【全領域異常解決室】2話の考察と視聴率!きつねダンスが上手い小夢は踊りの女神?
【全領域異常解決室(ぜんりょういきいじょうかいけつしつ)】2話の考察と視聴率!きつねダンスが上手い小夢は踊りの女神?
フジテレビ水10ドラマ【全領域異常解決室】(通称:全決)2話「ほこら破壊!キツネツキ」が10月16日(水)に放送されました。
2話でも異常な事件が起こり、全決の興玉雅(藤原竜也)と雨野小夢(広瀬アリス)が解決していきます。
今度の舞台は女子高なんだね。集団失神が頻繁に起こる事件って不思議だよな。
調査のために興玉と小夢が女子高を訪れるんだけど、なぜか小夢がダンス部に混じってきつねダンスを踊るシーンがあるのよね。ダンス部は事件に無関係なのに。広瀬アリスさんのきつねダンスすごく可愛かったけど。
そんな小夢を見て興玉は「相変わらずですね」って呟くんだよね。そういう一つ一つが何かの伏線に見えてくるよな。
それでは、【全領域異常解決室】2話の視聴率と考察をお届けしていきます。
【全領域異常解決室】2話の視聴率
1話の世帯視聴率は6.5%、個人視聴率は3.5%でした。
(ビデオリサーチ調べ、関東地区)
2話の視聴率は未発表です。
わかり次第更新します。
2話の放送後は「全領域異常解決室」や「ケサランパサラン」がトレンド入りしました。
大きな話題を集めているドラマですね!
【全領域異常解決室】2話の考察
“葛の葉”女子高等学校という校名にも意味がある?
今回の事件現場は名門進学校として知られる葛乃葉(くずのは)女子高等学校。
ここで集団失神という異常な事態が起こり、ヒルコが犯行声明を出します。
この“葛の葉”という名前ですが、室町時代に作られた「安倍晴明出生説話」の中に登場します。
稀代の陰陽師安倍晴明の母は、葛の葉狐(くずのはぎつね)というきつねだったという物語です。
人形浄瑠璃や歌舞伎では、葛の葉をヒロインとする作品が上演されています。
葛の葉の正体は吉備真備の生まれ変わり、稲荷大明神(ウカノミタマノミコト)の第一の神使など、作品によって様々。
ウカノミタマノミコトの神使(神の使い)となると、全決の局長・宇喜之民生(小日向文世)の名前がウカノミタマノミコトと似ていることを思い起こします。
伝承のきつねの名前がついているとは、いかにも「キツネツキ」が起こりそうな学校ですね。
荒波(ユースケ・サンタマリア)と“1話の被害者”との関係
説話の中の安倍晴明の母の名前である“葛乃葉”女子高等学校に、大河ドラマ『光る君へ』で安倍晴明を演じたユースケ・サンタマリアさんが訪れるのには縁を感じます。
彼が演じる荒波健吾は、捜査一課の警部でヒルコ専従班の班長。
かつて陰陽師役を演じたとは思えないほど、超常現象には懐疑的な役柄ですが、全決の邪魔をするほど嫌な人間ではなく、渋々協力をするその塩梅が絶妙です。
『踊る大捜査線』シリーズの真下正義は、東京大学法学部卒業後、湾岸署の刑事から交渉課課長を経て湾岸署署長にまでなったキャリアですが、本作の荒波警部はノンキャリアの叩き上げ。
酸いも甘いも噛み分けた渋みのある佇まいが味わい深いですね。
普段ユーモラスなイメージのユースケさんが重厚感のある演技をすることでドラマにリアリティが生まれているのだと思います。
その荒波は、1話で起こった「神隠し事件」の被害者、大月比呂佳(田山由起)のことを気にしていますね。
彼女は荒波の幼なじみですが、この“大月”という名前もまた日本神話に登場します。
古事記に出てくる食物の女神、オオゲツヒメです。
オオゲツヒメが祀られている神社は徳島県にありますが、被害者の大月比呂佳も徳島出身でしたね。
埼玉県の旧岩槻市に引っ越してきて、荒波とは小中学校が一緒でした。
興玉がわざわざ“旧岩槻市”と言ったことが少し気にかかります。
岩槻市は2005年にさいたま市に編入されて、現在はさいたま市岩槻区。
「埼玉県に引っ越し」とか「今のさいたま市に」という説明でも良いような気がしますが、荒波と大月が出会った時は「岩槻市」であったことをはっきり言う意味は何でしょうか。
ちなみに岩槻区には、久伊豆神社という大国主命(オオクニヌシノミコト)を祀った神社があります。
大国主命は、古事記・日本書紀の神話に登場する“だいこくさま”の名前で親しまれている神です。
「神隠し事件」は模倣犯が起こした3つの事件以外のはまだ未解決ですが、やはりヒルコが関わっているのでしょうか。
それにしても、荒波が時折見せる表情には何か翳りが感じられます。
今後も荒波に注目していきたいと思います。
雨野小夢はなぜダンスが得意なのか
雨野小夢(広瀬アリス)は事件の参考になることを聞き出すためにダンス部(演じたのは世田谷総合高校ダンス部の皆さん)ときつねダンスを一緒に踊ります。
きつねダンスとは、北海道日本ハムファイターズのファイターズが躍るパフォーマンス。
広瀬アリスさんのダンスがとてもキュートで視聴者からも大好評でした。
小夢は「なぜか小さい頃から一度見たらだいたい踊れちゃうんだよね」
と言っていましたね。
やはり雨野小夢は、芸能の神であり踊りの女神、アメノウズメノミコトの生まれ変わりなのでしょうか?
