朝ドラ【どんど晴れ】ネタバレ・あらすじ全話!最終週(全156話)まで紹介

朝ドラ「どんど晴れ」全話あらすじネタバレ

2007年度前期の朝ドラ【どんど晴れ】(どんどはれ)が2025年10月からNHKBSで再放送されます。

「どんど晴れ」は、民話の故郷・岩手県を舞台に、老舗旅館に飛び込んだ都会育ちのヒロイン・夏美が孤軍奮闘しながら成長していく様を爽やかに描く、笑いと涙の「女将奮闘記」!
主演:比嘉愛未、脚本:小松江里子、音楽:渡辺俊幸、語り:木野花、主題歌:小田和正

本記事では、「どんど晴れ」のネタバレ・あらすじを全話を、最終週(156話)まで紹介していきます。

朝ドラ【どんど晴れ】ネタバレ・あらすじ全話

朝ドラ【どんど晴れ】のネタバレ・あらすじを全話紹介します。

第1週「わたし女将になります」

 浅倉夏美(比嘉愛未)は横浜のケーキ店の跡継ぎ娘、23歳。一流のケーキ職人である父・啓吾(大杉漣)を目標にパティシエ修業中。やさしい母・房子(森昌子)と弟・智也(神木隆之介)の四人家族である。夏美は恋人・加賀美柾樹(内田朝陽)の祖母・カツノ(草笛光子)の喜寿祝いのため岩手に行く。柾樹の実家は盛岡でも有名な老舗旅館で、カツノはその「加賀美屋」の大女将。旅館の実務は次男の嫁で女将の環(宮本信子)が取り仕切り、経営は環の息子・伸一(東幹久)に任されていた。

祝いの翌日、柾樹は幼い頃に母・俊江(中江有里)とよく行った一本桜に夏美を案内する。そこで柾樹が盛岡を出たのは、俊江が女将の激務に体を壊して亡くなったからだと夏美は知る。普段は見せない柾樹の寂しさに触れ、夏美は柾樹の「心の一本桜」になろうと決意する。そこへ、カツノが倒れたと知らせが入る。病床に駆けつけた柾樹にカツノは旅館を継いでくれと頼む。旅館を新しくしようとする環たちに代わって老舗を守って欲しいと言うのだ。数日後、先に横浜に戻っていた夏美を柾樹が訪ね、「結婚の話はなかったことにしてくれ」と切り出した。夏美は一本桜の前で誓った思いを込めて「わたし女将になる!」と柾樹に告げる。

第2週「ひとりぼっちの旅立ち」

夏美(比嘉愛未)は「女将になる」と宣言したが、柾樹(内田朝陽)には無理だと言われ、父・啓吾(大杉漣)からは猛反対される。それでもあきらめ切れない夏美は何日も柾樹の帰りをアパートの前で待つが、話もしてもらえない。ある日風邪で倒れた柾樹を無理やり看病した夏美は、柾樹が結婚をやめようと言ったのは女将の苦労を夏美にさせたくないからだと知る。

一方、盛岡の加賀美屋では、倒れたカツノ(草笛光子)に代わって名実ともに環(宮本信子)が女将として旅館を仕切りはじめた。柾樹が帰ってくると聞いた環や夫・久則(鈴木正幸)、長男・伸一(東幹久)たちは、その前にカツノが大女将を引退するように説得しようとするのだが上手くいかず、カツノと環の嫁姑の亀裂は深まっていく。柾樹の本心を知った夏美は、母・房子(森昌子)の後押しで啓吾に盛岡行きをもう一度願い出るが、「出て行くならば親子の縁を切る」と言われてしまう。夏美は新作のケーキを徹夜で完成させると、早朝盛岡に旅立った。突然旅館で働かせて欲しいとやって来た夏美に驚く加賀美屋の一同であったが、カツノが夏美の仲居修業を認める。夏美のたったひとりの奮闘がはじまった。

