【御上先生】1話ネタバレ考察と感想!殺人事件のきっかけは男女差別?
松坂桃李主演のドラマ、日曜劇場『御上先生』(みかみせんせい)(TBS系、毎週日曜21時)の初回が1月19日(日)に25分拡大で放送されました。
1話の冒頭から殺人事件が発生。衝撃的な幕開けでしたが、この殺人事件のきっかけは何なのか、などを考察していきます。
今回は【御上先生】1話のあらすじネタバレ・考察・感想について。
>>第2話
【御上先生】1話のネタバレ
ドラマ「御上先生」1話のあらすじネタバレです。
殺人事件が発生!
1話冒頭、国家公務員採用総合職一次試験の会場にて、試験中、受験者が受験者を刺し殺した。無職・真山弓弦(22歳)は現行犯で逮捕された。被害者は渋谷友介(しぶたに・ゆうすけ)(21歳)(沢村玲)という名前だ。このニュースをテレビで見た冴島悠子(常盤貴子)は泣き崩れた。
東大卒のエリート文科省官僚の御上孝(みかみ・たかし)(松坂桃李)は信じてた友(槙野役・岡田将生のこと)に裏切られ、文部科学省から私立高校へ左遷される。今日このタイミングで殺人事件が起きたことは運命なのか、と思う御上。
教育改革の本丸の文部科学省の人々は事件に対し興味本位で騒いでいる。御上は「誰も事件の主役になることは考えてない」と嘆き、誰かに思いを馳せる↓

「君は今、社会の歪(ひずみ)の責任を一身に背負わされ、そこで一人きりだ。その孤独を、僕は見捨てない。帰るべき場所を、君も探している。君たちの中に眠っている可能性が、僕を導く。泥水を啜る覚悟なら出来ている」
「あなたの声にならない叫びを、聞こえないことにしない。愛と憎しみはとても近くにあると、あなたに教えられた」
文部科学省を出た御上は、学生服の男(新原泰佑)を見つめる。やがて彼は消えた…。「僕は行く」と決意を新たにして歩き出す御上。
御上先生の初日:「君たちはエリートじゃない」
隣徳学院・3年2組の教室にて。御上の出勤初日。3年なのに担任が交代することに不安がる生徒たち。御上は自分以上に受験のノウハウで勝てる先生はいないという。御上は生徒たちに「君たちはエリートだと思っている?」と投げかけ、「エリートは神に選ばれた人だ」「(君たちは)ただの上級国民予備軍だ」と告げる。
御上は、是枝(吉岡里帆)をスローロリスに似てると例えつつ、副担任に降格となったことに不満なら「戦うべき」と言う御上。
御上は是枝に、報道部の神崎(奥平大兼)が冴島先生(常盤貴子)の不倫を学校新聞で暴いて退職に追いやったのは事実か尋ねる。御上は「ご存知ですよね?冴島先生が先日の」という。是枝は「知ってるんですか」と驚く。※
古代の思惑
学年主任の溝端(迫田孝也)は御上のことをよく思ってなく、理事長の古代(北村一輝)に訴える。しかし古代は文部科学省に便宜をはかってもらうため官僚教師を受け入れた手前、溝端の不満を受け入れない。
パーソナル・イズ・ポリティカル
是枝は実家住まいで、大きな屋敷だ。一方、御上はマンションに帰宅し、高校時代に思いをはせる。当時の友人?(新原泰佑)から「パーソナル・イズ・ポリティカル」(意味:個人的なことは政治的なこと)という言葉を教わった。
塚田と槙野の思惑
文部科学省にて。塚田(及川光博)は槙野(岡田将生)に「色々とお願いしたい」という。槙野が私立の官僚派遣第一号に御上を推薦し、塚田がちょうどいい!と承諾した。槙野は「天下り斡旋疑惑のほとぼりをさますにはちょうどいいですからね」という。塚田は「だからこそ仲良くしてくれよ」と槙野にいう。
スローロリスの戦法を見習え
翌日。御上は学年も暮らすも関係なく授業参観をしている。生徒たちは文部科学省のスパイを疑う。是枝は御上に無断で教室に来たことを批判。御上は現在、生徒が教師を採点してることに驚く。是枝は評価が高かった。
是枝は世界一恐れを知らない動物「ラーテル」の画像を見せて御上のことだという。御上は「敵は僕じゃない。スローロリスを見習ってください。力は弱くても戦い方しだいで勝てるってことです」と助言(?!)する。
