【リカ リバース】の原作ネタバレ!意外な真犯人と衝撃の結末とは!?
【リカ リバース】の原作ネタバレ!意外な真犯人と衝撃の結末とは!?
ドラマ【リカ】より前の物語、五十嵐貴久の小説リカシリーズの『リバース』がついにドラマ化!
雨宮リカという最恐の純愛モンスターが生まれた背景には、セレブ一家の知られざる闇があった!
ドラマ【リカ リバース】の原作
ドラマ【リカ リバース】の原作は、五十嵐貴久さんのサイコ・ホラー小説、リカシリーズの『リバース』(幻冬舎文庫)です。
戦慄の幻冬舎文庫「リカ」シリーズ、連続ドラマ化!!
— 幻冬舎文庫 (@GentoshaBunko) October 5, 2019
東海テレビ・フジテレビ系全国ネットで、本日よる11時40分スタート!ご期待ください。#高岡早紀 #小池徹平 #大谷亮平 #土ドラ #五十嵐貴久 #幻冬舎文庫 pic.twitter.com/iSpCfvX3Uc
2021年3月現在、リカシリーズは次の6部作となっています。
『リカシリーズ』とクロニクル
2002年に発行された『リカ』から始まったシリーズです。発行順と物語の時系列は次のように異なります。それは原作者の五十嵐貴久さんが、「リカはクロニクルで表現すべき」だと続編を書いたから。
発行順 | タイトル | 発行年 |
---|---|---|
1 | リカ | 2002 |
2 | リターン | 2013 |
3 | リバース | 2016 |
4 | リハーサル | 2019 |
5 | リメンバー | 2019 |
6 | リフレイン | − |
時系列順に並べてみると…
時系列順 | タイトル | 内容 | 設定年 |
---|---|---|---|
1 | リバース | リカの中学生時代 | 1970年代 |
2 | リフレイン | リカの看護学生時代 | 1980年代 |
3 | リハーサル | 「リカ」の3年前。花山病院火災事件 | 1990年代 |
4 | リカ | リカ・自称28歳。本間隆雄殺人事件 | 2000年 |
5 | リターン | 「リカ」の10年後 | 2010年 |
6 | リメンバー | 「リカ」の20年後。本間の事件を追う | 2020年 |
7 | リフレイン | これまでの事件を振り返る | 2020年 |
上の表では6冊目の書籍化となる「リフレイン」は、リカの看護学生時代とリカ関連の事件を振り返る現代の物語なので、時代を2回に分けています。
原作【リバース】の登場人物
雨宮麗美 | 広尾の瀟洒な洋館に住むセレブ妻。麻布のクリニック院長の夫と双子の姉妹と暮らす。37歳だが若く美しい。生け花・草満流の師範。米は「頭が悪くなる」と考えて食べず、パン食にこだわる。 |
雨宮武士 | 麻布のクリニック院長、外科医。40歳。愛車はジャガーとベンツ。 |
雨宮梨花 | 二卵性双子の姉。カリスマ的美少女。フランス人形のような美しさ。「春」では西園寺小学校に通う小学6年生。 |
雨宮結花 | 二卵性双子の妹。控えめな性格。日本人形のような美しさ。「春」では西園寺小学校に通う小学6年生。姉の梨花に憧れている |
花村幸子 | 新米家政婦。長野県北部の槇原村出身。5年前に両親を事故で亡くしてから教会に身を寄せていた。高校を卒業して独立するため長野から上京。広尾の雨宮家に住み込みで働く |
宗像忍 | 青鵬大学理工学部三年生。梨花と結花の家庭教師 |
小柳千尋 | 梨花と結花のピアノ講師。25歳。私立の名門麻布音大の奨学生で、優秀な成績で卒業したピアニスト。卒業後はオーケストラに参加していたが、体調を崩してからは子供達にピアノを教えている。広尾のアパート暮らし |
桑原清美 | 家政婦協会の部長、50歳。幸子を雨宮家に派遣する |
長谷野 | 家政婦協会の所長。蔭山神父とは医大の同窓生 |
蔭山康則 | 神父。身寄りのない幸子の親代わり |
中田雪乃 | 幸子の前任家政婦。推定20歳。突然鳥取の実家に帰ると書き置きをして急に辞めた |
原作【リバース】の相関図
ドラマ【リカ~リバース】の動画配信
