ウクライナ侵攻の理由は?【ロシアの歴史的背景が分かる映画5選】

ウクライナの旗

ウクライナ侵攻が止まず、経済制裁でロシアからの輸入が禁止され、日本でも反対運動が始まるなど大きな影響が出て来ている、世界の情勢。
そんな中なぜロシアは、ここまでウクライナを目の敵の様に、戦争を仕掛けるのか…
そもそも世界では今、何が起こっているの?
世界の話題を独占するロシアとウクライナの関係性をより深く理解するために、この2国間の歴史的背景がわかる映画を紹介します!
ここで挙げている映画が全てではないけれど、この二つの国がどの様な関係性で、どの様な歴史を辿って来たのか…
そのストーリーの一端が知れる様な、そんな作品を集めてみました。
映画で歴史を知ってみよう!

目次

ロシアの歴史的背景が分かる映画5選

ウクライナの旗

今世界で最も大きな問題となっているのは、間違いなくこの「ウクライナ侵攻」です。
すでに日本にも大きな打撃があり、ガソリン価格の高騰は家計に大きなダメージとなっているのではないでしょうか?
それに加えて、新たな経済制裁も行われる事が発表され、38品目をロシアから輸入禁止になったり、投資関係でもロシアの企業に関わる事ができなくなったり、様々なところで大きな影響を及ぼしている「ウクライナ侵攻」。
本記事では、1から簡単に…
全く世界情勢なんて知らない!
という様な方向けにわかりやすく解説するものですので、より詳しいことを知りたい場合などは、経済などを扱うニュースサイトの方でご確認を!

ロシアがウクライナ侵攻する理由は?

そもそもこの戦争、「ウクライナ侵攻」は何故起きたのか…
直接的な原因は、ウクライナがNATOに加盟した事によります。
さらに言えばNATOって何?
これは、第二次対戦後の冷戦中に発足した同盟で、ロシア(旧ソ連軍)に対抗するべく軍事同盟、それがNATO。
現在ではNATOは単なる軍事同盟ではなく、経済などでも非常に大きな影響を持っている同盟となっています。
そんな細かい事は置いといて、そもそもNATOは言ってしまえばロシアの敵ともいうべき存在。
ロシアは、ウクライナに対して非常に強い想いを抱いています。
わかりやすく言えば、家族の様な、弟の様な存在です。
それは当然、元々同じ国だった訳ですから、そう思うのも当然です。
しかしそんなロシアの思いとは裏腹に、ウクライナがロシア対抗組織ともいうべきNATOに加入しようとします。
するとロシアは、裏切りだ!
と感じ、戦争を起こしてしまったのです。
それが今の状況ということ。
では何故、ロシアはそこまでウクライナに対して強い想いがあるのか…
その2国間の関係性を知るには、この映画を鑑賞すれば、より理解が深まるのです。

『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』

現段階で、最もロシアとウクライナの関係性をわかりやすく描いていると言っても過言ではないのが、ポーランド・ウクライナ・イギリスの3カ国合作で製作された作品『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』。
物語は、世界恐慌の最中の1930年代始め。
まだウクライナは、独立した国ではなく、ソ連の中の地域だった時代。
この時代のウクライナは、ロシアとどんな関係があったのか…
その深い闇とも取れる、根幹を知ることができる作品。

映画としても、歴史の一端を見る事ができる上で、『ミッション:インポッシブル』シリーズで一気に世界的ブレイクを果たしたヴァネッサ・カーヴィーなども出演しており、イギリス映画の枠ということもあり比較的みやすい作品です。

『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』作品情報

原題:Mr. Jones
監督:アグニェシュカ・ホランド
出演:ジェームズ・ノートン、ヴァネッサ・カービー、ピーター・サースガード
公開:2020年8月14日
時間:118分
製作国:ポーランド・ウクライナ・イギリス

『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』のあらすじ

1933年、ヒトラーに取材した経験を持つ若き英国人記者ガレス・ジョーンズには、大いなる疑問があった。世界恐慌の嵐が吹き荒れるなか、なぜスターリンが統治するソビエト連邦だけが繁栄しているのか。その謎を解くために単身モスクワを訪れたジョーンズは、外国人記者を監視する当局の目をかいくぐり、すべての答えが隠されているウクライナ行きの汽車に乗り込む。やがて凍てつくウクライナの地を踏んだジョーンズが目の当たりにしたのは、想像を絶する悪夢のような光景だった……。

ジョーンズはいかなる苦難の末に、スターリンの“偽りの繁栄”の実態を暴いたのか。そしてソ連の執拗な妨害工作に阻まれるなか、果たしてその一大スクープを世に知らしめることができるのだろうか。巨悪な力に屈せず、正しい道を選ばんとした名もなき人間の実録ドラマが、現代を生きる我々に問い質すものとは ——— ?

引用元:http://www.akaiyami.com/

『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』を見ると何が知れる?

