映画【ヴィデオドローム】のネタバレと感想!40年前のVR世界に衝撃

ヴィデオドローム

映画「ヴィデオドローム」は1982年にカナダで制作された作品です。

「ザ ・ブルード 怒りのメタファー」でお馴染みのデイヴィッド・クローネンバーグが監督を務めました。

「謎」

この映画を1単語で表すとこうです。

そのせいか、興行収入的には全くで世間的には「ハズレ」の作品になってしまいました。

しかし、今この作品は「カルト映画」の代表格として一部のファンに強く愛されています。

今回はそんな奇怪な映画「ヴィデオドローム」を「ネタバレ」「感想」「あらすじ」などで紹介していきます!

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映画【ヴィデオドローム】の作品情報

制作国:カナダ

制作年:1982年

監督:デヴィッド・クローネンバーグ(スキャナーズ、ザ・フライなど)

キャスト:ジェームズ・ウッズ、デボラ・ハリー、ソーニャ・スミッツ、ピーター・ドヴォルスキー、レスリー・カーソン、ほか

上映時間:88分

ジャンル:SF、ドラマ、ホラー映画

あらすじ

地方テレビ局の社長マックスは、拷問や殺人が繰り返される禁断のテレビ番組「ビデオドローム」の存在を知る。恋人と共にビデオドロームにのめりこんでいったマックスは、残虐な映像を見続けるうちに幻覚を見るようになり……。

引用:映画.com

商業的な成功や自分の欲望を満たすために過激さを求める主人公マックスを中心に物語は奇妙な方向へと進んでいきます。

幻覚というのがこの映画のキーワードでもあり、見ている者を困惑させる原因でもあります。

映画【ヴィデオドローム】のネタバレ

これより下はネタバレになります!

「ヴィデオドローム」というタイトルの謎、そして難解で意味不明とされる物語のネタバレを紹介していきます。

タイトルの意味:ドロームってなにさ

英語の原題は”Videodrome”です。

要は原題をカタカタにしてそのまま日本題にしたということです。

こっちの方が売れやすかったのか、翻訳が難しかったのかわりませんが、インパクトはありますね。

タイトルを分割して考えるとヴィデオ/ドローム(Video/drome)ということになります。

それではドローム(drome)とはどういう意味でしょうか。

まず、辞書で調べてみると

広い特別な施設

引用:Weblio

という意味だとわかります。

このdromeの前にairを繋げて「飛行場」(airdrome)という使い方もできます。

ということは、dromeの前にvideoを繋げると「ヴィデオ場」ということになります。

ヴィデオの中の世界=広く特別な場所という解釈もできます。

前半部:ヴィデオドロームで世界よ変われ!

