『対岸の家事』原作と比較!ディーン・フジオカが国交省ではなく厚労省なのは何故?
TBS火曜10時ドラマ【対岸の家事~これが、私の生きる道!~】が、話題を呼んでいます。

専業主婦、ワーキングマザー、育休パパをはじめ様々な立場の人が抱える問題を丁寧に描いていて、共感の声がたくさん上がってるわね。



頑張っている人たちへの応援ドラマだよね。
いろいろな立場の人たちがもっと生きやすくなるにはどうしたら良いかを考えさせられるよ。
この記事では、ドラマ『対岸の家事~これが、私の生きる道!~』と原作「対岸の家事」との設定の違いを比較することで、今後の展開を予想してみたいと思います。
『対岸の家事』原作と比較!
原作は朱野帰子の「対岸の家事」
\今夜22時!リアタイだ!✊/
— 講談社文庫 (@kodanshabunko) April 15, 2025
🍓第3️⃣話🍓
📺#TBS 系火曜ドラマ
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🐻❄️ドラマと併せてお楽しみください📘#対岸の家事 #江口のりこ #ディーン・フジオカ pic.twitter.com/rsq8mRNcGM
原作は「対岸の家事」朱野帰子(講談社文庫)。
専業主婦・村上詩穂が性別や立場の違う人たちと出会い、ぶつかっていく物語です。
お互いの苦しみを理解し寄り添い合いながら、それぞれ自分の人生に向き合っていきます。
原作「対岸の家事」の中谷は国土交通省勤務
詩穂が出会う様々な立場の人たちの中で、今回は中谷達也という人物に着目したいと思います。
中谷は、国土交通省のエリートです。
公園の砂場で出会った中谷は、詩穂が専業主婦と知ると、
「女性を家事に専念させるような贅沢をさせる余裕はもうこの国にはないんです」
と告げます。
その後も何かと専業主婦を下に見る発言をしますが、次第にママ友の詩穂が彼にとって大切な存在になっていくのでした。
中谷が専業主婦に否定的であることには実は理由がありました。
彼の子ども時代の家庭環境が影響しているのです。
さて、妻の樹里ですが、中谷より5歳年上で出身大学の世界ランキングも上。
ベンチャーキャピタルに勤めていて、日本支社のCEOについているアソシエイトです。
一年間の育児休業後、中谷と入れ替わる形で職場復帰して頻繁に海外を飛び回っていますが、原作では基本的に日本にいます。
ドラマの中谷が厚労省の官僚である理由は?
この人の発言はチクチクささる😢 https://t.co/VjfbEQZfv3
— えっふぇるとうさんでも母さん (@SHB6fdh1XNqiW17) April 9, 2025



ドラマの中谷の妻は海外に単身赴任中だから、中谷は24時間娘と二人きりなんだよね。そこも原作と違う。
ドラマでディーンさんが演じる中谷は、厚生労働省の官僚です。
原作では国土交通省でしたが、どうして変更されたのでしょうか。
一つには、このドラマに監修協力しているのが、厚生労働省で育児支援政策などに携わってきた内閣人事局調査官・石田勝士さんだったからでしょう。
石田さんは、男性官僚が育休を取ることが当たり前になるまでの転換期を実際に現場で体験してきました。
厚生労働省では2017年の大臣の「イクボス宣言」から、上司が部下や同僚の育児や介護等に配慮する環境を目指してきたそうです。
実情を熟知する立場から、細やかに監修されているのでしょうね。
もう一つは、この物語の登場人物たちが苦しんでいる問題に直結する省庁が厚生労働省だからではないでしょうか。
女性の就業と家事の両立、専業主婦への支援、男性育休取得の実現など、国民が生きやすいように環境を整えていくのは国の仕事だと思います。
家事や育児から逃げることができない人たちがお互いに助け合うことはもちろん素晴らしいことですが、まず法制度や行政が市井の人たちをしっかりと守る世の中になってほしいと願っています。
ドラマの3話には登場しなかった原作の人物
ドラマの3話は、ワーキングママの長野礼子(江口のりこ)の子どもたちがおたふく風邪になり、仕事を休めない礼子が詩穂(多部未華子)に助けを求める話でした。
原作にもこのエピソードがあります。
礼子の子どもたちがかかるのはおたふく風邪ではなく水ぼうそうでしたが。
詩穂が、礼子が抱える問題全てを自分がなんとかするのは無理だと誠実に話し、子どもたちを預かったお礼として渡された8万円を返すところは原作もドラマも同じでした。
ただ、原作のこのエピソードの中にはドラマに登場しなかった人物がいます。
その人物は詩穂の家の郵便受けに“怪文書”を入れるのです。
詩穂は礼子から渡された8万円入りの封筒を返したつもりで、間違ってその怪文書を礼子に渡してしまいます。



ドラマではちゃんと8万円を返したわよね。
原作のその怪文書って何が書いてあったのかしら。



もしかしたらこの先ドラマでも出てくるかもしれないから、ここでは言わないでおくよ。
『対岸の家事』原作との違いを踏まえた今後の予想
厚労省の官僚・中谷への期待
中谷を厚生労働省の官僚という設定にしたことは大きな改変だと思います。
実際に2年間家事と育児を担うことで、中谷は主婦・主夫の孤独や仕事と家事・育児の両立の苦悩を身をもって知ることになるでしょう。
今後、職場に復帰してからの中谷に大いに期待したいです。
家事・育児・介護などで家庭を支えている人たち。
家事と仕事をこなすことで限界まで疲弊している人たち。
そういうまさに国を支えている人たちを行政としてどう支援するのか。
ギリギリまで頑張っている人たちが希望を持てる展開になりますように。
詩穂、礼子、中谷以外の人たちの苦悩も
ドラマ『対岸の家事~これが、私の生きる道!~』では、3話までで専業主婦の詩穂、ワーキングママの礼子、育休パパの中谷の苦悩が描かれてきました。
今後、子どものいない夫婦や独身者の葛藤、介護問題なども取り上げていきそうですね。
原作で“怪文書”を詩穂に届けた人物は果たしてドラマにも登場するでしょうか。
もし登場するようなら、この人物の描写も大きな問題提起になると思います。



立場が違う人たちは価値観もそれぞれ異なるんだけど、このドラマはどの立場にも角度を変えて寄り添っているのが良いなあと思う。
今後の展開がますます楽しみだわ!



