【金田一少年の事件簿】首狩り武者殺人事件のネタバレ!征丸は最も可哀想な被害者!
【金田一少年の事件簿】首狩り武者殺人事件のネタバレ!征丸は最も可哀想な被害者!
【金田一少年の事件簿】「首狩り武者殺人事件」が2022/6/19(日)に放送。原作「飛騨からくり屋敷殺人事件」が再度実写化されます。
名家の確執と「首狩り武者」の祟り。首なし死体が意味する驚愕の真実とは?
そして、被害者の征丸は皮肉な結末を含め、最も可哀想な人物として有名。
今回の記事では【金田一少年の事件簿】「首狩り武者殺人事件」の原作ネタバレをお届け。
【金田一少年の事件簿】配信情報
【金田一少年の事件簿】は放送後からhuluで配信予定。
さらにhuluでは歴代の【金田一少年の事件簿】を期間限定で配信。最新作に備えて過去の名作を見返すのはいかがでしょうか?
【金田一少年の事件簿】首狩り武者殺人事件の収録巻
【金田一少年の事件簿】「首狩り武者殺人事件」は「飛騨からくり屋敷殺人事件」が原作。第1期の9作目の長編。
コミックス11~12巻、及び文庫版【金田一少年の事件簿 飛騨からくり屋敷殺人事件】に収録、全12話。
登場する怪人は家臣に裏切られ、首を刎ねられた落ち武者の怨霊「首狩り武者」。
「飛騨からくり屋敷殺人事件」は【DMMブックス】で購入できます。
【金田一少年の事件簿】首狩り武者殺人事件の登場人物(出演者)
まずは「首狩り武者殺人事件」の登場人物(出演者)を紹介。出演者は2022年の道枝版を元にしています。
巽紫乃(仙道敦子)
「くちなし村」の名家・巽家の後妻。着物が似合う美人。
元々は巽家の使用人だったが、息子の征丸と共に巽家に入る。
先代の実子、特に龍之介からは徹底的に嫌われている。
巽征丸(福山翔大)
紫乃の息子。巽家次男(先代の義理の息子)。
母親思いの好青年で彼女を慕っている。
先代の遺言により巽家時期当主を継ぐことになるが。
巽龍之介(吉村界人)
巽家長男、先代の実子。性格は短気で横暴。
些細なことで激高し、客に向かって日本刀と向けたこともあったらしい。
自分が当主になるのは当然、と考えていたが、征丸に奪われた。そのため、彼を憎んでいる。
巽もえぎ(近藤華)
巽家長女、龍之介の妹。常に猫を抱いている。
物静かな美少女だが、紫乃に対して辛辣な言葉を浴びせることが多い。
また、物事を達観しており、感情もほとんど顔に出さない。
実写版では隼人の設定を一部引き継ぐ。
巽隼人(実写版未登場)
巽家三男、龍之介の弟。
6年前の病気で幼児退行。言葉を話すことが出来ず、いつもビー玉で遊んでいる。
冬木倫太郎(実写版未登場)
紫乃の主治医。彼女と征丸の良き理解者。「首狩り武者」の伝説についても詳しい。
18年前、研修生として病院で働いていた。
桐山環(実写版未登場)
巽家の使用人。眼鏡を掛けた少女。
古いしきたりの残る巽家や排他的な村を快く思っていない。
冬木ウメ(福井裕子)
倫太郎の母親。「首狩り武者」を信仰している。
実写版では巽家の使用人に変更。桐山の設定の一部を引き継ぐ。
仙田猿彦(田鍋謙一郎)
巽家で使用人をしている壮年の男。主に客人の案内や庭の手入れをしている。
体格は男性にしては小柄で、身のこなしも軽い。
木の手入れの時、何故が脚立を使用せず、高枝切り鋏を用いていた。
岩田和巳(八十田勇一)
巽家の顧問弁護士。
原作では名前のないモブキャラだったが、実写版では容疑者に追加。
赤沼三郎(?)