ロシアは、ウクライナに対して家族の様に思っていました。
兄弟の様な、そんな隣国同士。
と、思っていたのはロシアだけ。
ウクライナが裏切ることになったのは、こんな背景が過去の歴史にあったから…
NATOにウクライナが加入したかったのは、まさしく、この映画で描かれているような歴史が影響しているのではないでしょうか。
イギリスもウクライナに軍事支援を行い、世界情勢はさらなる深みに入ろうとしている現状。
ウクライナとロシア、果たしてこの戦争はどう決着するのか…
まだまだこの因縁の関係は、長く続きそうな予感を感じさせます。

プーチン大統領について

ロシアとウクライナがどういう関係性であったのか…
その歴史を知った上で、この作品を鑑賞すると、まらその深みに入ることが出来ます。
それが下記で紹介する作品で、プーチン大統領のことをより理解できるものとなっています。
だからと言ってウクライナのNATO加入がきっかけで、何故戦争を始めようという判断を、現大統領のプーチンは行ったのでしょうか?
そもそもプーチン大統領って、どんな人物?
そんな疑問は、これを見ればほぼ完璧に…
ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンについて理解を深める事ができます。

『オリバー・ストーン オン プーチン』

映画監督オリバー・ストーンが、2015年7月から2017年2月の間にプーチン大統領にインタビューした内容を収めたドキュメンタリー作品。
日本では、「BS世界のドキュメンタリー」という番組で前後編で放映された作品です。
本来は全4編もの、長編ドキュメンタリーとなっています。
後にも先にも映画監督が彼に対して密着を許されたのは、このオリヴァー・ストーンのみです。
プーチンが何を考え、どういう価値観を持っているのか…
権力掌握の過程や、プーチンの国家観や国際政治の“操り方”、その様々な頭の中を探っていく…

映画監督オリバー・ストーンは、政治的な作品を多く世に出している有名なハリウッドの映画監督です。
代表作といえば、ジョン・F・ケネディの死の真相に迫るケビン・コスナー主演の『JFK』や、『ニクソン』などの政治的作品が有名。
近年では、23年ぶりに公開した『ウォール街』の続編『ウォール・ストリート』が有名。
本作を視聴したい方は、Amazonプライム・ビデオなどで配信していますが「BS世界のドキュメンタリー」版の前後編ではなく、本来の1話1時間の全4エピソードで配信中です。(2022年4月時点)

『オリバー・ストーン オン プーチン』を見ると何が知れる?

この作品は、今回のウクライナ侵攻について直接的な何かは描かれていません。
しかし密着することで、プーチンのプライベートな一面も捉えています。
彼の思想や、他国への想い、さまざまな考えを垣間見ることが出来る作品です。
果たして、オリバー・ストーンの目に、プーチンはどんな男性に映っていたのか…
これを観れば、彼が何故ウクライナ侵攻という決断をしたのか…
その一端を知ることが出来るかも知れません。

ロシアが戦争を決断した理由

ロシアがウクライナに対して攻め入ろうという決断に至ったのは、ある歴史的背景があると言われています。
それは、第二次世界大戦にまで遡ります。
要するに、ナチス・ドイツ。
ナチスに、ロシアがどういう仕打ちを受けていたのか…
そしてナチスの血を根絶すべく、ロシアはウクライナ侵攻を決めたとも一説では言われています。
ロシアではナチスに対して、どんなイメージを抱いているのか…
当然、その残虐的な行為は歴史的事実として残る中、ロシアの視点は非常に今回の問題にとっても重要な視点になり得るもの。
ロシア側の視点、それも絶対に蔑ろにできない事実です。

『ナチス・バスターズ』

2020年に公開した、ロシア映画『ナチス・バスターズ』。
第二次世界大戦の最中、赤軍兵士がドイツ軍の包囲を突破しようとした、実際のエピソードを実写化した戦争映画です。
この映画は、戦争映画ですが2020年と比較的近年に製作されたものなので、かなり見易い作品に仕上がっているのも特徴です。
単純なジャンルで言えば、ロシア産アクションエンターテイメント!
あくまでも物語はフィクションではありますが、実際の戦争経験者たちに取材し練られたキャラクターたちだったり、史実も織り交ぜられています。
映画としても楽しめますが、ロシアが受けた仕打ち、これが今回のウクライナ侵攻の背景にあると考えると、納得はできないまでも、歴史の理解には役立つかも!?

『ナチス・バスターズ』のあらすじ

1941年の冬。ソ連に侵攻したドイツ軍兵士の間で、ある噂が広がっていた。それは謎のソ連狙撃兵が、ドイツ兵を次々と射殺しているらしい、というものだった。ドイツ兵はその正体不明の死神を《赤い亡霊》と呼び、いつ狙撃されるか分からない恐怖に怯えるようになっていた……。
その頃、部隊とはぐれてしまった5人のソ連兵たちは誰もいない寒村にたどり着き休息を取ろうとしたところ、ブラウン大尉率いるドイツ軍部隊が村に現れる。敵に捕まってしまった味方を救出するため、5人は戦闘を決意。激戦を繰り広げるが、多勢に無勢で全滅の危機に陥る。その時、どこからともなく飛来した銃弾が、次々とドイツ兵を倒してゆく。それは謎のスナイパー、《赤い亡霊》が放ったものだった……。

引用元:https://nazisbusters.com/

ウクライナとロシアの関係性?

