2014年度後期の朝ドラ【マッサン】が2025年12月からNHKで再放送されます。
朝ドラ「マッサン」は、国産ウイスキー誕生を夢見る夫と外国人の妻の、笑いと涙、そして愛がいっぱい詰まった冒険物語です。全150話
主人公夫婦(玉山鉄二、シャーロット・ケイト・フォックス)のモデルは、ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝さんと、その妻・リタさんです。
本記事では朝ドラ「マッサン」のネタバレ・あらすじを全話を、最終週(150話)まで紹介していきます。
- 朝ドラ【マッサン】ネタバレ・あらすじ全話
- 第1週「鬼の目にも涙」
- 第2週「災(わざわ)い転じて福となす」
- 第3週「住めば都」
- 第4週「破れ鍋に綴じ蓋」
- 第5週「内助の功」
- 第6週「情けは人のためならず」
- 第7週「触らぬ神に祟りなし」
- 第8週「絵に描いた餠」
- 第9週 「虎穴に入らずんば虎子を得ず」
- 第10週「灯台下暗し」
- 第11週「子に過ぎたる宝なり」
- 第12週 「冬来たりなば春遠からじ」
- 第13週 「急(せ)いては事をし損じる」
- 第14週 「渡る世間に鬼はない」
- 第15週「会うは別れの始め」
- 第16週「人間到る処青山有り」
- 第17週「負うた子に教えられる」
- 第18週「遠くて近きは男女の仲」
- 第19週「万事休す」
- 第20週「夏は日向を行け 冬は日陰を行け」
- 第21週「物言えば唇寒し秋の風」
- 第22週「親思う心にまさる親心」
- 第23週「待てば海路の日和あり」
- 第24週「一念岩をも通す」
- 最終週「人生は冒険旅行」
- 最終回(150話)
- タイトル「マッサン」の由来とは?
- 「マッサン」の動画配信
朝ドラ【マッサン】ネタバレ・あらすじ全話
連続テレビ小説「マッサン」
再放送が始まります!2025年12月22日(月)放送開始予定
毎週月曜から金曜 総合・午後0時30分~※12月29日(月)~1月2日(金)は放送休止
NHK ONE(新NHKプラス)でも
同時・見逃し配信https://t.co/MpbbhAk2Wi pic.twitter.com/zvXQPhtqwz— NHK広島放送局 (@nhk_hiroshima) December 21, 2025
朝ドラ【マッサン】のネタバレ・あらすじを全話紹介します。
第1週「鬼の目にも涙」
【第1週全体】大正9年5月。本場のウイスキーづくりを学ぶため、単身スコットランドに渡った亀山政春(玉山鉄二)は二年ぶりの日本へと向かう船上にいた。その傍らには外国人の妻・エリー(シャーロット・ケイト・フォックス)を連れて。結婚の報告に政春の故郷である広島・竹原へと向かう二人。エリーは政春の両親に会い、祝福されることを楽しみにしていた。
しかし、政春の実家である日本酒の造り酒屋・亀山酒造へ着くと思いもよらない展開がエリーを待っていた。政春の母・早苗(泉ピン子)は、二人の結婚を祝うどころか、政春のウイスキーづくりも許してはいなかったのだ。実は、政春は早苗に結婚を反対されていることをこれまでエリーに隠していたのだった。喜んで迎えてくれると期待に胸を膨らませていたエリーはひどく落胆する。
エリーもまたスコットランドの家族に反対され、結婚を認められないまま日本へやってきたのだった。政春の父・政志(前田吟)にも許しを請うが、ウイスキーづくりを命がけでやる覚悟はあるのかと厳しく問いかけられ言葉に詰まる政春。何とか結婚を認めてもらおうと親戚一同が集まる亀山家の法事に参加する政春とエリーであったが・・・。
□ 第1週タイトル 鬼の目にも涙 [意味]鬼のように冷酷で無慈悲な者でも、時には人を哀れむ心をみせ、涙を流すこともあるということ。
泉ピン子さん演じる早苗の“鬼っぷり”には震えること間違いなし!? ことわざの意味のごとく、まさしく“冷酷で無慈悲な鬼”のようですが、それは母としての思いの強さゆえ。強すぎる愛情から生まれた鬼は、どんなときに涙を見せる!?
第1回:
大正9年5月。本場のウイスキーづくりを学ぶため単身スコットランドに渡った亀山政春(玉山鉄二)は、2年ぶりに日本へ帰国。その傍らには青い瞳の妻・エリー(シャーロット)がいた。政春の実家へと向かう二人。エリーは政春の母に会えるのが楽しみでしかたないが、気が乗らない政春。意気揚々と挨拶するエリーであったが、政春の母・早苗(泉ピン子)が発した言葉は、結婚を祝うどころか「外国人の嫁は絶対に認めない」だった。
第2回:
母・早苗(泉ピン子)に「外国人の嫁は絶対に認めない」と反対された政春(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)。実は結婚を反対されていることをエリーに隠していた。きたる法事の席で親戚たちにエリーを紹介し、認めてもらおうとたくらむ政春。妹のすみれ(早見あかり)になれ初めを聞かれた二人は、出会いから結婚までのスコットランドでの出来事に思いをはせる。そして迎えた亀山家の夕げの席。そこにはエリーの席はなかった。
第3回:
エリー(シャーロット)のことで政春(玉山鉄二)と早苗(泉ピン子)は大げんか。エリーは結婚を認めなかった母の姿を思い出すのだった。何とか好かれようと奮闘するがうまくいかないエリー。一方、ウイスキーづくりとエリーとの結婚を認めてもらおうと父・政志(前田吟)に思いをぶつける政春。そんな政春に政志は、ウイスキーづくりを命がけでやる覚悟はあるのかと厳しく問いかける。そんな中、運命の法事の日がやってくる。
第4回:
運命の法事の日。エリー(シャーロット)を見て驚く亀山家の親戚一同。町の長老・和尚(神山繁)を通して結婚を認めさせようとたくらむ政春(玉山鉄二)。奮闘するエリーであったが失敗ばかり。そんな中、千加子(西田尚美)の子供のけんかを仲裁したエリーに和尚は感心。作戦はうまくいくかと思われたが早苗(泉ピン子)だけはかたくなに認めない。そんな姿にスコットランドでも反対されたことを思い出し落ち込むエリーであった。
第5回:
結婚を認めてほしい政春(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)であったが、めかけなら許すと言い放つ早苗(泉ピン子)に政春が激怒、またも大げんかになる。再びウイスキーづくりへの思いを語る政春に「相撲を取らんか」と構えを取る父・政志(前田吟)。酒蔵を継いでほしい思い、夢を追う息子への思いを体で伝える父の姿に政春は涙する。一方、早苗はエリーに息子のことを思うなら国に帰ってくれと、頭を下げて懇願するのだった。
第6回:
どんなに頑張っても日本人にはなれない、お願いだから国へ帰ってくれとエリー(シャーロット)に頭を下げる早苗(泉ピン子)。同じ言葉を発した母の姿を思い出し、政春(玉山鉄二)の元を離れる決意をするエリー。エリーがいないことに気づいた政春は家を飛び出す。離れていくエリー。追いかける政春。エリーを乗せたバスが突然止まり、「蛍の光」が聞こえてくる。そして、二人は互いの愛を確かめ合うのだった。
第2週「災(わざわ)い転じて福となす」
【第2週全体】結婚への大反対の中、互いの愛を確かめ合った亀山政春(玉山鉄二)と妻・エリー(シャーロット・ケイト・フォックス)は広島を発つことを決意する。母・早苗(泉ピン子)から菜箸を受け取ったエリーは、いつか二人の結婚を認めてもらおうと強く誓い大阪へと旅立つのだった。その車中、名前が呼びづらいと政春を「マッサン」と呼ぶことにするエリー。二年ぶりの職場・住吉酒造を訪れると、社長・田中大作(西川きよし)をはじめ社員たちは大歓迎。そこで運命の男・鴨居欣次郎(堤真一)との出会いも果たす。
しかし、エリーとの結婚を告げると状況は一変。なんと大作は政春を娘・優子(相武紗季)の婿にと考えていたのだ。寝耳に水の政春に困惑するエリー。政春が帰国した暁には婿に迎えるつもりで留学させたと告げる大作であったが、政春は全く気が付いていなかったのだ。 誤解を解こうとするも、二年間必死に花嫁修業に打ち込んできた優子には理解されず、結婚を白紙にする代わりに会社を辞めるよう宣告されてしまう。
優子の怒りの中にマッサンへの密かな恋心をみたエリーは、何とか結婚を認めてもらおうと奮闘するが、逆に優子のいじめがはじまって・・・。
□ 第2週タイトル 災い転じて福となす [意味]災難が降りかかってきても、むしろこれをうまく活用して、幸いをもたらす契機にする。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
第2週ではマッサンの婚約者という優子が出現!どうやら誤解のようですが、思いの行き場がない優子からのいじめに困惑するエリー。この災いを、どうやってふたりのパワーに変えるのか?思わずあふれでた優子の言葉が、エリーのある決意をより強くして…!?
第7回:亀山家の結婚への大反対の中、マッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)は大阪へと旅立つ。早苗(泉ピン子)から受けとった菜箸を胸に、いつか二人の結婚を認めてもらおうと強く誓うのだった。二年ぶりの大阪は広島と段違いのにぎやかな街。住吉酒造を訪れると、社長の田中大作(西川きよし)をはじめ社員たちはマッサンの帰国を大喜びで迎える。しかし、エリーとの結婚を告げると状況は一変。大作は動揺するのだった。
第8回:帰国したマッサン(玉山鉄二)のための歓迎会。二人のなれ初めを嬉々(きき)として聞く社員であったが、専務の矢口(白井晃)は気に入らない。そこへ鴨居欣次郎(堤真一)が差し入れを持って現れ、二人との対面を果たす。そんな時、大作の妻・佳代(夏樹陽子)に呼び出され問い詰められる。なんと、マッサンは大作の娘・優子(相武紗季)と婚約していたというのだ。マッサンとエリー(シャーロット)は突然の事態に困惑して…。
第9回:優子(相武紗季)との結婚話を問い詰められたマッサン(玉山鉄二)は困惑。マッサンが帰国した暁には婿に迎えるつもりで留学させたと告げる大作(西川きよし)であったが、マッサンは全く気が付かないという勘違いが原因であった。日本の結婚のしきたりが理解できないエリー(シャーロット)。素直に謝り理解してもらおうとする二人だったが、この二年間の思いを語り激怒する優子。その優子の心の奥に何かを感じるエリーであった。
第10回:住吉酒造でウイスキーづくりへ向け準備をはじめたマッサン(玉山鉄二)。鴨居商店の鴨居(堤真一)も興味津々で、マッサンに日本でウイスキーを作りたい理由を問う。一方、エリー(シャーロット)は意を決し優子(相武紗季)のもとへ。マッサンへの思いとウイスキーづくりの夢を語り、理解してもらえたと喜ぶエリー。しかし、優子は許してはおらず、結婚を諦める代わりにマッサンにも夢を諦め、会社を辞めるよう宣告するのだった。
第11回:優子(相武紗季)からウイスキーづくりを諦め会社を辞めるよう告げられ、マッサン(玉山鉄二)は弁解するがまったく聞き入れてもらえない。しかし、スコットランドでの修行を思い出し、もうひとふんばりしようと誓うのだった。一方、エリー(シャーロット)も優子に認めてもらうため接触を図るが、逆に陰湿ないじめを受け始める。そんな中、田中家のためにスコットランド料理を作ってもてなそうと考えるエリーだったが…。
第12回:心を込めて料理を作るエリー(シャーロット)であったが、目を離した隙に大量の塩を鍋に入れる優子(相武紗季)の姿。そんな仕打ちを受けつつ、優子のマッサン(玉山鉄二)への思いを知るエリーは絶対に負けないと誓う。いじめられるエリーを思いスコットランドに帰ろうと言うマッサンにエリーは怒り、逆に励ます。祖国を捨て、日本へ来たエリーの強い覚悟を受け止めたマッサンは、大いなる夢に向かい再び走りだす決意をする。
第3週「住めば都」
【第3週全体】田中家を出たマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット・ケイト・フォックス)は、謎の女性(濱田マリ)らと出会い、ようやく新居が決まる。心機一転、ウイスキーづくりに燃えるマッサンと、その帰りを待つエリーとの新婚生活が本格的に始まるのだった。そんなとき、優子(相武紗季)がエリーのもとを訪れる。大作(西川きよし)からエリーが日本に来た覚悟を知り、二人の結婚を許すことにしたのだ。マッサンのために米炊きの練習を始めるも、連日失敗ばかりのエリーはついに優子に相談、厳しい指導のもと猛特訓がはじまる。そのなかで二人は徐々に友情を深めていくのだった。
そんな折、優子のお見合い話が舞い込む。それは、住吉酒造の将来のための政略結婚であった。一方、ウイスキーづくりに向けた準備を開始したマッサンは、反対派の専務・矢口(白井晃)の許可を得るため、ウイスキー事業計画書作成に取り組み始める。大幅な経費削減を命じられるも、奔走の甲斐ありポットスチル製造業者も見つかって、ウイスキー事業計画が順調に進み出し喜ぶマッサン。しかし、その帰りにエリーと鴨居欣次郎(堤真一)との仲むつまじい姿を目撃してしまい・・・。
□ 第3週タイトル 住めば都 [意味]どんなに寂しくて不便な所でも、長く住めば愛着もわき、住み心地もそれなりによく思われてくるものだ。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
第3週から新居で新婚生活をスタートさせたマッサンとエリー。とはいえ、場所は大阪・住吉の下町。個性的なご近所さんも登場して、ひと筋縄ではいかない様子!ふたりが「住めば都」と思えるような日は、いつ訪れるのでしょうか?