常に黒子のような頭巾を被った謎の人物。
死産したはずの紫乃の息子(征丸の双子の弟)を名乗り、巽家にやって来た。
一度だけ紫乃に素顔を見せたが、ひどい火傷を負っていた、という。
巽蔵之介
巽家先代当主、故人。遺言で次期当主に征丸を指名した。
彼の遺言が征丸と龍之介の確執を生むことになった。
巽綾子(葉山レイコ)
蔵之介の先妻で龍之介、もえぎ、隼人の母親。故人。
性格は横暴でヒステリック。使用人であった紫乃をいびり続け、恐れられていた。
柊兼春(上杉陽一)
戦国時代に「くちなし村」に生き延びてきた落ち武者。保身の為に部下に裏切られ、その首を刎ねられた。
その後、「くちなし村」の住人となった家臣たちが次々と首なし死体となって発見される事件が発生。
祟を恐れた村人は彼を「首狩り武者」として奉るようになった。
兼春を直接討った家臣が巽家の先祖。その為、先代当主は「首狩り武者」を恐れていた。
【金田一少年の事件簿】首狩り武者殺人事件のネタバレ 事件編
「首狩り武者」からの脅迫状
剣持警部の元に幼馴染の巽紫乃という人物から助けを求める手紙が届いた。金田一と美雪も調査に同行、飛騨にある「くちなし村」を訪れる。
向かうバスで金田一たちは黒子のような黒い頭巾を被った怪しい男を目撃する。
使用人・仙田猿彦の案内で巽家に向かう一同。村の入口には首なし地蔵が並べられており、不気味な雰囲気だ。
巽家にて金田一は紫乃と息子の征丸から詳しい事情を聞く。
祭りの明ける日までに巽家次期当主の生首を頂戴する
我が名は「首狩り武者」なり
引用:【金田一少年の事件簿 飛騨からくり屋敷殺人事件】
征丸への脅迫状だ。征丸は自分を恨んでいる長男・龍之介の仕業だ、といい切る。
征丸と龍之介の確執
先代当主は遺言で実子である龍之介ではなく、義理の息子の征丸を次期当主に指名。
龍之介は激怒し、「お前なんか殺してやる!!」と征丸に掴みかかった。
征丸は母共々、龍之介からひどい仕打ちを受けており、「生首祭りが終わって正式に当主になったら龍之介を追い出す」と宣言する。
その夜、巽家に鎧武者の格好をした人物が現れ、紫乃の目の前で障子を切り裂いた。金田一が駆けつけるも「首狩り武者」は姿を消していた。
その後、紫乃の客人を名乗る赤沼三郎という人物が訪ねてくる。金田一たちがバスで目撃した黒い頭巾の人物だ。
赤沼は屋敷の奥にある「合わせ扉の間」に泊まることになった。
金田一たちは環に「合わせ扉の間」を案内して貰う。壁の一部がどんでん返しになっており、入り口には鉄製の扉。鍵は1つしかなく、複製は不可能。
「合わせ扉の間」の窓には鉄格子がはめられており、その先は崖。客室というよりは座敷牢だ。
翌日、朝食になっても赤沼が現れず、紫乃が様子を見に行く。龍之介は「新しい男を連れ込んできた」と征丸を挑発。征丸も激怒し、彼を殴ってしまう。
龍之介は大広間の銃を持ち出し、征丸に向ける。
紫乃「何をしているの!止めなさい!!」
と紫乃は鬼気迫る表情で龍之介から銃を取り上げる。
第一の殺人 密室の中の首なし死体
その後、金田一に赤沼から「首狩り武者」の正体を教えてあげよう、と電話が入る。金田一と紫乃は「合わせ扉の間」へと向かう。
すると中から赤沼の悲鳴が聞こえてきた。紫乃は「合わせ扉の間」の鍵を取りに行き、金田一とどんでん返しを通る。
鍵を開けると部屋からは血の匂い。そして、正座したままの赤沼の首なし死体があった。
