【サーペントの凱旋】ネタバレと感想!シムネスの正体とは?となりのナースエイドSP2025原作
主演・川栄李奈&共演・高杉真宙の連続ドラマ「となりのナースエイド」(2024年1月クール、日テレ系)が1年ぶりに新作スペシャルを放送!実は、原作小説も続編となる新作が発表されています。今回は「となりのナースエイドSP2025」原作となる【サーペントの凱旋】のネタバレと感想などを紹介!難病シムネスの正体とは何か、についても解説していきます。
【サーペントの凱旋】のネタバレ
【となりのナースエイドSP2025】の原作【サーペントの凱旋】のあらすじネタバレを紹介します。
■書籍情報↓
タイトル | サーペントの凱旋 となりのナースエイド |
著者 | 知念実希人 |
出版社 | KADOKAWA |
商品形態 | 単行本(紙媒体)、電子書籍 |
発売日 | 2024年12月02日 |
備考 | 「となりのナースエイド」の続編にして最新作。前作で澪の正体や澪の姉を殺した犯人は分かったものの、火神教授が手術中に死亡したり、奇病シムネスが謎のまま幕を閉じました。本作はその3年後で、澪と大河が難病シムネスの驚くべき真実に迫っていきます。 |
「三年目の再会」
3年前、あらゆる臓器に同時多発的に悪性腫瘍が生じる奇病「シムネス」は、星嶺医大附属病院の教授・火神郁男(古田新太)の命も奪いまいした。その手術の執刀医が竜崎大河(高杉真宙)で、助手として桜庭澪(川栄李奈)も入っていました。
死ぬ間際、火神は澪の姉・唯(成海璃子)を殺害したことを澪に明かしました。火神細胞とシムネスを取材していた唯は、火神の手によって殺されたのです。口封じのため、でした。
さらに火神は澪に「この秘密が暴かれたら多くの人が命を落とす」「真実を知りたいなら外科医に戻ってオームスのオペレーターになりなさい」と言っていました。
その後、医師免許を剥奪された大河は海外へ。澪はナースエイドと外科医の二刀流で働くことに…。
ーーー火神教授の死から3年。桜庭澪は、新時代のがん治療装置「オームス」唯一のテストオペレーターとしてハイレベルな手術を引き受けています。
オームス実用化に向けた重要な手術を控えたある日、竜崎大河が突然、澪の前に姿を現します。
澪と大河が、大使館にて、駐日アメリカ大使の母親というVIPの同時オペ(頭部と身体に分かれてのオペ)を実施。
2人は見事に成功させました。
刑事の橘(上杉柊平)が日本で手術することは違法だからと逮捕しようとしますが、大河は治外法権のアメリカ大使館で手術してていたため、橘は彼を逮捕できませんでした。
大河はこの3年間、海外にいて、富裕層専門の外科医となっていて、コードネーム「サーペント」として活躍していました。患者にはテロリストや独裁者も含まれていたため、欧米諸国から大河は危険人物とマークされていました。しかし大河は腕が認められ、裏から手を回され、欧米の多くの国で手術ができるようになっています。そんな大河は貧しい人に無料でオペをしていました。そして、大河が西アフリカの小国「シエラレオネ」に滞在していたことが分かります。澪は「シエラレオネ」がシムネス患者が発見された国だと気づきました。大河はシムネスの起源について探っていたのです。
「シムネスの正体」
澪は玲香と手術成功の打ち上げへ。しかし酔った玲香が忘れ物をしました。それは鍵が入ったペンダント。澪は火神教授が研究用に使っていた別荘(現在は売却)へ向かい、その鍵で中に入ろうとしますが、鍵穴と違っていました。しかし玄関が空いていたため、不法侵入する澪。秘密の地下室にたどり着いたところ、大河と再会します。別荘の売却先は大河でした。
澪は玲香の鍵を使って金庫を開けます。そこには火神教授が娘・玲香に宛てた手紙がありました。私の術中死は大河の責任でないこと、オームス開発のはてに「恐ろしい秘密」にたどり着くだろうが私のように道を誤らないでほしいことなどが書かれていました。