第13回:引っ越しをするマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)であったが、エリーが外国人だと知ると入居を拒否される。困り果てた二人はとある食堂へ入り、店主・春さん(及川いぞう)から貸家を紹介される。そして謎の女性・キャサリン(濱田マリ)と出会い、ようやく新居が決まる。心機一転、ウイスキーづくりに燃えるマッサンを応援しようと米炊きの練習に励むエリー。そんなとき、優子(相武紗季)が訪ねてきて…。
第14回:エリー(シャーロット)の元に優子(相武紗季)が現れ、マッサン(玉山鉄二)との結婚は諦めると告げて去る。一方、マッサンはウイスキー製造実験に着手するが、専務の矢口(白井晃)は事業計画書を提出しなければ認めないと冷たい態度。エリーはひょんなことから教会でキャサリン(濱田マリ)と再会。彼女も夫が外国人であることから意気投合する。実験に励むマッサンと、帰りを待つエリーの新婚生活が本格的に始まる。
第15回:新婚生活を始めたマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)のもとに突然訪ねてきた鴨居(堤真一)は虎の置物と舶来物の香水を引っ越し祝いにと渡して去る。米炊きに失敗してばかりのエリーはついに優子(相武紗季)に相談、厳しい指導のもと猛特訓がはじまる。そのなかで、自由に生きてみたいという優子の思いを知り、徐々に友情を深めていくエリー。一方、マッサンはウイスキー製造実験と事業計画書の作成にまい進する。
第16回:ようやく事業計画書を書き上げたマッサン(玉山鉄二)であったが、予算見直しを命じる矢口(白井晃)。そんななか、優子(相武紗季)のお見合い話が舞い込む。それは住吉酒造の将来のための政略結婚であった。エリー(シャーロット)はキャサリン(濱田マリ)ら近所の人たちとの交流が始まり楽しい毎日。銀行からの融資のため、大作(西川きよし)とともに接待に出かけたマッサンは、苦手ながらも奮闘し成功に終わる。
第17回:連日帰りが遅いと不満を訴えるエリー(シャーロット)だが、仕事は男のかい性と取り合わないマッサン(玉山鉄二)。憤慨するなか鴨居(堤真一)を訪ねるエリー。新製品のボトルに自分の意見が取り入れられて喜ぶエリーは、鴨居の考え方に共感していく。一方、予算を見直した事業計画書を作成したマッサンはポットスチル製造業者探しに奔走し、ついに見つける。喜びの中帰宅すると、エリーが鴨居とハグしているのを目撃してしまう。
第18回:エリー(シャーロット)が鴨居(堤真一)とハグする姿を目撃したマッサン(玉山鉄二)は嫉妬で激怒、近所を巻き込んだ夫婦げんかに。エリーはキャサリン(濱田マリ)に相談し別れろと諭される。一方、マッサンは大作(西川きよし)に相談、外国人との結婚に弱音を吐く。そんなマッサンに優子(相武紗季)が激怒、エリーにはマッサンしか頼る相手がいないとたしなめる。目を覚ましたマッサンはエリーを守りぬくと強く誓うのだった。
第4週「破れ鍋に綴じ蓋」
【第4週全体】ウイスキー製造計画が軌道に乗り、株主会議での承認に向けて張り切るマッサン(玉山鉄二)と大作(西川きよし)。そんな矢先に各地でぶどう酒瓶が爆発する事件が起こる。住吉酒造が製造する太陽ワインは爆発しなかったにも関わらず、騒ぎの余波を受け返品が相次ぐ。事態を重く見た鴨居欣次郎(堤真一)は太陽ワインの絶対的安全性を証明するようマッサンに命じ、ウイスキーづくりを中断し調査をはじめることに。連日徹夜で実験に取り組むマッサンとの生活はすれ違い、エリー(シャーロット・ケイト・フォックス)は不満を募らせるのだった。
優子(相武紗季)のもとに祖父・長五郎(中村嘉葎雄)が訪れ見合い話をすすめるが、優子の気持ちを知るエリーがつい口を出し、大作は見合いを断ることに。しかし、銀行からの融資が撤回され経営危機に陥る住吉酒造。会社存続のために、優子は悩んだ末に縁談を受け入れる。
一方、マッサンは鴨居と行動を共にする中で、その生き様に驚き、次第に魅了されていく。太陽ワインを復活するべく、ヌードを用いた新たなポスター広告を打ち出した鴨居。そんな中、マッサンは鴨居に一緒にウイスキーをつくろうとスカウトされて・・・
□ 第4週タイトル 破れ鍋に綴じ蓋 [読み]われなべにとじぶた [意味]割れて罅(ひび)の入った鍋にもそれにふさわしい蓋がある。転じて、どんな人にもそれなりの配偶者があるということ。また、配偶者はその人相応の者がよいということ。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
ぶどう酒瓶の爆発事件に続いて銀行の融資も難航し、暗雲たちこめる住吉酒造。そんな会社のため、優子は心のフタを閉じて政略結婚を受け入れる!?一方、鴨居に突然スカウトされたマッサンは、ウイスキーの夢を誰と追うべきか悩み……。 いろんな「フタ」がキーワードになる第4週。
第19回:ウイスキー事業の承認に向け張り切るマッサン(玉山鉄二)と大作(西川きよし)。そんなやさき、各地でぶどう酒瓶の爆発騒ぎが起こり、太陽ワインの注文見合わせが相次ぐ。太陽ワインは爆発しないと訴えるマッサンだが、鴨居(堤真一)は実験で絶対的安全性を証明するよう命じる。連日の徹夜作業で生活がすれ違い、エリー(シャーロット)は不満を募らせて…。
第20回:次々に返品される太陽ワインの安全性を証明すべく実験に励むマッサン(玉山鉄二)。一方、エリー(シャーロット)は優子(相武紗季)に見合いへの意思を問う。実験によりようやく証明できた太陽ワインの安全性の説明を聞いた鴨居(堤真一)は、マッサンを連れ得意先へのおわび行脚へと出かける。そんな中、エリーに本当に結婚したいのかと聞かれた優子は…。
第21回:マッサン(玉山鉄二)は、鴨居(堤真一)の得意先へのおわび手法に面食らう。一方、優子(相武紗季)のもとに祖父・長五郎(中村嘉葎雄)がやってくる。見合い相手が経営傾く住吉酒造の支援を約束し、結婚に賛同する佳代(夏樹陽子)たち。しかし、優子の気持ちを知るエリー(シャーロット)がつい口を出し、大作(西川きよし)は見合いを断ることに。そんな中、マッサンは鴨居に呼び出され…。
第22回:鴨居商店の会議に参加したマッサン(玉山鉄二)は、鴨居(堤真一)に太陽ワインの未来について問われ、中身の一新を提案する。しかし、鴨居の出した決断は、中身はそのままで新たな広告を打ち出し再起を図るというものだった。憤慨するも次第に鴨居に魅了されていくマッサン。一方、銀行からの融資が白紙に戻り住吉酒造は窮地に陥る。会社存続には縁談を受けるしかないと迫られた優子(相武紗季)は…。
第23回:鴨居(堤真一)が太陽ワインの危機脱出のため、新たに打ち出したのは、女性ヌードをモチーフにした広告であった。自由で新しい意見を取り入れる鴨居に対し、マッサン(玉山鉄二)はこれまでの誤解をわびる。そこで突然鴨居は、一緒にウイスキーをつくろうと言いだし、驚くマッサン。一方、会社のために結婚を決めた優子(相武紗季)の姿にエリー(シャーロット)は…。
第24回:鴨居(堤真一)からの誘いに揺れるマッサン(玉山鉄二)。それに気づき、悔しいながらもその魅力を認め鴨居のもとへ行くよう勧める大作(西川きよし)に、マッサンの悩みは一層深まる。マッサンは住吉酒造に残ることを決め鴨居に告げるが、意外にもあっさりと受け入れた鴨居はエリー(シャーロット)のポスターモデルを提案し、またもけんかに。一方、マッサンから何の相談もなかったエリーは激怒して…。
第5週「内助の功」
【第5週全体】何の相談もなく鴨居(堤真一)の誘いを断ったマッサン(玉山鉄二)に怒るエリー(シャーロット・ケイト・フォックス)であったが、鴨居のもとを訪ねマッサンを雇ってほしいと懇願する。しかし、鴨居はもう終わったことだと受け入れず、エリーにしかできない「内助の功」でマッサン支えるべきだと告げ、エリーは思い悩むのだった。一方、住吉酒造に残ることに決めたマッサンは、大作(西川きよし)とウイスキーづくりの夢を一緒にかなえようと強く誓い合う。
そんな中、やってきた大株主で大作の義父である長五郎(中村嘉葎雄)は、鴨居が太陽ワインを自社製造するという噂もありウイスキー事業に大反対、株主会議の開催も取りやめると告げる。しかし、大作の鴨居への直談判により太陽ワインの生産再開が決定、さらに優子(相武紗季)の助けで株主会議も開かれることになり喜ぶマッサンとエリー。本場のウイスキーを飲んでもらえば承認してもらえると楽観的なマッサンに対し、「煙臭い」「薬臭い」と噂されるウイスキーの味が日本人に受け入れられるのか、エリーは不安を募らせるのだった。そんな中、エリーは優子の言葉をヒントにあることを思いつく。
□ 第5週タイトル 内助の功 [読み]ないじょのこう [意味]妻が家庭にあって夫の働きを支えること。また、その功績。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
「内助の功」こそが妻の務めであるとされる、この時代の日本。その精神を鴨居に教わるものの、西洋人のエリーは思い悩みます。マッサンを取り巻く状況が大きく動く第5週。エリーらしさあふれる「内助の功」に、マッサンへの愛情と彼女の信念の強さがにじみ出ます!
第25回:鴨居(堤真一)にマッサン(玉山鉄二)を雇ってほしいと懇願するエリー(シャーロット)。しかし、鴨居は受け入れず、エリーにしかできない「内助の功」でマッサンを支えるべきだと告げ、エリーは思い悩む。一方、マッサンは住吉酒造に残ることを大作(西川きよし)に告げ、必ず一緒に夢をかなえようと強く誓い合うのだった。そんな中、住吉酒造の大株主である大作の義父・長五郎(中村嘉葎雄)が訪ねてくる。
第26回:大作(西川きよし)の直談判に心打たれた鴨居(堤真一)は、これまで通り太陽ワインの生産を住吉酒造に任せることを決める。活気が戻る住吉酒造であったが、専務の矢口(白井晃)だけはより反発を強めていく。マッサン(玉山鉄二)と大作は、株主や銀行にウイスキー事業を承認してもらうため奔走。しかし、誰もが大株主の長五郎(中村嘉葎雄)次第だと取り合わず、努力しても理解されないとマッサンはいらだつ。
第27回:長五郎(中村嘉葎雄)に頭を下げ、ウイスキー事業承認のための株主会議が開かれることになり喜ぶマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)。しかし、本場のウイスキーを飲んでもらえば承認してもらえると楽観的なマッサンに対し、「煙臭い」「薬臭い」とうわさされるウイスキーの味が日本人に受け入れられるのか、エリーは不安を募らせるのだった。そんな中、エリーは優子(相武紗季)の言葉をヒントにあることを思いつく。
第28回:株主たちに本場のウイスキー原酒を飲んでもらうも、「煙臭くてまずい」と不快感を示し、絶体絶命のマッサン(玉山鉄二)のもとに、突然あらわれたエリー(シャーロット)。優子(相武紗季)らと考えたウイスキーに合う洋食、さらには和食を次々と振る舞い、おいしいとウイスキーへの評価が変わっていく株主たち。そんな中、マッサンや大作(西川きよし)はウイスキーづくりにかける熱い思いを株主たちに訴える。
第29回:大成功に終わった株主会議であったが、ウイスキー事業は否決されてしまう。事業に夢を感じた長五郎(中村嘉葎雄)だったが、藤岡(国広富之)が経営再建が先だと賛成派の株主を説得したのだった。さらに、ウイスキー事業を続けるなら優子(相武紗季)の縁談は白紙にすると告げられる。会社と優子のために夢を諦めてほしいと懇願する長五郎。それはできないと拒否するマッサン(玉山鉄二)は、住吉酒造を辞めるよう宣告される。
第30回:大作(西川きよし)に退職届を提出するマッサン(玉山鉄二)。大作は守りきれなかったことを詫び、それでも夢だけは絶対に忘れるなと断腸の思いでマッサンを送り出す。生まれてきた時代を恨めという矢口(白井晃)に必ずウイスキーづくりをかなえると宣言し、マッサンはウイスキー研究所の看板を外し住吉酒造を去るのだった。そんなマッサンを一生支えていくと覚悟を決めたエリー(シャーロット)は笑顔で出迎える。
第6週「情けは人のためならず」
【第6週全体】住吉酒造を退職して2か月。ウイスキーづくりへの糸口が見出だせないまま、マッサン(玉山鉄二)は、いまだ定職につかず仕事を転々としていた。キャサリン(濱田マリ)らから紹介された仕事も性に合わないと断ってばかり。わずかな蓄えも底をつき、エリー(シャーロット)は自分も働くと提案するが、金を稼ぐのは男の仕事と取り合わないマッサンと夫婦けんかに。
エリーは桃子(ちすん)から内職を紹介してもらい、さらにキャサリンから教会の歌声教室の手伝いも始める。一方、マッサンは真面目に職探しもせず小説を書いたりするがうまくいくはずもなく、何も始められない状況に天を仰ぐのだった。そんな中、鴨居(堤真一)は、ウイスキー事業に本腰を入れ、本場スコットランドへの人脈作りを始めていた。
やはり自分も働こうと、エリーは仕事探しに大阪の街を奔走するが、外国人という理由で全て断られてしまう。そんな時、ある男にぴったりの仕事があると誘われる。一方、マッサンはやはり自分にはウイスキーしかないと、鴨居に再び頭を下げ雇ってもらおうと、鴨居商店を訪れていた。そこで街行く人々を相手に、派手な出で立ちで歌い踊るエリーを目撃したマッサンは・・・。
□ 第6週タイトル 情けは人のためならず [読み]なさけはひとのためならず [意味]人に情けを掛けるのはその人だけのためではない。めぐりめぐって、やがては自分のためにもなるものだ。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
何かと理由をつけて定職につかないマッサンとエリーの生活を心配して、あれこれ世話を焼くご近所さんたち。マッサンはそれを素直に受け入れられないものの、相変わらず立ち止まったまま。しかし、そんなマッサンも、「情けは人のためならず」を体感せざるを得ないある出来事が勃発する……!
第31回:住吉酒造を退職して2か月。ウイスキーづくりへの糸口が見出だせないまま、マッサン(玉山鉄二)は、いまだ定職につかず仕事を転々としていた。キャサリン(濱田マリ)らから紹介された仕事も性に合わないと断ってばかり。わずかな蓄えも底をつき、エリー(シャーロット)は自分も働くと提案するが、金を稼ぐのは男の仕事と取り合わないマッサンと夫婦げんかに。一方、鴨居(堤真一)は、ウイスキー事業に本腰を入れ始めていた。
第32回:ウイスキーのことを考えると、つい現実から逃避してしまうマッサン(玉山鉄二)。家や近所での肩身が狭く隠れるようにして職探しに出かける毎日。しかし、食堂こひのぼりで暇をつぶしては、皆から紹介してもらった仕事に文句をつけるのだった。一方、エリー(シャーロット)はキャサリン(濱田マリ)らにマーマレード作りを教えるなかで、桃子(ちすん)から、げたの鼻緒をすげる内職を紹介され、一生懸命に取り組むのだった。
第33回:金の無心に広島の実家に手紙を書いていたマッサン(玉山鉄二)。エリー(シャーロット)に見つかり、とっさに付いた嘘がきっかけで小説を書き始めるが当然うまくいかず、何も始められない状況に天を仰ぐのだった。一方、エリーはキャサリン(濱田マリ)から歌声教室の手伝いを頼まれ、教会で子供たちに歌を教えることに。そんな中、鴨居(堤真一)は国産ウイスキーづくりを目指し、本場スコットランドへの人脈作りを始めていた。
第34回:仕事探しに奔走するエリー(シャーロット)は、ある男に、ぴったりの仕事があると誘われる。一方、マッサン(玉山鉄二)はやはり自分にはウイスキーしかないと、鴨居(堤真一)に頭を下げ雇ってもらうため、気がつけば鴨居商店を訪れていた。そこで派手ないでたちで歌い踊るエリーを見て腰を抜かすマッサン。見せ物にされているだけというマッサンとやっと見つけた仕事の邪魔をするなというエリーの夫婦げんかが始まるのだった。
第35回:医者不在の中、風邪に冒された梅子(飯島順子)の息子・健太(稲田都亜)に、エリー(シャーロット)はスコットランドに伝わる風邪薬をマーマレードとウイスキーで代用して飲ませ、徹夜で看病する。一方、鴨居(堤真一)にウイスキーづくりで先を越され悔しいマッサン(玉山鉄二)は、酒に酔い寝ていて事態が読み込めないでいた。看病のかいあって健太は元気になり帰っていくのだが、今度はエリーが倒れてしまう。
第36回:エリー(シャーロット)が倒れたことを聞き、春さん(及川いぞう)と秋(しるさ)は野菜を、健太(稲田都亜)の父・信ちゃん(伊藤えん魔)はいのしし肉を持ち寄り、皆でぼたん鍋を作ることに。家賃を取り立てに来たヨシ(三島ゆり子)も状況を知ると氷を手に入れてくるのだった。そんな中、マッサン(玉山鉄二)はエリーが皆にどれほど愛されていたかを知り、自分はエリーのために何一つやってこなかったことを恥じるのだった。
第7週「触らぬ神に祟りなし」
【第7週全体】家賃が払えなくなり、家主の野々村(神尾佑)のもとに直談判に訪れたマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)。そこでエリーは教会の歌声教室に通う幸子(田中葵)とナツ(吉田暖)姉妹と再会する。エリーに懐く二人を見た野々村は、家賃を待つかわりに二人に英語を教えてやってほしいと提案し、快く引き受けるエリー。
しかし、野々村の妻・由紀子(愛原実花)のことを「お母さん」ではなく「由紀子さん」と呼ぶ幸子に、エリーは何か複雑な事情を感じとるのだった。幸子は三年前に亡くなった実の母親のことを想うばかりに、本当は大好きな由紀子のことを心から受け入れられないでいた。余計なことに首を突っ込むなとマッサンにたしなめられるも、エリーは自分自身の経験を幸子に話し、次第に心を通わせていくのだった。
そんな矢先、野々村が由紀子に離縁を告げたと、幸子が泣きながら一人家を飛び出してくる。二人が別れるのは自分のせいだと責める幸子。エリーは野々村にそんな幸子の気持ちを代弁するが、野々村もまた由紀子との結婚が皆を苦しめていると自分を責めていた。もう一度この家族の絆を取り戻そうと、エリーは由紀子の誕生日パーティーを提案する。
□ 第7週タイトル 触らぬ神に祟りなし [読み]さわらぬかみにたたりなし [意味]神様と関わりをもたなければ、祟りを受けることもない。転じて、そのことに関わり合わなければ、余計な禍(わざわ)いを被ることはない。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
家主である野々村一家の、複雑な家庭事情を知るマッサンとエリー。マッサンにとがめられながらも、エリーは世話を焼かずにはいられません。三丁目べっぴん同盟のおせっかいぶりに感化されたのか、エリーの持ち合わせた気質なのか……。エリーのおせっかいは、壊れかけた家族のつながりを修復できるのでしょうか!?