興玉が「相変わらずですね」と言った意味は?
小夢がきつねダンスを生徒たちと踊った後、みんなで楽しく喋っている様子を見ていた興玉雅(藤原竜也)は、
「相変わらずですね」と呟きます。
何が“相変わらず”なのでしょうか。
小夢がダンスが上手いことなのか、それとも生徒たちとすぐに打ち解けるコミュニケーション能力のことなのか。
どちらにしても、興玉は小夢の過去を知っていることになります。
それとも、興玉と小夢が神様だった時のことを思い出しているのでしょうか。
「何年人間やってるんですか」という言葉も、小夢が“人間”ではなかった時期を知っているかのような。
いやそれは流石にうがちすぎですね。
“祠を壊した”ネットミームとの偶然のタイミング
「あの祠(ほこら)を壊しちゃったの?それじゃもうダメだね」というネットミームが爆発的に流行っているタイミングで、女子高生が祠を解体してしまうエピソードが放送されましたが、これは本当に偶然なのでしょうか。
もしかすると何か得体のしれない大きな力が…
いえ、きっとただの偶然ですね。
現実の社会でも人々に見えないものを信じ畏れる気持ち、大切なものを壊してはいけないという想いがあることの証だと思います。
古来、日本人はすべてのものに神様が宿っていると考えてきました。
だからこそ、ものを大切にする心が育つのですよね。
キツネツキを祓う呪文とは?
葛乃葉女子高等学校で起こった事件は、集団失神だけではありませんでした。
2カ月前には当時の生徒会長・白石一香(井上音生)が飛び降り自殺をし、「イケメン先生」と呼ばれ生徒からも人気の歴史教師・池神春来(中尾暢樹)が失踪しました。
興玉は、学校の敷地にある祠が壊されてしまったことが祟りの正体だと言います。
後日、興玉は全校生徒を集めて、事件の原因が「キツネツキ」だと説明しました。
「キツネツキ」とは、精神の錯乱した状態をきつねの霊に取り憑かれたという古くからの迷信です。
するとその興玉の発言に合わせたかのように、生物教師・山杉幹夫(林泰文)が突然大声を出してその場に倒れてしまいました。
その時、興玉はキツネツキを祓うために呪文を唱えます。
「平(たいら)けく 安(やす)けく
仕(つか)え奉(たてまつ)らしめ賜(たま)ふが故(ゆえ)に
豊磐窓命(とよいわまどのみこと) 櫛磐窓命(くしいわまどのみこと)と
御名(おんな)を稱辭竟へ(たたえことはりおえ)
奉(たてまつ)らくと白(まを)す」
これは、平安時代の927年に編纂された「延喜式(えんぎしき)」という法令集の「御門祭(みかどまつり)」の祝詞(のりと)です。
「私たちが平和で安らかに暮らすことができるようにしてくださったことに感謝して、豊磐窓命(とよいわまどのみこと)、櫛磐窓命(くしいわまどのみこと)という神様のお名前を称え、敬意を込めてここにお供えすることを申し上げます」というような意味でしょうか。
「御門祭」は古来、皇居の門に入ってくる邪神を払うために毎年6月と12月に行われる祭事です。
豊磐窓命と櫛磐窓命は皇居の門を守る神様。
興玉は、神職に関係しているのでしょうか。
事件の真相
興玉が募集した目安箱には山杉に関するさまざまな証言が寄せられました。
その中に「お稲荷様の下に祟りの正体が眠っています」というメモが。
ヒルコ専従班の荒波と二宮のの子(成海璃子)、北野天馬(小宮璃央)が合流し、祠を掘り出すとそこには池神が埋められていました。
小夢は、剣持日向(清乃あさ姫)と白石がメイドカフェで働いているところを偶然目撃した山杉がバイトを口外しない代わりに性的もしくは金銭的な要求をしていたが耐え切れなくなった白石が自死、剣持から相談を受けていた池神を山杉が口封じのために殺したのだと推理しました。
ところが、そうではなかったのです。
「僕は久しぶりに人間の美しさを垣間見ました」
興玉はそう告げ、ケセランパサランを育て万物に宿る精霊や霊魂を信じる山杉が神聖な祠を壊すはずがないと言います。
祠の下にはかつて井戸がありました。
井戸には神様がいて、埋める時は失礼がないようお祓いをし神様が息ができるように配管や竹を使って息抜きをするのが作法。
葛乃葉女子高等学校の祠も竹で息抜きをしていました。
ところが祠を壊した時に息抜きを塞いでしまったことでメタンガスが発生します。
集団失神の原因は、メタンガスでした。
