【犬神家の一族 前編】のネタバレと感想!金子大地の目の演技がすごい!

【犬神家の一族 前編】のネタバレと感想!金子大地の目の演技がすごい!
吉岡秀隆主演のNHK特集ドラマが始まりました!横溝正史の名作の中でも、11回も映像化された有名な作品をNHKがどう料理するのか?金子大地は過去最高のスケキヨ!? 大竹しのぶの演技がすごい。古川琴音は好きだけど“絶世の美女”じゃない!?

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【犬神家の一族 前編】のあらすじ

ビルマ(現・ミャンマー)の戦地で、防空壕の中、仲間の遺体にわくうじを食べる兵士たち。その中に犬神佐清(金子大地)がいた。母を映る写真を見て、「お前がうらやましい」という男。そのとき何かが爆発し…。


汽車に乗る犬神松子(大竹しのぶ)。覆面をした男に「よく帰ってきてくれた」と声をかける。

その頃、金田一耕助(吉岡秀隆)は、信州・那須の繊維王・犬神佐兵衛翁(栗田芳宏)が亡くなった件で弁護士の若林(松川尚瑠輝)から相談の手紙をもらう。大家のせつ子(倍賞美津子)が佐兵衛翁が死去したときの新聞記事を見せる。金田一は身支度をして早速信州那須へと出かけていく。

旅館にチェックインして加代に部屋に案内された金田一は、湖で1人ボートに乗る若い女性を見かける。加代は、それは犬神家の親戚筋の娘・野々宮珠世(古川琴音)だという。しばらくして再び見ると、珠世が何かボートの水を救い出している。危険を感じた金田一は助けに走る。珠世は、ボートに穴が空いていた、最初は何かが詰まっていて気づかなかったと言った。珠世に忠実に尽くす猿蔵が迎えにくる。

加代(久間田琳加)が若林がやってきたと呼びにくる。部屋に戻る金田一だが、若林はいない。すぐさま悲鳴が聞こえて降りていくと、外でタバコを手に持ったまま死んでいる若林を発見する。警察署に行くと、警察官の沢田(永沼伊久也)と吉井(大津尋葵)に胡散臭く思われる金田一を、署長の磯川(小市慢太郎)が名探偵だと紹介する。

若林のタバコには毒が仕込まれていたらしいが、全部のタバコに入っていたかどうか、八つ墓村の件があるから…と捜査を促す金田一。

佐兵衛の遺言

犬神家の顧問弁護士で若林の上司である古館恭三(皆川猿時)が、金田一を訪ねる。古館の話によれば、若林の死には犬神家の当主・佐兵衛の遺言が関わっている。若林が金田一に相談しようとしていたのは、おそらくその件だ。若林は犬神家の遺言を盗み見ていた形跡があるし、その遺言の内容がとんでもないというのだ。

佐兵衛は生涯、結婚はしなかったが、外の女に作らせた3人の娘、松子・梅子(南果歩)・竹子(堀内敬子)がいる。3人の母親はそれぞれ異なり、またそれぞれ佐清、佐武、佐智という息子を持つ。詳しいことは言えないが、野々宮珠世が重要人物だと古館。

遺言の公表は、佐清が復員して親族が全員揃ったときに、復員しなければ佐兵衛の死後1年後とされているため、財産を狙う犬神家の人々は佐清の帰りを待っていた。ところが福岡に迎えに行った松子がなかなか帰ってこない。皆が気を揉んでいた頃、やっと2人は帰宅した。

しかし佐清はゴムマスクで顔を覆っていて本人かどうかわからない。遺言公表の場で古館は松子に佐清のマスクを取るように頼む。マスクをはずした佐清の顔は無残にもひどい火傷で損傷していた。松子はその男が松子と佐清の写真を持っていたから間違いないと断言する。

衝撃の遺言状の中身!