第37回:家賃が払えず家主の野々村(神尾佑)にじか談判に訪れたマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)は、教会の歌声教室に通う幸子(田中葵)とナツ(吉田暖)姉妹と再会する。エリーに懐く二人を見た野々村は、家賃を待つかわりに二人に英語を教えてほしいと提案し、エリーは快く引き受ける。しかし、野々村の妻・由紀子(愛原実花)のことを「由紀子さん」と呼ぶ幸子に何か複雑な事情を感じとるエリーであったが…。
第38回:亡くなった母親のことが忘れられず、由紀子(愛原実花)との関係に思い悩む幸子(田中葵)の気分を変えようと、エリー(シャーロット)は自宅で英語レッスンを始める。自分自身の経験から幸子の気持ちがわかると伝えるエリーに、死んでしまった母親が悲しむからと由紀子を「お母さん」とは呼べないと幸子は告白するのだった。そんな中、エリーは「人生は冒険だ。悔いなく生きろ」と教えてくれた父のことを思い出す。
第39回:鴨居(堤真一)から貿易商との会談の通訳を頼まれたエリー(シャーロット)は、鴨居がスコットランドから技術者を呼び寄せようとしていることを知る。マッサン(玉山鉄二)にもう一度鴨居に頭を下げて雇ってもらおうと提案するも、マッサンは自力でやると意地を張って拒否し夫婦げんかに。そんな中、どうしてウイスキーをつくりたいのかと問われ「人生は冒険旅行」と答える鴨居に、エリーは死んだ父の言葉を重ねるのだった。
第40回:泣きながら一人家を飛び出してきた幸子(田中葵)。事情を聞くと、由紀子(愛原実花)が野々村(神尾佑)から離縁を告げられたのだという。どうしても死んだ母親の事を忘れられず、由紀子を「お母さん」と呼べない自分が原因だと自分を責める幸子。エリー(シャーロット)はそんな幸子の気持ちを代弁するが、野々村は結婚したことによって幸子や由紀子を苦しめることになったと聞き入れてはくれないのだった
第41回:家族がそろえばもう一度絆を取り戻せるかも知れないと、由紀子(愛原実花)の誕生日パーティーを思いついたエリー(シャーロット)は、幸子(田中葵)と招待状を作り始める。マッサン(玉山鉄二)はパン焼き窯の製作に取り組む。エリーは野々村(神尾佑)に招待状を届けるも、仕事で東京に行くからと拒否されてしまう。そんな中、亡くなった母親のことは忘れなければならないと、幸子は思い出の写真を窯に放り込み燃やそうとする。
第42回:不安の中、皆が来てくれると信じてパーティーの準備をすすめるエリー(シャーロット)と幸子(田中葵)。しかし、やはり野々村(神尾佑)は姿を現さないのだった。エリーが再び説得するも拒否する野々村。重苦しい雰囲気のなか帰ってきたエリーはおわびにと「オールドラングサイン」を歌い始める。一同が気を取り直して乾杯し、由紀子(愛原実花)の誕生日を祝うなか、幸子はひとり台所へ向かい花束を手にするのだった。
第8週「絵に描いた餠」
【第8週全体】父・政志(前田吟)の危篤を知らせる電報を受けとったマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)がマッサンの実家の広島・竹原へと向かうと、政志は危篤どころかピンピンしていた。危篤の電報は、マッサンが住吉酒造を辞めたことを知った早苗(泉ピン子)が、家に連れ戻すために出したものであった。そんな時、マッサンの兄貴分である蔵人の俊夫(八嶋智人)が、県から頼まれた新しい酒米を用いた試験醸造の話を持ってくる。政志が腰を痛め動けないならと俊夫や早苗は断ろうとするが、政志は自分の代わりにマッサンに試験醸造に取り組むよう告げる。
一方、エリーは人手不足の亀山家で、嫁ではなく女中として働くことになり、半年間の成長を早苗に見せようと張り切る。エリーの作る料理に感心する千加子(西田尚美)やすみれ(早見あかり)であったが、早苗は亀山家の味ではないと認めない。そんな中、久しぶりに日本酒づくりに取り組んだマッサンはその活気に触発され、しばらく亀山家で暮らそうと提案。エリーはより一層頑張ろうと誓うのだが、早苗と千加子の厳しい指導が始まって・・・。
□ 第8週タイトル 絵に描いた餅 [読み]えにかいたもち [意味]絵に描いた餅は、どんなにおいしそうに見えても食べられないことから、現実性のないものや役に立たないもののたとえ。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
「ウイスキーをつくる!」と家業を継がずに家を出たマッサンだが、住吉酒造での事業は頓挫、さらには失職……。何ひとつウイスキーづくりへの糸口を見出せないでいた。そんなマッサンに対し、マッサンの実家の広島・亀山酒造で蔵人として精を出す幼なじみで先輩の俊夫は、「西洋かぶれのお坊ちゃまは、“絵に描いた餅”ですの」ときつい一言を投げかける!
第43回:父・政志(前田吟)の危篤の電報を受けとったマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)は広島の実家へと向かうが、その電報はマッサンが住吉酒造を辞めたことを知った早苗(泉ピン子)が家に連れ戻すために出したものであった。そんな中、マッサンは、蔵人の俊夫(八嶋智人)とともに日本酒造りをすることに。一方、エリーは女中として亀山家で働くことになり、半年間の成長を早苗に見せようとエリーは張り切るが…。
第44回:蔵人の俊夫(八嶋智人)とともに試験醸造に取り組むマッサン(玉山鉄二)であったが、俊夫は西洋にかぶれて家を出て行った人間に日本酒造りは無理だと言い放つ。しかし、もとすり作業を見たマッサンは職人たちの活気に触発され、やる気が湧いてくるのだった。一方、女中として一生懸命働くエリー(シャーロット)に対し、ウイスキーの夢も結婚も諦めさせようと早苗(泉ピン子)と千加子(西田尚美)の厳しい指導が始まる。
第45回:俊夫(八嶋智人)との日本酒造りが楽しくないと愚痴るマッサン(玉山鉄二)。一方、エリー(シャーロット)は千加子(西田尚美)から指示された足袋の縫い物に一生懸命取り組む。そんななか、早苗(泉ピン子)と千加子に呼び出され、エリーのためにもウイスキーの夢と結婚を諦めて実家に帰るよう説得されるが、強がり拒否するマッサン。ある夜、亀山の味を学ぼうと残り物のみそ汁を味見するエリーを目撃した千加子は…。
第46回:蔵の作業に弱音を吐くマッサン(玉山鉄二)に、俊夫(八嶋智人)は「いい年をして仕事もしていない人間に、未来の酒などつくれる訳がない」と言い放つ。一方、スコットランドに帰るよう早苗(泉ピン子)に説得されるも、帰りませんと告げるエリー(シャーロット)は、俊夫の言葉に落ち込むマッサンを励まし、千加子(西田尚美)に習った亀山家のみそ汁をマッサンに飲ませるのだった。そんなとき、千加子が産気づいて…。
第47回:千加子(西田尚美)の子どもが無事に生まれ喜ぶ亀山家一同。しかし、赤ん坊を抱くエリー(シャーロット)の姿を見て、マッサン(玉山鉄二)は小さな不安を抱くのだった。その変化に気づいた千加子はマッサンを呼び出し、二人に子どもができたときのことを考えるなら、広島の実家に帰って酒蔵を継ぐべきだ、そうすれば早苗(泉ピン子)も許してくれると提案する。二人は話し合い、エリーはマッサンについていくと告げるのだが…。
第48回:エリー(シャーロット)と二人の子どものことを考え、実家に帰ってくると早苗(泉ピン子)と政志(前田吟)に告げるマッサン(玉山鉄二)。しかし、政志と早苗はその申し出を受け付けず、大阪へ帰れと告げる。さらに、政志は蔵の仕事を手伝わせた真意をマッサンに語り、その言葉を聞いたマッサンはウイスキーづくりへの情熱がこみ上げてくるのだった。そして、エリーとマッサンはもう一度二人の未来について話し合う。
第9週 「虎穴に入らずんば虎子を得ず」
【第9週全体】広島の実家でウイスキーづくりの夢の原点に立ち返り、決意新たに大阪へと戻ってきたマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)。ウイスキーをつくるには、やはり鴨居(堤真一)に頭を下げ雇ってもらうのが一番の近道とエリーに諭されたマッサンは鴨居商店を訪れる。しかし、太陽ワインのポスターが世界で認められ店中が歓喜に湧く中、マッサンは鴨居になかなか話を切り出せないのだった。
そんな中、鴨居はマッサンに一本の瓶を差し出す。ウイスキーと炭酸を混ぜたものを新商品として売り出すことを聞き、ウイスキーをバカにしていると激怒したマッサンはやっぱり一緒には働けないと出て行ってしまう。
一方、エリーは秘書の黒沢(志賀廣太郎)に鴨居商店へと誘われ、鴨居とスコットランドの貿易商との商談の通訳を頼まれる。そこで、日本でのウイスキーづくりを否定され思わず反論してしまったエリーは、もう一度マッサンにチャンスをあげてほしいと鴨居に懇願し、二人の会談の実現に奔走するのだが・・・。
□ 第9週タイトル 虎穴に入らずんば虎子を得ず [読み]こけつにいらずんばこじをえず [意味]恐ろしい虎が棲(す)むほら穴に入らなければ、虎の子どもを生け捕りにすることはできないという意から、大きな危険を冒さなければ、望みを達成することはできないということ。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
「ウイスキーづくりの夢を実現するには、やはり鴨居商店しかない」。覚悟を決めて鴨居のもとを訪れるマッサンですが、ウイスキーへの相いれない考え方に、またもや振り出しに。かたくなな職人気質のマッサンと、“寅年”の革新派プロデューサー・鴨居が手を取り合う日はやってくるのか!?そのときを夢みるエリーの奮闘は……!?
第49回:ウイスキーづくりへの決意を新たに大阪へと向かうマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)。やはり鴨居(堤真一)に頭を下げ雇ってもらうしかないと、マッサンは鴨居商店を訪れるがなかなか話を切り出せない。そんなとき、鴨居は一本の瓶を差し出しマッサンに試飲させる。ウイスキーと炭酸水を混ぜたこの飲み物を新商品として売り出すと聞いたマッサンは、ウイスキーを馬鹿にしていると激怒し出て行ってしまう。
第50回:鴨居(堤真一)とは一緒に働かないと意地を張るマッサン(玉山鉄二)に困るエリー(シャーロット)は鴨居商店に呼ばれ、スコットランドの貿易商と鴨居との会談の通訳をすることに。文化レベルが遅れた日本ではウイスキーをつくることなど無理だと主張する貿易商に対して、エリーは思わず通訳を忘れ反論し、鴨居もエリーに同調し追い返してしまう。そこでエリーは、もう一度マッサンにチャンスが欲しいと鴨居に懇願するのだった。
第51回:マッサン(玉山鉄二)と鴨居(堤真一)の会談を成功させるため、最高のおもてなしをしたいとエリー(シャーロット)はキャサリン(濱田マリ)らに相談、早苗(泉ピン子)からもらった給金を使い料亭を借りることに。一方、鴨居商店がこの不景気のなか本当にウイスキーづくりができるのかという周囲の声を聞いたマッサンは、鴨居との会談に消極的。そんなマッサンをエリーはしった激励し、いよいよ会談の日を迎えるのだが…。
第52回:商品を出した理由と、母親がかつて言ってくれた「やってみなはれ」という言葉を力の源にしてウイスキーづくりに取り組み、世界を驚かせたいと語る。その情熱に心打たれたマッサンは鴨居にウイスキー原酒を振る舞う。しかし、そこで鴨居はピート臭を押さえたウイスキーに改良するようマッサンに提案して…。
第53回:月給百円の化学教師の仕事をエリー(シャーロット)のためにも引き受けるべきと周囲に促され思い悩むマッサン(玉山鉄二)。お金がないと生きていけないと、キャサリン(濱田マリ)らも引き受けるべきと言うが、鴨居(堤真一)と一緒にウイスキーづくりをしてほしいエリーは複雑。一方、鴨居もまたウイスキー技術者を探す中で、本場で修行をした男・マッサンなら日本でもウイスキーがつくれるのではと助言され、思い悩むのだった。
第54回:鴨居(堤真一)とともに働くことを決意したマッサン(玉山鉄二)。エリー(シャーロット)とともに広島の実家へと向かうと、なぜか早苗(泉ピン子)は上機嫌。しかし、鴨居商店に就職し本格的にウイスキーづくりを始めると報告した途端、ついに夢と結婚を諦め酒蔵を継ぐ気になったと勘違いしていた早苗は不機嫌に。そして、早苗は「どうして外国人に生まれてきたんじゃ」と複雑な思いをエリーにぶつけるのだった。
第10週「灯台下暗し」
【第10週全体】ついに鴨居商店へ入社することなったマッサン(玉山鉄二)と、いよいよ始まるマッサンのウイスキーづくりを喜び笑顔で初出勤を見送るエリー(シャーロット)。マッサンは就職祝いにエリーに何かプレゼントをすると提案するが、エリーはなぜか本当に欲しい物を言い出せない。
工場長となったマッサンは、鴨居(堤真一)にウイスキー工場の設立場所として、景色も気候も本場スコットランドに似た北海道を、職人は広島から腕の良い蔵人を呼び寄せる計画を説明する。「やってみなはれ!」と鼓舞する鴨居であったが、北海道には行かなくていいと告げるのだった。北海道は時間も費用もかかりすぎると、鴨居は大阪近郊で適地を探すよう命じ、早くも意見が食い違い不満のマッサン。
一方、いまだ本当にほしいプレゼントをマッサンに言い出せずにいたエリーはキャサリン(濱田マリ)らに相談し、大工の信ちゃん(伊藤えん魔)に家の改築を頼むことに。そんな中、マッサンからの工場用地調査の報告を聞いた鴨居は、山崎に工場を建てようと提案。不満で愚痴るマッサンと、自分の話を聞いてくれないマッサンに腹を立てるエリーとの夫婦喧嘩が始まるのだった・・・。
□ 第10週タイトル 灯台下暗し [読み]とうだいもとくらし [意味]燭台(しょくだい)の真下が周囲より暗いように、人は身近な事情や物事にはかえって疎(うと)く、気づきにくいものであるということ。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
いよいよ鴨居商店でのウイスキーづくりが始動!工場の場所には北海道がいいとマッサンが提案するも、「北海道やないなぁ」と鴨居。輸送の時間も費用もかからない大阪の近くで探すよう命じるが、マッサンはどうも納得がいかない様子。果たして、“灯台下暗し”のごとく、近くにウイスキーの理想の地はあるのでしょうか?
