映画【哭声/コクソン】のネタバレ考察と動画!犯人と國村隼の正体・結末を解説!

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コクソン

映画【哭声/コクソン】のネタバレと動画!

「哭声/コクソン」は、韓国の2大映画祭のひとつ、青龍映画賞(第37回)で5冠に輝き、興行的にも大ヒット!

が男優助演賞と人気スター賞のダブル受賞を果たした話題作。

気になる犯人と國村隼の正体・結末をネタバレありで徹底解説!

今回は映画【哭声/コクソン】のネタバレと動画について。

【おすすめホラー映画】記事の中でも紹介しています。

目次

映画【哭声/コクソン】の動画

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映画『哭声』の基本情報

監督:ナ・ホンジン(「チェイサー」「哀しき獣」)

出演:クァク・ドウォン、ファン・ジョンミン、國村隼、チョン・ウヒ、ほか

公開:2016年(日本では2017年3月~)

制作国:韓国

時間:156分

キャッチコピー:「疑え。惑わされるな。」

受賞:第37回青龍映画賞の5冠…〈監督賞 /男優助演賞(國村隼)/音楽賞 /編集賞 /人気スター賞(國村隼)〉、そのほか第53回大鐘賞の4冠…〈新人女優賞(キム・ファニ) / 撮影賞 / 照明賞 / 録音賞〉など。

備考:第69回カンヌ国際映画祭の非コンペティション部門に招待された。

タイトル名「哭声」は、「泣き叫ぶ」という意味の哭声(コクソン)と実在する韓国の村「谷城(コクソン)」の名前を掛けたもの。

ジャンルは、連続殺人事件が起きるサスペンスと薄気味悪さがあるスリラーが融合した”サスペンススリラー”。

さらに付け加えると、キリスト教系の宗教映画、スプラッター多めの犯罪映画(フイルム・ノワール)、真実は何かを探る推理もの(ミステリー)、感染するゾンビ映画、悪魔祓い系のホラー要素(エクソシスト、オカルト系)も融合!

要は、かつて見たことのない映画になっています。

映画【哭声/コクソン】のネタバレあらすじ

コクソン2

あらすじ

平和な田舎の村に、得体の知れないよそ者がやってくる。彼がいつ、そしてなぜこの村に来たのかを誰も知らない。この男についての謎めいた噂が広がるにつれて、村人が自身の家族を残虐に殺す事件が多発していく。そして必ず殺人を犯した村人は、濁った眼に湿疹で爛れた肌をして、言葉を発することもできない状態で現場にいるのだ。

事件を担当する村の警官ジョングは、ある日自分の娘に、殺人犯たちと同じ湿疹があることに気付く。ジョングが娘を救うためによそ者を追い詰めていくが、そのことで村は混乱の渦となっていき、誰も想像てきない結末へと走り出す―

(公式HPより)

ネタバレあらすじ

ジョング(クァク・ドウォン)が娘を救うため日本人(國村隼)を追い詰め、一度逃げられるが、結果的に車道で轢(ひ)き殺す。

娘ヒジョンが正気に戻り一件落着。のはずが…

祈祷師イルグァン(ファン・ジョンミン)が村に戻ると、鼻血を流し、ムミョンが姿を見せると嘔吐!?

