【最後の鑑定人】ネタバレ・あらすじ全話!各話ごとの考察も最終回まで!

【最後の鑑定人】あらすじ・ネタバレ全話 主演:藤木直人

藤木直人主演、フジテレビ7月クール水曜10時枠ドラマ【最後の鑑定人】。
原作は岩井圭也氏による同名小説。
レビューでも評判のいいこの小説が、果たしてどのような映像作品に生まれ変わるのか!?
各話ごとのあらすじ・ネタバレなどを、エピソードごとに考察しながらまとめていきたいと思います。

目次

【最後の鑑定人】どんなドラマ?

主演は藤木直人、バディ役に白石麻衣

かつて科捜研で、その鑑定技術の高さから、彼に鑑定できないものならば他の誰にも鑑定できないと言わしめ、“最後の鑑定人”の異名を誇った男、土門誠が主人公。
敏腕鑑定士として名をとどろかせたものの、訳あって科捜研を去り、いまは個人で鑑定所を開いているという設定のようです。
もしも原作通りのキャラクター設定だとするならば、どうやらなかなかの変わり者の様子。
淡々とした口調で要点のみを語り無駄話や忖度なし、感情が読めず何を考えているのかがわからない。それが相手をややいらだたせるというような描写が原作には見られます。
その土門の鑑定所で研究員として土門を支えるポジションで登場する女性、高倉柊子を演じるのが白石麻衣。
心理学の専門家で嘘を見抜くのが得意。仕事の依頼に訪れた人々が嘘つくかどうかの実験のために、わざと手作りのまずいハーブティをふるまう習慣があり、原作者の岩田圭也氏がXの投稿で“柊子のキャラはほぼ原作通り”とつぶやいていたことから、おそらくはこちらもなかなかの変人。とはいえこちらは社交性のあるキャラクターのようです。
変人主人公と社交性のある華やかな女性のバディ物、しかも警察組織に属さない主人公が専門知識を生かして難事件を解決していくと聞くと、柴咲コウさんとの絶妙なコンビネーションで多くのファンを獲得した福山雅治さん主演の「ガリレオ」などを彷彿とさせますが、この藤木、白石のふたりがどのようなバディぶりを見せるのか、期待がかかります。
ほかにも迫田孝也ほか、個性豊かなバイプレイヤーたちの出演が発表されていますが、キャストに関しては別記事で詳細をまとめたいと思います。

ドラマの舞台は…

科捜研を訳あって退職した主人公・土門が、警察や司法関係者からの依頼を受け、事件の痕跡をもとに、科学捜査を駆使して解決していくサイエンス×ミステリー。
土門が個人で営む土門鑑定所を起点に、様々な事件現場が舞台となるようです。
原作は1話完結もの。ドラマの展開も1話ごとに難事件が起こり、土門と高倉の活躍で迷宮入りを防ぐというものになりそうです。

カギとなりそうなポイント

ひとつは“ある事件”と含みを持たせて語られている、土門が科捜研を辞めることになった事件。
それがどのような事件で、現在の土門の境遇、そして人格形成にどのような影響を及ぼしたのか、というのは最終回までのストーリー展開で縦軸となりそうです。
また、原作通りの設定とするならば、土門には離婚歴があり、元妻は科警研の敏腕鑑定士。
土門が離婚に至った経緯にもなにか理由がありそうで、ここも注目ポイントとなります。

【最後の鑑定人】あらすじ

第1話あらすじ

かつて科捜研(科学捜査研究所)のエースとして活躍していた土門誠(藤木直人)は、ある事件をきっかけに科捜研を辞め、現在は、自ら開設した『土門鑑定所』という民間の鑑定所を営んでいます。
その『土門鑑定所』で事務員兼研究員として働いているのは高倉柊子(白石麻衣)。
学生時代に心理学を学び、仕草や言動から人の嘘を見抜くことを得意としていますが、その柊子ですら土門の本音にはいまひとつ近づけずにいる模様。
そんなある日、神奈川県の海岸で水没した車が引き上げられます。
神奈川県警捜査一課巡査部長の都丸勇人(中沢元紀)と係長の三浦耕太郎(阿部亮平)が現場を訪れると、車中で白骨化した遺体と貴金属がびっしりと詰められた鞄が発見されます。
残留物から、12年前に発生した強盗殺人事件に関連していると推察した都丸たちは調査を開始。その読み通り、発見された貴金属は12年前に強奪されたものと判明します。
しかし、その後一ヶ月経っても捜査はそれ以上進展せず、また科捜研から鑑定にまつわる新たな情報も出てこないことから捜査員たちに諦めムードが…
そこで三浦は、部下の都丸に対し『土門鑑定所』へ遺体の身元確認を依頼するよう指示。
都丸は民間への鑑定依頼に難色を示しますが、三浦はそんな都丸に土門が優秀な鑑定士であることを告げ、依頼に行くよう強く命じます。
気が進まないまま三浦の指示通り『土門鑑定所』を訪れた都丸は、対応に出た高倉に鑑定所の応接ルームに通され、土門を待ちます。が、その間に出されたハーブ水は驚くほどに不味く、どうやら高倉はそれを飲む都丸のリアクションを観察している様子。
そこに土門が現れ、都丸は事件の概要や依頼内容の説明を始めます。
都丸に対してたびたび偏屈な態度を見せる土門でしたが、なんだかんだ言いながら依頼は引き受けてくれるようで…

第2話 あらすじ

科捜研を辞め、民間の鑑定所を営む鑑定人の土門誠(藤木直人)と、そこで働く研究員の高倉柊子(白石麻衣)は、警察からの依頼を受け、科学捜査を駆使して12年前に発生した未解決強盗殺人とその関連事件をみごと解決に導きました。
ところが、それ以降は鑑定依頼が全然来ず、土門鑑定所の存続を案じる柊子。しかしそれに対して土門は、のんきに好物のケーキをほおばりながら、柊子にたいして、ならば面白い事件を持って来いと吐き捨てる始末。
ちょうどその頃、ある資産家が銃殺された事件が世間を賑わせていました。
事件発生当初は歳の離れた妻による遺産目当ての犯行と疑われましたが、本人は被害者から頼まれて殺したと“承諾殺人”を主張。センセーショナルな事件としてワイドショーでも多く取り上げられていました。そんな中、事件の弁護を担当することになった相田直樹(迫田孝也)が土門鑑定所を訪れます。
相田は“承諾殺人”を立証するため、被告人の“躊躇”を証明してほしいと切り出し、土門に事件の概要を語ります。
殺害されたのは戸部庸三(中村シユン)で、庸三は自宅の書斎で死亡しており、手には拳銃が握られていました。二発の銃声を聞いて書斎に駆けつけた庸三の妻・佐枝子(恒松祐里)は警察に通報。警察は自殺の線で捜査していましたが、佐枝子の手と衣服から射撃残渣が検出されたことで状況は一変。
承諾殺人の証明のため佐枝子の“躊躇”を証明したいと語る相田に対して、“躊躇”の証明は科学捜査ではないと呆れる土門。しかし、鑑定所存続のためと相田を援護する柊子に押しきられ、しぶしぶ依頼を引き受けることに。
そして土門は事件当日の現場カメラ映像と二発の弾丸の解析を始めるのですが…?

第3話 あらすじ

ある日、土門誠(藤木直人)が高倉柊子(白石麻衣)のもとに、またもや弁護士の相田直樹(迫田孝也)が鑑定依頼にやってきました。
今回、相田が弁護を担当するのは、ベトナムから来日した技能実習生のホアン・ヴァン・ギア(井阪郁巳)。彼は実習生仲間とともに住んでいる共同住宅に放火したのち、自ら警察に通報し逮捕されていました。現場に残されたポリタンクからホアンの指紋が検出されており、事件当時はホアン以外全員外出していため、彼の犯行であることは明白とみられていましたが、逮捕以来、ホアンは黙秘を貫いているといいます。
黙秘したままでは弁護の余地がないため、相田は放火に至った動機を調べてほしいと土門に依頼。相田の強い意志に押しきられるように依頼を引き受けた土門は、まずは燃焼残渣を調べてみることに。現場鑑識によって簡易的には済まされていたものの、土門はより精密な検査が必要ではないかと考えたのでした。
残渣分析を依頼するため、土門たちは科警研研究官・尾藤宏香(松雪泰子)のもとを訪ねます。前回同様、文句を言いながらも土門の依頼に応じた宏香によると、カセットコンロなどの燃料として使われるブタンとともに、植物由来のテルペンという成分が検出されたとのこと。
その後、柊子を伴い、相田とともに火災現場を訪ねた土門は、ガスボンベの金属片が出なかったことや5人が暮らしていたわりには物が少なすぎることに疑問を抱きます。
さらに柊子と相田が、ホアンの技能実習先の社長・黒瀬達夫(片桐仁)に事情を聞きに行きますが、柊子はホアンの放火動機に思い当たることはないと語る黒瀬の仕草に違和感を覚え…?

