【愛のあとにくるもの】原作ネタバレ!結末はハッピーエンド!
坂口健太郎主演ドラマ【愛のあとにくるもの】の原作小説【愛のあとにくるもの】のあらすじ・ネタバレを結末までお届けします。
韓国人女性と日本人男性の出会いから別れ、そして再会を描いたラブストーリー。
日本と韓国を舞台に紡ぐ愛の物語を男性側と女性側から描いた辻仁成とコン・ジョンの共著作品「愛のあとにくるもの」。切なくも美しいラブストーリーの結末は?
本記事ではドラマ原作となる小説【愛のあとにくるもの】のあらすじネタバレ・解説&考察を紹介します。
ドラマ【愛のあとにくるもの】はAmazonプライム・ビデオで配信します。
【愛のあとにくるもの】あらすじ
青木潤吾は、失恋の痛手を抱え小説家を目指す大学生。ある日、韓国の留学生、崔紅と出会います。「変わらない愛って、信じますか?」と問う紅。ふたりは惹かれ合い変わらない愛を信じていたのですが…。
やがてふたりは決別。そして、7年後に再会。
7日間という期限付きの再会の日々に、過去の愛を描きながら蘇る想いを綴ったラブストーリー。
主人公・潤吾の視点を辻仁成が、紅の視点を孔枝泳が、日本と韓国を舞台に国境を越えた愛を描きます。
【愛のあとにくるもの】ネタバレ
【愛のあとにくるもの】原作小説のネタバレです。未視聴、未読の方はご注意を。
出会い
潤吾と崔紅(チェ・ホン)の出会いは7年前。
当時、22歳の紅(ベニ)はいつも井之頭公園を走っていました。
大学生の潤吾が井之頭公園で紅が落とした人形を拾ったことがキッカケです。
その人形はタッチョンイ・インヒョンという男の子と女の子が対になったもの。のちに片方ずつを潤吾と紅が持つように…。
1か月後、潤吾と紅は再び井之頭公園で出会います。
潤吾から食事に誘いました。同級生のカンナに失恋したばかりの潤吾は失恋の経緯を、紅は韓国にいるボーイフレンド珉俊(ミン・ジュン)のことを話します。
潤吾は、崔紅(チェ・ホン)のことを「紅」からベニと呼び、紅は潤吾を韓国語の「ユノ」と呼び合うように。
ほどなくしてふたりは恋愛関係になりました。紅は、韓国人留学生。日本語を習いに来ていたのです。
潤吾のことを韓国にいる母に話すと猛反対をされ、仕送りをストップされた紅は、潤吾のアパートに転がり込み同棲を始めます。
甘いふたりの時間を過ごす中、カンナは新しい彼氏ができて潤吾をふったくせに、のこのことやってきて「やり直したい」と言い出します。
この時、紅はカンナの顔を見ています。
潤吾はカンナを拒みましたが、紅には嫌な思い出となって残りました。
別れ
潤吾の母はピアニストの青木ナオミ。父の琢兜(タクト)とは離婚していて、潤吾は父と高校生のときまで暮らしていました。チェリストの琢兜は貧しく、大学の費用を稼ぐためバイト生活を送る潤吾。そこにきて紅の生活費も担うことになり、バイトを増やします。
必然的に紅はひとりでいることが多くなりました。
潤吾はのちにニューヨークに滞在したとき、海外で暮らすことの寂しさを知ります。この時、紅の孤独感を知りました。
紅は出版社を営む両親のもとに生まれ裕福な育ち。浪費家の部分もありました。潤吾は必死で働くのを見て紅もパン屋でバイトを始めましたが、すぐに辞めてしまいます。
徐々に言い争いが増えていきます。
そんな中、紅の祖父が倒れます。
潤吾と紅は食事の約束をしました。しかし、編集社でバイトをする潤吾は、急な仕事で紅に連絡もとれない状態になります。帰宅すると紅は「どうして連絡しなかったのか」と言い出し潤吾を責めました。
口論はエスカレートし「なぜ謝らないの?あなたたち日本人は…」と紅。
泣きじゃくる紅を置いて潤吾は部屋を飛び出しました。
潤吾は自分のことを「日本人」と言った紅の言葉が忘れられません。