第3週「おもてなしの心」

夏美(比嘉愛未)の仲居修業がはじまった。大女将・カツノ(草笛光子)から夏美の教育を任された環(宮本信子)は、仲居頭の時江(あき竹城)にビシビシ指導するように言いつける。夏美は同じ新人仲居の佳奈(川村ゆきえ)とすぐに仲良くなったが、他の仲居たちは柾樹(内田朝陽)の婚約者である夏美に遠慮と反感半々で打ち解けてくれない。さらに板場のしきたりを知らず板長に怒鳴られるなど失敗の連続だが、夏美は持ち前の明るさで仕事を積極的に覚えていく。

しかし、ある日事件が起こった。夏美の不手際で客の吉田(山本圭)が転んで怪我をしたのだ。その夜、夏美は環が夜通し吉田の部屋の前で控えているのに気づく。お客様の不便がないように誠意を尽くすのだと教えられた夏美は、環と一緒に廊下で夜を明かす。さらに、吉田が亡くなった妻と毎年八幡平を訪ねていたことを知った夏美は環の反対を押し切って、下宿仲間の裕二郎(吹越満)たちと一緒に吉田を八幡平に連れて行く。妻との思い出の場所に立った吉田は涙を流し、ただ思い出に生きるよりも自分で一歩踏み出す勇気をくれた夏美に感謝する。このことで環は夏美が女将に向いているかも知れないと危機感を強く持つ。

第4週「親の気持ち」

仲居の仕事を順調に覚えていく夏美(比嘉愛未)を見て、環(宮本信子)や伸一(東幹久)は不安を感じていた。伸一は妻の恵美子(雛形あきこ)に育児や家事をやめさせ無理やり旅館の仕事を手伝わせる。夏美に対抗して恵美子を若女将にし、さらに母屋の家事を夏美に押し付けて夏美が音を上げるのを待つ作戦であった。しかし、夏美は旅館の仕事にも盛岡の生活にも慣れて充実していた。特に下宿「イーハトーブ」では、マスターの裕二郎(吹越満)やビリー(ダニエル・カール)、アキ(鈴木蘭々)など一癖ある面白い人々と一緒に楽しい下宿生活を送っていた。

一方、夏美の仲居修業を認めヨリを戻した柾樹(内田朝陽)は、夏美の父・啓吾(大杉漣)に再び結婚の承諾を得ようと毎日通っていたが、啓吾は柾樹に会おうとすらしなかった。ある日、伸一・恵美子の息子・健太と勇太が夜になっても学校から帰ってこない。恵美子が旅館の仕事に忙しくかまってくれないことに不満だった二人が家出をしたのだ。見つかった健太と勇太を叱り付ける伸一たちに、カツノ(草笛光子)が言う。恵美子は家事と育児に専念するように、そして自分が明日から大女将として旅館に復帰すると宣言した。

第5週「信じるこころ」

病の癒えた大女将・カツノ(草笛光子)が加賀美屋に復帰した。環(宮本信子)は女将として実権を振るっていただけに苦々しく思ったが、顔には出さない。夏美(比嘉愛未)は仲居の仕事にも慣れ、佳奈(川村ゆきえ)という親友もできて盛岡の生活は充実していた。ある日、ジュンソ(リュ・シウォン)が加賀美屋を訪れる。ジュンソは韓国のスターだが、どことなく寂しげで付き添う人もなく、何やらワケありな様子であった。

一方、横浜の柾樹(内田朝陽)に問題が起きた。すぐに盛岡に帰ってくる予定だったが、断れない仕事ができて戻って来れないのだ。そのことに夏美はひどく落胆する。そんな夏美にジュンソが2年前に日本にいたときの恋人を探すのを手伝って欲しいと頼む。夏美は下宿の裕二郎(吹越満)たちに協力してもらい盛岡中を探すが手がかりがない。ジュンソが帰国する前日になっても見つからず、ジュンソも夏美もあきらめてしまう。その時、カツノが「お客様に心から喜んでいただけるおもてなしをするように」と夏美を諭す。夏美たちはジュンソをラジオに出演させて恋人に呼びかけさせることを思いつく。翌日、帰国の寸前にジュンソは恋人と再会を果たした。夏美は自分も柾樹のことを信じて盛岡で待とうと心に誓う。