第4話 あらすじ

高倉柊子(白石麻衣)は、相田直樹(迫田孝也)から、かつては“最後の鑑定人”と呼ばれていた土門誠(藤木直人)に関するうわさ話を聞かされます。それは、過去に天才鑑定士・土門が唯一解決できなかった事件があり、それが彼が科捜研を去った理由ではないかというものでした。
そんなある日、土門鑑定所に西村民代(渡辺杉枝)が鑑定依頼にやって来ます。自ら命を絶った娘の遺品鑑定を希望しており、遺品の中に科捜研時代の土門の名刺があったため訪ねてきたということでしたが、民代が娘・葉留佳(佐藤めぐみ)の名前を告げると土門は珍しく動揺した様子を見せます。
実は土門は7年前、当時、捜査一課に所属していた葉留佳と共に、連続通り魔事件を捜査していたのです。
民代が、葉留佳が亡くなる前日に“7年前の事件の犯人に会ってくる”と電話してきたことを明かすと、土門は民代に依頼を引き受けると返答しました。
民代が去ってから、土門は高倉に、7年前の連続通り魔事件について語り始めます。
通り魔事件発生当初、被害者は怪我を負うだけでしたが、犯行は次第にエスカレートしていき、ついに死者が出てしまいます。葉留佳は事件現場近くに住みついていたホームレスの真鍋を疑い、本人も自供したため逮捕。
しかし、勾留中に真鍋が供述を変えてしまい、土門も真鍋が犯人だと確証できる証拠を見つけられなかったため、証拠不十分で真鍋は釈放。
誤認逮捕としてマスコミからのバッシングを受けた葉留佳は警察を辞め、土門も科捜研を去ることに…

第5話 あらすじ

土門(藤木直人)と宏香(松雪泰子)が元夫婦だったことを知った柊子(白石麻衣)は、離婚の原因が土門にあったのではないかと疑っていました。柊子がその疑惑を土門にぶつけると、土門は反論。そして、宏香と結婚できたのに離婚してしまうなんて信じられないと言い放つ柊子と土門が言い合いをしていると、そこに、神奈川県警捜査1課の都丸勇人(中沢元紀)がやってきました。
都丸刑事の依頼は、河原で亡くなっていた糸川翠(池田朱那)が他殺であることを証明してほしいというものでした。現場と遺体の状況から死因は溺死と断定され、他殺の疑いはないと判断されていました。
しかし、翠の素性を知っていた都丸は、他殺の可能性が高いとにらんだのでした。
2年前、都丸は仮想通貨関連企業の社長・室田誠治(佐野岳)が翠とともにドラッグパーティーをしていた疑いで事情聴取。当時は薬物反応が出ず、証拠も不十分だったことから室田と翠を逮捕できずにいました。
しかしそんな中、翠が自殺を図り、一命を取り留めはしたものの、室田の元から逃げたがっていることがわかります。そんな翠を知り寄り添っていた都丸は、今回の件は事故ではなく室田が何かしら関与していると疑っていました。しかし警察の捜査では、今回も翠の遺体から薬物使用の痕跡は見つからず…。
土門は科警研を訪ね、宏香に翠の検体を精密検査するよう依頼します。
土門が頼りにしてきたことに対してまんざらでもない様子の宏香は、なんだかんだいいながらも土門の依頼を受け入れます。
翌日、宏香は警察の薬物検査キットには反応しない危険ドラッグが検出されたことを報告。それを聞いた都丸は室田の関与を確信し、改めて翠が他殺だという証拠を見つけて欲しいと土門に頼みこんできました。
そこで、土門が翠の肺と胃に残っていた水のプランクトン検査を試してみると…?

第6話 あらすじ

ある日、土門(藤木直人)と宏香(松雪泰子)は科学捜査研究所の所長・加賀正之(佐戸井けん太)から呼び出されます。
加賀の用件は、神奈川の山中で発見されたバラバラ白骨遺体の鑑定を頼みたいというもの。加賀は、土門、宏香と旧知の仲。そして土門が“鑑定の神様”と土門が敬う人物。定年退職を前に2人が共に手を取り合う姿をもう一度見たいと言う加賀の頼みを断れず、宏香は白骨遺体の鑑定、土門は遺体発見現場の検証を担当することに。
宏香は、すぐさま遺体の年齢、性別のほか死後経過年数や凶器の形状を断定。一方の土門は実際に遺体発見現場を確認するため、宏香を伴い、都丸勇人(中沢元紀)が待つ山中へと向かいます。現場を検証した土門は、遺体の状況と遺棄現場の不自然さが引っかかる様子で…?
そこへ都丸の上司・三浦耕太郎(阿部亮平)が遅れて現場にやってきて、土門たちに、遺体の身元がいまだ割れずにいることを明かし、それを聞いた宏香は復顔を申し出ます。
その後、宏香の復顔をもとに、警察は被害者として下山征介(井上像策)という男を割り出しました。
都丸は早速、下山の妻・佳世子(森脇英理子)に話を聞きに行くのですが、遺体が下山であることの特定には至らず捜査は難航。そこで土門は下山の家に同行し、遺留品からDNA鑑定を試みることに…

第7話 あらすじ

ある日、河川敷で横手紘奈(葉月ひとみ)という女性の遺体が発見されました。都丸勇人(中沢元紀)と三浦耕太郎(阿部亮平)は紘奈の元恋人・北尾洋介(濱田龍臣)を任意同行しましたが、洋介は一貫して容疑を否認しています。しかし、被害者の唾液から検出されたDNAが洋介のものと一致しており、都丸と三浦は、検察官の川原(吉田ウーロン太)から送検をせかされていました。
一方、洋介の弁護を担当することになった弁護士の相田直樹(迫田孝也)は、土門誠(藤木直人)のもとを訪れ、DNA鑑定のみを証拠とする検察の姿勢に憤りながらも事件の詳細を語り始めます。土門が、検察側が証拠としているDNA鑑定書に目を通すと、不審な点がいくつか見つかります。鑑定書の原本には2種類の鑑定方法で実施されたことが記されており、補足説明書も存在していました。しかし、検察が提出した資料には、2種類のうち片方の鑑定資料と補足資料が抜かれていて、検察側にとって都合の悪い部分は意図的に切り捨てたように見える痕跡がありました。土門は検察の横暴に「科学への冒涜だ」と怒りを見せ、鑑定依頼を引き受けることにしました。
そして都丸と共に、土門が事件現場付近を訪れると、野鳥観察のために定点カメラを設置している男性と出会います。そのカメラは毎晩同じ画角で撮影しており、事件当日の映像も記録されていました。早速映像を確認すると、フードをかぶって顔の見えない男が、紘奈に近づく場面が記録されていました。土門は映像を借りて男の歩容解析(歩き方の分析)を行い、洋介と不審なフード男の歩き方を比較していくのですが…

第8話 あらすじ

研究員として土門誠(藤木直人)の力になろうとDNA鑑定の練習に励む高倉柊子(白石麻衣)は、そのやる気とは裏腹にミスを連発してしまい、土門から、科学者に必要な繊細さに欠けている、とあきれられてしまいます。土門の心ない一言にいつになく落ち込む柊子は、鑑定所を辞めて実家に戻ることを考えます。
そんな中、弁護士の相田直樹(迫田孝也)が藤澤薫子(白石美帆)、西脇康文(竹財輝之助)と共に土門鑑定所にやってきます。薫子・康文兄妹の父で『西脇化研』の社長・西脇清蔵(高桑満)が亡くなり、顧問弁護士をしていた相田は清蔵の遺言書を確認しました。しかし遺言書は2通存在し、1通は薫子、もう1通は康文へ全株式を移譲すると記載されていたのです。相田は、真逆のことが書かれているこの2通の遺言書について、真偽を鑑定してほしいと土門に依頼します。
柊子は遺言書の筆跡鑑定に必要なサンプルを求めて西脇家を訪れます。清蔵が生前に使っていた書斎のデスクから便箋や万年筆、インク、ノート、そしてボロボロになった写真を見つけ、それを借りることにしました。
柊子が集めたノートやインクをもとに、土門は筆跡鑑定と写真修復にとりかかります。
便箋が気になった柊子は、土門に筆圧痕の鑑定も提案しますが、遺言書の筆跡鑑定には不要と一蹴されてしまいます。
数日後、遺言書はどちらも本物だという鑑定結果が出ました。となると2通の遺言書は無効。遺産は兄妹で均等に分け合うことになるため、薫子と康文は険悪なムードに。
さらに、そんな兄妹の前に清蔵の娘だと名乗る春日由紀(松岡里英)という女性が現れ、状況はさらに複雑になってしまい…!?

第9話 あらすじ

ある日、弁護士の相田直樹(迫田孝也)が新たな鑑定依頼のために土門誠(藤木直人)と高倉柊子(白石麻衣)のもとにやって来ました。
相田の相談というのは、このたび相田が弁護をすることになった水原佳南絵(川島海荷)に関すること。佳南絵は、自宅に押しかけてきた知人の寺井淳一(浜中文一)に襲われ、身を守るため鈍器で寺井の頭部を殴打して殺害。証拠隠滅のために遺体を焼却した上で警察に自首しています。正当防衛を訴える佳南絵に対し、検察は証拠の隠滅を図った佳南絵の行動は悪質だと判断。正当防衛は認めずに殺人罪で起訴しようとしていました。
佳南絵の正当防衛を立証するためには、遺体が寺井であることを証明する必要がありました。しかし、遺体は激しく燃やされていたため警察は身元を特定できずにいます。
また、遺骨からDNAを抽出できたものの、寺井には親族がいない上に住所不定のため鑑定に必要な照合試料がなく特定には至らない状態。他に証明方法はないかと焦る相田に対し、土門は「DNA鑑定以上に信頼できるものはない」と言い切ります。
そんな中、鑑定所に佳南絵の婚約者・日野卓郎(浅香航大)が訪ねてきました。佳南絵、寺井とは大学時代からの仲だと話す日野。さらに、婚約してからも佳南絵は寺井からしつこく交際を迫られていたことを明かし、彼女の正当防衛を訴えますが、高倉は日野の言葉に違和感を覚えます。
一方、土門は寺井の痕跡を探すため事件現場に向かいます。現場の遺留指紋から佳南絵の証言通り寺井から襲われた形跡が見つかりますが、指紋以外に寺井のDNAを照合するための遺留物は何も残っておらず…。