目撃者で謎の女・ムミョン(チョン・ウヒ)は、あの日本人(國村隼)が悪霊で、ヒョジンは憑りつかれていると言う。

目撃者のムミョン(チョン・ウヒ)がジョングの前に立ちはだかり、自宅に悪霊除けの結界として呪いをかけてきたという。

日本人は一家皆殺しのため主人公ジョング(クァク・ドウォン)を待ち受けているらしい。

迷うジョングは「何者なんだよ※1!」とムミョンに質問。「娘を救う女」と答えるムミョン。

しかし祈祷師から電話があり、間違えた、「女」が悪霊だ、日本人は自分と同じ祈禱師で村を守ろうとしていた、と電話をかけます。

一方、ムミョンは「祈禱師のことを信じない方がいい。あいつもグルだから」と語り「惑わされるな」と告げる。

ムミョンは悪霊がワナにかかれば、ニワトリが3回鳴く※2、「それまで(危ないから)待ちなよ。(1回鳴いたので)あと2回だよ。惑わされるな」と警告します。

迷うジョングは「なぜあいつ(=日本人)はこんなことをするのか?」と質問。

ムミョンは娘の父親=主人公ジョングが罪を犯したからだ、人を疑い、人を殺そうとして、結局殺したから※3と言います。

娘が先にあいつに苦しめられたからだ、と弁解する中、鶏の2度目の鳴き声が!

「行っちゃだめ」とジョングの腕をつかむ…しかし娘の髪どめが落ちていたので、すべての犯人はムミョンだ、と思って家へ行きます。

結果は、ジョングの妻と母が娘に惨殺されいたました。

涙を流し道にへたり込むムミョン。

一方。日本語ができる助祭のイサム(キム・ドユン)は洞窟へ行く。すると、死んだはずの日本人(國村隼)が!

「わたしが何者か、わたしの口でいくら言ったところで、お前の考えは変わらない。お前は今もわたしが悪魔だと…」と日本人が言う。

「本当の正体を明かすなら何もせず帰る」とイサムが言うと、無傷で帰すつもりがないという男。悪霊には肉や骨はないが、私はあると言う。

「なぜ心に疑いを持つのか?私の手や足を見なさい」と男がカメラで撮りだす。日本人の顔が悪霊の顔へと変貌し、イサムを襲ってきて…。

祈禱師がジョングの家に行き、呆然とするジョングの顔を撮影。多数の写真や仏像など様々なモノを乗せた祈禱師は立ち去る。

ラストシーン…ジョングがつぶやく「大丈夫だ。父さんは警察官だからどうにかしてやる。父さんは…」※4

映画【哭声/コクソン】のネタバレ考察

この映画は2時間超えで長いですが、謎が溢れていて惹きつけます。

そう言うと、難しそうですが…

キリスト教がモチーフになっていると分かると、ある解釈ができる、観た後に語りたくなる映画です。

と言っても、筆者もこの解説を書くために、終盤を巻き戻して何度か見直しました。

初見では「何これ?どういうこと状態」だったからです。

初見での疑問は…

  • 祈祷師と謎の日本人はグル……証言者は「謎の女」
  • 謎の女こそが真犯人・呪術師……証言者は祈禱師
  • 謎の日本人の正体は、村を救おうとしてた祈禱師…証言者は祈禱師
  • 謎の日本人の正体は、悪魔……証言者は祈禱師の助手

この4つの疑問を明かすため、ここからネタバレ解説として、以下の3点でまとめます。

1つは、目撃者で謎の女・ムミョンは何者か。

2つ目は、國村隼が演じた“よそ者である謎の男”は何者か。

3つ目は、祈祷師が何者か。

【哭声/コクソン】ネタバレ考察①目撃者で謎の女が犯人?

「疑う」べきか「信じる」べきか。謎の女と主人公の会話は見ごたえ十分。

結論から言うと、謎の女・ムミョン=イエス・キリスト=救世主

さて、※をつけた部分を解説します。

※1:「何者なんだよ」の考察

女に「何者か」と問うところは、聖書でも似た状況があります。

「イエスは彼らに言われた。『あなたがたは、わたしをだれだと言いますか。』」(マタイの福音書16章15節)

イエス・キリストが弟子・ペテロへ問いかける場面です。

つまり弟子・ペテロ=主人公・ジョング 

聖書では、そのあとペテロが答えて「あなたは、キリストです。」と返答しますが…

ご存知でしょうか。ペテロって裏切り者なんです。

イエスの受難においてペトロは剣を抜き、大祭司の僕マルコスの右耳を切り落とすが、その後イエスを3度否認したことが福音書に書かれている。そうなることをイエスが事前に予告していたことを思い出した時「激しく泣いた」とされている。(出典:wikipedia

