TBS火曜10時ドラマ【対岸の家事~これが、私の生きる道!~】7話「認知症に…?気付いた家事の意味」が5月13日(火曜)に放送されました。

今回は認知症の症状が出た坂上さんとそれを取り巻く人たちのお話ね。
田中美佐子さんと美村里江さんの演技に胸揺さぶられたわ。

認知症は子育てと違って先が見えないから周囲も大変だよね。
それぞれの立場の思いが良く伝わってきたよ。
それでは、【対岸の家事】7話のネタバレと感想のまとめをお届けします。
【対岸の家事】7話のネタバレ
第7話もうすぐはじまります🧽 https://t.co/gDIiA528WY
— 朱野帰子 5/11 文フリ東京40 こ-35 (@kaerukoakeno) May 13, 2025
坂上に認知症の症状が
村上詩穂(多部未華子)は、親しくしている坂上知美(田中美佐子)が最近物忘れの兆候があることが気がかりだった。
ある日、詩穂は中谷達也(ディーン・フジオカ)と一緒に入ったスーパーで坂上が万引き騒ぎを起こしているところに居合わせ、家まで送っていくことに。
連絡を受けた坂上の一人娘、坂上里美(美村里江)もやって来た。
坂上はぼんやりしていてレジを通し忘れたと言うのだが、中谷は里美に、同じ話を何度も繰り返したり情緒不安定なところもあり認知症の疑いがあるので病院へ行ったほうが良いと告げる。
里美は自分がちゃんと考えるから大丈夫と言い、詩穂に対して「これからもう家に来るのはご遠慮ください」と言う。
しかし詩穂は、「今まで通りお邪魔させてください」と頭を下げるのだった。
中谷はどうして詩穂がそんなに坂上を気にするのか不思議に思う。
後日、また坂上の家を訪ねた詩穂は坂上が鍋を焦がしたことを知り自分が料理を作りに来ようかと里美に申し出るが、「これは家族の問題ですから口をはさまないでください」と冷たく拒否されてしまった。
優しさが人を傷つけることもある
詩穂が手料理を詰めて坂上に持ってくると、坂上はお礼を言って受け取ったがその顔は曇っていた。
「詩穂ちゃんって優しいのね…」
その話を中谷にすると、自分は感謝されて気持ちいいかもしれないけれど相手の受け取り方次第では脅威になることもあると告げる。
夜、夫の虎朗(一ノ瀬ワタル)にその話をすると、中谷には文句を言った上で、自分も店の常連客に良かれと思って刺身をサービスした時に思いがけず怒らせてしまった話をする。
その客は離婚したばかりで、同情されたと感じてしまったのだった。
「自分に余裕がない時に優しくされたら余計しんどくなっちゃうこともある」と虎朗に言われ、詩穂は考え込む。
娘の心に戻った里美と、迷惑をかけたくない母と
里美は台所で母と一緒に味噌汁を作っているうちに、娘としての自分を少しずつ取り戻していく。
部屋に飾られている、子ども時代からの家族写真や自分の掲載記事。
丁寧にたたまれた自分の衣服、アイロンがけされたブラウス。
愛情込めた日々の料理。
そういう、母のひとつひとつの家事が自分を支えてきたことを思う。
里美は「私のために一緒に病院へ行こう」と言うのだった。
ところが、急に会社から呼び出されて出社することに。
ひとりになった坂上は、幼い里美が大人になって一人暮らしをするために家を出るまでの出来事を思い出し、里美の好物のおから煮を作ろうとするが、作り方がわからなくなり混乱してしまう。
ちょうど様子を見に来た詩穂は床に散らばったおから煮を片付けるが、「もう来ないで。私なんかより苺(永井花奈)ちゃんを気にかけてあげて」と坂上は告げた。
礼子の思い