ドラマ【リカ〜リバース】の動画はFODで視聴するで配信の予定です。
FODでは前作【リカ】を全話配信中!リバースが始まる前にイッキ見でおさらいがオススメです。
【リカ リバース】原作のあらすじネタバレ
ドラマ【リカ リバース】の原作小説『リバース』は、次の章立てで構成されています。プロローグとエピローグ以外は、花村幸子が親代わりの神父・蔭山康則に、雨宮家や周辺で見聞きしたことを手紙に綴るという形で語られます。
プロローグ 長野 | 花村幸子が上京する |
一章 春 | 幸子がセレブな雨宮家の家政婦になる |
二章 夏 | 結花の入院、ピアノ講師・千尋が行方不明に |
三章 秋 | 幸子が再び雨宮家へ。宗像の執念とマロンの骨 |
四章 冬 | 宗像の死と戦慄のビーフシチュー |
エピローグ 東京 | 幸子を心配した蔭山が雨宮家へ |
一章「春」のあらすじネタバレ
花村幸子が雨宮家の家政婦になる
東京の高級住宅街・広尾エリアにある瀟洒な洋館“川向こうのバラ屋敷”、若く美しい奥様、白衣より白いスーツが似合うダンディな旦那様、人形のように美しい双子の姉妹。長野の田舎育ちの幸子には新鮮で眩しすぎるものばかり。
<雨宮麗美のプロフィール>
・37歳だが若くて美しい
・広尾エリアの瀟洒な洋館は“川向こうのバラ屋敷”と呼ばれている
・生け花の師範で教室も開催
・近所のマダムとお茶会をする
・米は頭が悪くなるから食べず、パン食のみ
・広尾のナショナルマーケットの肉以外は食べない
・料理はほとんど作らないがビーフシチューは別
・子供達の教育に厳しく、竹のヘラで叩くことも
<雨宮梨花のプロフィール>
・名門・西園寺大学付属小学校6年生
・フランス人形のような美貌とオーラをもつ
・成績は学年トップ
・学校では女王様気取りでイジメのリーダー
・何でも妹の結花より優遇されて当然
・ピアノは赤のバイエルを練習中だが上手くない
<雨宮結花のプロフィール>
・名門・西園寺大学付属小学校6年生
・日本人形のような美しさ。控えめな性格
・成績はクラスNo.1
・運動神経が抜群
・何事も姉・梨花を優先し、また命令に従う
・ピアノは赤のバイエルを練習中だが上手くない
銀座で花村武士に遭遇した夜、虐待発生
麗美に連れられて銀座に歌舞伎を観に行った幸子は、ホテルのラウンジで武士と小野寺看護師に遭遇する。VIP患者のギプスを外しに来たということだった。その夜、父親と遊んではしゃいでいた子供達を麗美が竹のヘラで折檻する。
武士が幸子にセクハラ!?その夜再び折檻が…
幸子は麗美がマダムたちに持たせていたお土産がゴミ箱に捨てられていたのを発見する。
日曜、武士に頼まれ洗車を手伝っていた幸子。武士はクリニックの麻酔薬サンプルがケースごとなくなるというトラブルがあったため休日出勤するという。武士は幸子の交際関係を聞いたり、肩を揉んだり、指を絡めたりとセクハラを始めるが、麗美がやってきて幸子はシチュー用の牛肉のお遣いに出される。買ってきた肉を冷蔵庫に入れようとするが、すでに肉は入っていた。
その夜、梨花と結花は内緒でコーラを飲んでいたことがバレて、麗美からひどく折檻される。幸子はたまらず助けに入る。翌朝、結花の背中には竹のヘラで叩かれたようなミミズ腫れがあった。
二章「夏」のあらすじネタバレ
恐怖の冷水シャワー責め
幸子は、梨花と結花のピアノの先生・小柳千尋と友達になった。千尋が雨宮家でピアノを教えるようになったのは1年前。千尋の前の講師は2年前、麗美と意見が合わず辞めていた。千尋と幸子が友達になったのはアイドルの好みから。千尋は雨宮家では普通の倍額もらえるが「いろいろと難しい…」、近々辞めるつもりだと言う。
梨花と結花のレッスンを見ていた武士が、自分もピアノを習いたいと要望。千尋の手に手を重ねたりしする。その日、梨花が食事中、話に夢中になりジュースをこぼしてしまうと、結花とともに麗美に2階に連れていかれ、冷水シャワーの折檻を受ける。心配する幸子が浴室を覗き見ると、麗美はなんと梨花と結花を浴槽に沈めていた……。
幸子の介入で救われた梨花と結花。梨花はすべて結花のせいだと罵る。
あんたのせいで、あんたが悪い、あんたがあんたがあんたが!