第10話 あらすじ

個人で鑑定所を営む土門誠(藤木直人)の窮地をたびたび救ってきた科警研法務学部副部長の尾藤宏香(松雪泰子)は、あるときDNA鑑定に関する論文を発表しますが、宏香の上司にあたる法科学部部長・立花からその論文の研究データを改竄(かいざん)しているのではないかという嫌疑をかけられてしまいます。
立花が言うには、彼の元に改竄に関する告発があり、差出人は不明ながら証拠としてUSBメモリが添付されていたというのです。論文の撤回を求める立花に対し、宏香は釈明しますが立花は聞く耳を持ちません。
話は平行線のまま宏香が部長室を去った後、立花が証拠品のUSBをしまおうとすると、どこからか不審な機械の作動音が。音の出所を探るとデスクのそばに見慣れない箱が置いてあり、立花が箱のふたを開けたその瞬間、室内をまばゆい閃光(せんこう)が包み…!?
科警研で発生した火災に宏香が巻き込まれたことを知った土門と高倉柊子(白石麻衣)は、搬送先の病院へと向かいます。土門たちが病院に到着すると、宏香は意識を取り戻すも火災以前の記憶を失っていました。とそこに、科警研のあるエリアを管轄する千葉県警の刑事が現れます。県警は火災の事件性を疑い、死亡した立花と直前に会っていた宏香を被疑者とみていたのです。
翌日、土門鑑定所に土門、柊子、そして相田直樹(迫田孝也)、都丸勇人(中沢元紀)、嵐山信幸(栗原類)が集まります。宏香の潔白を信じる5人は、彼女にかけられた疑いを晴らすため協力し合って動きだすことに。早速、土門は嵐山と共に火元となった科県警の部長室を訪れ、火災原因を調べるため燃焼残渣の採取に取りかかりますが…?

最終回 あらすじ

科警研で発生した放火殺人の容疑者となった尾藤宏香(松雪泰子)の無実を証明しようと動いていた土門誠(藤木直人)は、ついに元科警研職員・下垣満行(中島多朗)の犯行であることを突き止めます。
しかし、警察が下垣の自宅に踏み込むもすでに死亡しており、遺体のそばには“土門 H”と記されたメモが残されていました。
現場でそのメモを発見した神奈川県警捜査1課の都丸勇人(中沢元紀)から連絡を受けた土門は、その直後、一連の事件を企てた氷室崇志(堀部圭亮)からの電話を受けます。
氷室は、科学は嘘(うそ)をつかないなどというのは幻想だといい、そんなことをまだ土門が信じているのかと馬鹿にするように語りかけ、そのことで、土門は真の狙いは宏香ではなく自分だったことを悟ります。
都丸によると、下垣の死因は毒物による中毒死とのこと。しかしその毒物は未知の化合物である可能性が高く、下垣にそのようなものを作れる技術はないと考えられます。
さらに、科警研へのサーバー不正アクセスについても高度な技術が使用されており、犯人像として新たに科学とITの両方に長けた人物の姿が浮かび上がってきました。
翌日、鑑定所に土門と尾藤の大学時代の同期・原田俊吾(袴田吉彦)がやって来ます。土門はITセキュリティーのスペシャリストでもある原田に、サーバーに侵入した人物の特定を依頼。土門は下垣が摂取した毒物の鑑定を、そして原田は不正アクセスの解析に着手し・・・?

【最後の鑑定人】ネタバレ・考察

第1話 ネタバレと考察

12年前の事件の真相と解決までの道のり

12年前、窃盗で捕まり保護観察下にあった男が、バイト仲間を誘って質屋に押し入り強盗を働いた。
その際、その質屋を営む夫婦を主犯格の男が殺害。
主犯格の男を思いとどまらせようとして叶わなかったバイト仲間の男ふたりは、このままでは自分たちもダメになる、と結託して、主犯の男に睡眠薬を飲ませ、車に乗せたまま湖に沈めたというのが事件の真相。
真相にたどり着く決め手となったのは、科県警の尾藤が手掛けた白骨化死体の複眼、そして白骨化したいの身元を特定する決め手となったのは、土門がみつけたタイヤに挟まっていたタングステンを含む特殊な鉱物でした。
その鉱物の分布マップにより、水没した車が奏功したエリアが特定され、聞き込みのエリアが絞り込めたことにより身元の特定につながります。
そして、その判明した死体の身元から、当時交流のあった人物を絞り出し、12年前の強盗殺人の真相とその犯人、そしてその主犯格の男を殺害した犯人の特定へとつながりました。

<事件をめぐる考察>
迷宮入りするかに思えた事件でしたが、土門の粘り強くあきらめない調査が実を結びました。
一つの事件を通じて、土門の人柄が伝わったエピソードでもありました。
セリフとして明言はされませんでしたが、強盗に押し入った質屋から盗んだ貴金属類はすべて、主犯格の男と一緒に湖に沈んでいた模様。このことから、主犯格の男を殺した犯人は、金品目的で殺人を犯したのではなく、止むに止まれぬ気持ちで殺人を犯したのだと推察できます。

主人公・土門誠の人物像と背景

  • 元科捜研に勤めていたが今は民間の鑑定所を経営している
  • 高倉柊子とは、とあるポリグラフ検査で知り合い、自ら誘って土門鑑定所に迎えた
  • 思ったことを相手の気持ちを考えずにすぐ口にする
  • 科県警の尾藤とはどうやら古くからの知り合い
  • 神奈川県警の三浦も古くから土門を知っているらしい
  • 科学は嘘をつかない、が口癖であり信条の様子
  • さしだされたコーヒーは黙って飲む
  • 鑑定の邪魔をするなと言いながら、ケーキがあると聞くとすぐに鑑定を放り出す
  • 鑑定には労力を惜しまない。その理由を柊子に問われ、見つけてあげたいからだと答える
  • 助手を名乗った柊子に、助手など雇った覚えはない、研究員だと告げる

<土門誠に関する考察>
第1話に出てきた上記のエピソードから、土門は以外にも甘党。
そして、柊子が何かをしてくれても礼も言わず、何ならバカにしているような発言をするものの、実はその実力を評価している模様。
土門が過去に科捜研を去った経緯を神奈川県警の三浦が知っているような様子から、神奈川県警管轄で起きた事件がきっかけとなっていると推察。
科県警の尾藤とはかなり長い付き合いのようで、そのやり取りの様子から実はかなり近しい関係なのではと感じさせる。
木で鼻をくくったような会話を繰り広げたかと思えば、被害者であれ加害者であれ、科学の力でみつけられるのならば見つけてあげたい、などと、突然意外な発言をするなど、その本心は、心理鑑定を志す柊子にもなかなか読めない。

今後の展開で注目すべきポイント

  • 土門が科捜研を去ることになった事情
  • 科県警法科学部副部長の尾藤宏香と土門誠の関係
  • 第1話のラストシーンで土門が橋の上で花を手向けていた理由
  • 高倉柊子と土門のバディぶりの成長具合

<今後の展開予想>
土門が研究所を去ることになった事件は、おそらく神奈川県警管轄で起きたもの。そしてラストシーンで川の上にかかる鉄橋に手向けていた花はその事件に関連していると思われます。
土門が口にする科学は嘘をつかないという言葉や、科捜研に戻れ問われたことに対して科学を裏切った自分に帰る場所はないと語るシーンがあったことから、鑑定において結果の読み違えや見落としで、何らかの大きな失敗をしたのではないかと推察されます。
また、科県警に複眼を依頼に行った際、最初は忙しいからできないと断った尾藤をあおるような言葉で承諾に導いた様子から、互いの性格を熟知しているかなり近しい関係だったのではないでしょうか?
さらに、でこぼこコンビながらもテンポの良い掛け合いを繰り広げる土門と柊子がバディとしてどのように成長、変化していくかにも注目です!

第1話 反響まとめ

第1話放送後の反響まとめはこちら!

第2話 ネタバレと考察

事件の真相

二つの弾丸の謎

  • 現場に残された状況と防犯カメラの状況から、銃声は二回、撃たれた弾丸は二発
  • その二回の銃声弾丸の分析結果、さらには撃たれた拳銃の薬莢の分析結果も、なぜか科捜研から上がっていなかった
  • 土門が鑑定した結果、二つの弾丸は異なる拳銃から発砲された可能性が高いと判明
  • 現場に撃たれた庸三以外に、人物がふたりいればつじつまが合うと仮説を立てる
  • 土門は被害者宅を訪問。細かく調べた結果、1階の物置の窓枠から射撃残渣、そして事件現場の床から糸状の何かを発見する
  • 土門は科捜研のサカキに鑑定を依頼。結果、フィリピン・マニラ地方特有のアパカという植物の繊維、しかも一か月以内に持ち込まれたものだとわかる
  • 真犯人は殺された戸部の娘のカズミ。フィリピンでアパカを使った日用品を制作・販売することで現地の雇用を助けるNPO団体にかかわっていたが、資金難のため父親に助けを求めたところ相手にされず思い余って殺害したことが判明する

空白の5分間になにがあったのか

  • 二発の銃声の後、一度家を出て5分後に帰宅するという謎の行動をしていた佐枝子
  • 二発の弾丸は異なる拳銃から打たれたにもかかわらず、現場に残された一丁の拳銃の薬莢は二つ空になっていたが、その理由はこの佐枝子の空白の5分間に隠されていた
  • その真相は、自分が二発の銃弾を撃ったことにするために、近くの工事現場まで走り、もう一発発砲してから事件現場に戻っていたのだ。理由は自分が罪をかぶり、カズミを助けるため

佐枝子が偽装をした理由

  • 偽装してまでカズミをかばった理由の裏には、佐枝子の生い立ちが関与していた
  • 施設で育った佐枝子は家族というものへのあこがれが強く、夫である庸三にはまるで家政婦のようにこき使われていたものの、カズミに対しては別の感情を抱いていた。一度だけ冗談交じりとはいえカズミが自分を“おかあさん”と呼んでくれたことが非常に嬉しく、忘れられなかったのだ
  • 庸三を撃ったのは自分だと主張していたのは、カズミをかばうためだったことがわかる

