広瀬すず
- 片石優花:杉咲花
- 阿澄さくら:清原果耶
- 高杉典真:横浜流星
- 桜田奈那子:小野花梨
- 増崎要平:伊島空
- ストリートミュージシャン:moonriders
- 加山次郎:田口トモロヲ
- 木幡彩芽:西田尚美


映画【片思い世界】のネタバレ!
ここからは、映画【片思い世界】のあらすじを整理していきます!
(※ネタバレ注意!)
美咲のノート
雪の積もる中、ある男が文化センターに向かって歩いている。
そこには、合唱団のメンバーの幼いころの美咲と典真がいて、美咲はノートに物語を書いていた。
それを典真に見せようとするが、さっきまでピアノを弾いていたのにいなかった。
美咲はノートをその場に置いた。
一緒に暮す3人
現代の東京の片隅。
古い一軒家で一緒に暮す、美咲(広瀬すず)、優花(杉咲花)、さくら(清原果耶)。
仕事、学校、バイト、それぞれ毎日出かけて行って、帰ったら3人一緒に晩ごはん。
リビングでおしゃべりして同じ寝室で寝て、朝になったら一緒に歯磨き。
お互いを思い合いながら穏やかに過ごす。
楽しく気ままな3人だけの日々。
もう12年。
家族でも同級生でもないけれど、3人は一緒に暮す。
典真との再会
ある日、美咲とさくらがバスに乗ろうとするが間に合わなかった。
しかしその場に現れた高杉典真(横浜流星)のおかげで乗ることができた。
美咲は、バスで見かけるだけの彼に恋をしていた。その人が典真だと気づく。
優花やさくらは、「告白してみたら?」と勧めるがそんなの無理と断る美咲。
後日、またバスで典真に会う美咲とさくら。
さくらが彼のスマホを覗くと、女性とデートの約束をしていると分かる。
大きな声でさくらは「デートしようとしてる!」と言うが、「やめなよ。」と美咲がたしなめる。
誰にも見えない3人
典真のデートの相手は、桜田奈那子(小野花梨)で、彼をピアノのコンサートに誘っていた。
コンサート会場に美咲とさくらも入る。
休憩になり、奈那子が席を離れたのでさくらが追いかけると、他に40代の男性とも付き合っていることが分かる。
コンサートが再会し、さくらは大きい声で、「他にも男いますよ!」と典真に向かって叫ぶ。
さらにステージに上がって大声で叫ぶが、誰も反応しない。
2人は誰にも見えていなかった。
その頃、優花は車の中に赤ちゃんがいるのを見つけるが、誰かに声をかけても気づいてもらえない。
美咲とさくらを呼びに行き、3人でいろんな人に声をかけるが気づかれない。
そこに作業員が現れ、隣の車に赤ちゃんが乗っているのに気づき、救急車を呼んだ。
ほっとする3人。
実は彼女たちは、12年前に死んでいて幽霊となって3人で暮らしてきたのだ。
現実の世界にはいるが、誰にも見えていなかった。
12年前、かささぎ児童合唱団に少年Aがやってきて、3人を刃物で殺害した。
美咲は亡くなった時、自分が担架で運ばれていくのを見た。
その先に、典真が肉まんを2個買ってきてくれたのを見つけて、嬉しかった。
元の世界に戻れるかも?