是枝は養護教諭の一色(臼田あさ美)に、5年目でようやく持てた担任なのに卒業まで全うできず悔しいこと、御上のことが敵か味方かわからないことを話す。一色は「戦えって言葉は信じてみたら」と助言する。
槙野の栄転
御上が東京の食堂で食べていると、御上の同期・槙野と後輩・津吹(櫻井海音)が遅い昼飯でやってきた。
隣徳学院は創立20年で東大進学者数が県内トップで、古代理事長がカリスマだという話題になる。御上は、隣徳学院は放課後に学校主催で隣徳ゼミナールという予備校の授業が受けられるのが理由だという。
だが、「金をものに言わせて東大もぎとるより興味持つべきものがもっとある」という御上は、「俺を売って得たポストの栄転祝い」として2人におごった。
厳しい是枝家、富永の心配
帰宅した是枝は母親から「食べて帰るときは連絡しなさい」「教える側が正しく振る舞いなさい」と叱られる。
後日。御上はゲームセンターの格闘ゲームで富永蒼(蒔田彩珠)と対戦。その後、クレープをおごって話をする。御上は「おかみ」と裏で呼ばれていると知る。富永は家に問題があるわけでなく脳の活性化でゲームによく来るらしい。
御上の話とは神崎のことだ。富永と神崎は幼馴染。神崎は無邪気でも大人でもなく、大人の皮をかぶるのが上手で、自分のことが分かってなく強がってばかり…というのが富永の評価だった。
御上が左遷された理由は不正?! 真のエリートとは?
翌日。「御上先生は犯罪者」という校内新聞が発行された。元新聞部の神崎(奥平大兼)が取材して書いた。3年2組の教室にて、御上は「大体において事実だ」と切り出し、ある不正な天下りを仲介してるのが僕だとリークがあり「事態が落ち着くまで制度を利用して派遣された」と説明。
神崎の父は新聞記者だが、神崎はマスコミは記者クラブでの公式発表を同じような記事を書いているのが現状だと言い、父もぶら下がり記者だという。神崎は父とは違い、ちゃんと取材して、システムを変えるという。
御上はそんなに簡単に変わらないとバッサリ斬り、なぜ僕に取材しない?と詰める。神崎は質問していく。
神崎が「事実は?」と問う。御上は、天下り斡旋の責任を負い左遷されたのは事実だが、斡旋した事実は身に覚えがないという。
神崎が、誰かに罪を被せられたならなぜ抵抗しないのかと問う。御上は教育改革という目的があるのに何も成し遂げないまま文部科学省を去るわけにいかないからと答える。
御上は神崎の記事をゴシップと言い、「君が記事にしたことは『闇』ではなく、ただの日常だよ。そんな簡単に見えるものを闇とは呼ばない」とバッサリ斬る。
御上はクラスのみんなに、神崎がリークした不倫した女性教師がクビになり離婚もされたのに、不倫相手の男性教師が系列の学習塾に行ったこと(職を失わなかったこと)をどう思うか、問う。
神崎は「どうでもいい」とバッサリ。御上はパーソナル・イズ・ポリティカルという用語を持ち出し、「なぜゴシップを垂れ流し、想像力を使わなかった?」と神崎を詰める。
さらに、御上はクラスの生徒たちに「みんなどんな思いで今受験勉強してる?過酷な、過酷過ぎる競争を勝ち抜いてようやく掴み取った人生が上級国民で本当にいいの?」と問いかける。
その上で、エリートは神に選ばれた人だと言ったことの続きを語る↓



「なぜ(神に)選ばれるか。それは普通の人間なら負けてしまうような欲やエゴに打ち勝てる人だから。自分の利益のためではなく他者や物事のために尽くせる人だから。
僕はそこに付け加えたい。真のエリートが寄り添うべき他者とは、つまり弱者のことだ。政治家の機嫌をとる御用記者と、『不倫をする教師の人生はどうでもいい』と切り捨てる新聞記者。僕には何が違うのか、さっぱり分からないな」
神崎は「茶番」と言うが…。「神崎くん、闇をみたくないのか。僕はこれ以上ない情報源だ。闇を見る気があるなら放課後、話そう」と御上。
1話結末:校内新聞が殺人事件に繋がっている?
