【晴れたらいいね】ネタバレと感想!永野芽郁の皆を守る行動が感動的!
永野芽郁主演のテレビ東京開局60周年特別企画ドラマスペシャル【晴れたらいいね】が3月30日(日)に地上波初放送。
現代の看護師・高橋紗穂が、第二次世界大戦中のフィリピンの従軍看護婦・雪野サエとしてタイムスリップし、死と隣り合わせの過酷な状況を仲間たちと希望を見失わずに看護婦として生き抜いていくストーリー。
永野芽郁の皆を守る行動が感動的な作品となっています。
今回は【晴れたらいいね】ネタバレと感想について紹介します。

※ネタバレを含みますので、まだご覧になっていない方はご注意ください。
【晴れたらいいね】ネタバレ
冒頭のシーンにて。まだ令和という年号が発表されていない時。雪野サエ(倍賞美津子)と美津(吉行和子)が「もうすぐ令和だね」「令和6年の夏まで頑張る」「でも頑張れるかしら」と話をしている…。
令和6年(2024年)、東京の総合病院に勤務する看護師・高橋紗穂(永野芽郁)は仕事ができ、新人の指導にもあたる。しかし、どこか楽しそうでなく、これでいいのかと思っている。そんなある日、紗穂は脳梗塞で入院していて眠る雪野サエ(倍賞美津子)に悩みを話している。すると大きな地震が起きた。サエの意識が突然戻り、ベッドから上半身を起こした。驚いた紗穂は意識を失って…。
紗穂は、気が付くと、病室ではなく草木の生い茂る荒れ地にいて、看護婦の美津(芳根京子)、軍医の佐治誠(稲垣吾郎)、看護婦長の富貴子(江口のりこ)が紗穂を助ける。
しかし紗穂は「雪野さん」「サエさん」などと呼ばれていた。やがて今は昭和20年(1945年)で、場所はフィリピン・マニラにある野戦病院であること、そして自分は従軍看護婦であった若い時の雪野サエとしてタイムスリップしたらしいと分かってくる…。
紗穂は雪野サエとして振る舞いながら懸命に働く。しかしサエの親友だという藤原美津(芳根京子)にだけは「サエじゃないでしょう?」とバレてしまい、自分が未来から来たことを明かすことに。
美津は腰を抜かすほど驚きながらも、紗穂の誠実な働きぶりをみていたため信じることにした。2人はナイチンゲールに憧れて看護婦(看護師)を目指したという共通点があって意気投合。フィリピンから内地に戻ったらサエと宝塚に行く約束をしていたと言う美津は「宝塚はあるの?」と未来について質問。紗穂は「あるよ」と伝える。
しかし紗穂が戦争の結果を話そうとすると、美津は紗穂の口をふさいで言わないようにする。戦況が苦しいのは感じているが、勝つに決まっているし信じている。そう信じているから生きて頑張れているのだという美津。紗穂は納得し、未来の結果を明かさなかった。
紗穂はサエが令和6年に存在しているということは、自分がタイムスリップした1945年のサエも令和6年まで生きると気づく。私がいれば美津もみんな生きるはず。そう思った紗穂は、みんなを守る決心をする。
野戦病院に足を負傷した今井章一朗(萩原利久)が運ばれてきた。治療で泣き叫ぶ今井を紗穂が看病した。だんだんお互いに意識する間柄になっていく。だが、お互いに気持ちを伝えることはなかった。「戦争が始まる前の夢はなんだったの?」と聞くと、今井は「音楽教師になりたかった」と言う。
ある日、紗穂は美津に何か歌って欲しいと頼まれて、ドリカムの『晴れたらいいね』をアカペラで歌う。その曲調は当時としては珍しく、希望的な歌詞でもあったため従軍看護婦のみんなも大好きな曲になり、みんなで歌いながら、日々を明るく乗り越えていく。
ある日、回復した今は軍隊に復帰することになる。今井は紗穂に、内地に戻ったら自分の親に立派に散ったことを伝えてほしいと頼む。しかし紗穂は、生きて帰って自分で伝えてほしいと断る。今井は、実家は神社で、夏には花火大会があり、ラムネを飲みながら見る花火は格別だという。神社には長い階段があり、下から112段目に腰を掛けてみる花火は一番きれいな花火で、そこでラムネを飲むと語る今井。紗穂は「ごちそうしてください。約束です」と言う。そんな前向きな約束をして、2人は別れた。
やがて紗穂が所属する従軍看護婦は日本に戻ることになる。軍人たちや軍医の佐治誠(稲垣吾郎)は戦地に残ることに。看護婦たちは手榴弾を渡されて敵に捕まったときはこれで自害することを言い渡された。
