映画【サンセット・サンライズ】ネタバレと感想・レビュー!原作小説の結末は衝撃感動!
映画【サンセット・サンライズ】の原作・楡周平の小説【サンセット・サンライズ】ネタバレ・感想・レビューを紹介します。
震災・コロナ・過疎化を描きつつもしっかりラブ展開も!
釣りと料理がふんだんに楽しめる力作の結末はハッピーエンド!?
【サンセット・サンライズ】ネタバレを感想を交え衝撃感動ラストまでお届けします。
【サンセット・サンライズ】ネタバレ
1月17日映画公開🎬
— 紀伊國屋書店 入間丸広店🍵 (@Kino_Iruma) January 17, 2025
「サンセット・サンライズ」
出演 #菅田将暉 #井上真央 ほか
コロナ禍のリモートワークを機に、三陸の町へ移住した釣り好きの青年と地元民との交流を描く
原作は #楡周平 著作の同名小説 #講談社 pic.twitter.com/lOlNgCe42p
晋作と百香の出会い
西尾晋作は川崎在住の独身、彼女なしの36歳。釣りと料理が趣味。
シンバル東京支店に勤務する晋作は、コロナの影響からテレワークになったのをきっかけに釣りを楽しむ生活を目的に移住を思いつく。ネット検索で宮城県三陸地方・宇田濱の掘り出し物件(3LDK家電家具付き家賃8万円)を見つける。
大家は宇田濱に住む役所勤務の関根百香。漁夫・父の晃男と2人暮らしで古い家にいる。貸し出すのは築9年の物件で未入居。
話はとんとん拍子に進み、晋作は宇田濱に移住することに。川崎のマンションは借りたまま。
そこで百香と出会う。コロナが猛威を振っているため、マスクは必須。さらに、晋作は「東京人」として扱わられ、百香から2週間の自宅待機を命じられる。
歓迎されない晋作
小さな町では噂が広まるのは早い。晋作が百香の貸し出す家に住んでいることを知った重蔵は百香が結婚したと勘違い。噂は瞬く間に広まっていく。
自宅待機が終わり晋作は晃男と釣りに行く。百香のマスクをとった顔を初めてみた晋作は恋心を抱く。
釣った魚は唯一の飲み屋「海幸」も持ち込む。代わりにボトルキープが無料。店主の健介と客のタケは、百香狙い。独身の百香は宇田濱ではアイドル的存在なのだ。そのせいで、健介もタケも晋作を歓迎しない。
百香の涙の理由は?
百香の結婚話はデマだと判明し健介らは一安心。晋作にやたら愛想がよくなる。
健介とタケがガラリと態度が変わったのは笑える。現金な男たちです。
晋作は会社の同僚とオンライン飲み会を週一で行っている。リラックスしたその会に社長の小津誠一郎が参加する。その後、晋作は大津と個人的に話をする。大津は社長を引退して移住を考えていた。
その頃になると、晋作は晃男と仲良くもなり山に山菜採りにも行くように。そして、百香の料理をご馳走になる。
百香は台所でなぜか涙を流していて…。
百香はなんで泣いてるの?晋作は気になるも聞けずに。聞けない雰囲気が漂っていたんだろね。
老人の孤独死が新事業のヒントに!
当初は東京者という扱いで冷たい住人らだったが、次第に、それも薄れていく。晋作は・85歳の村山茂子と親しくなる。お使いをしてあげたり、縁側でお茶を飲んだり。茂子の息子は東京住まい。慣れた土地を離れて東京に行く気になれず一人暮らし。その茂子が孤独死する。晋作が遺体発見者。
茂子の家は無人になる。そこで、晋作は茂子の家を貸し出すことはできないかと閃く。そのことを大津に話すとノリノリ。ビジネス展開へと話が進んでいく。
空き家を壊すのにはお金がかかる。過疎地域では借り手もいない。でも、移住となれば借り手がいるはず!リフォーム費用も企業側が負担という流れでうまくいった晋作のアイデア。社長の小津は社長らしくない。親しみある男でそこが微笑ましい要素になってます!
百香の壮絶な過去
晋作は百香の過去を知る。百香は夫とこども2人を震災で亡くしていた。父の晃男は夫の父。晃男は妻と息子(百香の夫)を震災で亡くした。以来2人は9年の間、2人暮らし。晋作に貸している家は、百香が家族と暮らす予定だった。
役所では空き家対策に苦戦している。そこで、晋作は百香に空き家対策の計画を打ち明け、ふたりで実現へと向けていく。ところが、この計画はインチキだと噂がひろまる。百香は晋作に騙されていると言い出す住民がいたのだ。
百香は「そんなことはない」と断言。この時、自分の気持ちに気付く。
言葉につまる百香の過去ですね。
【サンセット・サンライズ】結末はタイトル回収
空き家対策の計画で晋作と百香は夕飯をともにすることが増え会話も弾む。小津は空き家を賃貸にするビジネス展開をすることにし、晋作はリーダーに。
晋作が「魚幸」で飲んでいると、百香の同僚であり友人である仁美がいた。仁美は晋作に「百香は晋作が好き」だと酔った勢いで言う。それを聞いた晋作は、百香の家に行きプロポーズをする。
その場にいた晃男は、夫と子供の死を引きずって生きてきた百香に「百香の日は沈んだままだったけど、ここらで朝を迎えたら、新しい生活をスタートするように」と。百香はこの時、屋根の上のバイオリン弾きの歌「サンライズ・サンセット」を思い出す。
高台の家から百香と太陽を見る晋作は「サンセット・サンライズです。もう日は沈むことはない。この家からは日が沈む光景は見えない。日の出しか見れない」と百香に告げる。
晋作は空き家対策の部署への異動を断わり、百香との結婚を選んだ。今までどおりテレワークで仕事をして宇田濱に住むことに。晋作と百香は、ふたりの新しい生活をスタートさせました。
晋作と百香が付き合うとかなかったのでいきなりのプロポーズには驚きました。ほっこり、微笑ましいハッピーエンドで良かった!
【サンセット・サンライズ】感想・レビュー
震災、コロナ、過疎化、老人の孤独死、空き家問題を描いていますが、重くはありません。そこがベスト。
主人公の晋作が純粋でありポジティブ思考だからでしょう。釣りの場面と料理の場面がふんだんに描かれています。お腹がなってしまいそうなほど。
結末から考えてみるとこれは「ラブストーリー」と言ってもいいのでは。ラブストーリーというとキスやらベッドシーンが描かれることも多い中、それは一切ありませんが。晋作は恋愛に対してかなり純粋だし真面目。イイ男です。
心の傷、辛い過去。それを背負って生きていても、いつかは日が昇る。勇気を貰え、希望が見える物語はとても読みやすく、おすすめの1冊です。
【サンセット・サンライズ】原作者・楡周平
楡周平(にれしゅうへい)
朝倉恭介シリーズ「Cの福音」や有川崇シリーズ、山崎鉄郎シリーズなど、犯罪小説や経済小説を手掛けています。
【ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京】【プラチナタウン】【黄金の刻〜服部金太郎物語〜】などが映像化になっています。
【サンセット・サンライズ】ネタバレ・感想・レビューまとめ
【サンセット・サンライズ】のネタバレと感想を紹介しました。ネタバレを知っていても、方言での会話など楽しめる要素が満載です。小説をぜひ手にとってみてください。また、この小説が菅田将暉主演・宮藤官九郎脚本で映画になりました。映画もお楽しみにください。