「CIVIC-TV」というケーブルTV局の社長を務める主人公マックス・レンは、暴力的で刺激的な番組を制作することに熱を入れていました。

全13巻のジャパニーズポルノムービーを放映してはどうかと提案されますが、気怠く古臭いということで却下します。

もはや彼にとっては異文化のポルノもくだらないと思うほど、刺激に慣れきっていました。

そんな時、彼の部下であるハーレンと協力し、世界中の衛星放送からある映像を盗み見します。

その映像とは「ヴィデオドローム」というのもので、人が拷問され、殺されるだけの状況を映した妙にリアルなものでした。

当初マレーシアのキワモノ映像ではないかと思われていましたが、以外なことにその過激な映像はアメリカのピッツバーグのものであることがわかります。

あくる日、マックスの彼女ニッキー・ブランドと海賊版としてテープ化したヴィデオドロームを一緒に見ることに。

ネタバレ1

マックスは「そんなくだらないものは見ない方が良い」とニッキーに言いますが、ニッキーはただ拷問され殺されていく映像に次第に取り憑かれていきます。

人を惹きつける謎の魅了があり、刺激的でユニークな映像を自分の会社で活用するため、本物を手に入れるべくマックスは動き出します。

様々なことを調べるうちに2つの点を知ることになります。

  1. ヴィデオドロームの映像は作り物ではなく、本物であること
  2. オブリビオン教授という人物が関係しているということ

刺激に飢えているマックスにとっては好都合の情報でしたが、歯止めの効かないニッキーはピッツバーグに赴きヴィデオドロームの撮影に参加しようとします。

そして姿を消したニッキーを心配しながら彼はオブリビオン教授の元に向かいます。

辿り着いたのは「ブラウン管伝道所」という奇妙な場所。

そこはホームレスなどの生活困難者に対して、ブラウン管を通して社会復帰をしてもらおうと企てているところでした。

マックスはオブリビオン教授に会おうとしますが、取り合ってもらえません。

そこの責任者でもある娘ビアンカ・オブリビオンにヴィデオドロームの事を伝え、消化不良ながら帰宅します。

ある日、彼の同僚が1つのビデオを届けてきました。普段から親交のある同僚でしたが、マックスが彼女の顔を見るとそこにはニッキーの顔が浮かび上がります。

彼は思わず平手打ちをかまします。

我に帰ったマックスは彼女に謝りますが、ビンタなんかされていないと言います。

不気味に思い、彼女をすぐに帰すと、マックスは届けられたビデオがピッツバーグのオブリビオン教授からだということを知ります。

早速、ビデオを手にしますが、なんとそのビデオ自体が息をし始めます。

幻覚を見ていると思ったマックスはとりあえず、ブラウン管を通してビデオを見ることに。

そこにはオブリビオン教授の姿がありました。

「脳腫瘍がそのままヴィデオドロームになった。私はそのせいで幻覚を見た。そして、私は完全にビデオの幻覚世界に入ってしまった」

という謎めいた事を教授は話します。

すると、突然教授は後ろにいた人物に首を締められて殺されます。

その人物がニッキーだったのです。

今度はブラウン管自体が息をし出します。するとニッキーの唇が浮かび上がってきます。

マックスはそれに釣られるようにブラウン管の中に顔をのめり込ませていきました。

ネタバレ2

この事態に焦ったマックスは後日、再びビアンカの元を訪ねます。

不気味な体験をビアンカに話すと、それはヴィデオドロームのせいだと言います。

ヴィデオドロームを観ると脳に腫瘍が出来て幻覚を見てしまうということでした。

怒ったマックスはオブリビオン教授に会おうとしますが、彼は既にこの世にはいませんでした。

教授はヴィデオドロームを開発し、これから到来するテクノロジー社会に一石を投じるものだと確信していましたが、それを彼の相棒に悪用され、取り戻そうとした時に殺されたとの事でした。