第6週「浅倉家ご一行様」

恋人の柾樹(内田朝陽)が盛岡に戻れなくなったと知ってショックを受けていた夏美を、突然柾樹が横浜から訪ねて来た。両親が結婚を許してくれたと聞いて喜んだ夏美は元気を取り戻し、ますます仲居修業にやる気を出す。そして柾樹と入れ替わりに、夏美のことが心配な横浜の家族が加賀美屋にやって来た。だが、上客ではないと判断した伸一(東幹久)が満室だと宿泊を断る。下宿で家族と再会をした夏美はこれまでの緊張が一気に解けたように笑い泣いた。

翌日、啓吾(大杉漣)と房子(森昌子)は「夏美をよろしくお願いします」とカツノ(草笛光子)に挨拶をする。しかし、泥だらけで庭仕事をさせられる夏美を見て心配になり、さらに伸一(東幹久)たちから旅館仕事の大変さを吹聴されて不安がふくらみ、啓吾は夏美を横浜に連れて帰ると言い出した。カツノは夏美を女将にしようとした理由を啓吾に話し、それに納得した啓吾は娘を置いて横浜に帰ることにする。庭木を育てることを任された夏美はうまく育てられずに悩んでいた。そんな夏美に平治(長門裕之)が「手をかけるのだけが愛情ではない。かえって弱らせることもある」と忠告をする。夏美は庭木を育てることを通して両親の愛情の深さをはじめて知ることになった。

第7週「女将修業、断念」

夏美(比嘉愛未)は時江(あき竹城)に付いて客室係の見習いをはじめる。経済評論家の斎藤愛子(とよた真帆)と息子の翼(川口翔平)の受け持ちとなった夏美は、仕事の忙しい愛子に代わって翼を盛岡観光に連れて行くなど親身に世話をした。さらに夏美は、母親が忙しくて寂しそうな翼を元気づけようと祭りに連れて行く。ところが翼が突然苦しみだして倒れてしまう。翼がそばアレルギーだと知っている夏美は十分に注意したつもりだったが、翼が食べたまんじゅうにどうやらそば粉が入っていたらしい。

病院に駆けつけた愛子は翼を勝手に連れ出したあげく命に関わるミスを犯した夏美を責める。環(宮本信子)の懸命の謝罪にも愛子は応じず、加賀美屋を訴えると言い残して翼とともに東京に帰った。誰もが夏美をクビにするべきと考える中、環が下した結論は夏美の教育係・時江の解雇だった。夏美は自分のせいだから時江には責任がないとカツノ(草笛光子)に訴えるが取り合ってもらえない。それどころかカツノは大女将を辞めて隠居し、さらに環は女将から仲居頭に降格すると発表する。何の処分もない夏美に従業員たちはよりいっそう反発し、夏美はいたたまれず盛岡を出て行く。

第8週「失意の帰郷」

女将修業をあきらめて加賀美屋を飛び出した夏美(比嘉愛未)は横浜に戻った。どこにも帰れず一人打ちひしがれる夏美を見つけた柾樹(内田朝陽)は優しくアパートに迎え入れる。ふと実家に足を伸ばした夏美は弟の智也(神木隆之介)に見つかり、うながされて家に帰った。しかし、啓吾(大杉漣)はケーキと女将の修業どちらも放り出すような娘を迎えるわけにはいかないと夏美を追い出す。

横暴な父の態度に反発した智也は家出して柾樹のアパートに転がり込んで来た。今回の件に責任を感じる柾樹は環(宮本信子)たちと話し合うために盛岡に戻る。柾樹は夏美が女将修業を辞めたいのなら自分も加賀美屋を継ぐのをやめると環に話し、さらにカツノ(草笛光子)にも夏美を幸せにするために盛岡には戻れないと謝った。環や伸一(東幹久)たちはこの機会にカツノが旅館から完全に身を引いて自分たちが経営の実権を握ろうと画策する。

一方、柾樹が留守の間に柾樹の元カノ・藤村香織(相沢紗世)がアパートを訪ねてきた。夏美が女将修業を辞めたからには柾樹との結婚はなくなったということだと、香織は夏美を挑発する。夏美は盛岡から戻った柾樹に「婚約を解消してください」と切り出した。

