【もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう(もしがく)】5話感想!失意の初日?巻き返しを期待!

もしがく5話

フジテレビ水10ドラマ【もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう(もしがく)】5話「いよいよ開幕」が10月29日(水曜)に放送されました。

「夏の夜の夢」初日!劇団クベシアターがいよいよ旗揚げね。

初日のドタバタも面白かったけれど、井上順さんが演じるうる爺の言葉が心に残ったなあ。

それでは、【もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう(もしがく)】5話の感想をお届けします。

【もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう】5話の感想

5話の感想をお届けします。

「夏の夜の夢」初日はトラブル続き!

久部三成菅田将暉)が主催する「劇団クベシアター」がいよいよ旗揚げ!
しかし、トラブル続きの初日となってしまいました。
パトラ鈴木アン ミカ)が本番前のストレッチで肉離れを起こし、パトラの負担を少しでも軽くするために設定や舞台セット、セリフの変更を余儀なくされます。
浅野大門野添義弘)はセリフを自力で覚えられずにセットのあちこちにアンチョコを仕込んでいたため困ってしまいました。
一方、毛脛モネ秋元才加)開場1時間前に朝雄佐藤大空)の紅白帽を買いに出かけてしまいます。
うる爺井上順)は稽古では面白いのに本番は緊張してしまうタイプで、今回も来場した客たちを見て舞台に上がれないと言い出します。

多分アクシデントはあるんだろうと思ってたけど、大変だわ!無事に幕は上がるのかしら。

魔性の女・リカ

倖田リカ(二階堂ふみ)は、バタバタしている劇場を離れ、アパートの部屋でひとり台本を読んでいました。
そこへ久部がやって来ます。
リカを励まし舞台に立つ心構えを説く久部ですが、リカは背中を向けたままタバコを吸いながら、「どうせならさもっと安心させてよ。例えば後ろから抱きしめたりとか」と言うのです。
予想外の言葉に、おそるおそる腕を回しますが、視線を合わせられず前を向いたままの久部。

久部「これでいいですか」
リカ「まあいいわ」

久部は緊張したまま部屋を出ようとしますが、上がりかまちでこけてしまいました。

久部は出会った時からリカの妖艶さにヤラれっぱなしよね。
表現者としてのリカに惹かれているのか、女性としてのリカに恋愛感情があるのかどっちだろう。

ダンサーや役者として表現するリカに魅力を感じているのは確かだろうね。

いつでも冷静な伴

トラブル続きの初日でしたが、舞台監督・伴工作野間口徹)はいつでも冷静で頼もしいです。
その時その時やるべきことを粛々と行い、アクシデントが怒ったら責任者に相談しながら対処するプロフェッショナル。
これまでもきっとWS劇場で数々の修羅場を乗り越えてきたに違いない、そう思わせてくれる頼れる人物です。
伴と蓬莱がしっかりと久部を支えてくれるのが本当に心強いですね。

冷静だけど冷たいわけじゃなくて、劇場とメンバーたちへの愛情が感じられるのよね。絶妙な温度感で、流石は野間口さんだわ。

「自分がなんとかしなければ」っていう場面がこれまでも何度もあったんだろうなあ。
どんな職場にも伴さんがいてくれたら安心だよね。

樹里の変化

公演初日、八分神社の神主・江頭論平坂東彌十郎)と巫女の江頭樹里浜辺美波)がお祓いを執り行うためにWS劇場にやってきました。
樹里に初めて会った蓬莱省吾神木隆之介)は、その美しく清楚な姿にひと目惚れをします。

朝ドラ『らんまん』や映画『ゴジラ-1.0』でパートナー役だった神木隆之介さんと浜辺美波さんが5話にしてようやく出会って胸が熱いわ!神木さんは今回も浜辺さんに恋をする役なのね。

久部は、「初日観てくれるよね、感想が聞きたいな」と樹里に言います。
これまでの樹里は八分坂の雰囲気を嫌っていて、ストリップショーをいかがわしいものと考え、そこへ通う父を軽蔑していました。
そこで働く久部に対してもツンケンしていたのですが、彼がそこでシェイクスピア劇をやると聞いてからは少し興味が出てきたようで、「夏の夜の夢」の本を買って来たり劇場のポスターをじっと見ていたりしていました。
初日を観てほしい、感想を聞きたいと言われた樹里は「考えておきます」と答えます。
内心は嬉しかったのではないでしょうか。
そして、実際にクベ版「夏の夜の夢」を観た樹里は、劇場を出て放心状態でした。
目に涙を湛えながら劇場のネオンを見上げます。
少なくとも、樹里の心には久部が作った芝居が響いたのです。

うる爺の哀愁と温かさ

お祓い中にふさけていた彗星フォルモン西村瑞樹)は、久部に叱られます。
後で、うる爺井上順)は「大人になって怒られるのって結構突き刺さるんだよな」とフォルモンを慰めるのですが、この言葉がうる爺自身へのブーメランになりました。
舞台で緊張して頭が真っ白になってしまったうる爺は、まったく無関係の郡上踊りを15分も踊り続けて芝居をぶち壊してしまうのです。
久部は激しい言葉を投げつけることはしませんでしたが、彼の静かな怒りと落胆は、うる爺の胸に突き刺さったことでしょう。
哀愁を感じさせる井上順さんの演技は流石でしたが、前半の井上順さんと浜辺美波さんの場面も心に残りました。