長野礼子(江口のりこ)の息子の篤正(寿 昌磨)が村上家の郵便受けからはみ出している手紙を勝手に取ってしまった。
礼子が手に取るとそれは以前も投函されていた詩穂への怪文書。
「専業主婦は社会のお荷物です この世から消えてしまえ」
その時詩穂がマンションに帰って来たので、あわてて手紙を隠すが、落ち込んだ表情の詩穂を気にかけ話を聞く。
詩穂は、坂上から自分より家族を大事にしてほしいからもう来ないでと言われた話をする。
坂上の「家族の今は今だけなんだから」という言葉は、礼子の胸にも響いた。
礼子の夫の量平(川西賢志郎)は鹿児島に転勤が決まり、単身赴任すると言っていたのだ。
礼子は家族がバラバラになってはいけないと思い、会社を辞めて専業主婦として夫についていくことを決める。
紫陽花に支えられていた詩穂
坂上は、ひとり家を出ていく。
行方を捜す里美と偶然出会って事情を聞いた詩穂は、苺とともに家で待機しているように里美に言うと、自分は交番に向かう。
詩穂は道の途中で坂上の姿を見つけた。
そこは、前に詩穂が教えた紫陽花の群れがきれいに咲いている場所。
いなくなりたかったけれど、その前にこの場所に来たかったのだと言う。
坂上を家に連れて帰って寝かせると、詩穂は里美に2年前の自分の話をする。
泣いてばかりいる赤ん坊の苺を、夫が忙しいためにほぼひとりで育てていた詩穂。
孤独感に苛まれ、夜、苺を抱いたままマンションの屋上の手すりに手をかけたこともあった。
見下ろした街の中に街灯に照らされた紫陽花が見え、思い直して鉄柵から足を下ろす詩穂。
翌日その紫陽花の場所を探してぼんやり見ながら佇んでいると、通りかかった女性、坂上が声をかけてくれたのだった。
「紫陽花って主婦みたいね。日の当たらないところでじっと誰かのために家事をする。主婦は今もひとりぼっちなのね」
泣きじゃくる詩穂を家に呼び入れてくれた優しい坂上に、それ以来ずっと救われてきた。
「今度は私が坂上さんの紫陽花になりたかったんです」という詩穂の言葉に里美は涙ぐむ。
そして、母が自分を支えてきてくれたことに気づいて肩の力が抜け、母に寄り添おうと思ったと話すのだった。
詩穂は「家事はきっと応援なんですよ」と言う。
起きてきた母に、里美は「私は自分の人生ちゃんと道を作って来た。それはおかあさんが応援してくれたからだよ」と感謝の言葉を告げ、先のことは心配しないでと伝えるのだった。
里美に連れられて病院に行った坂上は医師から軽度の認知症と告げられた。
里美は詩穂に、幸い薬の効き目があり落ち着いているが、いつか一人暮らしができなくなった時のために施設を探すことを伝える。
中谷の悩み
いつも自信満々のように見える中谷だが、現在、佳恋(五十嵐美桜)の夜泣きで寝不足のせいか、激しい頭痛に悩まされていた。
そしてもっと気がかりなのは、妻の樹里(島袋寛子)が部長と親しそうなことだった。
怪文書を書いているのは白山はるか!
一家で鹿児島に引っ越すことを決めた礼子は、自分の代わりに村上家の郵便受けから詩穂への怪文書を抜き取ってほしいと中谷に頼む。
その怪文書を村上家の郵便受けに入れていたのは白山はるか(織田梨沙)だった。
はるかは、公園で話す詩穂と中谷を盗撮もしていた。
【対岸の家事】7話の感想
今回は“中谷の正論”にも一理ある
「介護は子育てと違って終わりが見えません。だから気安く関わるべきではない」
「詩穂さんはお節介して感謝されて満足かもしれない。ですが受け取り側の主観次第では善意にも悪意にもそして脅威にもなり得る」
いつも上から目線で詩穂に物申す中谷ですが、今回ばかりは一理ありますね。