第9週「中途半端じゃ終われない」

自分と別れて旅館を継ぐ方が柾樹の幸せだと考えた夏美は婚約解消を願い出るが、柾樹は夏美と結婚して横浜で暮らすと言う。そんな時、夏美に斉藤翼(川口翔平)からお礼の手紙が届いた。夏美は自分の不注意から翼をアレルギーの発作で苦しめたことを謝りに行く。

一方、加賀美屋では斎藤愛子(とよた真帆)からの賠償請求にどう対応するかで揺れていた。伸一(東幹久)は裁判で争うべきだと主張するが、カツノ(草笛光子)は誠意を持ってお詫びするだけと取り合わない。さらに伸一は恵美子(雛形あきこ)を女将にするべく無理強いして、夫婦仲がこじれてしまう。夏美と柾樹の関係も互いに思いやる心が強すぎてぎくしゃくし、夏美は柾樹のアパートを出て行った。

愛子は留守中に夏美が翼を訪ねてきたことを知って、夏美を呼び出し責めた。そんな愛子に我慢できなくなった翼は、生まれてはじめて母親に怒りをぶつける。息子の反抗にショックを受けた愛子だが、夏美のおかげで翼ときちんと向き合うことができたと感謝する。そして、盛岡から謝罪に来たカツノに加賀美屋への訴訟を取り下げると告げた。夏美は修業を中途半端に投げ出した自分自身を見つめ直すために、一心不乱にケーキを作りはじめた。

第10週「職人気質」

心からおもてなしが出来る女将になりたいという自分の本心に気づいた夏美(比嘉愛未)は柾樹(内田朝陽)との関係を白紙に戻し、女将を目指す一人の女として修業をすることを決めた。加賀美屋に戻った夏美はもう一度女将修業をさせて欲しいと願うが受け入れてもらえない。伸一(東幹久)が平治(長門裕之)を怒らせてしまったため、大切なお茶会で使う茶釜を渡してもらえないことを知った夏美は、もし平治の茶釜をもらって来たら修業を認めてくれと頼み込む。

平治は茶釜が欲しいとやって来た夏美をいったんは追い返すが、雨のなか座り込みを続ける夏美に根負けして家に入れてやる。視力の衰えから思うような仕事が出来なくなったことを夏美に見抜かれて、平治はもうぶざまな作品しか作れないので引退すると打ち明けた。見た目が不恰好でも心を込めて作ればそれが平治の作品だと懸命に説得する夏美に触発されて、平治は茶釜を作る情熱を取り戻す。夏美は出来上がった茶釜を持って加賀美屋に戻る。カツノ(草笛光子)は環(宮本信子)の反対を押し切って夏美が再び修業することを認めた。そして翌日、カツノの引退を公表するお茶会がとり行われる。

第11週「ライバル登場」

夏美(比嘉愛未)の修業再開を認めたカツノ(草笛光子)が大女将を正式に引退し、環(宮本信子)が名実ともに女将として旅館を取り仕切ることになった。環は夏美を追い出すために職場復帰させた時江(あき竹城)の監視下で厳しい修業をさせる。夏美が戻って来たことに危機を感じた伸一(東幹久)は妻の恵美子(雛形あきこ)を無理やり若女将にしようとして夫婦仲がギクシャクしてしまう。

そんな折、浩司(蟹江一平)が交際している彩華(白石美帆)を家族に紹介する。急な事情で仲居の手が足りなくなり困っていた環に彩華は仲居として働かせて欲しいと申し出た。彩華はさすがに元は一流料亭の娘で、客への応対だけでなくお茶やお花の心得もあって環たちは感心する。ある日夏美が火傷をした佳奈(川村ゆきえ)の腕を水で冷やすために板場に入ってしまった。板場のしきたりを破った夏美は従業員の反感を買い、その場をうまく収めた彩華には皆の賞賛が集まる。そして、その翌日またしても事件が起こる。夏美が預かった組合費がちょっと目を離したすきに無くなってしまったのだ。夏美は彩華がそばにいたことを思い出す。

第12週「裏の心と表の心」

組合費が紛失した一件で、夏美(比嘉愛未)が彩華(白石美帆)を犯人扱いしたと浩司(蟹江一平)が猛抗議に来た。他の従業員や環(宮本信子)たちからも非難を受けて夏美は孤立する。だが、浩司は彩華が組合費の袋を懐にしまうのを偶然目撃してしまう。

