【あんぱん】第12週あらすじ!「逆転しない正義」正しいはずの戦争なのに…

今田美桜・北村匠海出演のNHK朝ドラ【あんぱん第12週「逆転しない正義」(第56話~第60話)のあらすじを紹介します。

12週の時代は第二次世界大戦中です。嵩(北村匠海)は史実通り、紙芝居を通して現地の人に占領軍の目的や方針などを知らせる宣撫(せんぶ)工作をしていきます。一方、のぶ(今田美桜)は高知大空襲に見舞われてしまい…。

今回は朝ドラ【あんぱん】第12週のあらすじ、事前レビューについて紹介します。

【あんぱん】第12週のあらすじ

【あんぱん】第12週「逆転しない正義」のあらすじです。

嵩は紙芝居を考える

嵩(北村匠海)は絵の腕前を買われて、宣撫班(せんぶはん)の任務を命じられます。

占領地域の地元住民に医療や娯楽を提供したり、日本軍への親しみを持ってもらったり、占領に協力してもらう仕事です。

今朝、宣撫班が紙芝居をしていました。内容は、鬼退治をする桃太郎を日本兵に見立てたもの。しかし村人たちから「日本兵は嘘つきだ」と叫ばれて、騒ぎになってしまいました。

そこで嵩に紙芝居を考えるよう命令がきた。

紙芝居『双子の島』

嵩は「東洋平和のため」という大義名分に疑問を抱いています。

そこで嵩は、岩男が地元の少年・リンと仲良くしている様子や清(二宮和也)の手帳に書かれていた「東亜の存立と日支友好は双生の関係だ」という一文をヒントに『双子の島』という物語を思いつきます。

※日支(日本と支那)とは現在の日中のこと。

宣撫班に入った健太郎(高橋文哉)も協力し、嵩は描き上げました。

上演では通訳がセリフを地元住民が喜ぶようなものに変更してしまったものの、「面白かった」と好評。

嵩は、紙芝居を作り続けることになります。

日本の戦況は厳しくなる

1945年(昭和20年)春。日本の戦況は悪化。嵩は元の部隊に戻り戦闘の任務につきます。

敵の攻撃で食料の補給ルートが絶たれた嵩たちの部隊は、飢えに苦しんでいきます。

一方、日本では…。朝田パンは休業中だが、墓石を掘る釜次の仕事は増えています。朝田家の女性たちもそれぞれで必死に国を守ろうとしています。

岩男が戦死

ある日、空腹に耐えかねた康太が民家に押し入りました。嵩と神野が止めるものの、康太は住民を銃で脅して、産み立ての卵をもらいます。嵩は「シェイシェイ」を繰り返し、3人は泣きながらゆで卵を食べました。

嵩たちが駐屯地に戻ると、岩男がリンに銃で撃たれていました。リンにとって岩男は親の敵(かたき)でした。

岩男は「覚悟しとった。リンはようやった。これでえいがや」と嵩たちに言い残し、亡くなりました。

リンは岩男と仲良くなって好きになっていたと明かし、泣いたそうです。

八木(妻夫木聡)は幼馴染の仇を討つなんてやめておけと言い「卑怯者は忘れることができるが、卑怯者でない奴は忘れられない。お前はどっちだ?」と嵩に言いました。

父・清(二宮和也)の幻

それから2週間後。兵士たちの飢えは限界に達しています。嵩は太陽のもと倒れてしまい…。

嵩が目を開けると父・清(二宮和也)がいて、「父さんの分も生きて、みんなを喜ばせるものを作るんだ」と言いました。

我に返ると、嵩は駐屯地のベッドの上にいました。

のぶと次郎の再会

のぶ(今田美桜)は広島・呉(くれ)の海軍病院に入院中の次郎のもとを訪ねていました。

次郎は肺浸潤(はいしんじゅん)(初期の肺結核)にかかっていました。

のぶは次郎に会えたことを喜びます。次郎もまた「僕もやき。君の笑顔がまた見られると思わなかった」と喜びます。

空襲で焼け野原に、そして終戦(敗戦)へ

7月4日午前2時。高知の街に空襲警報が鳴り響きます。高知大空襲(こうちだいくうしゅう)です。

高知市上空に100機以上のB29爆撃機が飛来し、焼夷弾を投下。市街地の大部分が焦土と化しました。
この空襲で400人以上が犠牲となったといわれています。

のぶは次郎のカメラを持って家を飛び出し、焼夷弾が投下される中を全速力で逃げました。

明け方。のぶは羽多子、蘭子、メイコと焼け野原で再会します。

1か月後、8月15日、昭和天皇がラジオで「玉音放送」を行い、日本の敗戦が国民に伝えられました。

福建省にいる兵士たちも玉音放送を聞いていました。すすり泣く声が聞こえる中、嵩は目を閉じます。すると、岩男とリンが笑い合ってる姿が色鮮やかに思い出されました。

この日、長く続いた戦争がようやく終わりました。

(つづく)

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【あんぱん】第12週の事前レビュー

「逆転しない正義」正しいはずの戦争なのに…

12週の週タイトルは「逆転しない正義」です。いったいどういう意味でしょうか。

私は、正しいはずの戦争のはずなのに…という観点から考えてみました。

正しいはずの戦争のはずなのに…なぜ逆転しないのか

つまり、勝利できないのか。勧善懲悪の娯楽作品は最後に「正義は勝つ」ものです。

日本は正しい戦争をしているから必ず勝つ、そう信じていた人が多いことでしょう。信じこまされていたというか…。

それなのに逆転しないなんて…。というショッキングさが描かれている週だということでしょう。

「逆転しない正義」正しいはずの戦争なのに…

もう一つ、嵩の幼なじみの岩男がリンに殺された出来事を踏まえると、正義が逆転してるんじゃないの?ともいえます。

立場によって正義は逆転してしまうというもの。占領された側からは日本人が敵ですから。

でも、嵩はもともと日本軍の戦争目的に疑問を持っていました。嵩は東アジアの開放や平和という大義名分ですが、武力行使をするのは明らかに間違ってますよね。双子の関係ということを示唆する紙芝居もつくりました。

正しいはずの戦争なのに…正義はどこにあるんだ?逆転しない正義はどこにあるんんだ?

嵩の疑問が週タイトルに反映されているのかな、とも思いました。

高知の大空襲がつらいけれど…

12週は、高知にB29が来て、大空襲で400名以上の命が犠牲になる史実が描かれていきます。

映像でみるのはとても辛いですけれど、前作「おむすび」の主人公が平成ギャルだったので、注目度の高い朝ドラで戦争が描かれていくのは、大事なことだと思います。

つらいけれど、見届けたいと思います。


画像出典NHK 

朝ドラ「あんぱん」

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