※2「ニワトリが3回鳴く」の考察

ジョング=ペトロが決定的なのは「ニワトリが3回鳴くまで行くな」というシーン。

これに近いことも聖書にあります。

イエス・キリストが弟子のペテロに対していう言葉です。

「鶏が鳴くまでに、あなたは三度わたしのことを知らないと言うだろう。」(ヨハネ13:38)

《ペテロの否認》としても有名で、キリストが連行され十字架につけられるとき、周囲から「キリストの弟子だろう」と詰められると3回、否認。

3度目にペテロが否認した直後、鶏が鳴きます。

それでペトロはキリストの予言を思い出して「激しく鳴いた」のです。

つまり、映画の「二ワトリが3回鳴く」は、聖書のペテロが裏切る預言と3回の否認の比喩。

主人公が待つことは、女を信じることとと同義。

つまり、ペテロがイエスを信じ続けて糾弾されても「弟子です」と言うこと。

当映画では主人公ジョングが裏切ってしまいました。

※3「人を疑い、人を殺そうとして、結局殺したから」の考察

殺人が罪なのは法律違反なので、もちろん罪。

ここで「疑う」ことも入ってるのに注目!

聖書では、イエスが故郷ナザレで奇跡を行わなかった話しがあります。

「そして、イエスは、彼らの不信仰のゆえに、そこでは多くの奇蹟をなさらなかった。」(マタイ13:58)

預言者が信じられないのは、故郷・親戚・家族だとも言っています。

イエスが赤ちゃんの時から育って来たのを故郷の人は知っているから、奇跡を起こしても…

「この人は、大工ではないか」

「マリアの息子で、ヤコブ、ヨセ、ユダ、シモンの兄弟ではないか」

「姉妹たちは、ここで我々と一緒に住んでいるではないか」

と疑って信じません。

つまり「疑う」=預言者を信じない=ムミョンを信じない

※4「警察官だから何とかする」の考察

「警察官だから何とかする」というセリフは、一見すると不可解です。

警察でも隠ぺいは無理だし、そもそも「母が病気」と嘘をついて現場に遅れていくダメな警官だったのに…

これを解釈すると、裏切ったペテロが改心ということか。

イエスの弟子を3度否認して泣いたペテロ。

イエスが処刑され、3日目に復活した後、イエスを心から信じるようになり伝道活動にまい進します。

そんなペテロの信仰の目覚めが、ジョングの警察官への自覚とダブります。

いや、多少こじつけです。そこまで固い決意は読み取れません。想像です…。

イエスと同じ十字架刑では畏れ多いとして、最期は逆さ十字架にかかりペテロは殉教したのです。

現在、サン・ピエトロ大聖堂(聖ペトロ大聖堂)がペトロの墓の上にたてられたように、映画の主人公の未来は…。いや、わかりませんが。

【哭声/コクソン】ネタバレ考察②國村隼の”謎の男”が犯人?

國村隼が演じた“よそ者である謎の日本人”は何者か?

悪霊のように描かれる序盤ですが…

國村隼が山の中で鹿の生肉を食らっていたシーン。川辺で女性に性暴力をふるうシーンも想像・回想。

神父が「本当に見たんですか?」と問いかけるシーンも意味深。

祈祷師イルグァンの言葉が真実ならば、悪霊を退治する祈祷師。被害者の私物を持っていて、鶏を購入して儀式をしていたのはそのため。

結論を先に言えば、謎の日本人=イエス・キリスト=(洞窟内)復活したイエス・キリスト

理由は以下の3つあります。

①國村隼の起用理由、②映画の冒頭と國村隼の台詞、③聖痕です。

考察①國村隼の起用理由

『哭声/コクソン』のホンジン監督が、國村隼の起用理由について、以下のようにコメントしています。

「イエスがエルサレムに向かっていくんですが、その時にユダヤ人がどのように受け止めたのかというフィーリングを活かしたいと思いました。この映画は混沌や混乱、疑惑について描いていますが、イエスは歴史上最も混乱を与え、疑惑を持たれた人物の中の一人ですよね」