浩司は彩華に問いただすが、母の入院費のためと聞かされて一肌脱いで金の工面をしてやることにした。夏美はカツノ(草笛光子)から、配慮のない言葉で他の従業員たちを傷つけたのだと言われて、はじめて自分の至らなさに気づき皆に謝罪する。一方横浜では、柾樹(内田朝陽)が夏美の実家に間借りすることになり、啓吾(大杉漣)たちは張り切っていた。大きな仕事を任された柾樹は休みなく働き、落ち込んだ夏美が連絡を取ろうとしても電話さえつながらない状態だった。

そんな時、夏美は下宿仲間の聡(渡邉邦門)から好きだと告白されてしまう。浩司は彩華と結婚するつもりで、彩華をこのまま仲居として働かせて欲しいと環に願い出る。結婚の真意を環に問い詰められた彩華は、浩司との結婚を前提に加賀美屋の女将修業をさせて欲しいと切り出した。夏美はそんな事情を何も知らないまま厳しい女将修業に励む。

第13週「真実の思いやり」

夏美(比嘉愛未)は一流料亭の娘の彩華(白石美帆)が女将修業のライバルとなったことに内心不安を感じていたが、修業は自分のためにやるものだと固く信じて頑張る。腰を痛めた番頭の中本(高橋元太郎)に代わって夏美が庭の松の手入れに精を出す一方、彩華は環(宮本信子)について女将としての接客を学んでいた。

地味な松の手入れを懸命にする夏美を見て、中本や時江(あき竹城)は夏美の真剣な思いと不思議な魅力に惹かれる。次に蔵の食器の整理を言いつけられた夏美は熱中するあまり脚立から落ちて足を痛めた。カツノ(草笛光子)は実力以上に頑張る夏美のことが心配になるが、環は二人の修業の様子を見て、昔カツノに言われた屈辱的な言葉を思い出していた。ある日夏美と彩華は板場に呼ばれて割れた皿のことを問いただされる。

はじめは二人とも知らないと答えるが、彩華の態度に何かを感じた夏美は自分が割ったと言ってしまう。伸一(東幹久)は夏美が彩華を落としいれようとしたと言って、夏美の女将修業を中止することをカツノに進言する。立場がいっそう悪くなった夏美のもとに柾樹(内田朝陽)から盛岡に戻って加賀美屋を継ぐと電話が入る。

第14週「二人の誓い」

夏美(比嘉愛未)は柾樹(内田朝陽)から盛岡に帰ると電話を受けて久しぶりに明るい気持ちになった。カツノ(草笛光子)は夏美と彩華(白石美帆)のことで従業員たちがいがみあっていると聞き、環(宮本信子)に厳しく意見をする。旅館のことに口出しされた環は内心腹立たしかったが、姑の言うことには逆らえず悔しい思いをする。

ある日、柾樹の同僚の香織(相沢紗世)が加賀美屋に現れた。なぜ柾樹が仕事をやめて盛岡に帰るのかを知るために来たが、夏美の柾樹に対する真っ直ぐな気持ちに納得して帰った。そして、ついに柾樹が加賀美屋に戻って来る。環にうながされて従業員たちに挨拶をした柾樹は、その場で幼なじみの彩華と再会して驚く。

その上、彩華が浩司(蟹江一平)と付き合っていること、夏美と一緒に女将修業をしていることを聞いてさらに驚いた。柾樹が旅館で働くようになって、カツノと環の緊張関係はさらに高まった。柾樹と夏美の結納を急かすカツノに対抗して、環は浩司と彩華の結婚話を進めようとするが上手くいかない。ある晩、夏美の下宿で開かれた柾樹の歓迎パーティーに浩司と彩華が現れ、柾樹と久しぶりの再会を祝った。以前、彩華が柾樹のことが好きだったことが四人の関係に微妙な緊張を生む。

第15週「伝統は変えられません」

夏美(比嘉愛未)は柾樹(内田朝陽)が加賀美屋に戻って来たおかげで、仲居の仕事にいっそう張り切っていた。柾樹は伸一(東幹久)の下で帳場を手伝うことになったが、環(宮本信子)はそのうち二人の立場が逆転するのではないかと心配する。