麗美はすべて子供たちのためだと言い張るのだった。
武士が可愛がっていた熱帯魚・ネオンテトラが2匹行方不明になる。
麗美と武士の意外な過去
幸子は、上京した蔭山と再会。その後、雨宮家が幸子を英会話専門学校や運転免許教習所に行かせてくれることになり、宗像も勉強を教えてくれることになった。
麗美のお茶会に有坂、榊原というマダムが参加。榊原はこれまで付き合いのあった佐川と豊泉を煙たがっていた。路上のゴミ箱に麗美のお土産を捨てたのはこの2人。
9月から英会話の専門学校に通い始める。宗像は現在理工学部に通っているが、東峰大学医学部を受け直すという。
子供の頃の大病を患った宗像を治療してくれたのが麗美の祖父。そのクリニックを継いだのは大学の後輩だった。本来なら麗美の父が継ぐところ、事故で亡くなったため後輩に託したが、麗美が医者と結婚したので武士がクリニックを受け継いだ。
武士の家も代々医者だと聞いていたが、武士は苦学生で栃木の医大を卒業し大学病院に勤務していたときに麗美と知り合い結婚した。
宗像が幸子に勉強を教えるのを邪魔していた梨花は、麗美と武士から注意される。
宗像は前任家政婦の雪乃に5万円ほど貸していたが突然辞めて連絡がとれなくなったという。幸子は清美に聞いたように、もっと効率のいい仕事に鞍替えしたのではないかと言った。
千尋は宗像と交際していた。千尋と宗像を好きな幸子は心から祝福していたが…。
「クリスマスとピアノ発表会」
麗美のティーパーティに参加するマダムは減少していたが、榊原と有坂だけは別格だった。
幸子が最後に千尋を見かけたのは12月20日、表参道交差点。千尋はキレイな真っ白い車に乗り込み走り去った。
クリスマスの日は梨花と結花のピアノの発表会。前夜、イブの夜は、武士は急患が出たため家に帰らず。発表会に来るはずだった千尋は前日に風邪で高熱を出したため欠席した。
発表会を観に来ていた宗像は、昨夜千尋が待ち合わせにも来ず、連絡がとれないため、他に付き合っている人がいるのではないか、と勘ぐる。
発表会を終え家に戻ると、麗美が梨花と結花に冷水シャワーを浴びせて折檻する。発表会でのミスが許せないらしい。梨花は「結花が間違えた」「自分は悪くない」と叫び続け、結花は謝り続けた。麗美は2人を助けようとする幸子にもシャワーを浴びせて浴室から追い出す。折檻は続いたが、武士が帰ると中止され、麗美は2人を着替えさせてクリスマスディナーの準備を手伝うように幸子に命じた。
翌朝、梨花と結花が麗美の作ったビーフシチューを煮込んでいた。
武士の愛犬・マロンの姿が見えなくなる。
千尋が行方不明に
1月10日頃、千尋が新年の挨拶と発表会の欠席を詫びるために雨宮家にやってきた。顔色は悪く、痩せていた。最後に「宗像くんに謝っておいてほしい」と幸子に告げ、その後は音信不通に。
1月15日の成人式に会う予定だったが、連絡がつかないまま。幸子は急遽麗美と武士と出かけることになった。宗像には千尋の伝言を伝えたが、ずっと千尋と連絡がとれないままだという。幸子は千尋のアパートを訪ねたが留守だった。
2月末。田辺と菅原という刑事がやってきた。千尋の両親が捜索願を出したためだ。両親が最後に千尋と連絡をとったのは1月10日頃だという。アパートの管理人は1か月ほど姿を見ないと証言。千尋は1月15日前後を境に、ピアノを教えていた家の人たちとも連絡がとれなくなった。
麗美と武士は、千尋と宗像の交際を知らなかった。麗美が区会議員の剣崎に聞くと、千尋はひき逃げ事故に遭い、そのまま病院に運ばれたか記憶を失っているか、運転手にどこかに連れ去られた可能性があるのではという話に。
麗美がクリニックを継いだ経緯と結花の病気
梨花と結花はエスカレーター式の中学に入学。武士のクリニックでは看護婦が突然辞めたり、経理担当がトラブルを起こしたり人手不足に。幸子が手伝いにいく。
武士は、麗美の知り合いのうち榊原と有坂について聞く。幸子も武士もこの2人はあまり好きではなかった。
武士は幸子を純粋で優しいと褒める。祖父の代から医者だったと聞いていたが、宗像が言っていた通り、武士は地方出身だった。