古代理事長は、溝端に火消しを頼む。一方、槙野はパンドラの箱を開けないよう何とかする、と塚田にいう。
放課後。神崎は御上と話す。御上は冴島先生がコンビニでバイトしている写真をみせた。神崎が「どうでもいい」と切り捨てた女性教師の今だ。
バタフライエフェクト(バタフライ効果。ブラジルで飛ぶ蝶の小さなはばたきが、めぐりめぐって米国で台風になるという効果。非常に小さな出来事が予想外の大きな出来事につながるという理論)を持ち出した御上は、神崎の新聞が殺人に繋がっているとしたら?と疑問を投げかける。
神崎の新聞と、御上の不正疑惑と、国家公務員試験での殺人事件(受かる見込みのない三流大学生が合格確実の東大生を殺した事件)と、文科省の闇が繋がっているかもしれない…という御上。
御上はある人と「似てる」ため、神崎のことを見捨てるわけにはいかない、という。廊下に出た御上の視線の先には学生服の男(新原泰佑)が見つめていた。主題歌とエンドロールが流れた後、男は消えていて、御上が歩き出す。(つづく)
【御上先生】1話の考察
殺人事件のきっかけは男女差別?
殺人事件のきっかけは、御上曰く神崎が校内新聞で教師同士の不倫を暴いたことで女性教師がクビになり離婚したことが殺人事件に繋がっているようです。
でも、不倫相手の男性教師は系列の予備校で働けている、この「男女差別」こそが犯人の動機になっていると予想したいです。
女性教師側の子供(苗字が違うのは別れた夫側の苗字?)が自暴自棄になって、男性教師側の東大生の息子に恨みを抱いて刺した…とか。いや、そんなシンプルな話でしょうか(笑)。
男女差別というより、男性教師側が文部科学省の闇と関わっているのかも。なんか匂います。1話時点ではモヤモヤしてるので、すべてが繋がる瞬間が待ち遠しいです。
筒井の登場はある?
劇中で一瞬映った、高校の廊下に貼られていた学校新聞には「不倫発覚」とあり「冴島」と「筒井」と記されていました。不倫を暴かれ退職した女性教師が冴島悠子(常盤貴子)で、「筒井」が隣徳学院系列の学習塾に左遷された男性教師だと思います。筒井先生の登場はあるのか、気になりますね。
「destruction」の考察
1話タイトルは「destruction」です。「破壊」という意味がありますが、2つあると考察します。
- 1つは試験会場での殺人事件。
- 2つ目は、御上先生による教育破壊です。
今後の考察ポイント
- 殺人事件と不倫記事の関係は?
- 隣徳学院と文科省の闇の関係は?
- 御上先生が左遷されてきた意味とは?
- 槙野(岡田将生)は本当に裏切り者?
【御上先生】1話の感想レビュー
【御上先生】1話の感想レビューです。
良かった点
・重厚で映像がカッコイイ。
・冒頭の殺人事件が衝撃的!(事前に明かされてなかったですよね。驚きました)
・教師の不倫を扱った校内新聞、御上の不正疑惑、殺人事件(三流大と東大生)、文部科学省の闇、これらがどう影響し合ってているのか謎で、今後が気になる!
・エンドロールやワンオクの主題歌が映画みたいでカッコイイ。
・「君たちはエリートでなく上級国民予備軍だ」「本当のエリートとは?」御上の言葉や問いかけが深い。(東大に入って官僚になっても上級国民になるだけで、エリートではないってことですね。松坂桃李さんは映画『新聞記者』でエリート官僚役でしたが、「国民に尽くす」という信念を持っていた彼の任務は現政権に不都合なニュースをコントロールすることでした。全然エリートではありません。弱者に寄り添える『神に選ばれたエリート』。このドラマを通して、その言葉の重みを感じていきたいです)
・腐ったマスコミや記者クラブへの批判がタイムリー!…御上は「記者クラブ」に対して「そうだね 日本独自の素敵なシステムだ。おかげで日本の報道の自由度はG7の中で圧倒的に最下位だ」と皮肉たっぷりに批判。
さらに取材して日本の報道システムを変えてくと語る神崎に対し、御上は「志だけで変えられるならとっくに変わってる。明治時代から百年以上何も変わらなかったシステムをどうやって変えるんだ?」と問いかけます。
フジテレビ社長が中居氏の騒動についてテレビカメラやテレビ局を入れずに閉鎖的な空間で会見をしたことがありました。この会見に出席できるメディアは原則、「記者クラブ」加盟社だったんですよ。偶然かもしれませんが、タイムリーな批判ですね。
また、映画『新聞記者』で記者が独自取材で発表することの困難さが描かれていました。
悪かった点
・日曜夜に見るには作風が重め。