優花は大学で素粒子について勉強している。
ある日、帰りに母・木幡彩芽(西田尚美)を見かける。
母は花屋のスタッフとして働いていた。
優花は、もしかすると自分たち幽霊は素粒子の状態で、条件が整えば元の世界に戻ることができるかもしれないと考える。
そして、5年前に津永悠木(松田龍平)という男性が素粒子観測器に侵入した事件を知る。
津永悠木という人物は、3人が毎日聞いているラジオの天気予報のパーソナリティだ。
さくらは、自分たちを殺した増崎要平(伊島空)が出所したという記事を読み、増崎の職場へ行く。
作業現場で働く増崎が自分に向かってくると、見えないとは分かっていても恐怖を感じた。
増崎は笑ってカルビ弁当を食べていた。
ある日、3人は津永悠木のラジオを聴くと、悠木から3人に話しかけてきた。
悠木は「一度死んだけど元の世界に戻れた」と言う。
生きている人と心を通わせて感情の素粒子を働かせ、今から50時間後に星ヶ丘灯台に来て「飛べ」と念じれば元の世界に戻れると話す悠木。
それぞれの会いたい人
優花はママと会いたい。
さくらは増崎に会ってなんで殺したのか知りたい。次の日には犬が来くるはずだった、お菓子も我慢していた。なのになんで殺されたのか?納得いかなった。
美咲は家族に会いたいという気持ちはなかったが、典真に会いたいという気持ちがあった。
心を通わせるため、優花は美咲と一緒に母を見に行く。
すると再婚していて小学生の娘がいた。「幸せそうでよかった。」とつぶやくが寂しそうな優花。
母と娘はクッキーを焼き、何の形がいいか話していると、「ママは星!」とすぐに言う優花。
実際、母は星を選んだ。優花は月の形が好きだった。
今の母に自分の入るスキはないと泣く優花を美咲は抱きしめる。
それでも3人は増崎を見に行った。
するとそこに優花の母がいて、増崎と車で移動していった。
3人も乗っていく。
増崎の口先だけの反省に怒った母は、車の中で「優花を返して!」と包丁を向ける。
3人は外から車に乗ったり叩いたり開けようとするが、無意味だった。
もみ合った結果、母は車から降り増崎から逃げる。
3人も一緒について、ママ逃げて!と叫ぶ優花。
そして包丁を持って追いかけてきた増崎は車に轢かれ倒れた。
さくらは、「返してよ!」と叫びながら増崎に向かっていくが美咲がそれを止めた。
母は警察に連れていかれ、彼女がもっていたハンカチの中を優花が見ると月の形のクッキーが入っていた。
優花は、母は自分を忘れていなかったと号泣した。
元の世界へ戻れたか?
3人は、悠木の言う通りに灯台にのぼり、「飛べ!」と念じた。
灯台から降りていくとおじさんに声をかけられたので、喜ぶ3人だったが、その人は3人の先にいた釣り人に声をかけただけだった。
元の世界に戻れなかったが勘違いしたことに3人で笑った。
美咲は、街で見かけた典真についていき文化センターに向かう。
現代の典真は、加山次郎(田口トモロヲ)から7月に行われる合唱コンクールでのピアノをお願いしたい。
音楽の世界に戻って来てほしいと言われていた。
だが、美咲たちのことを思うとピアノはできなかった。
自分だけコンビニに行っていて助かって、美咲たちが死んだことを忘れてはいけないと断っていた。
こうしたかった
その後、最後に美咲といた部屋へ向かう典真。
「ごめんなさい」と言って泣く彼に、「違う!典真のせいじゃない!」と声をかける美咲。
典真が帰ろうとすると、風が吹いて、書類が落ちる。
それを拾っていると、美咲が書いたノートを見つける。
王妃と男の話で、それを覚えていた美咲は、典真と一緒に読む。
最後に、典真が抱きしめる形をすると、すっとそこに美咲は入って、ずっとこうしたかった。と泣いた。
典真も泣いていた。
その後、典真はピアノを弾き始める。
そして、コンクールの日。
典真は伴奏をし、美咲たち3人も制服の衣装を用意し、合唱団と一緒に「声は風」を歌った。
3人が住んでいる部屋は空き家だったが、住み手がみつかり工事が入っていた。
荷物をまとめ出かけた3人は、次は山がいい。海がいい。などと笑顔で話しながら街の中を歩いて行った。
映画【片思い世界】のレビュー!
さっそく観に行ってきました!
正直、あまり期待せずに行きましたが、開始ちょっとで衝撃の展開でした。
3人が幽霊だなんてビックリ…
でもそれからは、予告の伏線回収といった感じで楽しめました。
特に、優花と母の絆には涙が止まりませんでした。
自分が幸せになってもちゃんと優花のことを思っていた母。
西田尚美さんの演技、さすがです。
元の世界に戻れなかったけど、3人はこれからもずっと仲良く暮らしていくんだと思えばハッピーエンドでよかったです。
松田龍平どこにいた?
エンドロールで、松田龍平さんの名前があり、どこで出てたかな?
と思ったら、ラジオからの声で3人に自分は戻れたと話した、悠木役でした。
観ている間は誰なんだろう?と思っていて、姿は見せなくてもとても重要な役であり、エンドロールで分かったのが良かったです。
(もし、誰かすぐに分かると、あの人の声だ…とずっと思ってしまうので)
感想が言えない…その理由とは?
みなさんツイートしていますが、感想を語ると、3人が幽霊という大きなネタバレを明かさないのが無理になります。
これが大きなネタバレになるので何も言えませんし、試写会でも、主演の3人が映画の内容については、あまり語らなかったのが納得できます。
いつか撮影の裏話も聞いてみたいですね!
みなさんも、「片思い」の切なさに泣きに行きましょう!