一つ、犬神家の相続権、三種の家宝「よき(斧)・こと(琴)・きく(菊)」は次の条件のもと野々宮珠世に譲るものとする。ただし珠世はその配偶者を佐清、佐武、佐智の中から選ぶこと。もし珠世が結婚せず他の配偶者を選ぶときは相続権を失う。

一つ、三人が結婚を希望しない、あるいは死亡する場合は、珠世は何人と結婚するを自由とする。珠世が相続権を失う場合、全財産は五等分され、その五分の一を佐清、佐武、佐智が相続し、残りの五分の二を青沼菊乃の子・静馬が相続するものとする。

一つ、珠世、佐清、佐武、佐智すべてが死亡した場合、全財産は静馬が相続すること。行方不明の静馬が死亡し、他の相続人も死亡した場合、犬神奉公会に全納するものとする。

遺言状の中身を知った犬神三姉妹や家族たちは驚愕して怒りの感情をあらわにする。

若林は、青沼静馬は佐兵衛の落とし胤。当時17歳の女工を手篭めにして産ませた子供。別宅に住まわせていたが、松子たちが見つけて追い出したという。金田一はその報復のためにそんな遺言状を書いたのではないかと考えるが、一族だけでなく会社にも関わることだから昔の1人の愛人のためにそんなことはしないだろうと古館。

手形の照合

若林が吸った毒入りタバコについて調べた磯川は、毒入りは1本だけだったという。犯人の知らないところで吸ってくれればアリバイ作りにもなる。

古館は金田一を那須神社に呼び出す。古館も佐武に呼び出されていた。

金田一は、珠世を狙う子供じみた嫌がらせと、冷酷無比な若林の事件の犯人は違うと推理する。

佐武は、那須神社の神主・大山泰輔(野間口徹)が預かっている手形があることを突き止めていた。その手形と佐清の手形を照合すればハッキリする。あと1か月佐清が帰るのが遅かったら死亡扱いになっていた。松子は替え玉を作るぐらいやりかねないというのだ。

しかし松子は手形を押させることを拒んだ。本物なら手形ではっきりさせようと迫る一同。手形なんて押す必要がないと佐清を連れ出す松子。2人になると、いつもいつも私にくっついてないで離れたらどうなの?と声を荒げるが、すぐに謝った。

佐清が部屋で佐兵衛の遺影を見ていると、珠世がやってくる。珠世は、子供の頃、佐清と佐兵衛だけがおてんばだった自分の相手をしてくれた。いつかお婿さんになる人にあげるようにと懐中時計もくれた。壊れるといつも佐清が直してくれた。戦争中にまた動かなくなったけど、直せるのは佐清だけだと帰りを待っていたと言う。

1人琴を弾きながら心を整えようとでもしているような松子。

民宿・柏屋で。出かけようとするマフラーで顔を隠した復員兵。番頭の志摩久平(川島潤哉)が声をかけて宿賃を催促すると金を渡して出て行く。

【犬神家の一族 前編】のネタバレ

佐武殺人事件

翌朝、佐武の頭が菊人形にすえられていた。犯人は佐武の首を斧で落とし、胴体をどこかに隠した。引きずった血の跡から胴体は湖にあるのかとも思われるが、したいを隠したいなら全部隠すだろうし、身元を隠したいなら頭を隠すのが普通。よくわからないと金田一。そして現場に珠世のブローチが落ちていた。

松子は、竹子の悲痛な叫びを遠くに聞きながら、佐清のことを待っていた気持ちを告げる。

手形のことを磯川に打ち明ける金田一と古館。珠世は佐武に懐中時計を渡そうと11時に待ち合わせをしていた。懐中時計には佐清の指紋がついているからだ。珠世は佐清の件を早くはっきりさせたほうがよいと思っていた。佐武は明日の朝調べると言っていた。しかし佐武がいきなり襲ってきたため、助けに来た猿蔵とともに逃げた。時計はシャツのポケットに入れていたはずだと証言する。

また犬神家のボートは行方不明になっていた。

珠世を命がけで守る猿蔵が佐武を殺したのではないかと吉井が言うが、磯川は珠世にも猿蔵にもメリットがないし、頭を切断する理由もない。佐武、佐智、佐清が殺し合うほうが理にかなっていると考える。そこに、下那須に不審な人物がいるという情報が入る。金田一は犯人に呼ばれてみよう、とボートで湖に漕ぎ出でていた。

手形の証明

佐清は突然手形を押すと言いだした。押した手形は警察の鑑識に調べてもらうと古館が預かっていく。佐清の様子を見ていた珠世は、勘違いしていたのかしらと猿蔵に言う。

下那須の柏屋に出向いた磯川たちは、志摩から兵隊服の男・山田三平の話を聞く。男の部屋を掃除していた志摩は、血がついた手ぬぐいを発見して通報したわけだ。そこに金田一が電話を貸してくれと駆け込んでくる。金田一はボートを漕いできたら犬神家のボートを見つけたというのだ。