大河はシネムスは進化していて、火神教授のオペ中に起きた腫瘍増大現象(澪曰く「急速進行性シムネス」)が世界でも起きていると話す。しかし論文には掲載されてない。患者の死後に現象の痕跡はないから発表できないのだ。
大河はオームスの最終目標である「シムネスの根治手術」を今やるのは危険だと澪を説得します。また腫瘍増大現象が起きて術中死が起きたらオームスの責任にされ、実用化が遠のくからです。しかし澪は目の前のシムネス患者で13歳の少女・三枝友理奈の命を救うため、根治手術に挑むことを決意。
澪は手術を成功させます。世界で初めてシムネスを根治した手術ということでマスコミからも注目されました。
大河は金庫にあった資料を解析し、ついにシムネスの正体にたどり着きました。それを澪にも話します。
火神は小さな製薬会社ブライトフューチャーと火神細胞を共同開発していました。そして火神細胞の治験を非合法でアフリカの小国「シエラレオネ」で実施し、成功。その後、パナシアルケミ社がブライトフューチャーを買収して、メガファーマ(大規模な製薬会社)に成長。火神細胞が多くの命を救い、会社も儲かります。しかし、その非合法の治験の場所でシムネスが発生していました。つまり火神細胞がシムネスを(副作用としてまれに)発生しているということです。
大河は、シムネスは無害なウィルスだがパナシアルケミ社によってスケープゴートにされたと推理します。大企業なので学者や専門家を使ってシムネスウィルスが原因だと世界中に信じ込ませたのだ、と…。
リスクとベネフィット(利益)を冷静に比較すれば、火神細胞は今後も使用されるべきです。しかしマスコミはリスクの側面を報じて、患者は火神細胞を恐れるはず。そうなるとパナシアルケミはシムネス患者から訴訟されたりして破綻する…と大河が見立てます。
しかし火神細胞による万能免疫細胞療法はがん治療の基礎(※作中の話です)。なので、火神細胞が使えなくなると多くの人が命を落とします。火神教授が澪に言い残した「この秘密が暴かれたら多くの人が命を落とす」とは火神細胞が使えなくなるからでした。
これが公表されたら、火神細胞を使うオームスも中止になるし、オームスに投資しているパナシアルケミ社も経営破綻してしまいます。どうすればいいのか?
大河は急速進行性シムネスが小国「シエラレオネ」で最近発生していることもパナシアルケミ社の関与を疑っています。そして澪に協力を頼みました。
こうしてシムネスの正体を知った澪と大河は再びタッグを組み、火神教授が命を落とした急速進行性シムネスの秘密に迫っていくことにします。
「最終決戦」
澪と大河は火神の元別荘がある軽井沢に向かいます。しかし追っ手の男2人に阻まれてしまいます。しかし、修羅場をくぐってきた大河が格闘し、男2人を倒しました。大河が男たちから雇い主を聞き出そうとていた時、ヒットマンに男の頭が狙撃されて死亡。もう一人の金髪の男も腹部を狙撃されました。
目の前の命を救うことがモットーの澪は、金髪の男を助け、大河とともに近くの病院に運びます。そして緊急手術をして命を救いました。
その後、澪と大河はパナシアルケミの本社に入り込み、サーバールームから「プロジェクトオメガ」という証拠を盗むことに成功。そして分かったのは、澪にとって残酷な事実でした↓
ではなぜ火神教授は腫瘍が急速に増大して死亡したのか、澪は疑問です。大河は火神教授が自分に新火神細胞を投与して急速進行性シムネスになるか実験台となった…と推理しました。
火神教授はオームスに使われる新火神細胞が癌化して急速進行性シムネスを引き起こす欠点を知っていました。でもシムネス患者である火神教授には時間が残されてません。だから澪に完成を託すため、「真実を知りたいなら外科医に戻ってオームスのオペレーターになりなさい」と伝えたのだろう、そう大河は考えます。
大河の推理↓
- 火神教授は火神細胞が生み出したシムネスを克服するため、医療機器オームスを完成させたかった。
- 火神教授はオームス(で使う新火神細胞)が急速進行性シムネスを生み出すのを知ってしまった。
