八月の夜はバッティングセンターで。7話ネタバレ・感想!球界レジェンド山本昌・登場!
関水渚×仲村トオル主演のベースボールヒューマンドラマ【八月は夜のバッティングセンターで。】7話「引き際 」が放送されました。
以前はエースでしたが、最近は企画が通らない雑誌編集者・ 武田尚美を板谷由夏さんが演じました。
尚美の悩みを解決へと導いてくれるのは「球界のレジェンド」の異名を持ち数々の大記録を達成してきた山本昌さんです。
八月は夜のバッティングセンターで。7話ネタバレ
八月は夜のバッテングセンターで。はParaviで配信中です。
(2021年8月現在)最新の配信状況は公式サイトでご確認ください。
企画会議
夏葉バッティングセンターでは雑誌編集者・武田尚美(板谷由夏)の声が響き渡っていました。
「ふんっ!」「あっと!」
力いっぱいバットを振りますが、全くボールがあたりません。
あまりの声の大きさに、伊藤も舞も尚美のスイングを見ていました。
「おっかしいなぁ、次こそ絶対!」
コンとボールがあたりましたが、長打にはならずコロコロと転がっていきました。
尚美は大きくため息をついてバッターボックスから出てベンチへ座り、会社での出来事を思い返していました。
*****
「Week Ender」編集部の会議室では編集部員が集まって企画会議をしていました。
尚美は次号の企画を提案を求められますが、いい企画が浮かびません。
そこへ後輩がみんなが納得するような企画を持ちこみました。
周囲から「いいね」といった共感の声が上がっていました。
編集部の尚美のデスクに『先月号の読者アンケートの結果』が置いてありました。
後輩の松岡が企画した記事「土と暮らせば」がダントツの1位です。
尚美の企画した記事は下から3番目でした。
松岡は尚美がミニトマトの栽培をしていることがヒントになった、と言って尚美に礼を述べました。
尚美は自分の着眼点のなさに落ち込むのでした。
バッティングセンター特集
ベンチに座っている尚美に舞は近づいて話しかけました。
「あの、もうちょっとバットを短く持つといいんじゃないんですか?」
突然話しかけられ、尚美は驚きますが、舞に興味をもちました。
舞に名刺を渡し、あれこれと質問します。
「普段何をしているの?」「夏休みは何をしているの?」
舞は聞かれたことに丁寧に答えていました。
「夏休みの前は何をしていたの?」
と質問され、毎日野球に明け暮れていた日々を思い出します。小さな声で
「いや・・・特に・・・部活だけ」と答えました。
尚美は舞とやり取りをしているうちに、ふとバッティングセンターの特集を記事にすることを思いつきました。
尚美は舞に、夏葉バッティングセンターの特徴を聞きますが舞は思い浮かびません。
が、伊藤の事を思い出し「元プロ野球選手のオッサンがいます」と答えました。
過去の栄光
尚美は自宅でバッテングセンター特集の企画のための資料を集めていました。
尚美の家には数々の症状やトロフィーを飾っています。
15年前、創刊初年度に「書店が選ぶ年間雑誌大賞」を受賞。
それ以降、尚美は「Week Ender」編集部のエースとして多くの実績を担い、会社に貢献してきました。
*****
編集長に呼び出された尚美は他の部署への移動を打診されていました。
「まぁ、そろそろかな、とは思っていたけれど」
尚美はため息をつきました。
編集長は尚美には新人育成に力を注いでほしいと言います。
編集長と尚美は創刊当初から一緒に戦ってきた同志であり、尚美のよき理解者でもあります。
「でも、もう少しやらせてほしいんです。確かに最近いい企画を出せていないのは認める。でも、もう少し踏ん張りたいの、だめかな」
尚美の熱意を聞いて編集長は
「わかった」
と理解してくれました。尚美は
「ありがとうございます」
と言って深く頭を下げるのでした。
心が泣いている
今夜も尚美は夏葉バッティングセンターを訪れていました。
何度もスイングしていますが空振りです。
その尚美の姿を伊藤と舞は見ていました。
伊藤:「あの女性、この間も来ていたよな」
舞:「うん、なんか雑誌作っているみったい」
伊藤:「泣いているのか」
舞:「え?泣いていないでしょ」
伊藤:「少なからず俺には彼女の心が泣いているように見える」
舞:「何、ロマンティックなこと言ってんのよ」
伊藤は尚美のバッターボックスに近づき話しかけました。
伊藤:「そのままじゃ、どれだけ振っても当たりませんよ」
尚美:「はい?」
伊藤:「バットの軌道とボールがずれている」
尚美:「そんなことくらいね、分かっているんですよ。だからこうして当てにいこうとしているんじゃないですか。っていうか、あなた元プロ野球選手なんですよね。だったらここでちょっと教えてくれません?」