幸子は家政婦協会へ。清美に聞くと武士は愛媛出身の苦学生で、栃木の私立医大を卒業後、東京の病院に勤務していた。麗美とはその頃知り合ったらしい。さらに麗美の出身も東京ではなく山梨の韮崎だった。今のクリニックは麗美の祖父が開業したもので、その息子が引き継いだ。しかも麗美は祖父の愛人の子供。
祖父の息子はその後結婚して子供もいたが、家族旅行中に行方不明になり、未だ発見されていない。
祖父は脳梗塞で入院。麗美の母親が介護をすることになり、祖父が死んだら娘が医者と結婚することを条件にクリニックを譲ることになった。その条件を満たすために麗美は武士と結婚し、広尾の家も受け継いだ。
祖父は広尾の家に引き取られて1年ほどで亡くなった。麗美の母親はどこかの老人ホームに入ったらしい。
いろいろ事情を知っている清美も、麗美が悪い人だと思ってはいない。ただ武士は女にだらしがなく、看護婦にも手を出しているとの噂。幸子の前任の雪乃も武士に言い寄られて困っていたという。
幸子は、あることに気づく。麗美が娘たちに折檻するのは武士がほかの女性と話したり、親しくしているのを見た後だった。武士は浮気をしていて麗美も気づいている。そういえば熱帯魚も数が減っていた。
幸子は高熱を出して寝込む。やさしくケアしてくれた麗美を一瞬でも疑ったことを幸子は心の中で謝った。
梨花と結花の入学式。有坂の影響か純白のスーツを着た麗美。
突然倒れた結花は脳腫瘍で入院。食事もできずに栄養は点滴でとり、痛みでろくに眠れない日々が続いた。
しかし結花の腫瘍が成長しなくなった。それは麗美の作るお茶の効果かもしれない。成分分析ではただのお茶だが、それを飲ませるようになってからよくなっている。食事ができない結花はやせ細り、シワだらけに。お茶は麗美ではなく有坂が作ったもの、またお茶を飲んだ後は結花の体から妙な臭いがするようになっていた。有坂と榊原は麗美に「過去の宿縁の報い」だと戒めるようにいう。
半月後に結花の手術が決まったが、不思議なことに手術1週間前の検査では腫瘍がほとんど消えていた。結花は退院して自宅療養を始める。
有坂が麗美を洗脳
麗美はお茶を飲ませるときぐらいしか結花と会わず、武士とたびたび喧嘩していた。武士は有坂を嫌っている。
麗美にはかつて子供を堕したことがある。その水子供養と両親の墓参りをしていないことが不幸の元になっていると有坂は麗美を叱り、武士にはキツネの色情霊がついているという。
千尋の行方を追っている宗像は、千尋のアパートに30〜40代の女が訪れて「夫に近づかないで」と言っていたという情報をつかむ。
マロンの首輪
結花の治療費もバカにならず、武士のベンツを売ることになる。車内の掃除をしていた幸子は、工具箱からマロンの首輪を見つけてしまう。それを渡すと麗美は「何を見たの?」と激昂。
田舎娘のふりして 気が利かない 醜女 ろくでなし
などと幸子を詰った挙句、宗像や武士との関係を疑い、「お前には何もわかっちゃいない」と叫ぶと幸子の首を締めた。神父が倒れたことを知らせに来た家政婦協会の清美がチャイムを鳴らしたおかげで幸子は命拾いする。
幸子は身の回りの荷物を纏めると、長野に帰省した。
三章「秋」のあらすじネタバレ
2年ぶりの雨宮家の荒廃
蔭山神父の介護のため長野に帰り病院で働いていた幸子は、神父の退院後、2年ぶりに東京に戻ることに。ちょうど前の家政婦が辞めたばかりだった雨宮家ではもちろん大歓迎。
2年前の麗美の恐ろしさは忘れられなかったが、半年前に武士が交通事故で亡くなったことも聞いていた幸子は力になりたいと再び雨宮家で住み込みで働くことにする。
家の様子はすっかり変わり果てていた。家具はほとんどなく、麗美は純白の服やアクセサリーしか身につけない。梨花はますます美少女に成長し、結花は病気のため顔色が悪い。
梨花は、病気で1年休学して勉強が遅れた結花を蔑み、結花をかばう幸子を麗美の竹のヘラで折檻する。
久しぶりに会った宗像は医学部に入り直して、再び家庭教師を始めた。梨花は相変わらず宗像に恋していた。宗像は雨宮家に住んで、医者になったらクリニックを継げばいい。私たちは看護婦になる。そうすればずっと一緒にいられると夢を見る。