- 火神教授は大河や澪にあとを託すため、オペスタッフに2人を入れ、急速進行性シムネスを見せた。
- 火神教授は唯を殺害した「贖罪」のため、自らを急速進行性シムネスの実験台にした。
小国「シエラレオネ」で「プロジェクトオメガ」が行われているのは分かったものの、そこで新火神細胞の治験が行われているというデータまでは盗めなかった大河と澪。
その後、澪は火神玲香にシムネスの真相を伝えます。しかし玲香は、澪が持ってきたUSBを破壊!そのころ、大河が目を覚ました金髪男から雇い主は玲香と聞き出しました。大河が電話で澪に玲香と接触するな、と伝えます。しかし時すでに遅し。
玲香は大河と澪の命までは狙ってないと言うものの、邪魔するよう男たちに指示を出していました。しかも玲香は、火神細胞がシムネスを発生していることは知っていて隠蔽に加担していました。しかし玲香は、オームスが急速進行性シムネスを生み出すことを信じません。
そんな時、昨日オペで腫瘍を取り切ったはずの患者・三枝友理奈が再発!しかも急速進行性シムネスを起こしていました。澪は大河を呼びます。しかし、澪のアシスタントの萌香が実は澪の監視役で、裏社会の人物でした。大河が萌香を止めます。さらに大河はヒットマンとも対峙することに。大河は澪を手術に行かせました。
猿田はパナシアルケミの幹部がオペを妨害してくるのを見越し、マスコミを大量に呼びよせませした。(これによって火神細胞の副作用が知られてしまいます)
玲香は三枝友理奈に火神細胞を勧めてシムネスを発症させてしまったことで責任を感じていて、どうしても助けたいと澪に懇願します。一時はあきらめていた澪ですが、新火神細胞の焼却作用を使ってオペを試みます。しかし失敗。
そこに大河が駆けつけて、猿田と玲香もオペに入り、心停止している間に腫瘍を取り除きます。そして、オームスオペレーターの澪が新火神細胞の自己破壊プログラムを実施し、友理奈を救いました。
橘は大河の執刀を見ていたので傷害罪で逮捕できたのですが、見逃しました。大河はまた日本から姿を消します。澪も大河を見送りました。
エピローグ
半年後。
- 定期的に通院している友理奈は、今のところ元気で、再発していません。
- 火神玲香はアメリカに渡り、火神細胞の癌化について研究しています。
- (マスコミを呼んだ友理奈への再手術の影響で)シムネスが火神細胞の副作用であると世界に広まりました。
- パナシアルケミがアフリカの小国「シエラレオネ」で治験と称し非人道的な人体実験をしていたことが明るみに。
- 世間から糾弾されたパナシアルケミのCEOは自殺しました。
- 株価が急落したパナシアルケミは他のメガファーマに吸収合併されることに。
- 萌香は殺人未遂で逮捕されました。負傷した腕に障がいも残っています。
- 澪は姉の恋人の橘に、姉・唯が火神教授に突き落とされたことを打ち明けます。
- 火神細胞はまれにシムネスになる副作用が報道されて一時的に実施件数が減ることに。
- しかし今では、専門家や医師会が火神細胞のリスクを考慮しても癌に効くこと、抗がん剤より副作用がないことなど利点の方が大きいと主張したこともあり、がん治療の柱に戻りました。
澪は外科医とナースエイドの二刀流を続けています。一方、大河は小国「シエラレオネ」の首都から離れた村でサーペント(serpent、英語で「蛇」の意味)を名乗り、命を救っています。(おわり)
【サーペントの凱旋】の感想&解説
【サーペントの凱旋】の感想&解説です。
シムネスの正体の予想が当たった
小説1作目と連ドラ版で謎を残したシムネスの正体。
なんと、シムネスの正体は火神細胞の副作用でした。
シムネスの正体の予想を別記事【となりのナースエイド】原作結末の考察でしていたのですが、当たりました。
ただし保険(?)としてドラマ『グレイトギフト』(テレビ朝日)のような殺人兵器説も考えていたのですが、こっちはハズレでしたね(笑)
小説はハードボイルドだがドラマはラブコメ?