そして、更なる真相を知るため、ビアンカから数本のビデオを受け取りました。

後半部:仮想か現実か、難解で奇妙なラスト

不安と恐怖から一丁の銃を手にしながらビアンカから渡されたビデオを鑑賞します。

そこにはオブリビオン教授の姿があり、彼がヴィデオドロームを作ったワケを語ります。

「ヴィデオドロームのおかげで新たな脳が作られ、幻覚を操る事ができる。そして現実をも変えてることが出来る…」

するとマックスに新たな幻覚が起こります。

なんと、お腹が縦に裂け出して息をするかのように動き出しました。

彼は銃を持った手をその裂け目に入れると、銃が腹の中に入ってしまう。

気づくと裂け目はなくなっていましたが、銃がない。

突然、一本の電話が掛かってきます。内容はバリーという男が待っているから来いというものでした。

マックスはその指示に従いバリー元へ。

彼は眼鏡屋の店主らしき人物で、マックスを助けたいという事だった。

そこでバリーは幻覚を分析するために、ブラウン管型のヘルメットのようなものをマックスに付けます。

ネタバレ3

するとバリーはヴィデオドロームで見た世界にいます。

彼はニッキーが映ったブラウン管に対してムチを打つ。しかし、次第にニッキーが違う女性に変わる。

気がつくとそこは自宅の寝室。彼の横には女性が痛ぶられた様子で横たわっていました。

流石に限界を迎えたマックスはハーレンに連絡し、ヴィデオドロームを解析するように伝えます。

先に作業場にいたハーレンの所に行くと、マックスは衝撃の事実を知ります。

ハーレンは最初からヴィデオドロームの映像をワザとマックスに見せていたのです。

そこにバリーも現れます。彼らはグルでヴィデオドロームを悪用しようとする当事者(オブリビオンを殺した者たち)だったのです。

彼らは、マックスの再び避け出した腹の中にビデオテープをねじ込みます。

まるでビデオテープを挿入されたテレビのように無感情になり、頭の中から司令が聞こえるようになります。

手始めに局を奪うためにお偉いさん達への殺害命令を出します。

すると、彼の腹が再び避け出し、銃が出てきます。それを手にしたマックスの手と銃が釘型のケーブルのようなもので繋がります。

既に自我を失ったマックスはお偉いさんを殺害し、次にビアンカ殺害命令を受けます。

ビアンカはマックスの来訪を予期していたように、用意していたビデオを見せます。

そこにはニッキーが首を締められている映像が流れます。

ニッキーが死んだという事実を知ったマックスはテレビから出てきた自分の銃に撃たれます。

ネタバレ4

しかし、それはビアンカが仕組んだもので、彼の腹に入った洗脳のビデオテープを取り出し、新たな命令を出すことでした。

今度はバリーとハーレンを殺すために彼は行動します。

眼鏡店に赴くと、ハーレンが新たなビデオテープ(指令)を持って待っていました。

ハーレンは彼の腹の裂け目に腕ごと突っ込みますが、マックスが不敵な笑みを浮かべます。

叫ぶハーレンがの腕がダイナマイトに変わっていました。

狂気と化したハーレンは爆死します。

そして、最後の殺害を遂行しに行きます。見本市を催していたバリーは大勢の人々の前で射殺されます。撃たれた瞬間、彼の身体中から腫瘍が溢れてきます。

既に殺害事件として警察に指名手配されていたマックスは港の小さな船に逃げ込みます。

疲れ果てて腰を下ろした彼の目の前にブラウン管テレビが現れます。そこにはニッキーの姿があり、ヴィデオドロームを完全に破壊するために、次の段階に行くよう勧めます。

すると、テレビの中で銃をコメカミに当てている自分の姿が映ります。

彼は

新人類よ 永遠なれ

と言い放ちます。

引き金を引くとテレビは破裂し、中からバラバラの肉塊が飛び出しきます。

それを見届けると、銃をコメカミに当て、マックスは引き金を引きました。

感想:40年前に表現されたVR世界!何が現実なのか

「こんな映画誰が見るんだよ…」と最初に見た時、率直に思いました。

意味不明で全くスッキリしない謎の終わり方。

完全に明かされることはなかった「ヴィデオドローム」の正体。

素直に「これは売れないな」と納得していました。

しかし、この作品には多くのファンがいて、仮想現実を作る技術が発達してきた今こそ見るべき作品だという意見も増えてきました。

この映画のテーマは

「何が現実なのか幻覚なのか君たちはわかっているのかい?」

というものです。

まさにVR時代の到来を予感しています。

現に役40年前、クローネンバーグ監督はビデオテープやブラウン管テレビを使って仮想現実を表現しました。

そしてその答えが映画内で提示されました。

結局 現実など認識の問題でしかないのだ

つまり私たちが現実だと思っていることは私たちが現実だと信じきっているだけで、本当の所わからないということです。

もし、私たちの腹が急に裂けたり、パソコンが息をし始めたらそれは「幻覚」だと認識するはずです。しかし、本当にそれを「幻覚」と判断していいのか、それが現実なんじゃないのか…。

現代に置いて、現実と非現実の壁は非常に薄くなってきています。

VR(バーチャルリアリティ)はそのもっともわかりやすい例です。

非現実な出来事を現実にする、現実の出来事を非現実にするということができる時代、つまり「ヴィデオドローム」の時代はもう既に到来しています。

まとめ

前回は怒りが生み出す何かを描いた「ザ ・ブルード 怒りのメタファー」を紹介しました。

話も整っていて、比較的わかりやすい映画です。

それと比較すると「ヴィデオドローム」は難解でさらに人を選ぶ作品ですが、デイヴィッド・クローネンバーグの世界をより体感できる作品です。

次回は同監督の大ヒット作「スキャナーズ」を紹介したいと思います!

記事内画像出典:IMDb

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