しかしそれはどうも犯人に誘導されているようだ。遺体を湖まで引きずった跡はまるでその柏屋への矢印のようだった。血のついた手ぬぐいも、ここに来いと言わんばかり。子供が母親の気を引くようにヒントを与えている。何かを隠すために目を外らせようとしている、その隠したいことは矢印の逆、つまり犬神家にあるのだと金田一は確信する。

佐清は本物だった!珠世が暗躍!?

鑑識の藤崎が2つの手形はまったく同じもの、つまりゴムマスクの男は佐清だと鑑識結果を伝える。マスクの男は本当に佐清だったのだと喜ぶ松子。

佐武の胴体が発見される。金田一は、何か隠したいことを知るには佐兵衛翁の生の姿を知る必要があると考える。

犬神家の使用人が、盲目の琴の先生・宮川香琴に詫びている。佐智の葬儀でお琴の稽古はできなくなったからだ。葬儀では仕方がないと帰っていく。

松子は佐清に喪服を着せてお通夜の席へ。ライバルが1人減ってチャンスとばかりに珠世に酒を注ぐ佐智。珠世が松子に酒を注ぎにいくと佐清が先だと松子。大山が、手形が同じだとわかってよかった、実は奉納手形のことは忘れていたと口走ると、竹子が佐武は首を切って殺された、何がよかったんだと騒ぎ始める。小夜子(菅野莉央)が珠世を呼び出して、珠世は卑怯だ。財産なんていらないけど佐智を奪うのはひどいと言うと、急に苦しみだす。まさか(妊娠しているのか?)と問う珠世。

大山の発言が気になった金田一は、大山から奉納手形があることを教えたのは珠世だったと聞く。金田一は、佐兵衛翁の遺影を恨みがましいような悲しいような顔つきで見つめる松子と遭遇する。

松子は、父・佐兵衛への恨み節を語る。佐兵衛は三姉妹にも母にも何ひとつ残さなかった。飴玉ひとつもらったことがない、犬神の名前も。父からもらえなかったものを我が子にだけでも、と竹子や梅子が思っても不思議じゃないし、私もそう思っている。

松子は若林の事件について調べているのになぜここにいるのか、佐武の事件とは関係ないだろうと言う。金田一は関係があると思っているから、解決するまでここにいる。お邪魔ですか?と返すと、松子は「いいえ、まったく」と笑顔で答えた。

【犬神家の一族 前編】の感想

【犬神家の一族 NHK版 前編】の感想です。

金子大地の、佐清と静馬を目の演技や佇まい、所作の違いで演じ分けていたのがすごい、ゴムマスクをしていてもイケメンで、過去一最高の佐清では?と高評価。

最初、青沼静馬は、戦地で佐清の隣りで家族写真を見て「うらやましい」と言っていた男かとも思いましたが、輪郭も違うし。マスクしているときの目や体型はやはりどちらも金子大地かと。
今回は右耳を損傷しているのが何かの伏線なのか!?

また珠世のキャストに疑問の声も。

古川琴音は演技力もあり、『どうする家康』の妖しい巫女や『ペンディングトレイン』のわがままなネイリストなど変幻自在。今作でも儚げな珠世を好演しているのですが、やはり“絶世の美女”という設定と、とくに最初の映像化となった映画の島田陽子などのイメージが根強く、古川琴音は好きだし、彼女が悪いわけではないけど、イメージがちょっと違う…という声が上がりました。

一方で、キャストを聞いたときは違和感があったけど、演技を見たら合っているという声も。

金子大地の佐清と並んだときのことを考えると悪くない組み合わせだとも思いますが、さて後編での2人絡みではどんな評価となるでしょうか。

そして脚本家の小林靖子さんがあえてセリフを書かなかったという、最後に松子が佐兵衛翁の遺影と対峙するシーンをはじめ、佐清を疑っているときなどの大竹しのぶの無言の演技はさすがでした。後編のラストシーンも今から楽しみです。

後編は次週、4月29日放送です。お楽しみに!

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