「合わせ扉の間」には複製不可能の鍵が掛かっており、鉄格子がはめられた窓から脱出するのは不可能。密室殺人だ。
事件後から征丸が行方不明に。龍之介は「遺産を(生きていた双子の)赤沼に横取りされると思って殺した」と征丸を犯人と決めつける。
金田一は「合わせ扉の間」を検証。鉄格子の1本は捻れば簡単に外れるようになっていた。予めロープを張っておけば脱出できそうだが、金田一のような普通の体格では通れない。
身軽で小柄な猿彦だけは可能そうだが、金田一はある理由で「犯人ではない」とする。
解剖の結果、赤沼の身元は分からなかったが、彼は紫乃の実子ではない、と判明。
第二の殺人 生首となった人物
その夜、金田一を美雪は環の案内で「生首祭り」を見学。武者姿に仮装した村人たちが行列を作っていた。
美雪は転んで2人とはぐれてしまう。そして、行列に紛れ込んでいた「首狩り武者」にさらわれてしまう。
金田一は美雪を探し、「首狩り武者」が「生首神社」の洞窟に彼女を運ぶ姿を目撃。だが、後ろから何者かに襲われ、気絶してしまう。
目を覚ました2人の前に「首狩り武者」が現れ、征丸の生首を見せつける。
首狩り武者「巽家に関わるものは皆殺しだ。邪魔をするなら死あるのみ!!」
と刃が金田一に振り下ろされた。
その後、金田一は剣持警部たちに発見され、保護された。峰打ちを食らって気絶していただけだった。
金田一は自分の身に起きたことと征丸の死を伝える。「嫌!!」と取り乱してしまう紫乃。
洞窟での出来事から金田一はある決定的な事実に気づく。だが、何故「首狩り武者」は自分たちを殺さなかったのか?
剣持警部の名推理
一方、剣持警部は再び「合わせ扉の間」を検証。金田一の代わりに「謎は全て解けた」と宣言、関係者を集める。
犯人は鉄格子を外してボウガンを用いて崖の先にある大木にロープを結ぶ。ロープを伝えば小柄で身軽な人間なら脱出できる。
剣持警部「犯人はお前だ!仙田猿彦!!」
だが、猿彦は既に姿を消し、大広間の銃も持ち去られていた。警察は猿彦の捜索を続ける。
バーン
と一発の銃声。その場所に向かうと銃が暴発したのか猿彦が死亡していた。
その後、猿彦の荷物から柊家の家紋が入った日本刀が発見された。猿彦は「首狩り武者」こと柊兼春の子孫。
巽家の復讐で征丸と秘密を知っていたであろう赤沼を殺害。誰かを銃で狙おうとして暴発、死亡したのだろう。
追い出されてしまう金田一
龍之介は「明日、事件の解決と新しい当主の誕生を祝って祝杯を上げる」と宣言。息子を亡くしたばかりの紫乃の前であまりにも横暴な振る舞いだ。
その後、銃の暴発は銃口に鉛が詰められていたからと判明。巽家に来たばかりの猿彦と留学していた龍之介はその事実を知らなかった。
金田一はある人物の行動が引っかかり、「犯人では?」と疑いを向ける。
だが直後に、村人たちが巽家に押しかけ、「災をもたらすよそ者は出ていけ!!」と金田一たちは村から追い出されてしまう。
帰り道に泊まったホテルの回転ドアを見た金田一は密室トリックに気づく。
翌日、巽家では龍之介が新しい当主となることが決まる。もえぎは紫乃との別れ、と献杯を促す。
紫乃は酒が飲めないので唯一紅茶。それを見たある人物は「計画通り」とつぶやく。
そこに金田一たちが乱入。事件の真相を語りだす。
【金田一少年の事件簿】首狩り武者殺人事件のネタバレ 解決編
真犯人「首狩り武者」の正体
だって征丸はやっぱりあたしの子じゃなかったんだもの…
そうよ!征丸はあのおぞましい女…巽綾子の子供なんだもの!!