彩華(白石美帆)は加賀美屋の内紛につけ込めば女将になれると考えて浩司(蟹江一平)と付合いはじめたと柾樹に告白し、柾樹の胸で泣いた。旅行ガイドブックの調査員が加賀美屋の格付けをするために来ることになって、夏美と彩華のどちらが若女将にふさわしいか、この調査員の評価をもとに白黒をつけようと環は考えた。

ある日、川端(中島久之)という調査員らしい男が宿泊に訪れた。伸一は彩華を強引に川端の担当につけて、女将競争で有利になるよう計らう。夏美は予約なしで来た怪しい客・田辺(温水洋一)の担当を命じられる。田辺はあれこれと無理な注文をするが、夏美はそれに一生懸命応えていく。さらに夕食はじゃじゃ麺が食べたいと言う田辺の希望を叶えようとするが、柾樹は板場が自信を持って作った料理を出すべきだと忠告した。夏美は自分の思慮が浅かったことに気づき、料理も加賀美屋のおもてなしだと説いて田辺を納得させる。

第16週「競い合いの決着」

彩華(白石美帆)が担当した客はガイドブックの調査員ではなく、夏美(比嘉愛未)の担当した客が調査員だった。夏美のサービスや態度が素晴らしく老舗旅館にふさわしいもてなしだったと雑誌記事で賞賛される。それを知ったカツノ(草笛光子)は夏美と彩華のどちらが若女将にふさわしいか、結論を下すようにと環(宮本信子)をせき立てた。環は彩華に敗北を告げようとするが、彩華はここで自分が負ければ環の立場は不利になると切り返す。

ある日、彩華は訪ねて来た男たちに借金の返済を強引に迫られるが、浩司(蟹江一平)と柾樹(内田朝陽)が捨て身で彩華を守った。夏美は病気で休む彩華を見舞いに行き、彩華が自分を追い出そうと仕組んだ計略をすべて聞かされる。彩華は女将になることでしか満たされない寂しい心の内を夏美にさらけ出した。

しかし、夏美は彩華のことを大切に思う浩司や柾樹の存在に気づいて欲しいと訴え、互いに女将を目指して競い合おうと励ます。翌日彩華は環を訪ね、敗北を認めて加賀美屋を去った。そして、柾樹が加賀美屋の経営改革をするために動き出すが、とんでもない揉め事が起きてしまう。

第17週「柾樹の孤立」

加賀美屋の改革に乗り出した柾樹(内田朝陽)は、板長の篠田(草見潤平)が長年続けてきた仕入れ方法を見直して食材費の赤字を削減しようとする。夏美(比嘉愛未)は改革を急ぐ柾樹を心配するが、経費削減を強引に進める柾樹と従業員の反目はひどくなるばかりだった。環(宮本信子)たちは柾樹が失敗しておとなしくなればと期待する。

ある朝、柾樹が仕入れ先を勝手に変えたため、馴染みの業者から魚をもらえないと篠田が怒鳴り込んできた。やり方を変えて欲しいと柾樹は説得するが、反発した篠田は板長を辞める。そのため加賀美屋は今夜の客に出す料理の算段もつかずに混乱する。伸一(東幹久)は組合に板前を派遣してもらおうとするが上手くいかない。

そこで浩司(蟹江一平)が板長になり、元は板前だった久則(鈴木正幸)が手伝い、家族全員が一丸となって加賀美屋の危機を乗り切る。

夏美や加賀美家の一同が揃って夜食を食べている頃、柾樹はイーハトーブで夏美の帰りを待っていた。だが夏美が下宿に戻った時、柾樹は帰ったあとだった。夏美は裕二郎(吹越満)から、柾樹は『風の又三郎』のようなどこか寂しげな子供だったと聞かされる。

次の日、夏美は遠野を取材して観光案内記事を書くように環から依頼される。これには環のある計略が秘められていた。

第18週「遠野への旅」

観光雑誌の取材のため遠野を訪れた夏美(比嘉愛未)は、河童が出るという川に誤って落ち、偶然通りがかった政良(奥田瑛二)に助けられる。びしょ濡れの夏美は政良の家に案内され、紀美子(あめくみちこ)や五人の子供たちから泊まるよう勧められた。