<考察>
事件に関する考察佐枝子の弁護のために、相田がフィリピンにいるカズミとオンラインで打ち合わせをした際、カズミは佐枝子のことを、あまりよく知らない、結婚した時も遺産目当てだろうなと思った、アルツハイマーを発病した庸三の介護をしていたのかもわからないしとにかく派手な人だった、と語ります。
しかし、柊子が戸部家に10年務めるハウスキーパーに聞き取りをしたところ、世間で言われているような人ではない、と聞かされます。
派手なところは一切なく、自立した生活のままならない庸三の介護を献身的に行っていた、と。唯一なにかあるとすれば、妻というよりは家政婦のようにこき使われていて、そこに対する不満はあったのかもしれない、という言葉から、佐枝子という人物に関する真相は、カズミが抱いていた人物像とはかけ離れており、佐枝子がよりどころにしていた“おかあさん”という言葉も、カズミにとっては洋服を買ってもらった際に間違えてうっかり行ってしまった程度のことだったのだと推察できます。
事件の真相が判明し、罪を認めた後も、悪びれる様子もなく社会に必要とされているのは佐枝子ではなく自分であり刑罰を受けるのは佐枝子でいいじゃないかと主張するカズミ。
そんなことも知らず、真相が判明したと聞いたのちもなお、自ら罪をかぶろうとする佐枝子の姿は何とも切ないものでした。

土門の過去(第1話からの継続)

<考察>
二回の銃声と二発の弾丸という時点で科捜研が、その二回の発砲が同じ拳銃から打たれたものかどうかというところを検証していないことに疑問を抱いた土門は、科捜研を尋ねます。
対応に出たかつての同僚であるサカキ(須田邦裕)に対してその点を問うと、可能性は指摘したが科捜研は捜査員ではなく依頼を受けたことを鑑定するのが仕事、その点の調査は検察からも警察からも不要だと言われたからやらなかったのだと語ります。
真相はどうでもいいのかと土門は詰め寄りますが、サカキに、科学から逃げた土門にそんなことを言う資格はないと言い返されてしまいます。
後日、事件現場で見つかった糸状の繊維を科捜研に持ち込み、科学者として真相を究明するべきだとサカキに語った土門は、組織を離れて大きな後ろ盾は見つかったが、サカキのようにしがらみにとらわれることなく科学に向き合うことができた、検察の言いなりになっていてどうする、とサカキを鼓舞しますが、そう語る土門のセリフにかぶせて第一話のラストで、土門が鉄橋の上で手向けていた花束の映像がインサートされました。
やはり土門が科捜研を去ったのは、あの鉄橋の現場で起きた事件が原因だと推察されます。

土門と柊子

<考察>
柊子を土門鑑定所にやってきたのは、土門が自ら誘ったからでしたが、柊子が “射撃残渣” という言葉の意味を知らないとわかると、これ見よがしに大きなため息をついたり、土門の行動の意味を柊子が問うと、君に言っても分からない、と、バカにするような態度をとります。
土門が柊子をなぜ自身の鑑定所にスカウトしたのかが不思議に思えてしまうような態度です。しかし土門の言動からは理由のない行動を起こすような人物だとは考えられません。
この部分は引き続き注視していく必要がありそうです。

尾藤宏香と土門はどういう関係…?

<考察>
土門が科捜研と揉めたあと、土門のもとを科警研の尾藤宏香が訪ねてきます。
無駄に衝突をすることで自分の首を絞めている土門への注意喚起のためにやってきたようですが、自分に何のメリットもないのに、なぜそのようなことをしたのでしょうか?
さらに宏香が土門に投げかけたの中に、“20年何も変わらない”という言葉がありました。
ということは、土門と宏香は、20年来の知り合いだということになります。
さらに今回、真相が判明する経緯には、科警研のサカキの調査が大きく関与していました。
そして、そのサカキが鑑定をしてくれたのは、科警研の尾藤宏香が科捜研に働きかけてくれていたとわかります。宏香が土門にそこまでしてくれる理由は何なのでしょうか?
それだけではなく、サカキから宏香からの働き掛けがあったと聞いたときに浮かべた土門の嬉しそうな表情!こみ上げる喜びを押しつぶすような笑顔でした。そこにはどうにもややゆがんだ好意が秘められているような気がしてなりません!
そして土門の20年間に秘められた過去の秘密、そこに宏香はどのように関係しているのでしょうか?
引き続き、追いかけていきます!

第2話 反響まとめ

第2話放送後の反響まとめはこちら!

第3話 ネタバレと考察

放火事件の裏に秘められた哀しくも優しい真実とは…!?

相田の疑問と信念

放火事件の犯人として逮捕されたホアン(井阪郁巳)の弁護を担当することになった相田は、犯人の動機に疑問を抱きます。
わざわさベトナムから技術を学ぶために日本にやってきて、自ら安易にその環境を壊すようなことをするだろうかというのが相田の疑問でした。
科学鑑定で“動機”を調べてほしいとまたもや土門に無理難題を持ち掛ける相田でしたが、土門はその熱意に押されて依頼を引き受けます。

<考察>
相田が大して利益にもならない国選弁護氏の依頼にも真摯に取り組むのには理由がありました。
弁護士が呼ばれるのはたいてい事件が起こった後。事件を未然に防ぐことはできない。
であれば、自分にできることは依頼者の味方で居続けること。
土門が“最後の鑑定人”ならば、自分は“最後の味方”でありたい、それが弁護士の務めだという想いから依頼者にとことん寄り添います。
空気を読まず人に興味がない土門をすら動かしたのは、この相田の熱意と誠意なのでしょうね。

柊子の過去

相田とともにホアンの実習先である太陽ソーイングの社長のもとを訪れた柊子は、表向きは労働者を思いやる温厚な社長でしたが、柊子はそのしぐさから、社長が嘘をついていることを見抜きます。
さらに、その帰りに見かけたホアンの弟・ミンが、何か言いたげな眼をしながらも何も語らずに去ったことが気になり、放火事件の真相を自分自身でも調査することを決意。
その裏には、柊子の過去が関係していました。

<考察>
柊子には幼馴染がいました。
ある日、一緒に下校していた帰り道での別れ際に、彼女が何か言いかけたのにやめてしまい、そのまま別れたことがありました。その数日後、彼女は自ら命を絶ってしまったのです。
遺書はなく、命を絶った理由もわからずじまい。
何か言いたそうな眼をしていたのに聞き出さなかったことをいまだに後悔していた柊子は、ミンがあのときの幼馴染と同じ目をしていたことが気にかかり、今度こそは救いたい、と、自分なりに事件の真相を追うことを決意したのでした。

都丸の活躍

手がかりをつかみたい一心で、柊子は神奈川県警の刑事・都丸(中沢元紀)を訪ねます。
柊子が事情を話すも、現段階では警察は動くことはできないと告げるのですが、捜査はできなくても雑談はできる、と柊子を散歩と称して連れだし、近隣の住民に雑談と称した聞き込みを行います。
太陽ソーイングの社長が怪しげな人物と夜中に会い、何か物を運んでいたという情報をつかんだ柊子と都丸は、社長を直撃。のらりくらりとかわそうとする社長を、嘘をついている!と柊子が糾弾したことにより追い出されてしまいますが、その際の態度が怪しかったことで、都丸も疑念を抱き、太陽ソーイングについて調べることに。
そしてその見返りとして、土門鑑定所に密輸品の検証を依頼したい、と柊子に資料をあずけるのでした。
都丸の調査の結果、表向きは問題がないものの、経営状態に不審な点がみつかります。
赤字経営が続いていたのに、この半年で急に業績が回復。何か違法な資金源があったのではないかということが推察され、警察も介入することとなったのでした。

<考察>
都丸が、警察が介入できる段階ではない柊子の依頼に寄り添ったのには、理由がありました。
都丸はどうやら柊子に好意を抱いている模様。
会話の流れで、柊子手製のハーブティをまた飲みたいと告げ、柊子からいつでもどうぞと言われたことに陰でガッツポーズ。
なにかと理由をつけては柊子の期待に応えようとする様子は、もしかしたら恋に発展していくのかも!?
柊子がそれに全く気付いていない様子なのはやや気がかりですが(笑)、この二人の恋模様にも今後注目していきましょう。

密輸品リストとカステラ

相田の依頼を受けた土門が検証してわかったことは以下の2点。

  • 放火は2回行われている
  • 燃焼残渣からブタンと植物由来のテルミンが発見された

ブタンはカセットコンロなどに使われる燃料。しかし事件現場にボンベの飛び散った後などはなく、ブタンがその場に存在していた理由は不明。そしてテルミンという成分はありとあらゆる植物に含まれるもので、その植物の特定は難航します。
さらに、土門は放火が2回行われていることにも疑問を抱きますが、その理由には到達できずにいました。

<考察>
ここでヒントとなったのが、柊子が都丸から預かってきた密輸品リストと、相田が手土産に持参したカステラでした。
植物の特定に行き詰った土門が気を紛らすように手に取りめくっていた密輸品リストの中に、大麻ワックスがありました。
ヘアワックスを作る過程で使用するブタンと大麻(植物)が燃えたと考えるとつじつまが合います。
さらに、手土産のカステラを一人で全部食べたことを柊子から責められた土門は、中途半端に残すより全部食べてしまったほうがバレにくい、と語った自らの言葉で、はたと、二度の放火は一度目の放火の詳細を隠すためだったのではないかと思い当たり、その結果、真相にたどり着くことができたのでした。