引用:【金田一少年の事件簿 飛騨からくり屋敷殺人事件】
犯人「首狩り武者」は征丸の母親・巽紫乃だった。
犯人だと疑われた猿彦は紫乃の共犯者。美雪をさらったのは猿彦で間違いないが、金田一を洞窟で襲ったのは紫乃。
洞窟は一本道だったので猿彦ではありえない。
更に剣持警部が推理したトリックを用いたも猿彦ではない。猿彦は昔、高所から落下したことで高所恐怖症になった。
そんな人物が崖をロープで渡るなど出来る訳がない。(金田一は猿彦が庭の手入れで脚立を使わなかったことから気づいた。)
獣の道を選んだ動機
紫乃の犯行動機は征丸を殺害し、龍之介に家督を継がせるため。
そして、紫乃の本当の子供は征丸ではなく、龍之介の方だった。
紫乃は貧しいながらも必死に勉強し、県立トップの高校に合格した。だが、お嬢様育ちの綾子に目を付けられ、イジメられた。
いくら訴えても綾子に権力を盾にされ、苦しい日々が続いた。
母親が亡くなり、紫乃は高校を中退。中々就職も出来ず行きずりの男との間に子供を設けてしまった。
病院で綾子と再会。向こうは覚えてもいなかったがこっちは忘れるはずがない。綾子の性格は最悪だったが、いい家に生まれたことで名家の巽家に嫁いだ。
一方、自分は生まれが悪いだけで惨めな思いをしている。自分の子供もいい家に生まれていたら輝かしい未来が待っているはず。
紫乃は自分の子供と綾子の子供をコッソリと交換した。綾子に蔑んでいた自分の子供を育てさせるという、復讐の意味もあった。
その後、紫乃は自分の子供・龍之介の成長を見たく、巽家の使用人になった。綾子に徹底的にいびられたが、我が子の成長を身近で見れて幸せだった。
後は龍之介が次期当主になるだけ。だが、先代は征丸を指名した。
征丸「この家を出ていくのはアンタの方だよ。龍之介兄さん!!」
そう言い放った征丸の顔に紫乃はかつての綾子の顔を重ねる。そして、綾子の高笑いのような声とこの言葉が頭の中に響いた。
あんたの子供は幸せになれない、運命には逆らえないんだ!!
引用:【金田一少年の事件簿 飛騨からくり屋敷殺人事件】
征丸は自分の子供ではない。龍之介の幸せを邪魔しようとする綾子の子供。龍之介の為に人の情を捨て、獣になることを選んだ。
犯行に必要な2つの条件
龍之介に家督を継がせるには2つの条件をクリアしなければならない。
1つ目は征丸を実子だと分からないように殺害する。バレれば龍之介が疑われ、自分の子供であるとバレる可能性があるから。
そこで紫乃と猿彦は赤沼という架空の人物を作り上げる。金田一の前に現れたのは紫乃、または猿彦。
「合わせ扉の間」にあった首なし死体は実は征丸。赤沼が実子でないと分れば、死体の大部分を警察が身元不明の人物として処理してくれる。首だけならば始末も簡単だ。
2つ目は征丸の死を明確にする必要がある。(行方不明だと死亡認定されるまで数年掛かる為。)そこで猿彦は金田一と美雪に征丸の生首を見せ、彼の死を証言させた。
紫乃と猿彦は困難な2つの条件を「首狩り武者」の祟りに見せかけてクリアした。
「合わせ扉の間」の密室トリック
赤沼のフリをした猿彦は「合わせ扉の間」に金田一と紫乃を呼び出す。2人がどんでん返しを通った時に反対側から脱出。
その時、紫乃が持っていた偽物の鍵を自分が持っていた本物とすり替えた。
実は猿彦は紫乃を妊娠させた行きずりの男、つまり、龍之介の実の父親。紫乃をゆすろうと巽家の使用人になった。
紫乃は猿彦に遺産相続の一部を渡すことを条件に計画に加担させた。
征丸を殺害した後、紫乃は大木にボウガンの跡を残し、猿彦に疑いが向くように仕向けた。
逃げ切らない、と紫乃は猿彦に銃を用いた心中を提案。自分だけは生き残ろうとすると踏んで、銃の暴発で猿彦も始末した。
遺体の再解剖や紫乃のDNAを調べれば、もう言い逃れは出来ない。
結末 無償の「母の愛」
紫乃が剣持警部を呼んだのは偽の真相を導いて貰うため。彼の好意を利用した。剣持警部がかつて愛した紫乃という女性はもういない。いるのは醜い獣だけ。
「ようやく終わった」と紅茶を飲む紫乃。
龍之介「よせ!それを飲むな!!」
次の瞬間、紫乃は口から血を吐き、倒れてしまう。
すると三男・隼人が立ち上がり、「また毒を持ったね」と龍之介を追求。6年前、龍之介は父が可愛がっていた隼人に毒を飲ませた。
それに気づいた隼人は自分の身を守るために幼児退行したフリをしていた。
剣持警部から強い非難を浴びる龍之介。
違うわ…紅茶に毒を…入れたのはあたし..自殺するために…自分で毒を
龍之介…こっちに来て…その顔…をよく見せて何もしてあげられなくて..ごめんなさい..