第55回:鴨居商店への入社が決まったマッサン(玉山鉄二)はスコットランドに風土が似た北海道に工場を建てたいと語り、エリー(シャーロット)は喜ぶ。さらに就職祝いにエリーに何かプレゼントをしたいとマッサンは提案するが、エリーはなぜか欲しい物を言いだせないのだった。工場長となったマッサンは、鴨居(堤真一)に工場の設立場所として北海道を、職人は広島から腕の良い蔵人を呼び寄せる計画を説明するのだが…。
第56回:鴨居(堤真一)から北海道ではなく、大阪周辺で最適の工場用地を探せと命じられいらだつマッサン(玉山鉄二)。調査報告の席で再度北海道が最適だと主張するが、鴨居は山崎の地を選択し、さらに社員たちから北海道はリスクが高いと非難されてしまう。一方、エリー(シャーロット)は仕事の愚痴ばかりで話を聞こうとしないマッサンに激怒。キャサリン(濱田マリ)や大工の信ちゃん(伊藤えん魔)らと勝手に家の改築話を進めていく。
第57回:職人採用の面接が始まるが、一人ずつじっくり面接しようとするマッサン(玉山鉄二)に対し、三人ずつ面接すると言う鴨居(堤真一)。酒造りの経験ではなく一芸ばかりを見て採用する鴨居にあきれ、不満を漏らすマッサン。さらに、鴨居は工場の配置を勝手に変え、マッサンはますます理解できないのであった。一方、エリー(シャーロット)は信ちゃん(伊藤えん魔)から日本家屋のすばらしさを教わり、あることを発見するのだが…。
第58回:エリー(シャーロット)はマッサン(玉山鉄二)の山崎への工場用地の下見に一緒にいくと早朝から張り切る。消極的なマッサンに、日本人はどんな土地にでも順応し工夫して暮らしてきた、マッサンなら山崎でも工夫してウイスキーがつくれるはずと励ますエリー。一方、鴨居(堤真一)は、工場の模型を前に山崎の地にある勝算を見いだすのだった。そして、二人は山崎の自然に触れながら普段話せなかった思いを語り合って…。
第59回:山崎の地がウイスキーづくりに適していることを発見したマッサン(玉山鉄二)は、鴨居(堤真一)の選択眼に感服する。しかし、鴨居が山崎を選んだ理由は鉄道が近くを走り宣伝に便利なためであった。将来的に工場見学の実施を考えていた鴨居の着想に驚き、一緒にやっていけるか不安になるマッサンに、エリー(シャーロット)は二人そろえば必ずうまくいくと励ます。さらにエリーは広島の蔵人探しについてあることを思いつく。
第60回:マッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)の前に突然現れた俊夫(八嶋智人)。実はエリーが広島に手紙を出し大阪へ出てきたのだ。鴨居(堤真一)に会わせようと提案するエリーだが、マッサンは鴨居と俊夫は絶対に合わないと反対する。予想どおり鴨居に反抗的な態度をとる俊夫であったが、鴨居はそこが気に入ったと入社を認める。ようやく職人も見つかり、いよいよ始まるウイスキーづくりに二人は喜びをかみしめるのだった。
第11週「子に過ぎたる宝なり」
【第11週全体】念願のウイスキー工場が完成したその日、エリー(シャーロット)の身体に新しい命が宿り喜び一杯のマッサン(玉山鉄二)。広島の実家とスコットランドのエリーの母親にも手紙で報告しようと話す二人のもとに、鴨居(堤真一)が長男の英一郎(浅香航大)を連れて現れる。英一郎に、マッサンにはウイスキーづくりを、エリーからは英語を学ばせたいと、住み込みで面倒を見て欲しいと鴨居は頼み込む。身重のエリーを思いマッサンは断ろうとするが、エリーは快諾、英一郎との共同生活が始まる。
しかし、英一郎は炊事・洗濯、掃除は自分でするので必要以上の干渉をしないでほしいと心を閉ざし、働き出した山崎工場でも学ぶものは何もないと孤立していく。 そんな折、エリーの妊娠を知ったキャサリン(濱田マリ)らがお祝いのパーティーを開く。生まれてくる子供の話で一同が湧くなか、英一郎は「その子供はいじめられる」とマッサンとエリーが抱いていた懸念を言葉にするのだった。
しかし、エリーは言いづらいことを言ってくれたと英一郎に感謝、キャサリンらも二人の子供を守ると宣言。そんな皆の温かさに触れた英一郎は突然嗚咽し、泣き始めるのだった。
□ 第11週タイトル 子に過ぎたる宝なし [読み]こにすぎたるたからなし [意味]子どもは最上の宝であるということ。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
エリーのおなかに赤ちゃんが宿り、幸せムードいっぱいのマッサンとエリー。そんなふたりのもとに、鴨居が息子・英一郎を連れてきたことで、始まった三人の同居生活。ところが、人に心を閉ざす英一郎は鴨居を「父親失格」と言い、どうやらこの親子には大きな確執がある模様。宝である子供をめぐる物語には、予期せぬ結末が…。
第61回:念願の山崎工場が完成し、エリー(シャーロット)の身体に新しい命が宿り、喜び一杯のマッサン(玉山鉄二)は家事も自分がやると大張り切り。広島の実家、そしてスコットランドのエリーの母親にも子どもができたと手紙を書こうと話すのだった。山崎工場の操業に向け、俊夫(八嶋智人)たちと準備に大忙しのマッサン。そんな中、マッサンとエリーのもとに鴨居(堤真一)が長男の英一郎(浅香航大)を連れてやってくる。
第62回:英一郎(浅香航大)と生活を共にすることになったマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)。炊事、洗濯、掃除は自分でするので互いに干渉しないようにと提案、さらに英語は独学で話せるのでエリーに習う必要はないと言う英一郎に不安を感じたマッサンは同居に反対。しかし、エリーは大丈夫だとマッサンを説得する。翌朝、英一郎と一緒にお弁当を作ることになったエリーは、英一郎の母が10年前に亡くなったことを知る。
第63回:英一郎(浅香航大)は、ウイスキーの製造実験は本で学べるから必要ないと消極的で、実際にやってみないとわからないことがあると語るマッサン(玉山鉄二)の言葉も響かない。しかし、エリー(シャーロット)には死んだ母親の姿を重ね、少しずつ心を開いていく。一方、鴨居(堤真一)は英一郎との関係修復に思い悩んでいた。そんな中、エリーの妊娠を知ったキャサリン(濱田マリ)らがお祝いのパーティーを開く。
第64回:英一郎(浅香航大)は、近所の人々やエリー(シャーロット)の温かさに触れ号泣してしまったと告白する。そんな英一郎に、エリーは自分の父親と同じ「人生は冒険旅行」という言葉を発した鴨居(堤真一)の魅力を語るが、仕事ばかりで母親の死に際にも現れなかった鴨居を、英一郎はどうしても受け入れられないのだった。そんな時、マッサン(玉山鉄二)が木材を持って帰ってきて、あるものを作ろうと英一郎に手伝わせる。
第65回:英一郎(浅香航大)に話があると鴨居(堤真一)がマッサン(玉山鉄二)の家にやってくるが、本題を切り出せないまま英一郎は2階へと去ってしまう。英一郎との関係に苦悩する鴨居は、夢にまっすぐなマッサンと、異国で頑張るエリーと生活を共にすれば何かを変えられると願っていた。そんな鴨居の英一郎への愛情をかいま見たマッサンとエリーは、一緒に食事をして話しあおうと英一郎の部屋に料理を持って向かうのだが…。
第66回:エリー(シャーロット)が階段から落ち流産してしまい、マッサン(玉山鉄二)と英一郎(浅香航大)はそれぞれが自分自身を責める。キャサリン(濱田マリ)らが見舞いに訪れ笑顔を見せるも、一人になるとエリーは思い出しては涙するのだった。そんなエリーに、この苦難を二人一緒に乗り越えればまた幸せが訪れるとマッサンは語り、ようやく元気が出てくるエリー。そんな時、マッサンは医者にエリーのことで話があると告げられる。
第12週 「冬来たりなば春遠からじ」
【第12週全体】子供を失った悲しみを、二人一緒に乗り越えようと誓い合ったマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)。そんな矢先、医師からエリーが出産することは難しい身体であることを告知されたマッサンは再び絶望のどん底に突き落とされる。そして、その事実をエリーに打ち明けることができないまま苦しむ毎日が続くのだった。
一方、操業のお披露目会に向けて準備を進める山崎工場は、マッサン不在で思うように試験が進まず混乱を極めていた。工場のことを一任された英一郎(浅香航大)は俊夫(八嶋智人)から懇願され、父・鴨居(堤真一)にマッサンなしでは準備が間に合わないと、お披露目会の延期を願い出る。しかし、鴨居は予定を変えるつもりはないと断言し、思わず英一郎はエリーが子供を生むことが難しい身体であり、マッサンはお披露目会どころではないと話してしまう。それでも予定通りお披露目会を行うと譲らない鴨居に、自分の母親が死んだ時の記憶を重ね、「あんたは鬼や!」と英一郎は言い放つ。
そんな中、黙っていることは本当の優しさではないとキャサリン(濱田マリ)に告げられたマッサンは、ついにエリーに悲しい事実を打ち明けるのだった・・・。
□ 第12週タイトル 冬来たりなば春遠からじ[読み]ふゆきたりなばはるとおからじ[意味]十九世紀、イギリスの詩人シェリーの「西風に寄せる頌歌(しょうか)」の一節。「暗く寒い冬が訪れたなら、明るく暖かい春はもうそこまで来ている」の意から、「苦境を乗り越えれば、やがて幸せな時期を迎えられる」という教え。出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
赤ちゃんを流産しただけでなく、エリーがこの先子どもを望めない体であるという事実を知り、どん底に突き落とされるマッサン。そのことをエリーに話すべきか悩んだすえ、エリーへの深い愛情と自分の弱さにも向きあい、ついに打ち明ける決心を固めます。暗く寒い冬のなかにあるマッサンとエリーですが、ふたりはこの苦難を乗り越え、暖かな春を迎えることができるのでしょうか?
第67回:エリー(シャーロット)が出産の難しい身体であることを宣告され、ぼう然とするマッサン(玉山鉄二)。眠りながらもうわ言でマッサンに謝るエリーを見た英一郎(浅香航大)もやり切れない思いでいっぱい。そんな中、キャサリン(濱田マリ)が弁当を持って見舞いに現れ場を和ませようとするも、子どもの話に敏感に反応するマッサンと英一郎。そんな二人の様子に気付いたキャサリンは、エリーが退院できない理由を英一郎に問いただす。
第68回:1週間ぶりに帰宅したエリー(シャーロット)。マッサン(玉山鉄二)はかつて作った木のゆりかごを見て、つらくなるからと布をかぶせて隠すのだった。マッサンはエリーには身体のことは黙っておこうと提案するが、すでに人に話したと告白する英一郎(浅香航大)。そこに事情を知ったキャサリン(濱田マリ)が現れ、二人きりで話そうとマッサンに伝言するのだった。そんな中、マッサン不在の山崎工場は大変な混乱をきわめる。
第69回:マッサン(玉山鉄二)不在で試験がうまくいかず、山崎工場の俊夫(八嶋智人)らは焦るばかり。そんな中、エリー(シャーロット)の病状について話すマッサンとキャサリン(濱田マリ)。子供を望むエリーにはいつかわかることだと早く告白するよう勧めるキャサリンに、自分には何もできないとマッサンは苦悩を吐露するのだった。そんなマッサンに「ラブ」があれば必ず乗り越えられるとキャサリンは励ます。
第70回:真実を打ち明けられ、激しく泣き放心状態のエリー(シャーロット)。マッサン(玉山鉄二)は自分たちの子供がエリーの命を助けてくれたのだから子供の分まで精いっぱい生きなければならないと語り、ただただエリーを強く抱きしめるのだった。その話を聞いた鴨居(堤真一)は、あすからマッサンに出勤するよう英一郎(浅香航大)に伝言し去る。あすからは無理だと言うマッサンに、エリーは絶対行くようにと言うのだった。
第71回:お披露目会に向け急ピッチで準備を進めるマッサン(玉山鉄二)。一方、エリー(シャーロット)のもとに鴨居(堤真一)が訪ねてくる。自分に元気を取り戻させるためにマッサンを工場の作業に戻したという鴨居の真意に気付いていたエリーに、自分の死んだ妻を重ねる鴨居。エリーは鴨居に心を裸にして英一郎(浅香航大)と話をするよう懇願する。そして、二人が話す瞬間(とき)が訪れ、鴨居は妻と交わした約束について語り出す。
第72回:鴨居(堤真一)と英一郎(浅香航大)の和解を報告するエリー(シャーロット)に、マッサン(玉山鉄二)はキャサリン(濱田マリ)から養子の話をされたことを告げる。やはり、マッサンは子供が欲しいのかと子供を産めなくなった自分を責め涙するエリー。マッサンは二人にはウイスキーという夢がある、その夢とエリーがいれば他には何もいらないとエリーに語り抱きしめるのだった。そして、ついに工場のお披露目会の日が訪れる。
第13週 「急(せ)いては事をし損じる」
【第13週全体】鴨居商店の山崎工場が完成し、マッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)のもとに新しい家族である養女のエマ(住田萌乃)が来てから4年が経過した1928年(昭和3年)11月、エリーは妻として、そして母として毎日奮闘していた。一方、マッサンは工場長補佐となった英一郎(浅香航大)や俊夫(八嶋智人)らと共に、ウイスキーの原酒づくりを順調に進めていた。
しかし、鴨居商店も不況で経営が次第に悪化し、今すぐウイスキーを販売するか、製造中止にするべきとの声が社員から挙がり、鴨居は横浜のビール工場の買収に加えて、今あるウイスキー原酒でブレンドするよう指示する。エリーの励ましを受けブレンド作業に取り組み始めるマッサンだが、やはり熟成期間が短いため思うような味にはならず、すぐに商品化しようと言う鴨居にマッサンは頭を痛めるのだった。
そんな折、広島の実家からマッサンの母・早苗(泉ピン子)が突然訪ねてくる。ウイスキーづくりがうまくいかず、会社も危ないというマッサンとエリーの話を聞いた早苗は、エマのことを一番に考え、三人で広島の実家に帰ってくるよう提案するのだが・・・。
□ 第13週タイトル 急いては事をし損じる [読み]せいてはことをしそんじる [意味]あせってことを急ぐと失敗しやすいものである。急ぐときこそ、落ち着いて行動すべきであるという戒め。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
時代は流れ、押し寄せる不況の波。鴨居商店も例外ではなく、会社存続のため、熟成半ばのウイスキーをブレンドするよう鴨居に指示されます。その出来はマッサンの理想から遠くかけ離れていたものの、予定を繰り上げての商品化が決定。いまできる最高の味を求めて試行錯誤するマッサンですが、日本初となる国産ウイスキーの行く末はいかに……!?