最後に、2作品を一気に紹介です。
以下の2作品は、戦争映画になります。
戦争というものが、どれだけの悲劇的なことなのか…
そしてそれを知るには、からずしも片側だけの視点で見てもいけません。
喧嘩両成敗、ウクライナ側の視点、ロシア側の視点、その両方を見なくてはこの問題に対して深く理解を示す事はできません。

『バンデラス ウクライナの英雄』

『バンデラス ウクライナの英雄』は、ストーリー的には今回の戦争に関するものではありません。
しかしウクライナが現代に戦争映画を作ろうとすると、やはりそこにはロシアが関係してくるのです。
その歴史的背景含め、ウクライナはロシアに対してどういうイメージを抱いているのか…
その一端を知ることができる、まさに本作『バンデラス ウクライナの英雄』は、そんな作品です。
言ってしまえば、ウクライナはやっぱりロシアを敵にして作る…
そんな背景が、今の現状を示唆しているように感じることが出来るかも知れません。

『バンデラス ウクライナの英雄』のあらすじ

2014年9月、ウクライナ東部のドネツク州。
政府軍と親ロシアの分離派勢力による衝突が激化するヴェセレ村で、乗り合いバスが何者かに襲撃され多くの住民が死亡した。
世間ではこの襲撃は政府軍の仕業と見る中、首謀者は村近くに駐屯する政府軍部隊に潜入しているとされるロシア人活動家ホドックと断定した軍上層部は、同村出身のアントン率いる特殊部隊を現場へ派遣した。
ホドックの目的は、次の休戦会議を混乱に陥れること。
そんな状況下で、空挺隊員がナイフで心臓を刺され死亡しているのが見つかり、ホドックが行動を開始したと確信したアントンたち。
しかし追い打ちかけるように情勢は悪化の一途を辿り、更なる危機が住民に迫っていた…。

引用元:http://www.twanet.jp/1459BAN-shosai.html

『ロシアン・スナイパー』

今度は、ロシアが作る戦争です。
言うなれば、ロシアはウクライナをおそらく下に見ているので、ロシアはウクライナに対しての戦争映画を作る事はありません。
というよりも、そもそも本作はロシアとウクライナの合作映画です。
ウクライナのことを描くよりも、ロシアではやっぱり戦争映画となると、歴史的背景を加味して、第二次世界大戦のストーリーを題材にするのが多い様に感じます。
そんな中で作られている本作『ロシアン・スナイパー』も、伝記映画ともいうべく実在の史実をもとに作られた作品。
本作の主人公となるのは、リュドミラ・パヴリチェンコ。
ウクライナのキエフ出身の女性兵士で、凄腕のスナイパー。
確認できるだけでも309人を射殺し戦果を上げたという、ロシア軍の兵士の中でも傑出した才能を発揮した人物です。
1943年にソ連邦英雄受賞するなど、その兵士としてのスキルは類稀なるものでした。
そんな彼女を描く作品、それが『ロシアン・スナイパー』。
ロシア、旧ソ連の歴史を知るには最適となる1本。
そしてこの映画を観て、まざまざと感じる事はやはり、戦争の怖さ。
戦争によって得るものはあるのか…
その現実も知ることが出来る、重要な1作。

『ロシアン・スナイパー』の作品情報

原題:Bitva za Sevastopol
監督:セルゲイ・モクリツキー
主演:ユリア・ペレシルド
公開:2015年10月31日
時間:123分
製作国:ロシア、ウクライナ

No War!

未だに続くウクライナとロシアの戦争。
日本でも反戦デモが活性化するなど、その動きは日を追うごとに増しているロシア情勢。
今の世の中に戦争なんて起きるんだ…
と、今回の一件で何が起きるかなんて、まるでわからない…ということが身に染みて感じました。
日本で普通に生活していれば、何も関係がない…
なんてこれまでは、漠然としたイメージしかなかった戦争。
しかしその影響はしっかりと日本にも受けており、いろんなものが今後価格高騰していくことが予想されます。
さらには、ロシアが始めた戦争だからって、ロシアに住む人たちに罪はありません。
そんな彼らに、戦争を始めた国の人間っていうだけで、経済制裁の煽りをダイレクトに受け、非常に苦しんでいる状況。
更にはその被害を受けているウクライナ国民。
政治家の判断でNATOに加入し、ロシアから罪もないのに攻撃を受けている現状…
戦争は、ただただ悪夢しか生み出しません。
しかしこのウクライナ侵攻は、今後、何十年、何百年と語り継がれる負の歴史です。
戦争を繰り返してはいけない…
その意味を、その理由を次の世代へと伝えるべく、今を生きる我々はこの出来事を理解しなければなりません。
その理解を深めるためにも、映画から、この出来事の背景をちょっとでも知ること。
まずはそこからでも始めてみる…
そんな手助けにこの記事が、少しでもなってくれれば幸いです。

ウクライナの旗

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