・テーマが分かりにくい。(謎が多いのは、わざとだろうけど)
・東大を目指すエリートが集まる超進学校であり、多くの視聴者には世界が違って馴染みにくい。(少なくとも私はこんなエリート学校じゃない 笑)
・冒頭の殺人犯に寄り添うようなモノローグ(登場人物の心の声)に違和感。社会が悪いとか社会が生み出したなんて分析は言い訳で、加害者が一番悪いに決まってます。それともあの学生服の男性が「孤独」ってことかな?そうだとしても分かりにくい。
・スポットが当たる生徒が少ない。1話では神崎、富永蒼がメイン。保健室で寝込む椎葉(吉柳咲良)や御上を「おかみ」と呼び始めた次元(窪塚愛流)も一応、目立ってはいた。全10回や全11回では生徒たちに劇中でスポットが当たりにくいので、ネットなどで生徒たちのプロフィールを知らないと親近感がわきにくいです。金八先生のように半年間とか放送してほしいところ。(今更ですが 笑)
「個人的なことは政治的なこと」と殺人について
個人の問題が国の問題になっていくことは事前情報にありました。早速初回から「パーソナル・イズ・ポリティカル」という用語が出てきました。
私(筆者)は無知で申し訳ないですが初耳でした。調べてみると、「個人的なことは政治的なこと」(英語: The personal is political)は、1960年代以降のアメリカにおける学生運動および第二波フェミニズム運動におけるスローガンで、個人的な経験とそれより大きな社会および政治構造との関係を明らかにしようとする言葉なのですね。
個人的に見えることは社会全体の力関係や社会の制度が表れている、と解釈もされているようです。
ちょっと難しいなと感じてしまうのですが…(笑)。
この言葉を踏まえると、1話冒頭の殺人犯も社会の縮図?社会のひずみ?ということでしょうか。個人が社会のひずみの影響で罪を犯した、と?
うーん。前述もしたのですが、殺人をした犯罪者が悪いに決まってます。それを社会のせいにするのは違う気がします。でも、何かしら事情があるってことですよね。考えさせられる事情があることを期待します。
【御上先生】1話のSNSでの反響
本作【御上先生】は、一人の官僚が高校しかも県内トップの進学校の3年生に担任教師として赴任。令和の高校生たちに、受験勉強の先にあるのは何か、真のエリートとは何かを説き、教育のあるべき姿を描く大逆転教育再生ストーリー。
放送が始まると、国家公務員採用試験会場で殺人事件が起きるという、衝撃展開からスタート。
X(旧Twitter)では殺人事件スタートな展開に驚きの声が…↓
初っ端からエグい#御上先生
— イワシの大群 (@taigun_sports) January 19, 2025
— 距離感100 (@shinngodzilla) January 19, 2025
今日初回の「御上先生」、
— pochibi55 (@pochibilove) January 19, 2025
しょっぱなの試験会場での殺人事件?
このドラマ、こういう話だったの????#御上先生
また、初回から高評価な声も…↓
今期マストドラマ認定 #御上先生
— 負けんな‼️戦え‼️ (@_Abs0luteValue) January 19, 2025
見入ったなぁー。
— M.O (@MINI__ST) January 19, 2025
これからどうなっていくか楽しみ。
とにかく最後まで目が離せなかった。
エンディングの映像とONE OK ROCK、カッコよかった。#御上先生
御上先生 想像以上におもしろかったなぁ〜!期待以上だった。際立つキャラ付けされた御上先生による切れ味ある社会風刺学園ドラマって感じ。緊張感あって刺激的だったわ。桃李にとって御上先生は代表作になる匂いがする。これは視聴継続即決定#御上先生 #tbs
— カズミ@ (@kzm_mkn) January 19, 2025
高評価は本当なのか。未視聴な人は自分の目で確かめ、感じてください。ともかく言えるのは、これまでとは一線を画した社会派な学園ドラマになっているということ。ちょっと重めなので良くも悪くも、ですけどね。
【御上先生】番組情報
- 出演者:松坂桃李、吉岡里帆、迫田孝也、臼田あさ美、櫻井海音、林泰文、岡田将生、及川光博、常盤貴子、北村一輝 、他
- 1話ゲスト:小島よしお、浪川大輔
- 脚本:詩森ろば
- 音楽:鷺巣詩郎
- 演出:宮崎陽平、嶋田広野、小牧桜
- プロデューサー:飯田和孝、中西真央、中澤美波
「御上先生」第2話は1月26日にTBS系で放送されます。お楽しみに!