第73回:鴨居商店の山崎工場が完成し、マッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)のもとに娘のエマ(住田萌乃)が来て四年が経ち、エリーは妻として、そして母として毎日奮闘していた。一方、マッサンはヨーロッパ留学から帰国した英一郎(浅香航大)や俊夫(八嶋智人)らと原酒づくりに取り組んでいた。しかし、鴨居商店の経営状況は予想以上に悪化しすぐにウイスキーを出荷するか製造中止にすべきとの声が社内からあがる。
第74回:鴨居(堤真一)から現時点の原酒でブレンドしてほしいと頼まれたマッサン(玉山鉄二)。自分が理想とするハイランドケルトのウイスキーを手に、熟成の足りない原酒で果たしていいウイスキーがつくれるのかと思い悩むが、最初から最高のものはできないのだから何度でも挑戦すればいいとエリー(シャーロット)に背中を押され、ブレンド作業に取りかかる。そんな時、マッサンの母・早苗(泉ピン子)が突然大阪へやってくる。
第75回:ブレンド作業に取り組むも、若い原酒しかない難しさに直面し苦しむマッサン(玉山鉄二)。エリー(シャーロット)はその悩みを聞き必死に励ますのだった。そんな状況を察した早苗(泉ピン子)は、娘のエマ(住田萌乃)のためにも広島に帰ってくるようマッサンに提案するのだった。そんな中、鴨居(堤真一)はブレンドしたウイスキーの試飲をしてもらうため、ウイスキーの味に精通した澤田(オール巨人)を招く。
第76回:あらためてブレンド作業に取り組み始めたマッサン(玉山鉄二)。一方、早苗(泉ピン子)は、エリー(シャーロット)にエマ(住田萌乃)のためにも三人で広島に帰って来いと言って広島へと帰っていく。そんな中、ブレンド完成まであと一歩まで近づいたマッサンは、最初に仕込んだピートが効きすぎた原酒を少量加えることを思いつき、ついに納得できるブレンドが完成、鴨居(堤真一)に試飲してもらう。
第77回:日本初の国産ウイスキーを完成させたお祝いをするマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)。これまでの苦難の日々を思い出し、やっとマッサンのウイスキーづくりの夢が実現したと喜びで涙するエリー。そんな姿を見てマッサンはより一層充実感がこみ上げてくるのだった。しかし、発売から半年がたってもウイスキーは全く売れず、鴨居(堤真一)はより日本人に合った飲みやすいウイスキーをつくろうと提案する。
第78回:ピート臭を抑えたウイスキーづくりに思い悩むマッサン(玉山鉄二)に、俊夫(八嶋智人)は政志(前田吟)がそうであったように、何があっても自分の信念を貫き通すべきだとマッサンを励ます。ピート臭が販売不振の原因だと主張する鴨居(堤真一)に対し、客にこびてまで味を変えたくないとマッサンは主張し、二人の間に亀裂が生じる。そんな中、鴨居は京都帝大の教授を招き、ブレンド作業を手伝ってもらうと告げる。
第14週 「渡る世間に鬼はない」
【第14週全体】国産初のウイスキー「鴨居ウイスキー」を発売するも全く売れず、そのことでウイスキーの味の方向性への違いが浮き彫りになったマッサン(玉山鉄二)と鴨居(堤真一)。二人の対立は深まり、工場を英一郎(浅香航大)に任せる代わりにマッサンは営業へ回るよう命じられる。ショックを受けるマッサンであったが、自分がつくったウイスキーを客がどんな顔をして飲むのかを自分の目で確かめようと、営業活動に前向きに取り組み始め、スコットランドに似ていると呼ばれる北海道に向かうのだった。
期待に胸をふくらませやってきた北海道であったが、やはりウイスキーはまずいと全く売れない。そんな時、マッサンはニシン漁師の親方・森野熊虎(風間杜夫)と出会い、熊虎の誘いでニシン漁で栄える余市を訪れる。
一方、エリー(シャーロット)のもとに早苗危篤の電報が届き、マッサンに連絡が取れないまま広島へ向かうエリー。病気の峠は越え一同は安堵、孫のエマ(住田萌乃)の顔を見た早苗は少し元気を取り戻すのだった。看病をする中で、エリーと早苗は初めて互いの気持ちを語り合い心を通わせ始めるが、そんな時早苗の容態が再び悪化して・・・。
□ 第14週タイトル 渡る世間に鬼はない [読み]わたるせけんにおにはない [意味]世間の人は一見無慈悲そうに見えるが、誰でも困った人を助けるような情け深い心を持っているものだ。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
鴨居から営業職を命じられ、ウイスキーを売るためにひとり北海道へ旅立つマッサン。そこで熊虎という謎の男に出会い、余市という北の大地に生きる人々の温かさに触れることに。そんな折、早苗の危篤を知らせる電報が届き、エリーはエマを連れて広島へ向かいます。病に弱っていても、エリーへの当たりの強さは相変わらずの早苗。そんな彼女に寄り添うエリーに、早苗の心はどう動くのか?一見、鬼のように見える早苗の本心とは?
第79回:ウイスキーの方向性を巡りマッサン(玉山鉄二)と鴨居(堤真一)は対立を深めていき、鴨居はマッサンに営業へ回るよう命じる。ショックを受けるマッサンであったが、自分がつくったウイスキーを客がどんな顔をして飲むのか自分の目で確かめようと、以前から気にかけていた北海道に向かうのだった。一方、エリー(シャーロット)のもとに早苗(泉ピン子)危篤の電報が届き、マッサン不在のなかエリーは広島へ向かう。
第80回:マッサン(玉山鉄二)不在のなか広島へと駆けつけたエリー(シャーロット)は、早苗(泉ピン子)の容態が峠を越えたことを知り、亀山家一同とともに胸をなでおろす。3人で広島へ帰って来いと再び話す早苗に、まだ夢を諦めていないから帰らないと答えるエリー。一方、北海道でウイスキーの営業に回るマッサンであったが、味がまずいと全く売れない。途方に暮れていたマッサンは森野熊虎(風間杜夫)と出会うのだった。
第81回:まだエリー(シャーロット)を嫁として認めない早苗(泉ピン子)に、千加子(西田尚美)はマッサン(玉山鉄二)が広島へ帰ってきたら祝言をあげさせようと提案する。早苗を介抱するなか、互いのこれまでの思いを語り合い、早苗はようやくエリーと心を通わせる。一方、熊虎(風間杜夫)に誘われるまま余市へと来たマッサンは、熊虎がニシン漁の親方であることを知り、ソーラン節を歌い踊り盛り上がる迫力に心を熱くするのだった。
第82回:ニシン御殿の人々にウイスキーを飲んでもらうもまずくて飲めないと大不評。しかし、親方の熊虎(風間杜夫)が全部買うと宣言しマッサン(玉山鉄二)は安どする。そして翌日、霧に覆われた景色、澄んだ水が流れる川、良質のピートが採れる大地にスコットランドの風景を見たマッサンはついに理想の地を見つけるのだった。一方、エリー(シャーロット)はマッサンと連絡がつかず不安のなか早苗(泉ピン子)の看病を続けていた。
第83回:エリー(シャーロット)はようやくマッサン(玉山鉄二)と連絡がとれ、マッサンは急いで広島へと向かう。その知らせに安心し喜ぶ一同であったが、早苗(泉ピン子)が吐血、医者からもう残り時間はわずかと告げられる。早苗はエリーが作ったホット・トディーを飲み、マッサンが帰ってきたら祝言をあげてやってほしいと政志(前田吟)に頼む。そして、エリーは千加子(西田尚美)に促され着物に着替え始めるのだった。
第84回:二人きりで、政志(前田吟)にこれまでの礼を言う早苗(泉ピン子)。政志もまた夫婦になれて良かったと告げるのだった。その時、花嫁姿のエリー(シャーロット)が現れ、その姿を微笑みながら眺める早苗。早苗は男として生まれ蔵を継ぎたかったこと、夢を持つマッサン(玉山鉄二)とエリーがまぶしくて羨ましかったことを語り、ついにエリーを日本一の嫁だと認めるのだった。そこについにマッサンが駆けつける。
第15週「会うは別れの始め」
【第15週全体】マッサン(玉山鉄二)の母・早苗(泉ピン子)がこの世を去って一週間。マッサンは父・政志(前田吟)から早苗が一番マッサンのつくったウイスキーを楽しみにしていたと聞き、時間はかかっても必ずつくってみせると気持ちを新たにし、エリー(シャーロット)と再び大阪へと帰ってくる。
マッサンは鴨居(堤真一)に北海道で商品を売ることがどれだけ大変なことかを身を持って知ったと頭を下げ、再び山崎工場に戻してほしいと懇願、工場長として復帰することになり英一郎(浅香航大)たち従業員に笑顔で迎えられる。そこでマッサンは鴨居の言うとおり、ピート臭を薄くした日本人が飲みやすいウイスキーづくりを目指すと宣言し、ブレンド作業に取りかかるのだった。
しかし、そんなマッサンを見てなぜか胸騒ぎがするエリー。来る日も来る日も試行錯誤を重ねる中で、マッサンは匂いを薄くすることを追究するあまり、ピートを炊かずに乾燥させた麦芽を使用した原酒をつくったり、水でウイスキーを希釈したりと、これまでのこだわりを一切見せなくなっていき、エリーはより不安を募らせていく。そんな中、ついに新しいウイスキーが完成し発売されるのだが・・・。
□ 第15週タイトル 会うは別れの始め [読み]あうはわかれのはじめ [意味]人と人とが出会っても、いつかは別れるときがくるということ。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
母・早苗との永遠の別れを胸に刻み、ウイスキーづくりへの思いを新たに、鴨居商店に戻ったマッサン。工場長への復帰が認められ、鴨居が求める「日本人が飲みやすいウイスキー」を目指してブレンドに精を出すものの、日に日にマッサンらしさが失われていくことに…。その変化に気づくのは、やはりエリー。マッサンが信念を忘れず夢を追い続けるために、いま必要な決断とは!?
第85回:政志(前田吟)は人前では絶対に飲まないと言っていた早苗(泉ピン子)が人目を忍んでウイスキーを飲んでおり、実は心の中では一番マッサン(玉山鉄二)を応援していたと告げる。そして、酒造りに悩むマッサンに酒としっかり向き合えと鼓舞するのだった。一方、エリー(シャーロット)もまた早苗がエリーの料理を褒めていたと知り喜ぶ。亀山家の面々と別れた二人は大阪へと向かい、マッサンは鴨居(堤真一)の元を訪ねる。
第86回:工場長として復帰したマッサン(玉山鉄二)は工員たちを家に招きパーティーを開く。その席で、自分の目指す理想のウイスキーは封印し、まずは日本人が飲みやすいウイスキーをつくると宣言、誰よりもはしゃぐマッサン。その姿に喜びながらもエリー(シャーロット)はなぜか胸騒ぎがするのだった。そして、英一郎(浅香航大)とともにスモーキーフレーバーが限りなく薄い原酒を用いブレンド作業をする日々が始まる。
第87回:熊虎(風間杜夫)からりんごが届き、余市で見つけた理想の地を思い出すマッサン(玉山鉄二)の表情を見て、飲みやすいウイスキーづくりに取り組むマッサンにエリー(シャーロット)は不安を増していく。鴨居(堤真一)のよりスモーキーフレーバーを抑えたブレンドへとの要求に反対する英一郎(浅香航大)であったが、マッサンはピートを炊かない麦芽で原酒を作ろうと言い出し、あまりの変貌ぶりに工員たちは不安になるのだった。
第88回:鴨居(堤真一)も納得するブレンドをようやく完成させたマッサン(玉山鉄二)であったが、どこかうつろな表情。心配のエリー(シャーロット)は無理せず本当の気持ちを教えてほしいと訴えるが、マッサンは「何が分かる、口を出すな」と思わず声を荒らげてしまうのだった。そして、ついに鴨居ウイスキーレッドラベルが大々的な宣伝とともに発売され、マッサンは新たに始めた工場見学に精力的に取り組む。
第89回:鴨居商店を辞め、自分の工場を作ろうと決意したマッサン(玉山鉄二)は、エリー(シャーロット)とともに野々村(神尾佑)の元を訪ね、実業家の渡芳利(オール阪神)と出会う。北海道に工場を建てウイスキーをつくりたいとエリーが話を持ちかけたのだ。計画を必死で説明するマッサンだが、出荷までの5年間の経営計画がなければ投資できないと言われてしまう。悩むマッサンとエリーだが、りんごを見たエリーはあることを思いつく。
第90回:鴨居(堤真一)の元を訪れたマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)は会社を辞め北海道へ行くことを告げる。資金のめどがたたないマッサンに、会社に残れば必ず夢は実現できると説得する鴨居だが、自分の信じるウイスキーを作るためには鴨居の元から離れるべきだとマッサンは力強く答える。そんなマッサンに鴨居は経営者としての厳しさに耐える覚悟があるのなら土下座をしてでも資金をかき集めてみろと迫る。
第16週「人間到る処青山有り」
【第16週全体】1932年(昭和7年)10月、マッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)はついに北海道へとやってくる。ウイスキーを売り出すまでの資金稼ぎにりんご汁を売ろうと、マッサンは以前出会った森野熊虎(風間杜夫)に相談に訪れる。
何でも任せろと豪盛にマッサン達をもてなす熊虎であったが、息子の一馬(堀井新太)は歓迎しない様子。さっそく土地とりんごの確保に町の人々に挨拶に回るマッサンとエリー。しかし、熊虎の名前を出すと誰もが冷たい態度に豹変し、二人は困惑する。さらに、熊虎の義理の弟であるりんご組合長の進(螢雪次朗)に交渉に訪れるも、熊虎に騙されていると告げ去るのだった。熊虎の娘・ハナ(小池栄子)から二年間ニシンが来なかったことが原因で熊虎は借金まみれになっていたことを聞く二人。家を売って借金を返すしかないと言う一馬と、もう一度ニシン漁で一発逆転してみせると夢にすがる熊虎は対立しているのだった。
それだけではなく、熊虎と進たちの間にも開拓の歴史にまつわる根深い確執があった。このままでは何も始められないと熊虎の家を出ようとマッサンは提案するが、エリーは熊虎と一馬の親子の絆を取り戻したいと奔走するのだった。
□ 第16週タイトル 人間到る処青山有り [読み]じんかんいたるところせいざんあり ※「人間」は「にんげん」とも読みます。 [意味]尊王攘夷(じょうい)派の僧の月性(げっしょう)が学問を志して故郷を出るときにものした詩の一節。墳墓の地はどこにでもあるから、人は故郷を出て大いに活動すべきであるという意。
参考:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
鴨居の叱咤(しった)激励を受けてついに鴨居商店から旅立ち、マッサンとエリーはウイスキーづくりの理想の地と信じる北海道へ。マッサンは以前出会った熊虎を続けるために、いま必要な決断とは一体……!?