(出典:https://www.cinematoday.jp/…

國村隼の起用理由は、見た目は似ていても異邦人を探していたとも言います。

つまり、ユダヤ人から見た”よそ者”=イエス・キリスト=謎の日本人

考察②映画の冒頭と國村隼の台詞

映画の冒頭では新約聖書の引用があります。

「わたしの手や足を見なさい。まさしくわたしなのだ。さわって見なさい。霊には肉や骨はないが、あなたがたが見るとおり、わたしにはあるのだ」(「ルカの福音書24章の39節」)

死んだと思ったイエスが目の前に現れたので、弟子たちは亡霊かと思い恐怖を覚えたことでしょう。復活されたイエスは、ご自分の手と足を見せて、さわりなさいと言ったのです。

聖書では「朽ちない」「よみがえる」という記述もあります。

「ラッパが鳴ると、死者は朽ちないものによみがえり、私たちは変えられるのです。 朽ちるものは、必ず朽ちないものを着なければならず、死ぬものは、必ず不死を着なければならないからです。」(1コリント15)

しかし映画の終盤、イサムに「お前が悪魔と確信したら、そうなんだ」と日本人が言います。

日本人は、「噂」どおりに悪魔のようになりました…。

復活したイエスを信じなかった、という解釈ができます。

主人公は信じないことで呪いが効かなくなって家族を失う、という解釈できます。

反対にイサムが悪魔と信じる⇒悪魔になる、という構図です。

國村隼のセリフに「わたしが何者か、わたしの口でいくら言ったところで、お前の考えは変わらない。お前は今もわたしが悪魔だと思ってるだろう…」とあります。

惑わされず、信じることができれば、

考察③聖痕

また、日本人の手のひらには「聖痕」があります。

聖痕とはイエスが磔(はりつけ)にされた時の釘の傷の穴。

聖痕があるということは、人間の罪を引き受けた聖人の意味。

信じることで聖人にもなるが、悪魔と思い込んだので、悪魔に実像が変化してしまったのでは?

襲いかかるようなシーンで終わるので、ここは助祭の幻想なのかもしれない。

ネタバレ解説③祈祷師は何者?

祈禱師は一体何者だったのか?

考察やネタバレサイトでは、祈祷師=聖パウロ

らしい。

祈祷師=ユダヤ教の司祭。

初めは異端者の日本人を「悪の根源」と考え、のちに「実はキリストであった」と気づく。

ここでは違う角度、突然撮りだしたカメラから解釈してみます。

終盤、洞窟の日本人がカメラでイサムを撮ります。

ラスト、祈禱師も主人公を撮り去っていきます。

シュール!難解すぎ!(笑)

ネタバレ考察サイトを読んで印象的な解釈は…

  • カメラは主観で切り取る=思い込み。フィルターを外せというメタファーか?
  • 写真=確かなモノ=現実・実在だから、現実を見ろ?

ちょっと腑に落ちないので…

私の解釈はカメラ=“魂を吸い取る”=悪魔の行為。

つまり、祈禱師は悪魔(崇拝者)!写真をたくさん持ってたのもあやしい。

そしてイエスだった日本人も、不信のために、悪魔になってしまう。

祈祷師はジョングに言います。日本人でなく女が原因だ、と。

これはジョングを家に帰らせてみな殺しにするため。女の呪術を無効にするため。結局、失意のどん底の主人公は娘に殺されませんでしたが…。(ただし、家族が娘を家に上げてしまった時点で、あの呪術が効いていたのかよく分かりません)

記事内の画像・あらすじの出典:公式HP

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