結局、自分は紅にとって敵だったのだと思います。
ふたりはそれきり。
紅は韓国に帰ってしまったのです。
再会
その後、潤吾は紅への想いを小説にします。「韓国の友人、日本の友人」と題した小説はベストセラーに。
潤吾をベストセラー作家にしたのはカンナです。カンナは卒業後、出版社に勤め潤吾の担当になりました。
潤吾は韓国の出版社でのサイン会に招かれます。韓国のソウル空港につくと、出版社の通訳として現れたのが紅でした。奇跡の再会でした。
潤吾のペンネームは佐々江光。紅は佐々江光が潤吾とは知らず空港を訪れたのです。
しかし、紅と潤吾は事務的な会話しかできません。まるで他人のよう。
どうしても紅と話したいと思う潤吾は、紅がいつも走っていると思われる池に行きます。会えるかもわからない中、ずっと待つ潤吾。
紅は走っていました。けれど、潤吾の前を無言で走り去ってしまいます。
紅は動揺を隠すため必死だったのです。
サイン会は大盛況。その時、紅のボーイフレンドのミン・ジュンが現れます。 ミンから「紅に今夜プロポーズをする」と言われざわつく潤吾。
さらに、カンナが韓国にやってきました。
この日は潤吾の30歳の誕生日。紅は思い切って潤吾に薔薇の花束を買いホテルに。
しかし、カンナといるのを目撃。
花束をホテルマンに渡して去ります。
一方、カンナは潤吾に肉体関係を求めます。しかし、潤吾はカンナを抱きません。カンナにとってショックなことですが、カンナは潔く日本に帰ることに。
明日は帰国。
潤吾は紅に連絡をしました。気持ちを打ち明けようと思う潤吾に紅は「結婚する」と告げます。
結末
そして、帰国当日。
潤吾は紅が走っている池を再び訪れます。
紅が「結婚する」と言ったのは嘘です。潤吾への想いを断ち切ろうと走る紅の前に潤吾が。
潤吾は紅の隣に並び走り始めます。
いつも井之頭公園を走っていた紅を想い、潤吾は別れてからずっと走り続けていたのでした。
紅は潤吾の走りっぷりからそれが本当だと知ります。
「君を孤独にさせてごめん」と謝る潤吾に紅は「いいえ、わたしたちが悪かったのよ」と…。
紅は思います。「わたしは彼のことを愛してもいいのだ」と。
終わり
【愛のあとにくるもの】結末考察・感想
切なくも甘いラブストーリー。7年の時を経て潤吾と紅が再び結ばれるだろうという結末です。
小説には、潤吾と紅の『言葉にしない想い』がたくさん綴ってあります。特に潤吾は、想いを伝えるのが下手です。男性にはありがちなことですが…。
韓国と日本の言葉のズレ、文化の違いを越えて愛し合った潤吾と紅。しかし、甘い生活は続きません。それは、国の問題だけではなく男女にありがちなすれ違いだと感じます。
2冊を読むとすれ違いの想いが痛くなるほど伝わってきます。まだ未読の方は、ぜひ、読んでみてほしい小説です。
物語には伊東柱(ユンドンジュ)詩集の一説が記されています。紅の好きな詩人です。潤吾も紅の影響を受けて詩集を読むようになります。また、ベートーベンの悲愴が物語を彩る形で流れています。いずれも、恋愛物語を膨らませていて切ない想いが伝わります。
【愛のあとにくるもの】登場人物
- 青木潤吾(アオキジュンゴ)…小説家
- 崔紅(チェ・ホン)…ネイル(朝日)出版社の令嬢・通訳
- カンナ…潤吾の元恋人で担当編集者
- 珉俊(ミンジュン)…チェ・ホンの幼なじみ
- 李燕姫(イヨンヒ)…ネイル(朝日)出版社の編集者
- 青木ナオミ…潤吾の母、ピアニスト
- 青木琢兜(タクト)…潤吾の父
- 佐伯しづ子(サエキシヅコ)…京都に住む紅の父を好きだった女性。
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