小説を読んだ方は分かると思うのですが意外にハードボイルドというか、アクションシーン満載。ヒットマンが登場しますしね。
しかしスペシャルドラマ版はラブストーリー重視というか、新キャラのイケメン外科医の虎徹(千葉雄大)が澪とコンビを組んで、帰国した大河と三角関係が勃発する……というラブコメ要素をドラマオリジナルとして加えています。
ただ、原作では澪のアシスタントの女性・萌香が裏切り者(というか会社側が雇った裏社会の人物)と判明します。もしかすると、虎徹も何かしら裏切る可能性もあるかもしれません。
【予想】連続ドラマでは明かされなかった、戦慄の秘密とは?
ハードボイルドでなくラブコメ作品になっていると先に書きましたが、実は、原作者の知念実希人さんがスペシャルドラマのプロットに関わったものの『サーペントの凱旋』とはまた違ったストーリーが展開される、とすでに語っていました↓
「ドラマのプロットは書いたものの、この取材を受けている10月末の時点ではまだシナリオが出来上がっていなくて。どんな展開になるのか、私にもわかりません(笑)。映像化には多くのスタッフが関わりますから、基本的におまかせし、一視聴者として楽しむようにしています。今後『サーペントの凱旋』が映像化されるかどうかも、まだ決まっていません。もしそうなればうれしいですが」
https://note.com/kadobun_note/n/n502e45e5611e
とはいえ、スペシャルドラマのあらすじ紹介では、「連続ドラマでは明かされなかった、戦慄の秘密も明かされる!」とあります。
難病シムネスが(火神教授が作った)火神細胞の副作用として発生している…という秘密くらいは明かしそうですね。もしかすると、オームスに使う新火神細胞の秘密については次回に持ち越しにするのかもしれませんが…。
【感想】澪たちの思いに感動!副作用と利益を冷静に…
澪の信念、全力で目の前の患者を救う。そのポリシーが今作でも貫かれていたところは感動的でした。自分たちを襲った金髪の男を助けたり、シムネスを発症して救命が不可能と思われた友理奈をみんなで協力してなんとか助けたり…。ちょっと正直、わたしには医療ものは難しいのでついていくだけで精一杯なのですが、心臓が止まった一瞬のラストチャンスで救った、ドキドキの緊張感は伝わってきましたよ。
また、火神細胞にリスクはあるが、それ以上にベネフィット(利益)があることが描かれました。どんな薬やオペにもメリットとデメリットがあるのですね。両方を明らかにして患者が選択する。現実の医療もそうであるべきだと感じます。
作中では情報災害の一例として、HPVワクチン(子宮頸がんを予防するワクチン)が取り上げられています。たしかに、平成25(2013)年6月から積極的な勧奨を一時的に差し控えていたそうですが、令和3(2021)年11月に、専門家の評価により「HPVワクチンの積極的勧奨を差し控えている状態を終了させることが妥当」とされ、令和4(2022)年4月から、他の定期接種と同様に、個別の勧奨を行っている…とのことです。(詳しくは厚労省HPを参照のこと)
副作用と利益を冷静に比較して判断することが必要だと感じました。もちろんエンタメ小説なのですが、勉強にもなった点です。
読者の感想・反響
今回もまた読みごたえたっぷりでした~まさかの展開にビックリ。でも、こんな未来になったらスゴいだろうな~癌とかで死を待つだけとかなくなるんでしょ?!やはり、絶対に安全なんてものはないだろうけど。
https://bookmeter.com/books/22236830
あのコンビと再会できる&遂に全ての謎が明らかになるというので、喜び勇んで手に取った。前作の延長線上にあるため、澪の、外科医としての振る舞いが全面に出ている。大河と邂逅の後シムネスの正体が判明してからは、二転三転の手に汗握る展開を楽しめた。医者は神様ではない。だから奇跡を創るのではなく信じるしかない。澪と大河のコンビネーションが最高潮を迎える最後のオペシーンは、患者を助けたいという不屈の精神は、非常に胸の熱くなるものだった。一旦綺麗な幕引きとなるが、またいつか彼らの凱旋を願いたい