事件の真相

この事件の裏には、太陽ソーイングの社長が資金繰りのためにヘアワックスを装い大麻を密輸することに、ホアン達、技能実習生を巻き込んでいたという事実がありました。
社長の黒瀬(片桐仁)は、その密輸品をホアン達に作らせていたのです。
その制作過程でホアンの弟、ミンがミスをしてしまい、一度目の火災が発生。
それが黒瀬にバレたらミンと仲間たちがどんな目にあわされるかわからない、と案じたホアンは、それを隠すために建物全体に火を放ち、ミンの失敗を隠すことを考えたのでした。
公判前整理手続きの場で、柊子が鑑定結果を語り、ホアンが火を放った本当の理由を語っていた時、そこにミンが駆け込んできて、悪いのは自分だ兄は自分をかばっているのだと叫びますが、ホアンはそれをかき消すように弟は関係ない自分一人でやったことだと言い張るのでした。
真実が明かされ、黒瀬は逮捕。ホアンら技能実習生も違法行為にかかわったことで逮捕されてしまいます。
これでよかったのだろうか、と疑問を抱く柊子に、相田は、ミンから預かった“兄ひとりに背負わせるよりよかった”と感謝のメッセージを告げるのでした。

<考察>
事件の裏には仲間と家族をかばおうとする哀しくも優しい事情がありました。
ホアン達は罪に問われることにはなりましたが、悪事を働いていた黒瀬も都丸の活躍により無事逮捕。
そして、相田は、彼らの収監先を縫製工場を備えた刑務所にしてもらい、実質的には技能実習を続けられるように依頼するつもりだと語ります。
そして、それはなんと、土門の強いリクエストでした。
相田や柊子とのかかわりの中で、まるで機械のようだった土門の心も変わってきているのでしょうか?
次回以降にも注目です!

第3話 反響まとめ

第3話放送終了後の反響まとめはこちら!

第4話 ネタバレと考察

土門が科捜研を辞めた理由、そして今回の事件の真相とは?

土門が科捜研を辞めた理由とは!

天才と呼ばれながらも土門が科捜研を去ったのは、7年前に起きた連続通り魔事件に理由がありました。
当時、墨田区・葛飾区を中心に起きていた連続通り魔事件で被疑者が特定できない中、土門も科学鑑定のために捜査に呼ばれていました。
ついに死亡者が出たことで警視庁捜査1課が乗り出してきて、その中に当時若手のホープと言われ、今回の遺品鑑定の対象者である西村葉留佳がいたのです。
期待に応えたはるかは現場近隣に住むホームレスの真鍋を特定し、本人の自供を持って連行しますが、その後、真鍋は供述を一転。犯行を否認したことで、マスコミは誤認逮捕として警察を批判、葉留佳は警察を辞めてしまいます。
そして、当時、決定的な証拠を提出できなかった自分を責め、土門も科捜研を辞める決意をしたのでした。
葉留佳が7年前の事件の犯人に会うと母親に言い残していたことを聞いた土門は、自らも決着をつけるため葉留佳の遺品整理を引き受けたのでした。

葉留佳が7年も経って再び事件の捜査を始めた理由

警察を辞めた葉留佳は、複雑な家庭で育ったことで道を踏み外してしまった子供たちの更生支援をする施設で働いていました。
“すべての子供にやり直せる権利を”という理念に共感したから、というのがその施設を選んだ理由です。
しかし、そこで葉留佳は、通り魔事件の被害者の息子、相馬伊織と出会います。
彼と出会ったことで、あの事件をきっかけに人生が変わってしまった人の存在に気づき、まだ事件は終わっていない、と再び捜査に乗り出したのです。

事件の真相と葉留佳の自殺の原因

実は、通り魔事件の犯人は、かつて葉留佳が生活安全課に所属していた時に補導したことがある青年、戸木隼人(西垣匠)でした。
父親の暴力に悩み、道を踏み外しそうになっていたところを、葉留佳と出会ったことでやり直すことを決意。高卒認定をとって新たな人生を歩もうとしていた矢先に、当時の仲間たちが集団で起こしていた通り魔事件に参加するよう強いられ、軽く殴って逃げ去るつもりが誤って殺してしまい、そこに居合わせたホームレスが刑務所に入れば食うに困らないという理由から罪をかぶることを買って出た、というのが真相。
土門が事件現場の足跡から特定したスニーカーは、高卒認定に合格したお祝いに、葉留佳が隼人に贈ったもので、限定品だったことから、葉留佳は真犯人が隼人であることに気づいていました。しかし、自首を勧めるつもりで会った隼人から無理矢理参加させられたあげくに誤って殺してしまったという経緯を聞き、それまでの不遇な人生をやり直そうともがいていた隼人に罪を認めさせることが忍びなく、二度と罪を犯さないという約束の下に、証拠品となるスニーカーを預かり、罪をかぶることを買って出たホームレスを逮捕するに至ったのでした。 被害者の息子の状況を知り、やはり罪は正しく償うべき、と再び自首を勧めにやってきた葉留佳でしたが、今は自動車工場でまじめに働き、結婚してもうすぐ二人目の子供が生まれる状況の隼人と話すうちに、何も言えなくなり、再び真実を闇に葬る選択をしてしまいます。
隼人と被害者家族との相田で板挟みとなった葉留佳は、警察官でありながら真実を隠蔽した罪は、自らの死を持って償うしかないと考えたのではないか、というのが土門の推察でした。

<考察>
葉留佳自身も幼い頃は父親の暴力に悩んでいたといいます。
葉留佳が警察を辞めた理由は、誤認逮捕だと騒ぎ立てるマスコミの攻勢に耐えられずに警察署を去ったかのようにも見えますが、実は、同じような境遇にあり、そこから抜け出そうと必死で頑張っていた隼人を逮捕するに忍びなく、警察官でありながら、証拠品を、そして真実を隠蔽することをしてしまった自分には警察官である資格がない、と自らを律した結果だったのではないでしょうか?
正義と思いやりの板挟みの中で、自ら死を選ばざるを得なかった葉留佳のことを思うと、なんとも切ない事件です。
そして、今回のことで、土門もまた7年前の心残りを払拭することができました。
自分自身の中での葛藤を乗り越えた土門が、今後どのように変わっていくのかにも注目です。

土門と科警研・尾藤宏香の関係も判明!

ふたりはなんと、元夫婦でした。
顔を合わせるといつも言い合いになる二人でしたが、そこにはなぜか逆に親密な空気がただよっていました。
二人の関係については、柊子も、そして宏香の部下である嵐山(栗原類)もいぶかしんでいたのですが、真っ正面から質問できずにいたところ、宏香の口から“元夫婦なのにね”という言葉が飛び出し、あっさりと真実が明らかになりました。
7年前の事件をきっかけに科捜研を勝手に辞め、それと同時に何も言わずに離婚届を送りつけてきた、というのが真相のようです。

<考察>
宏香のさりげない思いやりに常に支えられ、それに感謝しながらも素直に気持ちを伝えられないでいる土門が、自分に素直になれる日は来るのか?
この二人がこれから紡いでいく、大人の恋愛模様にも注目です!!

第4話 反響まとめ

第4話放送後の反響まとめはこちら!

第5話 ネタバレと考察

事件の真相

土門たちが室田のかかわりを特定するまで

プランクトン検査の結果、翠が溺死したのは発見されたのとは別の場所だということがわかります。
女性の胃の中にあった水は、発見された河の水とは成分が全く異なるものでした。
肺の中から45度以上の環境でなければ生きられない微生物が発見され、翠は温泉で溺死したのちに河辺まで運ばれたこともわかってきました。
さらに詳しく調べるために、土門は宏香を連れて室田が一人で宿泊していたと主張する温泉宿を訪れます。
温泉の湯をサンプルとして採取し、また、宏香の肩書を利用して室田が宿泊した日の宿泊客の忘れ物について宿のスタッフに尋ねたところ、室田が宿泊していたのとは別の部屋のものでしたが、ワインボトルが保管されていました。
そしてそのボトルの底には、使用済みの使いしてコンタクトレンズが付着しており、土門と宏香は温泉のサンプルとともにそれを持ち帰ります。
鑑定結果を得た土門のもとに、都丸が室田を伴い、登場。土門は室田に、翠が温泉で殺されたのちに川に運ばれたこと、翠の体内に残っていた水の成分は室田が宿泊した温泉のものと一致したことなどを告げます。
そして都丸が、当日の宿泊名簿に室田の部下の麦倉の名前で別の部屋の予約があったこと、そこに翠が宿泊したことが防犯カメラの映像で確認できていることを告げますが、室田はそれが翠を殺害したことの証拠にはならないと一蹴。都丸をバカにするように証拠を見せろと詰め寄る室田に、土門が、翠の体内から危険薬物が見つかったこと、そして翠が宿泊した部屋の忘れ物に付着したコンタクトレンズが、DNA鑑定の結果、血液型AB型の男性であったこと、鑑定所に訪れた際に室田が口をつけたグラスの唾液から、DNAが一致するかどうかの鑑定は可能だと追い込むと、室田に付き添っていた部下の麦倉()が、真相を語り始めました。

麦倉が語った事件の真相

もう限界なんだと叫ぶように室田の制止を振り切り陣実を語り始めた麦倉。
その日は近くのビジネスホテルに泊まっていたが、社長に呼び出されて宿に駆け付けると、温泉で倒れている翠の姿。救急車を呼ぼうとするも、室田に止められ、おぼれて死んだのだから海か川にでも捨てて来いと言われ指示に従ってしまったと告白。
日ごろから室田に振り回されていた麦倉でしたが、もうこれ以上振り回されることに限界を感じたのと同時に、自らの良心の呵責に耐え兼ね、真実を告白したのだと推察できます。
しかしながら、この麦倉の告白により、翠は殺されたのではなく温泉で溺れて命を失ったということがわかり、かつ、死体遺棄は室田ではなく麦倉が行っていたことで、室田は緑とドラッグで遊んでいただけで、殺していないと開き直り、お前が殺したようなものだと詰め寄る都丸に全部推測だ、そこまで言うなら証拠を出せ、と嘲るように詰め寄ります。都丸が言葉を失っていると、そこで静かに言葉を発したのは意外にも土門でした。

変化する土門の人間性

<考察>
登場した当初は、人の気持ちがわからない変人ぶりが強調されていましたが、物語が進むにつれて徐々に人間味を発揮してきているように感じられます。
今回も、宏香に協力を依頼した際、なぜそこまでするのかと問われ、若い刑事が頑張っているから力を貸したいという趣旨のことを告げるシーンがありました。
そして5話のラストシーン。明確な証拠を提示できない都丸を嘲る室田に対して、証拠なら自分が出す、室田のくそみたいな人間性を証明する証拠を必ず出すと静かに詰め寄り、室田が言葉を失うシーンが描かれました。
誰かのために、という気持ちから行動を起こすようになった土門。
ここからドラマの終盤に向けてどのように人間味を増していくのか、注目です。

土門と宏香、大人の恋の予感…?