しかし麗美はクリニックを手放すつもり。武士の保険金がいつまでも持つわけではない。お金のために売らざるをえないのだ。ママが働けばいいという梨花に、麗美は家事や仕事なんて下品なことは雨宮家の私のすることじゃないと言い放つ。梨花は有坂に払っている多額のお金について問い詰めるが、麗美は聞かない。
有坂は選ばれた人間、仕える自分も選ばれた人間
有坂を救世主だと呼び、すべてを捧げ、いずれ家も売るという。
動物の連続残虐死事件と幸子の不安
高級住宅街の広尾に、ペットが残虐に殺される猟奇的事件が頻発する。
幸子はある日、荒れ果てた庭の手入れを始める。不思議なことに何の手入れもされていない花壇に一輪の花が咲いていた。
麗美は、長野に帰っていた2年の間、幸子が何をしていたのかを問い詰める。幸子は麗美が雨宮家であったいろいろなことを誰かに話していないか、とくに家政婦協会に話していないかを気にしているようだ。
幸子は、なぜか「ここにいてはいけない」という不安に襲われるようになり、雨宮家を辞めようと考える。
梨花は相変わらず、宗像に雨宮家に住んで欲しいとねだっているが、宗像にそんな気は毛頭ない。宗像は、まだ千尋のことを調べていて、新潟の実家にまで足を運んでいた。千尋の持ち物には、ピアノ講師の収入には不釣り合いなグッチやエルメスなど高級ブランド品がたくさんあった。
祖父の借金の返済のためか実家への仕送りも急に増えたという。生活ぶりも贅沢だったことからお金をくれる愛人がいたはず。子供たちの目撃情報では、白い車に乗った男。そしてその男が千尋を殺して山の中にでも埋めたのだろうと宗像は思い至っていた。
幸子は今年いっぱいで雨宮家を辞め、夜間の専門学校に通い、学生寮に入ることになる。
麗美の花壇にマロンの骨が!
花壇の花を摘もうとした幸子は、花の下に埋まっていたマロンの骨を発見。麗美の話では、マロンはクリスマスの朝、突然死んだ。誤飲か何か死因は不明だが、武士や娘たちが悲しむと思い、誰にも言わずに花壇に埋めたということ。
後日家政婦協会に行った幸子は、清美から雪乃について聞く。雪乃が実家に送った手紙は本人の筆跡ではなく、雪乃も犯罪に巻き込まれているかもしれないと警察が調べているという。
宗像がドイツに交換留学するために家庭教師を辞めることになった。梨花は泣き叫び暴れる。結花もそっと涙をぬぐった。
宗像は1月14日に千尋のアパートを30〜40代の女性が見ていたという目撃証言や、雨宮家に行くと言っていたという友人の証言を得ていた。千尋は15日に雨宮家に行ったはず…。
幸子はふと、マロンの骨の下に埋まっていた、もっと大きな白いものを思い出していた。
四章「冬」のあらすじネタバレ
宗像が火事で死亡
千尋はピアノ教室の生徒の父親と愛人契約を結び、金銭的援助を受けたり、高価なアクセサリーやバッグをもらっていた。しかしそんな関係を清算したがっていた。
千尋の行方不明の裏にはその男がいるはずだと宗像が幸子に電話で語る。
その翌朝、宗像のアパートが火事で全焼し、宗像をはじめ6人の住民とその友人2人が死亡する。火事の原因は共用のガス給湯器から漏れていたガスに何かが引火したことだというが…。
戦慄のビーフシチュー
千尋の不倫相手は雨宮武士。そして武士が千尋を殺して麗美の花壇に埋めたと推理した幸子は、花壇を掘り返す。マロンの小さな骨の下に人骨らしきものを発見するが、麗美に見つかってしまう。
幸子は、麗美が宗像との電話を親子電話で盗み聞きしていたと考えるが、麗美はマロンを殺して埋めたことだけを告白する。
幸子は千尋を殺して埋めたのは麗美だと追及するが、麗美は知らないふり。
麗美は武士が看護婦やピアノ講師らと不倫するたびに、その怒りや屈辱を子供たちに向け厳しい竹ヘラ折檻を続けてきた。完璧なセレブ妻ではない現実に堪えられなかったのでは…。
あのクリスマス。イブの夜、武士は急患といって帰宅せず、千尋はピアノ発表会を欠席した。発表会でミスをした子供たちへの麗美の折檻はひときわ激しかった。
翌朝、梨花と結花が麗美の作ったシチューを煮込んでいた。あのとき冷蔵庫には七面鳥のローストだけでほかの肉はなかったはず。
ではあのシチューの肉は、まさか…!?