一方、加賀美屋では、旅館組合への寄付金を断った柾樹と、それを知った伸一(東幹久)との間でまた揉め事が起きていた。古い悪習を断ち切るべきだという柾樹の主張に環(宮本信子)は理解を示すが、それがかえって家族内の不和を大きくする。

夏美は一晩留守をする政良に代わって、子供たちの面倒をみることになった。その晩、不思議な少年・三郎(深澤嵐)が政良を訪ねて来る。父親に捨てられたと寂しげに話す三郎を夏美は励ましてやる。

次の朝、夏美は三郎がいないことに気づきみんなに尋ねるが、そんな子はいないと言われた。そこへ柾樹が夏美を迎えに現れる。政良は二十年前に捨てた息子柾樹を見て驚く。柾樹は父・政良の詫びの言葉を拒み、外へ出ていく。そんな柾樹に紀美子は、政良が何度も柾樹を引き取ろうとしたけれどカツノ(草笛光子)に許してもらえなかったと打ち明ける。夏美は政良を許して欲しいと柾樹を懸命に説得する。

第19週「女将の決断」

柾樹(内田朝陽)は夏美(比嘉愛未)のおかげで、父の政良(奥田瑛二)と二十数年ぶりに再会し和解することができた。柾樹が加賀美屋を強引に改革しようとしていることを知った政良は、環(宮本信子)たちとも心を開いて話し合えばきっと分かり合えるはずだと忠告する。

盛岡に戻った柾樹は素直な気持ちで環に感謝し頭を下げた。そんな時、カツノ(草笛光子)が倒れ病床に伏せる。カツノの死期が近いと感じた環は、夏美と柾樹の結納を近々行うと言い出した。
急な話に啓吾(大杉漣)や房子(森昌子)は戸惑うが、横浜で行われた結納は無事に終わった。

そのあと開かれた両家の会食も和やかに進んでいたのだが、加賀美屋の跡継ぎの話になって列席者の雰囲気がまずくなる。だがその時、環が夏美を若女将にするとはじめて公にした。そして、いずれは柾樹が加賀美屋を継ぐということも公表する。

盛岡に戻った伸一(東幹久)は環の突然の心変わりにショックを隠せず部屋に閉じこもり、また家族の誰もが驚き混乱した。それでも環はすべて加賀美屋のためだと考えを変えようとしない。伸一のことが心配な恵美子(雛形あきこ)は、どうして伸一ではダメなのかと環に訴えるのだが…。

第20週「家族の和」

夏美が若女将になることが決まって以来、伸一は仕事も私生活も荒れるようになる。それでも環は伸一ではなく、加賀美屋の将来を切り拓く能力がある柾樹と夏美に加賀美屋を継がせるという意志を曲げない。そんな中、カツノは加賀美家の家長として、加賀美屋が発行している全株式のうち半分に相当する株券を、加賀美家全員の前で伸一に譲渡する。カツノは伸一のこれまでの苦労に報いたのだ。

第21週「加賀美屋の一番長い日」

柾樹と夏美の結婚式が進む中、カツノの最期も近づく。柾樹と夏美にカツノの容態が知らされたのは、披露宴の途中。夏美は自分を見出してくれたカツノに感謝したのち、カツノは環と2人だけになり、加賀美屋の女将であることの真髄を伝える。そして大女将として全ての役割を終えたカツノは静かに息を引き取った。

第22週「悲しみに負けない笑顔」

カツノの葬儀は加賀美家の身内だけで済ませ、改めて夏美の若女将としての仕事が始まる。しかしカツノを亡くした夏美は寂しげな様子。そんなとき20年来の得意客である前田(北見敏之)が宿泊する。しかし夏美が同姓同名の客と取り違えたことから、前田夫妻が好む岩手山が見える部屋を案内しなかったり、妻が食べられない生の貝が夕食に出るなどの不手際が。「来者如帰(くるものかえるがごとし)」という加賀美屋の精神を疑われてしまう。