第91回:1932年(昭和7年)、マッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)はついに北海道・余市へとやってくる。大阪のキャサリン(濱田マリ)ら近所の人々、そして田中大作(西川きよし)というこれまで二人を支えてきてくれた人たちのためにも、この北海道で必ず夢を実現させなくてはと決意をあらたにするのだった。そしてマッサンたちはまず以前に出会ったニシン漁の親方・森野熊虎(風間杜夫)のもとを訪ねる。
第92回:余市へ着き、熊虎(風間杜夫)のもとを訪れたマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)。ウイスキーをつくるために北海道へやってきたことを話し、それに先立つ土地や大工、そして資金調達のためのりんご汁のリンゴ農家への仲介を頼むマッサン。朝メシ前だと快諾した熊虎は、余市は一発当てれば殿様になることができる夢の大地だと語り、マッサンとエリーはやる気が湧いてくるのだったが…。
第93回:熊虎(風間杜夫)やハナ(小池栄子)とは違い歓迎していない様子の一馬(堀井新太)に不安を感じるマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)。翌日、工場用地を探すため地主に挨拶に行くマッサンとエリーであったが、熊虎の名前を出した途端になぜか冷たくあしらわれ困惑する。さらに、熊虎の義理の弟でもあるりんご組合長の進(螢雪次朗)にもりんごを売ることを断られ、二人は熊虎にだまされていると告げられるのだった。
第94回:マッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)はハナ(小池栄子)から、この二年間ニシンが全く来ないことが原因で熊虎(風間杜夫)がばく大な借金を背負ってしまったことを知る。しかし、借金以外にも何か根深い問題があると感じたマッサンは、再び進(螢雪次朗)のもとを訪れる。進は会津から北海道へと開拓民としてやってきた祖先の歴史を語り、この厳しい大地に耐えてやっていく覚悟があるのかとマッサンに問うのだった。
第95回:このままだと自分たちも裏切り者の仲間だと思われて何も出来ないと、熊虎(風間杜夫)の家を出ようと提案するマッサン(玉山鉄二)。しかし、エリー(シャーロット)は反対し、熊虎の家族を仲直りさせたいと言うのだった。そんなとき、進(螢雪次朗)たちが熊虎のもとへやってくる。土地の権利書を取り上げようとする進らに抵抗する熊虎に、一馬(堀井新太)はこれまで家族を顧みなかったことを責めるのだった。
第96回:家族の絆を取り戻した熊虎(風間杜夫)は、自分たちの夢とともにニシン御殿が建つ土地の権利書をマッサン(玉山鉄二)に託し、ハナ(小池栄子)と一馬(堀井新太)も同意する。マッサンはその思いを受け取り、もう一度この家にたくさんの人々が集い、余市をウイスキーの里と呼ばれる場所にすることを強く誓うのだった。そして一年後、エリー(シャーロット)のもとにラブレターを書いた相手がやって来る。
第17週「負うた子に教えられる」
【第17週全体】マッサン(玉山鉄二)の会社・北海道果汁では順調にりんごジュースの製造が進んでいたが、値段が高すぎるのか営業 活動むなしく全く売れない。りんごジュースの販売が軌道に乗るまではウイスキーづくりは認めないと言う出資者の 野々村(神尾佑)や渡(オール阪神)は、抜本的な改善を迫りマッサンは四苦八苦。
一方、成長したエマ(住田萌乃)は髪の色を端緒としてエリー(シャーロット)との外見の違いに疑問を持ち始めていた。エリーを見た同級生達から、親が外国人だとからかわれるようになったエマは、父兄参観と家族についての作文のことを二人に言い出せず隠してしまう。そんなエマの様子に、マッサンとエリーはついに真実を話す時が来たのかと思い悩むのだった。
ある日、エマがちょっかいを出してきたタケシ(向井悠悟)を突き飛ばしけがをさせてしまう。エリーをバカにされたことが悔しかったと話すエマを抱きしめながら、より悩みを深くしていくエリー。そして、エマが父兄参観のことを隠していたこと、さらにハナ(小池栄子)にマッサンとエリーとどこが似ているかと質問していたことを知ったマッサンとエリーは、ついにエマに真実を打ち明けるのだった・・・。
□ 第17週タイトル 負うた子に教えられる(負うた子に教えられ浅瀬を渡る) [読み]おうたこにおしえられる(おうたこにおしえられあさせをわたる) [意味]かつて自分が背負った子に、どこが浅いかを教えられながら川を渡る。転じて、賢者であると自負している人でも、時には年若い人や未熟な人に教えられることがあるということのたとえ。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
エリーとの見た目の違いに疑問を持つようになってきたエマ。とうとうエマが養女であることを、本人に告げなければいけないときがやってきたのか…。マッサンとエリーは思い悩んだ末、エマに真実を打ち明けます。とはいえ、まだ幼く小さな体と心で葛藤するエマ。そんな娘とともに乗り越えることで、マッサンとエリーたちは本物の家族の絆を手に入れるのかも。
第97回:1933年(昭和8年)、マッサン(玉山鉄二)の会社、北海道果汁では順調にリンゴジュースの製造が進んでいた。毎朝8時の始業に合わせ鳴り響く鐘の音をほほえましく聞くエリー(シャーロット)。しかし、営業はうまくいかず倉庫には出荷されない商品が山積みに。娘のエマ(住田萌乃)はエリーとの外見の違いに興味を持ちはじめ、そんな時に学校で父兄参観のお知らせと、「わたしのかぞく」という作文課題が出される。
第98回:学校でのエマ(住田萌乃)の様子が気になったエリー(シャーロット)は元気に帰宅する姿を見て一安心するも不安がぬぐえない。エリーに相談されたマッサン(玉山鉄二)は堂々としていればいいとエマに告げようとするも、成長したらエリーと同じ髪の色になれると信じている様子に、とうとう真実を告げるときが来たのかと感じる。そんな時、学校で再び同級生からエリーのことでからかわれたエマはじっと我慢していたが…。
第99回:どんなことがあっても人にケガをさせるのはダメだとエマ(住田萌乃)に諭すエリー(シャーロット)であったが、母親の事をバカにされたのが許せなかったと訴えるエマに、うれしく思いつつも問題は想像以上に切実であると実感するのだった。一方、出資者の野々村(神尾佑)と渡(オール阪神)に大阪へ呼び出されたマッサン(玉山鉄二)は、商品名や販路、宣伝方法の改善を迫られ、利益を出すまでウイスキー造りは禁止と宣告される。
第100回:大阪から帰ってきたマッサン(玉山鉄二)は商品名を「りんご汁」に変え、百貨店にも営業をかけると俊夫(八嶋智人)に告げる。働き過ぎのマッサンを心配し人を雇おうと勧めるもマッサンは自分でやると言うのだった。一方、エリー(シャーロット)との外見の違いへの興味が日増しに大きくなっていくエマ(住田萌乃)。ハナ(小池栄子)の助言もあり、ついに真実を話そうと決心したマッサンとエリーであったが…。
第101回:マッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)から自分が養女であることを知ったエマ(住田萌乃)は頭では理解し元気を出そうと努力するも、まだ課題の作文を書くことができないのだった。元気に振る舞うエマの様子が逆に心配になるエリー。そして、エマは突然高熱を出し倒れてしまう。熊虎(風間杜夫)から父兄参観と作文のことを知ったマッサンとエリーは、エマが悩み続けていたことを痛感し、必死で看病するのだった。
第102回:ようやく熱が下がったエマ(住田萌乃)は懸命に看病をしてくれたエリー(シャーロット)に、頭では理解してもどうしても受け入れられない部分があったと正直に告白。父兄参観に来てもいいが、たった一つ、自分より先には死なないでほしいとお願いするのだった。そんなエマをマッサン(玉山鉄二)とエリーは約束すると強く抱きしめる。元気になったエマは、ようやく作文を書き上げ、いよいよ父兄参観の日が訪れる。
第18週「遠くて近きは男女の仲」
【第18週全体】マッサン(玉山鉄二)の工場が操業を開始して半年、病院などの取引先が見つかり、りんご汁の製造販売はようやく軌道に乗り出していた。そんな矢先、輸送中にラベルにカビが生えたり、りんご汁が白濁する事件が起きる。品質や味には全く問題がないと主張するマッサンであったが、これでは売り物にならないと返品され予想外の負債を抱えるマッサン。
心配したエリー(シャーロット)は返品されたりんご汁でアップルゼリーを作ろうと提案するがマッサンは聞く余裕がない。そんな中、進(螢雪次朗)から熊虎(風間杜夫)へハナ(小池栄子)の縁談の相談が舞い込む。日々会う度にハナと口げんかをしている俊夫(八嶋智人)の動揺する態度を見て、恋心に気付くエリー。
しかし、俊夫はハナへの気持ちをごまかそうとりんご汁を用いたワイン作りの実験に没頭していく。 そんな俊夫の煮え切らない態度に一度は見合いを受けると決めたハナであったが、ついに俊夫に好きだと想いを告げ、俊夫もようやくハナに結婚して欲しいと告白する。二人の結婚が決まり、パーティーをひらくマッサン達。そこに大阪から予想もしなかった悲しい知らせが届くのだった・・・。
□ 第18週タイトル 遠くて近きは男女の仲(遠くて近いは男女の仲) [読み]とおくてちかきはだんじょのなか(とおくてちかいはだんじょのなか) [意味]遠く離れていても男女の仲というのは、意外に結ばれやすいものだ。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
りんご汁の白濁騒動が起こり、マッサンの工場はまたもや壁に直面!一方、顔を合わせるたびに、減らず口をたたき合っているのは俊夫とハナ。そんな折に舞い込んだハナの縁談話をきっかけに、ふたりはぎくしゃくした空気に。ハナを想っているのにどうにも素直になれない俊夫は、どうやってハナにその思いを伝えるのか?
第103回:マッサン(玉山鉄二)の工場は新たな取引先も見つかり、ようやく軌道に乗り始め、エリー(シャーロット)やエマ(住田萌乃)も徐々に北海道の暮らしに慣れ始めていた。しかしある日、りんご汁が濁り、ラベルにカビが生えたと取引先から苦情が。品質には何の問題もないと釈明するが全て返品、回収費用も負担するよう告げられるのだった。そんな中、熊虎(風間杜夫)が進(螢雪次朗)に頼まれた縁談をハナ(小池栄子)に持ちかける。
第104回:縁談話が持ち上がり動揺するハナ(小池栄子)と俊夫(八嶋智人)を見て、エリー(シャーロット)は2人が互いに好き合っていると感じる。そんな中、俊夫はハナへの思いを振り切るように、返品されたりんご汁を利用したワインづくりに没頭するのだった。その様子にエリーの言うことがまんざらでもないと感じるマッサン(玉山鉄二)。互いに距離をとる俊夫とハナを引き合わせようとするエリーとマッサンであったが…。
第105回:ハナ(小池栄子)に見合いをどう思うかと問われるも、肝心な事が言いだせない俊夫(八嶋智人)。マッサン(玉山鉄二)はあまりおせっかいをするなとエリー(シャーロット)に言うが、より一層他人行儀になる2人の様子に我慢ができないエリーは、熊虎(風間杜夫)に2人のことを話すことにするのだった。しかし、話を聞いた熊虎は激怒し俊夫につかみかかる。ハナも俊夫の煮えきらない態度に、つい見合いをすると言いだす。
第106回:ハナ(小池栄子)に好きだと告白されるも、父と母を若いころに亡くした俊夫(八嶋智人)は夫婦になる自信がないと告げる。しかし、意気地なしと言って去ろうとするハナに、ついに勇気を振り絞り自分の嫁になれと伝えるのだった。俊夫とハナから報告を受けた熊虎(風間杜夫)は、2人の意思を確認し結婚を認める。そんな中、マッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)のもとに大阪から思いもよらない知らせがきた。
第107回:英一郎(浅香航大)の死を受け入れられないまま葬儀に訪れたマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)を、鴨居(堤真一)は寂しげな様子で迎えるのだった。英一郎が初めて仕込んだ原酒を悲しみの中かみしめながら飲むマッサンとエリー。鴨居は英一郎がマッサンには負けたくないと必死に頑張っていたこと、早くマッサンがつくるウイスキーが飲みたいと言っていたことを二人に伝え、マッサンにある決意が芽生える。
第108回:英一郎(浅香航大)の死を受け、ある決意が芽生えたマッサン(玉山鉄二)は、出資者の渡(オール阪神)からブランデーづくりに使用する蒸留釜設置のための増資を取り付け、いよいよ決意を固める。そして、俊夫(八嶋智人)とハナ(小池栄子)の祝言の日。マッサンはエリー(シャーロット)とともに初めての仲人をつとめ、二人の幸せを熊虎(風間杜夫)らと盛大に祝う。そんななか、マッサンはひとつの重大な発表をする。
第19週「万事休す」
【第19週全体】中国との戦争が長びく1940年(昭和15年)。英一郎(浅香航大)の死を通し、強い決意で始めたウイスキーの仕込みから6年、順調に熟成が進んだ原酒を前に、マッサン(玉山鉄二)はついにブレンド作業を始める。一馬(堀井新太)らとの試行錯誤の中、ついに理想としてきたウイスキーが完成する。
しかし、マッサンは過去を振り返り、自分がおいしいと思うものが売れるとは限らないと不安を抱くのだった。そんな懸念を払拭しようとエマ(優希美青)はウイスキーの試飲に奔走、上杉(北大路欣也)と出会う。マッサンを訪ね北海道へとやってきた上杉はマッサンが作ったウイスキーをうまいと評し、ようやくマッサンは自信を取り戻す。
そんな中、出資者の野々村(神尾佑)と渡(オール阪神)が工場にやってくる。マッサンはこれまで秘密でウイスキーづくりをしていたことをついに告白する。これからはウイスキー一本で勝負したいと訴えるマッサンに烈火のごとく怒る渡たち。ウイスキーに合う料理で渡らをもてなすエリー(シャーロット)と熊虎(風間杜夫)の助けもあり、ようやくウイスキーづくりが正式に認められることに。そしてついに「ドウカウイスキー」が発売されるのだが・・・。
□ 第19週タイトル 万事休す [読み]ばんじきゅうす [意味]もはや施すべき手立てが何も見つからない。万策尽きた。お手上げである。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
揺るぎない強い覚悟のうえで仕込んだウイスキーが、ついに熟成のときを経た。マッサンの経験と情熱をそのままに注ぎ、いよいよ完成したウイスキーの名前は、「ドウカウイスキー」。家族や周囲のサポートもあり、一番の難関である株主たちの了承もなんとか得て、いよいよ発売するが…。次に、押し寄せる壁とは何か?マッサン、万事休す!
第109回:1940(昭和15)年、政春(玉山鉄二)とエリー(シャーロット・ケイト・フォックス)、エマ(優希美青)が余市へ来て8年がたった。6年前から仕込んできた原酒は着実に熟成を重ね、ついに政春はブレンド作業を始める。そして俊夫(八嶋智人)らが見守る中、政春が目指し理想としてきたウイスキーがようやく完成する。
第110回:政春(玉山鉄二)が造ったウイスキーが飲みたいと現れた作家・上杉龍之介(北大路欣也)はウイスキーを飲み、「うまい」と称賛。ウイスキー文化を根付かせるために頑張ってほしいという上杉の言葉に、政春は勇気が沸く。そして、渡(オール阪神)と野々村(神尾佑)に黙ってウイスキー造りをしたことを話す決意をする。
第111回:政春(玉山鉄二)は、黙ってウイスキーを造っていたことを渡(オール阪神)に頭を下げて許しを乞うが、渡は激怒。何とか認めてもらおうとエリー(シャーロット・ケイト・フォックス)はエマ(優希美青)と協力し、渡と野々村(神尾佑)を料理と歌でもてなす。そして、ウイスキー造りを許してほしいと頼み込む。
第112回:「ドウカウイスキー」と名付けられた政春(玉山鉄二)のウイスキーの初出荷の日。馬車に積み込まれ出荷されていくウイスキーを政春らは感無量の表情で見送る。エリー(シャーロット・ケイト・フォックス)はスコットランドの母にこれまでのことを手紙につづる。しかし、喜びもつかの間、ウイスキーは全く売れない。
第113回:ウイスキーが売れず資金繰りに困る政春(玉山鉄二)は、渡(オール阪神)と野々村(神尾佑)に呼び出され、事業撤退を宣告される。もう一度やらせてほしいと懇願する政春に、野々村は代わりに従業員を半分にするよう命じる。ぼうぜんとする政春は、かつて鴨居(堤真一)に言われた「経営者としての覚悟」を思い出す。
第114回:政春(玉山鉄二)は、余市へやって来た大作(西川きよし)に従業員を半分にすることを相談する。自分の夢は今では日本のウイスキーの歴史を背負っていると政春は切々と語る。大作は「もう答えは出ている」と告げる。決意を固めた政春は全従業員を集め、会社倒産の危機を回避するために人員整理を行うと発表する。
第20週「夏は日向を行け 冬は日陰を行け」
【第20週全体】1942年(昭和17年)、マッサン(玉山鉄二)の工場は海軍指定工場として軍隊に収めるウイスキーづくりに大忙し、質より量とウイスキーの増産を命じられるのだった。
そんなある日、エリー(シャーロット)が石を投げられ怪我(けが)をして帰ってくる。周囲の人々から敵国人扱いをされ始め、危険を感じたマッサンたちは出来る限り家にいるよう勧める。そして、エマ(優希美青)もまた学校で陰湿ないじめを受け始めるのだった。
そんな中、ウイスキーの増産に向け新たな従業員を雇うことになり、エリーたちは美紀(堀内敬子)と秀子(黒島結菜)の親子と出会う。同い年の秀子とすぐに打ち解けたエマは雇ってくれるようマッサンにお願いするが、美紀の向ける目線に不安を感じるエリー。
そんなある日、大阪からキャサリン(濱田マリ)が訪ねてくる。英国人の夫とともに英国に行くと決めたキャサリンは、エリーにも戦争が終わるまで帰国することを勧める。しかし、エリーにとって安全であるとは分かっていても、それは一時的にでも家族が離ればなれになることを意味し、マッサンやエマは深く思い悩むのだった。そんな中、エリーを見張る特高警察が忍び寄っていた。
□ 第20週タイトル 夏は日向を行け 冬は日陰を行け [読み]なつはひなたをいけ ふゆはひかげをいけ [意味]自分を鍛えるためには、夏に暑い日向を歩き、冬に寒い日陰を歩くように、進んでつらい方法をとれということ。また、人の行きたがる夏の日陰や冬の日向は人に譲って、出過ぎたことはしないようにという教え。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
第20週は、第二次世界大戦が拡大へ。それと共に、エリーは周りから敵国人として見なされるようになり、日常生活の安全さえままならない状況に…。そんな折、北海道を訪ねてきたキャサリンが、マッサンと一時的な離婚をしてエリーに帰国することを提案し、娘のエマは強く賛同。ひとの思いだけではどうにもならない厳しい状況の中で、マッサンとエリー、ふたりが選ぶ道とは…!?