伊藤:「いいですよ、じゃ聞いてみますか、俺の野球論」
尚美:「はい?」
伊藤:「ライフイズベースボール」
そう言うと、伊藤は手に持っていたボールを高く放りました。
経験者のやり方
ボールが伊藤の手に落ちてきたとき、場所は球場に変わっていました。
舞:「さすがに慣れたわ、このシチュエーション」
伊藤:「成長したな」
舞:「成長とは違うだろ」
「すみませーん、これあたし、どうしたらいいの?」
ピッチャーマウンドには野球帽を被った尚美がいました。
舞はベンチから「とりあえず、今はピッチャーという設定です!」と説明しました。
「ピッチャー⁈」尚美が戸惑っていると
「頼んだぞ!」という編集長の声がしました。
振り返ると、編集長と後輩社員が守備についていました。
試合相手はライバル出版社。
5-0で尚美のチームが優勢であるものの、相手は勢いのある出版社なので油断はできないという状況です。
「勢いだけで物事がうまく進むとおもうなよ、若者。経験者はね経験者しかできないやり方ってものがあるんだから、まだ負けたくない」
そう言って尚美は投球しましたが、打たれてしまい出塁を許してしまいました。
後輩たちが尚美を励まします。
「どんまいです、尚美さん!」
「俺たち守るので、ガンガン攻めてください!」
後輩たちの期待に応えようと、力いっぱい投球しますが打たれます。
次の投球で歯コントロールが乱れボールが続きました。
「尚美さん、ナイスボール」
「いいですよ、球走ってますよ!」
「尚美さんならやれると信じています!」
後輩たちは尚美に声援を送り続けます。
尚美は苦悩の表情でボールをにぎりました。
舞:「尚美さん、大丈夫かな」
伊藤:「大丈夫・・・ではないな、誰が見ても」
舞:「じゃどうすんのよ。またいつもみたいにレジェンドだして」
伊藤:「それじゃあ彼女のためにならないだろう」
尚美が投球するも、また打たれ気が付くとランナー満塁になってしまいました。
舞:「もう、見てられない」
尚美はギリギリの精神状態でした。後輩たちから声援が飛び交います。
「尚美さん、大丈夫です」
「ボールはいいところに行っているよ、だから自信もて」
「尚美さん、ここはダブルプレイにしましょう、そうすれば一気にスリーアウトです」
最後の力を振り絞り、渾身の一球を投げるも、ホームランを打たれました。
相手チームに一気に4点入りました。
ベンチから見ていた舞は一言つぶやきました。
「限界だよ」
新エース
伊藤は立ち上がりマウンドに向かいました。
舞も伊藤のあとを追います。
マウンドでは後輩と編集長が尚美を囲んでいました。
伊藤:「どうする、まだ投げるか?みんなはどうだ?」
後輩:「尚美さんが投げたいならうちらは反対しません」
尚美:「もう大丈夫。ごめんね。足引っ張ってしまって。気づかないふりして。さすがにもう辛いかな、自分自身が」
尚美はボールを伊藤に私、お辞儀をしてマウンドから去っていきました。
伊藤:「この後は誰が投げる?」
編集長:「うちの今のエースは松岡です。松岡で行きます。いいな」
松岡:「はい」
松岡は伊藤からボールを受け取りピッチャーマウンドに立ちました。
場外アナウンスが流れました。
『ピッチャー武田に代わりまして松岡』
ベンチに戻った舞が見上げると観客席に尚美の姿が見えました。
松岡は好投を続け、バッター三振にしました。
次のバッターも三振を取ります。
「ナイスピッチン!松岡さん!」
後輩の声援が聞こえました。
引き際
観客席の尚美にも、松岡の活躍はよく見えていましたが直視できませんでした。
頭からタオルを被り、尚美は泣いていました。
コツコツと尚美に近づいてくる靴音がしました。
「誰にでも来るんです、この時が」
尚美が見上げると、野球帽を被った大柄な男が立っていました。
*****
ベンチから観客席を見ていた舞が、その男に気が付きました。
「え・・・ま、ま、まさだーーーー!」
「尚美さんの隣に山本昌がいる、あの山本昌がいる!!!」
舞は大興奮しています。
「日本のプロ野球でただ一人、50歳まで現役で投げ続けたピッチャーだ。今の尚美さんに必要なのは山本昌の言葉だ」
伊藤が言いました。
尚美の隣に山本昌が座りました。
尚美:「誰にでも来るこの時、ってどういうことですか?」
山本:「周りを見て、自分を見て、何か変わらなきゃいけないなって悩むときです」
尚美:「それは引き際、ってことですか?」
山本:「そうですね。後輩たちの成長を見て、今の自分を外から見て、この場にいちゃいけないなって思うときが引き際じゃないかと。自分ではまだまだやれると思っていたんです。ただ遠くから自分を見たとき、ここにいちゃいけなくなったな。そこで自分で引退を決めましたね」