そして、池神を死に至らしめ、祠を壊したのは、剣持だったのです。
高潔な心を持っていたのは
剣持と白石がメイドカフェで働いているのを発見したのは池神でした。
彼はバイトを口外しない代わりに2人に盗撮を命じ、ネットで売りさばいていたのです。
しかし、全ての盗撮を山杉になすりつけようとした池神を剣持が拒み、もみ合いになった時に池神はきつねの石像に頭をぶつけてこの世を去ってしまいます。
山杉はそんな剣持を庇うために全ての罪を引き受けていたのでした。
興玉は、「私は人間が嫌いです。自己中心的で愚かなことばかりする」と言ったあと、こう語ります。
「でもたまに信じられないほど美しく見えることがあります。自分を犠牲にして誰かを守っている時です」
山杉こそが高潔な魂を持った生徒思いの教師でした。
林泰文さんが演じる前半の怪しさ満載の人物、終盤の誠実な教師の姿、どちらも素晴らしかったです。
山杉は、井戸の息抜きと祠の重要性を知っていて誰も気づかないボロボロになった祠を定期的にお参りしていました。
万物に宿る神々の魂を(不合理と知りながら)信じて大切にする山杉先生。
そういう先生だからこそ、生徒たちの異変に気づけたのでしょうね。
ケサランパサランを2回見せないで!
山杉は、パワースポットで有名な豊玉神社に「ケサランパサランが欲しい」とお祈りしたら、ケサランパサランが祠に現れたと言います。
ケサランパサランは、江戸時代から民間伝承で語り継がれている謎の生物で、幸運を呼ぶと言われています。
小さな妖力を持つ妖怪とも言われ植物か動物か判然としない未確認生物(UMA)。
伝説では、見て良いのは1年に1回だけで2回見たら災いが訪れると言います。
しかしこのドラマはラストで視聴者に2回目を見せてきましたよね。
視聴者からは(冗談半分で)不安の声があがっていますが、直接見たわけではないから大丈夫ではないでしょうか。
おしろいを食べて成長したら本物と興玉は言っていましたが、このケサランパサランは明らかに大きくなっていました。
暗躍する豊玉妃花
2話の冒頭、解体された祠ときつねの石像の隣に豊玉妃花(福本莉子)がいました。
彼女が一連の事件に何らかの形で関係しているのは間違いないと思います。
ヒルコの犯行声明を書いているのは豊玉妃花なのでしょうか。
「最近暴れ過ぎじゃないですか?目をつけられますよ」
という宇喜之民生の言葉が気になります。
“暴れ過ぎる”というのは、犯行声明のことでしょうか。
1話目でも事件現場にいましたし、何かと動いていそうです。
ケサランパサランを山杉のために祠に置いていたのはきっと彼女でしょうね。
豊玉神社の巫女をしている時、山杉の祈りを聞いていたのかもしれません。
豊玉妃花は誰のために、あるいは何のために暗躍しているのか。
そして“誰”に目をつけられるというのか。
うかがい知れぬ大きな力が物語の背景にあるのだと思います。
そして、宇喜之はそれを知っている。
つまり、宇喜之局長より大きな力を持っている誰かが裏で操っているということでしょうか。
【全領域異常解決室】2話の出演者
剣持日向を演じた清乃あさ姫さん、阿部校長を演じた黒沢あすかさん、素敵でした。
【全領域異常解決室】2話のまとめ
今日のドラマは #全領域異常解決室 今回もなかなか面白い。日本中にたくさんある民間信仰 妖怪 伝説 諸々の超常現象をこうしてドラマに蘇らせる。私たちが忘れていたものを思い出させてくれる。傲慢になり過ぎているね私たちは。心潤う作品だ。@zenketsu_fujitv
— Pure#肉球新党🐾#れいわフレンズ・犬猫ズ#消費税廃止#庶民の苦しみを救わない政権は交代! (@iPure08) October 17, 2024
「すべてを分かろうとするなんて人間の傲慢です」
という興玉の言葉通り、すべてを理解できなくてもあるがままに置いておけばよいこともあるのでしょう。
人間はもっと謙虚に、そしてもっと大らかになったほうが良いのかもしれません。
それにしても、“異常”な事象を“解決”するのが仕事なのに、こんなことを言う興玉。
彼の背景には何が隠されているのでしょうか。
次回、3話の放送は10月23日(水曜)夜10時からです。
どうぞお楽しみに!
記事内画像出典:全領域異常解決室公式サイト
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