<考察>
第4話で元夫婦であることが明かされた土門と宏香。
柊子をはじめとする周辺の人間にバレたからということでもないのでしょうが、どんどん親密さを増しています。
今回は、宏香が食べていたチョコレートケーキを物欲しげに見つめる土門に対して、宏香が冗談交じりに食べる?と尋ねると、待ちかねたような土門が宏香からフォークを取り上げ食べかけのケーキを食べるという“イチャつきっぷり”を発揮。
そして、紛らわしい誘い方で土門に温泉に誘われた宏香が、なんとなくドキドキしている様子も見受けられました。
明確には明かされていませんが、第4話で描かれた過去の事件が離婚に関与しており、決して嫌いで別れた訳ではなさそうなこのふたり、これからも鑑定を通じたいちゃつきシーンが毎話描かれると期待(?)します!そして、最終的にはもしや、まさかの復縁もあり??サブストーリーとして注目必至です!

都丸勇人の恋心

<考察>
何かと理由をつけては土門鑑定所を訪れ、柊子に協力を依頼する都丸は、どうやら柊子に恋心を抱いている模様。柊子から(特別な意味は全くなさそうなニュアンスで)いつでもどうぞと言われただけで、陰でガッツポーズをとってしまうような初々しさです。
本当に捜査を助けてもらいたい気持ちももちろんあるのでしょうが、どうもそれだけではなさそうな空気が漂っています。
都丸のことは眼中にない、というよりは色恋に全く興味がなさそうに見える柊子。嘘を見抜くのは得意なようですが、果たして人の本音に気づくことはできるのか??
土門と宏香の関係性と合わせて、ひそかに注目していきたいポイントです!今後もウォッチしていきますよ!!

第6話 ネタバレと考察

事件の真相

白骨化した遺体は、警察が目星をつけた通り、下山征介のものでした。
下山は3年ほど前に無断欠勤をして以来、行方不明になっていました。
殺害したのは妻の佳世子。酒に酔って暴力をふるうばかりか、小学生になったばかりの娘を性的な眼で見るようになっており、殺すしかないと思い詰めての犯行でした。
ゴルフクラブで殴り殺した後、県内の筑波山の山中に埋めていたところ、自身のために土砂崩れの恐れが出てきて、埋めた遺体を発見されるのではと怖くなった佳世子が、遺体を掘り起こし、車を走らせて偶然行き着いた神奈川県の山中に埋めたのでした。
土門の推測が見事に的中。一つだけわからなかった、三か所に分けたのは、一か所にまとめて埋めてしまうと生き返るのではないかという恐怖があったから、というのが理由でした。

土門はいかにして真相にたどり着いたのか?

まず最初に手がかりをつかんだのは宏香のおかげでした。
白骨化した遺体は、宏香の鑑定の結果、身長180センチ、40代の男性のもの。後頭部の陥没具合から凶器は直径5センチから10センチ程度の球体あるいは楕円形のものである可能性が高いとわかります。
宏香の復顔が警察のデータベースにヒットし、人物の目星を付けることにつながりました。
しかし決定的な決め手がなく捜査が難航する中、土門はDNA鑑定に使う遺留品を入手するため下山家を訪れます。
そこで土門は、妻の佳世子が、単に行方不明というだけで帰ってくるかもしれない夫の部屋を、すでに物置代わりに使っていたことや、夫・征介の趣味だったと思われるゴルフ雑誌やパターマットはあるのにゴルフクラブは見当たらないこと、そしてゴルフクラブは、宏香が白骨遺体の鑑定から割り出した凶器の条件にマッチするものだったことから、妻の佳世子が犯人である可能性にたどり着きます。
そこで都丸に依頼し、Nシステムを利用して、過去3年間の佳世子の行動範囲を調べたところ、3年前に征介が無断欠勤をした日の前夜、佳世子は自宅のある茨木県内の筑波山に行っていました。そしてそれ以外は遠出をした様子がなかったものの、今年の5月に突然、神奈川まで遠出をしていることがわかります。
そのことから土門がたてた仮説は、佳世子がゴルフクラブで夫を殺害し、一度筑波山の山中に埋めます。その後、数年が経過し白骨化した状態の遺体をバラバラにして神奈川県の山中に埋めたというもの。
それならば、都丸が抱いた、180センチもの大柄の男性を素人が解体するのは難しいのではという疑念もクリアになります。
あとは仮説を証明する証拠が必要でしたが、ここでも宏香の発見した花びらが決め手となりました。
土門と、土門に連れられて遺体が埋められていた神奈川県産中の現場にやってきた宏香が、土壌を地道にひたすら調べていたところ、宏香が小さな花びらを発見するのです。
それは、筑波山の山中にしか生息していない植物の花びらでした。神奈川県の山中にあるはずのない植物の花びらが遺体発見現場からみつかったことが、遺体がもともと筑波山から運ばれたことを証明する決め手となり、土門の仮説が正しいことが立証されたのでした。

<考察>
宏香、大活躍!
今回、仮説を立て、捜査の道筋を作ったのは土門のお手柄でしたが、捜査の進展につながるきっかけや決定的な証拠の発見には宏香が大活躍でした!
科捜研所長の加賀が、最強のコンビと称するのもうなづける絶妙なコンビネーション。
というよりも、土門は宏香がいないと一人では何もできないのではないでしょうか?
柊子に永遠科学少年と揶揄されていましたが、その少年のような土門の良いところも悪いところも理解して受け止めているのが宏香。どうして離婚しちゃったんでしょう??
それについても新たな事実の発覚と進展がありました!別項目で詳しく見てみましょう

土門と宏香、大人の恋模様の行方は?

今回の事件は、土門が唯一尊敬する人物、科捜研の所長で科学捜査の神様、こと加賀正之(佐戸井けん太)が土門と宏香に鑑定を依頼したことによります。
そしてなんと、加賀はふたりの仲人だったのです。
加賀いわく、土門と宏香は科学調査界きっての最強コンビ。三週間後に定年退職を迎える加賀が手掛ける最後の事件をどうしてもふたりで協力し合いながら解決してほしいと強く依頼され、土門も宏香も、尊敬する加賀の依頼ならと渋々引き受けます。
引き受けるといった舌の根も乾かないうちに、些細なことで痴話げんかを繰り広げる二人でしたが、鑑定のために現場に向かう車中で土門が、離婚の理由は宏香に研究に専念してほしかったからだと告げたのです。そんなことで、とあきれる宏香でしたが、その言葉の端々から土門を理解し思いやる気持ちがにじんでいます。土門はそんな宏香に、やり直すとかそういうことではないのだが、あのときの自分たちに足りなかったものをひとつひとつ復元していったら、何か新しい関係ができるのではないか、と提案。
まるで科学みたいだと笑う宏香は、無事に事件が解決したのちに、全く同じ言葉を土門に告げ、今度は土門がまるで科学みたいだなと同じ言葉返すのでした。さらに、イギリス行きも延期、当面は科県警で捜査と研究の両面で活動することも宏香の口から告げられます。憎まれ口をたたきながらも嬉しそうな表情を浮かべながら、どこか満足そうに帰路に就くふたり、そしてそれを見守る柊子なのでした。

<考察>
宏香に背を向けて帰路に就く土門が浮かべた笑顔の嬉しそうなことと言ったら!!
恋がかなった少年のようでしたよね。そして宏香が浮かべた柔らかい微笑みも印象的でした。
来週以降、どのような展開になるのでしょうか?最終回にはまさかの再婚!?なんてことも??
これからも注目必至ですね!

柊子と都丸の関係は…?

<考察>
初対面のころから柊子への好意をにじませていた都丸。
柊子のほうは、相変わらずそれに気づく様子もなく、恋愛に今日にがありそうな気配も全くありませんが、第5話で捜査をともに行ったことで、二人の距離はかなり距離が縮まった模様。
土門と宏香がいつものように些細なことで痴話喧嘩を始めると、また始まったよ…と目くばせする様子は、なかなか息の合ったものでした。
土門と宏香の恋模様はどうやら前進したようですので、こちらのほうもまた進展することを期待したいですね!

第7話 ネタバレと考察

事件の真相

土門が歩容鑑定を行った結果…?

土門が、犯行の瞬間を映した映像にいたフードの男と洋介の歩き方を映像で照合し、分析を行った結果、両者の歩き方は一致せず、別の人物である可能性が高まりました。 朗報だと喜んだ相田が、洋介にそれを伝えに行くと、洋介は喜ぶどころか突然証言を翻し、自分がやったと言い出します。

洋介が自白してしまったことで窮地に陥った土門たちの次なる一手は!?