第115回:1942(昭和17)年、政春(玉山鉄二)の工場は海軍指定となり大忙し。ウイスキーの増産を命じられるも、働き手の男は徴兵され女性が代わりに力仕事をする。そんな状況でも味に妥協はしないと政春は新たに工員を募集する。そんな時、エリー(シャーロット・ケイト・フォックス)が子供らに石を投げられる事件が起きる。
第116回:ウイスキー増産のため始めた新たな工員募集にやってきた中村美紀(堀内敬子)と秀子(黒島結菜)。美紀は夫が戦死し、どうしても雇ってほしいと懇願するが、マッサン(玉山鉄二)の妻エリー(シャーロット)がスコットランド人だと知り表情をこわばらせる。一方、エリーやエマ(優希美青)は中村親子を気に入り二人を雇うようマッサンに頼み込む。そして、美紀はエリーハウスとニシン御殿、秀子は工場で働くことになるのだが…。
第117回:突然余市へとやってきたキャサリン(濱田マリ)は、大阪でも外国人はスパイ容疑がかけられたり、拷問を受けたりと日増しに迫害が強まり、夫とともに英国へ行くことを決めたとマッサン(玉山鉄二)たちに告げ、エリー(シャーロット)に一緒に来ないかと提案する。エマ(優希美青)は家族で逃げようと訴えるも、エリーは日本に残ると言い張る。船に乗るためには離縁しなければならないと聞き、マッサンは苦悩するのだった。
第118回:英国への船の期限が近づきマッサン(玉山鉄二)は苦悩し、日本に残ると言ったエリー(シャーロット)もまたスコットランドに帰ってきてほしいという家族の手紙に心が揺れる。一方、エマ(優希美青)は仲良くなった秀子(黒島結菜)にさまざまなものを分け与え、素直に喜ぶ秀子であったが、美紀(堀内敬子)はあまりの厚遇にためらう。そんな中、ハナ(小池栄子)はエリーを英国に帰国させるべきだとマッサンに訴えるのだった。
第119回:手が震える中、離婚届に署名しようとするマッサン(玉山鉄二)は、それを見つけたエリー(シャーロット)に精いっぱい考えた末に決めたことだと告げる。そのとき、特高警察の刑事たちが家に乗り込んでくる。リーダーの桜田(池田成志)はエリーへのスパイ容疑として家宅捜査を始めると宣告。やめろと訴えるマッサンたちの声もむなしく、特高たちは乱暴に家中を調べまわり、熊虎(風間杜夫)らも何も出来ず立ち尽くすのだった。
第120回:訴えむなしく連行されていくエリー(シャーロット)。そんな時、海軍士官(柏原収史)が現れ、日頃からその乱暴なやり方が気に入らなかった特高たちを追い返し、マッサン(玉山鉄二)たちは感謝する。エリーの覚悟を知ったマッサンは離婚届を破り捨て、ずっと日本で一緒にいてほしいと伝え、互いの愛をあらためて確認し合う。エリーが日本に残ることを聞き応援すると沸く工員たちのなか、突然美紀(堀内敬子)が謝り出して…。
第21週「物言えば唇寒し秋の風」
【第21週全体】1943年(昭和18年)、余市でも若者たちが頭を坊主にし、日ごとに戦地へと出征していた。海軍から品質には期待していないと言われながらも、未来を見据えブレンド作業に取り組んでいたマッサン(玉山鉄二)。
ある日、海軍から武器製造に使用する酒石酸を採取するためぶどう酒をつくるよう要請が入る。マッサンは気が進まなかったが、一馬(堀井新太)はぜひやりたいと進言し任せることに。
一方、エマ(優希美青)は女学校を卒業し勤労奉仕で軍服を作っているがため息ばかり。マッサンやエリー(シャーロット)のように夢を持って強く生きていない自分が情けないと一馬に相談する。いつまでも子供扱いするエリーにいらだちを感じていたエマは、大人になったという一馬の言葉がうれしい。一馬もまた、次々と仲間が出征していくのをただ見ているだけの状況が苦しいとエマに打ち明け、悩みを共有することで二人は急接近していく。そして、エマは一馬に好きだと告白するのだった。
しかし、そんなエマの様子にエリーは一時の子供の恋だと認めず、二人の関係は次第に悪化していく。実は、エリーにはマッサンにも打ち明けていない反対する理由があるのだった・・・。
□ 第21週タイトル 物言えば唇寒し秋の風 [読み]ものいえばくちびるさむしあきのかぜ [意味]思ったことをはっきり言うと、思わぬ禍(わざわい)を招くことがある。 ※松尾芭蕉の句で、本来は「人の短所や己の長所を言ったあとというのは、なんとなく虚(むな)しく寒々とした気持ちに襲われるものだ」といった意味。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
「贅沢(ぜいたく)は敵だ」の言葉のもと、戦争の勝利を願って支援するのが当たり前だという世の中だが、戦争をする意味そのものが理解できないエマ。その思いを口にすれば、友達には非国民とののしられ、ひとり孤独感を感じて思い悩みます。そんなとき、唯一、思いを共有し合えた一馬に対して、エマの恋心は大きくなり…。しかし、エリーはふたりの恋愛を決して認めようとしません。その理由とは…!?
第121回:1943年(昭和18年)、海軍から酒石酸を採取するためぶどう酒をつくるよう要請され、マッサン(玉山鉄二)はぜひやりたいという一馬(堀井新太)に一任する。一方、勤労奉仕をするエマ(優希美青)は、マッサンやエリー(シャーロット)のように夢を持って強く生きていない自分が情けないと一馬に悩みを相談。いつまでも子ども扱いするエリーにいらだちを感じていたエマは、大人になったという一馬の言葉に喜ぶのだった。
第122回:エリー(シャーロット)の干渉にいらだちを感じるエマ(優希美青)。そんな中、マッサン(玉山鉄二)はブレンダーを育てるには時間がかかると工場の後継者についてエリーに相談、エリーはマッサンと似ている一馬(堀井新太)が適任だと提案する。一方、海軍から家を守られ裕福な生活をしていると周りに非難されるエマ。何も言い返せない自分を卑下するエマに、一馬はいつまでも銃後にいる苦悩を吐露するのだった。
第123回:一馬(堀井新太)が酒石酸採取に取り組むなか、見学にやってくるエマ(優希美青)。このところ連日研究室を訪れているらしく、エマが一馬を好きなのではといううわさが。エマも年頃になったと賛成する熊虎(風間杜夫)たちだが、マッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)はそんなことはありえないと否定するのだった。一方、エマは一馬についに好きだと告白、さらにマッサンとエリーに一馬に恋をしていると白状して…。
第124回:エマ(優希美青)の突然の告白に戸惑うマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)。恋する気持ちは止められないだろうと理解を示すマッサンであったが、エマは恋に憧れているだけだとエリーは一馬(堀井新太)との仲を断固として認めないのだった。もっと外の世界を知って勉強してから恋愛すべきだとエリーが言うも、これまで言ってきたことと矛盾していると反論するエマ。ついに二人の関係は決裂してしまう。
第125回:エリー(シャーロット)はエマ(優希美青)に女性としてやるべきことが出来てから恋愛すべきと主張、一馬(堀井新太)にも恋は早すぎるとくぎを刺すが、エマの反抗は増すばかり。エリーもまた温かく二人を見守ってやろうというマッサン(玉山鉄二)の説得をかたくなに聞き入れない。そんな中、一馬は会うのをやめようとエマに告げる。せめて自分への気持ちを聞かせてほしいと懇願するが、何も答えない一馬にエマは絶望する。
第126回:エマ(優希美青)に自分と同じ思いをしてほしくないと、マッサン(玉山鉄二)にも話していないスコットランドでの初恋の人との出来事を話し始めるエリー(シャーロット)。その話を聞きエリーの母親としての思いに感謝するも、やはり一馬(堀井新太)が好きだという自分の気持ちに素直に生きたい、そう教えてくれたのは他でもないエリーだと告げるエマ。その言葉にようやくエリーは娘の成長を実感し二人の交際を許すのだった。
第22週「親思う心にまさる親心」
【第22週全体】1943年(昭和18年)10月、一馬(堀井新太)のもとについに赤紙が届く。お国のためにやっと働けると喜ぶ熊虎(風間杜夫)。
しかし、エマ(優希美青)は悲しみに暮れ、再会の歌「オールドラングザイン」を歌うのだった。それぞれが一馬のために出来ることを考えはじめ、マッサン(玉山鉄二)は残された日々で一馬にブレンド作業を教え始め、ハナ(小池栄子)は千人針を女性たちにお願いする。そして、熊虎は一馬のために宴会を開き、ソーラン節を歌い、一馬とハナの幼き日の映像を上映し場を盛り上げるのだった。熊虎は一馬を迷いなく晴れやかな気持ちで送り出してやりたい思いをエリー(シャーロット)に吐露する。その思いを一馬に直接伝えてあげてほしいと言うも、ためらう熊虎。
一方、出征が近づくなか、遺書を書こうとするが何も書き出せない一馬。気持ちを聞かせてほしいとエマが訴えるも何も答えることができないのだった。泣いてばかりのエマに、エリーは誰もが苦しみながらも一馬のために耐えているのだと語り、その言葉にエマは一馬を送り出す覚悟を決める。そして、エリーはエマと熊虎のためにマッサンにあるお願いをするのだった・・・。
□ 第22週タイトル 親思う心にまさる親心 [読み]おやおもうこころにまさるおやごころ [意味]子どもが親を思う心よりも、親が子どもを思う心のほうがより深くて強い。 ※幕末の志士、吉田松陰の辞世の句から。後に、「今日のおとずれ何と聞くらん」と続く。 出典:三省堂『新明解 故事ことわざ辞典』
ついに一馬に届いた召集令状。「お国のために何が何でも勝て」と激励する熊虎を、悲しみに暮れるエマは非難します。しかし、そんな熊虎の心の奥底には、戦地に赴くしかない一馬を思い、本心をかみ殺している深い親の愛情があったのです。熊虎の思いを知ったエリーは、その愛情を一馬に伝えてほしいと願い、ある秘策を考えて…?!
