【おすすめホラー映画】第1回日米韓仏伊、国別ホラー映画選抜!脳みそに最悪の刺激を!
出典:https://eiga.com/movie/43468/photo/
私には「今日はホラー映画が観たい」とふと思う日があります。
ゾクゾクするしビックリする。後に引きずる映画もたくさんありました。
それでも懲りずりに観て、約5年間くらいで相当数のホラー映画を観てきました。
なぜそこまで惹かれるのか…。やっぱり「ストレス解消」になるからでしょう。
私は下手なアクション映画を観るくらいだったらホラー映画を観た方がスッキリすると思っています。
少しの間身体が強ばりますが、それが解放された瞬間はとても気持ちいいが良いものです。
それには脳みそにダイレクトに来る刺激が必要になります。
その刺激を求めレンタルショップや動画配信サイトでホラー映画を探していてもイマイチピンとくる作品を見つけられなかったりします。
実際、私もレンタルショップでかなりの時間を使い、選び出したことがありますが、正直刺激を感じられたのはたったの3割弱です。
ホラー映画はとにかく差が激しいです。さらに最近のホラー映画はどれも似たり寄ったりでネタ切れ感も否めません。
ただ当たりを引いた時は天にも登る気持ちで怖がっています。
そこで、今回は怖くて刺激の強いおすすめホラー映画を国別で厳選して紹介したいと思います!
国別で選抜するおすすめホラー映画
「なぜ国別で?」
理由は単純でなるべく紹介する映画を偏らせないためです。 ホラー映画に限らず制作国や監督によって趣向というのはだいぶ変わってきます。
主な選考基準は「怖さ」と「刺激度」です。
さらに「評判・映像美・面白さ・個人的お気に入り度…」など様々な点を加えて各国1つの映画を選抜しました。
決して各国の選抜で戦ったりはしません。
ただもしそうなったら面白そうですね…(役所広司vsイタリアのゾンビなど)
日本選抜:CURE (1997)
出典:https://www.kadokawa-pictures.jp/official/cure/
選抜理由:人間の闇を体感できる。非常に暗くジメジメした映像が恐怖感というより不安を煽る。他のジャパニーズホラーとは一線を画す怖さのある映画であるため。
ジャパニーズホラーと言えば「呪怨」や「着信アリ」などを連想するでしょう。
ただ日本にはもっとジメジメとして暗ーい気持ちにさせるホラー映画があります。「CURE」はそんな作品です。
役所広司演じる刑事はある青年を殺人事件で逮捕しますが、その出来事が何かの引き金だったのか不可解な事件が多発していきます。刑事は事件を探っていく内にどんどんドツボにハマっていき…。という展開で、かなりシリアスだけど奇妙な展開に観る者は惹かれていきます。
監督は「岸辺の旅」や「トウキョウソナタ」で有名な黒沢清です。彼の作品には不気味で難解な作品が多いと言われています。
実際「CURE」もそんな印象が強い映画ですが、複雑な展開から浮き彫りになる謎と闇深い登場人物が魅力の一風変わったホラー映画です。
ただ、観終わった後に心に雨が降っているような感覚になり、かなり引きづります。
『CURE』
ようこそ、現実と幻想が交錯する黒沢清の厭な世界へ。催眠殺人を行うサイコ殺人鬼間宮と1人の刑事との戦いを描く怖い怖い映画。間宮が無分別に人々に与える「癒し」とは何か?刑事と間宮の間に善悪はあるのか?黒沢清のホラー演出であなたは間宮の催眠にかかる#1日1本オススメ映画 pic.twitter.com/jpcPQaHLrM— 毎日が月曜日 (@kai2187) September 6, 2017
アメリカ選抜:死霊館 (2013)PG12
出典:https://eiga.com/movie/77928/gallery/2/
選抜理由:マンネリ化してきた王道ホラーらしい展開だが、随所の静かで緊張感のある恐怖シーンは逸面。基本的に人を選ばない映画で誰でも楽しめる。近年のホラー映画の中でもかなりの良作。実話というのも驚異的だったため。