真実は別にあるだろうと確信しながらも、本人が罪を認めてしまったことで窮地に陥った土門たち。DNA鑑定と自白の壁は厚く、さすがの相田弁護士も情状酌量に持っていく以外に手はないと考えますが、洋介の両親の想いもあり、なんとかDNA鑑定を覆す方法を考えます。
加害者のものと思われる唾液が混ざった被害者の唾液サンプルの再鑑定ができればというところでしたが、それは検察側から拒絶されています。検察が提出している鑑定を覆すには、再鑑定が必要だという土門という言葉を受けて、都丸が立ち上がりますが…

<考察>
都丸は警察として再鑑定を願い出るよう上に掛け合いますが認めてもらえません。
それでもなんとか真実にたどり着きたい思いの都丸は、警備室に忍び込み、証拠品が保管されている部屋のカギを盗み出して唾液サンプルを持ち出そうとします。
そこで止めに入ったのが、都丸の上司、三浦でした。
所轄から努力して県警まで這い上がってきた都丸の将来を考え、証拠品の持ち出しは自分がやると申し出たのです。
処罰を恐れず真実を見極めようとした都丸のまっすぐな思い、そして勝手に証拠品を持ち出したことがわかればただでは済まないことがわかっていながら救いの手を差し伸べた三浦の対応から読み取れることは、都丸が将来を期待されている優秀な刑事だということですよね。三浦の処罰が気になるところですが、そこは描かれていませんでした…。
次週も懐の深い上司として変わらず登場してくれることを願います。

事件の裏に隠された真実

そんな中、洋介の弟・憲幸が自殺未遂を起こします。
洋介の逮捕以来、誹謗中傷に悩まされていた北尾家でしたが、弟の憲幸も例外ではありませんでした。
兄が殺人容疑で逮捕されたことによりいじめを受けていたとみられる描写が出てきます。
この流れだと、それらを苦にして自殺を図ったと読み取れそうですが真実は別のところにありました。
殺された紘奈は憲幸にとって兄の恋人であると同時にあこがれの相手でした。
紘奈に恋心を抱いた憲幸は、ある日自分の思いを紘奈に告げます。
紘奈が洋介に理由も告げずに突然別れを告げたのは、憲幸のその気持ちの重さを知り、受け止めることができないことから距離を置こうとしたためでした。
それでも思いを止めることができなかった憲幸が、ある晩、紘奈を待ち伏せし、再び気持ちを伝えようとしたところで紘奈に拒絶されたことから思いあまって犯行におよび、あの悲劇が起こってしまったのでした。

兄の思い

洋介が突然証言を翻したのは、相田から犯行の模様を映し出した映像を見せられたときに、すぐにそれが憲幸だと気づいたからでした。
弟をかばう気持ちから、真実をねじ曲げ自分で罪をかぶろうとしたのです。
罪を認めた後、自分とは縁を切ってくれと語る憲に、真実に目をつぶろうとした自分も同罪だ、ともに罪を背負って生きていこうと告げるのでした。

<考察>
この事件の裁判で、土門は証人として証言台に立ちます。検察側の強引なやり方、そして科学を冒涜する行為ともとれる証拠提出の仕方に怒りを覚えた土門は、自身のできる限りの知識と経験を生かし、真実に近づこうとします。
土門の推察が真実に近づいて行くにつれ、洋介が思わずやめてくれと叫んでも、真実の追求をやめようとはしませんでした。
その姿勢が、洋介の心の目を開かせ、後に洋介が憲幸に告げた言葉につながったのではないでしょうか?

またもや宏香が土門を救う!?

八方塞がりに陥った土門に一筋の希望の光が差したのには、またもや宏香の活躍がありました
盗み出してまで手に入れた唾液サンプルは判定不能でした。
しかし、宏香は唾液そのものの成分を分析し、唾液から歯科治療に使われる成分が検出されたことで、最近歯科治療を受けていない紘奈と洋介ではない第三者の唾液が混在している可能性が高いことを突き止め、土門たちは洋介が犯人ではないという確信を持つことができました。

<考察>
もはや、土門が科警研に助けを求めに行かなくても、ごく当たり前のように土門鑑定所にいる宏香。いつものように些細なことで痴話げんかを繰り広げ、あげく柊子から、かつては家族だったのだからどこかに絆があるのではという問いかけをきっぱりと、しかしぴったりと息の合った呼吸で真っ正面から否定するふたり。その様子はまさに最強&最高のコンビ。この先、どのように関係を育てていくのか、引き続き注目です。

第8話 ネタバレと考察

相続の裏に隠された真実

2通の遺言状

筆跡鑑定の結果、遺言状は2通とも本物であることがわかります。
その結果、2通とも無効となり、兄妹は法律の定めに従い、財産を二等分することになりました。
しかし土門は、鑑定の過程で、遺言状に薄いシミのようなものがあることに気づきます。
調べてみると、そこに含まれる成分から、涙の跡である可能性が高いとわかりました。

突然現れた隠し子の正体

清蔵の娘だと名乗り出てきた女性春日由紀の言葉をにわかには信じられない薫子と康文は、相田に由紀と清三が親子かどうかDNA鑑定で調べてほしいと相田にもちかけます。
由紀は応じたものの、同時に薫子と康文のDNA鑑定もすることを条件に出しました。
その結果、由紀と清蔵の相田に親子関係は認められず、しかしそれと同時に、薫子と康文も清蔵の子供ではないことがわかります。
そして相田が戸籍を調べたところ、由紀は清蔵の弟の娘であり、由紀が幼い頃に両親は離婚、由紀は母親一人の手で育てられたことがわかりました。
由紀の目的は、薫子と康文が清蔵の子供でないことを暴き出すことにあったのです。
由紀の行動の真意に疑問を抱いた柊子は、由紀の後を追い、なぜそんなことをしたのかと尋ねますが、由紀は“復讐だ”と言い残して立ち去ります。

清蔵が保管していた1枚の写真

筆跡鑑定に必要なサンプルを西脇家に借りに行った柊子は、清蔵のデスクの引き出しから、大切なものを入れていたとみられる一つの箱を発見。
その中には、研究の過程と結果を丁寧に記したノートとともに、1枚の写真が保管されていました。
非常に古い写真で、保管の状態がよくなかったのか、画像は鮮明でなく何が写っているのかわからない状態でしたが、土門が復元を試みたところ、そこに写っていたのは、幼少時の薫子と康文、その母と清蔵ではない男性でした。

写真に写っていた男性の正体

幼い薫子たちと一緒に写真に写っていた男性は、清蔵の弟、つまり、由紀の父親でした。
そしてDNA鑑定の結果、薫子と康文、清蔵の間に親子関係は認められなかったものの、康文と清蔵の間に血縁関係があることが合わせてわかりました。
薫子と康文は、自分の母親が叔父と浮気してできた子供たちだったのだと思い込み、ふたりは両親に対して強い不快感を示します。

柊子の分析

薫子と康文の様子に胸を痛め、そして写真に写っている男性(薫子たちの父親)の表情から、深い後悔のようなものを読み取った柊子は、真実はもっと他にあるのではないかと考え、土門の手を借りず、自分の手で真実を模索し始めます。
土門に一蹴された、便せんの筆圧跡の鑑定から、清蔵がふたりに真実を記した手紙を残していたことを発見した柊子は由紀に会いに行き、真実を教えてほしいと依頼、その結果、意外なことがわかるのでした。

由紀が語った真実

由紀は、母親の葬儀の際にやってきた清蔵から真実を聞かされていました。
その真実とは、清蔵は、子供を作ることができない体質であったこと、しかし妻は子供を持つことをあきらめきれず、夫婦で相談の結果、清蔵の弟に頼んで子供を作ったこと、そして清蔵の弟はその後結婚したものの、自分の子供が外にいることを心苦しく思い、結婚生活が続けられずに離婚に至ったこと、それを申し訳なく思った清蔵は毎月800万のお金を由紀の母親が経営する会社に資金援助していたことなどでした。
由紀の父親はすでに亡くなっており、母親からも離婚の理由など聞かされていなかった由紀は、このとき清蔵から話を聞かされて初めて真実を知ります。清蔵のせいで自分たちの家庭が崩壊したことを恨みに思った由紀は、DNA鑑定をすることで、薫子と康文にも真実を知らせ、西脇家の幸せを壊すことで復讐を図ろうとしたのでした。
なぜ真実を自分の口から話してくれなかったのかとこぼす薫子と康文に、柊子は、便せんの筆圧跡から、生前、清蔵が二人に対して手紙を書いていたことがわかったと告げます。その内容は、真実を告げようするものであり、二人の手元に渡っていないのは、手紙に記したものの、どうしても渡せずにいたのではないかと語りました。

相続の行方

清蔵との血縁関係がない薫子と康文は本来であれば相続の権利を失いますが、相田がそれを回避する法の抜け道を探してきます。相田が薫子たちに、相続が可能になることを告げると、薫子と康文は、同じ手続きを踏んで、由紀も相続できるように取りはからってほしいと相田に依頼するのでした。

<考察>
清蔵がわざわざ2通の遺言書を残した真意はどこにあるのでしょうか?
おそらく、同じ日付で内容の相反する遺言書を2通残すと、どちらも無効になってしまうことは知っていたはずです。
土門が遺言状に涙の跡があることを発見したこと空も、おそらくは二人に対する罪の意識を持っていたと考えられ、薫子と康文、そのどちらにも全株式を譲りたいくらいの感謝の気持ちと愛情があったことを伝えたかったのではないでしょうか?
真実を告げることができなかった清蔵の、不器用な愛情表現だったと考えられます。
自分が本当の父親でなかったことが二人に伝わるとは思っていなかったでしょうが、結果として、清蔵が大切に思い、そして申し訳なさを抱いていた薫子、康文、そして自分の行動のせいで家庭が壊れてしまった由紀の3人に財産を残すことができました。