樹里「(ストリップダンサーたちは)お金のために人前で裸になる、どうしてそんなことができるんですか?」
うる爺「僕ら芸人はね、人が喜んでくれるならできることは何でもやっちゃうところがあってね、彼女たちもそれと同じじゃないかな。結局は楽しませるのが好きなんだね。それでお金になるんならこんなにいい仕事はないよ」
樹里「楽しませるというと聞こえはいいですけど、要は体を売っているのと同じではないんですか?」
うる爺「誤解しちゃあいけないな。彼女たちは人前で裸にはなるが脱がされているわけじゃない。自分の意思で脱ぐんだよ。一緒にしてはいけないね」

うる爺は、自身が長年芸人として舞台に立ち、その後は客引きとしてダンサーたちのことを見守ってきました。
芸人としての誇りと、ダンサーたちへの敬意。
樹里に語りかける、うる爺の温かくて優しい眼差しは、エンターテインメントで長く活躍を続ける井上順さんの後輩たちへの愛情と重なるように感じました。

久部の誇りと覚悟

今回は素人を集めての旗揚げ公演、うまくいかないのは無理もありません。
しかも、準備期間があまりにも短過ぎます。
劇団員たちは、本番直前に肉離れを起こしたり、弁当に文句をつけたり、セリフが入っていなかったり、子どもの物を買いに出て行ってしまったり、緊張で舞台に上がれないと言い出したり、トラブル続出。
久部は、怪我をしたパトラの身を一番に考えて「人の体より大事な舞台なんてない」と言い、弁当が2種類あると選べないと言うフォルモンには自分の分の弁当も与えた上で「今日の初日、兄さんにかかってます」と励まし、緊張で舞台に上がれないといううる爺には、それなら代役のケントちゃん(松田慎也)に台本を手に芝居してもらう、ときっぱり告げます。

久部「最低の芝居です。それでも幕を開けなければならないのです。批判は覚悟の上です。芝居を中止になんか絶対にしない!僕はそのためにここにいるんだ」

久部の演出家としての誇りと覚悟、芝居への情熱に心打たれて、うる爺は舞台に上がる腹を決めました。
しかしその結果、うる爺は頭が真っ白になって郡上踊りを踊り出し15分間止まらなくなってしまいます。
その上、リカはジェシーの入れ知恵通りにマイケル・ジャクソンのスリラーを踊るというハチャメチャぶり。
初日は混乱を極める公演になってしまいました。
ただ、久部の怒りは、劇団員たちではなく自分へ向かうんですね。

久部「全ては僕のミスです。素人を集めてシェイクスピアなんかできるわけがない。一番演劇をなめていたのは僕だった」

謝るうる爺に「あなたのせいじゃない」と。
自分の劇団の責任は自分が負う、久部は潔いです。
けれど、ジェシーにも、ライバルの黒崎にも、旧知の記者(宮澤エマ)からも初日公演を完膚なきまでにこき下ろされてしまい、わかっていたとはいえ、実際に酷評を聞いて久部はすっかり落ち込んでしまいました。

でも、樹里は感動したみたいだし、おばばも面白かったと言っていたわ。絶望するのはまだ早いわよ!

話数を重ねるごとに面白いという声が増えているこのドラマのように、劇団クベシアターもこれからぐんぐん評判が上がっていくといいよね。

浅野和之登場!

フレが最初は追い払ったほど怪しげなこの人は、実は日本を代表するシェイクスピア俳優であり、久部が敬愛してやまない蜷川幸雄さん演出のシェイクスピア作品に数多く出演している名優・是尾礼三郎浅野和之)でした。
是尾は久部や劇団員たちにどんな影響を与えるのでしょうか。

実際に『リア王』の舞台にも立っている浅野和之さんの登場は嬉しいな。

絶望から希望へ

初日は散々な出来だったようですが、ひとつ希望があるとすれば、それは劇団員が全員一生懸命なことです。
大門はセリフを覚えきれていませんでしたが、アンチョコが使えないとわかると必死で台本を読んでいました。
皆が作品に真面目に取り組んでいるところに、希望が持てます。
それぞれが存分に力を出し切る舞台が見られますように。

【もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう】5話のまとめ

初日の芝居、ちょっとでも見せてもらえるかと思ったら一切なかったわね。

うる爺の郡上踊りやリカのスリラーはどの場面でやったのかな。すべては視聴者の想像に任せるんだね。いつかこれぞクベ版!という「夏の夜の夢」が見たいな。

浅野和之さんが登場してドラマの空気が変わりましたね。
大御所俳優の是尾礼三郎は、劇団クベシアターの皆に何をもたらしてくれるのでしょうか。
ところで、もぎりの毛利里奈福井夏)はいつも仕事が終わった後原宿で踊っていたんですね。
いつもさっさと帰ってしまうのでやる気がないのかと思っていたら、初日の幕が開くまでのつなぎでダンスを披露して助けてくれました。
戻って来た久部がお礼を言おうと思ったら、すでに里奈は帰ってしまっていましたが。
彼女はまだゲネプロも本番も見ていないんですよね。
今後も、里奈のようにいざとなった時に助けてくれるメンバーが出てきそうです。
次回、6話の放送は11月5日(水曜)22:00から。
どうぞお楽しみに!