アメリカの選抜ホラー映画は「ソウシリーズ」の生みの親でもあるジェームズワンが手掛けた至極の作品。
ご存知の通りアメリカはホラー映画大国で、数多くの名作を生み出してきました。
そんな中何を選抜するか悩みましたが結局「死霊館」に落ち着きました(監督はマレーシア人ですが制作はアメリカ)。
この映画がキッカケで「死霊館シリーズ」が続々と公開されていきます。
2018年9/21には「死霊館のシスター」が新たに公開される予定で注目度はさらに高まっています。
ある家に引っ越してきた子供連れの家族は何やら得体の知れない物(者?)に襲われ、2人の超常現象研究家に助けを求めるという少しありがちな展開ですが、かなり怖いです…。
特に序盤はじれったいほどゆっくり動くカメラが恐怖心を煽り、「いつ驚かしに来るんだよ!?」とつい身構えてしまいます。さらに雰囲気も静かでどこかジメジメしています。
そんなこんなで前半のみでかなり疲れますが、後半部分から徐々にアクション感も増えていくので(そこはアメリカ)割と気持ちは緩みます。
比較的最近の映画なので刺激に慣れた現代人にでも恐怖を味わえるようできています。
ハリウッド系の映画が好きでホラーな気分の人は是非!
死霊館(2013)/JamesWan監督
『悪魔の棲む家』のアミティヴィル事件等様々な超常現象を調査解明してきた超常(心霊)現象研究家のウォーレン夫妻が1971年に遭遇した実話(!)久々に心霊考察が捗る良ホラーでした。 pic.twitter.com/04CZ2Rba3R— すぱか (@supacasupercar) June 16, 2016
韓国選抜:哭声/コクソン (2016) R15
出典:https://eiga.com/movie/86059/gallery/
選抜理由:一般的なホラー映画ではないので何かに急に驚かされるということはない。ただ「誰か」がジワジワと観ている者の内面を引っ掻き続ける。最後にはその「誰か」が姿を表す…。不気味な怖さを維持し続ける展開と國村準の存在感に対して。
韓流ドラマやアイドルグループなど比較的POPなイメージが根強いお国柄ですが、世界的に受け入れられている韓国映画は全く「逆」です。
生臭くエグい描写が多く、非常に陰鬱な作品が目立ちます。
その中でも今回紹介する「哭声/コクソン」は人間内部の暗さとキリスト教を混ぜ合わせた異色のホラー映画です。
韓国の小さな村で発狂事件、不審死、謎の殺人など惨たらしい(かなりグロいシーンもあります)不可解な事件が起こります。
そんな気味の悪い事件を担当する一介の警察官は家族を守るために奮闘します。その過程で彼はある男に白羽の矢を立てます。その人物とはいつの日か村に越してきた「よそ者」である1人の日本人に…。
この映画をホラー映画として1つのジャンルに括ることは正直難しいです。あまりに奥が深く、感じるものも多いのです。
横の繋がりを重視し絆を大事にするアジア人の感覚と西洋の根源とも言えるキリスト教が混ざり合い不思議な化学変化が起きています。
「よそ者」の日本人を演じるのは名優國村準です。
彼が物語の鍵を握るのですが、映画の「圧倒的気持ち悪さ」を彼は上手く体現しています。
少し長い映画ですが絶対に最後まで見てください。あなたは何をどう思うか…。
https://twitter.com/gamimic0/status/1028112586925953024
フランス選抜:マーターズ (2007)
出典:http://shibami.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-3.html
選抜理由:拷問シーンなどのヤバイシーンがオンパレードでゴテゴテのゴア映画だが、主題は非常に哲学的で宗教的。生きる者なら誰しもが抱く疑問にホラーという視点から挑んだ力作のため。
最初に注意ですが、かなりグロくて痛ましいシーンのオンパレードです。公式には年齢制限が設定されていないようですが、主観ではR-18です。