第23週「不気味な影」

夏美は仲居たちから信頼されるようになり、柾樹も伸一と一緒に銀行へ行って加賀美屋をリフォームするための融資を申し込む。加賀美屋が「家族の和」でもって旅館を経営しようとしたところ、「不気味な影」が現れる。秋山(石原良純)と名乗る経営コンサルタントが伸一の前に現れ、以前に伸一が考えていた加賀美屋を高級リゾートホテルに建て替えする計画をベタ褒めする。

第24週「加賀美屋の危機」

環が秋山の怪しさを感じた頃には、すっかり伸一は秋山の弁舌に取り込まれた。柾樹がかつての同僚である香織に秋山の素性を調べてもらったところ、大手ホテルチェーングループと組んだ、外資系の乗っ取り屋であることが判明。

秋山が伸一に近づいた目的は、加賀美屋の経営権を握り、老舗旅館を高級リゾートホテルに建て替えること。しかし時はすでに遅し。伸一はカツノから相続していた加賀美屋の株券を、融資の担保として秋山に譲渡していた。

第25週「一番大事なもの」

いよいよ秋山やアーサー(セイン・カミュ)などの外資の乗っ取り屋が、加賀美屋に乗り込んで、正式に旅館の全面改装と経営陣の交代を迫る。秋山たちはすでに仲居や板前たちの従業員たちにの根回ししていて、次々と退職していく。そんな時、夏美は父である啓吾が脳梗塞で倒れて、横浜に戻ることに。だが、盛岡に帰って加賀美屋の危機を救えと励まされる。

一方、乗っ取りを企んでいた秋山にも気持ちに変化が起こる。

最終週(第26週)「来る者帰るがごとし」

加賀美屋が乗っ取られようとしていることを知った、彩華や篠田、裕次郎など「イートハーブ」の住人たちが加賀美屋を助けるために集結。

さらにソウルではジュンソが自らのホームページでファンに対して加賀美屋の危機を訴え、東京では経済評論家の斎藤愛子がテレビの経済番組に出演し、乗っ取り屋による加賀美屋の買収計画を批判。

最終的に秋山は自分の会社を裏切って加賀美屋の現経営陣を支持し買収話が立ち消えになる。それから1年の時が経過し、加賀美屋は新館のオープンを迎えた。

最終回(156話)あらすじ

加賀美屋買収の危機は去った。そこへ夏美(比嘉愛未)の弟・智也(神木隆之介)が、父・啓吾(大杉漣)の作った「桜のシブースト」を持って横浜から訪れる。夏美は一本桜をイメージして作ったこのケーキを、新生・加賀美屋の象徴にしようと考える。叔母・環(宮本信子)は夏美と、女将・若女将として加賀美屋の名に恥じないよう、誠心誠意務めに励むことを共に誓う。そして夏美と柾樹(内田朝陽)は満開になった一本桜のもとを再び訪れる。

タイトル「どんど晴れ」の由来とは?

タイトル「どんど晴れ」は、民謡の最後に使う「どんどはれ(めでたしめでたしの意味)」という言葉と、岩手の広く晴れ渡る空のイメージから取られています。

民話の世界では、人間本来の感情をむき出しにし、ぶつかり合うことで、最後に「どんどはれ」が訪れます。

行く先々でつらいことや苦しいことがたくさん待ち受けているヒロイン・夏美。そんなヒロインの活躍は、豊かな伝統と雄大な自然を舞台に、民話のエピソードを象徴的に絡めながら描かれます。

そして、困難とぶつかり合いながらも、太陽のように周りを明るく照らす夏美の頑張りによって、物語は「どんど晴れ」を迎えます。

「どんど晴れ」の動画配信

「連続テレビ小説どんど晴れ 総集編」(全3回)が【ユーネクスト】NHK で視聴できます。

(※2025年10月時点の情報です)

朝ドラ「どんど晴れ」再放送は2025年10月13日から、NHKBSにて、毎週月曜から土曜まで朝7時15分から放送!

朝ドラ
Jima

2016年からドラマ9で執筆。朝ドラ・日曜劇場などを担当。ドラマは毎クール10本以上鑑賞。独自の視点で面白い記事を心掛けます。

dorama9【キャスト/あらすじ/視聴率/ネタバレ】