【MADDER】最終回ネタバレ考察!「気づけばよかった」とは何を?

「MADDER(マダー)その事件、ワタシが犯人です」最終回ネタバレ

五百城茉央(乃木坂46)主演ドラマ「MADDER(マダー)その事件、ワタシが犯人です」の最終回が6月12日(木曜)深夜に放送されました。

最終回タイトル「気づけばよかった」とは何を気づけばよかったのでしょうか?考察していきます。

今回は【MADDER】最終回ネタバレ考察を紹介します!

【MADDER】最終回ネタバレ考察

ドラマ【MADDER】最終回についてネタバレありで考察していきます。

結末ネタバレ

結末を分かりやすくネタバレすると・・・依原湊(五百城茉央)は天才の仲野茜(水野響心)に憧れていました。その仲野茜は退屈していて、未知の世界を知る犯罪者・黒川悠(山村隆太)に惹かれていました。そして、仲野茜は黒川のことを馬鹿にした人たちを何人も殺してしまいます。その黒川悠は依原湊のことを守りたかった…。という構図です。

依原湊⇒仲野茜⇒黒川悠⇒依原湊 という思いの矢印になっていました。

しかし黒川の作戦は失敗。依原湊は母を階段から突き落として殺したしまったことを自白しました。

6年もたって自白した理由は、仲野茜のノートを読んだから、でした。この点はあえてなのか説明不足で、仲野茜がどういう点を伝えてくれて、依原湊の心が動いたのかは読み取りにくいです。色々と解釈できる部分だと思いますし、最終回タイトルの「気づけばよかった」に関わってくると思います。

筆者個人的には、最終盤での「容疑者Xの献身」を思い出す、黒川と依原湊のすれ違うシーンは感涙ものでした。必見です。

五百城茉央さん、演技が上手いですね。表情が豊かで。「困り眉」が特徴な五百城茉央さんですが、次回作では、もっと笑顔も多い役も見てみたいです!

最終回のタイトル「気づけばよかった」とは何を?

最終回のタイトル「気づけばよかった」とは、何を気づけばよかったのしょうか?

明確な答えはなかったのですが、筆者が考える答えを提示したいと思います。

母の願いとのズレに気づけばよかった

最終回では浦田景がなぜ依原湊になり、母を殺してしまったことが判明します。

景の幼少期、母親の浦田遼子(佐藤みゆき)は勉強ができる娘に超エリート校の清爛学園にも入れるといいます。そして「まっとうな人間になってほしい」「弱い立場の人たちの痛みや苦しみに気づいてあげられる、そういう大人になってほしい」と願いをいいます。

最終回冒頭で、依原湊(五百城茉央)は茜(水野響心)から「勉強してその先どうなりたい?」のか尋ねられ、「上にはいたいかな。やっぱりまっとうな人にならなきゃ。お母さんがそう言ってた」と答えました。

1回目に視聴していたときは、このシーンを挿入した意図がわからなかったのですが…。2度目に視聴すると、お母さんの言っていた「まっとうな人」と少しズレていると感じます。

ここに「気づけばよかった」の答えのヒントがあります。母の願いとのズレに気づけばよかった、ということです。

母の願いとズレていく…

遼子は恋人・悠の父から嫁失格の烙印を押されて、別れさせられてしまいした。悠が東大卒で政治家の家柄なのに対して、涼子は短大卒で貧しい家柄だったのです。つまり、涼子こそが「弱い立場」の人でした。

優秀な悠の血を引いているからか、景は頭がいいのですが…。祖父のような傲慢な面も受けついでいるようです。悠の父親がひき逃げ事故を起こして世間からバッシングされている際、景は「ひき逃げしたのって、おじいちゃんだよね? やったじゃん。すごい叩かれてる。やっぱお父さんと別れて正解だったね」とバッサリ。また、同級生とテストの点数のことで電話をしながら「やっぱり上に居続けないとね。発言権なくなるよね」と笑っていました。

景は清爛学園に入学するため、家が貧乏なことを隠すため、改名します。家庭環境も入学の合否に関係あるとのことですが、改名までしないといけないなんて、つらい展開です。

しかし入学式を前にして、校長に母がパート掛け持ちであることが知られている、と判明。依原湊は学校側に親の職業をばらしたことを怒ります。怒りすぎじゃないの?と視聴していると思うのですが。五百城さんの鬼気迫る演技からは頭のいい生徒同士の争いでとてもプレッシャーを感じていることが分かります。

でも、母のことを「負けルート」と批判するのは言い過ぎましたね。遼子は、他人を蹴落として勝ち上がるための勉強に疑問を投げかけ、景=依原湊と喧嘩になってしまいます……。

そして、依原湊が遼子を階段から突き落としてしまう悲劇へ。

母も「弱い立場」だったことに気づけばよかった

浦田景=依原湊は茜が書いてノートを読んで、茜を追体験しました。この追体験部分はドラマパートで描かれてきたことですね。

浦田景=依原湊はノートを読んで、父と母の馴れ初め・別れを知ります。最終回での回想で、浦田景=依原湊は母に父と別れて正解!というのですが、おそらく父と母が別れた理由をちゃんと聞かされてなかったのでしょう。

父と母が別れた理由を知っていれば、母が「弱い立場」に寄り添うことを願っていた意味を浦田景=依原湊も理解できたことでしょう。

つまり、母も「弱い立場」だったことに気づけばよかった、とも解釈できると思います。

見えない世界が沢山あることに気づけばよかった

最終回の終盤。浦田景=依原湊は仲野茜と再会します。場所は黒川悠と浦田遼子の思い出の場所であり、幻日環が見えた場所。でも、幻日環は見えない場所だです。茜は、遼子が見た「きれいな光の輪」は「わたしたちが全く知らない何か」であり「そういうのが沢山あったんだよ」といいます。

体験した本人にしか見えない世界が沢山あるって意味でしょう。

浦田景=依原湊は、母が見ていた世界を知らなかったのです。父の親に冷たく扱われ「おろせ」と言われても、母は「この子は私が守る」と産んで育ててくれました。そのことを茜のノートを読むまで知らなかったのでしょう。

最終回タイトルの意味を解釈すると、見えない世界が沢山あることに気づけばよかった!ともいえそうです。

このドラマは良くも悪くも「わからない」部分の多いミステリー作品なので、改めて視聴すると色々な発見がありそうですね。円盤化も決まったようなので手元に置きたい人は要チェックです!

全10話。キャスト・スタッフの皆様ありがとうございました!

フジテレビ
Jima

2016年からドラマ9で執筆。朝ドラ・日曜劇場などを担当。ドラマは毎クール10本以上鑑賞。独自の視点で面白い記事を心掛けます。

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