https://bookmeter.com/books/22236830
医療冒険活劇、映像化には向いているかも知れませんが、小説としては微妙、ノベライズの様な感じでした。
https://www.kadokawa.co.jp/product/322403000624/
前作から3年後、澪はナースエイド(看護助手)をしながら外科医としても腕を上げている。医師免許をはく奪され渡航していた竜崎が帰国し、新たな魔の手がふたりに襲い掛かる医療サスペンス。AIによる未来型医療の明暗は、海堂尊さんぽい?が、澪と竜崎の患者に対する真摯な姿勢に救われる。会話内容がドラマみたいと思ったら前作はドラマのために書かれていたのね(笑)
https://www.kadokawa.co.jp/product/322403000624/
★3 私は医療関係の小説には興味があり、知念さんの作品も新刊を中心に読んでいるが、となりのナースエイドシリーズの初回作は読んでいない。その関係からか内容的に少し分かり難い部分もあったが、スピード感のある展開でエンタメ小説として楽しめた。ナースエイドとから想定した物語とは違っていたが、最新がん治療に関するSF的色彩を伴った内容でそれはそれで面白かった。
https://www.kadokawa.co.jp/product/322403000624/
【解説】シムネス、火神細胞、オームス(新火神細胞)
「シムネス」は、あらゆる臓器に同時多発的に悪性腫瘍が生じる奇病です。
「火神細胞」は、万能免疫細胞。火神細胞を使った治療は癌だけを攻撃し、副作用もあまりないとされていました。ただし原発巣にある巨大な癌を攻撃することはできません。
「オームス」はがん治療を変える画期的な医療機器。火神細胞を改良した新火神細胞を患者の血管内に投与し、オペレーターが新火神細胞で癌細胞を攻撃することで、腫瘍を体内から消し去るという治療をします。巨大製薬会社パナシアルケミに勤務する火神玲香が、父の遺志を継いで、オームス実用化を先導しています。オペレーターは酔ってしまい、世界で澪しかできません。そんな澪とともに、玲香が、がん根治手術の成功を目指しています。
「急速進行性シムネス」は、火神教授が術中に死亡した原因。腫瘍が「染み」が広がるように急に拡大し、死に至ります。しかも解剖後には癌細胞が見つからない不思議な現象。そのため、執刀医の大河や助手に入った澪が証言しても誰も信じてもらえません。
ここからネタバレですが、火神教授ががん治療のために開発したのが「火神細胞」。そのときの治験で違法な人体実験のようなことが行われていました。そして、火神細胞の副作用として発生したのが奇病「シムネス」。致死率の高い難病でもあります。
また、火神細胞の欠点(巨大ながんを攻撃不可)を克服するために新たながん治療として火神教授が生前に進めてていたのが「オームス」による治療。しかしそれは表向きの目的。実は、火神が自分で生み出したシムネスを克服したいから、という裏の目的もありました。
しかし「オームス」に使っていた「新火神細胞」で「急速進行性シムネス」が発生してしまいます。つまり、オームスの副作用として発生したのが謎の現象「急速進行性シムネス」です。
がん治療を変えるオームスの完成は、小説の世界では先送りになりました。しかし玲香らの研究によっていつの日か実現してほしいもの。
もちろん「火神細胞」や「オームス」によるがん治療それ自体がフィクションですが、「がんの三大療法」(手術治療、抗がん剤治療、放射線治療)に加わる新しい治療が現実でも出てきてほしいなと思います。