そういった映画に慣れていない方や耐性がない方は観ない方が良いかもしてません(私にはもう1度観る勇気はありません)。
実はこの映画はフランス・カナダの共同で制作をされています。しかし監督がフランス人ということもあり、今回はフランス映画として扱います(カナダにも良質のホラー映画がありますので今後紹介していきます)。
冒頭は拷問を受けていた1人の少女がある施設から抜け出すシーンから始まります。
この「ある施設」が後からミソになっていきます。
映画の前半はこの少女とその友達が復讐をするという展開。
後半からはなぜその少女が囚われていたのか、なぜ酷い拷問を受けていたのか、誰がなんの為に…というような謎が徐々に明らかになっていきます。
この映画の主題は「死」です。
かなり重い映画ですのでキワモノ好きにはピッタリでおすすめです。
因みにカナダの映画監督グザヴィエ・ドランもちょい役で出ています。
#マーターズ(2008)
グザヴィエ・ドランが出てると知って
2015のハリウッドリメイクを先に見てたので比較が楽しかった
オリジナルの方が過激で強烈な暴力性で、人がぶっ飛ぶスピード感が良い
それと叫びが来る、凄い
展開もリメイクと異なっていて、特に後半が面白かった pic.twitter.com/HA8uoT2wdX— アネモネ (@nina_to_niva) September 9, 2018
イタリア選抜:ビヨンド (1981)
出典:https://blogs.yahoo.co.jp/kkkoichii/18234364.html
選抜理由:マカロニゾンビでホラー映画自体をより深く理解することができるため。
マカロニホラーと言われる程多くのホラー映画を作っていきたイタリアですが、今回選出したのはルチオ・フルチ監督作品の「ビヨンド」。
地獄の扉を開いてしまったがため無惨な死人が出続けるという展開ですが、正直ほとんど覚えていません。きっと面白くなかったんでしょう(それも覚えていません)。
しかしこの映画の良さはストーリにあるのではなくCGがなかった時代に描かれた「生々しいゴア表現とゾンビ表現」です。
きっとこの作品を見れば「ナンジャコリャ」と思うはずです。
とてもチャチイ演出と美術に度肝を抜かされるでしょう。
しかしそれを踏まえた上で観てみると最近の良く出来た作品とは全く違った「温かみ」を感じることが出来ます。
ホラー映画というのは「人間の恐怖 」を描き、私たちの内面をグサリと付きます。
技術が高ければ面白くなるものではありません。
むしろ人間味というものを失ってしますことが多いです。
ある意味浮世離れしたCGではなく「手作りの温もり」という人間味を視覚的に感じることがホラー映画を理解する上で大事なことだと思います。
かなり話がずれましたが、そういった「古き良きホラー」を体感して、ホラー映画を真剣に見始めたいという人におすすめです。
フルチのビヨンド、この映画以上の最高の悪夢というのはなかなかなく、また、あまりにもラストシーンが訳も分からぬ良さが爆発していて、わたしは脳を殴られ人生に影響が出た、そういう作品ですね…
— メグリム・ハルヨ (@megrim_haruyo) April 18, 2018
脳みそに最悪の刺激を与えよう
多くの人は手軽さ故に、ハリウッド系のホラー映画のような決まり切った展開が多い、王道ものを求めてしまいます。
確かにそれらの映画は人間心理をうまく付いていて面白いと思える物もありますが、それらをたくさん見ていると脳が慣れてきて「なんだこんなもんか」「またこの展開か」と段々と驚かなくなってきます。
そこで文化も土壌も違う国の作品を見てみることで違った刺激を受けることができるでしょう。
新鮮で最悪な刺激を脳に与えることでホラー映画ライフを更に素晴らしいものにしていきましょう!
オーストラリアやタイのホラー映画選抜も
今後、第2回各国ホラー映画選抜選手権を開催する予定です。
ドイツやタイ、ベルギーなどの国からも紹介する予定です!
コメント