本記事は連続テレビ小説・朝ドラ「あんぱん」第5週・第27話のあらすじと感想を紹介します!
今田美桜主演の朝ドラ【あんぱん】第27話が5月6日(火曜)に放送されました。
27話では、体育大会に応募したいと申し出たのぶ(今田美桜)は、志願理由をうまく答えられず黒井(瀧内公美)に一蹴されてしまい思い悩みます。一方、嵩(北村匠海)は東京で刺激的な日々を送っていました。そんな中、朝田家に住み込みで働く豪ちゃん(細田佳央太)に赤紙が来てしまい…!?
【あんぱん】27話あらすじと感想
【あんぱん】27話あらすじと感想を紹介します。
体育大会に出場する動機
女子師範学校にて。のぶ(今田美桜)は体育大会に出場したいと黒井(瀧内公美)に相談する。だが、志望動機を問われたのぶは「ただ走りたい」というだけ。「そのへんの野原でも走ってなさい」と黒井に一蹴されてしまう。
親友のうさ子(志田彩良)はのぶに、学校の名誉と忠君愛国の精神で走ると言うべき、とアドバイスする。体育大会出場できないし、のぶちゃんが一番つらいと寄り添ううさ子。
時代は戦争へ
昭和12年(1937年)7月。朝田家の朝ごはん風景では、ラジオからは支那軍との戦闘状態を知らせた。いわゆる盧溝橋事件である。
女子師範学校では、黒井が生徒たちに「今こそ忠君愛国の精神を肝に銘じなさい」とげきを飛ばす。不安げな表情ののぶ。
図案科で歌い継がれてる名曲?!
東京芸術高等学校にて。嵩(北村匠海)は、裸婦をデッサンする授業で圧倒的な画力の同級生・辺見菊麿(三河悠冴)の圧倒的な画力に落ち込むみ、「どうしたら、あんな絵がかけるんだろう」と呟く。
裸婦モデルを銀座へデートに誘う座間先生(山寺宏一)だが…振られてしまう。
すると 「ワッサワッサワッサリンノ モンチキリンノホイ ヤカンリカンガ…」と呪文のような歌を歌う座間が、フラれる瞬間を見ていた嵩と健太郎のところにやってくる。
座間は「図案科の歌」だという。意味不明の歌詞は「つまり、自由ってことだ」と座間。
その後、意味不明な歌詞を訳すよう問われた嵩は「難しい理屈なんて、茶化してしまえ。自由に生きよう」「鬱な気分よ、バイバイ」と答えて、座間に褒められる。
そのころ、女子師範学校の教室で、のぶはひとり、黒井先生の言葉を振り返り、ぼーっとしている。
一方、東京では…。本屋にて。嵩は銀座で通行人の女性をデッサンしたり、井伏鱒二の「厄除け詩集」を手にとって読んだりする。夜には座間のなじみのカフェで座間や同級生とテーブルを囲む嵩。あの歌を歌おうと店主に頼まれて歌うことに。健太郎(高橋文哉)がギターを弾いて大盛り上がり。しかし、そこに軍人が現れ「ふざけた歌はやめろ」と制す。しかし、座間は「図案科で歌い継がれてる名曲ですよ。やめん」と聞かない。軍人と一触即発状態になるのに歌い続ける座間の姿を微笑ましく見つめる嵩。店主が軍人をなだめる。
豪ちゃん(細田佳央太)に赤紙
朝田家にて。豪ちゃん(細田佳央太)に赤紙がきた
蘭子をはじめ朝田家のみんな、複雑な気持ちを胸にしまい、「おめでとう」と祝福する。
やがて、のぶも朝田家に帰ってきた。
羽多子は、豪の両親はとうに亡くなっているが、足摺岬(読み:あしずりみさき、高知県南西部の土佐清水市にある)に、祖母が一人いるのでそこに寄ってから入隊する、壮行会はしてあげたい、とのぶに話す。
のぶは部屋に一人いる蘭子の元に行き、好きな人がいると言っていたが、それは豪なのではないか?と指摘。
のぶは、ちゃんと気持ちを伝えたらどうか、とアドバイスする。
思いを伝えたら、豪は優しいから蘭子を悲しませないために必死に生き抜いてもんてくる(戻ってくる)というのぶ。
蘭子は「でも」とためらうが…。(つづく)
感想:時代が戦争になっていくがこの体験がアンパンマンに繋がる
高知の朝田家では、豪ちゃん(細田佳央太)に赤紙がきました。いわゆる召集令状です!命を落とす可能性がるのに、おめでとう!と言わないといけないのが当時の空気感。切ないです。
のぶは、蘭子に豪ちゃんに気持ちを伝えるよう背中を押します。そうしたら、きっと帰ってきてくれるから、と。
たしかに。待ってくれる人がいる。だからどうしても戻らないといけない。そんな・・・大事な人の存在が・・・強い思いや願いが、きっと諦めそうなとき、生き延びようと頑張らせてくれると思います。
でも、今は中国相手にイケイケな日本ですが、アメリカと戦争をはじめると疲弊し、追い込まれていきます。
そんな中、のぶたちの女子師範学校では、軍国教育まがいのことになっています。たとえば「忠君愛国」の「君」とは、君主を指しており、当時、天皇を意味しています。つまり、忠君愛国は、天皇に忠誠を尽くし、日本という国を愛することなのですが…。これがのちに、天皇陛下、万歳!と命を捨てていくことになっていきます。愛国心は素晴らしいとは思いますが…。
対して、東京では座間先生が「自由」を嵩に教えています。この対比が印象できですね。
でも、自由を謳歌している嵩も戦争体験をしていくストーリー展開が事前に判明しています。戦争体験がのちに、正義とは何だ?というテーマになっていき、「アンパンマン」に繋がるとは思うのですが…。その過程の現在、重苦しくなりそうな予感が漂っていて苦しいですね。
そういえば現在は5月。6月までの前半パートの山場は嵩の戦争体験で、先輩軍人を演じる妻夫木聡さんらとの出会いも描かれていきます。
戦争の悲惨さばかり描かれると朝から視聴が苦しいですが、戦争を定期的に描くのも朝ドラの定番のひとりであり、朝ドラの意義のひとつでもあるとは思います。覚悟して見届けていきたいところです。
【あんぱん】27話の出演者・スタッフ
【出演】今田美桜,北村匠海,江口のりこ,河合優実,原菜乃華,細田佳央太,高橋文哉,志田彩良,瀧内公美,浅田美代子,山寺宏一,吉田鋼太郎,阿部サダヲ,八木将康,三河悠冴,陰山泰,養田和裕,カナキティ
【作】中園ミホ