佐治は紗穂を呼び出して、紗穂のことを未来人だと言い当てた。そして戦争に勝つのか?と尋ねる。紗穂が「負ける」と言うと、佐治は納得するが、紗穂が未来から来たならば(敗戦しても)日本が存在するんだね、と嬉しそうに言う。紗穂は日本が豊かになっていると話す。
看護婦たちは帰り道の途中、看護婦たちはお互いに故郷の名物を「日本一」と語り合い、笑いあう。そして紗穂は「みんな信じられないかもしれないけど聞いて。私は未来から来たの。でも私と一緒にいれば大丈夫。私がみんなを守る」と宣言。
看護婦たちは、海を渡り、日本へと進んでいく。だが、敵機が襲来。空から銃撃される。みんな悲鳴をあげて、死を覚悟した中、紗穂が両手を広げて、みんなの盾になって…。
令和6年(2024年)に戻った。紗穂の前に雪野サエ(倍賞美津子)と美津(吉行和子)が現れて、紗穂が敵機からの銃撃から救ってくれたと言い、感謝する。みんな生きのびていたが令和6年までは無理で、サエと美津だけになった。しばしば同窓会のように皆で集まったり、ドリカムのライブに出かけたりしたと言い、皆で一緒に撮影した写真を見せる。
それからの紗穂は看護師という仕事に、誇りを持ったのか、凛々しく楽しそうに仕事をしている。
その後、紗穂は今井の故郷に行き、長い階段を上って、112段目に座りながらラムネを飲む。紗穂が座った場所から何かが埋まっているのが見えた。ラムネの瓶が埋まっていた。瓶の中には、今井から紗穂への手紙があった。
「来るの遅いですよ。未来人さん。私は音楽教師になりました」
と書かれていた。今井は無事に帰国できて、夢だった音楽教師になったのだった。
(回想?)年老いた今井が、ドリカムの「晴れたらいいね」と聞いて、紗穂が未来人だと気付く場面が描かれる。
ラスト。主題歌のドリカムの「晴れたらいいね」が流れる。
そして、紗穂と若いころの今井や看護婦たちが、階段から楽しそうに花火を見ている。(おわり)
【晴れたらいいね】感想
若い看護師が令和6年から昭和20年(1945年)のフィリピンの野戦病院にタイムスリップする物語でした。
野戦病院での描写はあるものの、それほど戦争の残酷さは描かれていません。銃撃戦などは予算もかかるでしょうしね。原作小説ではいくらできるでしょうが…。
戦争の悲惨さよりも平和の尊さを描いていて、見やすくて、でも平和な令和6年の日本の貴重さ、尊さに感謝もしたくなります。
私は芳根京子さんが戦争の結果を「聞きたくない」と声を荒げる場面がとても印象的でした。信じるからこそ、生きられるってありますよね。
タイムスリップものというと、悲惨なことを変えようと行動するものだと思うのですが…。本作の主人公はただの看護師であり、戦争を止めることなんてできません。でも、できることをしようとします。
具体的には紗穂(永野芽郁)が私がいればみんなは生き延びるはずと思い、みんなに守るために行動していくのです。いわゆる市井(しせい)の人のなんとかしたい思いが、がんばりが見てる側にも伝わってきて、感動的です。
しかし敵機からの銃撃のときには未来変わってしまうのか?と焦りましたよ(笑)勇猛果敢な紗穂の行動に、敵機が恐れをなして逃げていったそうですね。たしかに、死ぬ気で両手を広げて来られたら怖いかもしれません。
現在に戻った紗穂は牛丼を口いっぱい頬張って、おいしい!と笑顔になりました。なぜか思い出してしまったのは牛丼チェーンのエライ人が田舎女子をシャブ漬けにしろ!みたいな講話をして炎上した件。高級料理じゃないけれど、おいしいんですよ。戦時中での食事に比べたらそりゃもう驚くほどおいしいですよ。シャブのように病みつきですよ。と、なぜか思い出してしまいました。
看護婦たちが、ドリカムのライブに行ってくれてた、というのもホッコリするエピソードでしたね。
仲間と花火を見上げたり出来るのも平和だからこそですね。でも、令和6年は長すぎましたか。残念です…。
稲垣吾郎さん演じる佐治軍医が紗穂から未来の日本は「豊か」な国だと聞いて喜ぶシーンも印象的。日本が負けたら占領されてしまい日本は亡くなる、そういう予想もあったことでしょう。改めて今の日本に感謝ですね。佐治のその後は描かれてなかったと思いますが、うれしい未来を聞けたことだけでも幸せだったかもしれないですね。
総じて、低予算ながらも、とても心に沁みる作品に仕上がっていたと思いますよ♪