あたしは..この運命の泥沼から..抜け出せなかったけど..貴方には…もっと幸せに.な…
引用:【金田一少年の事件簿 飛騨からくり屋敷殺人事件】
龍之介への最後の思いを言い残し、紫乃は絶命した。
「母さん…うわわああ!!」取り返しのつかないことをしでかし、龍之介の絶望の叫びが響き渡る。
こうして悪霊伝説に彩られた「首狩り武者殺人事件」は朝の訪れとともに静かに幕を閉じた。
事件後、金田一は冬木医師と話をする。
18年前、紫乃が子供を取り替えた病院には冬木という研修医がいた。その人物は「首狩り武者」柊兼春の子孫ではないか?
巽家の血筋が途絶えるのが分かり、子供の取り換えを黙認したのではないか?その結末を見届けるために巽家にやって来たのではないか?
冬木医師は何も答えなかったが、金田一は「もし行動を止めていたら、彼女は獣にならなかったのでは?」と告げ、去っていく。
「そんなつもりじゃなかった…」と冬木医師は涙を流す。
一方、隼人は金田一に「いずれ、環とともに巽家を出る」と告げる。環は彼の本当の姿に気づいており、ずっと支えていた。
龍之介はすっかり大人しくなり、素直に罪を認めている、という。
剣持警部は死に際までも龍之介を庇っていた無償の「母の愛」に思いを馳せる。
話は夫婦間の愛、そこから妻への愚痴に発展。その後ろには剣持警部の奥さんが立っていた。
剣持警部の行動を怪しんで追いかけて来ていた。夫婦喧嘩が勃発寸前。金田一と美雪はさっさと逃げ出すのだった。
「首狩り武者殺人事件」完。
【金田一少年の事件簿】首狩り武者殺人事件のまとめ
【金田一少年の事件簿】「首狩り武者殺人事件」(原作「飛騨からくり屋敷殺人事件」)は閉鎖的な村、祟り、生首と不気味で怖い事件。
ただ「首狩り武者」と殺人が怖いのではなく、被害者誤認トリック、動機に繋がっていくのはお見事です。
犯人の動機は実の息子に家督を相続させる為。遺産相続、金銭目的が動機なのはこの事件が初です。(シリーズ全体でも4件のみ。)
子供の龍之介を思う母・紫乃は子供の為なら人ではなく獣になれる。
毒を飲まされたと分かっても龍之介を庇い続ける。紫乃の「無償の愛」は凄まじかったです。
可哀想な被害者・征丸
紫乃に殺された征丸は可哀想。真実を知らなまいままずっと母親を慕い続けていたのに。【金田一少年の事件簿】史上、征丸は最も可哀想な被害者と言えます。
征丸は真面目な青年。巽三兄弟以外からの印象も良く、龍之介に食って掛かる度胸もある。ずっと母共々虐げられたので怖い顔をするのは当然です。
一方、龍之介は綾子と同じく横暴で性格は最悪。どちらが名家の当主に相応しいか明らかです。
紫乃が征丸をしっかりと育てたから家督を継ぐことが出来た。家柄だけでは決まらないと証明しました。
しかし、それが紫乃のトラウマを蘇らせることになり、可哀想な征丸を殺害。さらに龍之介は邪魔な紫乃を殺害し、罪に問われる。
何とも皮肉な結末でした。
実写版【金田一少年の事件簿】「首狩り武者殺人事件」は6/19(日)22:30から放送です。
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