坂上さんが認知症の疑いがあることを娘さんに冷静に伝えたことも、あの場合は良かったわよね。

言いにくいことでもはっきりと言えるのが彼のいいところだね。
公園の砂場にタージ・マハルを作る中谷さん
相変わらず公園の砂場に壮大な建造物を作っている中谷。
今回はどうやらタージ・マハルのようですね。
実に見事です。

中谷や詩穂がいる時間には他の親子は姿を見せないけど、中谷家と村上家だけで見るにはもったいないよね。

幼稚園や小学校が終わった後公園にやって来る子どもたちは立派なお城が砂場にそびえたっているのを見て喜んでいるかもしれないわね。
ところで、目下の中谷の悩みは佳恋の夜泣き、そして妻の樹里と他の男性との仲。
気になるなら直接聞いてみれば良いのに、中谷はなんとなく樹里には弱腰です。
妻にはかなわないと思っている節がありますね。
単身赴任はおかしな制度
「よく考えたら、単身赴任っておかしな制度っすよね」
総務課の礼子の後輩、今井尚記(松本怜生)は、社員の一人が単身用の社宅申請をしてきた時にふと呟きます。
「子育てしたり介護したりいろんな家族がいるわけじゃないっすか。なのに会社の都合で家族がバラバラになっちゃうわけで」
今井は、礼子の夫が単身赴任を考えていることは知らないで話していたわけですが、彼の言葉に礼子は深く考え込みます。
「礼子さん行かないで」という視聴者の声多数
礼子は、会社を辞めて夫についていくことを決めました。
視聴者からは、「あんなに仕事も育児も頑張って来たのに!」「むしろ夫が転職すべき!」「礼子さんは詩穂ちゃんのそばにいてほしいのに」と、「礼子さん行かないで」という声の大合唱です。
確かに、詩穂と礼子と中谷のバランスがとても良いので、礼子がいなくなるのは寂しすぎます。

でも礼子が怪文書を詩穂に見せないようにする役目を中谷に託すというのはなんか嬉しいな。
3人の絆が強くなっている証拠だよね。
誰かにとっての紫陽花になる!
2年前、孤独な子育てをしていた詩穂は、マンションの屋上の手すりに手をかける瞬間がありました。
まさに1話の礼子の姿です。
「あなたが寂しかった日々が役に立つ日が来る」という坂上の言葉通り、詩穂は今、皆を助けています。

詩穂が紫陽花の花と坂上さんに救われたように、詩穂は礼子や中谷の紫陽花となって二人を救ったのよね。
詩穂は今度は坂上さんの紫陽花になりたいと願う。
そして、詩穂の知らないところで今、礼子と中谷が詩穂を守ろうとしているのよね。
胸がいっぱいになるわ。
モナコこと織田梨沙がいよいよ物語に関わってくる!
白山はるかを演じているのは、『コンフィデンJP』シリーズのモナコ役でお馴染みの織田梨沙さん。
4話で初登場した時から怪しい雰囲気でしたが、7話で詩穂に何度も手紙を届けていたのは白山はるかだったことが確定しました。
「怪文書を書いているのはモナコだったのか!」
「モナコは何のためにこんなことを」
と視聴者はザワついています。
公式サイトの相関図では「シングルマザー」とだけ紹介されていますが、はるかが詩穂を見張ったり手紙を投函したりする時、子どもはどうしているのでしょうか?
謎が多い女性、白山はるか。
今後の展開に注目です。
田中美佐子と美村里江の真骨頂
7話は、坂上親子の話でした。
家事に誇りを持ち、一人娘を立派に育て上げ、一人暮らしをするようになってからも丁寧に日々の暮らしを紡いできた坂上知美。
でも知らず知らずに変調をきたし、自分の行動が信じられなくなる。
娘や周囲に迷惑をかけたくない、負担になりたくないという思い。
心優しい人の孤独感と、自分を信じられない悲しみを表現する田中美佐子さんが圧巻です。
一方、娘の里美は、母の願い通りの人生は選ばず結婚も出産もしなかった。
自分の人生に後悔はないけれど母への後ろめたさはあって、だから余計に他者に母の世話をされることは嫌だった。
でも、母と久しぶりに生活する中で戻って来た娘としての思い。
意地と愛情の狭間で揺れる表情を美村里江さんが繊細に演じていました。
「おかあさんがもし全部忘れてしまっても、私がずっと覚えている」
親子の想いに涙した視聴者が沢山いました。
【対岸の家事】7話のまとめ
第七話は開真里 @hiraki_mari さんの脚本です。坂上さんに出会うほんの少し前に詩穂が苺と一緒に見た世界は、原作単行本のカバーイラストにしていただいています。描いてくださったのは北極まぐさんです。#対岸の家事 https://t.co/bLX5bIbHmo
— 朱野帰子 5/11 文フリ東京40 こ-35 (@kaerukoakeno) May 13, 2025
礼子が「家族の今を大事にするの」と言った時、胸が熱くなりました。
ロールモデルとして講演会の講師まで担った人が家族のために仕事を辞める、それは大きな決断です。
礼子は本当に鹿児島へ行ってしまうのでしょうか。
また、白山はるかはなぜ詩穂に悪意を向けるのかが謎ですし、中谷と樹里の問題も気になります。
次回、8話の放送は5月20日(火曜)22時から。
どうぞお楽しみに!