幸子は麗美に宗像のアパートに放火したかと確かめるが、麗美は首を振り、ヨダレをたらし、もはや正気ではなかった。
意外な真犯人!
幸子は警察に話そうと交番に行くが警官は不在。大事な荷物だけまとめて逃げようとするが、バスルームに倒れて血を流している麗美とピンクのパジャマの娘を見つける。
犯人は麗美ではなかった。宗像に恋い焦がれていたあの子…。幸子が蔭山神父に電話して留守電に「庭を…」と残したところで両足首、アキレス腱を切られ、背中を何度も刺される。遠のく意識の中、最後に聞こえたのは少女の笑い声だった。
「エピローグ 東京」のネタバレ
幸子からの手紙と謎の伝言で不安を感じた神父・蔭山康則が長野から上京する。
これまでの幸子の手紙の内容から、雨宮麗美が雨宮家周辺に起きている謎の事件に関わっていると確信した蔭山は、家政婦協会の清美や医大時代の同期である所長にかけあうが相手にされない。
直接、広尾の雨宮邸を訪れて確かめようとする蔭山を出迎えたのは麗美の娘・結花。幸子は挨拶もなしに辞めた、母は旅行中と言われ、警察に行こうと踵を返したそのときつまづいてしまい、列車内で読み返していた幸子の手紙がバラ撒かれてしまう。
幸子の手紙のはっきりと大きな文字を改めて見たとき、蔭山はあることを悟る。
1月15日、千尋がここを訪ねたとき、雨宮夫妻は幸子と外出していた。
犯人は麗美じゃない!宗像や父親を溺愛していた梨花だ!
結花に梨花の所在を尋ねたとき、首筋に何かが刺さる。薄れゆく意識の中で、蔭山は少女の楽しそうな笑い声と衝撃の囁きを耳にする。
「あたし、リカよ」
【リカ リバース】原作の結末・まとめ・考察
田舎から出てきたばかりで純粋無垢な幸子が神父さんに説明するという語り口調でほとんどが語られるこの小説。幸子の「何もわからない」とちょっと見なかったことにするようなところが鼻につくこともありましたが、全体的にはとても読みやすくて、早く結末に行きたくてイッキ読みできました。
後々、恐ろしい事件を起こし続けるリカがどうやって生まれたのか…。
その結末は衝撃のラストシーンに!
ハッキリと書かれているわけではありませんが、マロンや千尋や宗像、そして麗美、梨花、幸子、蔭山を殺したのは、結花!ということでしょう。
でも武士や雪乃、看護婦さんたち?を殺したのは麗美?
武士はひき逃げ事故だし、全部結花ひとりでやったというのは無理があるような…。
病気で体が弱っているはずなのに、回復したとはいえ、麗美と梨花を殺し、幸子も殺してバスルームへと引きずっていく…。
狂気に取り憑かれると力も出るのでしょうか。
また、麗美も祖父のクリニックを奪いとるために、祖父の息子一家を殺しているはず。祖父や実母ももしかしたら手にかけているかもしれません。
狂気の遺伝なのか、麗美と梨花からの折檻やいじめでおかしくなってしまったのか…。
今回の「リバース」は、「リカ」より前の物語です。先に解説したようにリカシリーズはクロニクルで描かれ続けているので、すべてがスッキリ明かされる日がくるかもしれませんね。
このこわーいリカ誕生の物語、ドラマではどう描かれるのか、原作小説を読んで比べてみるのも面白いかもしれません。
ドラマ【リカ リバース】1話のネタバレ
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