第127回:1943年(昭和18年)10月、一馬(堀井新太)のもとについに召集令状が届く。お国のためにやっと働けると喜ぶ熊虎(風間杜夫)。エマ(優希美青)は悲しみの中、エリー(シャーロット)とともに再会を祈り「オールドラングサイン」を歌う。そんなエマに、マッサン(玉山鉄二)は笑顔で一馬を送り出してやろうと告げる。そんな中、出征までの3日間でやるべきことを書き出す一馬。その最後には、「遺書」の二文字があった。
第128回:出征まで一馬(堀井新太)にブレンド作業を教え始めたマッサン(玉山鉄二)は、その奥深さとおもしろさを語る。しかし、女性工員のもとに夫の死亡通知が届き、泣き崩れる姿を目の当たりにして、戦争はやはり死と隣り合わせであるとマッサンたちはあらためて実感するのだった。出征を祝う宴会が開かれ一同が大いに盛り上がるもエマ(優希美青)だけは気が乗らない。そんな中、熊虎(風間杜夫)が映写機を準備し、投影を始める。
第129回:出征まであと2日となり、熊虎(風間杜夫)の発案でみんなで写真撮影をするなか、エマ(優希美青)は、話したいことがあると一馬(堀井新太)を貯蔵庫に呼び出す。二人で逃げようと訴えかけるエマにこれは運命なのだと一馬は諭す。ならば、せめて一馬の自分への気持ちだけでも聞かせてほしいと懇願するエマ。しかし、一馬は何も答えない。そして、悲しみの中、エマはただただ「オールドラングサイン」を弾き涙するのだった。
第130回:一馬(堀井新太)に一緒に酒でも飲もうと言う俊夫(八嶋智人)。一馬から突然これまでの感謝をされ面食らいながらも、一馬が帰ってくるまでは自分が工場と家族を守り抜くと強く約束するのだった。一方、熊虎(風間杜夫)は、自分が鼓舞して送り出してやらなければ、一馬は死ぬかもしれぬ戦地へ腹をくくって行けないとエリー(シャーロット)に語り、エリーはその気持ちを直接一馬に伝えるべきだと熊虎に訴えるのだった。
第131回:エリー(シャーロット)は熊虎(風間杜夫)に「オールドラングサイン」の歌詞を渡し、一馬(堀井新太)への本当の気持ちを言えないなら、この歌に思いを乗せて伝えてほしいと懇願する。しかし、そんなことをしたら一馬の決心が鈍ると受け付けない。一方、一馬はマッサン(玉山鉄二)に自分の夢を託すと、ひそかに品種改良してきた大麦の種を渡す。しかし、マッサンは必ず生きて帰り、自分で種をまけと一馬に告げるのだった。
第132回:熊虎(風間杜夫)らが歌う「オールドラングサイン」を聞き、気持ちが晴れやかになった一馬(堀井新太)はついに遺書を書き始め、自分が出征した後に読んでほしいと熊虎に手渡す。ニシン漁師を束ねる熊虎を尊敬していたこと、自分が熊虎やハナ(小池栄子)に見守られ育ってきたことへの感謝、そして、熊虎の子として生まれてきて幸せだったとつづられた遺書を、熊虎は涙をこらえ読むのだった。そして、ついに出征の日の朝を迎える。
第23週「待てば海路の日和あり」
【第23週全体】一馬(堀井新太)が出征して二年が過ぎた1945年(昭和20年)、日本の主要都市は次々に爆撃され廃虚となっていた。マッサン(玉山鉄二)は空襲に備えて乾燥棟を避難場所にするため補強工事を行うことと、貯蔵庫内の原酒が入ったウイスキー樽(だる)を山裾の倉庫へ移動させることを工員たちへ告げ、熊虎(風間杜夫)や進(螢雪次朗)は年老いた男たちとともに、まだまだ若いもんには負けないと作業に励む。
そして、ついに余市にも空襲が。ぼう然として動けないエマ(優希美青)を必死で連れて行くエリー(シャーロット)。マッサンはより一層未来のためにこの工場を守らねばと強く誓うのだった。
そんな中、兵事係が通知書を持ってくる。震える手で受け取るハナ(小池栄子)。それは、一馬の戦死を知らせるものであった。涙を湛える熊虎たち。一馬の帰還を誰よりも願っていたエマは泣き崩れる。白木の箱となって帰ってきた一馬を前に、エリーはおかえりなさいの会を開こうと提案、その席で熊虎は自分たちは一馬の分まで生きようと語り、マッサンは一馬が遺してくれた麦でウイスキーをつくることを決意する。
そして、ついに終戦を迎えエリーはようやく自由の身になるのだったが・・・。
□ 第23週タイトル 待てば海路の日和あり [読み]まてばかいろのひよりあり [意味]荒天が続いていても、辛抱強く待っていれば、そのうち航海に適した静かな天気になる。転じて、根気強く待っていれば、いつか好機もめぐってくる。 ※「待てば甘露(かんろ)の日和あり」とも。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
熊虎たちの元に突然届いた、一馬の死亡告知書。そして、大切なものを奪っていった戦争が、ついに終戦。とは言え、何年も家にこもりきりだったエリーにとっての戦争は終わりません。傷ついたエリーの心を癒やすのは、助け合いながら懸命に生きようとする日本人の姿であり、愛するマッサンの支え。深い深い悲しみを乗り越え、ついにエリーがその一歩を踏み出します。
第133回:一馬(堀井新太)が出征して二年が過ぎた1945年(昭和20年)、戦況は悪化の一途をたどり、日本の主要都市は次々に爆撃され廃虚となっていた。余市にも爆撃がくるとうわさになり、マッサン(玉山鉄二)は熊虎(風間杜夫)らの助けを借り、空襲に備えて乾燥棟の補強工事をおこない避難場所に、原酒が入ったウイスキーたるを山裾の倉庫へ移動させる計画を立てる。工員たちとともに張り切って作業するなか、空襲警報が鳴って…。
第134回:ついに余市へ爆撃が襲い、工員たちとともにマッサン(玉山鉄二)とエリー(シャーロット)はエマ(優希美青)を連れ必死に逃げる。人も原酒も無事で胸をなで下ろしたマッサンは俊夫(八嶋智人)とともに、工場や家が爆撃に狙われないようさまざまな対策を練るのだった。そんな時、兵事係が一通の知らせを持って現れ、震える手で受け取るハナ(小池栄子)。それは、一馬(堀井新太)の戦死を知らせる通知であった。
第135回:白木の箱となり帰ってきた一馬(堀井新太)に、エリー(シャーロット)は、おかえりなさいの会を開いてあげようと提案。熊虎(風間杜夫)は明日からは一馬の分まで力いっぱい生きていこうと気丈に語り、マッサン(玉山鉄二)は一馬が残した大麦を育てウイスキーを仕込むと決意、献杯するのだった。そんな中、広島に新型爆弾が投下され、亀山家と連絡がとれず心配するマッサンたち。そしてついに終戦を迎えるのだが…。
第136回:終戦が訪れ、ようやく自由の身となり安どするも心労で倒れてしまうエリー(シャーロット)。そして、熊虎(風間杜夫)らもまた、失意の中から抜け出せずにいた。みんなのために何か出来ることはないかと考え抜いたマッサン(玉山鉄二)は、工場の操業を一時停止し、敷地に畑をつくることを提案する。農作業に取り組むなか、生気がよみがえり少しずつ元気を取り戻していく一同。そんな中、広島から電報が届く。
第137回:終戦から2か月、少しずつ生活は穏やかになりエマ(優希美青)も小樽の英文タイプの学校に通い始めていた。一方、このまま工場を再開できないと半年後には会社が倒産してしまうとため息をつくマッサン(玉山鉄二)。今後について出資者に相談するために一緒に大阪へ行こうとエリー(シャーロット)を誘うも、いざ行くとなると人に会うのが怖くて動けないのだった。そんな中、進駐軍がエリーをたずねてやってきて…。
第138回:ハナ(小池栄子)は戦死した一馬(堀井新太)の遺品を農家に持って行き食べ物と交換してもらおうとするが、エマ(優希美青)は帽子だけは欲しいと懇願する。しかし、ハナは一馬のことは忘れ、前を向いて生きてほしいとエマに語る。そんな時、キャサリン(濱田マリ)が突然訪れ、よく生きていたと涙で再会を祝うエリー(シャーロット)。一方、マッサン(玉山鉄二)は進駐軍にウイスキーを売るべきか一人思い悩み…。
第24週「一念岩をも通す」
【第24週全体】1948年(昭和23年)、52歳となったエリー(シャーロット)は穏やかな日々を送っていた。エマ(木南晴夏)は進駐軍の現地職員に採用され頑張る毎日。
そして、マッサン(玉山鉄二)は熟成15年を迎えた原酒を用いて新しいウイスキー「スーパードウカ」を開発し、ウイスキーで人々の傷をいやし日本の復興の役に立ちたいと考えていた。さらに、マッサンは、戦争で行き場を失った無縁故者たちを一時的に工場で預かり仕事も手伝ってもらうことになる。マッサンは、一生懸命に働く人々にドウカウイスキーを差し入れするも皆は手を付けず、うまそうに三級酒を飲むのだった。
出資者の渡(オール阪神)から三級酒をつくるよう命じられ葛藤するマッサンのもとに、千加子(西田尚美)の息子・悟(泉澤祐希)が突然やってくる。抑留されていたシベリアで壮絶な体験をした悟は、飲むことで「生」を実感できた三級酒を偽物と呼ぶマッサンに、誰のために酒を作っているのかと問いかける。その言葉にマッサンは、ウイスキーの語源「命の水」にふさわしい、誰もが飲める安価な三級酒をつくることを決意する。
そんな時、広島から千加子と政志(前田吟)がやってきて・・・。
□ 第24週タイトル 一念岩をも通す [読み]いちねんいわをもとおす [意味]類語「一念天に通ず(いちねんてんにつうず)」:強い信念があれば、それが天に通じて必ず成就するものである。 出典:成美堂出版『慣用句・故事ことわざ辞典』
戦争が終わって3年。熟成15年を迎えた原酒で新しい本格ウイスキーを開発したいマッサンの思いに反して、世間が求める三級ウイスキーを作ることを出資者に命じられ、思い悩むマッサン。そんな時、姉・千加子の息子である悟が戦地から帰ってきます。壮絶な経験をしてきた悟に、「本物」の意味を改めて考えさせられるマッサン。広島からやってきた父・政志が見守る中、マッサンはどんな方法でその答えを見出すのでしょうか?
第139回:1948年(昭和23年)、エリー(シャーロット)は穏やかな日々を送り、エマ(木南晴夏)は進駐軍の現地職員として頑張る毎日。そして、マッサン(玉山鉄二)は熟成15年を迎えた原酒を用いて新しいウイスキーを開発し、より安い値段で売り出そうと考えていた。そんな中、工場へやってきた出資者の渡(オール阪神)から、酒の自由化に合わせ三級ウイスキーをつくるよう命じられ、マッサンは頭を悩ますのだったが…。
第140回:マッサン(玉山鉄二)たちの前に突然やってきた悟(泉澤祐希)は、満州で終戦を迎えるも捕虜となり、シベリアに抑留されようやく日本に帰ってきたのだった。俊夫(八嶋智人)が個室を勧めるも、無縁故者たちと同じ場所で過ごしたいと言う悟であったが、眠ると抑留されていた時の悪夢にうなされる。出資者から偽物の三級酒をつくれと言われ困っていると話すマッサンに、「酒に本物も偽物もない」と悟は急に表情が変わって…。
第141回:悟(泉澤祐希)は人間として扱われず、日本を否定し、同じ日本人すら疑うしかなかったシベリアでの地獄の日々から解放され、飲んで心を救われた三級酒を偽物と呼んだマッサン(玉山鉄二)に、「本物の酒とは何か?」と問いかける。ウイスキーの語源は「命の水」であり、人の命をつなぎ、心を満たすための飲み物であったことに気づかされたマッサンは、安くてうまい三級酒をつくる決意をし、新たな挑戦が始まるのだったが…。
第142回:悟(泉澤祐希)の言葉をきっかけに三級ウイスキーづくりを始めたマッサン(玉山鉄二)のもとに、広島から政志(前田吟)と千加子(西田尚美)がやってくる。今の工場を見て政志が何と言うかと緊張のなか工場を案内するマッサンであったが、穏やかな顔で見学する政志に安どする。三級ウイスキーづくりを妥協せずとことんやれと、政志がマッサンを励ますなか、悟はしばらくの間マッサンのもとで手伝いがしたいと願い出て…。
第143回:香料も着色料も一切使わない、安くてうまい三級ウイスキーをつくろうとするもうまくいかず苦悩するマッサン(玉山鉄二)。亀山の酒をつくった時はどうしたかと質問するマッサンに、政志(前田吟)は味や香り、色を一度に何とかしようと思わず、まず「肝をつかめ」と助言する。その言葉に何かをひらめいたマッサンは貯蔵庫に。ウイスキーの肝となるキーモルトを見つけるため、朝から晩まで5年以内の若い原酒を試飲し続けて…。
第144回:ついに香料も着色料も使わない三級ウイスキーを完成させたマッサン(玉山鉄二)は、問屋や町の人々に向けた試飲会を開く。その味と香りに感動し沸き立つ人々のなか、大阪から澤田(オール巨人)がやってくる。マッサンの酒を試飲し、これまでの「独りよがりな酒」ではなく「伝える酒」になったと褒めたたえる澤田に、本物のウイスキーが人々に飲まれるその時がくるまでウイスキーをつくり続けるとマッサンは宣言するのだった。
最終週「人生は冒険旅行」
【最終週(第25週)全体】1949年(昭和24年)、お酒が自由販売になって半年、ドウカの三級ウイスキー「余市の唄」は安くてうまいと大評判、マッサン(玉山鉄二)は余市の功労者としてラジオに呼ばれるまでに。
そんな中、俊夫(八嶋智人)は広島に帰り政志(前田吟)の酒蔵を守りたいと打ち明けるが、熊虎(風間杜夫)は大反対。しかし、ハナ(小池栄子)に親子の縁を切ってもいいと言われ渋々認めるのだった。そして旅立ちの日、旅姿で現れた熊虎は、会津の町を案内すると言って俊夫たちと旅立つ。
12年がたち、本格ウイスキー「スーパードウカ」も大ヒット。悟(泉澤祐希)はマッサンの養子となり、後継者としてブレンド作業に取り組んでいた。
一方、エリー(シャーロット)は息子夫婦とかわいい孫に囲まれ幸せな生活の日々。そんな中、エマ(木南晴夏)がロンドンから帰国。その傍らには恋人のマイク(中島トニー)がいた。人生の岐路にいるというマイクに二人は「挑戦」と「冒険」を続けてきたこれまでの話をする。
そんな中、エリーの体に異変が。そして、エリーは英語でマッサンに向けた手紙を書き始める。それは、エリーからマッサンに向けた最後のラブレターであった・・・。
□最終週タイトル「人生は冒険旅行」:病に伏せっていたエリーの父から贈られ、エリーの生きるテーマとなった言葉。マッサンの夢のために日本にやってきたことから始まり、さまざまな人生の困難にぶつかったときも、この精神がふたりを支えてきた。 出典:『マッサン』第7週
「人生は冒険旅行」とは、エリーの生き方そのものであり、やがてマッサンたち家族の合い言葉にもなった言葉。たくさんの人と出会い、マッサンとエリーが常にふたりで歩んできた冒険旅行も区切りを迎えます。人生の終わりのときを予感し、マッサンへとつづるラブレターには、どんなエリーの思いが込められているのでしょうか?
第145回:1949年(昭和24年)、お酒が自由販売になって半年、ドウカの三級ウイスキー「余市の唄」は安くてうまいと大評判、マッサン(玉山鉄二)は余市の功労者としてラジオに呼ばれるまでに。そんな中、俊夫(八嶋智人)は広島に帰り亀山の酒蔵を守りたい思いを打ち明けるが、熊虎(風間杜夫)は大反対。しかし、ハナ(小池栄子)に親子の縁を切ってもいいと言われしぶしぶ認めるのだった。そして、二人の旅立ちの日が訪れる。
第146回:1961年(昭和36年)、「スーパードウカ」が大ヒットするなか、マッサン(玉山鉄二)は日々さらにうまいウイスキーを追求、悟(泉澤祐希)はドウカウイスキーの後継者として着実に育っていた。一方、エリー(シャーロット)は息子夫婦と孫に囲まれ幸せな日々。そんなとき、英国に住むエマ(木南晴夏)が3年ぶりに帰国する。喜び迎えるマッサンたちであったが、エマのかたわらには英国人のマイク(中島トニー)がいて…。
第147回:マッサン(玉山鉄二)が病院に行ったエリー(シャーロット)を迎えにいくと、雪で白く染まった川辺でエリーはスコットランドの別れの唄を口ずさんでいた。互いを思い合うエマ(木南晴夏)とマイク(中島トニー)に、それは運命の出会いだと涙し、エマが選んだ人を信じてあげてほしいと言うエリーにマッサンは何か不安を感じる。そして、主治医の一恵(天海祐希)にエリーの本当の病状を教えてほしいと懇願するのだが…。
第148回:エリー(シャーロット)の本当の病状を知ったマッサン(玉山鉄二)は、結婚式を挙げたいと提案しエマ(木南晴夏)らは大賛成。できるだけ早くあげたいと言うマッサンにエリーはその意味を察するのだった。エマとの結婚と自分の夢に悩むマイク(中島トニー)に、諦めなければどちらもうまくいくとエリーは語る。そんな中、エリーは倒れ、マッサンたちは一恵(天海祐希)からエリーの命の時間が残り少ないことを告げられて…。
第149回:再び倒れたエリー(シャーロット)にエマ(木南晴夏)は、マイク(中島トニー)との結婚を決意したと告げ、マッサン(玉山鉄二)とエリーは二人の結婚を認める。家族が心配で見守るなか、マッサンと二人きりにしてほしいと言うエリー。エリーはマッサンに自分が死んでから読んでほしいと一通のラブレターを手渡し、死ぬこともまた新しい冒険だと告げる。そして、二人はこれまでのさまざまな思い出を語り合うのだった。
最終回(150話)
第150回:エリー(シャーロット)の死後、丸二日間部屋に閉じこもり泣き続けたマッサン(玉山鉄二)は、死の間際にエリーから手渡された手紙を見つけ読み始める。そこには、いつまでもおいしいウイスキーをつくり続けてたくさんの人々を笑顔にしてほしい、私の夢はマッサンだったとつづられていた。決意の顔になるマッサン。そして10年後、「スーパーエリー」がスコットランドの栄誉ある賞に輝き、催された祝賀会会場にマッサンはいた。
タイトル「マッサン」の由来とは?
「マッサン」というタイトルは、竹鶴政孝さんの妻であるリタさんが政孝さんを「マッサン」と呼んでいたことに由来しています。
※朝ドラの亀山政春のモデルが竹鶴政孝。亀山エリーのモデルがリタです。
「マッサン」の動画配信
「連続テレビ小説 マッサン」が【ユーネクスト】NHK で視聴できます。
(※2025年12月時点の情報です)
朝ドラ「マッサン」再放送は2025年12月22日から、NHK総合にて、毎週月曜から金曜まで午後0時30分から放送!
- 脚本:羽原大介
- 音楽:富貴晴美
- 主題歌:中島みゆき「麦の唄」
- 語り:松岡洋子
- 脚本協力:坪田文、坂口理子
- 制作統括:櫻井賢
- プロデューサー:山本晃久
- 制作主任:熊野律時
- 演出: 野田雄介、梶原登城、佐々木善春、渡辺哲也、尾崎裕和、中野亮平、関友太郎
- 初回放送:2014年9月29日から2015年3月28日