尚美:「あたし、ずっとこの仕事だけ一生懸命やってきました。そういう誰にでもくるこの時っていうのは見えていたんですけどね。見ないふりをしてきました」
山本:「自分が中心にいなくてもやれることってあると思うんです。自分の田雨に、仲間のために、会社のために。そういう風に自分で変わっていこうと私は思いましたね」
尚美:「あたし、生まれ変われますかね」
山本:「これまで一生けんmウィ、夢中でやることがある人だったらどんなことでも夢中になれることを探すことが出来るんじゃないですか。大丈夫だと思います」
尚美:「昌さん、強いなぁ」
山本:「強くないですよ」
尚美の心は晴れ晴れとしていました。
精一杯やりきったからカッコいい
尚美は編集長室を訪ねました。
「新人バンバン育てます。自分でちゃんとケジメつけました。だからこれからもよろしくお願いいたします。色々と考えてくださってありがとうございました」
編集長は始めは尚美の言葉に驚いていましたが、やがて笑顔になり
「そっか、これからもよろしく」
と声をかけました。
「それからこれ、編集部員として最後の企画案です。宜しくお願いいたします」
差し出された企画案の表紙には
【週末は打ちまくれ!バッティングセンター特集】と書かれていました。
夏葉バッティングセンターではボール拾いをする舞の傍らで、伊藤がピッチングをしていました。
元プロ野球選手だけあって、きれいなフォームです。
伊藤:「お前も投げてみたらどうだ」
舞:「精一杯やり切った人が次のステージに進むって、カッコいいよね」
伊藤:「確かにカッコいいが、それは精一杯やり切ったからカッコいいんだ」
そう言って伊藤は出ていきました。
舞はボールをじっと見つめていました。
八月は夜のバッティングセンターで。7話感想
八月は夜のバッティングセンターで。7話のみんなの感想をご紹介します。
感涙してしまった方が多かったようです。
尚美の状況や言葉は身に詰まるものがありました。
レジェンドがドラえもんの秘密道具のようだと指摘があり、笑ってしまいました。
となると、伊藤がドラえもん、ということですよね。
八月は夜のバッティングセンターで。球界のレジェンド・山本昌の演技
今回は50歳まで現役を貫いた山本昌さんがレジェンド出演しました。
山本昌さんの現役時代の功績をご紹介します。
「球界のレジェンド」の異名を持ち数々の大記録を達成してきた名投手で、現役32年を中日ドラゴンズ一筋てで活躍してきたフランチャイズプレイヤー。
1984年に日本大学藤沢高校からドラフト5位で入団。入団3年目までは1軍で勝利を挙げることかが出来ずにいたが、入団5年目のアメリカ留学を機に才能が開花。シーズン途中に帰国するとすぐさま1軍に定着し無傷の5連勝でリーグ優勝に貢献する。
その後はチームのエースに成長。3度の最多勝に輝き、1994年には投手最高の栄誉である沢村賞を受賞。 2006年には史上最年長41歳でのノーヒットノーランも達成し、以降も数々の歴代最年長記録を樹立してきた。2008年には通算200勝を歴代最年長の42歳で達成。2015年に史上初の50歳での登板を最後に惜しまれつつも現役を引退した。50歳での現役、プロ生活32年、実働29年はいずれも歴代最長で、プロ通算219勝のうち半分以上の140勝を30歳以降に記録。また40歳以降でも46勝を挙げた記録にも記憶にも残る名投手として知られる。
引退後は野球解説者・スポーツコメンテーターとして活動する傍ら、自らの経験を基に講演会の講師としても活躍中。また現役時代からの趣味であるラジコンや競馬、昆虫採集など様々な分野の特技と持ち前の明るいキャラクターを活かし活躍中。
引用元:山本昌オフイシャルサイト
受賞歴
沢村賞 1回
最優秀投手 2回
月間MVP 8回
ベストナイン 2回
最優秀バッテリー賞 1回
セントラル・リーグ特別賞
セントラル・リーグ功労賞
優秀JCB・MEP賞 1回
「ジョージア魂」賞Bi-weekly賞 3回
「ジョージア魂」特別賞 1回
グッドエイジャー賞
茅ヶ崎市民栄誉賞
山本昌さんの言葉、重みがありましたね。山本さんのセリフは全てアドリブだったそうです。だからこその感動なのかもしれませんね。
ドキュメンタリー番組のインタビューのようでした。
有難うございました。
次回8話は9月1日深夜25時15分から
ゲストは『BEYOOOOONDS』山﨑夢羽さん
レジェンドは古田敦也さんです。
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