第9話 ネタバレと考察

事件の真相

事件の真相は、すり替え殺人でした。

実は殺されたのは実は婚約者の日野の方で、寺井が日野になりすましていたのです。
佳南絵は学生時代に寺井とつきあっていて、別れたあと、日野と婚約してからも寺井との関係を断ち切れずにいました。
しかしついにその関係を断ち切ろうと寺井に別れを切り出した日に、寺井から、これからもずっと一緒にいる方法があると持ちかけられたのです。
佳南絵から突然別れを切り出され、驚いた日野は思わず佳南絵につかみかかり、そこを物陰に潜んでいた寺井が背後から撲殺した、というのが事件の真相でした。

土門はいかにして真相にたどり着いたのか

現場の様子に不自然さから違和感を覚えていた土門は、研究室の電球を交換しようとしたときに、普通の掃除では拭き取らないであろう電球に指紋が付着しているのではと考えました。
佳南絵の家の電球に付着していた指紋は、日野が大学時代の友人に企業祝いに送った時計に着いていた指紋と一致。そしてそこからDNA鑑定を行ったところ、遺体のDNAと一致。
さらに、身寄りもなく借金だらけで住所も不定だった寺井の指紋は、借用書に残されており、その指紋が、日野のふりをして土門鑑定所を訪れていた寺井が残したコップの指紋と一致したのです。

<考察> 宏香と土門
指紋しか手がかりがない中、土門が頼ったのはまたもや尾藤宏香でした。
いまだ開発途中の最先端の技術を使えば指紋からDNA鑑定ができる可能性があることを知っていた土門は、宏香の研究心をあおり、科警研で鑑定してもらう了解を得ます。
あなたの鑑定所の分室じゃないのよ、と文句を言いながらも、あらたな化学の扉が開くなら、と引き受ける宏香でしたが、その裏にはやはり、土門を放っておけないという気持ちがあったのではないでしょうか?残すところあと3話。土門と宏香が繰り広げる大人の恋模様、行き着く先はどこなのか!? 引き続き注目です!

<考察>土門と相田弁護士
最後の弁護人と言われ、取材でも最後の鑑定人である土門といいコンビだと持ち上げられ、まんざらでもない様子の相田弁護士。
土門にはまったく相手にされていないようですが、なにげにこの二人、相性がいいようですよね。
人の気持ちがわからない変人科学者の土門と、人情に厚く、依頼者の気持ちにより添う相田は真逆のようでいて、実はお互いを補い合うよい関係なのかもしれません。
残り3話でバディものの様相を呈してくるのかどうか??
終盤のみどころの一つになりそうですね!

第10話 ネタバレと考察

宏香の窮地を救うべく集まった土門たちは・・・?

燃焼残渣の採取に向かったものの、未だ火災の原因すら特定できずにいた土門でしたが、火災現場となった立花のデスクのすぐ近くで、アルミニウムと酸化鉄を採取することに成功。
この二つが意味するものはひとつしかないと考えた土門は、宏香の部下・嵐山(栗原類)の協力を得て、火災事故現場の再現を試みます。
その結果、発火装置を使用して火災を起こした可能性が高いことを突き止めた土門は、相田弁護士を通じてその件を管轄である千葉県警に報告します。
それと同時に、現場で盗聴器も発見していた土門は、不審者が入っていた形跡がないかを調査することに。
嵐山に科警研の監視カメラ映像の提供ともに、宏香に恨みを抱いていた人物がいなかったかどうかの聞き込みを依頼します。
と、そこに千葉県警が乗り込んできて、宏香のロッカーの中からアルミニウムの粉末がみつかり、それを宏香を犯人だとする決定的な証拠として考えていることを告げます。土門が反論しようとすると、元夫だからと言って操作に市場を挟むな、と県警。憤る土門を押しとどめ、相田は千葉県警に対して、県警と科警研との因縁を持ち出し、操作に市場を持ち込んでるのは警察側ではないかと宣戦布告し、返す言葉を失った千葉県警の面々は渋々引き上げるのでした。

宏香を襲った悲劇

宏香を救おうと土門たちが奔走する一方で、自分の名前さえも思い出せずにいる宏香は不安な毎日を送っていました。
SNSには宏香に対する誹謗中傷があふれ、宏香の携帯電話には、週刊誌の記者からの容赦ない取材電話がかかってきます。
次第に精神的に追い詰められた宏香は、ついに自ら命を絶とうとしてしまいます。
病室で、ごめんなさいという走り書きを見つけた土門は、一瞬ですべてを悟り、屋上で今にも飛び降りようとしている宏香の元に駆けつけます。
土門の必死の説得が効を奏して宏香が命を絶つことを未然に防ぐことができました。

<考察>
宏香を救いたいという強い思いに突き動かされ、必死の説得を試みる土門。その言葉は宏香の心に響き、ついに宏香は、差し出された土門の手を取ります。そして、危うく別れた夫を好きになるところだった、とつぶやくのです。
これはまさに、宏香が二度目の恋に落ちた瞬間だったのではないでしょうか?
甘い空気は漂いませんでしたが、土門渾身のラブシーンだったと思います。
最終回に向けて宏香の記憶とともに、二人の関係も元サヤに戻っていくのかも・・・?

最終回に向けて

宏香が狙われたと思われた一連の事件でしたが、10話のラストに登場した謎の男(堀部圭亮)の言葉から、土門は実は自分がターゲットだったと悟ります。
宏香が狙われたのは、土門を追い詰めるため。
立花が指摘した宏香の論文のデータ改ざんも、宏香がやったことではなく、提出後に不正アクセスにより勝手に手を加えられたものだと判明します。
怒りに燃える土門は、科学で正義を貫こうとしますが、謎の男はそれに真っ向から反論。その対決は、次週最終回に持ち越されました。

果たして、土門はこの対決に勝つことができるのか?
そして宏香の記憶はもどるのか?
二人の仲はどうなる??
柊子に好意を抱いていたの都丸の恋の行方は??
気になる伏線はたくさんありますね。次週、ついに最終回。
すべての伏線がどのように回収されるのか、注目です!

【最後の鑑定人】 原作と脚本家

このドラマに原作はある?

ドラマ【最後の鑑定人】の原作は、岩井圭也氏による同名小説(KADOKAWA刊)
岩井氏自身が農学部出身で、カビやバクテリアといった微生物を研究していた経緯があり、本作にはその経験を生かした科学捜査の様子がリアリティをもって描かれています。
また、同作とシリーズ展開されている「科捜研の砦」「追憶の鑑定人」(いずれもKADOKAWA刊)も今回のドラマ化の対象となるようです。
原作者の岩井圭也氏は、2018年に「永遠についての証明」という作品で第9回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。今回のドラマの原作となっている【最後の鑑定人】は、第76回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門候補となった作品です。
原作は短編集ですので、ドラマもおそらく1話完結。毎回ひとつの事件を解決していくものと推察できます。

【岩井圭也氏 主な執筆作品】

作品名 発刊年 備考
永遠についての証明 2018年 第9回野性時代フロンティア文学賞を受賞
最後の鑑定人 2023年 第76回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門候補
完全なる白銀 2023年 第36回山本周五郎賞候補
楽園の犬 2024年 第77回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門候補
われは熊楠 2024年 第171回直木三十五賞候補

脚本を手掛けるのは?

このドラマは4名の脚本家が参加し、脚本づくりをしていくようです。
そのうちの一人、及川拓郎氏は、演出家としての活動も多く、テレビドラマでは「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった」「アノニマス~警視庁“指殺人”対策室」の監督などを務めています。

脚本家名 代表作
及川拓郎 自ら監督を務める映像作品の脚本多数
山崎太基 「白暮のクロニクル」「相棒Season18」他
北浦勝大 「問題物件」「PICU~省に集中治療室~スピンオフ」他
青塚美穂 「対岸の家事~これが、私の生きる道~」映画「家族のはなし」他

刑事ドラマやミステリー作品を得意とする脚本家勢が総力を結集して挑む模様。期待が高まります!

【最後の鑑定人】演出家は?

このドラマの演出を手掛けるのは、これまでにも数多くのフジテレビドラマを手掛けてきた水田成英氏をはじめとする3名の演出家。

演出家名 代表作
水田成秀 「119エマージェンシーコール」「医龍~Team Medical Dragon~」他
谷村政樹 「日本一の最低男※私の家族はニセモノだった」「いちばんすきな花」他
清矢明子 「新宿野戦病院」「ラジエーションハウスⅡ~放射線科の診断レポート」他

ミステリーはもちろん、様々なタイプのドラマ演出を手掛けてきたベテラン演出家を中心に、どのような世界観を作り上げていくのか、注目です!

【最後の鑑定人】主題歌は?

【最後の鑑定人】の主題歌を手掛けるのは、新曲の発表は6年ぶり、連ドラの主題歌を手掛けるのは実に28年ぶりだという矢沢永吉さん。楽曲名は「真実」。
スローで優しいメロディーに矢沢さんの特徴的な歌声がマッチする極上のバラード。
第1話の放送で初お披露目となりました。

【最後の鑑定人】概要まとめ

タイトル 最後の鑑定人
放送時間 7月9日(水)より毎週水曜よる10時
放送局 フジテレビ系全国ネット
原作 岩井圭也 「最後の鑑定人」「科捜研の砦」「追憶の鑑定人」
(いずれもKADOKAWA刊)
脚本 及川拓郎
山崎太基
北浦勝大
青塚美穂
演出 水田成秀
谷村政樹
清矢明子
主演 藤木直人
共演者 白石麻衣 ほか
主題歌 矢沢永吉「真実」